JP2004321526A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【目的】始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、いずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる遊技機を提供する。
【構成】記憶される始動記憶数の増加に応じて、予告が実行される旨の決定がなされる割合が順次高くなるように設定されると共に、リーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が順次低くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行う。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、予告が実行される旨の決定がなされる割合が低いときはリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるため、いずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる。
【選択図】 図8
【構成】記憶される始動記憶数の増加に応じて、予告が実行される旨の決定がなされる割合が順次高くなるように設定されると共に、リーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が順次低くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行う。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、予告が実行される旨の決定がなされる割合が低いときはリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるため、いずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置と、該可変表示装置において、前記始動条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出以前に決定する表示結果事前決定手段と、を備え、該表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記可変表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、可変表示装置を備えた遊技機の一例としてのパチンコ遊技機は、可変表示装置における複数列(例えば、左・中・右の3列)の可変表示部で図柄(識別情報)を可変表示し、各可変表示部の停止図柄が同一図柄で揃った大当り図柄(特定表示結果)となったときに特定遊技状態を発生するようになっていた。また、このようなパチンコ遊技機には、可変表示装置の表示結果が所定の表示結果(例えば、大当りやリーチ)となることを遊技者に予告する機能を備えたものが提案されており、さらには、このような構成において、予告が実行される旨の決定がなされる割合を図柄の始動記憶数に応じて変化させるもの(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−5404号公報(第8−9頁、図9)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献1の構成では、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させていたので、予告が実行される旨の決定がなされる割合が高い始動記憶数のときには遊技者の関心を高める一方で、予告が実行される旨の決定がなされる割合が低い始動記憶数のときには遊技者の関心は薄れ、遊技の興趣が低下していた。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、いずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる遊技機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、所定の始動条件の成立(始動口スイッチ14aでの遊技球の検出)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄及び飾り図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置(9)と、該可変表示装置において、前記始動条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出以前に決定する表示結果事前決定手段(主基板31のCPU56により特別図柄及び飾り図柄の表示結果をその導出表示以前に決定する機能)と、を備え、該表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記可変表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機(パチンコ遊技機1)において、前記始動条件が成立したが未だ前記可変表示の開始条件が成立していない可変表示について前記表示結果事前決定手段により決定された表示結果の情報を予め定められた上限数まで記憶可能な始動記憶手段(主基板31のRAM55により始動入賞記憶数を記憶する機能)と、前記可変表示装置の表示結果が所定の表示結果(大当り、確変大当り、リーチ)となることをそれ以前の段階で遊技者に予告するか否かを決定する予告決定手段(ステップSE1〜SE6)と、該予告決定手段によって予告することが決定されたときに前記予告を実行する予告実行手段(図柄制御基板80の表示制御用CPU101により紙幣60を表示する機能)と、リーチ演出表示(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチのいずれかのリーチ変動)を実行するか否かを決定するリーチ決定手段(ステップSF1〜SF6)と、該リーチ決定手段によってリーチ演出表示を実行することが決定されたときに複数種類のリーチパターンの中から実行するリーチパターンを選択するリーチ選択手段(リーチ判定値XD_TOK_HIb1及びXD_TOK_HIb2)と、該リーチ選択手段によって選択されたリーチパターンに基づいて前記可変表示装置を表示制御するリーチ表示制御手段(図柄制御基板80の表示制御用CPU101によりリーチ演出表示を制御する機能)と、を備え、前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記予告決定手段により予告が実行される旨の決定がなされる割合(予告1〜3の設定がなされる確率)と前記リーチ決定手段によりリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合(リーチ変動1〜3の設定がなされる確率)とのうち一方が、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数の増加に応じて順次高くなるように設定されると共に、他方の割合が前記始動記憶数の増加に応じて順次低くなるように設定されている設定値データ(予告判定値XD_TOK_HIa1,XD_TOK_HIa2、リーチ判定値XD_TOK_HIb1,XD_TOK_HIb2)を用いて決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、予告が実行される旨の決定がなされる割合が低いときはリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるため、いずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる。
【0006】
また、請求項2の発明においては、前記複数種類のリーチパターンは、第1のリーチパターン(ノーマルリーチ)と、該第1のリーチパターンに比べてリーチ演出表示の実行期間が長い第2のリーチパターン(スーパーリーチ)とを含み、前記リーチ選択手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が所定数(例えば、2個)以上のとき、始動記憶数が所定数よりも少ないときに比べて前記第2のリーチパターンを選択する割合が低くなるように設定された選択データを用いて選択を行うことを特徴とする。このように構成することにより、遊技時間が不必要に長くなるのを回避することができ、ひいては効率の良い遊技を遊技者に提供することができる。
【0007】
また、請求項3の発明においては、前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶がなく、且つ前記識別情報の可変表示中でないときに前記始動条件が成立したとき(入賞時「無し」の始動記憶のとき)には、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶があるとき(入賞時「1個」〜「3個」の始動記憶のとき)に比べて、前記予告又は前記リーチ演出表示が実行される割合が高くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶がない状態で始動条件が成立した可変表示に対しては予告実行又はリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるので、始動条件が成立し難い遊技機においても遊技者に期待感を持たせることができる。
【0008】
また、請求項4の発明においては、前記始動記憶手段の単位時間あたりにおける始動記憶数の記憶状態である始動記憶状態を記憶する履歴記憶手段(主基板31のRAM55によりタイプ▲1▼〜▲3▼の始動記憶状態を記憶する機能)を備え、前記リーチ選択手段は、前記履歴記憶手段に記憶された始動記憶状態に基づいてリーチパターンの種類を選択することを特徴とする。このように構成することにより、遊技履歴に応じて遊技内容に変化を持たせることができ、ひいては遊技の単調化を回避することができる。
【0009】
また、請求項5の発明においては、前記始動記憶手段は、記憶可能な始動記憶の上限数を変更する手段(所定条件の成立に伴って始動記憶の上限数を例えば4個から10個に変更する構成)を含むことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告実行及びリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、始動記憶の上限数を変更可能とすることで、より一層遊技の興趣を向上することができる。
【0010】
また、請求項6の発明においては、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が予め定めた閾値以上のとき(例えば、4個以上のとき)と始動記憶数が閾値未満のとき(例えば、4個未満のとき)とで、前記リーチ演出表示と前記予告とのうち少なくともいずれか一方の演出内容を異ならせたことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数が閾値以上であるか又は閾値未満であるかを遊技者に対して視覚的に容易に判断させることができる。また、このような構成において、始動記憶の上限数を増大していないときの上限数を閾値とした場合には、上限数が増大したか否かを分り易くできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0012】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0013】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体(図示せず)と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報画像としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置9が設けられている。可変表示装置9には、本例では特別図柄用の可変表示部8と、該可変表示部8での比較的単調な可変表示内容をより演出効果を高めて遊技者に表示するための「左」「中」「右」の3つの飾り図柄用の可変表示部8a〜8c(識別情報表示領域)と、がある。飾り図柄用の可変表示部8a〜8cの表示結果は、特別図柄用の可変表示部8の表示結果に対応しているために、たとえば特別図柄用の可変表示部8の表示結果が大当り状態を示す結果になる場合には、飾り図柄用の可変表示部8a〜8cの表示結果も大当り状態を示す結果になる。また、特別図柄用の可変表示部8の表示結果が大当り状態以外の外れ状態を示す場合には、飾り図柄用の可変表示部8a〜8cの表示結果も外れ状態を示す結果となる。
【0014】
本実施形態では、「左」「中」「右」の3つの飾り図柄用の可変表示部8a〜8cにおいて図柄が全て同一図柄で揃うと大当りとなるように制御され、このうち予め定めた確変図柄(例えば、奇数数字の図柄)で揃うと確変大当りとなるように制御される。よって、本実施形態では、最終停止図柄となる中央の飾り図柄用の可変表示部8b以外(左右の飾り図柄用の可変表示部8a,8c)で同一図柄が揃うとリーチ演出が実行される。
【0015】
可変表示装置9の上部には、7セグメントLEDにより構成された普通図柄表示器10が設けられている。この普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報を可変表示可能なものである。
【0016】
また、可変表示装置9の下辺部分には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶(これを始動記憶ともいう)数を表示する4つのLEDによる表示部を有する特別図柄始動記憶表示器41(以下、これをLED1〜4ともいう)が設けられている。特別図柄の始動記憶数は、4個を上限値として記憶可能であり、始動入賞口14への入賞がある毎に、特別図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0017】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14と可変入賞球装置15とが設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0018】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21A(図3に符号のみを記載)も設けられている。
【0019】
可変入賞球装置15の左側方に配置されるゲート32に遊技球が入賞し、その遊技球がゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動入賞記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動入賞記憶の値が1増やされる。なお、普通図柄の始動記憶数は、4個を上限値として記憶可能であり、その始動記憶数が図示しない普通図柄始動記憶表示器に表示される。
【0020】
本実施形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0021】
さらに、特別遊技状態としての確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められると共に、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0022】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される飾りランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音や音声を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。
【0023】
そして、この例では、左側のスピーカ27の下方に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右側のスピーカ27の下方に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、本実施形態のパチンコ遊技機1には、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50(符号のみ図3に記載)が隣接して設置されている。
【0024】
また、駆動モータ94(図3参照)の回転力を利用して打球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。図柄の可変表示を開始できる状態において、打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄用の可変表示部8において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0025】
特別図柄用の可変表示部8における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0026】
停止時の特別図柄用の可変表示部8における表示結果が確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)である場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0027】
図3は、本発明に係る遊技制御手段となる主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91および図柄制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と、主基板31に記憶されたシステム内容をリセットするためのシステムリセット回路65とが搭載されている。
【0028】
なお、図3には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。スイッチと称されているものがセンサと称されているもの等でもよいこと、すなわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であることは、他の実施形態でも同様である。
【0029】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、特別図柄用の可変表示部8における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0030】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54と、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データ、始動入賞記憶数、単位時間あたりにおける始動記憶数の記憶状態である始動記憶状態等を記憶する手段)としてのRAM55と、プログラムに従って制御動作を行うCPU56と、該CPU56と外部との間で情報をやり取りするためのI/Oポート部57とを含む。本実施形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0031】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板(図示しない)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0032】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0033】
本実施形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている特別図柄始動記憶表示器41および飾りランプ25の表示制御を行うと共に、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよく、本実施形態および他の実施形態で用いられているLEDも他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例である。また、特別図柄および飾り図柄を可変表示する可変表示装置9と普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPU101(リーチ演出表示を制御するリーチ表示制御手段としての機能を含む)によって行われる。
【0034】
各制御手段は遊技機に設けられている電気部品の制御を行うので、以下、各制御手段を電気部品制御手段といい、電気部品制御手段が搭載された基板を電気部品制御基板ということがある。電気部品とは、遊技機に設けられている部品(機構部品や回路等)であって電気的に動作するものである。電気部品制御手段として、例えば、電気部品としての球払出装置を制御する払出制御手段、電気部品としての演出用の可変表示装置の制御を行う表示制御手段、電気部品としての演出制御用の発光体(ランプやLED)の制御を行うランプ制御手段、電気部品としての演出用のスピーカからの音発生の制御を行う音制御手段がある。また、演出用の電気部品を制御する表示制御手段、ランプ制御手段、音制御手段等を演出制御手段ということがある。
【0035】
図4は、図柄制御基板80内の回路構成を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポート(ポート0,2)570,572および出力バッファ回路620,62Aと共に示すブロック図である。出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのストローブ信号(INT信号)が出力される。また、本実施形態では、コマンドデータをパラレル通信(この例では8ビットパラレル)によって送信する構成としているが、シリアル通信によってやりとりされるようにしてもよい。
【0036】
表示制御用CPU101(表示制御手段)は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例えば汎用ICである74HC540,74HC14を使用することができる。なお、表示制御用CPU101がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路105A,105Bと表示制御用CPU101との間に、I/Oポートが設けられる。
【0037】
そして、表示制御用CPU101は、受信した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示される画像の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD82に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号および同期信号をLCD82に出力する。
【0038】
なお、図4には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0039】
入力バッファ回路105A,105Bは、主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、図柄制御基板80側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すなわち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポート共に不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板31側に伝わることはない。
【0040】
高周波信号を遮断するノイズフィルタ107として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとしても、その影響は除去される。また、主基板31のバッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設けてもよい。
【0041】
なお、主基板31とランプ制御基板35との間のランプ制御コマンドの信号送受信部分の構成や、主基板31と音制御基板70との間の音制御コマンドの信号送信部分の構成は、上述した図4に示した主基板31と図柄制御基板80との間の表示制御コマンドの信号送受信部分と同様に構成される。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例であり、以下、ランプ・LEDと総称することがある。また、可変表示装置9の上部および左右部には、可変表示装置飾りLED(センター飾りLED)が設置され、大入賞口の内部には大入賞口内飾りLEDが設置され、大入賞口の左右には、大入賞口左飾りLEDおよび大入賞口右飾りLEDが設置されている。
【0042】
なお、ランプ・LEDを駆動するための駆動信号は、ランプ制御基板35において作成される。また、特別図柄および飾り図柄を可変表示する可変表示装置9と普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0043】
図5は、パチンコ遊技機1の制御に使用されるランダムカウンタやフラグ、作業領域などを説明するための説明図である。
【0044】
このパチンコ遊技機1では、所定の予告条件が成立した場合に可変表示装置9の表示結果が所定の表示結果(大当り、確変大当り、リーチ)となることを予告する所定の予告演出が行われる。なお、この予告条件は、常に、特別状態とすることが事前に決定されていることを前提にして成立するようには定義されていない。したがって、予告通りに所定の表示結果になるとは限らず、中には、予告がされたにも係わらず可変表示装置9の表示態様が特別状態とならない、”がせ予告”も含まれている。
【0045】
以下に図5を参照して、パチンコ遊技機1の制御に使用される各種ランダムカウンタやフラグ、作業領域等の内容について説明する。なお、図5に示したラベル名により識別される各種ランダムカウンタ等のデータはCPU56のワーク用メモリとして機能するRAM55内に記憶されている。
【0046】
まず、WD_DG1は、特別図柄始動記憶表示器41を構成する4つのLEDの点灯状態を決定するために用いられるLEDデータである。このWD_DG1は、1バイトのデータである。WD_DG1の7ビット目を1に設定することによりLED1が点灯(ON)する。6ビット目を1に設定することによりLED2が点灯(ON)する。5ビット目を1に設定することによりLED3が点灯(ON)する。4ビット目を1に設定することによりLED4が点灯(ON)する。たとえば、4ビット目を1に設定し、5ビット目〜7ビット目のすべてを0に設定することにより、LED1のみが点灯し、始動記憶数が「1」を示す表示状態となる。また、4ビット目〜7ビット目のすべてを1に設定することにより、すべてのLED1〜4が点灯し、始動記憶数が「4」を示す表示状態となる。なお、WD_DG1のビット数0〜3は未使用である。このため、WD_DG1は、その4ビット目から7ビット目によって、0(0000H)、8(1000H)、12(1100H)、14(1110H)、15(1111H)のうちのいずれかの値をとる。
【0047】
WD_TRPOは、特別図柄プロセスフラグである。この特別図柄プロセスフラグのフラグ状態により、複数種類のサブルーチンプログラムからなる遊技制御プログラムのうち、いずれのサブルーチンプログラムを実行すべきであるかが指定される。特別図柄プロセスフラグが「00H」に設定されている場合には、特別図柄変動待ち処理が指定される。特別図柄プロセスフラグが「01H」の場合には、特別図柄判定処理が指定される。特別図柄プロセスプロセスが「02H」の場合には、停止図柄設定処理が指定される。このWD_TRPOは、1バイトのデータである。
【0048】
WB_BANK0〜WB_BANK3は、始動入賞に関連する各種情報を始動入賞別に記憶するためのバンクである。WB_BANK0〜WB_BANK3により、始動入賞を最大4つ記憶することが可能になる。各バンクWB_BANK0〜WB_BANK3は、始動入賞毎に次の3種類のデータを記憶するための各々1バイトのデータ長からなる3つの記憶領域に分割されている。
【0049】
1つ目の記憶領域は、始動入賞に伴って抽出された大当り判定用乱数を記憶するための領域「特別図柄バンク」である。この特別図柄バンクには、後述する大当り判定用乱数「0〜255」のうちのいずれかの値が記憶される。
【0050】
2つ目の記憶領域は、始動入賞に伴って抽出された確率変動判定用乱数を記憶するための領域「特定図柄バンク」である。この特定図柄バンクには、後述する確率変動判定用乱数「0〜9」のうちのいずれかの値が記憶される。
【0051】
3つ目の記憶領域は、始動入賞が発生した際のWD_DG1の値(すなわち、始動記憶数)を記憶するための領域「入賞時バンクデータ記憶領域」である。前述したようにWD_DG1は、「0、8、12、14、15」のうちのいずれかの値をとる。この入賞時バンクデータ記憶領域には、そのうちの「15」を除くいずれかの値が記憶される。「15」が除外されのは、始動入賞が発生した時点でWD_DG1の値が15(1111H)となっている場合には、始動記憶数がその時点で最大数「4」に達しているために、WB_BANK0〜WB_BANK3に空きがなく、始動記憶されることはないためである。
【0052】
始動入賞が発生した場合には、以下の手順で始動入賞に関連する各種情報がバンクに記憶される。たとえば、始動入賞が発生した時点で始動記憶が無い場合には、WB_BANK0に始動入賞関連の各種情報が記憶される。一方、始動入賞が発生した時点で始動記憶が存在する場合には、記憶のなされていないバンクのうち、最も若いバンク番号のバンクに始動入賞関連の各種情報が記憶される。なお、4つのバンクすべてに記憶がなされている場合には、新たな始動入賞に関連する各種情報は記憶されることはない。このため、その始動入賞は無効になる。
【0053】
C_RND_Hは、大当り判定用乱数を発生させるためのランダムカウンタである。このランダムカウンタにより、「0〜255」の範囲内で各カウンタ値が繰返し更新されている。始動入賞の発生に伴って抽出された大当り判定用ランダムカウンタの値が大当り判定値「7」の場合には、その始動入賞に基づく可変表示の結果、大当りとすることが事前に決定される。また、遊技状態が確変状態にある場合には、大当り判定値が「7」、「57」、「77」、「107」、「157」とされる。なお、始動入賞の発生に伴って抽出された大当り判定用乱数は、前述した「特別図柄バンク」に記憶される。
【0054】
C_RND_RCHは、リーチ変動(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ)を行うか否かを決定するために用いられるリーチ変動用乱数を発生させるランダムカウンタである。このランダムカウンタのカウンタ値が始動入賞に基づく可変表示制御の開始前に抽出され、後述するリーチ判定値と比較されることにより、その可変表示制御に関してリーチ変動を行うか否かとリーチ変動の種類とが決定される。但し、大当り時には、リーチ変動が必ず行われ、リーチ判定値との比較によってリーチ変動の種類のみが決定される。このランダムカウンタC_RND_RCHのカウント範囲は、「0〜255」である。
【0055】
C_RND_KAは、確率変動を発生させるか否かを決定する際に用いられる確率変動判定用乱数を発生させるためのランダムカウンタである。このランダムカウンタのカウント範囲は、「0〜9」である。なお、始動入賞の発生に伴って抽出された確率変動判定用乱数は、前述した「特定図柄バンク」に記憶される。
【0056】
C_RND_YOは、予告(大当り予告、確変大当り予告、リーチ予告)を行うか否かを決定するために用いられる予告用乱数を発生させるランダムカウンタである。このランダムカウンタのカウンタ値が始動入賞に基づく可変表示制御の開始前に抽出され、後述する予告判定値と比較されることにより、その可変表示制御に関して予告を行うか否かが決定される。但し、大当り時には、予告が必ず行われ、予告判定値との比較によって予告の種類のみが決定される。このランダムカウンタC_RND_YOのカウント範囲は、「0〜255」である。
【0057】
図6は、可変表示制御のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。以下に示す手順により可変表示制御の内容が可変表示制御の開始前に決定される。
【0058】
まず、現在の遊技状態が高確率状態にあるか否かが判断される(SA1)。高確率状態にある場合には高確率時の大当り判定値「7、57、77、107、157」が設定され(SA3)、確変状態にない場合には通常時の大当り判定値「7」が設定される(SA2)。次に、大当りの発生を示す大当りフラグがクリアされる(SA4)。次に、WB_BANK0の特別図柄バンク0に格納されている大当り判定用乱数が読出され、SA2またはSA3で設定された大当り判定値と一致しているか否かが判断される(SA5)。大当り判定値と一致していない場合にはバンクのシフト処理が行われる(SA13)。
【0059】
バンクのシフト処理とは、WB_BANK0のバンクデータをWB_BANK1に記憶されているデータにより更新した後、WB_BANK1のバンクデータをWB_BANK2に記憶されているデータにより更新し、続いてWB_BANK2のバンクデータをWB_BANK3に記憶されているデータにより更新する処理である。詳細については図7で後述する。バンクのシフト処理の後、WB_BANK3に記憶されている各種データ(特別図柄バンク3のデータ、特定図柄バンク3のデータ、入賞時バンクデータ記憶領域のデータ)がクリアされ(SA14)、処理が終了する。
【0060】
SA5で抽出された大当り判定用乱数が大当り判定値と一致している場合には、大当りの発生を示す大当りフラグが設定される(SA6)。続いてリーチの発生を示すリーチフラグが設定される(SA7)。次に、WB_BANK0の特定図柄バンク0から確率変動判定用乱数が抽出される(SA8)。次に、確率変動継続回数が予め規定された最大値に達しているか否かが判断される(SA9)。確率変動継続回数が最大値が達している場合には、確変大当りが発生しないように特別図柄データが通常図柄に設定される(SA11)。なお、特別図柄データとは、各種特別図柄に対応して定められた図柄番号が記憶されたデータであり、停止図柄の種類を定める際に参照されるデータである。特別図柄データが通常に設定されることにより、停止図柄から確変図柄が除外される。
【0061】
一方、SA9で確率変動継続回数が最大値に達していない場合には、特別図柄データが確変図柄をも含むすべての図柄に設定される(SA10)。SA10またはSA11で特別図柄データが設定された後、特別図柄データから各停止図柄を設定する処理が行われる(SA12)。その後、前述したバンクのシフト処理とWB_BANK3に記憶されている各種データをクリアする処理とが実行され(SA13、SA14)、処理が終了する。
【0062】
図7は、バンク(WB_BANK0〜WB_BANK3)のシフト処理を説明するためのフローチャートである。まず、シフト(転送)させるべき転送データが抽出される(SB1)。転送データには、バンクに記憶されている大当り判定用乱数と確率変動判定用乱数と始動記憶数とが含まれる。たとえば、バンクのシフト処理の開始直後では、最初にWB_BANK1のデータをWB_BANK0へシフトさせる必要があるため、SB1ではWB_BANK1の上記3種類のデータが抽出される。
【0063】
次に、SB1で抽出されたデータを転送させる転送先アドレスが抽出される(SB2)。たとえば、SB1でWB_BANK1のデータが抽出されている場合には、WB_BANK0のアドレスが抽出される。
【0064】
次に、抽出されている転送データを転送先アドレスにより指定される記憶領域へ転送する処理が実行される(SB3)。たとえば、転送データとしてWB_BANK1のデータが抽出されている場合には、抽出されているWB_BANK1のデータがWB_BANK0へ転送されることになる。
【0065】
次に、転送先アドレスが更新される(SB4)。これにより、たとえば、現在、データ転送先がWB_BANK0に指定されている場合、再度SB1〜SB3の処理を実行する際、データの転送先がWB_BANK1に更新される。
【0066】
次に、シフト作業がすべて終了したか否かが判断される(SB5)。WB_BANK1〜WB_BANK3までのすべてのデータについて上記SB1〜SB4のシフト作業が終了しているときには処理が終了する。すべてのシフト作業が終了していない場合には再び処理がSB1に移行し、各バンクに記憶されているデータをシフトする処理が繰返し実行される。
【0067】
次に、予告の制御手順について詳細に説明する。
【0068】
図8(A)、図9、および図10は、予告の制御手順を説明するための図である。特に、図8(A)は、図5に示した各種ランダムカウンタ等に加えて予告の制御に用いられる予告判定値を説明するための説明図である。図9は、予告の制御手順を示すフローチャートである。また、図10は、始動記憶数毎の各種予告の設定がなされる確率(予告が実行される旨の決定がなされる割合)を説明するための説明図である。
【0069】
本実施形態に係わる予告制御の特徴の1つは、複数種類の予告内容が定義されている点にある。具体的には、大当りを予告する予告1と、確変大当りを予告する予告2と、リーチの成立を強調して大当りを予告する予告3とが定義されている。
【0070】
予告1は、単に大当りを予告する内容のものである。予告2は、大当りが確変大当りであることを予告する内容のものである。予告3は、たとえば、リーチの成立に関しては予告1や予告2と同程度の期待を抱くことができるが、大当りの予告に関しては予告1や予告2に比べて、信頼性が少し低いかもしれないと遊技者が予見するような予告である。たとえば、大当り予告を表示手段を用いて行う場合には、予告1や予告2に比べて大当り予告のメッセージが小さいようなものや、期待度を具体的にパーセント表示する場合には、リーチ成立の期待度は予告1や予告2と同程度のものが表示されながらも、大当りの期待度については予告1や予告2に比べて低い数値が表示されるようなものである。以下、予告3を特に”リーチ予告”ともいう。
【0071】
まず、図8(A)を参照して、予告判定値について説明する。予告判定値として、可変表示結果を大当りとすることが事前に決定された可変表示制御に対応して使用される大当り時の予告判定値XD_TOK_HIa1と、可変表示結果をはずれとすることが事前に決定された可変表示制御に対応して使用されるはずれ時の予告判定値XD_TOK_HIa2とが定義されている。
【0072】
XD_TOK_HIa1(大当り時の予告判定値)は、「99、199、255」であり、抽出された予告用乱数が「0〜99」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定され、予告用乱数が「100〜199」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定され、予告用乱数が「200〜255」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。
【0073】
一方、XD_TOK_HIa2(はずれ時の予告判定値)には、可変表示制御を開始する時点での始動記憶数別に4種類(始動記憶無、始動記憶1個、始動記憶2個、始動記憶3個)の予告判定値が定義されている。なお、「始動記憶4個」に対応する予告判定値が定義されていないのは、始動記憶に基づいた可変表示制御が開始される時点で始動記憶が1個消化されるためである。したがって、図示の始動記憶の個数は、WB_BANK0の始動記憶に基づいて可変表示制御が開始される場合におけるそのWB_BANK0の始動記憶を除いた個数である。
【0074】
予告判定値XD_TOK_HIa2として、始動記憶数別に3つの判定値が定義されているが、これらの判定値により、予告を行うか否か、および、予告を行う場合の予告の内容(予告1〜予告3)とが決定される。具体的には、始動記憶が無い場合、抽出された予告用乱数が「0〜3」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「4〜7」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「8〜47」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「48」を越える値のときには、予告を行わないことが決定される。
【0075】
また、始動記憶が1個の場合、抽出された予告用乱数が「0〜5」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「6〜11」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「12〜71」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「72」を越える値のときには、予告を行わないことが決定される。
【0076】
また、始動記憶が2個の場合、抽出された予告用乱数が「0〜7」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「8〜15」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「16〜95」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「96」を越える値のときには、予告を行わないことが決定される。
【0077】
また、始動記憶が3個の場合、抽出された予告用乱数が「0〜9」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「10〜19」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「20〜119」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「120」を越える値のときには、予告を行わないことが決定される。すなわち、図示する各判定値は、予告1、予告2、予告3のそれぞれに対応する各判定範囲の最終値を示したものである。
【0078】
次に、図9を参照して、予告の制御手順をフローチャートに基づいて説明する。なお、このフローチャートに基づく制御は、可変表示制御の開始直前に実行される。まず、遊技状態が高確率状態にあるか否かが判断され(SE1)、高確率状態にある場合には予告の設定は行われることなく処理が終了する。遊技状態が高確率状態にない場合には、大当りとすることが決定されているか否かが判断される(SE2)。この判断は、たとえば、WB_BANK0に記憶されている大当り判定用乱数に基づいて、あるいは、図6のSA6で設定される大当りフラグのフラグ値に基づいて行われる。大当りでない場合には、WB_BANK0に記憶されているWD_DG1の値(すなわち、可変表示制御に対応する始動入賞が発生した時点における始動記憶数)が参照され、参照値に基づいてはずれ時の予告判定値が設定される(SE3)。たとえば、始動入賞の発生時に始動記憶が無かった場合には「3、7、47」に設定され、始動記憶数が1個であった場合には「5、11、71」に設定され、始動記憶数が2個であった場合には「7、15、95」に設定され、始動記憶数が3個であった場合には「9、19、119」に設定されることになる(図8(A)参照)。
【0079】
SE3において予告判定値が設定された後、ランダムカウンタC_RND_YOから予告用乱数が抽出され、抽出された予告用乱数が設定された予告判定値で定められる3種類の判定範囲のいずれかに含まれる値であるか否かが判断される(SE4)。予告用乱数が3種類の判定範囲のいずれにも含まれない場合には、予告の設定が行われることなく処理が終了する。一方、予告用乱数がいずれかの判定範囲に含まれる場合には、その判定範囲に対応した予告1、予告2、予告3のうちのいずれかの態様で予告を行うための設定がなされ(SE5)、処理が終了する。また、SE2の判別処理で大当りの場合には、大当り時の予告判定値が設定される(SE6)。具体的には、始動記憶数に関わらず「99、199、255」に設定されることになる(図8(A)の大当り時の予告判定値を参照)。その後は、SE5に移行して、判定範囲に対応した予告1、予告2、予告3のうちのいずれかの態様で予告を行うための設定がなされる。
【0080】
図10(A)は、はずれ時において始動記憶数と予告の設定がされる確率との関係を示す図である。なお、ここでの始動記憶数とは、始動記憶に基づいた可変表示制御が開始される時点での始動記憶数ではなく、その可変表示制御を実行させる要因となった始動入賞が発生した過去の時点における始動記憶数(すなわち、WB_BANK0に記憶されている始動記憶数)を意味する。また、図10(A)中の数値は、その判定値範囲に含まれる予告用乱数の数から割出した確率である。
【0081】
具体的に、図10(A)において、始動記憶数が無い場合には、予告判定値が「3、7、47」であるために(図8(A)参照)、抽出された予告用乱数が「0〜3」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「4/256」になる。抽出された予告用乱数が「4〜7」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「4/256」になる。抽出された予告用乱数が「8〜47」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「40/256」になる。
【0082】
始動記憶数が1個の場合には、予告判定値が「5、11、71」であるために(図8(A)参照)、抽出された予告用乱数が「0〜5」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「6/256」になる。抽出された予告用乱数が「6〜11」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「6/256」になる。抽出された予告用乱数が「12〜71」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「60/256」になる。
【0083】
始動記憶数が2個の場合には、予告判定値が「7、15、95」であるために(図8(A)参照)、抽出された予告用乱数が「0〜7」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「8/256」になる。抽出された予告用乱数が「8〜15」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「8/256」になる。抽出された予告用乱数が「16〜95」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「80/256」になる。
【0084】
始動記憶数が3個の場合には、予告判定値が「9、19、119」であるために(図8(A)参照)、抽出された予告用乱数が「0〜9」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「10/256」になる。抽出された予告用乱数が「10〜19」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「10/256」になる。抽出された予告用乱数が「20〜119」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「100/256」になる。
【0085】
図10(B)は、大当り時において始動記憶数と予告の設定がされる確率との関係を示す図である。大当り時には、始動記憶数に関わらず一律に「99、199、255」の予告判定値が設定される(図8(A)参照)。このため、抽出された予告用乱数が「0〜99」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「100/256」になる。抽出された予告用乱数が「100〜199」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「100/256」になる。抽出された予告用乱数が「200〜255」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「56/256」になる。
【0086】
また、以上のことより、当りはずれに関わらない予告1〜予告3をトータルした予告確率は、図10(C)に示すように設定される。なお、予告確率(E)は、大当りになる確率(A)、大当り時に予告1〜予告3のいずれかを実行する確率(B)、はずれになる確率(C)、はずれ時に予告1〜予告3のいずれかを実行する確率(D)から、「E(%)=(A×B)+(C×D)」の計算式から算出される。これに基づいて、予告確率は、始動記憶数が無い場合で19.1%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(4+4+40)/256)}×100)になり、始動記憶数が1個の場合で28.4%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(6+6+60)/256)}×100)になり、始動記憶数が2個の場合で37.4%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(8+8+80)/256)}×100)になり、始動記憶数が3個の場合で47.1%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(10+10+100)/256)}×100)になる。
【0087】
次に、リーチ変動の制御手順について詳細に説明する。
【0088】
図8(B)、図11、および図12は、リーチ変動の制御手順を説明するための図である。特に、図8(B)は、図5に示した各種ランダムカウンタ等に加えてリーチ変動の制御に用いられる予告判定値を説明するための説明図である。図11は、リーチ変動の制御手順を示すフローチャートである。また、図12は、始動記憶数毎の各種リーチ変動の設定がなされる確率(リーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合)を説明するための説明図である。
【0089】
本実施形態に係わるリーチ変動の制御の特徴の1つは、複数種類のリーチパターンが定義されている点にある。具体的には、ノーマルリーチとなるリーチ変動1と、スーパーリーチとなるリーチ変動2と、プレミアムリーチとなるリーチ変動3とが定義されている。
【0090】
まず、図8(B)を参照して、リーチ判定値について説明する。リーチ判定値として、可変表示結果を大当りとすることが事前に決定された可変表示制御に対応して使用される大当り時のリーチ判定値XD_TOK_HIb1と、可変表示結果をはずれとすることが事前に決定された可変表示制御に対応して使用されるはずれ時のリーチ判定値XD_TOK_HIb2とが定義されている。
【0091】
XD_TOK_HIb1(大当り時のリーチ判定値)は、「49、249、255」であり、抽出されたリーチ用乱数が「0〜49」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定され、リーチ用乱数が「50〜249」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定され、リーチ用乱数が「250〜255」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。
【0092】
一方、XD_TOK_HIb2(はずれ時のリーチ判定値)には、可変表示制御を開始する時点での始動記憶数別に4種類(始動記憶無、始動記憶1個、始動記憶2個、始動記憶3個)のリーチ判定値が定義されている。なお、「始動記憶4個」に対応するリーチ判定値が定義されていないのは、始動記憶に基づいた可変表示制御が開始される時点で始動記憶が1個消化されるためである。したがって、図示の始動記憶の個数は、WB_BANK0の始動記憶に基づいて可変表示制御が開始される場合におけるそのWB_BANK0の始動記憶を除いた個数である。
【0093】
リーチ判定値XD_TOK_HIb2として、始動記憶数別に3つの判定値が定義されているが、これらの判定値により、リーチ変動を行うか否か、および、リーチ変動を行う場合のリーチ変動の内容(リーチ変動1〜リーチ変動3)とが決定される。具体的には、始動記憶が無い場合、抽出されたリーチ用乱数が「0〜9」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「10〜19」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「20〜119」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「120」を越える値のときには、リーチ変動を行わないことが決定される。
【0094】
また、始動記憶が1個の場合、抽出されたリーチ用乱数が「0〜7」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「8〜15」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「16〜95」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「96」を越える値のときには、リーチ変動を行わないことが決定される。
【0095】
また、始動記憶が2個の場合、抽出されたリーチ用乱数が「0〜5」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「6〜11」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「12〜71」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「72」を越える値のときには、リーチ変動を行わないことが決定される。
【0096】
また、始動記憶が3個の場合、抽出されたリーチ用乱数が「0〜3」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「4〜7」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「8〜47」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「48」を越える値のときには、リーチ変動を行わないことが決定される。すなわち、図示する各判定値は、リーチ変動1、リーチ変動2、リーチ変動3のそれぞれに対応する各判定範囲の最終値を示したものである。
【0097】
次に、図11を参照して、リーチ変動の制御手順をフローチャートに基づいて説明する。なお、このフローチャートに基づく制御は、可変表示制御の開始直前に実行される。まず、遊技状態が高確率状態にあるか否かが判断され(SF1)、高確率状態にある場合にはリーチ変動の設定は行われることなく処理が終了する。遊技状態が高確率状態にない場合には、大当りとすることが決定されているか否かが判断される(SF2)。この判断は、たとえば、WB_BANK0に記憶されている大当り判定用乱数に基づいて、あるいは、図6のSA6で設定される大当りフラグのフラグ値に基づいて行われる。大当りでない場合には、WB_BANK0に記憶されているWD_DG1の値(すなわち、可変表示制御に対応する始動入賞が発生した時点における始動記憶数)が参照され、参照値に基づいてはずれ時のリーチ判定値が設定される(SF3)。たとえば、始動入賞の発生時に始動記憶が無かった場合には「9、19、119」に設定され、始動記憶数が1個であった場合には「7、15、95」に設定され、始動記憶数が2個であった場合には「5、11、71」に設定され、始動記憶数が3個であった場合には「3、7、47」に設定されることになる(図8(B)参照)。
【0098】
SF3においてリーチ判定値が設定された後、ランダムカウンタC_RND_RCHからリーチ用乱数が抽出され、抽出されたリーチ用乱数が設定されたリーチ判定値で定められる3種類の判定範囲のいずれかに含まれる値であるか否かが判断される(SF4)。リーチ用乱数が3種類の判定範囲のいずれにも含まれない場合には、リーチ変動の設定が行われることなく処理が終了する。一方、リーチ用乱数がいずれかの判定範囲に含まれる場合には、その判定範囲に対応したリーチ変動1、リーチ変動2、リーチ変動3のうちのいずれかの態様でリーチ変動を行うための設定がなされ(SF5)、処理が終了する。また、SF2の判別処理で大当りの場合には、大当り時のリーチ判定値が設定される(SF6)。具体的には、始動記憶数に関わらず「49、249、255」に設定されることになる(図8(B)の大当り時のリーチ判定値を参照)。その後は、SF5に移行して、判定範囲に対応したリーチ変動1、リーチ変動2、リーチ変動3のうちのいずれかの態様でリーチを行うための設定がなされる。
【0099】
図12(A)は、はずれ時において始動記憶数とリーチ変動の設定がされる確率との関係を示す図である。なお、ここでの始動記憶数とは、始動記憶に基づいた可変表示制御が開始される時点での始動記憶数ではなく、その可変表示制御を実行させる要因となった始動入賞が発生した過去の時点における始動記憶数(すなわち、WB_BANK0に記憶されている始動記憶数)を意味する。また、図12(A)中の数値は、その判定値範囲に含まれるリーチ用乱数の数から割出した確率である。
【0100】
具体的に、図12(A)において、始動記憶数が無い場合には、リーチ判定値が「9、19、119」であるために(図8(B)参照)、抽出されたリーチ用乱数が「0〜9」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「10/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「10〜19」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「10/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「20〜119」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「100/256」になる。
【0101】
始動記憶数が1個の場合には、リーチ判定値が「7、15、95」であるために(図8(B)参照)、抽出されたリーチ用乱数が「0〜7」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「8/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「8〜15」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「8/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「16〜95」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「80/256」になる。
【0102】
始動記憶数が2個の場合には、リーチ判定値が「5、11、71」であるために(図8(B)参照)、抽出されたリーチ用乱数が「0〜5」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「6/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「6〜11」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「6/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「12〜71」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「60/256」になる。
【0103】
始動記憶数が3個の場合には、リーチ判定値が「3、7、47」であるために(図8(B)参照)、抽出されたリーチ用乱数が「0〜3」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「4/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「4〜7」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「4/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「8〜47」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「40/256」になる。
【0104】
図12(B)は、大当り時において始動記憶数とリーチ変動の設定がされる確率との関係を示す図である。大当り時には、始動記憶数に関わらず一律に「49、249、255」のリーチ判定値が設定される(図8(B)参照)。このため、抽出されたリーチ用乱数が「0〜49」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「50/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「50〜249」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「200/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「250〜255」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「6/256」になる。
【0105】
また、以上のことより、当りはずれに関わらないリーチ変動1〜リーチ変動3をトータルしたリーチ確率は、図12(C)に示すように設定される。なお、リーチ確率(H)は、大当りになる確率(A)、大当り時にリーチ変動1〜リーチ変動3のいずれかを実行する確率(F)、はずれになる確率(B)、はずれ時にリーチ変動1〜リーチ変動3のいずれかを実行する確率(G)から、「H(%)=(A×F)+(B×G)」の計算式から算出される。これに基づいて、リーチ確率は、始動記憶数が無い場合で47.1%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(10+10+100)/256)}×100)になり、始動記憶数が1個の場合で37.4%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(8+8+80)/256)}×100)になり、始動記憶数が2個の場合で28.4%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(6+6+60)/256)}×100)になり、始動記憶数が3個の場合で19.1%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(4+4+40)/256)}×100)になる。
【0106】
以上説明した図10(C)に示す予告確率と図12(C)に示すリーチ確率から、次のようなことがいえる。まず、予告確率は、始動記憶数が増えるのに応じて順次高くなるように設定されている。これに対してリーチ確率は、始動記憶数が増えるのに応じて順次低くなるように設定されている。言い換えれば、予告が実行される確率が高いときは、リーチ演出表示の実行を決定する確率を低く設定する一方、予告が実行される確率が低いときは、リーチ演出表示の実行を決定する確率を高く設定し、リーチ演出表示の実行確率と予告の実行確率との関係を記憶される始動記憶数に応じて変化させるように構成している。このため、始動記憶数に応じて予告の実行確率を変化させる構成において、予告の実行確率が低い始動記憶数のときにはリーチ演出表示の実行確率が高くなり、ひいてはいずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる。なお、実施形態中では、始動記憶数の増加に応じて予告確率(予告が実行される旨の決定がなされる割合)を順次高くする一方、始動記憶数の増加に応じてリーチ確率(リーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合)を順次低くする設定としているが、これとは逆に、始動記憶数の増加に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を順次低くする一方、始動記憶数の増加に応じてリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合を順次高くする設定とすることで、同様の効果を得るようにしてもよい。
【0107】
図13は、予告の方法について、その具体例を説明するための説明図である。この図13では、可変表示装置9に特有の表示を行うことにより、遊技者に特別状態となる旨の予告を行う例について説明する。
【0108】
まず、図13(A)を参照して、可変表示装置9の可変表示部8,8a〜8cには図柄が可変表示されていると共に、紙幣(紙吹雪あるいは花びら等であってもよい)60が舞うような表示がなされている。たとえば、可変表示制御が開始されて各可変表示部8,8a〜8cで図柄が始動した後、所定期間が経過した時点で、図示のように紙幣60が舞うような表示を行うことにより、予告を行う。遊技者は、紙幣60が舞い降りるようなこの種の表示が行われることによって特別状態となることに対して大きな期待感をもって遊技を行うことができる。なお、予告(特別状態)の種類に応じて紙幣60の色や形状を変えることで、各種特別状態の予告が行われる。但し、予告の態様は、図13(A)に示すものに限定しない。
【0109】
次に、図13(B)乃至図15を参照して変形例の構成について説明する。先ず、図14(A)に示す変形例の構成では、始動記憶数に応じて、予告、リーチ変動1(ノーマルリーチ)、リーチ変動2(スーパーリーチ)が個々に実行される確率を設定している。但し、リーチ変動2は、リーチ変動1に比べてリーチ演出表示の実行期間が長いリーチパターンとして設定されるものである。また、図14(A)中に示す予告、リーチ変動1(ノーマルリーチ)、リーチ変動2(スーパーリーチ)の実行確率は、それぞれ当りはずれに関わらない(大当り時及びはずれ時の両方を含んだ)設定値である。また、図14(A)の変形例では、便宜的に1種類の予告が設定されると共に、2種類のリーチ変動1,2が設定されるものとする。そして、図14(A)中では、始動記憶数が所定数(同図中では2個)以上のとき、始動記憶数が所定数よりも少ないときに比べて、リーチ演出表示の実行期間が長いリーチ変動2を選択する割合を低く設定している。具体的には、始動記憶数が2個以上のとき(2個又は3個のとき)は、リーチ変動2の実行確率をそれぞれ2/256に設定する一方、始動記憶数が2個未満のとき(なし又は1個のとき)は、リーチ変動2の実行確率をそれぞれ20/256に設定している。これにより、遊技時間が不必要に長くなるのを回避することができ、ひいては効率の良い遊技を遊技者に提供することができる。
【0110】
次に、図14(B)に示す変形例の構成では、始動記憶数に応じて、予告、リーチ変動が個々に実行される確率を設定している。但し、図14(B)中に示す予告、リーチ変動の実行確率は、それぞれ当りはずれに関わらない(大当り時及びはずれ時の両方を含んだ)設定値である。また、図14(B)の変形例では、便宜的に1種類の予告が設定されると共に、1種類のリーチ変動が設定されるものとする。そして、図14(B)中では、始動記憶がなく、且つ図柄の可変表示中でないときに始動条件が成立したときは(入賞時「無し」の始動記憶のとき)、始動記憶があるとき(入賞時「1個」〜「3個」の始動記憶のとき)に比べて、予告が実行される割合を高く設定している。具体的には、始動記憶数がないときは、予告の実行確率を20/256に設定する一方、始動記憶数があるとき(1個乃至3個のとき)は、予告の実行確率をそれぞれ2/256に設定している。これにより、始動記憶がない状態で始動条件が成立した可変表示に対しては予告の実行確率が高くなるので、始動条件が成立し難い遊技機においても遊技者に期待感を持たせることができる。また、始動記憶がなく、且つ図柄の可変表示中でないときに始動条件が成立したときは、始動記憶があるときに比べて、リーチ演出表示が実行される確率を高く設定するようにしもよく、このような構成でも同様の効果を得ることができる。
【0111】
次に、図14(C)に示す変形例の構成では、予告1、予告2、予告3の3種類の予告を設定すると共に、リーチ変動1、リーチ変動2、リーチ変動3の3種類のリーチ演出表示を設定している。但し、図14(C)中に示す予告1〜予告3、リーチ変動1〜リーチ変動3の実行確率は、それぞれ当りはずれに関わらない(大当り時及びはずれ時の両方を含んだ)設定値である。また、図14(C)の変形例では、便宜的に3種類の予告1〜予告3が設定されると共に、3種類のリーチ変動1〜リーチ変動3が設定されるものとする。そして、図14(C)の構成では、単位時間あたりにおける始動記憶数の記憶状態である始動記憶状態を記憶する履歴記憶手段(例えば、主基板31のRAM55)を備え、記憶した始動記憶状態に応じて、各種予告1〜3及び各種リーチ変動1〜3が個々に実行される確率を設定している。具体的に、始動記憶状態は、1時間内で保留(始動記憶数)が2個の状態が10分以上となるタイプ▲1▼、1時間内で保留(始動記憶数)が3個の状態が10分以上となるタイプ▲2▼、1時間内で保留(始動記憶数)が4個の状態が10分以上となるタイプ▲3▼の3タイプが設定されている。そして、タイプ▲1▼では、「0〜255」の計256個の予告用乱数のうち3個の乱数が予告1に振り分けられて、予告1の実行確率は「3/256」に設定されている。同様にして、予告2の実行確率は「5/256」に設定され、予告3の実行確率は「8/256」に設定されている。一方、リーチ変動については「0〜255」の計256個のリーチ用乱数のうち10個の乱数がリーチ変動1に振り分けられて、リーチ変動1の実行確率は「10/256」に設定されている。同様にして、リーチ変動2の実行確率は「8/256」に設定され、リーチ変動3の実行確率は「4/256」に設定されている。
【0112】
また、タイプ▲2▼では、「0〜255」の計256個の予告用乱数のうち5個の乱数が予告1に振り分けられて、予告1の実行確率は「5/256」に設定され、同様にして、予告2の実行確率は「8/256」に設定されている。また、予告3に対しては乱数の振り分けは行われず予告3は実行されない。一方、リーチ変動については「0〜255」の計256個のリーチ用乱数のうち8個の乱数がリーチ変動1に振り分けられて、リーチ変動1の実行確率は「8/256」に設定され、同様にして、リーチ変動2の実行確率は「4/256」に設定されている。また、リーチ変動3に対しては乱数の振り分けは行われずリーチ変動3は実行されない。
【0113】
また、タイプ▲3▼では、「0〜255」の計256個の予告用乱数のうち8個の乱数が予告1に振り分けられて、予告1の実行確率は「8/256」に設定されている。また、予告2及び予告3に対しては乱数の振り分けは行われず、予告2、予告3は実行されない。一方、リーチ変動については「0〜255」の計256個のリーチ用乱数のうち4個の乱数がリーチ変動1に振り分けられて、リーチ変動1の実行確率は「4/256」に設定されている。また、リーチ変動2及びリーチ変動3に対しては乱数の振り分けは行われず、リーチ変動2、リーチ変動3は実行されない。
【0114】
このように図14(C)に示す変形例の構成によれば、履歴記憶手段に記憶された始動記憶状態に基づいてリーチパターンの種類を選択する。これにより、遊技履歴に応じて遊技内容に変化を持たせることができ、ひいては遊技の単調化を回避することができる。
【0115】
次に、図15に示す変形例の構成では、始動記憶数に応じて、予告、リーチ変動が個々に実行される確率を設定している。但し、図15中に示す予告、リーチ変動の実行確率は、それぞれ当りはずれに関わらない(大当り時及びはずれ時の両方を含んだ)設定値である。また、図15の変形例では、便宜的に1種類の予告が設定されると共に、1種類のリーチ変動が設定されるものとする。そして、図15に示す構成では、所定条件の成立に伴って始動記憶の上限数を4個(入賞時の「3個」)から10個(入賞時の「9個」)に変更可能であり、始動記憶の上限数を増大したときでも、リーチ演出表示の実行確率と予告の実行確率との関係を始動記憶数に応じて変化させる。具体的には、始動記憶の上限数の変更(増大)がなく上限数が4個となる場合、始動記憶数が無いときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「2/256」「20/256」に設定され、始動記憶数が1個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「4/256」「18/256」に設定され、始動記憶数が2個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「6/256」「16/256」に設定され、始動記憶数が3個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「8/256」「14/256」に設定されている。
【0116】
また、始動記憶の上限数が10個に増大された場合、始動記憶数が4個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「10/256」「12/256」に設定され、始動記憶数が5個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「12/256」「10/256」に設定され、始動記憶数が6個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「14/256」「8/256」に設定され、始動記憶数が7個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「16/256」「6/256」に設定され、始動記憶数が8個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「18/256」「4/256」に設定され、始動記憶数が9個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「20/256」「2/256」に設定されている。
【0117】
このように図15に示す変形例の構成によれば、記憶可能な始動記憶の上限数を変更可能であり、始動記憶の上限数を増大したときでも、リーチ演出表示の実行確率と予告の実行確率との関係を始動記憶数に応じて変化させる。これにより、始動記憶の上限数が増大するような場合でも、上限数の増大に応じて予告及びリーチ演出表示の実行確率を変化させることができ、ひいては始動記憶の上限数を変更可能な構成においても、遊技の興趣を向上することができる。
【0118】
また、始動記憶数において予め定めた閾値を設定して、始動記憶数が閾値未満のときに予告を実行する場合は、前記図13(A)に示した紙幣60が舞う予告の演出表示を行う一方、始動記憶数が閾値以上のときに予告を実行する場合は、図13(B)に示すように、紙幣60が舞う予告の演出表示に加えてキャラクタ61を追加表示することで、始動記憶数が閾値以上のときと始動記憶数が閾値未満のときとで、予告の演出内容を異ならせるようにしてもよい。このように構成することにより、始動記憶数が閾値以上であるか又は閾値未満であるかを遊技者に対して視覚的に容易に判断させることができる。また、このような構成において、始動記憶の上限数を増大していないときの上限数を閾値とした場合(例えば、図15に示す構成では、閾値が4個となる)には、上限数が増大したか否かを分り易くできる。また、始動記憶数が閾値以上のときと始動記憶数が閾値未満のときとで、リーチ演出表示の演出内容を異ならせるようにしもよく、このような構成でも同様の効果を得ることができる。
【0119】
なお、実施形態中では、可変表示装置9を液晶タイプの表示器で構成しているが、特にこれに限定するものではなく、CRT、LED、FED、EL、あるいはプラズマによる表示器で構成することも可能である。また、弾球遊技機の構成として、始動球検出器の入賞球の検出に伴って可変表示装置での識別情報画像の変動を開始し、該識別情報画像が所定の表示結果となると特定遊技状態が発生して可変入賞球装置を開放する弾球遊技機(これを俗に第1種という)を例示しているが、特にこれに限定するものではなく、始動球検出器の入賞球の検出に伴って可変表示装置での識別情報画像の変動を開始し、該識別情報画像が所定の表示結果となると権利発生状態となり、この状態で特定領域に打球が入賞すると特定遊技状態が発生する弾球遊技機(これを俗に第3種という)であってもよく、さらにはスロットマシンやコインゲーム等の遊技機であってもよい。
【0120】
また、本発明に係るリーチとは、停止した図柄(リーチ表示態様という)が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄(リーチ変動中の図柄という)については可変表示が行われていること、全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態である。具体的には、予め定められた複数の可変表示部に、予め定められた図柄が停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の可変表示部において可変表示が行われている状態(例えば、左・中・右の可変表示部のうち左右の可変表示部には大当り図柄の一部となる図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中央の可変表示部は未だ可変表示が行われている状態)、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態(例えば、左・中・右の可変表示部の全てに可変表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている状態で可変表示が行われている状態)である。また、リーチの際に、通常とは異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクター(人物等を模した演出表示であり、図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクターの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
【0121】
また、以上説明した実施形態から把握できる発明として以下のものがある。
(1)前記所定の表示結果を複数種類(3種類)設定すると共に、該複数種類の所定の表示結果に対応する複数種類の予告(予告1〜予告3)を設定し、前記予告実行手段によって実行する予告の種類を選択する予告選択手段(予告判定値XD_TOK_HIa1及びXD_TOK_HIa2)を備え、該予告選択手段は、前記履歴記憶手段に記憶された始動記憶状態に基づいて予告の種類を選択することを特徴とする。このように構成することにより、遊技履歴に応じて遊技内容に変化を持たせることができ、ひいては遊技の単調化を回避することができる。
【0122】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1の発明においては、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置と、該可変表示装置において、前記始動条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出以前に決定する表示結果事前決定手段と、を備え、該表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記可変表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機において、前記始動条件が成立したが未だ前記可変表示の開始条件が成立していない可変表示について前記表示結果事前決定手段により決定された表示結果の情報を予め定められた上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、前記可変表示装置の表示結果が所定の表示結果となることをそれ以前の段階で遊技者に予告するか否かを決定する予告決定手段と、該予告決定手段によって予告することが決定されたときに前記予告を実行する予告実行手段と、リーチ演出表示を実行するか否かを決定するリーチ決定手段と、該リーチ決定手段によってリーチ演出表示を実行することが決定されたときに複数種類のリーチパターンの中から実行するリーチパターンを選択するリーチ選択手段と、該リーチ選択手段によって選択されたリーチパターンに基づいて前記可変表示装置を表示制御するリーチ表示制御手段と、を備え、前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記予告決定手段により予告が実行される旨の決定がなされる割合と前記リーチ決定手段によりリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合とのうち一方が、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数の増加に応じて順次高くなるように設定されると共に、他方の割合が前記始動記憶数の増加に応じて順次低くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、予告が実行される旨の決定がなされる割合が低いときはリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるため、いずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる。
【0123】
また、請求項2の発明においては、前記複数種類のリーチパターンは、第1のリーチパターンと、該第1のリーチパターンに比べてリーチ演出表示の実行期間が長い第2のリーチパターンとを含み、前記リーチ選択手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が所定数以上のとき、始動記憶数が所定数よりも少ないときに比べて前記第2のリーチパターンを選択する割合が低くなるように設定された選択データを用いて選択を行うことを特徴とする。このように構成することにより、遊技時間が不必要に長くなるのを回避することができ、ひいては効率の良い遊技を遊技者に提供することができる。
【0124】
また、請求項3の発明においては、前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶がなく、且つ前記識別情報の可変表示中でないときに前記始動条件が成立したときには、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶があるときに比べて、前記予告又は前記リーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶がない状態で始動条件が成立した可変表示に対しては予告実行又はリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるので、始動条件が成立し難い遊技機においても遊技者に期待感を持たせることができる。
【0125】
また、請求項4の発明においては、前記始動記憶手段の単位時間あたりにおける始動記憶数の記憶状態である始動記憶状態を記憶する履歴記憶手段を備え、
前記リーチ選択手段は、前記履歴記憶手段に記憶された始動記憶状態に基づいてリーチパターンの種類を選択することを特徴とする。このように構成することにより、遊技履歴に応じて遊技内容に変化を持たせることができ、ひいては遊技の単調化を回避することができる。
【0126】
また、請求項5の発明においては、前記始動記憶手段は、記憶可能な始動記憶の上限数を変更する手段を含むことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告実行及びリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、始動記憶の上限数を変更可能とすることで、より一層遊技の興趣を向上することができる。
【0127】
また、請求項6の発明においては、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が予め定めた閾値以上のときと始動記憶数が閾値未満のときとで、前記リーチ演出表示と前記予告とのうち少なくともいずれか一方の演出内容を異ならせたことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数が閾値以上であるか又は閾値未満であるかを遊技者に対して視覚的に容易に判断させることができる。また、このような構成において、始動記憶の上限数を増大していないときの上限数を閾値とした場合には、上限数が増大したか否かを分り易くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図4】図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】パチンコ遊技機の制御に使用されるランダムカウンタ、フラグ、作業領域等を示す一覧表図である。
【図6】可変表示制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】バンクのシフト処理を示すフローチャートである。
【図8】同図(A)は予告の制御に用いられる予告判定値を示す一覧表図であり、同図(B)はリーチ変動の制御に用いられるリーチ判定値を示す一覧表図である。
【図9】予告の制御を示すフローチャートである。
【図10】始動記憶数毎の各種予告の設定がなされる確率を説明するための一覧表図である。
【図11】リーチ変動の制御を示すフローチャートである。
【図12】始動記憶数毎の各種リーチ変動の設定がなされる確率を説明するための一覧表図である。
【図13】予告の表示画像を示す説明図である。
【図14】変形例における始動記憶数毎の予告及びリーチ変動の設定がなされる確率を説明するための覧表図である。
【図15】変形例における始動記憶数毎の予告及びリーチ変動の設定がなされる確率を説明するための一覧表図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
8 特別図柄用の可変表示部
8a〜8c 飾り図柄用の可変表示部
9 可変表示装置
31 主基板
35 ランプ制御基板
41 特別図柄始動記憶表示器
55 RAM
56 CPU
80 図柄制御基板
86 キャラクタROM
101 表示制御用CPU
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置と、該可変表示装置において、前記始動条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出以前に決定する表示結果事前決定手段と、を備え、該表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記可変表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、可変表示装置を備えた遊技機の一例としてのパチンコ遊技機は、可変表示装置における複数列(例えば、左・中・右の3列)の可変表示部で図柄(識別情報)を可変表示し、各可変表示部の停止図柄が同一図柄で揃った大当り図柄(特定表示結果)となったときに特定遊技状態を発生するようになっていた。また、このようなパチンコ遊技機には、可変表示装置の表示結果が所定の表示結果(例えば、大当りやリーチ)となることを遊技者に予告する機能を備えたものが提案されており、さらには、このような構成において、予告が実行される旨の決定がなされる割合を図柄の始動記憶数に応じて変化させるもの(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−5404号公報(第8−9頁、図9)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献1の構成では、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させていたので、予告が実行される旨の決定がなされる割合が高い始動記憶数のときには遊技者の関心を高める一方で、予告が実行される旨の決定がなされる割合が低い始動記憶数のときには遊技者の関心は薄れ、遊技の興趣が低下していた。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、いずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる遊技機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、所定の始動条件の成立(始動口スイッチ14aでの遊技球の検出)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄及び飾り図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置(9)と、該可変表示装置において、前記始動条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出以前に決定する表示結果事前決定手段(主基板31のCPU56により特別図柄及び飾り図柄の表示結果をその導出表示以前に決定する機能)と、を備え、該表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記可変表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機(パチンコ遊技機1)において、前記始動条件が成立したが未だ前記可変表示の開始条件が成立していない可変表示について前記表示結果事前決定手段により決定された表示結果の情報を予め定められた上限数まで記憶可能な始動記憶手段(主基板31のRAM55により始動入賞記憶数を記憶する機能)と、前記可変表示装置の表示結果が所定の表示結果(大当り、確変大当り、リーチ)となることをそれ以前の段階で遊技者に予告するか否かを決定する予告決定手段(ステップSE1〜SE6)と、該予告決定手段によって予告することが決定されたときに前記予告を実行する予告実行手段(図柄制御基板80の表示制御用CPU101により紙幣60を表示する機能)と、リーチ演出表示(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチのいずれかのリーチ変動)を実行するか否かを決定するリーチ決定手段(ステップSF1〜SF6)と、該リーチ決定手段によってリーチ演出表示を実行することが決定されたときに複数種類のリーチパターンの中から実行するリーチパターンを選択するリーチ選択手段(リーチ判定値XD_TOK_HIb1及びXD_TOK_HIb2)と、該リーチ選択手段によって選択されたリーチパターンに基づいて前記可変表示装置を表示制御するリーチ表示制御手段(図柄制御基板80の表示制御用CPU101によりリーチ演出表示を制御する機能)と、を備え、前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記予告決定手段により予告が実行される旨の決定がなされる割合(予告1〜3の設定がなされる確率)と前記リーチ決定手段によりリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合(リーチ変動1〜3の設定がなされる確率)とのうち一方が、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数の増加に応じて順次高くなるように設定されると共に、他方の割合が前記始動記憶数の増加に応じて順次低くなるように設定されている設定値データ(予告判定値XD_TOK_HIa1,XD_TOK_HIa2、リーチ判定値XD_TOK_HIb1,XD_TOK_HIb2)を用いて決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、予告が実行される旨の決定がなされる割合が低いときはリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるため、いずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる。
【0006】
また、請求項2の発明においては、前記複数種類のリーチパターンは、第1のリーチパターン(ノーマルリーチ)と、該第1のリーチパターンに比べてリーチ演出表示の実行期間が長い第2のリーチパターン(スーパーリーチ)とを含み、前記リーチ選択手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が所定数(例えば、2個)以上のとき、始動記憶数が所定数よりも少ないときに比べて前記第2のリーチパターンを選択する割合が低くなるように設定された選択データを用いて選択を行うことを特徴とする。このように構成することにより、遊技時間が不必要に長くなるのを回避することができ、ひいては効率の良い遊技を遊技者に提供することができる。
【0007】
また、請求項3の発明においては、前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶がなく、且つ前記識別情報の可変表示中でないときに前記始動条件が成立したとき(入賞時「無し」の始動記憶のとき)には、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶があるとき(入賞時「1個」〜「3個」の始動記憶のとき)に比べて、前記予告又は前記リーチ演出表示が実行される割合が高くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶がない状態で始動条件が成立した可変表示に対しては予告実行又はリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるので、始動条件が成立し難い遊技機においても遊技者に期待感を持たせることができる。
【0008】
また、請求項4の発明においては、前記始動記憶手段の単位時間あたりにおける始動記憶数の記憶状態である始動記憶状態を記憶する履歴記憶手段(主基板31のRAM55によりタイプ▲1▼〜▲3▼の始動記憶状態を記憶する機能)を備え、前記リーチ選択手段は、前記履歴記憶手段に記憶された始動記憶状態に基づいてリーチパターンの種類を選択することを特徴とする。このように構成することにより、遊技履歴に応じて遊技内容に変化を持たせることができ、ひいては遊技の単調化を回避することができる。
【0009】
また、請求項5の発明においては、前記始動記憶手段は、記憶可能な始動記憶の上限数を変更する手段(所定条件の成立に伴って始動記憶の上限数を例えば4個から10個に変更する構成)を含むことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告実行及びリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、始動記憶の上限数を変更可能とすることで、より一層遊技の興趣を向上することができる。
【0010】
また、請求項6の発明においては、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が予め定めた閾値以上のとき(例えば、4個以上のとき)と始動記憶数が閾値未満のとき(例えば、4個未満のとき)とで、前記リーチ演出表示と前記予告とのうち少なくともいずれか一方の演出内容を異ならせたことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数が閾値以上であるか又は閾値未満であるかを遊技者に対して視覚的に容易に判断させることができる。また、このような構成において、始動記憶の上限数を増大していないときの上限数を閾値とした場合には、上限数が増大したか否かを分り易くできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0012】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0013】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体(図示せず)と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報画像としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置9が設けられている。可変表示装置9には、本例では特別図柄用の可変表示部8と、該可変表示部8での比較的単調な可変表示内容をより演出効果を高めて遊技者に表示するための「左」「中」「右」の3つの飾り図柄用の可変表示部8a〜8c(識別情報表示領域)と、がある。飾り図柄用の可変表示部8a〜8cの表示結果は、特別図柄用の可変表示部8の表示結果に対応しているために、たとえば特別図柄用の可変表示部8の表示結果が大当り状態を示す結果になる場合には、飾り図柄用の可変表示部8a〜8cの表示結果も大当り状態を示す結果になる。また、特別図柄用の可変表示部8の表示結果が大当り状態以外の外れ状態を示す場合には、飾り図柄用の可変表示部8a〜8cの表示結果も外れ状態を示す結果となる。
【0014】
本実施形態では、「左」「中」「右」の3つの飾り図柄用の可変表示部8a〜8cにおいて図柄が全て同一図柄で揃うと大当りとなるように制御され、このうち予め定めた確変図柄(例えば、奇数数字の図柄)で揃うと確変大当りとなるように制御される。よって、本実施形態では、最終停止図柄となる中央の飾り図柄用の可変表示部8b以外(左右の飾り図柄用の可変表示部8a,8c)で同一図柄が揃うとリーチ演出が実行される。
【0015】
可変表示装置9の上部には、7セグメントLEDにより構成された普通図柄表示器10が設けられている。この普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報を可変表示可能なものである。
【0016】
また、可変表示装置9の下辺部分には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶(これを始動記憶ともいう)数を表示する4つのLEDによる表示部を有する特別図柄始動記憶表示器41(以下、これをLED1〜4ともいう)が設けられている。特別図柄の始動記憶数は、4個を上限値として記憶可能であり、始動入賞口14への入賞がある毎に、特別図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0017】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14と可変入賞球装置15とが設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0018】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21A(図3に符号のみを記載)も設けられている。
【0019】
可変入賞球装置15の左側方に配置されるゲート32に遊技球が入賞し、その遊技球がゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動入賞記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動入賞記憶の値が1増やされる。なお、普通図柄の始動記憶数は、4個を上限値として記憶可能であり、その始動記憶数が図示しない普通図柄始動記憶表示器に表示される。
【0020】
本実施形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0021】
さらに、特別遊技状態としての確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められると共に、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0022】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される飾りランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音や音声を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。
【0023】
そして、この例では、左側のスピーカ27の下方に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右側のスピーカ27の下方に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、本実施形態のパチンコ遊技機1には、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50(符号のみ図3に記載)が隣接して設置されている。
【0024】
また、駆動モータ94(図3参照)の回転力を利用して打球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。図柄の可変表示を開始できる状態において、打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄用の可変表示部8において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0025】
特別図柄用の可変表示部8における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0026】
停止時の特別図柄用の可変表示部8における表示結果が確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)である場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0027】
図3は、本発明に係る遊技制御手段となる主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91および図柄制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と、主基板31に記憶されたシステム内容をリセットするためのシステムリセット回路65とが搭載されている。
【0028】
なお、図3には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。スイッチと称されているものがセンサと称されているもの等でもよいこと、すなわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であることは、他の実施形態でも同様である。
【0029】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、特別図柄用の可変表示部8における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0030】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54と、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データ、始動入賞記憶数、単位時間あたりにおける始動記憶数の記憶状態である始動記憶状態等を記憶する手段)としてのRAM55と、プログラムに従って制御動作を行うCPU56と、該CPU56と外部との間で情報をやり取りするためのI/Oポート部57とを含む。本実施形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0031】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板(図示しない)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0032】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0033】
本実施形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている特別図柄始動記憶表示器41および飾りランプ25の表示制御を行うと共に、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよく、本実施形態および他の実施形態で用いられているLEDも他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例である。また、特別図柄および飾り図柄を可変表示する可変表示装置9と普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPU101(リーチ演出表示を制御するリーチ表示制御手段としての機能を含む)によって行われる。
【0034】
各制御手段は遊技機に設けられている電気部品の制御を行うので、以下、各制御手段を電気部品制御手段といい、電気部品制御手段が搭載された基板を電気部品制御基板ということがある。電気部品とは、遊技機に設けられている部品(機構部品や回路等)であって電気的に動作するものである。電気部品制御手段として、例えば、電気部品としての球払出装置を制御する払出制御手段、電気部品としての演出用の可変表示装置の制御を行う表示制御手段、電気部品としての演出制御用の発光体(ランプやLED)の制御を行うランプ制御手段、電気部品としての演出用のスピーカからの音発生の制御を行う音制御手段がある。また、演出用の電気部品を制御する表示制御手段、ランプ制御手段、音制御手段等を演出制御手段ということがある。
【0035】
図4は、図柄制御基板80内の回路構成を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポート(ポート0,2)570,572および出力バッファ回路620,62Aと共に示すブロック図である。出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのストローブ信号(INT信号)が出力される。また、本実施形態では、コマンドデータをパラレル通信(この例では8ビットパラレル)によって送信する構成としているが、シリアル通信によってやりとりされるようにしてもよい。
【0036】
表示制御用CPU101(表示制御手段)は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例えば汎用ICである74HC540,74HC14を使用することができる。なお、表示制御用CPU101がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路105A,105Bと表示制御用CPU101との間に、I/Oポートが設けられる。
【0037】
そして、表示制御用CPU101は、受信した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示される画像の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD82に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号および同期信号をLCD82に出力する。
【0038】
なお、図4には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
【0039】
入力バッファ回路105A,105Bは、主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、図柄制御基板80側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すなわち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポート共に不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板31側に伝わることはない。
【0040】
高周波信号を遮断するノイズフィルタ107として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとしても、その影響は除去される。また、主基板31のバッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設けてもよい。
【0041】
なお、主基板31とランプ制御基板35との間のランプ制御コマンドの信号送受信部分の構成や、主基板31と音制御基板70との間の音制御コマンドの信号送信部分の構成は、上述した図4に示した主基板31と図柄制御基板80との間の表示制御コマンドの信号送受信部分と同様に構成される。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例であり、以下、ランプ・LEDと総称することがある。また、可変表示装置9の上部および左右部には、可変表示装置飾りLED(センター飾りLED)が設置され、大入賞口の内部には大入賞口内飾りLEDが設置され、大入賞口の左右には、大入賞口左飾りLEDおよび大入賞口右飾りLEDが設置されている。
【0042】
なお、ランプ・LEDを駆動するための駆動信号は、ランプ制御基板35において作成される。また、特別図柄および飾り図柄を可変表示する可変表示装置9と普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0043】
図5は、パチンコ遊技機1の制御に使用されるランダムカウンタやフラグ、作業領域などを説明するための説明図である。
【0044】
このパチンコ遊技機1では、所定の予告条件が成立した場合に可変表示装置9の表示結果が所定の表示結果(大当り、確変大当り、リーチ)となることを予告する所定の予告演出が行われる。なお、この予告条件は、常に、特別状態とすることが事前に決定されていることを前提にして成立するようには定義されていない。したがって、予告通りに所定の表示結果になるとは限らず、中には、予告がされたにも係わらず可変表示装置9の表示態様が特別状態とならない、”がせ予告”も含まれている。
【0045】
以下に図5を参照して、パチンコ遊技機1の制御に使用される各種ランダムカウンタやフラグ、作業領域等の内容について説明する。なお、図5に示したラベル名により識別される各種ランダムカウンタ等のデータはCPU56のワーク用メモリとして機能するRAM55内に記憶されている。
【0046】
まず、WD_DG1は、特別図柄始動記憶表示器41を構成する4つのLEDの点灯状態を決定するために用いられるLEDデータである。このWD_DG1は、1バイトのデータである。WD_DG1の7ビット目を1に設定することによりLED1が点灯(ON)する。6ビット目を1に設定することによりLED2が点灯(ON)する。5ビット目を1に設定することによりLED3が点灯(ON)する。4ビット目を1に設定することによりLED4が点灯(ON)する。たとえば、4ビット目を1に設定し、5ビット目〜7ビット目のすべてを0に設定することにより、LED1のみが点灯し、始動記憶数が「1」を示す表示状態となる。また、4ビット目〜7ビット目のすべてを1に設定することにより、すべてのLED1〜4が点灯し、始動記憶数が「4」を示す表示状態となる。なお、WD_DG1のビット数0〜3は未使用である。このため、WD_DG1は、その4ビット目から7ビット目によって、0(0000H)、8(1000H)、12(1100H)、14(1110H)、15(1111H)のうちのいずれかの値をとる。
【0047】
WD_TRPOは、特別図柄プロセスフラグである。この特別図柄プロセスフラグのフラグ状態により、複数種類のサブルーチンプログラムからなる遊技制御プログラムのうち、いずれのサブルーチンプログラムを実行すべきであるかが指定される。特別図柄プロセスフラグが「00H」に設定されている場合には、特別図柄変動待ち処理が指定される。特別図柄プロセスフラグが「01H」の場合には、特別図柄判定処理が指定される。特別図柄プロセスプロセスが「02H」の場合には、停止図柄設定処理が指定される。このWD_TRPOは、1バイトのデータである。
【0048】
WB_BANK0〜WB_BANK3は、始動入賞に関連する各種情報を始動入賞別に記憶するためのバンクである。WB_BANK0〜WB_BANK3により、始動入賞を最大4つ記憶することが可能になる。各バンクWB_BANK0〜WB_BANK3は、始動入賞毎に次の3種類のデータを記憶するための各々1バイトのデータ長からなる3つの記憶領域に分割されている。
【0049】
1つ目の記憶領域は、始動入賞に伴って抽出された大当り判定用乱数を記憶するための領域「特別図柄バンク」である。この特別図柄バンクには、後述する大当り判定用乱数「0〜255」のうちのいずれかの値が記憶される。
【0050】
2つ目の記憶領域は、始動入賞に伴って抽出された確率変動判定用乱数を記憶するための領域「特定図柄バンク」である。この特定図柄バンクには、後述する確率変動判定用乱数「0〜9」のうちのいずれかの値が記憶される。
【0051】
3つ目の記憶領域は、始動入賞が発生した際のWD_DG1の値(すなわち、始動記憶数)を記憶するための領域「入賞時バンクデータ記憶領域」である。前述したようにWD_DG1は、「0、8、12、14、15」のうちのいずれかの値をとる。この入賞時バンクデータ記憶領域には、そのうちの「15」を除くいずれかの値が記憶される。「15」が除外されのは、始動入賞が発生した時点でWD_DG1の値が15(1111H)となっている場合には、始動記憶数がその時点で最大数「4」に達しているために、WB_BANK0〜WB_BANK3に空きがなく、始動記憶されることはないためである。
【0052】
始動入賞が発生した場合には、以下の手順で始動入賞に関連する各種情報がバンクに記憶される。たとえば、始動入賞が発生した時点で始動記憶が無い場合には、WB_BANK0に始動入賞関連の各種情報が記憶される。一方、始動入賞が発生した時点で始動記憶が存在する場合には、記憶のなされていないバンクのうち、最も若いバンク番号のバンクに始動入賞関連の各種情報が記憶される。なお、4つのバンクすべてに記憶がなされている場合には、新たな始動入賞に関連する各種情報は記憶されることはない。このため、その始動入賞は無効になる。
【0053】
C_RND_Hは、大当り判定用乱数を発生させるためのランダムカウンタである。このランダムカウンタにより、「0〜255」の範囲内で各カウンタ値が繰返し更新されている。始動入賞の発生に伴って抽出された大当り判定用ランダムカウンタの値が大当り判定値「7」の場合には、その始動入賞に基づく可変表示の結果、大当りとすることが事前に決定される。また、遊技状態が確変状態にある場合には、大当り判定値が「7」、「57」、「77」、「107」、「157」とされる。なお、始動入賞の発生に伴って抽出された大当り判定用乱数は、前述した「特別図柄バンク」に記憶される。
【0054】
C_RND_RCHは、リーチ変動(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ)を行うか否かを決定するために用いられるリーチ変動用乱数を発生させるランダムカウンタである。このランダムカウンタのカウンタ値が始動入賞に基づく可変表示制御の開始前に抽出され、後述するリーチ判定値と比較されることにより、その可変表示制御に関してリーチ変動を行うか否かとリーチ変動の種類とが決定される。但し、大当り時には、リーチ変動が必ず行われ、リーチ判定値との比較によってリーチ変動の種類のみが決定される。このランダムカウンタC_RND_RCHのカウント範囲は、「0〜255」である。
【0055】
C_RND_KAは、確率変動を発生させるか否かを決定する際に用いられる確率変動判定用乱数を発生させるためのランダムカウンタである。このランダムカウンタのカウント範囲は、「0〜9」である。なお、始動入賞の発生に伴って抽出された確率変動判定用乱数は、前述した「特定図柄バンク」に記憶される。
【0056】
C_RND_YOは、予告(大当り予告、確変大当り予告、リーチ予告)を行うか否かを決定するために用いられる予告用乱数を発生させるランダムカウンタである。このランダムカウンタのカウンタ値が始動入賞に基づく可変表示制御の開始前に抽出され、後述する予告判定値と比較されることにより、その可変表示制御に関して予告を行うか否かが決定される。但し、大当り時には、予告が必ず行われ、予告判定値との比較によって予告の種類のみが決定される。このランダムカウンタC_RND_YOのカウント範囲は、「0〜255」である。
【0057】
図6は、可変表示制御のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。以下に示す手順により可変表示制御の内容が可変表示制御の開始前に決定される。
【0058】
まず、現在の遊技状態が高確率状態にあるか否かが判断される(SA1)。高確率状態にある場合には高確率時の大当り判定値「7、57、77、107、157」が設定され(SA3)、確変状態にない場合には通常時の大当り判定値「7」が設定される(SA2)。次に、大当りの発生を示す大当りフラグがクリアされる(SA4)。次に、WB_BANK0の特別図柄バンク0に格納されている大当り判定用乱数が読出され、SA2またはSA3で設定された大当り判定値と一致しているか否かが判断される(SA5)。大当り判定値と一致していない場合にはバンクのシフト処理が行われる(SA13)。
【0059】
バンクのシフト処理とは、WB_BANK0のバンクデータをWB_BANK1に記憶されているデータにより更新した後、WB_BANK1のバンクデータをWB_BANK2に記憶されているデータにより更新し、続いてWB_BANK2のバンクデータをWB_BANK3に記憶されているデータにより更新する処理である。詳細については図7で後述する。バンクのシフト処理の後、WB_BANK3に記憶されている各種データ(特別図柄バンク3のデータ、特定図柄バンク3のデータ、入賞時バンクデータ記憶領域のデータ)がクリアされ(SA14)、処理が終了する。
【0060】
SA5で抽出された大当り判定用乱数が大当り判定値と一致している場合には、大当りの発生を示す大当りフラグが設定される(SA6)。続いてリーチの発生を示すリーチフラグが設定される(SA7)。次に、WB_BANK0の特定図柄バンク0から確率変動判定用乱数が抽出される(SA8)。次に、確率変動継続回数が予め規定された最大値に達しているか否かが判断される(SA9)。確率変動継続回数が最大値が達している場合には、確変大当りが発生しないように特別図柄データが通常図柄に設定される(SA11)。なお、特別図柄データとは、各種特別図柄に対応して定められた図柄番号が記憶されたデータであり、停止図柄の種類を定める際に参照されるデータである。特別図柄データが通常に設定されることにより、停止図柄から確変図柄が除外される。
【0061】
一方、SA9で確率変動継続回数が最大値に達していない場合には、特別図柄データが確変図柄をも含むすべての図柄に設定される(SA10)。SA10またはSA11で特別図柄データが設定された後、特別図柄データから各停止図柄を設定する処理が行われる(SA12)。その後、前述したバンクのシフト処理とWB_BANK3に記憶されている各種データをクリアする処理とが実行され(SA13、SA14)、処理が終了する。
【0062】
図7は、バンク(WB_BANK0〜WB_BANK3)のシフト処理を説明するためのフローチャートである。まず、シフト(転送)させるべき転送データが抽出される(SB1)。転送データには、バンクに記憶されている大当り判定用乱数と確率変動判定用乱数と始動記憶数とが含まれる。たとえば、バンクのシフト処理の開始直後では、最初にWB_BANK1のデータをWB_BANK0へシフトさせる必要があるため、SB1ではWB_BANK1の上記3種類のデータが抽出される。
【0063】
次に、SB1で抽出されたデータを転送させる転送先アドレスが抽出される(SB2)。たとえば、SB1でWB_BANK1のデータが抽出されている場合には、WB_BANK0のアドレスが抽出される。
【0064】
次に、抽出されている転送データを転送先アドレスにより指定される記憶領域へ転送する処理が実行される(SB3)。たとえば、転送データとしてWB_BANK1のデータが抽出されている場合には、抽出されているWB_BANK1のデータがWB_BANK0へ転送されることになる。
【0065】
次に、転送先アドレスが更新される(SB4)。これにより、たとえば、現在、データ転送先がWB_BANK0に指定されている場合、再度SB1〜SB3の処理を実行する際、データの転送先がWB_BANK1に更新される。
【0066】
次に、シフト作業がすべて終了したか否かが判断される(SB5)。WB_BANK1〜WB_BANK3までのすべてのデータについて上記SB1〜SB4のシフト作業が終了しているときには処理が終了する。すべてのシフト作業が終了していない場合には再び処理がSB1に移行し、各バンクに記憶されているデータをシフトする処理が繰返し実行される。
【0067】
次に、予告の制御手順について詳細に説明する。
【0068】
図8(A)、図9、および図10は、予告の制御手順を説明するための図である。特に、図8(A)は、図5に示した各種ランダムカウンタ等に加えて予告の制御に用いられる予告判定値を説明するための説明図である。図9は、予告の制御手順を示すフローチャートである。また、図10は、始動記憶数毎の各種予告の設定がなされる確率(予告が実行される旨の決定がなされる割合)を説明するための説明図である。
【0069】
本実施形態に係わる予告制御の特徴の1つは、複数種類の予告内容が定義されている点にある。具体的には、大当りを予告する予告1と、確変大当りを予告する予告2と、リーチの成立を強調して大当りを予告する予告3とが定義されている。
【0070】
予告1は、単に大当りを予告する内容のものである。予告2は、大当りが確変大当りであることを予告する内容のものである。予告3は、たとえば、リーチの成立に関しては予告1や予告2と同程度の期待を抱くことができるが、大当りの予告に関しては予告1や予告2に比べて、信頼性が少し低いかもしれないと遊技者が予見するような予告である。たとえば、大当り予告を表示手段を用いて行う場合には、予告1や予告2に比べて大当り予告のメッセージが小さいようなものや、期待度を具体的にパーセント表示する場合には、リーチ成立の期待度は予告1や予告2と同程度のものが表示されながらも、大当りの期待度については予告1や予告2に比べて低い数値が表示されるようなものである。以下、予告3を特に”リーチ予告”ともいう。
【0071】
まず、図8(A)を参照して、予告判定値について説明する。予告判定値として、可変表示結果を大当りとすることが事前に決定された可変表示制御に対応して使用される大当り時の予告判定値XD_TOK_HIa1と、可変表示結果をはずれとすることが事前に決定された可変表示制御に対応して使用されるはずれ時の予告判定値XD_TOK_HIa2とが定義されている。
【0072】
XD_TOK_HIa1(大当り時の予告判定値)は、「99、199、255」であり、抽出された予告用乱数が「0〜99」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定され、予告用乱数が「100〜199」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定され、予告用乱数が「200〜255」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。
【0073】
一方、XD_TOK_HIa2(はずれ時の予告判定値)には、可変表示制御を開始する時点での始動記憶数別に4種類(始動記憶無、始動記憶1個、始動記憶2個、始動記憶3個)の予告判定値が定義されている。なお、「始動記憶4個」に対応する予告判定値が定義されていないのは、始動記憶に基づいた可変表示制御が開始される時点で始動記憶が1個消化されるためである。したがって、図示の始動記憶の個数は、WB_BANK0の始動記憶に基づいて可変表示制御が開始される場合におけるそのWB_BANK0の始動記憶を除いた個数である。
【0074】
予告判定値XD_TOK_HIa2として、始動記憶数別に3つの判定値が定義されているが、これらの判定値により、予告を行うか否か、および、予告を行う場合の予告の内容(予告1〜予告3)とが決定される。具体的には、始動記憶が無い場合、抽出された予告用乱数が「0〜3」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「4〜7」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「8〜47」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「48」を越える値のときには、予告を行わないことが決定される。
【0075】
また、始動記憶が1個の場合、抽出された予告用乱数が「0〜5」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「6〜11」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「12〜71」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「72」を越える値のときには、予告を行わないことが決定される。
【0076】
また、始動記憶が2個の場合、抽出された予告用乱数が「0〜7」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「8〜15」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「16〜95」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「96」を越える値のときには、予告を行わないことが決定される。
【0077】
また、始動記憶が3個の場合、抽出された予告用乱数が「0〜9」の判定範囲に含まれるときには、予告1として定義される大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「10〜19」の判定範囲に含まれるときには、予告2として定義される確変大当り予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「20〜119」の判定範囲に含まれるときには、予告3として定義されるリーチ予告を行うことが決定される。その予告用乱数が「120」を越える値のときには、予告を行わないことが決定される。すなわち、図示する各判定値は、予告1、予告2、予告3のそれぞれに対応する各判定範囲の最終値を示したものである。
【0078】
次に、図9を参照して、予告の制御手順をフローチャートに基づいて説明する。なお、このフローチャートに基づく制御は、可変表示制御の開始直前に実行される。まず、遊技状態が高確率状態にあるか否かが判断され(SE1)、高確率状態にある場合には予告の設定は行われることなく処理が終了する。遊技状態が高確率状態にない場合には、大当りとすることが決定されているか否かが判断される(SE2)。この判断は、たとえば、WB_BANK0に記憶されている大当り判定用乱数に基づいて、あるいは、図6のSA6で設定される大当りフラグのフラグ値に基づいて行われる。大当りでない場合には、WB_BANK0に記憶されているWD_DG1の値(すなわち、可変表示制御に対応する始動入賞が発生した時点における始動記憶数)が参照され、参照値に基づいてはずれ時の予告判定値が設定される(SE3)。たとえば、始動入賞の発生時に始動記憶が無かった場合には「3、7、47」に設定され、始動記憶数が1個であった場合には「5、11、71」に設定され、始動記憶数が2個であった場合には「7、15、95」に設定され、始動記憶数が3個であった場合には「9、19、119」に設定されることになる(図8(A)参照)。
【0079】
SE3において予告判定値が設定された後、ランダムカウンタC_RND_YOから予告用乱数が抽出され、抽出された予告用乱数が設定された予告判定値で定められる3種類の判定範囲のいずれかに含まれる値であるか否かが判断される(SE4)。予告用乱数が3種類の判定範囲のいずれにも含まれない場合には、予告の設定が行われることなく処理が終了する。一方、予告用乱数がいずれかの判定範囲に含まれる場合には、その判定範囲に対応した予告1、予告2、予告3のうちのいずれかの態様で予告を行うための設定がなされ(SE5)、処理が終了する。また、SE2の判別処理で大当りの場合には、大当り時の予告判定値が設定される(SE6)。具体的には、始動記憶数に関わらず「99、199、255」に設定されることになる(図8(A)の大当り時の予告判定値を参照)。その後は、SE5に移行して、判定範囲に対応した予告1、予告2、予告3のうちのいずれかの態様で予告を行うための設定がなされる。
【0080】
図10(A)は、はずれ時において始動記憶数と予告の設定がされる確率との関係を示す図である。なお、ここでの始動記憶数とは、始動記憶に基づいた可変表示制御が開始される時点での始動記憶数ではなく、その可変表示制御を実行させる要因となった始動入賞が発生した過去の時点における始動記憶数(すなわち、WB_BANK0に記憶されている始動記憶数)を意味する。また、図10(A)中の数値は、その判定値範囲に含まれる予告用乱数の数から割出した確率である。
【0081】
具体的に、図10(A)において、始動記憶数が無い場合には、予告判定値が「3、7、47」であるために(図8(A)参照)、抽出された予告用乱数が「0〜3」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「4/256」になる。抽出された予告用乱数が「4〜7」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「4/256」になる。抽出された予告用乱数が「8〜47」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「40/256」になる。
【0082】
始動記憶数が1個の場合には、予告判定値が「5、11、71」であるために(図8(A)参照)、抽出された予告用乱数が「0〜5」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「6/256」になる。抽出された予告用乱数が「6〜11」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「6/256」になる。抽出された予告用乱数が「12〜71」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「60/256」になる。
【0083】
始動記憶数が2個の場合には、予告判定値が「7、15、95」であるために(図8(A)参照)、抽出された予告用乱数が「0〜7」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「8/256」になる。抽出された予告用乱数が「8〜15」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「8/256」になる。抽出された予告用乱数が「16〜95」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「80/256」になる。
【0084】
始動記憶数が3個の場合には、予告判定値が「9、19、119」であるために(図8(A)参照)、抽出された予告用乱数が「0〜9」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「10/256」になる。抽出された予告用乱数が「10〜19」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「10/256」になる。抽出された予告用乱数が「20〜119」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「100/256」になる。
【0085】
図10(B)は、大当り時において始動記憶数と予告の設定がされる確率との関係を示す図である。大当り時には、始動記憶数に関わらず一律に「99、199、255」の予告判定値が設定される(図8(A)参照)。このため、抽出された予告用乱数が「0〜99」のいずれかであれば予告1の設定がされ、この場合の予告確率は「100/256」になる。抽出された予告用乱数が「100〜199」のいずれかであれば予告2の設定がされ、この場合の予告確率は「100/256」になる。抽出された予告用乱数が「200〜255」のいずれかであれば予告3の設定がされ、この場合の予告確率は「56/256」になる。
【0086】
また、以上のことより、当りはずれに関わらない予告1〜予告3をトータルした予告確率は、図10(C)に示すように設定される。なお、予告確率(E)は、大当りになる確率(A)、大当り時に予告1〜予告3のいずれかを実行する確率(B)、はずれになる確率(C)、はずれ時に予告1〜予告3のいずれかを実行する確率(D)から、「E(%)=(A×B)+(C×D)」の計算式から算出される。これに基づいて、予告確率は、始動記憶数が無い場合で19.1%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(4+4+40)/256)}×100)になり、始動記憶数が1個の場合で28.4%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(6+6+60)/256)}×100)になり、始動記憶数が2個の場合で37.4%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(8+8+80)/256)}×100)になり、始動記憶数が3個の場合で47.1%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(10+10+100)/256)}×100)になる。
【0087】
次に、リーチ変動の制御手順について詳細に説明する。
【0088】
図8(B)、図11、および図12は、リーチ変動の制御手順を説明するための図である。特に、図8(B)は、図5に示した各種ランダムカウンタ等に加えてリーチ変動の制御に用いられる予告判定値を説明するための説明図である。図11は、リーチ変動の制御手順を示すフローチャートである。また、図12は、始動記憶数毎の各種リーチ変動の設定がなされる確率(リーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合)を説明するための説明図である。
【0089】
本実施形態に係わるリーチ変動の制御の特徴の1つは、複数種類のリーチパターンが定義されている点にある。具体的には、ノーマルリーチとなるリーチ変動1と、スーパーリーチとなるリーチ変動2と、プレミアムリーチとなるリーチ変動3とが定義されている。
【0090】
まず、図8(B)を参照して、リーチ判定値について説明する。リーチ判定値として、可変表示結果を大当りとすることが事前に決定された可変表示制御に対応して使用される大当り時のリーチ判定値XD_TOK_HIb1と、可変表示結果をはずれとすることが事前に決定された可変表示制御に対応して使用されるはずれ時のリーチ判定値XD_TOK_HIb2とが定義されている。
【0091】
XD_TOK_HIb1(大当り時のリーチ判定値)は、「49、249、255」であり、抽出されたリーチ用乱数が「0〜49」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定され、リーチ用乱数が「50〜249」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定され、リーチ用乱数が「250〜255」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。
【0092】
一方、XD_TOK_HIb2(はずれ時のリーチ判定値)には、可変表示制御を開始する時点での始動記憶数別に4種類(始動記憶無、始動記憶1個、始動記憶2個、始動記憶3個)のリーチ判定値が定義されている。なお、「始動記憶4個」に対応するリーチ判定値が定義されていないのは、始動記憶に基づいた可変表示制御が開始される時点で始動記憶が1個消化されるためである。したがって、図示の始動記憶の個数は、WB_BANK0の始動記憶に基づいて可変表示制御が開始される場合におけるそのWB_BANK0の始動記憶を除いた個数である。
【0093】
リーチ判定値XD_TOK_HIb2として、始動記憶数別に3つの判定値が定義されているが、これらの判定値により、リーチ変動を行うか否か、および、リーチ変動を行う場合のリーチ変動の内容(リーチ変動1〜リーチ変動3)とが決定される。具体的には、始動記憶が無い場合、抽出されたリーチ用乱数が「0〜9」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「10〜19」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「20〜119」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「120」を越える値のときには、リーチ変動を行わないことが決定される。
【0094】
また、始動記憶が1個の場合、抽出されたリーチ用乱数が「0〜7」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「8〜15」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「16〜95」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「96」を越える値のときには、リーチ変動を行わないことが決定される。
【0095】
また、始動記憶が2個の場合、抽出されたリーチ用乱数が「0〜5」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「6〜11」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「12〜71」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「72」を越える値のときには、リーチ変動を行わないことが決定される。
【0096】
また、始動記憶が3個の場合、抽出されたリーチ用乱数が「0〜3」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動1として定義されるノーマルリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「4〜7」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動2として定義されるスーパーリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「8〜47」の判定範囲に含まれるときには、リーチ変動3として定義されるプレミアムリーチを行うことが決定される。そのリーチ用乱数が「48」を越える値のときには、リーチ変動を行わないことが決定される。すなわち、図示する各判定値は、リーチ変動1、リーチ変動2、リーチ変動3のそれぞれに対応する各判定範囲の最終値を示したものである。
【0097】
次に、図11を参照して、リーチ変動の制御手順をフローチャートに基づいて説明する。なお、このフローチャートに基づく制御は、可変表示制御の開始直前に実行される。まず、遊技状態が高確率状態にあるか否かが判断され(SF1)、高確率状態にある場合にはリーチ変動の設定は行われることなく処理が終了する。遊技状態が高確率状態にない場合には、大当りとすることが決定されているか否かが判断される(SF2)。この判断は、たとえば、WB_BANK0に記憶されている大当り判定用乱数に基づいて、あるいは、図6のSA6で設定される大当りフラグのフラグ値に基づいて行われる。大当りでない場合には、WB_BANK0に記憶されているWD_DG1の値(すなわち、可変表示制御に対応する始動入賞が発生した時点における始動記憶数)が参照され、参照値に基づいてはずれ時のリーチ判定値が設定される(SF3)。たとえば、始動入賞の発生時に始動記憶が無かった場合には「9、19、119」に設定され、始動記憶数が1個であった場合には「7、15、95」に設定され、始動記憶数が2個であった場合には「5、11、71」に設定され、始動記憶数が3個であった場合には「3、7、47」に設定されることになる(図8(B)参照)。
【0098】
SF3においてリーチ判定値が設定された後、ランダムカウンタC_RND_RCHからリーチ用乱数が抽出され、抽出されたリーチ用乱数が設定されたリーチ判定値で定められる3種類の判定範囲のいずれかに含まれる値であるか否かが判断される(SF4)。リーチ用乱数が3種類の判定範囲のいずれにも含まれない場合には、リーチ変動の設定が行われることなく処理が終了する。一方、リーチ用乱数がいずれかの判定範囲に含まれる場合には、その判定範囲に対応したリーチ変動1、リーチ変動2、リーチ変動3のうちのいずれかの態様でリーチ変動を行うための設定がなされ(SF5)、処理が終了する。また、SF2の判別処理で大当りの場合には、大当り時のリーチ判定値が設定される(SF6)。具体的には、始動記憶数に関わらず「49、249、255」に設定されることになる(図8(B)の大当り時のリーチ判定値を参照)。その後は、SF5に移行して、判定範囲に対応したリーチ変動1、リーチ変動2、リーチ変動3のうちのいずれかの態様でリーチを行うための設定がなされる。
【0099】
図12(A)は、はずれ時において始動記憶数とリーチ変動の設定がされる確率との関係を示す図である。なお、ここでの始動記憶数とは、始動記憶に基づいた可変表示制御が開始される時点での始動記憶数ではなく、その可変表示制御を実行させる要因となった始動入賞が発生した過去の時点における始動記憶数(すなわち、WB_BANK0に記憶されている始動記憶数)を意味する。また、図12(A)中の数値は、その判定値範囲に含まれるリーチ用乱数の数から割出した確率である。
【0100】
具体的に、図12(A)において、始動記憶数が無い場合には、リーチ判定値が「9、19、119」であるために(図8(B)参照)、抽出されたリーチ用乱数が「0〜9」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「10/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「10〜19」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「10/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「20〜119」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「100/256」になる。
【0101】
始動記憶数が1個の場合には、リーチ判定値が「7、15、95」であるために(図8(B)参照)、抽出されたリーチ用乱数が「0〜7」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「8/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「8〜15」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「8/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「16〜95」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「80/256」になる。
【0102】
始動記憶数が2個の場合には、リーチ判定値が「5、11、71」であるために(図8(B)参照)、抽出されたリーチ用乱数が「0〜5」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「6/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「6〜11」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「6/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「12〜71」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「60/256」になる。
【0103】
始動記憶数が3個の場合には、リーチ判定値が「3、7、47」であるために(図8(B)参照)、抽出されたリーチ用乱数が「0〜3」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「4/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「4〜7」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「4/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「8〜47」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「40/256」になる。
【0104】
図12(B)は、大当り時において始動記憶数とリーチ変動の設定がされる確率との関係を示す図である。大当り時には、始動記憶数に関わらず一律に「49、249、255」のリーチ判定値が設定される(図8(B)参照)。このため、抽出されたリーチ用乱数が「0〜49」のいずれかであればリーチ変動1の設定がされ、この場合のリーチ確率は「50/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「50〜249」のいずれかであればリーチ変動2の設定がされ、この場合のリーチ確率は「200/256」になる。抽出されたリーチ用乱数が「250〜255」のいずれかであればリーチ変動3の設定がされ、この場合のリーチ確率は「6/256」になる。
【0105】
また、以上のことより、当りはずれに関わらないリーチ変動1〜リーチ変動3をトータルしたリーチ確率は、図12(C)に示すように設定される。なお、リーチ確率(H)は、大当りになる確率(A)、大当り時にリーチ変動1〜リーチ変動3のいずれかを実行する確率(F)、はずれになる確率(B)、はずれ時にリーチ変動1〜リーチ変動3のいずれかを実行する確率(G)から、「H(%)=(A×F)+(B×G)」の計算式から算出される。これに基づいて、リーチ確率は、始動記憶数が無い場合で47.1%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(10+10+100)/256)}×100)になり、始動記憶数が1個の場合で37.4%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(8+8+80)/256)}×100)になり、始動記憶数が2個の場合で28.4%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(6+6+60)/256)}×100)になり、始動記憶数が3個の場合で19.1%(≒{(1/256)×1+((255/256)×(4+4+40)/256)}×100)になる。
【0106】
以上説明した図10(C)に示す予告確率と図12(C)に示すリーチ確率から、次のようなことがいえる。まず、予告確率は、始動記憶数が増えるのに応じて順次高くなるように設定されている。これに対してリーチ確率は、始動記憶数が増えるのに応じて順次低くなるように設定されている。言い換えれば、予告が実行される確率が高いときは、リーチ演出表示の実行を決定する確率を低く設定する一方、予告が実行される確率が低いときは、リーチ演出表示の実行を決定する確率を高く設定し、リーチ演出表示の実行確率と予告の実行確率との関係を記憶される始動記憶数に応じて変化させるように構成している。このため、始動記憶数に応じて予告の実行確率を変化させる構成において、予告の実行確率が低い始動記憶数のときにはリーチ演出表示の実行確率が高くなり、ひいてはいずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる。なお、実施形態中では、始動記憶数の増加に応じて予告確率(予告が実行される旨の決定がなされる割合)を順次高くする一方、始動記憶数の増加に応じてリーチ確率(リーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合)を順次低くする設定としているが、これとは逆に、始動記憶数の増加に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を順次低くする一方、始動記憶数の増加に応じてリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合を順次高くする設定とすることで、同様の効果を得るようにしてもよい。
【0107】
図13は、予告の方法について、その具体例を説明するための説明図である。この図13では、可変表示装置9に特有の表示を行うことにより、遊技者に特別状態となる旨の予告を行う例について説明する。
【0108】
まず、図13(A)を参照して、可変表示装置9の可変表示部8,8a〜8cには図柄が可変表示されていると共に、紙幣(紙吹雪あるいは花びら等であってもよい)60が舞うような表示がなされている。たとえば、可変表示制御が開始されて各可変表示部8,8a〜8cで図柄が始動した後、所定期間が経過した時点で、図示のように紙幣60が舞うような表示を行うことにより、予告を行う。遊技者は、紙幣60が舞い降りるようなこの種の表示が行われることによって特別状態となることに対して大きな期待感をもって遊技を行うことができる。なお、予告(特別状態)の種類に応じて紙幣60の色や形状を変えることで、各種特別状態の予告が行われる。但し、予告の態様は、図13(A)に示すものに限定しない。
【0109】
次に、図13(B)乃至図15を参照して変形例の構成について説明する。先ず、図14(A)に示す変形例の構成では、始動記憶数に応じて、予告、リーチ変動1(ノーマルリーチ)、リーチ変動2(スーパーリーチ)が個々に実行される確率を設定している。但し、リーチ変動2は、リーチ変動1に比べてリーチ演出表示の実行期間が長いリーチパターンとして設定されるものである。また、図14(A)中に示す予告、リーチ変動1(ノーマルリーチ)、リーチ変動2(スーパーリーチ)の実行確率は、それぞれ当りはずれに関わらない(大当り時及びはずれ時の両方を含んだ)設定値である。また、図14(A)の変形例では、便宜的に1種類の予告が設定されると共に、2種類のリーチ変動1,2が設定されるものとする。そして、図14(A)中では、始動記憶数が所定数(同図中では2個)以上のとき、始動記憶数が所定数よりも少ないときに比べて、リーチ演出表示の実行期間が長いリーチ変動2を選択する割合を低く設定している。具体的には、始動記憶数が2個以上のとき(2個又は3個のとき)は、リーチ変動2の実行確率をそれぞれ2/256に設定する一方、始動記憶数が2個未満のとき(なし又は1個のとき)は、リーチ変動2の実行確率をそれぞれ20/256に設定している。これにより、遊技時間が不必要に長くなるのを回避することができ、ひいては効率の良い遊技を遊技者に提供することができる。
【0110】
次に、図14(B)に示す変形例の構成では、始動記憶数に応じて、予告、リーチ変動が個々に実行される確率を設定している。但し、図14(B)中に示す予告、リーチ変動の実行確率は、それぞれ当りはずれに関わらない(大当り時及びはずれ時の両方を含んだ)設定値である。また、図14(B)の変形例では、便宜的に1種類の予告が設定されると共に、1種類のリーチ変動が設定されるものとする。そして、図14(B)中では、始動記憶がなく、且つ図柄の可変表示中でないときに始動条件が成立したときは(入賞時「無し」の始動記憶のとき)、始動記憶があるとき(入賞時「1個」〜「3個」の始動記憶のとき)に比べて、予告が実行される割合を高く設定している。具体的には、始動記憶数がないときは、予告の実行確率を20/256に設定する一方、始動記憶数があるとき(1個乃至3個のとき)は、予告の実行確率をそれぞれ2/256に設定している。これにより、始動記憶がない状態で始動条件が成立した可変表示に対しては予告の実行確率が高くなるので、始動条件が成立し難い遊技機においても遊技者に期待感を持たせることができる。また、始動記憶がなく、且つ図柄の可変表示中でないときに始動条件が成立したときは、始動記憶があるときに比べて、リーチ演出表示が実行される確率を高く設定するようにしもよく、このような構成でも同様の効果を得ることができる。
【0111】
次に、図14(C)に示す変形例の構成では、予告1、予告2、予告3の3種類の予告を設定すると共に、リーチ変動1、リーチ変動2、リーチ変動3の3種類のリーチ演出表示を設定している。但し、図14(C)中に示す予告1〜予告3、リーチ変動1〜リーチ変動3の実行確率は、それぞれ当りはずれに関わらない(大当り時及びはずれ時の両方を含んだ)設定値である。また、図14(C)の変形例では、便宜的に3種類の予告1〜予告3が設定されると共に、3種類のリーチ変動1〜リーチ変動3が設定されるものとする。そして、図14(C)の構成では、単位時間あたりにおける始動記憶数の記憶状態である始動記憶状態を記憶する履歴記憶手段(例えば、主基板31のRAM55)を備え、記憶した始動記憶状態に応じて、各種予告1〜3及び各種リーチ変動1〜3が個々に実行される確率を設定している。具体的に、始動記憶状態は、1時間内で保留(始動記憶数)が2個の状態が10分以上となるタイプ▲1▼、1時間内で保留(始動記憶数)が3個の状態が10分以上となるタイプ▲2▼、1時間内で保留(始動記憶数)が4個の状態が10分以上となるタイプ▲3▼の3タイプが設定されている。そして、タイプ▲1▼では、「0〜255」の計256個の予告用乱数のうち3個の乱数が予告1に振り分けられて、予告1の実行確率は「3/256」に設定されている。同様にして、予告2の実行確率は「5/256」に設定され、予告3の実行確率は「8/256」に設定されている。一方、リーチ変動については「0〜255」の計256個のリーチ用乱数のうち10個の乱数がリーチ変動1に振り分けられて、リーチ変動1の実行確率は「10/256」に設定されている。同様にして、リーチ変動2の実行確率は「8/256」に設定され、リーチ変動3の実行確率は「4/256」に設定されている。
【0112】
また、タイプ▲2▼では、「0〜255」の計256個の予告用乱数のうち5個の乱数が予告1に振り分けられて、予告1の実行確率は「5/256」に設定され、同様にして、予告2の実行確率は「8/256」に設定されている。また、予告3に対しては乱数の振り分けは行われず予告3は実行されない。一方、リーチ変動については「0〜255」の計256個のリーチ用乱数のうち8個の乱数がリーチ変動1に振り分けられて、リーチ変動1の実行確率は「8/256」に設定され、同様にして、リーチ変動2の実行確率は「4/256」に設定されている。また、リーチ変動3に対しては乱数の振り分けは行われずリーチ変動3は実行されない。
【0113】
また、タイプ▲3▼では、「0〜255」の計256個の予告用乱数のうち8個の乱数が予告1に振り分けられて、予告1の実行確率は「8/256」に設定されている。また、予告2及び予告3に対しては乱数の振り分けは行われず、予告2、予告3は実行されない。一方、リーチ変動については「0〜255」の計256個のリーチ用乱数のうち4個の乱数がリーチ変動1に振り分けられて、リーチ変動1の実行確率は「4/256」に設定されている。また、リーチ変動2及びリーチ変動3に対しては乱数の振り分けは行われず、リーチ変動2、リーチ変動3は実行されない。
【0114】
このように図14(C)に示す変形例の構成によれば、履歴記憶手段に記憶された始動記憶状態に基づいてリーチパターンの種類を選択する。これにより、遊技履歴に応じて遊技内容に変化を持たせることができ、ひいては遊技の単調化を回避することができる。
【0115】
次に、図15に示す変形例の構成では、始動記憶数に応じて、予告、リーチ変動が個々に実行される確率を設定している。但し、図15中に示す予告、リーチ変動の実行確率は、それぞれ当りはずれに関わらない(大当り時及びはずれ時の両方を含んだ)設定値である。また、図15の変形例では、便宜的に1種類の予告が設定されると共に、1種類のリーチ変動が設定されるものとする。そして、図15に示す構成では、所定条件の成立に伴って始動記憶の上限数を4個(入賞時の「3個」)から10個(入賞時の「9個」)に変更可能であり、始動記憶の上限数を増大したときでも、リーチ演出表示の実行確率と予告の実行確率との関係を始動記憶数に応じて変化させる。具体的には、始動記憶の上限数の変更(増大)がなく上限数が4個となる場合、始動記憶数が無いときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「2/256」「20/256」に設定され、始動記憶数が1個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「4/256」「18/256」に設定され、始動記憶数が2個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「6/256」「16/256」に設定され、始動記憶数が3個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「8/256」「14/256」に設定されている。
【0116】
また、始動記憶の上限数が10個に増大された場合、始動記憶数が4個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「10/256」「12/256」に設定され、始動記憶数が5個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「12/256」「10/256」に設定され、始動記憶数が6個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「14/256」「8/256」に設定され、始動記憶数が7個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「16/256」「6/256」に設定され、始動記憶数が8個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「18/256」「4/256」に設定され、始動記憶数が9個のときで、予告及びリーチ変動の実行確率はそれぞれ「20/256」「2/256」に設定されている。
【0117】
このように図15に示す変形例の構成によれば、記憶可能な始動記憶の上限数を変更可能であり、始動記憶の上限数を増大したときでも、リーチ演出表示の実行確率と予告の実行確率との関係を始動記憶数に応じて変化させる。これにより、始動記憶の上限数が増大するような場合でも、上限数の増大に応じて予告及びリーチ演出表示の実行確率を変化させることができ、ひいては始動記憶の上限数を変更可能な構成においても、遊技の興趣を向上することができる。
【0118】
また、始動記憶数において予め定めた閾値を設定して、始動記憶数が閾値未満のときに予告を実行する場合は、前記図13(A)に示した紙幣60が舞う予告の演出表示を行う一方、始動記憶数が閾値以上のときに予告を実行する場合は、図13(B)に示すように、紙幣60が舞う予告の演出表示に加えてキャラクタ61を追加表示することで、始動記憶数が閾値以上のときと始動記憶数が閾値未満のときとで、予告の演出内容を異ならせるようにしてもよい。このように構成することにより、始動記憶数が閾値以上であるか又は閾値未満であるかを遊技者に対して視覚的に容易に判断させることができる。また、このような構成において、始動記憶の上限数を増大していないときの上限数を閾値とした場合(例えば、図15に示す構成では、閾値が4個となる)には、上限数が増大したか否かを分り易くできる。また、始動記憶数が閾値以上のときと始動記憶数が閾値未満のときとで、リーチ演出表示の演出内容を異ならせるようにしもよく、このような構成でも同様の効果を得ることができる。
【0119】
なお、実施形態中では、可変表示装置9を液晶タイプの表示器で構成しているが、特にこれに限定するものではなく、CRT、LED、FED、EL、あるいはプラズマによる表示器で構成することも可能である。また、弾球遊技機の構成として、始動球検出器の入賞球の検出に伴って可変表示装置での識別情報画像の変動を開始し、該識別情報画像が所定の表示結果となると特定遊技状態が発生して可変入賞球装置を開放する弾球遊技機(これを俗に第1種という)を例示しているが、特にこれに限定するものではなく、始動球検出器の入賞球の検出に伴って可変表示装置での識別情報画像の変動を開始し、該識別情報画像が所定の表示結果となると権利発生状態となり、この状態で特定領域に打球が入賞すると特定遊技状態が発生する弾球遊技機(これを俗に第3種という)であってもよく、さらにはスロットマシンやコインゲーム等の遊技機であってもよい。
【0120】
また、本発明に係るリーチとは、停止した図柄(リーチ表示態様という)が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄(リーチ変動中の図柄という)については可変表示が行われていること、全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態である。具体的には、予め定められた複数の可変表示部に、予め定められた図柄が停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の可変表示部において可変表示が行われている状態(例えば、左・中・右の可変表示部のうち左右の可変表示部には大当り図柄の一部となる図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中央の可変表示部は未だ可変表示が行われている状態)、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して可変表示している状態(例えば、左・中・右の可変表示部の全てに可変表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている状態で可変表示が行われている状態)である。また、リーチの際に、通常とは異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクター(人物等を模した演出表示であり、図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクターの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
【0121】
また、以上説明した実施形態から把握できる発明として以下のものがある。
(1)前記所定の表示結果を複数種類(3種類)設定すると共に、該複数種類の所定の表示結果に対応する複数種類の予告(予告1〜予告3)を設定し、前記予告実行手段によって実行する予告の種類を選択する予告選択手段(予告判定値XD_TOK_HIa1及びXD_TOK_HIa2)を備え、該予告選択手段は、前記履歴記憶手段に記憶された始動記憶状態に基づいて予告の種類を選択することを特徴とする。このように構成することにより、遊技履歴に応じて遊技内容に変化を持たせることができ、ひいては遊技の単調化を回避することができる。
【0122】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1の発明においては、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置と、該可変表示装置において、前記始動条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出以前に決定する表示結果事前決定手段と、を備え、該表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記可変表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機において、前記始動条件が成立したが未だ前記可変表示の開始条件が成立していない可変表示について前記表示結果事前決定手段により決定された表示結果の情報を予め定められた上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、前記可変表示装置の表示結果が所定の表示結果となることをそれ以前の段階で遊技者に予告するか否かを決定する予告決定手段と、該予告決定手段によって予告することが決定されたときに前記予告を実行する予告実行手段と、リーチ演出表示を実行するか否かを決定するリーチ決定手段と、該リーチ決定手段によってリーチ演出表示を実行することが決定されたときに複数種類のリーチパターンの中から実行するリーチパターンを選択するリーチ選択手段と、該リーチ選択手段によって選択されたリーチパターンに基づいて前記可変表示装置を表示制御するリーチ表示制御手段と、を備え、前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記予告決定手段により予告が実行される旨の決定がなされる割合と前記リーチ決定手段によりリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合とのうち一方が、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数の増加に応じて順次高くなるように設定されると共に、他方の割合が前記始動記憶数の増加に応じて順次低くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、予告が実行される旨の決定がなされる割合が低いときはリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるため、いずれの始動記憶数においても遊技の興趣を向上することができる。
【0123】
また、請求項2の発明においては、前記複数種類のリーチパターンは、第1のリーチパターンと、該第1のリーチパターンに比べてリーチ演出表示の実行期間が長い第2のリーチパターンとを含み、前記リーチ選択手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が所定数以上のとき、始動記憶数が所定数よりも少ないときに比べて前記第2のリーチパターンを選択する割合が低くなるように設定された選択データを用いて選択を行うことを特徴とする。このように構成することにより、遊技時間が不必要に長くなるのを回避することができ、ひいては効率の良い遊技を遊技者に提供することができる。
【0124】
また、請求項3の発明においては、前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶がなく、且つ前記識別情報の可変表示中でないときに前記始動条件が成立したときには、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶があるときに比べて、前記予告又は前記リーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶がない状態で始動条件が成立した可変表示に対しては予告実行又はリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるので、始動条件が成立し難い遊技機においても遊技者に期待感を持たせることができる。
【0125】
また、請求項4の発明においては、前記始動記憶手段の単位時間あたりにおける始動記憶数の記憶状態である始動記憶状態を記憶する履歴記憶手段を備え、
前記リーチ選択手段は、前記履歴記憶手段に記憶された始動記憶状態に基づいてリーチパターンの種類を選択することを特徴とする。このように構成することにより、遊技履歴に応じて遊技内容に変化を持たせることができ、ひいては遊技の単調化を回避することができる。
【0126】
また、請求項5の発明においては、前記始動記憶手段は、記憶可能な始動記憶の上限数を変更する手段を含むことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数に応じて予告実行及びリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合を変化させる構成において、始動記憶の上限数を変更可能とすることで、より一層遊技の興趣を向上することができる。
【0127】
また、請求項6の発明においては、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が予め定めた閾値以上のときと始動記憶数が閾値未満のときとで、前記リーチ演出表示と前記予告とのうち少なくともいずれか一方の演出内容を異ならせたことを特徴とする。このように構成することにより、始動記憶数が閾値以上であるか又は閾値未満であるかを遊技者に対して視覚的に容易に判断させることができる。また、このような構成において、始動記憶の上限数を増大していないときの上限数を閾値とした場合には、上限数が増大したか否かを分り易くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図4】図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】パチンコ遊技機の制御に使用されるランダムカウンタ、フラグ、作業領域等を示す一覧表図である。
【図6】可変表示制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】バンクのシフト処理を示すフローチャートである。
【図8】同図(A)は予告の制御に用いられる予告判定値を示す一覧表図であり、同図(B)はリーチ変動の制御に用いられるリーチ判定値を示す一覧表図である。
【図9】予告の制御を示すフローチャートである。
【図10】始動記憶数毎の各種予告の設定がなされる確率を説明するための一覧表図である。
【図11】リーチ変動の制御を示すフローチャートである。
【図12】始動記憶数毎の各種リーチ変動の設定がなされる確率を説明するための一覧表図である。
【図13】予告の表示画像を示す説明図である。
【図14】変形例における始動記憶数毎の予告及びリーチ変動の設定がなされる確率を説明するための覧表図である。
【図15】変形例における始動記憶数毎の予告及びリーチ変動の設定がなされる確率を説明するための一覧表図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
8 特別図柄用の可変表示部
8a〜8c 飾り図柄用の可変表示部
9 可変表示装置
31 主基板
35 ランプ制御基板
41 特別図柄始動記憶表示器
55 RAM
56 CPU
80 図柄制御基板
86 キャラクタROM
101 表示制御用CPU
Claims (6)
- 所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置と、該可変表示装置において、前記始動条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出以前に決定する表示結果事前決定手段と、を備え、該表示結果事前決定手段が表示結果を特定表示結果とすることを決定したときに前記可変表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる遊技機において、
前記始動条件が成立したが未だ前記可変表示の開始条件が成立していない可変表示について前記表示結果事前決定手段により決定された表示結果の情報を予め定められた上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、
前記可変表示装置の表示結果が所定の表示結果となることをそれ以前の段階で遊技者に予告するか否かを決定する予告決定手段と、
該予告決定手段によって予告することが決定されたときに前記予告を実行する予告実行手段と、
リーチ演出表示を実行するか否かを決定するリーチ決定手段と、
該リーチ決定手段によってリーチ演出表示を実行することが決定されたときに複数種類のリーチパターンの中から実行するリーチパターンを選択するリーチ選択手段と、
該リーチ選択手段によって選択されたリーチパターンに基づいて前記可変表示装置を表示制御するリーチ表示制御手段と、を備え、
前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記予告決定手段により予告が実行される旨の決定がなされる割合と前記リーチ決定手段によりリーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合とのうち一方が、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数の増加に応じて順次高くなるように設定されると共に、他方の割合が前記始動記憶数の増加に応じて順次低くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行うことを特徴とする遊技機。 - 前記複数種類のリーチパターンは、第1のリーチパターンと、該第1のリーチパターンに比べてリーチ演出表示の実行期間が長い第2のリーチパターンとを含み、
前記リーチ選択手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が所定数以上のとき、始動記憶数が所定数よりも少ないときに比べて前記第2のリーチパターンを選択する割合が低くなるように設定された選択データを用いて選択を行うことを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記予告決定手段及び前記リーチ決定手段は、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶がなく、且つ前記識別情報の可変表示中でないときに前記始動条件が成立したときには、前記始動記憶手段に記憶される始動記憶があるときに比べて、前記予告又は前記リーチ演出表示が実行される旨の決定がなされる割合が高くなるように設定されている設定値データを用いて決定を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遊技機。
- 前記始動記憶手段の単位時間あたりにおける始動記憶数の記憶状態である始動記憶状態を記憶する履歴記憶手段を備え、
前記リーチ選択手段は、前記履歴記憶手段に記憶された始動記憶状態に基づいてリーチパターンの種類を選択することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。 - 前記始動記憶手段は、記憶可能な始動記憶の上限数を変更する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機。
- 前記始動記憶手段に記憶される始動記憶数が予め定めた閾値以上のときと始動記憶数が閾値未満のときとで、前記リーチ演出表示と前記予告とのうち少なくともいずれか一方の演出内容を異ならせたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の遊技機。
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