JP2004321958A - 焼却炉の排ガス処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】都市ごみや産業廃棄物の焼却炉から排出される酸性ガスを効率よく除去できる焼却炉の排ガス処理方法を提供することにある。
【解決手段】焼却炉2の排ガス煙道8に接続された重曹供給管5から重曹粉体を添加する。重曹は排ガス(温度140℃以上)により加熱されると、炭酸ガスと水分を放出し表面に微細な細孔が形成されて比表面積が増加する。排ガス中の塩化水素、硫酸などの酸性ガスは重曹の細孔内に吸収される。
【選択図】 図1
【解決手段】焼却炉2の排ガス煙道8に接続された重曹供給管5から重曹粉体を添加する。重曹は排ガス(温度140℃以上)により加熱されると、炭酸ガスと水分を放出し表面に微細な細孔が形成されて比表面積が増加する。排ガス中の塩化水素、硫酸などの酸性ガスは重曹の細孔内に吸収される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ごみや産業廃棄物の焼却炉から排出される酸性ガスを効率よく除去できる焼却炉の排ガス処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平10−54542号公報
都市ごみや産業廃棄物には塩素分、硫黄分及び窒素分が含まれている。これらを焼却処理した場合、塩素分、硫黄分及び窒素分が分解してガス化し、それぞれ塩化水素、硫黄酸化物及び窒素酸化物として排出される。
【0003】
これらの酸性ガスを除去する方法として、湿式法と乾式法がある。湿式法は苛性ソーダ等のアルカリ液で排ガスを洗浄することにより、酸性ガスを吸収・中和除去する方法である。湿式法は洗浄設備の規模が大きくなり、また、酸性ガスの吸収・中和された液が多量に発生するという課題がある。
【0004】
乾式法は焼却炉の煙道中に消石灰等のアルカリ剤を添加することにより、酸性ガスとの中和塩を生成させ集じん器で回収する方法である。乾式法は廃液が発生しないという利点を有する。乾式法において使用されるアルカリ剤は上記特許文献1に記載されているように、消石灰が一般的である。排ガス中の酸性ガスは消石灰と固気接触反応により中和塩を生成するため、酸性ガスの反応効率を高めるには消石灰の比表面積を大きくすることが要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の乾式法ではアルカリ剤として消石灰を用いているが、工業的には消石灰の比表面積をそれ程大きくすることができない。したがって、消石灰を用いた乾式法では排ガス中の酸性ガスの回収効率を高くできず、酸性ガスの除去効率を向上させることができないという問題点を有する。
本発明の目的は、都市ごみや産業廃棄物の焼却炉から排出される酸性ガスを効率よく除去できる焼却炉の排ガス処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴とするところは、焼却炉から排出される排ガスの煙道に重曹粉体を添加して排ガス中の酸性ガスとの固気接触反応により中和塩を生成させ、中和塩を集塵器で回収するようにしたことにある。
【0007】
本発明は重曹粉体を添加して排ガス中の酸性ガスとの固気接触反応により中和塩を生成させ中和塩を集塵器で回収するようにしている。重曹は排ガスにより加熱されると炭酸ガスと水分を放出し重曹表面に微細な細孔が形成されて比表面積が増加するので酸性ガスの除去効率を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施例を示す。
【0009】
図1において、一般家庭、工場等から収集されたごみはホッパ1に蓄えられる。ごみの中には塩素分、硫黄分の含まれたものが混入している。ごみはホッパ1から焼却炉2に投入され焼却される。ごみの焼却により、排ガス中には塩素分から塩化水素が、また、硫黄分から硫酸がそれぞれ発生する。
【0010】
排ガスは煙道7を介して排熱回収ボイラ3に流入し、排熱回収ボイラ3で蒸気を発生させ発電機(図示せず)に供給する。排熱回収ボイラ3を流出した排ガスは煙道8に接続された重曹供給管5から重曹(炭酸水素ナトリウム)の粉体が添加される。煙道8に添加された重曹は排ガス(温度140℃以上)により加熱されると、炭酸ガスと水分が放出される。重曹は炭酸ガスと水分を放出すると重曹表面に微細な細孔が形成され、比表面積が増加する。
【0011】
排ガス中の塩化水素、硫酸などの酸性ガスは重曹の細孔内に吸収されるため、酸性ガスの除去効率が向上する。酸性ガスと重曹の反応生成物は集塵器6で捕捉される。集塵器6に捕捉された反応生成物は回収容器6に集められる。また、集塵器6を通過した排ガスは煙突から大気へ放出される。
【0012】
このようにして焼却炉から排出される排ガスを処理するのであるが、重曹は排ガスより加熱されると炭酸ガスと水分を放出し重曹表面に微細な細孔が形成されて比表面積が増加するので酸性ガスの除去効率を向上させることができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明は都市ごみや産業廃棄物の焼却炉から排出される排ガス中の酸性ガスを効率よく除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1…ホッパ、2…焼却炉、3…排熱回収ボイラ、4…集塵器、5…重曹供給管、6…回収容器、7,8…煙道。
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ごみや産業廃棄物の焼却炉から排出される酸性ガスを効率よく除去できる焼却炉の排ガス処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平10−54542号公報
都市ごみや産業廃棄物には塩素分、硫黄分及び窒素分が含まれている。これらを焼却処理した場合、塩素分、硫黄分及び窒素分が分解してガス化し、それぞれ塩化水素、硫黄酸化物及び窒素酸化物として排出される。
【0003】
これらの酸性ガスを除去する方法として、湿式法と乾式法がある。湿式法は苛性ソーダ等のアルカリ液で排ガスを洗浄することにより、酸性ガスを吸収・中和除去する方法である。湿式法は洗浄設備の規模が大きくなり、また、酸性ガスの吸収・中和された液が多量に発生するという課題がある。
【0004】
乾式法は焼却炉の煙道中に消石灰等のアルカリ剤を添加することにより、酸性ガスとの中和塩を生成させ集じん器で回収する方法である。乾式法は廃液が発生しないという利点を有する。乾式法において使用されるアルカリ剤は上記特許文献1に記載されているように、消石灰が一般的である。排ガス中の酸性ガスは消石灰と固気接触反応により中和塩を生成するため、酸性ガスの反応効率を高めるには消石灰の比表面積を大きくすることが要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の乾式法ではアルカリ剤として消石灰を用いているが、工業的には消石灰の比表面積をそれ程大きくすることができない。したがって、消石灰を用いた乾式法では排ガス中の酸性ガスの回収効率を高くできず、酸性ガスの除去効率を向上させることができないという問題点を有する。
本発明の目的は、都市ごみや産業廃棄物の焼却炉から排出される酸性ガスを効率よく除去できる焼却炉の排ガス処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴とするところは、焼却炉から排出される排ガスの煙道に重曹粉体を添加して排ガス中の酸性ガスとの固気接触反応により中和塩を生成させ、中和塩を集塵器で回収するようにしたことにある。
【0007】
本発明は重曹粉体を添加して排ガス中の酸性ガスとの固気接触反応により中和塩を生成させ中和塩を集塵器で回収するようにしている。重曹は排ガスにより加熱されると炭酸ガスと水分を放出し重曹表面に微細な細孔が形成されて比表面積が増加するので酸性ガスの除去効率を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施例を示す。
【0009】
図1において、一般家庭、工場等から収集されたごみはホッパ1に蓄えられる。ごみの中には塩素分、硫黄分の含まれたものが混入している。ごみはホッパ1から焼却炉2に投入され焼却される。ごみの焼却により、排ガス中には塩素分から塩化水素が、また、硫黄分から硫酸がそれぞれ発生する。
【0010】
排ガスは煙道7を介して排熱回収ボイラ3に流入し、排熱回収ボイラ3で蒸気を発生させ発電機(図示せず)に供給する。排熱回収ボイラ3を流出した排ガスは煙道8に接続された重曹供給管5から重曹(炭酸水素ナトリウム)の粉体が添加される。煙道8に添加された重曹は排ガス(温度140℃以上)により加熱されると、炭酸ガスと水分が放出される。重曹は炭酸ガスと水分を放出すると重曹表面に微細な細孔が形成され、比表面積が増加する。
【0011】
排ガス中の塩化水素、硫酸などの酸性ガスは重曹の細孔内に吸収されるため、酸性ガスの除去効率が向上する。酸性ガスと重曹の反応生成物は集塵器6で捕捉される。集塵器6に捕捉された反応生成物は回収容器6に集められる。また、集塵器6を通過した排ガスは煙突から大気へ放出される。
【0012】
このようにして焼却炉から排出される排ガスを処理するのであるが、重曹は排ガスより加熱されると炭酸ガスと水分を放出し重曹表面に微細な細孔が形成されて比表面積が増加するので酸性ガスの除去効率を向上させることができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明は都市ごみや産業廃棄物の焼却炉から排出される排ガス中の酸性ガスを効率よく除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1…ホッパ、2…焼却炉、3…排熱回収ボイラ、4…集塵器、5…重曹供給管、6…回収容器、7,8…煙道。
Claims (1)
- 焼却炉の排ガスを処理するものであって、前記排ガスの煙道に重曹粉体を添加して前記排ガス中の酸性ガスとの固気接触反応により中和塩を生成させ、前記中和塩を集塵器で回収するようにしたことを特徴とする焼却炉の排ガス処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003121081A JP2004321958A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 焼却炉の排ガス処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003121081A JP2004321958A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 焼却炉の排ガス処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004321958A true JP2004321958A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33499748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003121081A Pending JP2004321958A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 焼却炉の排ガス処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004321958A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104117257A (zh) * | 2014-06-28 | 2014-10-29 | 李而宏 | 一种锅炉余热除尘净化器 |
KR20200050969A (ko) | 2017-09-04 | 2020-05-12 | 쿠리타 고교 가부시키가이샤 | 배기 가스 처리 방법, 그리고 배기 가스 처리 장치 |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003121081A patent/JP2004321958A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104117257A (zh) * | 2014-06-28 | 2014-10-29 | 李而宏 | 一种锅炉余热除尘净化器 |
CN104117257B (zh) * | 2014-06-28 | 2016-05-04 | 李而宏 | 一种锅炉余热除尘净化器 |
KR20200050969A (ko) | 2017-09-04 | 2020-05-12 | 쿠리타 고교 가부시키가이샤 | 배기 가스 처리 방법, 그리고 배기 가스 처리 장치 |
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