JP2004321861A - 処理剤およびそれを用いた処理方法、廃液の処理方法 - Google Patents

処理剤およびそれを用いた処理方法、廃液の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂が混入された排水を処理するための、処理剤およびそれを用いた処理方法、廃液の処理方法を提供する。
【解決手段】本発明の処理剤は、水に溶解して酸性を示す有機酸と、水に溶けて凝集性のイオンを析出する物質とを有することを特徴とする。樹脂を多量に含む廃液に、有機酸を含む処理剤を添加することにより、樹脂を凝集させて分離させることができる。また、本発明の廃液の処理方法は、アルカリ性の薬剤が混入された水を用いて構造物の床に塗布されたワックスを剥離するステップと、記前記ワックスが含まれる廃液に、水に溶解して酸性を示す物質を添加することにより、前記廃液に含まれる樹脂を凝集させるステップとを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂が混入された排水を処理するための、処理剤およびそれを用いた処理方法、廃液の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルや商業施設あるいは工場などのフロアーは、定期的にワックス掛けを行い、清浄な床面を保っているが、通常、ワックス掛けの前には前回塗布されたのワックスをその汚垢とともに剥離させ、きれいな床面を再生させた後、あらたに新規なワックスをかけて仕上げるのが普通である。この際、汚れが付着し光沢が無くなった古いフロアーワックス部分は、専用の剥離剤(主に溶剤を含有するアルカリ性の薬剤)を用いて剥離除去するのが通例である。このようにして発生したフロアーワックス剥離廃液には、種々の汚垢成分とともにワックス成分である樹脂分、さらにアルカノールアミンなどのアルカリ溶剤や種々の界面活性剤などを含有している。通常、ビルの清掃を担当する業者は、これらのフロアーワックス剥離廃液をそのまま下水に廃棄しているのが現状である。
【0003】
環境問題を考えると、これらの有害な成分を含有する廃液をそのまま下水に廃棄することは避けなければならない問題である。しかしながら、一般的に、これらのビルの清掃を行う業者は、問題意識を持ちながらも下水に直接廃棄しているのが現状であり、フロアーワックス剥離廃液の簡便でかつ安価な処理法が環境保全の立場から強く要求されていた。
【0004】
上記問題を解決するために幾つかの処理方法が既に提案されており、その中の一つとして、上記廃液に無機塩を添加した後に濾過を行う手法がある(特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−301162号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記廃液は処理されずにそのまま放流されるのが未だに一般的である。このように、樹脂分を含む廃液を一般のパイプ等の閉水路に破棄した場合、廃液に含まれる樹脂分が閉水路内部で固化してしまい、閉水路を詰まらせてしまう恐れがある。更に、上記廃液はPH14程度の強アルカリであるため、自然界に放出するためには中和処理が必要である問題もあった。
【0007】
また、廃液に無機塩を加えて濾過を行う処理方法では、濾過処理が必要になることから、処理コストが高くなってしまう問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みて成され、本発明の目的は、樹脂分を多量に含む廃液を処理することが可能な処理剤およびそれを用いた処理方法、廃液の処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の処理剤は、水に溶解して酸性を示す有機酸と、水に溶けて凝集性のイオンを析出する物質で構成されることを特徴とする。
【0010】
本発明の処理方法は、樹脂が混入された廃液に、水に溶解して酸性を示す物質を含む処理剤を添加することにより、前記廃液のPHを変えて前記樹脂を凝集させることを特徴とする。
【0011】
本発明の廃液の処理方法は、アルカリ性の溶剤を用いて樹脂成分のワックスあるいは塗料を剥離する工程と、前記ワックスあるいは塗料が含まれる廃液に、水に溶解して酸性を示す物質を含む処理剤を添加することにより、前記廃液に含まれる樹脂を凝集させる工程と、前記樹脂を前記廃液から取り出す工程とを有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
最初に、本発明の処理剤およびそれを用いた処理方法、廃液の処理方法について説明する。
【0013】
フロアーワックス処理とは、通常、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等を含むフロアーワックスを、5〜20mL/m2の割合でフロアーに塗布し、これを1回〜5回重ねて塗布するものである。また、このフロアーワックスの剥離とは、新しいワックス掛けの前に前回のワックス面をその汚垢とともに剥離させ、きれいな床面を再生させることをいい、通常アルカリ溶剤である剥離剤を100〜200mL/m2の割合でフロアーに塗布し、ワックスを剥離するものである。この剥離剤は、ワックスの樹脂成分を液化させるための溶剤を含んであり、通常はこの溶剤として苛性ソーダ〔NaOH〕が採用される。フロアーワックス剥離廃液は、この結果発生する廃液であって、種々の汚垢とともにフロアーワックスの成分や剥離剤の成分などを含んでおり、通常、乳濁状の廃液である。この廃液では、剥離剤に含まれる溶液の効果により液状化された樹脂分が多量に含まれている。更に、この廃液のPHは14程度の強アルカリである。
【0014】
本願発明は、通常使用されるいずれのフロアーワックスや剥離剤を含むフロアーワックス剥離廃液に対しても使用できる。特にエポキシ樹脂やアクリル樹脂を主に含むフロアーワックスの廃液に対して特に効果が大きい。
【0015】
<第1の実施の形態:処理剤の説明>
先ず、本発明の処理剤に関して説明する。本発明の処理剤は、水に溶解して酸性を示す有機酸と、水に溶けて凝集性のイオンを析出する物質で構成される。
【0016】
上記有機酸は、水に溶解して酸性を呈する有機化合物である。また、凝集処理を行った処理水が自然界に放流されることを考慮した場合、上記有機酸として天然有機酸を採用することが好ましい。このような天然有機酸としては、例えば、リンゴ酸〔C〕、酢酸〔CHCOOH〕、シュウ酸〔H〕、酒石酸〔(CHOH、COH)〕、安息香酸〔CCOOH〕等が挙げられる。この中でも、特にリンゴ酸(ヒドロキシコハク酸とも言う)は、食品添加物であるので取り扱いが容易であり、臭気も少ないので好適である。また、処理剤に上記有機酸が50重量%以上含まれると、凝集の効果を大きくすることができる。更に処理剤は、有機酸以外の薬剤も混入されるので、このことを考慮すると、処理剤に占める有機酸の割合は、50重量%以上85重量%以下の範囲で選ばれる。
【0017】
特にリンゴ酸は、粉体の状態では中性または弱アルカリ性であり、作業者が直に触れても害を及ぼさないので、取り扱いが容易である。また、粉体を固形化した錠剤の状態で、処理剤が用意されても良い。このようにすることで、処理剤の取り扱いが更に容易に成る。
【0018】
天然有機酸は水に溶解させることでPH1程度の強酸を示す。リンゴ酸を一例に説明すると、以下のような化学反応を示す。
→ C+2CO
上記化学式に示したように、リンゴ酸は水に溶けることで二酸化炭素が発生する。この二酸化炭素により、廃液が酸性化される。
【0019】
水に溶けて凝集性のイオンを析出する物質としては、カリミウムまたはアルミニウムを含む物質を採用することができる。好適には、カリウムミョウバンKAl(SOや硫酸バンドAl(SOを用いることができる。このようなイオンを析出する物質は、水に溶けることにより発生した金属のイオンが、不純物と結合して、フロックの形成やその沈降を促す作用を有する。また、上記したカリウムミョウバンおよび硫酸バンドは、共に硫酸根を有している。従って、この硫酸根が廃液の中に溶けることにより、廃液をより酸性にすることができる。従って、上記した有機酸の働きを、硫酸根により補完することができる。また、水に溶けて凝集性のイオンを析出する物質の処理剤全体に対する割合は、例えば、15重量%程度で良い。
【0020】
更に上記処理剤が粉体として供される場合は、処理剤を構成する各要素を攪拌した後に、所定の量毎に包装して用意しても良い。
【0021】
<第2の実施の形態:処理方法の説明>
次に、上記した処理剤を用いて廃液の処理を行う方法を説明する。本発明の処理方法は、樹脂が混入された廃液に、水に溶解して酸性を示す物質を含む処理剤を添加することにより、前記廃液のPHを変えて前記樹脂を凝集させるものである。
【0022】
水に溶解して酸性を示す物質を廃液に添加する量としては、特に制限されないが、廃液に含まれる樹脂同士の結合を促すことができる程度にPHを変えられればよい。また、水に溶解して酸性を示す物質としては、上記したように、多種の天然有機酸を用いることができる。本発明に斯かる廃液は、アルカリ性の溶剤により、ワックスの成分であるエポキシ樹脂等の樹脂分子が水に溶けている状態にある。本発明では、天然有機酸を廃液に添加することにより、このアルカリ性の溶剤(苛性ソーダ〔NaOH〕)を無力化することができる。従って、廃液中の樹脂成分は、樹脂自体が有する粘着力により互いに凝着する。そして、天然有機酸を添加した後に放置することで、樹脂分はフロック状になる。また、このフロックは、廃液の濃度により、浮遊したり沈殿したりする。いずれの場合も、樹脂と液体との固液分離が容易になる。
【0023】
図1を参照して、天然有機酸を添加した後に、廃液を攪拌することにより、樹脂同士の結合を助長させることができる。ここでは、実験用ビーカーを用いた実験結果を説明する。
【0024】
図1(A)を参照して、天然有機酸を添加する前の廃液1では、溶剤により樹脂が液化されている。従って、樹脂、溶剤、夾雑物等を廃液は含んでおり、透明度が低い流体である。また、溶剤により樹脂は液化されているので、このまま放置しても、樹脂分は沈殿しない。
【0025】
図1(B)を参照して、本発明の処理剤を廃液1に添加した後に、攪拌棒3を用いて廃液1を攪拌する。そうすると、処理剤に含まれる天然有機酸が廃液に溶けることで、廃液のPHが酸性に傾き、樹脂を廃液に溶解させている溶剤の働きを無力化させることができる。そして、攪拌棒3で廃液1を攪拌することにより、樹脂同士が接触する機会が増え、樹脂2によるフロックが徐々に増加する。ここでは攪拌棒3で攪拌することにより、廃液に外力を加えているが、他の方法でも外力を加えることも可能である。具体的には、廃液をバブリングしたり、廃液に超音波を加えることで、外力を加えることができる。
【0026】
図1(C)を参照して、更に数分間の攪拌を行うことにより、樹脂2のフロックは徐々に大きくなり、最後には1つの固まりの様になる。即ち、処理剤の添加および廃液の攪拌を行うことにより、1つの塊となった樹脂2を取り出すことができる。更に、廃液1に添加した処理剤には、天然有機酸の他にもカリウムミョウバンや硫酸バンド等の凝集性イオンを含む物質も含まれている。この凝集性のイオンにより、排水に含まれる樹脂成分以外の成分も析出される。従って、塊となった樹脂2には、樹脂成分のみ成らず、廃液1に含まれる他の成分も含まれている。ここで、他の成分とは、例えば、フロワーワックスに含有される添加剤や、剥離剤に含まれる添加剤が挙げられる。
【0027】
以上の作業により、樹脂分を多量に含んだ廃液を、樹脂と処理水4とに分離することができる。処理水4は、樹脂分等の被除去物が除去され、更に、天然有機酸が添加されたことにより中和処理も施すこともできる。従って、上記作業により得られた処理液が放流基準を達していれば、河川等の自然界に放流することもできる。また、樹脂同士の粘着性を利用して、廃液中に含まれる樹脂等を1つの塊として取り出せることも、本発明の利点である。また、固形物となった樹脂を、プレス等で絞ることにより、固形物の含水率を低下させることができ、固形物の重量を低減させることができる。
【0028】
<第3の実施の形態:廃液の処理方法の説明>
次に、上記した処理剤および処理方法を用いて行う廃液の処理方法を説明する。図2の工程図を参照して、本発明の廃液の処理方法は、アルカリ性の溶剤を用いて樹脂成分のワックスあるいは塗料を剥離する工程と、前記ワックスあるいは塗料が含まれる廃液に、水に溶解して酸性を示す物質を含む処理剤を添加することにより、前記廃液に含まれる樹脂を凝集させる工程と、前記樹脂を前記廃液から取り出す工程とを有する。
【0029】
ビルや商用施設のフロワーは、その床面を清浄な状態に保つためにメンテナンスを行っている。そのメンテナンスとは、床の表面に形成された古いワックスを剥離して、洗浄を行った後に、新たなワックスを床面に形成することである。上記した処理剤および処理方法は、古いワックスを剥離する際に発生する廃液の浄化処理に用いることができる。その詳細を以下に説明する。
【0030】
先ず、ビルの床の表面に形成された古いワックスを剥離する。具体的には、古いワックスを剥離するために、その表面に剥離剤を塗布する。塗布する剥離剤の量としては、上述したように、100〜200mL/m2程度でよい。また、剥離剤の量は、古いワックスの塗布厚さおよび剥離剤の剥離効果等により、調節される。ここで用いる剥離剤は、ワックスの主成分である樹脂分を液状化させるための溶剤を含む強アルカリ性の薬剤であり、そのPHは14程度である。通常はこの溶剤として苛性ソーダ〔NaOH〕が採用される。古いワックスの表面に剥離剤を塗布した後に、ブラシ等でブラッシングを行うことにより、古いワックスは床面から剥離されて除去される。この結果に発生する廃液は、バケツ等の収納容器に収集される。また、古いワックスが除去された後には、新しいワックスを塗布する。
【0031】
次に、上記作業により発生した廃液に処理剤を添加することにより、上記廃液に含まれる樹脂分を凝集させる。処理剤は、主に天然有機酸から成る。ここで、天然有機酸としては、上記したようにリンゴ酸が好適である。リンゴ酸は食品添加物であるので、安全面や取り扱いやすさに優れた薬剤である。また、処理剤には、天然有機酸の他にも、カリウムミョウバンや硫酸バンドが含まれても良い。カリウムミョウバンや硫酸バンドは、水に溶けて金属性のイオンを発生するので、この金属性のイオンの凝集効果により、廃液中に含まれる樹脂以外の不純物の除去を行うことができる。また、カリウムミョウバンや硫酸バンドの不溶解部分(カリウムやアルミニウム)が触媒として機能して、廃液中に含まれる不純物の除去の効果を更に大きくすることができる。
【0032】
更に、廃液に処理剤を添加した後に、廃液の攪拌を行うと、処理剤の凝集効果を更に向上させることができる。この攪拌は、専用の機械を用いた攪拌でも良いし、攪拌棒を用いた人為的なものでも良いし、収納容器を密閉して振とうする方法でも良い。即ち、処理剤により溶剤が無力化されることにより、粘着力が増した樹脂同士の接触機会を増やす方法なら、どのような方法も採用することができる。この方法により、廃液中に含まれる樹脂分等の不純物は、1つまたは数個の塊となって直接取り出すことができる。
【0033】
上記の作業により、廃液は、主に樹脂から成る塊と処理水とに分離される。処理剤を構成する天然有機酸、カリウムミョウバンおよび硫酸バンドは、何れも自然界に存在する物である。従って、処理水が放流基準に達していたら、そのまま河川等に放流することができる。また、主に樹脂から成る塊は、そのまま廃棄物として処理しても良い。このように塊となった固形物のみを廃棄物として取り扱うので、排出する廃棄物の量を少なくすることもできる。
【0034】
また、上記説明では、剥離されたフロワーワックスが混入された廃液を処理対象として説明を行ったが、他の廃液も本発明の方法により処理することが可能である。例えば、塗装工場等で発生する塗料を含む廃液を本発明により処理することが可能である。
【0035】
【発明の効果】
本発明の処理剤および処理方法によれば、樹脂分を多量に含有する廃液を、樹脂から成る固形物と処理水とに分離することができる。また、本発明の処理剤に含まれる天然有機酸等は殆ど害の無い物質である。従って、凝集物の取り扱いが容易になり、処理水を問題なく自然界に放流することができる。特に、処理剤に含まれる天然有機酸としてリンゴ酸を使用した場合、リンゴ酸は食品添加物でもあるので、処理剤の安全度を向上させることができる。
【0036】
更に、廃液は樹脂を溶解させる溶液を含むため強アルカリであるが、本発明の処理剤を添加することにより、廃液のPHを中性に近くすることができる。従って、中和処理を省いて、廃液の処理を更に容易にすることができる。
【0037】
また、本発明の廃液の処理方法によれば、古いワックスを剥離する際に発生する廃液を、天然有機酸を含む処理剤より、樹脂等から成る固形物と処理水とに分離することができる。ここで発生する処理水は、放流基準をクリアするならばそのまま放流することができる。また、固形物を廃棄物とすることで、発生する廃棄物の量を大幅に少なくすることができる。従って、フロワーワックス等のメンテナンスに係るコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理剤を用いた処理方法を説明する概念図である。
【図2】本発明の廃液の処理方法を説明する工程図である。
【符号の説明】
1 廃液
2 樹脂
3 攪拌棒
4 処理水

Claims (20)

  1. 水に溶解して酸性を示す有機酸と、水に溶けて凝集性のイオンを析出する物質で構成されることを特徴とする処理剤。
  2. 前記有機酸として、天然有機酸を用いることを特徴とする請求項1記載の処理剤。
  3. 前記天然有機酸は、リンゴ酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸または安息香酸のいずれかを含むことを特徴とする請求項2記載の処理剤。
  4. 前記天然有機酸として、食品添加物の中から選択したリンゴ酸を用いることを特徴とする請求項2記載の処理剤。
  5. 前記水に溶けて凝集性のイオンを析出する物質は、カリウムミョウバンおよび、または硫酸バンドであることを特徴とする請求項1記載の処理剤。
  6. 前記有機酸を50重量%から85重量%含むことを特徴とする請求項1記載の処理剤。
  7. 樹脂が混入された廃液に、水に溶解して酸性を示す物質を含む処理剤を添加することにより、前記廃液のPHを変えて前記樹脂を凝集させることを特徴とする処理方法。
  8. 前記物質として、天然有機酸を用いることを特徴とする請求項7記載の処理方法。
  9. 前記天然有機酸は、リンゴ酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸または安息香酸のいずれかを含むことを特徴とする請求項8記載の処理方法。
  10. 前記処理剤は、カリウムミョウバンおよび、または硫酸バンドを含むことを特徴とする請求項7記載の処理方法。
  11. 前記廃液に外力を加えることにより、前記凝集を促進させることを特徴とする請求項7記載の処理方法。
  12. 前記処理剤を錠剤の状態で前記廃液に添加することを特徴とする請求項7記載の処理方法。
  13. 前記処理剤を粉末の状態で前記廃液に添加することを特徴とする請求項7記載の処理方法。
  14. 前記廃液はアルカリ性であり、前記処理剤を添加することで、前記廃液のPHを酸性に近づけることを特徴とする請求項7記載の処理方法。
  15. アルカリ性の溶剤を用いて樹脂成分のワックスあるいは塗料を剥離する工程と、
    前記ワックスあるいは塗料が含まれる廃液に、水に溶解して酸性を示す物質を含む処理剤を添加することにより、前記廃液に含まれる樹脂を凝集させる工程と、
    前記樹脂を前記廃液から取り出す工程とを有することを特徴とする廃液の処理方法。
  16. 水に溶解して酸性を示す前記物質は、天然有機酸であることを特徴とする請求項15記載の廃液の処理方法。
  17. 前記天然有機酸は、リンゴ酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸または安息香酸のいずれかを含むことを特徴とする請求項16記載の廃液の処理方法。
  18. 前記処理剤は、カリウムミョウバンおよび、または硫酸バンドを含むことを特徴とする請求項15記載の廃液の処理方法。
  19. 前記処理剤を、錠剤の状態で前記廃液に添加することを特徴とする請求項15記載の廃液の処理方法。
  20. 前記処理剤を、粉末の状態で前記廃液に添加することを特徴とする請求項15記載の廃液の処理方法。
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