JP2004320603A - カラー画像読み取り装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】R、G、Bの3色LEDを、主走査方向の走査幅にほぼ等しく交互に複数並べて光源1とする。LEDの光出射面直前に導光体2を設け光束の広がりを規制している。RAMに格納されているデータに基づきLEDを同時点灯して、白色基準板10を照明し、反射光を結像レンズ7に導き、カラーCCD11に結像させる。カラーCCD11からの色別出力をCPUでチェックして目標のカラーバランスでないときは所定の演算をしてRAMの内容を書き換える。
【選択図】 図3
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機、ファックス、イメージスキャナ等の読取装置に内蔵する照明部に関するものである。また、演色性を操作できる卓上照明装置に関する技術である。
【0002】
【従来の技術】
近年、各色LEDの高輝度化が進み、車両のストップランプ、カメラ付き携帯電話のライト、懐中電灯、反射型液晶の小型ゲーム機のフロントライトなどに使われるようになり、実用的な明るさになって来た。しかし現状は、照明として目的に応じたバランスの良い白色を正確に再現する仕組みを持った照明装置には至っていない。
また、OA機器を見た時に、現在の中速〜高速の複写機やイメージスキャナなどのカラー原稿読取装置は、白色光源として、蛍光灯、Xeランプなどを使い、これらによって照明された反射光を、赤、緑、青のフィルターを各々の表面に施され、平行に並べられたカラーCCD(3ラインセンサ)を用いて読み取る方式が主流である。
【0003】
図9は画像読み取り装置を備えた画像形成装置の一例を示す図である。
同図において、符号80は画像形成部、90は画像書き込み部、100は画像読み取り部をそれぞれ示す。
画像読み取り部100で読み込まれた原稿画像のデータは、必要に応じて記憶装置に格納され、必要に応じて書き込み部90に送られる。書き込み部90は、記憶された画像データを時系列に読み出しながら書き込み用のレーザ光を変調し、画像形成部80の感光体ドラムを露光し、静電潜像を作る。感光体ドラム上の静電潜像は公知の方法により顕像化され、転写紙に転写され、定着されて永久画像が形成される。
【0004】
画像読み取り部100に用いられる蛍光灯、あるいはXeランプの分光分布は塗布された蛍光体によって決まってしまうため、蛍光体の調合を変えてランプの分光分布を調整することでバランスの良い白色にし、目的の演色性を得ているのが現状である。
しかし現状の方法では、別のCCDを採用することによって使用するCCDのフィルター分光特性が変わる度に、蛍光体を変えざるを得ず、ランプはその度に特注品となってしまい、ランプを統一することが出来ない。
【0005】
一度正しいカラーバランスで完成された原稿読み取り装置でも、長期間の使用による、光源、もしくはCCDセンサの劣化、あるいは故障等でどちらかを交換しなければならなくなったとき、交換後の部品のカラーバランスに関する性能が交換前の部品のそれと同じとは限らないので、その場合にもカラーバランスの再調整が必要になる。
【0006】
光源に3色のLEDを用い、使用時点において、原稿のない状態で3色のLEDの発光状態をCCDで受けてカラーバランスをチェックする方法が提案されている(例えば、特許文献1 参照。)。この方法によればカラーバランスと配光分布特性がチェックでき、CCDの受光時間、もしくは各LEDの発光パルス幅のいずれかを制御することで、目標のカラーバランスと配光分布を確保することができる。しかし、この方法では、導光体を有していないため、ライン状の読み取り領域を効率よく照明することはできない。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−224380号公報(第6頁 段落0041ないし0042、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、複数の目的に応じたバランスの良い白色を、ランプを変えずに正確に再現出来る、万能な新しいタイプの光源を提供することを目的とする。
さらに、任意の演色性を有する照明装置を提供することを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、赤、緑、青(以下R、G、Bと称す)の3原色別に発光する発光ダイオード(以下LEDと称す)をそれぞれ複数並べて構成される光源を有する照明装置を有し、該照明装置と原稿とを相対的に移動させて該原稿上の画像をカラーCCDによって読み取るカラー画像読み取り装置において、前記光源の点灯駆動を制御する制御装置を含むカラーバランス校正手段と光量検知手段とを有し、前記照明装置は、前記LEDの光の出射面の直前に光束の広がりを規制する導光体を有しており、各LEDは前記制御装置内の記憶装置に予め記憶されている電流値に基づき、少なくとも色別の点灯駆動装置により同時点灯され、各色を混色させて原稿面を照明するように配置され、前記カラーバランス校正手段は、直接または間接に前記照明装置からの照明光量を前記光量検知手段によりR、G、B別に検出し、色別発光量が所望のカラーバランスになるよう、必要に応じて前記記憶装置に記憶されている電流値を書き換えることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のカラー画像読み取り装置において、前記所望のカラーバランスは、前記光量検知手段が検知した光量が3色共に等しい状態であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のカラー画像読み取り装置において、前記所望のカラーバランスは、前記光量検知手段の出力が3色共に等しい状態であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のカラー画像読み取り装置において、前記光量検知手段は色ごとに複数配置され、前記制御手段は前記光量検知手段の出力に応じてすべてのLEDを個別に制御することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載のカラー画像読み取り装置において、前記制御手段はカラーバランスの補正の他に、シェーディング補正も同時に行うことを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のカラー画像読み取り装置において、前記光量検知手段は前記カラー画像読み取り装置に内蔵されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のカラー画像読み取り装置において、前記光量検知手段は、その機能を前記カラーCCDが兼ねていることを特徴とする。
【0012】
請求項8に記載の発明では、請求項6または7に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、白色基準板を有し、前記光量検知手段は前記照明装置が前記白色基準板を照明したときの反射光を検出する構成であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載のカラー画像読み取り装置において、前記白色基準板は、カラーバランス校正のときだけ照明光束内に挿入される構成であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、請求項6または7に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、校正ミラーを有し、前記光量検知手段は前記照明装置が前記校正ミラーに向けて照明したときの反射光を検出する構成であることを特徴とする。
【0013】
請求項11に記載の発明では、請求項10に記載のカラー画像読み取り装置において、前記校正ミラーは、カラーバランス校正のときだけ照明光束内に挿入される構成であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のカラー画像読み取り装置において、前記制御装置は、外部からのデータを前記記憶装置に受け入れる受信装置を有し、前記光量検知手段は外部の校正装置が有し、該校正装置は、検出したR、G、B別光量に基づいて、所望のカラーバランスになるよう、少なくとも色別のLEDの駆動電流値を算出し、算出したデータを前記受信装置に送り込むことを特徴とする。
【0014】
請求項13に記載の発明では、請求項1ないし12に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、前記カラー画像読み取り装置の工場出荷時またはそれ以前に用いて、カラーバランス校正を行い得る構成であることを特徴とする。
請求項14に記載の発明では、請求項1ないし12に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、前記カラー画像読み取り装置使用時の、前記照明装置の交換の時点において用い、カラーバランス校正を行い得る構成であることを特徴とする。
請求項15に記載の発明では、請求項1ないし12に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、前記カラー画像読み取り装置使用時の、前記カラーCCDの交換の時点において用い、カラーバランス校正を行い得る構成であることを特徴とする。
【0015】
請求項16に記載の発明では、請求項1ないし12に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、前記カラー画像読み取り装置使用時の、任意の時点において用い、カラーバランス校正を行い得る構成であることを特徴とする。
請求項17に記載の発明では、請求項1ないし16に記載のカラー画像読み取り装置を用いたカラー画像形成装置を特徴とする。
請求項18に記載の発明では、赤、緑、青(以下R、G、Bと称す)の3原色別に発光する発光ダイオード(以下LEDと称す)を少なくとも1個ずつで構成される照明装置において、カラー調整手段を有し、前記照明装置は、少なくとも色別の点灯駆動装置により点灯され、必要に応じて各色を混色させて任意の面を照明するように配置され、前記カラー調整手段は、前記照明装置からの色別発光量が所望のカラーバランスになるよう前記色別の点灯駆動装置を制御する制御装置を備えていることを特徴とする。
【0016】
請求項19に記載の発明では、請求項18に記載のカラー照明装置において、前記LEDは各色のLEDが横並びに配置されていることを特徴とする。
請求項20に記載の発明では、請求項18に記載のカラー照明装置において、前記LEDは各色のLEDが3角形の3つの頂点に、最稠密におのおの配置されるよう構成されていることを特徴とする。
請求項21に記載の発明では、請求項18ないし20のいずれか1つに記載のカラー照明装置において、前記LEDの光束出射面直前に光束の広がりを規制する導光体を設けたことを特徴とするカラー照明装置。
請求項22に記載の発明では、請求項18ないし21のいずれか1つに記載のカラー照明装置において、前記カラー調整手段は、前記所望のカラーバランスを得るために、前記照明装置の使用者が操作可能であるカラー操作手段を有していることを特徴とする。
【0017】
請求項23に記載の発明では、請求項22に記載のカラー照明装置において、前記カラー調整手段は単色発光の選択も可能に構成されていることを特徴とする。
請求項24に記載の発明では、請求項18ないし21のいずれか1つに記載のカラー照明装置において、前記カラー調整手段は、反射光検出手段を有し、該反射光検出手段により、前記カラー照明装置によって照明された任意の面からの反射光の色別光量を検出し、前記制御装置は前記色別反射光のカラーバランスが前記所望のカラーバランスになるよう制御することを特徴とする。
【0018】
請求項25に記載の発明では、請求項24に記載のカラー照明装置において、前記所望のカラーバランスは、人間の目の比視感度における白色であることを特徴とする。
請求項26に記載の発明では、請求項24または25に記載のカラー照明装置において、前記カラーバランス調整手段は、カラー調整開始手段を有し、前記照明装置の使用者が前記カラー調整開始手段を操作したときのみ、カラーバランス調整の動作を行うことを特徴とする。
【0019】
【実施例】
図1は本発明の実施形態を説明するための図である。
同図において符号1は光源、2は導光体、3は原稿移動読み取り方式の原稿面、4は第1ミラー、5は第2ミラー、6は第3ミラー、7は結像レンズ、8は第1キャリッジ、9は第2キャリッジ、10は白色基準板、11はCCD、12は原稿ガラス、13はカラー画像読み取り装置、14は制御手段をそれぞれ示す。
【0020】
図2は本発明の照明装置の構成を説明するための図である。
光源1は赤、緑、青(以下R、G、Bと称す)の3色の発光ダイオード(以下LEDと称す)が複数、交互になるよう原稿幅(主走査幅)の分だけ並べられている。LEDの光の出射面の直前には、導光体2として、主走査方向に長いシリンドリカルレンズが副走査方向の光の広がりを規制するために設けられている。これによって、画像読み取りに必要な、若干幅のあるライン状の領域を効率的に照明することができるようになる。
LEDから原稿面までの距離はLED配列ピッチに比べて大きいので、原稿面上では3原色が混じり合って、主走査方向に関してほぼ均等な白色を呈する。
【0021】
R、G、BのLEDが交互に複数並べられた光源1は、発光面の直前に設けられたシリンドリカルレンズ等からなる導光体2により出射光の広がりが規制されて、原稿面3を所望の幅で照明する。光源1と導光体2は照明装置を構成する。原稿と照明装置は相対的に移動しながら原稿の画像を読み取るよう構成されている。例えば、図示しない原稿移動装置により移動する原稿からの反射光は、第1ミラー4、第2ミラー5、第3ミラー6を経て結像レンズ7によりカラーCCD11の面に達し結像する。
光源1、導光体2、第1ミラー4は第1キャリッジ8を構成し、第2ミラー5と第3ミラー6は第2キャリッジを構成する。原稿固定読み取り方式の場合は、第1キャリッジが原稿の長さ分だけ移動し、第2キャリッジはその半分の距離だけ移動する。
【0022】
図3はカラーバランス校正の状態を示す図である。
原稿固定用の原稿ガラスの一端には原稿載置部分から外れた位置に白色基準板10が設けられている。第1キャリッジは指定されたタイミングにおいて、カラーバランスの校正のため、白色基準板を読み取る位置に移動する。このとき第2キャリッジも、第1キャリッジの移動距離の半分だけ移動し、結像レンズ7によるカラーCCD11への結像関係を保つようになっている。制御手段14は入力データをデジタル化するA/Dコンバータ、演算処理等を行うCPU、プログラムや固定データを記憶しておく記憶装置としてのROM、変化データを記憶しておく記憶装置としてのRAM、およびLEDの点灯制御を行う点灯駆動装置からなる。このように、白色基準板10カラーCCD11、制御手段14はカラーバランス校正手段を構成する。
【0023】
制御手段14により、光源1はRAMから読み出した予め記憶してある規定の電流値で駆動される。点灯駆動装置は少なくとも色別に同時点灯できるように構成しておく。好ましくは全LEDが個別に点灯制御できるようにしてあるとなお良い。白色基準板からの反射光はCCDによって3原色に分解して光量が検出され、その結果がCPUに取り込まれる。色別のデータが、所望のカラーバランスに対応する光量値として予めROMに記憶されている目標値と異なるときは、結果が一致する筈の電流値を演算してデータをRAMに格納し直し、その電流値でLEDを点灯制御する。反射光の色別データの取り込みと、RAM内の電流値データの書き込み、および点灯制御を繰り返し、所望のカラーバランスが得られたところで校正動作を終了する。
【0024】
図4はカラーバランス校正の他の実施形態を説明するための図である。
同図において符号16は光量検知手段、17は白色基準板をそれぞれ示す。
反射光の光量検知手段はカラーCCD11と別に設けても良い。その場合は、結像レンズ7を通す必要がないので、光源1の近傍、たとえば照明装置に内蔵しても良い。
色別に1個ずつまたは複数個ずつで構成された光量検知手段16は、LEDに照明された白色基準板からの反射光を受光するようにすればよい。この場合の白色基準板17は前述のように原稿面に等価な位置に置く必要はない。画像読み取りに障害にならない位置で、且つ、LEDの照明光がほぼ均等に当たる位置であれば、カラーバランスの検出にあまり大きな誤差は生じない。あるいは、矢印Aで示すようにカラーバランス校正の時だけ、白色基準板17が被照明位置に挿入されるように構成しても良い。
【0025】
白色基準板17の代わりにミラー17’を設けて、LEDからの光束を原稿面で反射させる前に、ミラー17’で正反射させて直接光量検知手段16に入射させてもよい。
光量検知手段16の出力は制御装置14のA/Dコンバータに入力され、単なる色別制御、あるいは、全LEDの個別制御など、以後は前述と同様な処理を受ける。
【0026】
所望のカラーバランスは、読み取り装置を用いる目的などにより異なるが、例えば、カラーCCD11の出力、すなわちカラーCCD11によって取り込まれた色別データの値、が等しくなる状態とする場合がある。カラーCCD11の色別感度を補正して逆算した、色別反射光量自身が等しくなる状態とする場合もある。
カラーCCD11は多数の受光素子の集合体であるから、単に色別データを得るだけであれば、特定の受光素子の出力を全体の代表値としても良いが、個々の受光素子の感度のバラツキに影響されて正しい判定ができなくなるおそれもあるので、特定の範囲の受光素子群、もしくは全受光素子など、複数の受光素子の出力を積分して平均値的に出力を得るのがよい。
【0027】
図5はR発光のLEDのピッチを結像レンズの縮小率でCCDのR対応のラインセンサ上に換算したピッチを示す部分拡大模式図である。
カラーCCD11としては、通常受光素子が色別に3列に並んだ3ラインCCDが用いられる。各列の素子の配列ピッチpCは非常に小さいので、同色のLEDの配列ピッチを結像倍率を考慮してCCD上に換算したピッチpLに対して、複数の受光素子が対応するようになる。したがって、CCDの素子をLEDの換算ピッチでg1、g2のようにグループ化すれば、各グループ別の出力はLED1つ1つの出力のバラツキをある程度反映していることになる。そこで、カラーバランス校正手段は、このようなデータのグループ化による演算を行うことで、個々のLEDの出力を制御するデータを得、それをLEDの数だけ用意された記憶装置であるRAMに格納する。既にデータが書き込まれていればそのデータを書き換える。
【0028】
図6は結像レンズによる周辺光量不足と、その補正のための照明光分布を示す図である。
同図において横軸は結像レンズの画角、縦軸はレンズ光軸の光量を1としたときの光量の相対値を示す。
個別のLEDの光量が制御できる場合には、読み取り装置で常に問題になるシェーディングの補正も同時に行うと良い。ここでいうシェーディングとは、同図においてG1で示す、結像レンズの宿命であるコサイン(cos)4乗則による周辺光量の不足のことである。これを補正するためには、同図においてG2で示すように、照明において周辺光量を補っておかなければならない。本実施形態はスリット露光形式であるから、主走査方向の両端のみを補正するだけで済む。すなわち、結像レンズの画角に対して、コサイン4乗の逆比になるように主走査方向の両端のLEDの輝度を上げておくことになる。ちなみに、光軸から片側の画角が20°であった場合中心に対して両端を約28%明るくする必要がある。
【0029】
ここまでは、カラーバランス校正動作を、画像読み取り装置で全て行うシステムとして説明してきたが、カラーバランス校正機能を画像読み取り装置から切り離した別の校正装置に持たせ、校正をおこなうときだけその校正装置を画像読み取り装置に取り付けるシステムにすることもできる。
例えば、工場出荷時までにカラーバランス校正を行えば、以後、再度の校正は不要な場合、あるいは、カラーバランス校正はサービスマンのメンテナンス時、例えば、光源の交換時、あるいは、CCDの交換時のみ行われる方式の場合は、校正機能を画像読み取り装置本体に持たせておかなくても済むことになる。この場合は、構成装置として別途工場に用意し、あるいは、サービスマンが携帯することで用が足りる。画像読み取り装置の方は、カラーバランス校正を開始する指示手段(図示せず)を有し、第1キャリッジの原稿面3に向けての移動、光源の点灯、および校正結果のデータの受け入れを行う。
【0030】
図7は校正装置の概略構成とその使い方を示す図である。
同図において符号18は校正装置を示す。
校正装置18は、原稿面に載置する光量検知手段からなる検出装置と、所望のカラーバランスに対応する検出データの目標値を保存しておく記憶装置(ROM)と、実際の検出データが目標値と異なるとき目標値に一致させるための色別のLEDの駆動電流値を算出する手段(CPU)、出力データを一時的に記憶させておく記憶装置(RAM)、および算出したデータを画像読み取り装置側に渡す送信手段とを備える。画像読み取り装置側は、構成装置から渡されるデータを受信する受信装置を備える代わり、光量検知手段が不要になる。
【0031】
図8は本発明の卓上照明装置の実施形態を示す図である。
同図において符号21はカラー調整手段、22はカラー操作手段、23は反射光検出手段、24は色別の点灯駆動装置、25はカラー調整開始手段としてのボタンをそれぞれ示す。
光源1はR、G、B3色のLED1個ずつからなる。3個のLEDは同図(a)に示すように互いに接し、それぞれの発光中心が3角形の頂点に一致するような配置(これを最稠密配置と呼ぶ)にする構成と、同図(b)に示すように3色を任意の順で一列に並べる構成とがある。いずれも光源の形に合わせた導光体を、LEDの光束出射面の直前に置く。この導光体は光束の広がりを規制して、卓上照明のために必要な範囲を、広く均等に照明するような構成になっている。
【0032】
本照明装置には、使用者が自由に操作できるカラー操作手段22を有するカラー調整手段21が備えられている。カラー調整手段はCPUを備えていて、該CPUは記憶装置RAMから読み出した電流値にしたがって、各LEDの点灯を制御する制御装置の役割を担っている。カラー操作手段22は3色のLEDそれぞれについて、消灯から最高出力点灯までを個別に、任意に調整できるよう構成されている。通常は3個ともLEDを最高出力点灯にして白色で使用する。特殊な用途として単色発光にすることもある。例えば、学習の1つの方法として、テキストの或る文字を赤色のペンで塗りつぶし、緑色のフィルタ、もしくは青色のフィルタを重ねて読むことにより塗りつぶしの部分が黒く見えてその文字が読めなくなり、その文字を推定することで記憶に残す学習法がある。このフィルタを重ねる代わりに、緑色、もしくは青色のLEDのみを単色点灯するか、両LEDを同時点灯すれば同じ効果が得られる。この用途の場合、青色のペン、緑色のペンを使い分ければ同じテキストで3通りの内容を変えた学習ができる。
【0033】
最近は一般に白紙と呼んでいる紙でも、再生紙などでは純粋の白ではない場合が多い。人間の目は周囲光に順応する性質があるので、いわゆる白紙が色の多少の偏りがあっても特に問題はないが、異なる種類の紙に変えたときは前の紙との色の違いがはっきりする。そこで、本発明では、照明範囲に置かれた紙からの反射光を検知する反射光検出手段23を設ける。反射光の3色バランスを検知して、反射光が純粋な白になるように点灯駆動装置24を制御して、光源の3色のバランスを変化させる。ここでいう純粋な白とは、人間の目の比視感度における白色を意味する。ただし、カラー画像印刷物を見るとき、ホワイトバランスを保ちたいのに、画像の影響でホワイトバランスが変化してしまっては困るので、ホワイトバランス開始を使用者が決定できるよう、カラー調整開始手段としてボタン25を設ける。このボタン25が押されたときだけホワイトバランスを開始するようにする。
その他読書時や学習時以外の気分転換のときには、気分によって白以外の色、淡い緑色、あるいはピンクなど好みの演色性が得られて便利である。
【0034】
【発明の効果】
請求項1ないし17に記載の発明によれば、任意のカラーバランスを発生しうる照明光源を得ることができるので、新しいCCDの機種が採用になっても、光源は共通に使えるようになる。
【0035】
請求項18ないし26に記載の発明によれば、任意の演色性の得られる卓上照明装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための図である。
【図2】本発明の照明装置の構成を説明するための図である。
【図3】カラーバランス校正の状態を示す図である。
【図4】カラーバランス校正の他の実施形態を説明するための図である。
【図5】R発光のLEDのピッチを結像レンズの縮小率でCCDのR対応のラインセンサ上に換算したピッチを示す部分拡大模式図である。
【図6】結像レンズによる周辺光量不足と、その補正のための照明光分布を示す図である。
【図7】校正装置の概略構成とその使い方を示す図である。
【図8】本発明の卓上照明装置の実施形態を示す図である。
【図9】画像読み取り装置を備えた画像形成装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 光源
2 導光体
4 第1ミラー
7 結像レンズ
10 白色基準板
11 CCD
13 画像読み取り装置
14 制御手段
16 光量検知手段
17 白色基準板
18 校正装置
21 カラー調整手段
22 カラー操作手段
23 反射光検出手段
24 点灯駆動手段
25 カラー調整開始手段
Claims (26)
- 赤、緑、青(以下R、G、Bと称す)の3原色別に発光する発光ダイオード(以下LEDと称す)をそれぞれ複数並べて構成される光源を有する照明装置を有し、該照明装置と原稿とを相対的に移動させて該原稿上の画像をカラーCCDによって読み取るカラー画像読み取り装置において、前記光源の点灯駆動を制御する制御装置を含むカラーバランス校正手段と光量検知手段とを有し、前記照明装置は、前記LEDの光の出射面の直前に光束の広がりを規制する導光体を有しており、各LEDは前記制御装置内の記憶装置に予め記憶されている電流値に基づき、少なくとも色別の点灯駆動装置により同時点灯され、各色を混色させて原稿面を照明するように配置され、前記カラーバランス校正手段は、直接または間接に前記照明装置からの照明光量を前記光量検知手段によりR、G、B別に検出し、色別発光量が所望のカラーバランスになるよう、必要に応じて前記記憶装置に記憶されている電流値を書き換えることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1に記載のカラー画像読み取り装置において、前記所望のカラーバランスは、前記光量検知手段が検知した光量が3色共に等しい状態であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1または2に記載のカラー画像読み取り装置において、前記所望のカラーバランスは、前記光量検知手段の出力が3色共に等しい状態であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1ないし3のいずれか1つに記載のカラー画像読み取り装置において、前記光量検知手段は色ごとに複数配置され、前記制御手段は前記光量検知手段の出力に応じてすべてのLEDを個別に制御することを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項4に記載のカラー画像読み取り装置において、前記制御手段はカラーバランスの補正の他に、シェーディング補正も同時に行うことを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1つに記載のカラー画像読み取り装置において、前記光量検知手段は前記カラー画像読み取り装置に内蔵されていることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1つに記載のカラー画像読み取り装置において、前記光量検知手段は、その機能を前記カラーCCDが兼ねていることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項6または7に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、白色基準板を有し、前記光量検知手段は前記照明装置が前記白色基準板を照明したときの反射光を検出する構成であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項8に記載のカラー画像読み取り装置において、前記白色基準板は、カラーバランス校正のときだけ照明光束内に挿入される構成であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項6または7に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、校正ミラーを有し、前記光量検知手段は前記照明装置が前記校正ミラーに向けて照明したときの反射光を検出する構成であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項10に記載のカラー画像読み取り装置において、前記校正ミラーは、カラーバランス校正のときだけ照明光束内に挿入される構成であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1つに記載のカラー画像読み取り装置において、前記制御装置は、外部からのデータを前記記憶装置に受け入れる受信装置を有し、前記光量検知手段は外部の校正装置が有し、該校正装置は、検出したR、G、B別光量に基づいて、所望のカラーバランスになるよう、少なくとも色別のLEDの駆動電流値を算出し、算出したデータを前記受信装置に送り込むことを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1ないし12に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、前記カラー画像読み取り装置の工場出荷時またはそれ以前に用いて、カラーバランス校正を行い得る構成であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1ないし12に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、前記カラー画像読み取り装置使用時の、前記照明装置の交換の時点において用い、カラーバランス校正を行い得る構成であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1ないし12に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、前記カラー画像読み取り装置使用時の、前記カラーCCDの交換の時点において用い、カラーバランス校正を行い得る構成であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1ないし12に記載のカラー画像読み取り装置において、前記カラーバランス校正手段は、前記カラー画像読み取り装置使用時の、任意の時点において用い、カラーバランス校正を行い得る構成であることを特徴とするカラー画像読み取り装置。
- 請求項1ないし16に記載のカラー画像読み取り装置を用いたことを特徴とするカラー画像形成装置。
- 赤、緑、青(以下R、G、Bと称す)の3原色別に発光する発光ダイオード(以下LEDと称す)の少なくとも1個ずつで構成される照明装置であって、カラー調整手段を有し、前記照明装置は、少なくとも色別の点灯駆動装置により点灯され、必要に応じて各色を混色させて任意の面を照明するように配置され、前記カラー調整手段は、前記照明装置からの色別発光量が所望のカラーバランスになるよう前記色別の点灯駆動装置を制御する制御装置を備えていることを特徴とするカラー照明装置。
- 請求項18に記載のカラー照明装置において、前記LEDは各色のLEDが横並びに配置されていることを特徴とするカラー照明装置。
- 請求項18に記載のカラー照明装置において、前記LEDは各色のLEDが3角形の3つの頂点に、最稠密におのおの配置されるよう構成されていることを特徴とするカラー照明装置。
- 請求項18ないし20のいずれか1つに記載のカラー照明装置において、前記LEDの光束出射面直前に光束の広がりを規制する導光体を設けたことを特徴とするカラー照明装置。
- 請求項18ないし21のいずれか1つに記載のカラー照明装置において、前記カラー調整手段は、前記所望のカラーバランスを得るために、前記照明装置の使用者が操作可能であるカラー操作手段を有していることを特徴とするカラー照明装置。
- 請求項22に記載のカラー照明装置において、前記カラー調整手段は単色発光の選択も可能に構成されていることを特徴とするカラー照明装置。
- 請求項18ないし21のいずれか1つに記載のカラー照明装置において、前記カラー調整手段は、反射光検出手段を有し、該反射光検出手段により、前記カラー照明装置によって照明された任意の面からの反射光の色別光量を検出し、前記制御装置は前記色別反射光のカラーバランスが前記所望のカラーバランスになるよう制御することを特徴とするカラー照明装置。
- 請求項24に記載のカラー照明装置において、前記所望のカラーバランスは、人間の目の比視感度における白色であることを特徴とするカラー照明装置。
- 請求項24または25に記載のカラー照明装置において、前記カラーバランス調整手段は、カラー調整開始手段を有し、前記照明装置の使用者が前記カラー調整開始手段を操作したときのみ、カラーバランス調整の動作を行うことを特徴とするカラー照明装置。
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