JP4904516B2 - 霧噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、泥棒が侵入した際の侵入警報信号等によって起動される装置であり、室内や店舗内に霧を充満させて視界を妨げ、泥棒の窃盗行為そのものを不可能にさせる霧噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
霧噴射装置は、金庫を置いた室内や、宝石や高級腕時計などの貴金属を陳列したショーケースがたくさん並んだ貴金属店の店舗内等に設置して用いるものであり、セキュリティシステムが泥棒を検出したときに、一定時間霧を噴射し、室内を視界不良状態にし、泥棒の行動を阻止するものである。霧を発生させる基本原理は周知であり、一部実用化されている。
【0003】
装置の基本構成は、噴射液をたくわえる容器、容器内の噴射液を吸い出し加熱器に送り込むポンプ、噴射液を高温に加熱し霧状にしてノズルから噴射させる加熱器からなるものであり、そのほか、ポンプの作動と停止、加熱器の温度をコントロールする制御部を備えている。
【0004】
加熱器に噴射液を送り込む方法として、ポンプを用いずに、噴射液がたくわえられた容器を密閉状態に保ち、高温に加熱し、高圧状態にし、容器と加熱器とを結ぶパイプに設けたバルブを開閉するという構成を採用した装置も実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ポンプを備えた従来の霧噴射装置においては、噴射液の粘度に合わせてポンプの能力を決定しており、ポンプの能力には限界があるため、噴射液の粘度の増大がそのまま噴射能力の低下につながるという問題があった。
噴射液がたくわえられた容器を密閉状態に保ち、高温に加熱し、高圧状態に保つ方法では、加熱装置ばかりでなく、この容器をも高温に加熱しなくてはならないので、電力の消費量が増大するという問題があった。また、霧を噴射して容器内の噴射液が減ってきた際の噴射液の補充作業は、容器の加熱を中止した後、容器が常温近くまで冷めて、容器内の圧力が低下してから行う必要があるため、作業効率が悪いという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
従来の霧噴射装置の問題点を解決し、霧噴射性能の一層の向上を図る為に、噴射液の特性を含め、細部にわたり検討を加えた。
その結果、霧を効率よく発生させる特性を備えた噴射液は各種存在しており、価格的にも、安全性の面でも優れたものが多いことが判明した。ただし、それらの中には、周囲温度が低下すると、粘度が高くなるものがあることもわかった。
そこで、ポンプを備えた霧噴射装置に改良を加え、周囲温度が低下しても、常温における性能と同等の性能を維持できるよう、容器に保温装置を追加したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の霧噴射装置の概略を示したブロック図である。1は噴射液をたくわえておく容器、2はポンプ、3は噴射液を急激に加熱して霧を作り出す加熱器、4は霧を噴射するノズルである。5は、ポンプ2を介して、噴射液を容器1から加熱器3へ導出する金属製パイプである。加熱器3は、予め高温状態に保たれた加熱装置を内蔵しており、ポンプ2の働きにより勢いよく流入する噴射液は、ここで急激に加熱され、霧となって、ノズル4から噴出する。このほか、霧噴射装置は、霧噴射用の起動信号を受け付け、ポンプ2を所定の時間だけ駆動したり、加熱器3の温度を一定に保ったりする働きを担う制御部(図示省略)を備えている。
【0008】
さらに、容器1の内部には、放熱板6を設け、金属製パイプ5の容器1との接続部の近くに、サーモスタット7とヒーター8を設けてある。放熱板6とサーモスタット7とヒーター8は、金属製パイプ5及び、パイプと容器を接続するナットなどの金属部を介して、それぞれ相互に接続されている。容器1全体と、サーモスタット7とヒーター8とを含む金属製パイプの容器1側部分は、保温材9によって覆われている。噴射液としては、プロピレングリコール(プロパンジオール)やポリエチレングリコール等と水との混合液が一般的である。
【0009】
以上の構成を備えた霧噴射装置は、金庫などが置かれた重点警戒エリア内に設置され、泥棒が侵入した際に作動するセキュリティシステムからの起動信号を受けて霧を噴射する。霧噴射装置は、起動信号を受け、即座に霧を噴射する必要があるため、セキュリティシステムがセットされる前(警戒状態になる前)から電源が供給され、加熱器3が予熱されるようになっている。セキュリティシステムがリセットされている(解除状態になっている)場合でも、加熱器3への電源供給は続けられているのが普通である。
【0010】
重点警戒エリアのセキュリティシステムがセットされるのは、夜間や休日といった無人状態となる時間帯であり、当然そこの空調設備の電源は切られている場合が多い。そのため、霧噴射装置は、屋内に設置する機器ではあるが、夏には高温環境下に、冬には低温環境下にさらされることになり、そういった状況下でも、確実に作動することが要求される。噴射液には、少ない量で、より多くの、しかも濃い霧を発生させるという特性が求められるが、そういった基本特性以外に、液の粘度特性も重要であることがわかった。
【0011】
噴射液は、それ自体氷点下の環境下に置かれても氷結することはないが、温度が常温よりも低くなるにしたがい、粘度が高くなるものが多いことがわかった。噴射液の粘度が高くなるということは、ポンプ2に大きな負担がかかり、霧噴射能力が低下することを意味している。それを回避するために、本発明の霧噴射装置では、所定の温度以下になったときに、サーモスタット7を働かし、ヒーター8をオンにし、放熱板6を加熱するようにした。そうすることにより、容器内の噴射液が、粘度が高くなる前に加熱され、粘度の低い状態が維持され、ポンプ2の働きに支障をきたすことがなくなるのである。
【0012】
放熱板6から発せられる熱により、噴射液が暖められると、その温度が、金属製パイプ5を介してサーモスタット7に伝わり、所定の温度以上に暖まったことを検知して、ヒーター8をオフにする。容器1全体と、サーモスタット7とヒーター8とを含む金属製パイプの容器1側部分は、保温材9によって覆われているので、放熱板6から発せられる熱は、外部に逃げることなく、効率よく噴射液に伝わる。
【0013】
図2は、本発明の霧噴射装置と従来技術の霧噴射装置の周囲温度と噴射量の関係を示したグラフである。従来技術では、周囲温度が15℃以下で、噴射量が急激に低下しているが、本発明では、周囲温度が低下しても、噴射量はほとんど変化しないことが分かる。
【0014】
本発明の霧噴射装置では、容器1として透明なものを採用し、保温材9に、縦長のスリット状の切り欠き部10を設け、外から容器1の中の放熱板6が見えるようにした。このようにすると、容器1内の噴射液の残存液面を容易に確認することができる。これは、放熱板6の表面を、光反射率の高い処理とすることにより外部からの入射光を、液面を通して反射するからである。
噴射液を暖める為の手段としては、上記構成に限定されるものではなく、容器1を外部から熱を加えて加熱するものでもよい。加熱器3と容器1とを近接させ、加熱器3から発せられる余熱を利用する構成としてもよい。
【0015】
霧噴射装置は、設置される部屋の大きさに合わせて、1回の霧噴射時間が決定される。いったん充満した霧は、その部屋の換気が行われない限り、しばらくの間は消えずに残るので、その間は、次の起動信号を受け付けないようにした。そうすることにより、泥棒が動き回ることにより連続して起動信号が入力されても、無駄な霧噴射が行われることがなくなり、噴射液の浪費を防止できる。
【0016】
【発明の効果】
本発明の霧噴射装置によれば、使用する噴射液の特性に合わせて容器1に設けた保温装置を作動させ、噴射剤の粘度が、ポンプ2の働きに支障をきたすほどに高くなることを防止するので、周囲温度に影響を受けず、常に一定の霧噴射能力を得ることができる。
【0017】
保温装置は、周囲温度が低下したときにのみ作動させればよいので、ポンプを用いずに、噴射液がたくわえられた容器を密閉状態に保ち、高温に加熱し、高圧状態にし、容器と加熱器とを結ぶパイプに設けたバルブを開閉するという構成を採用した装置と比べれば、格段に消費電力を低く抑えることができる。また、噴射液の補充の際、容器が常温まで冷めるのを待つ必要もない。
【0018】
保温装置は、保温材9を用いて、ヒーター8の熱が効率よく噴射液に伝わるようにしたので、保温に要する電力消費も低く抑えることができる。しかも、保温材9にはスリット状の切り欠き部10を設け、外から容器1内の放熱板6が見える構成としたので、噴射液の残存量の確認が容易である。
【0019】
従来の、ポンプを備えた霧噴射装置に用いる噴射液は、霧発生効率、安全性等のほかに、粘度特性も考慮に入れて選択しなければならなかったが、本発明の霧噴射装置では、温度低下に伴う粘度の増加は、保温装置により防止可能なので、噴射液の選択範囲が格段に広がる。
【0020】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の霧噴射装置の概略を示したブロック図である。
【図2】本発明の霧噴射装置と従来技術の霧噴射装置の周囲温度と噴射量の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1・・・容器
2・・・ポンプ
3・・・加熱器
4・・・ノズル
5・・・金属製パイプ
6・・・放熱板
7・・・サーモスタット
8・・・ヒーター
9・・・保温材
10・・・保温材のスリット状切り欠き部
Claims (2)
- 急激に加熱することにより気化し霧状に拡散する噴射液をたくわえる容器と、起動信号を受け付けた後に、予め定めた時間だけ、前記噴射液を吸いだし、加熱器に送り込むポンプと、噴射液を加熱し霧状にしてノズルから噴射させる加熱器とを備えた霧噴射装置において、前記容器には、噴射液の粘度特性に合わせて加熱する保温装置を備え、周囲温度が変化しても、所定の霧噴射能力を維持することができるようにし、前記保温装置は、放熱板とヒーターとサーモスタットとを接続させ、放熱板を前記容器内に配置したものであることを特徴とする霧噴射装置。
- 急激に加熱することにより気化し霧状に拡散する噴射液をたくわえる容器と、起動信号を受け付けた後に、予め定めた時間だけ、前記噴射液を吸いだし、加熱器に送り込むポンプと、噴射液を加熱し霧状にしてノズルから噴射させる加熱器とを備えた霧噴射装置において、前記容器には、噴射液の粘度特性に合わせて加熱する保温装置を備え、周囲温度が変化しても、所定の霧噴射能力を維持することができるようにし、前記保温装置は、前記加熱器の余熱を利用し、噴射液の温度が所定の温度を下まわらないようにしたものであることを特徴とする霧噴射装置。
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JP2001276275A Expired - Lifetime JP4904516B2 (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 霧噴射装置 |
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