JP2004321655A - カテーテルの固定具 - Google Patents

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Toshiya Mizutani
敏也 水谷
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Abstract

【課題】簡易、清潔かつ安全に留置カテーテルを患者の体表に固定することができ、患者の症状に対応して、内ろう施術、外ろう施術などに使用できる外、患者及び施術者の負担なく施術を変更できる固定具を提案するものである。
【解決手段】固定具は、基盤11の上面中央に突起部12を突設し、腔13を設けた固定部材1と蓋体とから成り、該蓋体は施術の目的に応じて蓋体2及び蓋体3の2種に形成される。蓋体2は腔21及び突起22を設け、カテーテルを被覆するに用いる。蓋体3は腔31及び突起32並びにルーメン33を設け、留置カテーテルと他のカテーテルとの連通路を形成できるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、患者の体内に刺入し、留置するカテーテルを刺入部位体表又はその近傍において固定するに用いる医療用補助具である固定具の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カテーテルを体内に留置する治療や診断は、医療分野において広く行われている。例えば、手術に伴い血液その他の体液の排出、薬液や液体栄養物の投与等に適用される。これらにおいて、カテーテルの体内への刺入は、患者にとって負担が大きいので、施術が容易であることが求められる。また、抵抗力の低下した患者に適用する場合には、刺入に際し、細菌等の感染には格別の配慮を要し、厳重な清潔操作の下に行われなければならない。もし、カテーテル刺入及びその固定という一連の施術操作に手間を要すれば要するほど細菌等に感染する機会が多くなる。逆に、施術が容易であることは、より清潔操作をも容易にする。更に、カテーテルの体内留置が或程度長期にわたるとき、刺入部位に腫れ等の異常が生じていないか常時監視し、異常を生じている疑いがあるときは、適切な諸検査を実施し、抗生剤を投与するなど臨機の処置を選択する必要がある。従来は、カテーテルの刺入部位体表又はその近傍にカテーテルを固定する手段につき、例えばカテーテルの体外部分を粘着テープで押さえるとか、固定用の補助具(以下「固定具」という。)を用いるなどの手段が用いられているが、一時的な固定には適切であっても或程度長期にわたる場合には不向きであったり、固定具の操作が面倒で手間がかかるとか、体動などによって固定具を装着しているカテーテルの端部に断裂を生じさせたり、カテーテルの変更が容易ではないなどの欠点があった。また例えば、閉塞性黄疸等に対する内又は外ろう用のいずれにも用い得るカテーテルの固定具は提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、留置カテーテルの固定具例えば前記閉塞性黄疸等に対する内又は外ろう等にも用い得るものであって、装着が容易であり、カテーテルの体内刺入後に挿着できるのでカテーテル刺入の障害とならないばかりでなく、刺入するカテーテルの長さを予め決定する必要がなく、刺入後に体表に出ているカテーテルの端部を切断することにより長さを調整することができ、構造を簡潔にして患者の体表における凸感などの違和感を減少させ、固定具が清潔に維持されておれば、カテーテルの体内刺入施術の清潔操作に専念できる固定具を得るにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、固定具は体内留置カテーテルの体表側端部の固定部材と該固定部材に嵌着する蓋体とから構成する。蓋体は、体内留置カテーテルが固定部材により刺入部位体表に固定されたとき、体内留置カテーテル体表側端部を被覆するに用いるものと、単に被覆するにとどまらず、該蓋体の端部に体内留置カテーテルとは別体のカテーテルを挿着可能に形成して、患者の症状に応じていずれかの蓋体を選択して使い分けることができるように構成し、刺入するカテーテルの端部に固定部材を嵌挿した後、例えば内ろう用又は外ろう用などを選択のうえ簡易固定することを可能にした。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明を図面により説明する。図1は第1の実施例の概要を示す正面縦断面図、図2は固定部材1の正面縦断図、図3は固定部材1の平面図、図4は蓋体2の正面縦断面図である。固定部材1は、合成樹脂又はゴム、好ましくはシリコーンゴムを用いて、例えば円盤状に基盤11を形成するが、もとより平面形状を多角形状としてもよく、ほぼ中央に突起部12を突設し、該突起部12に留置カテーテルを嵌装するための腔13を穿設する。このようにすると、留置するカテーテルの長さを予め決定しておかなくても、前記のように留置後調整が可能である。蓋体2は、椀を伏せた形状に類似するが、留置するカテーテルの端部を被覆するためのもので、前記突起部12に嵌合させるための腔21を穿設し、中央に突起22を設ける。該突起22は前記腔13に嵌装する留置カテーテルの上端内腔等に嵌装すれば、これを固定するのに有効である。蓋体2を用いる場合は、例えば内ろう施術などに適切である。
【0006】
【実施例2】
図5は第2の実施例の概要を示す正面縦断面図、図6は蓋体3の正面縦断面図である。蓋体3が蓋体2と異なるのは、図5に示すように、留置カテーテルと体表において別のカテーテルとの連通路を形成できるところにある。従って、蓋体3は、留置カテーテルを嵌装するための腔31を穿設するとともに、腔31の中央部に突設した突起32の先端に開口し、蓋体3の表面に連通するルーメン33を穿通させ、その端部に留置カテーテルとは別のカテーテルを挿着可能にしてある。該ルーメン33は留置カテーテルを経由して体外路を形成することを可能にするので、蓋体3を前記固定部材1に嵌合して用いれば、例えば外ろう施術などに適切である。
【0007】
【発明の効果】
図1に示すように、固定部材1を留置カテーテル4の体表側端部に嵌装固定し、蓋体2を嵌合すれば、留置カテーテル4の形状を適宜選択することにより内ろう施術などに適切となる。例えば、癌組織により阻害されている胆汁の迂回流路を形成することができる。また、図5に示すように、固定部材1を上述同様留置カテーテル4に嵌装固定し、蓋体3を嵌合し、カテーテル5を挿着すれば外ろう施術などに適切となる。例えば、廃液などを体外に吸引する流路を形成できる。また、上記の場合に限らず、固定部材1を用いれば留置カテーテルを体表において簡易かつ容易に固定することが可能であり、施術の際の清潔操作を極めて容易にし、施術者及び患者の負担を軽減する。のみならず、蓋体2及び蓋体3の着脱は極めて容易であるから、患者の症状に応じて患者の負担を増大させることなく、手技を選択し、或いは変更することができる。このように、本発明によれば、簡易、清潔かつ安全な施術を可能にし、患者及び施術者の負担を軽減できるとともに、種々の症状に応じた適切な対処ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の概要を示す正面縦断面図である。
【図2】固定部材1の正面縦断面図である。
【図3】固定部材1の平面図である。
【図4】蓋体2の正面縦断面図である。
【図5】第2の実施例の概要を示す正面縦断面図である。
【図6】蓋体3の正面縦断面図である。
【符号の説明】
1 固定部材
2 蓋体
3 蓋体
4 カテーテル
5 カテーテル
11 基盤
12 突起部
13 腔
21 腔
22 突起
31 腔
32 突起
33 ルーメン

Claims (2)

  1. 基盤11の上面中央に突起部12を突設し、該突起部12にカテーテルを挿着するための腔13を穿設貫通させた固定部材1と、前記突起部12に嵌合させるための腔21を穿設し、該腔21の中央に突起22を設けた蓋体2とから成ることを特徴とするカテーテルの固定具
  2. 基盤11の上面中央に突起部12を突設し、該突起部12にカテーテルを挿着するための腔13を穿設貫通させた固定部材1と、前記突起部12に嵌合させるための腔31を穿設し、該腔31の中央に突起32を設けるとともに、一端は該突起32端部から前記腔31内に開口し、他端は外表に開口するルーメン33を穿通した蓋体3とから成ることを特徴とするカテーテルの固定具
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