JP2004320676A - 水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置 - Google Patents
水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】ステージ2上にある積載されたリッドの山から取得可能なリッドをカメラ7を用いて検出し、ピックアップ6aを用いて拾い上げ、ステージ3に搬送する。カメラ7を用いてステージ3上のリッドを正位置にし、更にリッドの表裏判定を行った後、ピックアップ6bを用いて拾い上げ、反転部4に搬送する。反転部では、表裏判定で裏と判定された場合にはリッドを表裏反転させ、表裏判定で表と判定された場合にはリッドに対しては何もしない。そして、ピックアップ6cを用いて拾い上げ、供給部4に搬送する。以上より、課題の解決を図る。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
水晶発振器または水晶濾波器に用いられるリッドの表裏判定・整列ための供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、水晶発振器または水晶濾波器は携帯電話等の移動体通信機器や、パーソナルコンピュータ等のOA機器、その他各種電子機器内に使用され、基準信号の発信源となっている。このような用途に使用される水晶発振器または水晶濾波器は、水晶振動子、または水晶振動子を駆動する駆動回路等を筐体内に格納した構造となっている。この筐体の蓋を一般にリッドという。水晶発振器または水晶濾波器の製造工程では、このリッドを整列させたり、表裏を判定したりする工程が発生し、従来この工程は、パーツフィーダ(部品整列供給装置)により行われていた。
【0003】
ここで、パーツフィーダとは、機械加工部品や組み合わせ部分金属等の部品を自動で整列させ、次の工程に供給する装置のことである。このパーツフィーダは、投入された部品に対し一定の振動を加えることでその部品を一定の方向に整列させる(例えば、非特許文献1、非特許文献2。)。
【0004】
そこで、従来リッドの表裏選別をするため、振動源によるパーツフィーダや直進フィーダーでリッドを一定方向に並べる方法が一般的に使われていた。
【0005】
【非特許文献1】
神鋼電機株式会社、“パーツフィーダ”、[online]、神鋼電機株式会社の企業ホームページ内での製品紹介、[平成15年04月04日検索]、インターネット<URL: http://www.shinko−elec.co.jp/partsfeeder/Default.htm>
【0006】
【非特許文献2】
(有)システムコナリ、“パーツフィーダ”、[online]、(有)システムコナリの企業ホームページ内での営業紹介、[平成15年04月04日検索]、インターネット<URL: http://www.systemkonari.jp/003.htm>
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の方法では、加工中に発生する数ミクロンの微細なプレスバリ、プレス加工後Niメッキ仕様(場合によっては半田メッキ)であれば、Niメッキ加工中(場合によっては、半田メッキ加工中)に発生する数ミクロンのNi塊/Niボール(場合によっては半田塊/半田ボール)がリッド同士の摩擦・振動等で脱落、または、リッドとの摩擦で発生するパーツフィーダからの微細なゴミ、工場から発生する微細なゴミ等のコンタミが、リッドに付着し、そのような状態のリッドが次の組立工程に供給される。
【0008】
その結果、そのバリ・Niボール(場合によっては半田ボール)が水晶振動子、または水晶共振子に付着し、固有振動数を変化させ、大きく特性を振る原因になっている。
上記の課題に鑑み、本発明では、振動源を一切使わずに、リッドの表裏を選別すると同時に一方向に並べ替える装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、請求項1記載の発明によれば、表裏異質材で構成された片の複数のうちの1つを検出する検出手段と、該検出手段により検出された該片を搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送された該片を所定の位置まで回動させる回動手段と、該片の表裏を判定する表裏判定手段と、該表裏判定手段に基づいて、該片を反転させる反転手段と、該片を供給する供給手段と、を備えることを特徴とする表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0010】
このように構成することによって、振動源を一切使わずに、リッドの表裏を選別すると同時に一方向に並べ替えることができる。
また上記課題は、請求項2記載の発明によれば、前記片は、クラッド材であることを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0011】
このように構成することによって、クラッド材で構成された片の表裏を選別すると同時に一方向に並べ替えることができる。
また上記課題は、請求項3記載の発明によれば、前記片は、コバール材、銀、金、半田、およびニッケルのうち少なくともいずれか2つから構成されるクラッド材であることを特徴とする請求項1、または2記載の表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0012】
このように構成することによって、片に、さまざまな材料よりなるクラッド材を用いることができる。
また上記課題は、請求項4記載の発明によれば、前記片は、水晶発振器用のリッド、または水晶濾波器用のリッドであることを特徴とする請求項1、2、また32記載の表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0013】
このように構成することによって、水晶発振器または水晶濾波器用のリッドの表裏を選別すると同時に一方向に並べ替えることができる。
また上記課題は、請求項5記載の発明によれば、前記検出手段は、前記複数の片のうち最大の面積の片を検出することを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0014】
このように構成することによって、複数ランダムに積載されたリッドの中からその頂上部にある最上位のリッドを取得することができる。
また上記課題は、請求項6記載の発明によれば、前記搬送手段は、前記片との接触部に空気を吸い込むための吸引部が設けられ、さらに極軽量素材で構成されていることを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0015】
このように構成することによって、振動を与えずにリッドを搬送することができ、さらに接触したリッドへのダメージを極力抑えることができる。
また上記課題は、請求項7記載の発明によれば、前記表裏判定手段は、グレースケールにより前記片の表裏を判定することを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0016】
このように構成することによって、リッドの表裏を判定することができる。
また上記課題は、請求項8記載の発明によれば、前記反転手段は、前記表裏判定手段により前記片が裏と判定された場合、該片を表裏反転させることを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0017】
このように構成することによって、裏と判定された場合のみ、リッドを表裏反転させることができる。
また上記課題は、請求項9記載の発明によれば、前記反転手段は、前記片との接触部に空気を吸い込むための吸引部が設けられ、反転動作中に該片を固定することを特徴とする請求項1、または8記載の表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0018】
このように構成することによって、リッドに振動を与えずに容易に反転させることができる。
また上記課題は、請求項10記載の発明によれば、前記供給部は、トレー、またはマガジン、または組立ライン、または製造ライン、または前記片を部品とする製造対象物に供給することを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置を提供することによって達成できる。
【0019】
このように構成することによって、表裏判定・整列したリッドを様々な用途による供給形態に応じて対応させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態における表裏反転動作が発生する場合の水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置1の動作概要を示す。まず、ステージ2上には、ランダムに積載されている複数のリッドRがある。ステージ2の上方にはカメラ7が設置されており、このカメラ7によりステージ2上にある複数のリッドを撮影し、その撮影した画像から積載している複数のリッドのうち最上位(頂上)にある1つのリッドを判定し、ピックアップ部6aによりそのリッドRを取得する。取得したリッドRをピックアップ部6aによりステージ3に移動する(矢印A1の動作)。
【0021】
ステージ3は、水平面に対して左右に回転可能である。このステージ3の上方にはカメラ8が設置されており、ステージ3上にあるリッドRを撮影することができる。ステージ3上に移動させたリッドRは、カメラ8で撮影される。その撮影画像の解析の結果、リッドRが定位置に配置されていないと判定されれば、ステージ3がリッドRが定位置になるまで回転する。
【0022】
また、この撮影画像で捉えたリッドRのグレースケールにより表裏を判定する。ここでは、リッドの表部分を覆っている金属と裏部分を覆っている金属とは相違しており、その結果各表面の輝度が相違していることによりグレースケールでの解析が可能である。
【0023】
その後、ピックアップ部6bによりリッドRを取得する。取得したリッドRをピックアップ部6bにより反転部4に移動する(矢印A2の動作)。
反転部4は、ステージ4aと回動部4bとから構成されている。回動部4bは軸4cを中心に回転可能であり、同図の状態から矢印B1の向きに回転する仕組みとなっている。
【0024】
ピックアップ部6bによりリッドはステージ3から反転部4に移動させられるが、表裏判定の結果が裏の場合(ステージ3上でのリッドRが、裏が上を向いている場合)、反転部4の回動部4bに乗せられる。その後、回動部4bはリッドと接したまま回動し、回動終了後にはリッドRはステージ4aにある。そして、回動部4bは再び回転前の位置に戻る。このとき、ステージ4a上にあるリッドは、表が上を向いている。
【0025】
回動部4bの回動動作を図2によりさらに説明する。まず、リッドRは、ピックアップ部6bによりリッドRが回動部4b上に置かれ(図2(a))、その後、回動部4bは回動軸4cを支点として回動する(図2(b)、図2(c)参照)。このとき、リッドRは、回動部4b表面に接触したままの状態を保持する。ここで、回動部4bの表面には、空気を吸い込むための吸引孔(バキュームチャック)4dが設けられており、このバキュームチャック4dより空気を吸い込むことで、リッドRは大気の圧力により回動部4b表面に固定される。
【0026】
回動部4bの180度回動後、リッドRは、ステージ4aと接触する(図2(d))。その後、吸引孔4dの吸引が止まり、回動部4bは回動前の位置に戻って、ステージ4aにはリッドRが残る(図2(e))。
それでは図1に戻る。上記のようにして、反転されたリッドRは、ピックアップ部6cにより拾われて供給部5に格納されることになるが、ピックアップ部6(6a,6b,6c)は点線C1a−C1b及びC2a−C2bで示される水平面内しか移動することはできない。そこで、以下の問題が発生する。
【0027】
図3は、反転動作に伴うピックアップ部の移動範囲とリッドRとの位置関係を示す。リッドRを反転する前は、図3(a)に示すように、点線C1a−C1b及びC2a−C2bで示される水平面に交差する回動部4b上にリッドRはある。
【0028】
ところが、リッドRの反転後(矢印B1)は、図3(b)に示すように、点線C1a−C1b及びC2a−C2bで示される水平面とは交差しないステージ4aにリッドRはある。そこで、反転部4を矢印B2の方向へ移動させる。つまり、ステージ4a上にあるリッドRが点線C1a−C1b及びC2a−C2bで示される水平面に交差する位置まで反転部4を移動させる。図3(c)は、移動させた後の反転部4を示す。
【0029】
この図3(c)の状態のとき、ピックアップ部6cは反転部4上のリッドRを取得することができる。このようにして、反転したリッドRを取得したピックアップ部6cは供給部5まで移動し(図1の矢印A3)、リッドRを供給部5に供給する。
【0030】
図4は、本実施の形態における表裏反転動作が発生しない場合の水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置の動作概要を示す。ステージ3上での表裏判定の結果が表の場合(ステージ3上でのリッドRが、表が上を向いている場合)、反転させる必要はないので、ピックアップ部6bによりステージ3から反転部4へリッドRを移動する場合、反転部4のステージ4aに乗せられる(矢印A4)。このとき、反転部4は、図2(c)の状態、すなわち、ステージ4aは点線C1a−C1b及びC2a−C2bで示される水平面に交差する状態となる位置にある。
【0031】
その後、ステージ4a上のリッドRはピックアップ部6cにより取得される。ピックアップ部6cは、供給部5まで移動し(図1の矢印A5)、リッドRを供給部5に供給する。
供給部5には、マガジンやトレーなどを用いることができ、これらは用途に応じて交換可能である。
【0032】
このようにして、リッドに振動を与えずに、リッドの表裏を選別することができる。それでは、以下に本発明についてより詳述する。
【0033】
【実施例】
図5は、本実施例における水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置の正面図である。同図において、水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置11(以下、リッド表裏判別・供給装置という)は、検出ユニット12、位置出しユニット13、反転ユニット14、供給部15、ピックアップユニット16(16a,16b,16c)、検出カメラ17、位置カメラ18、検出XYステージ19、XYステージ20、制御部30から構成されている。
【0034】
検出カメラ17は、リッド表裏判別・供給装置11の上部に設置されており、リッド表裏判別・供給装置11の下部に設置されている検出ユニット12の上部表面のステージ12a上にあるリッドRを撮影する。
位置カメラ18は、リッド表裏判別・供給装置11の上部に設置されており、リッド表裏判別・供給装置11の下部に設置されている位置出しユニット13の上部表面のステージ13a上にあるリッドRを撮影する。ステージ13aの下部は、旋回位置決め部13bの上部に固定されている。旋回位置決め部13bは、位置出しユニット13の水平方向に対して左右に回動可能である。また、ステージ13aと旋回位置決め部13bとの回転軸は同軸である。
【0035】
反転ユニット14は、反転ユニット14の上部に乗せたリッドRの表裏を反転させるためのものである。供給部15には、リッドRが供給される。
ピックアップユニット16aは、検出ユニット12−位置出しユニット13間をXa−Xb方向に移動可能である。ピックアップユニット16bは、位置出しユニット13−反転ユニット14間をXa−Xb方向に移動可能である。ピックアップユニット16cは、反転ユニット14−供給部15間をXa−Xb方向に移動可能である。
【0036】
図6は、本実施例における装置の上面図である。検出ユニット12は、検出XYステージ19に設置されており、検出XYステージ19上をXa−Xb方向やYa−Yb方向に自在に移動することができる。また、供給部15も同様に、XYステージ20に設置されており、XYステージ20上をXa−Xb方向やYa−Yb方向に自在に移動することができる。
【0037】
なお、本実施例では供給部15として、トレー15を用いている。トレー15は、2つのトレー15a,15bから構成されており、例えば、トレー15aには表側が上を向いたリッドを格納し、トレー15bには裏側が上を向いたリッドを格納するというような使い方をする。
【0038】
それでは、リッド表裏判別・供給装置11の動作を順を追って説明する。まず、検出ユニット上のステージ(器)にランダムに投入された複数のリッドの中から検出カメラ17を用いて、ECMサーチ(EdgeCode計測サーチ、オムロン株式会社製視覚センサF210)により予め記憶していたリッドの面積に等しいリッド、または、予め記憶していたリッドの面積に最も近いリッド(検出されたリッドのうち最大のリッド)を検出XYステージ12aでスキャンして探す。
【0039】
図7は、ECMサーチによって検出されたリッドRを示す。図7(a)ではリッドRaが検出され、図7(b)ではリッドRbが検出されている。これらはECMサーチによりリッドRのエッジ(輪郭)が検出され、その輪郭に囲まれた面積が予め記憶していた面積と等しいかどうかを判定する。面積が等しい場合、そのリッドは積載した複数のリッドのうち、最上位(頂上)にあると判断することができる。したがって、次の工程であるピックアップユニットによるピックアップ動作を容易に行うことができる。
【0040】
また、このECMサーチの工程では、同時に検出XYステージの位置を調整するという動作も行われている。上記で説明したようにピックアップユニット16は、Y方向(図5では左右方向)にしか移動できず、X方向(図5では図面に対して垂直方向)へは移動できない。ところが、検出カメラ17のフレームに収まるピックアップの対象となるリッドは、フレーム内において一定の位置で検出されることはない(図7(a)で検出されたリッドRaは、フレーム中央より左に位置している。図7(b)で検出されたリッドRbはフレーム中央より下に位置している。)。
【0041】
そこで、検出カメラ17により検出されたリッドRをピックアップユニット16aが拾い上げることができる位置になるように、検出XYステージ19を動作させて、図7(c)に示すようにリッドRcが検出カメラ17のフレームの中央に位置するように調整する。なお、検出カメラ17でリッドRを検出している間は、ピックアップユニット16aは、図5のピックアップユニット待機位置Pで待機している。
【0042】
ここで、ピックアップユニット16について説明する。図8は、本実施例におけるピックアップユニット16を示す。図8(a)はピックアップユニット16の上面図であり、図8(b)はピックアップユニット16の正面図であり、図8(c)はピックアップユニット16の側面図である。ピックアップユニット16の先端部分161には空気を吸い込むための吸引孔(バキュームチャック)が設けられており、その吸引力によってリッドRを先端部分161に吸着させる。
【0043】
また、このピックアップユニット16は上下方向に可動できるので、図5に示す高さの位置からステージ12aの表面付近まで降下する。このとき、通常、ステージ12a上にリッドが0〜2.0(または2.5)mmの範囲で積載しているので、積載したリッドの最上位(頂上)にあるリッドを拾う場合と、ステージ12a上に一枚しかないリッドを拾う場合とで、それぞれピックアップユニット16の下降幅を変化させなければならない。
【0044】
そこで、これを解決する手段として、ピックアップユニット16の前方部162が後方部163に対して可変となっている構造を採用する。すなわち、ピックアップユニットの先端部分の下げ幅に遊びを設ける。また、ピックアップユニット16の前方部162上部とピックアップユニット16の上方部164とをスプリング165で接続する。さらに、ピックアップユニットには、アルミ合金等で極軽量の材料を用いることにする。
【0045】
このとき、例えばステージ12a上に一枚しかないリッドを拾う場合を基準とし、これを下降幅に設定する。この場合、ピックアップユニット16が下降すれば、その先端161がリッドRと接した状態になるので、バキュームチャックによりリッドを吸着できる。
【0046】
また、積載したリッドの最上位にあるリッドを拾う場合について考えてみると、ピックアップユニット16が下降し、その下降がし終わる前に積載したリッドの頂上部に接する。この後、ピックアップユニット16が下降すると、ピックアップユニット16の後方部163が下降するのみで前方部162は、積載したリッドの頂上部に接したままである。
【0047】
このとき、ピックアップユニット16の前方部162は極軽量であるので、先端部161と接しているリッドへのダメージを極力抑えることができる。さらに、スプリング165により、衝撃を吸収することができる。
このようにして、検出カメラ17によりリッドRが検出された後は、リッドRは常に検出カメラ17のフレームの中央にある。そして、待機していたピックアップユニット16aがその検出されたリッドRを拾いに行き、位置出しユニット13上のステージ13aの中心にローデングする。
【0048】
位置出しユニット13上のステージ13aの中心に置かれたリッドRは、位置出しカメラ18により撮影され、その撮影結果によって予め決められた位置(正位置)にリッドRがあるかどうかを判定する。リッドRが正位置にない場合、正位置になるようにステージ13aが水平面に対して回転する。
【0049】
この正位置合わせと併せてリッドRの表裏判定も行う。表裏判定は、位置出しカメラ18で撮影した画像を基にグレースケールにより判定する。本実施例において、表裏異質材で構成された4層クラッド材(表にはコバール材・裏には銀箔(場合によってはAu/半田箔))、またはプレス加工後Niメッキ(場合によっては半田メッキ)で構成されたリッドRを用いることにする。したがって、リッドRの表を覆っている金属と裏を覆っている金属とは相違しており、その結果、各表面の輝度が相違し、グレースケールでの判別が可能である。なお、表裏異質材として、一方の面にAg/Cu、他方の面にコバール材を用いる2層クラッド材や、Ni,コバール,Ag/Cuからなる4層クラッド材(たとえば、Ni,Kv(コバール),Ni,Ag/Cuの順で形成させている4層クラッド材)等を用いることが可能である。さらには、コバール材とNiメッキ、またはコバール材と半田メッキとからなるリッドを用いることも可能である。
【0050】
その後、リッドRはピックアップユニット16bにより拾われて反転ユニット14へ送られる。
図9は、本実施例における反転ユニットを示す。図9(a)は反転ユニット14の上面図であり、図9(b)は反転ユニット14の側面図であり、図9(c)は反転ユニット14の正面図である。反転ユニット14は、ステージ14a、回動部14b、回転軸14c、バキュームチャック14b、エアシリンダ141、連結具142より構成される。
【0051】
位置出しユニット13での表裏判定の結果、リッドが表を向いていると判定された場合、ピックアップユニット16bにより拾われたリッドRは、ステージ14aに置かれる。その後、ピックアップユニット16cに拾われて供給部15へ送られる。
【0052】
また、位置出しユニット13での表裏判定の結果、リッドが裏面を向いていると判定された場合、ピックアップユニット16bにより拾われたリッドRは、回動部14bに置かれる。ただし、図3で説明したように、ピックアップユニット16bは一定範囲にしか移動できないので、ここでは、リッドRを回動部14bに載せる為に反転ユニット14自体をリッド表裏判別・供給装置11の前方方向(Yb方向)へ移動させる。反転ユニット14は、ストッパー143に接するまで移動する。
【0053】
ストッパー143に接した反転ユニット14は、移動を停止する。そうすると、ピックアップユニット16bの降下位置が回動部14bとなっているので、ピックアップユニット16bは、回動部14bにリッドを下ろす。回動部14bは、バキュームチャックによりリッドを吸引しながら、回転軸14cを軸として回転する。その後、ステージ14aにリッドRは置かれている。
【0054】
このときエアシリンダ141の上下方向の伸縮エネルギーを連結具142を介して回動部14bに伝達され、この伝達されたエネルギーが回転動作を発生させている。連結具142は、上下方向の伸縮エネルギーを回転エネルギーに変換し、回動部14bへその力を伝達するためのものである。
【0055】
ステージ14aに置かれたリッドRをピックアップ16cが拾えるように、反転ユニット14は元の位置まで移動する(Ya方向へ移動する)。そうすると、ピックアップユニット16cの降下位置がステージ14aとなっているので、ピックアップユニット16cは、ステージ14a上のリッドRを拾い、供給部15にそのリッドRを送る。
【0056】
図10は、本実施例における供給部の一例を示す。図10(a)はトレータイプの供給部である。ピックアップユニット16cにより供給されるリッドの位置は常に同位置であるので、供給部15を支えるXYステージ20を動作させるころでトレーをXY方向に移動させ、リッド同士が重ならないようにする。このようにして、最終的には、トレーの底面にリッドRを敷き詰める。
【0057】
図10(b)はマガジンータイプの供給部である。この場合、リッドRはマガジンに詰めていくことになるので、XYステージ20を動作させる必要はない。
図10(c)は2つのトレーを備えるタイプ(表を向いたリッドのみを配置する表用のトレーと、裏を向いたリッドのみを配置する裏用のトレー)の供給部である。このトレーを用いる場合は、反転ユニット14の反転機構は使用しないのが前提となる。つまり、反転ユニット14はこの場合、中継点でしかなく、表裏判定により表と判定されれば、表用のトレー15c−1に供給されるようにXYステージが動作し、表裏判定により裏と判定されれば、裏用のトレー15c−2に供給されるようにXYステージが動作する。
【0058】
また、本実施例におけるリッド表裏判別・供給装置11の組立の構成によっては、リッドRをピックアップユニット16cから直接組立器または組立ラインにローディングすることもできる。このように、リッドの様々な供給形態に対応できる。
【0059】
なお、本実施例において、検出カメラ17によるリッドの検出やピックアップユニット16によるリッドの搬送、位置出しカメラ18、位置出しユニット13によるリッドの正位置調整や表裏判定、反転ユニットの反転機構の制御、検出XYステージ19の動作制御、XYステージ20の動作制御、バキュームチャックの制御等の処理は、制御部30により制御されている。
【0060】
図11は、本実施例における制御部30の内部概要を示す。同図において、制御部30は、中央処理装置(CPU)31、ランダムアクセスメモリ(RAM)32、リードオンリメモリ(ROM)34、記憶装置35、出力インターフェース(以下、インターフェースをI/Fという)36、入力I/F33、およびこれらの全てを接続するバス37、出力I/F36と接続している出力装置39、入力I/F33と接続している入力装置38によって構成されている。
【0061】
記憶装置35としてはハードディスク、磁気ディスクなど様々な形式の記憶装置を使用することができる。上記で説明した処理を行うプログラムなどが記憶装置35またはROM34に格納され、そのようなプログラムがCPU31によって実行される。
【0062】
また、入力装置91には、検出カメラ17、位置出しカメラ18、キーボード、マウスなどを用いることが可能である。また、出力装置90には、出力結果を機械的動作に変換するアクチュエータ(例えば、ピックアップユニット16、位置出しユニット13、反転部14、検出XYステージ19、XYステージ20、バキュームチャック等)や、ディスプレイなどを用いることが可能である。
【0063】
以上より、振動を与えずに、リッドの表裏を選別すると同時に一方向に並べ替えることが可能となる。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、従来リッドの整列に使用していた振動源を一切使わずに、リッドの表裏を選別すると同時に一方向に並べ替える装置である。本発明にかかる装置を使うことで、水晶発振器または水晶濾波器の組立工程で特性(固有振動数)変化の主たる外部要因になっているプレスバリ・Niボール(場合によっては半田ボール)の脱落、または、パーツフィーダから発生する磨耗微細ゴミ、及び工場環境からの微細なゴミ等のコンタミの発生を抑えたリッドの表裏判別とトレー・マガジンへの一方向の整列ができる。また、組立ライン(場合によっては組立機)に自動供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における表裏反転動作が発生する場合の水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置の動作概要を示す図である。
【図2】実施の形態における回動動作を示す図である。
【図3】実施の形態における反転動作に伴うピックアップ部の移動範囲とリッドとの位置関係を示す図である。
【図4】実施の形態における表裏反転動作が発生しない場合の水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置の動作概要を示す図である。
【図5】実施例における水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置の正面図である。
【図6】実施例における水晶発振器用または水晶濾波器用リッドの表裏判別・供給装置の上面図である。
【図7】実施例におけるECMサーチによって検出されたリッドを示す図である。
【図8】実施例におけるピックアップユニット16を示す図である。
【図9】実施例における反転ユニットを示す図である。
【図10】実施例における供給部の一例を示す図である。
【図11】実施例における制御部30の内部概要を示す図である。
【符号の説明】
1 プリンタ装置
2,3 ステージ
4 反転部
6(6a,6b,6c) ピックアップ部
7,8 カメラ
11 リッド表裏判別・供給装置
12 検出ユニット
13 位置出しユニット
14 反転ユニット
15 供給部
16 ピックアップユニット16(16a,16b,16c)
17 検出カメラ
18 位置カメラ
19 検出XYステージ
20 XYステージ
30 制御部
Claims (10)
- 表裏異質材で構成された片の複数のうちの1つを検出する検出手段と、
該検出手段により検出された該片を搬送する搬送手段と、
該搬送手段により搬送された該片を所定の位置まで回動させる回動手段と、
該片の表裏を判定する表裏判定手段と、
該表裏判定手段に基づいて、該片を反転させる反転手段と、
該片を供給する供給手段と、
を備えることを特徴とする表裏判定供給装置。 - 前記片は、クラッド材であることを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置。
- 前記片は、コバール材、銀、金、半田、およびニッケルのうち少なくともいずれか2つから構成されるクラッド材であることを特徴とする請求項1、または2記載の表裏判定供給装置。
- 前記片は、水晶発振器用のリッド、または水晶濾波器用のリッドであることを特徴とする請求項1、2、または3記載の表裏判定供給装置。
- 前記検出手段は、前記複数の片のうち最大の面積の片を検出することを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置。
- 前記搬送手段は、前記片との接触部に空気を吸い込むための吸引部が設けられ、さらに極軽量素材で構成されていることを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置。
- 前記表裏判定手段は、グレースケールにより前記片の表裏を判定することを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置。
- 前記反転手段は、前記表裏判定手段により前記片が裏と判定された場合、該片を表裏反転させることを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置。
- 前記反転手段は、前記片との接触部に空気を吸い込むための吸引部が設けられ、反転動作中に該片を固定することを特徴とする請求項1、または8記載の表裏判定供給装置。
- 前記供給部は、トレー、またはマガジン、または組立ライン、または製造ライン、または前記片を部品とする製造対象物に供給することを特徴とする請求項1記載の表裏判定供給装置。
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