JP2004320248A - 通信装置,輻輳回避方法および伝送システム - Google Patents

通信装置,輻輳回避方法および伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】例えばリングネットワークにおいて、レイヤ2プロトコルを用いて伝送する場合に、ループ現象の発生を防止して伝送帯域を確保してユーザの効率的なフレーム伝送を可能とする通信装置を提供する。
【解決手段】通信装置10aが、先に受信したフレームの送信元MACアドレス,ポート番号1,受信時刻のそれぞれを対応付けたエントリデータを保持するアドレス学習部14と、受信したフレームの送信元MACアドレス,ポート番号2,受信時刻と、前記アドレス学習部14に保持されたMACアドレス,ポート番号1,受信時刻とに基づいて後からのフレームがループフレームであることを検出するループ検出部1と、ループ検出部1にて検出されたループフレームとしての受信フレームを廃棄する廃棄部12aとをそなえて構成する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば構内ネットワーク(LAN:Local Area Network)又はレイヤ2(L2)プロトコルを用いた広域ネットワークにおける通信装置,輻輳回避方法および伝送システムであって、特に、2本以上の伝送路を有する複数の通信装置がリング状に接続されたリングネットワークにて発生した輻輳を回避可能な、通信装置,輻輳回避方法および伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多くの企業(および官庁等)において、イントラネットの構築が推進され、ネットワークの拡張が図られている。特に、各拠点を接続する社内広域ネットワーク構築の必要性は高く、各企業は、多様な伝送プロトコルおよび伝送形態の中から適切なものを選択し、又は改良しネットワーク構築を解決している。
【0003】
多くの企業は、例えばイーサネット等のレイヤ2プロトコルを用いたLANを有し、この既設のLANをベースにしてネットワークを拡張する。社内広域ネットワークの構築の前提は、投資コストが低いこと、高速,大容量および確実な伝送が確保されること、高いセキュリティを有すること等があげられる。ここで、専用ネットワークの構築はコストが極めて高い。一方、インターネットを用いた社内ネットワークは、セキュリティが低く、また、確実な伝送が必ずしも保証されるものではない。さらに、レイヤ3プロトコルを用いた社内ネットワークの構築は、高価なルータを要するので、設備投資コストが過大となる。また、ルータを用いてネットワークを構築した場合、ネットワークの運用および管理が複雑になる。
【0004】
ここで、ルータとは、特に断らない限り、レイヤ3以上の上位レイヤのプロトコル(例えばIP[Internet Protocol]プロトコル)が適用されたフレーム又はパケットを、その上位レイヤのプロトコルにて決められたアドレス(例えばIPアドレス)に基づいて転送(又はスイッチ,スイッチング)するものを意味する。
【0005】
これに対して、レイヤ2プロトコルは、上位レイヤのプロトコルによって決められた例えばIPアドレスを用いて、パケット転送又はパケットのスイッチができず、ネットワーク管理の複雑さは軽減される。また、イーサネットフレームのヘッダ付け替えおよびヘッダ除去は比較的容易なので、イーサネットフレームと、例えば光通信ネットワークのセル又はブロードバンドネットワークのフレームとの変換(終端)がしやすい。従って、ネットワークの拡張性が高く、各拠点に設けられたLANを、通信事業者(通信キャリア)の回線サービスを用いて接続しWAN(Wide Area Network)を構築することができる。
【0006】
レイヤ2フレームのスイッチ機能は、レイヤ2ネットワークに設けられた通信装置(ブリッジ装置)が、レイヤ2フレームのMAC(Media Access Control)アドレスを参照することにより実現される。ここで、ブリッジ装置は、各通信装置のMACアドレス学習テーブル(学習テーブル)に基づいて、レイヤ2においてフレームを転送するものであって、フレームのフィルタリング,転送又はフラッディング(宛先不明フレームの全ポート出力)等を行なう。以下の説明においては、特に断らない限り、通信装置は、それぞれ、ブリッジ装置として機能する。
【0007】
ブリッジする場合、トラヒックを軽減し伝送効率を向上させるため、各通信装置は、それぞれ、アドレス学習(ソースラーニング)機能を有する。さらに、各通信装置は、フレームのスイッチ経路の冗長化を防止し、LANケーブル等の配線ミスにより生じた不要フレームのループ現象を回避するために、スパニングツリープロトコル(スパニングツリー)を用いるとともに、装置ベンダー独自のプロトコルを用いて冗長構成を用いている。
【0008】
ここで、冗長とは、伝送システムが、例えば現用回線と予備用回線との2本の回線を用いてデータを送受信することである。よく知られているように、冗長構成された伝送システムにおいては、現用回線においてデータが送受信される一方、伝送システムに障害が発生した場合又は保守管理するために装置を停止する場合等において、現用回線と予備用回線とが切り替えられ、以後、データは、予備用回線(切り替えられる前は予備用回線として動作していた回線)を介して送受信されるようになっている。
【0009】
また、スパニングツリープロトコルとは、リングネットワークにおいてループフレームの発生を防止するための制御方法である。具体的には、各通信装置が、フレームに付した優先度に基づいて制御情報を送受信し、通常の伝送路と障害時の伝送路とを設定する。これにより、ネットワーク内の通信装置の設置場所を変更せずに、障害時における伝送路を確保できる。
【0010】
次に、アドレス学習と、エージアウト機能と、スパニングツリープロトコルとについて、それぞれ図13(a),図13(b),図14,図15(a),図15(b)を参照して説明する。
図13(a)はアドレス学習を説明するための図である。この図13(a)に示す通信装置100は、例えば5個の物理的なポート#1〜#5を有し、また、各ポート#1〜#5にそれぞれ、ポート番号(回線識別子)1〜5を割り当てている。これにより、各通信回線が、ポート番号1〜5を用いて識別されるようになっている。
【0011】
通信装置100は、フレームを受信すると、その受信フレームの送信元MACアドレスを記録するとともに、ポート#1〜#5のうちのフレームを受信したものポート番号をも記録している。ここで、ポート#1,2,5は、それぞれ、通信装置91,92,93に接続され、ポート#3,4はそれぞれ端末94,95に接続されている。また、通信装置91,92,93は、それぞれ、端末a〜eと図13(a)に示すように接続されている。ここで、端末a〜eは、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)であって、MACアドレス「a」〜「f」を有する。
【0012】
そして、端末aから端末94に対して送信されたフレームが、通信装置91を介して、通信装置100のポート#1に入力されると、通信装置100は、例えば図14に示す学習テーブル(アドレス学習テーブル又はMACテーブル)200に、送信元MACアドレス「a」とポート番号(受信回線識別子)「1」とを対応付けて書き込む。同様に、端末f,cからの各フレームが通信装置100のポート#5,2に入力された場合も、学習テーブル200に、その送信元MACアドレス「f」,「c」が記録される。これにより、学習テーブル200は、逐次、フレーム中継の履歴を更新し、また、送信元MACアドレスが受信ポート毎に記録される。
【0013】
アドレス学習機能は、2回フレームを受信したときの後のフレームを受信したときに、学習テーブル200に記録された以前のMACアドレスを学習する機能である。
ここで、学習テーブル200に記録された送信元MACアドレスは、その記録後に、他の端末a〜eから受信したフレームに含まれる送信先MACアドレスと比較される。このため、図14および後述する図2において、送信元アドレスが記録されると、MACアドレスとして記録される。
【0014】
この状態において、通信装置100が、端末cから端末aに対するフレームを受信すると、学習テーブル200を参照し、MACアドレス「a」の有無を検索する。そして、通信装置100は、MACアドレス「a」が保持されている場合、端末aが接続されたポート#1に対してのみ、フレームを中継する。この一方、端末95が端末bに対してフレームを送信した場合は、通信装置100は、MACアドレス「b」を有する端末95が学習テーブル200に記録されていないことを認識し、フレームを中継しない。
【0015】
従って、学習テーブル200を用いることにより、通信装置100は、高速なフレーム中継が可能となり、伝送効率が向上する。
この半面、学習テーブル200の履歴データから、不要な履歴データを削除する必要がある。
図13(b)はエージアウトを説明するための図である。この図13(b)に示す端末cが、通信装置92の管理下から通信装置93の管理下に移動した場合、学習テーブル200の履歴データが消去されていないと、通信装置100は、通信装置92に対してフレームを送信し続ける。従って、端末cは、自分宛のフレームを受信できない。
【0016】
このため、送信元MACアドレスおよびポート番号が対応付けられたペアデータは、所定時間経過後に通信装置100によって削除される。この削除機能がエージアウト(ageout)とも呼ばれる。
次に、スパニングツリープロトコルについて説明する。
図15(a)はスパニングツリープロトコルが用いられていないネットワーク(伝送ネットワーク)を説明するための図であり、図15(b)はスパニングツリープロトコルが用いられているネットワークを説明するための図である。これらの図15(a),図15(b)に示すリングネットワークは、一例として通信装置81〜83が冗長接続され、通信装置82に接続された端末gが通信装置83に接続された端末hに対して、フレームを送信する例が示されている。
【0017】
ここで、図15(a)に示すネットワークに障害が発生した場合に、端末gが端末hの場所を知らないときは、通信装置82は自分自身が有する全ポートに対してフレームを送信する。例えば、フレームは、通信装置81側および通信装置83側の両方向に送信され、そのフレームがネットワークを周り続ける。このため、不要なフレームがネットワークに残り、また、蓄積されて、負荷が増大する。
【0018】
一方、図15(b)に示す通信装置81〜83は、相互に、制御情報を交換することにより、通信装置82,83間の伝送路だけを用いてフレームを送信し、通信装置82,81間および通信装置81,83間の伝送路を、障害時の迂回経路として設定する。これにより、端末gは最短経路を用いて端末hに対してフレームを送信できる。
【0019】
また、これにより、フレームの無限ループを防止でき、保守管理の手間が軽減し、障害時における迂回経路を用いたスイッチが確保できる。
上記の説明は、データリンクレイヤ以下のフレームのMACアドレスだけを参照してスイッチするものであるが、データリンクレイヤよりも上位のフレームについて、MACアドレス以外のタグを用いてスイッチする仮想LANも一般化している。最近のLAN装置の多くは、IEEE802.3委員会によりIEEE802.1Q(タグVLANとも称する。)として規定されたVLAN(Virtual Local Area Network)機能をサポートしている。
【0020】
このVLANは、イーサネットフレームのヘッダ部分に、仮想LANの識別子であるVID(Virtual Identifier:仮想識別子)等の情報(タグ)を付加したものである。これにより、物理的なMACアドレスが同一であっても、VIDが異なる場合は、論理的に別個の端末としてアドレス管理できるようになっている。
【0021】
VIDが用いられていないLANの通信装置は、MACアドレスのみを用いてアドレス学習できるが、VIDが用いられるVLANの通信装置は、「MACアドレス」および「VID」の2種類の情報に基づいてアドレス学習を行なう。
次に、ループフレームに関連する技術が多数提案されている。
第1に、監視ノードや特別のフレームを用いずに、リング型ネットワーク上を周回するNOF(No Owner Frame)を削除する方法が提案されている(例えば特許文献1)。
【0022】
また、ノードの受信部が、受信した通信フレーム内のタイマ値をタイマ値チェック部において送信元別タイマ値テーブルに格納されたタイマ値と比較し、その結果に応じて受信した通信フレームを破棄するか、他ノードへの送信を行なうかを判別する方法も知られている(例えば特許文献2)。
そして、ブロードキャストパケットが通信経路をループ状に伝送されることを防止すべく、スパニングツリーアルゴリズムにより、単数経路に制限を加えるようになっており、複数経路を有効活用していないことを解決する方法も提案されている(例えば特許文献3)。
【0023】
【特許文献1】
特開平10−327178号公報
【特許文献2】
特開平1−291550号公報
【特許文献3】
特開平11−8646号公報
【非特許文献1】
富士通株式会社、富士通ネットワーク製品の紹介、“アドレスの学習とエージアウト機能”〔online〕、〔2003年3月14日検索〕、インターネット<URL:http://telecom.fujitsu.com/jp/products/sw−hub/swhub_stng09.html>
【非特許文献2】
富士通株式会社、富士通ネットワーク製品の紹介、“スパニングツリー機能”〔online〕、〔2003年3月14日検索〕、インターネット<URL:http://telecom.fujitsu.com/jp/products/sw−hub/swhub_stng06.html>
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アドレス学習とスパニングツリープロトコルとを用いた場合においても、各通信装置についての設定ミス又は各通信装置の動作不良などによって、ループ現象が発生し、同一フレームがループを幾重にも伝送し、これにより、伝送帯域が圧迫されるという課題がある。
【0025】
さらに、レイヤ3以上のプロトコルは例えばTTL(Time To Live)等のフレームを廃棄する機能が設けられているのに対して、レイヤ2プロトコルは通常フレーム廃棄機能が設けられていない。従って、既存のLANを用いた伝送は、不要フレームを廃棄できないという課題がある。
また、VIDを用いるVLANも、VIDを用いないLANと同様な課題を有する。
【0026】
そして、特許文献1〜3は、レイヤ2においてループフレームを除去するものではない。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、例えばリングネットワークにおいて、レイヤ2プロトコルを用いて伝送する場合に、ループ現象の発生を防止して伝送帯域を確保してユーザの効率的なフレーム伝送を可能とする通信装置,輻輳回避方法および伝送システムを提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の通信装置は、複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする通信装置であって、第1のフレームの第1送信元アドレス,複数のポートのうちの第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持するアドレス学習部と、受信した第2のフレームの第2送信元アドレス,複数のポートのうちの第2のフレームを受信した第2ポート,第2受信時刻と、アドレス学習部に保持された第1送信元アドレス,第1ポート,第1受信時刻とに基づいて第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出部と、ループ検出部にて検出されたループフレームとしての第2のフレームを廃棄する廃棄部とをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項1)。
【0028】
また、ループ検出部が、第2送信元アドレスおよび第1送信元アドレスの一致/不一致と、第2受信時刻および第1受信時刻の時間差とに基づいて、ループフレームのネットワークループを検出するように構成されてもよい(請求項2)。
さらに、本発明の通信装置における輻輳回避方法は、通信装置が、第1のフレームの第1送信元アドレス,複数のポートのうちの第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持する学習ステップと、受信した第2のフレームの第2送信元アドレスと、学習ステップにて保持された第1送信元アドレスとの異同を判定するアドレス判定ステップと、アドレス判定ステップにて判定された第2のフレームの第2受信時刻および学習ステップにて保持された第1受信時刻の時間差と所定のタイマ値とに基づいて第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出ステップと、ループ検出ステップにて検出されたループフレームとしての第2のフレームを廃棄する廃棄ステップとをそなえたことを特徴としている(請求項3)。
【0029】
そして、ループ検出ステップは、通信装置が、アドレス学習部に保持された第1エントリデータの更新処理回数が設定回数を超過したか否かを判定する更新回数判定ステップをそなえてもよい(請求項4)。
また、本発明の伝送システムは、複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする複数の通信装置が接続された伝送システムであって、複数の通信装置のうちの少なくとも1台の通信装置が、第1のフレームの第1送信元アドレス,複数のポートのうちの第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持するアドレス学習部と、受信した第2のフレームの第2送信元アドレス,第2ポート,第2受信時刻と、アドレス学習部に保持された第1送信元アドレス,受信ポート,第1受信時刻とに基づいて第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出部と、ループ検出部にて検出されたループフレームとしての第2のフレームを廃棄する廃棄部とをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項5)。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)本発明の一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態に係る伝送システムの構成図である。この図1に示す伝送システム100は、例えば4台の通信装置10a〜10dが接続されたものであって、例えばイーサネット等のレイヤ2プロトコルのレイヤ2フレーム(イーサフレーム)を転送する機能と、リング伝送路においてループしているフレームを検出する機能とを有する。この伝送システム100は、通信装置10a〜10dと、端末30a〜30eと、LAN31a〜31dと、通信回線(伝送路)41a,41bと、リング伝送路40a〜40dとをそなえて構成されている。
【0031】
(1)伝送システム100の構成
(1−1)通信装置10a〜10d
通信装置10a〜10dは、それぞれ、例えば5個のポート#1〜#5を有し送信元MACアドレス(送信元アドレス)と送信先MACアドレス(送信先アドレス)とを含むフレームをブリッジするものである。さらに、伝送システム100は、仮想LANをサポートしており、フレームフォーマット(後述する図5参照)は、送信元MACアドレスおよび送信先MACアドレスに加えて、VID(仮想識別子)用のタグ領域が設けられている。これらの通信装置10a〜10dは、MACアドレスと、ポート#1〜#5の各ポート番号1〜5とを対応付けた学習テーブルを参照して受信フレームをブリッジする。
【0032】
ここで、ポート番号1〜5は、フレームを受信する通信回線を識別する受信回線識別子、又はフレームを送信する通信回線を識別する送信回線識別子として機能している。すなわち、通信装置10a〜10dは、いずれも、フレームが到来してきた伝送路を表す通信回線を、ポート番号1〜5を介して識別するのである。
【0033】
また、各通信装置10a〜10dは、以下に詳述するように、同一のMACアドレスを有するフレームを少なくとも2回受信し、その受信時刻の差に基づいて、ループフレームを検出するようになっている。なお、以下の説明においては、特に断らない限り、時間的に前後する2個のフレームのうちの時間的な意味で先に(前に)受信したフレームを最初のフレーム(第1のフレーム)と称し、また、時間的に後から受信したフレームを後からのフレーム(第2のフレーム)と称する。
【0034】
通信装置10aは、最初のフレームを受信すると学習テーブル(後述する図2参照)に、その最初のフレームの送信元MACアドレスを記録し、その後、同一の送信元MACアドレスを有し後からのフレームを受信する。そして、2回の受信時刻差が、予め決められた時間(時間閾値又は判定時間)内であり、かつ2種類のフレームが異なるポート#1〜#5から受信された場合は、通信装置10aは、通信装置10aの外部においてネットワークループが発生していると判定し、ループフレームの中継を遮断する。
【0035】
(1−2)リング伝送路40a〜40d,通信回線41a,41b
さらに、リング伝送路40a〜40dは、通信装置10a〜10d間をリング状に接続しフレームを伝送するものであって、例えばLANケーブルが用いられる。そして、これらの通信装置10a〜10dおよびリング伝送路40a〜40dによってリングネットワークが形成されている。さらに、通信回線41aおよび通信回線41bは、それぞれ、端末30aおよび通信装置10a間と、端末30cおよび通信装置10c間とを接続しフレームを伝送するものである。
【0036】
また、通信装置10a〜10dは、いずれも、通信装置10a〜10d自身と接続された通信回線41a等およびリング伝送路40a〜40dについて、各々、ポート番号(回線識別子)1〜5を割り当てし、受信フレームの通信回線(受信回線)を学習するようになっている。例えば、通信装置10aは、通信回線41a,リング伝送路40a〜40dについて、それぞれ、ポート番号(回線識別子)「1」,「2」,「3」等を割り当てるのである。これにより、通信装置10aは、フレームの受信側の通信回線とフレームの送信側のリング伝送路40a〜40dとを識別可能になっている。
【0037】
(1−3)端末30a,30e
端末30a,30eは、ともに、通信装置10aに接続されたユーザ端末であり、また、端末30b,30c,30dは、それぞれ、通信装置10b,10c,10dに接続されたユーザ端末である。これらの端末30a〜30eは、例えばパソコン,ワークステーション又は携帯型情報通信端末等である。
【0038】
(1−4)LAN31a〜LAN31d
LAN31a〜LAN31dは、それぞれ、パソコンおよびワークステーション等がLANケーブルにより接続された構内ネットワークである。
(2)伝送システム100における通信装置10a〜10dの機能
(2−1)アドレス学習
これにより、例えば端末30aのユーザが、ファイルを端末30cに宛てて操作すると、端末30aはそのファイルデータをフラグメント(細分化)し、そのフラグメントされたファイルデータに、例えば、送信元MACアドレス「A」,送信先MACアドレス「C」を含むヘッダデータを付与し、レイヤ2フレームを生成して通信装置10aに送信する。
【0039】
通信装置10aは、アクセスする通信回線41aからフレームを受信すると、その受信フレームの送信元MACアドレスを、ポート番号1に関連付けて動的に学習する。そして、学習した送信元MACアドレスと、ポート番号1とを、通信装置10a内部のメモリ(学習テーブル)に対応付けて保持する。
また、通信装置10aにおいて、これらの動作(フレーム受信およびアドレス学習)は、フレームを受信する毎に行なわれ、送信先MACアドレスをチェックする。ここで、通信装置10aは、フレーム受信時において、学習テーブルに保持された送信元MACアドレスとポート番号との対応関係に変化がない場合は、学習テーブルのエントリはそのままとする。これに対して、通信装置10aは、同一の送信元MACアドレスを有するフレームを受信した場合に、そのフレームを受信した例えばポート番号2を有するポート(受信ポート)#2が、学習テーブルに保持された前回の受信時の受信ポート#1(例えばポート番号1)と異なるときに、エントリを更新するようになっている。
【0040】
また、送信元MACアドレスおよび送信先MACアドレスが、いずれも、VIDを用いて構成されてもよい。よく知られているように、VIDを用いることにより、各端末が物理的な接続とは別個に、各端末を仮想的な複数のグループに属するようにグループ化(グループ分け)することもできる。例えば、同一のLANに物理的に接続された複数の端末が、営業グループ,開発グループ,生産グループ等に分けられた状態に設定される。そして、これらのグループ以外の端末等が送信したフレームが、営業グループだけに転送されるようにできる。以下の説明においては、フレームに含まれるVLANタグ(図5参照)を用いて、フレームを中継する方法でも可能である。
【0041】
(2−2)エージアウト
エージアウトとは、学習テーブルに記録された1セットデータ(受信フレームの送信元MACアドレスと例えばポート番号1とからなる1セットのデータ)を、所定時間更新されない場合に、通信装置10aが削除することを意味する。
ここで、設置場所の変更等により、例えば通信装置10aの管理下の端末30aが、通信装置10bの管理下に移動した場合、学習テーブルの1セットデータが消去されていないと、送信元の例えば通信装置10cは、その移動を知ることができない。従って、端末30aは、自分宛のフレームを受信できず、また、通信装置10aは、端末30aに宛てて、移動前の通信装置10aに対してフレームを送信し続ける(図13(b)参照)。
【0042】
このため、通信装置10aは、エージアウト機能を例えばループ検出部(後述する図2等参照)にもたせ、このループ検出部により、1セットデータは、一定時間(エージタイム)の経過後、不要な接続情報として削除するのである。
これにより、不要なループフレームは、リングネットワークから削除され、ネットワークの負荷が軽減する。
【0043】
(2−3)中継要否の判定および中継回線の特定
通信装置10aは、受信フレームの送信先MACアドレスを、学習テーブルのエントリと比較し、その送信先MACアドレスが「学習済」か又は「未学習」か(以下、学習済/未学習と表記する。)を判定する。通信装置10aは、MACアドレスとポート番号との対応に変化がない場合は「学習済」と判定し、各通信回線に接続されたポート#1〜#5にフレームを中継又は出力する。
【0044】
その出力されたフレームは、出力する出力ポート#1〜#5に接続された例えば通信装置10bに転送され、さらに、通信装置10bにて通信装置10aと同様に送信先MACアドレスを参照し、通信装置10cに転送され、端末30cに転送されるのである。これにより、従来技術と同一の転送処理が行なわれる。
(3)本発明のループ検出方法
本発明のループ検出方法は、通信装置10aがエントリ更新処理においてループ検出部1が通信装置10aの外部に位置するリング伝送路40a〜40dにおいて、ネットワークループが発生しているか否かを判定するものであり、ループ検出は、アドレス学習および中継要否判定のそれぞれと並行して行なわれる。
【0045】
具体的には、通信装置10aが、フレーム受信時までに学習したMACアドレスとこのMACアドレスに対応して記録されたポート番号とをモニタし、このMACアドレスとポート番号とに変化がある場合は、そのMACアドレスを有する端末30aが、移動(例えば設置場所の変更)したと判断する。ループ検出部1は、時間的に前にフレーム受信したポート#2のポート番号2を記録するとともに、他のフレームについても通常に記録する。そして、ループ検出部1は、その後、フレーム受信時に、受信ポート#1が以前の受信ポート#2と異なるときに、「変化あり」を検出し、また、以前の受信ポート#2を、後に受信したポート#1に更新するのである。
【0046】
ここで、ループフレームか否かの判定は、同一のMACアドレスを有するフレームを用いる。そして、ループ検出部1は、1回目にそのフレームを受信した時刻と2回目に1回目受信時における同一MACアドレスを有するフレームの受信時刻との時間差を計測し、この時間差が閾値以下の場合は、ループ発生と判定し、また、時間差が閾値よりも大きい場合は、ループと判定せずに、例えば端末30bが物理的に移動したと判定するようになっている。
【0047】
この時間差は、端末30aの移動に要する最低限の時間であり、経験値として例えば約1秒を用いている。
さらに詳述すると、通信装置10aは、同一の送信元MACアドレスを有するフレームを、例えば1秒等の極めて短時間に異なるポートから受信した場合、つまり、学習テーブルに保持されたポート番号から別のポート番号に学習テーブルの内容を更新する処理(エントリ更新処理)が発生した場合に、通信装置10aの外部においてネットワークループが発生したと判定する。かつその場合は、通信装置10aは、受信フレームを廃棄することにより、不要なフレームの増殖を抑制する。
【0048】
なお、通信装置10aにおいて、学習テーブルに送信先MACアドレスが記録されていない場合は、適切な転送経路を計算して通信装置10b,10dのいずれかに転送し、通信装置10b又は通信装置10dを介して、通信装置10cに転送される。
また、通信装置10b,10c,10dについても、通信装置10aと同一の処理を行なうようになっており、重複した説明を省略する。
【0049】
図10は本発明の一実施形態に係る輻輳回避方法を説明するためのフローチャートである。本発明の輻輳回避方法は、例えば5個のポート#1〜#5を有し送信元MACアドレスと送信先MACアドレスとを含むフレームをブリッジする通信装置10a(又は通信装置10b〜10d)におけるものである。
まず、通信装置10aは、ステップA1aにおいて、最初のフレーム(第1のフレーム)の送信元MACアドレス,例えば5個のポート#1〜#5のうちの最初のフレームを受信したポート番号2,最初のフレームの受信時刻のそれぞれを対応付けたエントリデータを保持する(学習ステップ)。すなわち、通信装置10aにおいて受信フレームの送信元MACアドレスが、ポート番号とセット(又はペア)で学習される。
【0050】
次に、通信装置10aは、後からのフレーム(第2のフレーム)を受信すると(ステップA1b)、受信フレームの送信元MACアドレスに基づいてフレーム中継の要否を判定する(ステップA2)。このステップA2において、通信装置10aは、受信フレームについて中継不要と判定すると、Nルートを通り、受信フレームを廃棄する(ステップA5)。
【0051】
一方、ステップA2において、通信装置10aが、受信フレームについて中継要と判定すると、Yルートを通り、ステップA3において、通信装置10aは、後からのフレームの送信元MACアドレスと、学習ステップにて保持された送信元MACアドレスとの異同を判定する(アドレス判定ステップ)。
このステップA3において、通信装置10aは、アドレス判定ステップにて判定された後からのフレームの受信時刻および学習ステップにて保持された受信時刻の時間差と、例えば1秒に設定されたタイマ値とに基づいて、後からのフレームがループフレームであることを検出する(ループ検出ステップ)。具体的には、受信フレームの送信元MACアドレスと同一の送信元MACアドレスを有するフレームが、別のポート#1〜#5(通信回線)において閾値時間内に受信されたか否かが判定される。
【0052】
そして、フレームが別のポート#1〜#5にて閾値時間内に受信された場合は、Yルートを通り、通信装置10aは、ループ発生を検出し、通信装置10aの外部においてループが発生していると判定する(ステップA4)。また、ステップA5において、通信装置10aは、ループ検出ステップにて検出された後からのフレームを廃棄する(廃棄ステップ)。
【0053】
なお、ステップA3において、フレームが別のポート#1〜#5にて閾値時間内に受信されない場合は、例えば端末30aの移動と認識し、Nルートを通り、ステップA6にて、通信装置10aは、フレームを中継すべき中継回線を特定してフレームを中継する。
このように、不要なフレームがネットワークに残存することが防止され、また、各通信装置10a〜10dは不要なフレームの読み込みおよび判定処理がなくなるので、ネットワーク全体の負荷が軽減され、かつ高速なフレーム処理を維持できる。さらに、学習テーブルは、エントリの更新タイミングにより、データ更新されるので、適切なスイッチングが可能となる。
【0054】
次に、通信装置10aについて図2〜図4を参照して説明する。
図2は本発明の一実施形態に係る通信装置10aのブロック図である。この図2に示す通信装置10aは、ループ検出部1と、スイッチ部(通信装置制御部)12と、インターフェース終端部(IF終端部)13と、フレーム格納メモリ18と、装置制御部16と、中継回線特定部15と、MACアドレス学習部(アドレス学習部)14と、現在時刻出力部(RTC:Real Time Clock)部17とをそなえて構成されている。
【0055】
ここで、インターフェース終端部13は、通信装置10aに入出力するフレームのフォーマットを変換(終端)するものであって、例えば約5本のポート(物理的ポート)9,入力バッファおよび出力ポート#1〜#5(図示省略)を有する。インターフェース終端部13は、各ポート#1〜#5から受信したフレームを、フレーム格納メモリ18に書き込むとともに、フレーム格納メモリ18に保持された受信フレームのヘッダを書き替えて、送信用のフレームとしてポート#1〜#5を選択して送信する。
【0056】
また、スイッチ部12は、フレーム格納メモリ18に保持された受信フレームのうちの後述するループ検出部1にて不要と判定されたフレームを廃棄するものであって、フレーム格納メモリ18に保持された受信フレームを削除又は上書き等によって廃棄する廃棄部12aをそなえて構成されている。換言すれば、スイッチ部12は、ループ検出部1にて検出されたループフレームとしての後からのフレームを取り除く除去部(図示省略)として機能している。
【0057】
また、アドレス学習部14は、最初のフレームの送信元MACアドレス,5本のポート#1〜#5のうちの最初のフレームを受信した例えばポート番号1(ポート#1の識別子),最初のフレームの受信時刻(第1受信時刻)のそれぞれを対応付けたエントリデータを保持するものであって、学習テーブル2を有する。
図3は本発明の一実施形態に係る学習テーブル2の一例を示す図である。端末30a(図1参照)から端末30cに対して送信されたフレームが、通信装置10aの例えばポート#1に入力されると、通信装置10aは、学習テーブル2の「MACアドレス」,「VID」,「ポート番号(受信回線識別子)」,「時刻情報」の各領域に、それぞれ、その受信フレームの送信元MACアドレス「11:11」,VID「YY1」,「1」,「10:00:00」を対応付けて書き込む。また、同様にして、通信装置10aは、端末30bから、ポート#2を介してフレームを受信すると、送信元MACアドレス「22:22」,VID「YY2」,「2」,「13:30:00」を対応付けて書き込む。
【0058】
この状態において、通信装置10aは、端末30cが端末30aに対して送信したフレームを受信すると、学習テーブル2を参照し、送信元MACアドレス「11:11」の有無を検索し、MACアドレス「11:11」の存在を認識する。そして、通信装置10aは、端末30aが接続されたポート#1に対してのみ、フレームを中継する。この一方、端末30cが端末30d,30eに対して送信した場合は、通信装置10aは、MACアドレス「44:44」,「55:55」を有する端末30d,30eが記録されていないことを認識し、フレームを中継しない。
【0059】
従って、通信装置10aにおいて受信フレームの送信元MACアドレスと例えばポート番号1とが1セットデータとして動的に学習される。
フレーム格納メモリ18(図2参照)は、受信フレームを保持するとともに、送信フレームを保持するものである。現在時刻出力部17は、現在時刻を出力するものであって、ループ検出部1およびアドレス学習部14に入力する。従って、ループ検出部1およびアドレス学習部14は同一のクロックを用いて動作する。
【0060】
これにより、受信フレームは、送信元MACアドレスを抽出され、抽出された送信元MACアドレスと学習テーブル2に保持されたMACアドレスとに基づいて、ループフレームか否かについて判定される。ここで、ループフレームと判定された受信フレームは、フレーム格納メモリ18から削除又は上書き等によって廃棄される。
【0061】
装置制御部16(図2参照)は、フレーム格納メモリ18に保持された受信フレームの送信先アドレスDAと仮想識別子VIDとを抽出し、これらの送信先アドレスDAおよび仮想識別子VIDが学習済/未学習を判定し、その判定結果に基づいて、受信フレームを送信するポート#1〜#5を特定又は選択するものであって、例えば図4に示すように、比較部(DA+VID比較部又はDA+VID判定部)16aと、フラッディング範囲特定部16bとをそなえて構成されている。
【0062】
ここで、比較部16aは、後からのフレームの送信先MACアドレスに基づいて中継の要否を判定するものであり、判定部として機能している。比較部16aは、受信フレームの送信先MACアドレスおよびVIDが、学習テーブル2に保持されたMACアドレスおよびVIDと同一か否かを比較する。
そして、フラッディング範囲特定部16bは、比較部16aにて中継が必要と判定された後からのフレームを出力するポートを5個のポート#1〜#5から特定するものであり、ポート特定部として機能している。フラッディング範囲特定部16bは、「未学習」の送信先MACアドレスのフレーム又はブロードキャストフレームを受信したときに、そのフレームを出力する出力ポート#1〜#5を特定する。
【0063】
これにより、比較部16aにおいて、受信フレームのMACアドレスおよびVIDが抽出されて、学習テーブル2のMACアドレスおよびVIDが参照され、受信フレームの送信元MACアドレスおよびVIDが「学習済」の場合は学習テーブル2に保持されたポート番号(中継回線情報)がスイッチ部12に通知される。この一方、比較部16aにて抽出された送信元MACアドレスおよびVIDが「未学習」の場合はフラッディング範囲特定部16bにて、受信フレームを送信するポート番号1〜5がスイッチ部12に通知される。
【0064】
なお、装置制御部16は、主制御部として機能し、通信装置10a内部の各モジュールの動作を監視,管理又は制御し、フレームの正常処理および異常時の処理等をも行なう。
現在時刻出力部(RTC:Real Time Clock)17(図2,図4参照)は、現在時刻を各モジュールに入力するものである。
【0065】
さらに、中継回線特定部15は、スイッチ部12にて抽出された受信フレームの送信元MACアドレスと、アドレス学習部14に保持されたMACアドレスとを用いて、転送すべき回線識別子を表すポート番号1〜5を特定するものである。
ループ検出部1は、受信した後からのフレームの送信元MACアドレス,例えばポート#1の識別子を表すポート番号1,受信時刻と、アドレス学習部14に保持されたMACアドレス,ポート番号,受信時刻とに基づいてフレームがループフレームであることを検出するものである。
【0066】
また、ループ検出部1は、このループ検出機能に加えて、受信フレームの送信元MACアドレスについて学習済/未学習を判定する機能と、ネットワークループを検出すると受信フレームを廃棄するフレーム廃棄機能(フレーム廃棄信号生成部1g:後述する図4参照)と、エージアウト処理機能とを有する。
本発明のループ検出方法は、例えば1秒を閾値として保持し、同一のMACアドレスを有するフレームを異なるポートにおいて2回受信したときに、その受信時間差を計測し、時間差が大きい場合は端末30aの移動と判定し、また、時間差が小さい場合はそのフレームをループフレームと判定しそのフレームを廃棄するのである。
【0067】
これにより、受信フレームは、インターフェース終端部13にてバッファリングされ、スイッチ部12にて受信フレームのMACアドレスと学習テーブル2とが参照され、出力ポート#1〜#5が決定される。さらに、インターフェース終端部13にて、バッファリングされているフレームヘッダの送信元MACアドレスが、通信装置10aのアドレスに書き替えられ、決定された出力ポート#1〜#5からフレームが出力される。
【0068】
次に、図4を参照して、ループ検出部1およびこのループ検出部1に関連するモジュールについて説明する。
図4は本発明の一実施形態に係るループ検出部1を説明するための図である。この図4に示すループ検出部1は、送信元MACアドレス検索部(SA+VID検索部又はテーブル検索部)1aと、受信回線比較部1bと、時間比較部1cと、論理積(AND)回路1d,1e,1fと、フレーム廃棄信号生成部1gとをそなえて構成されている。なお、全体のタイミングを調製するタイミング調停部および回線部の表示を省略しており、また、ループ検出部20,30,40は、それぞれ、後述する変形例において説明する。
【0069】
そして、送信元MACアドレス検索部1aと、受信回線比較部1bと、時間比較部1cとは、いずれも、2本の入力端子と2本の一致端子「=」,不一致端子「≠」とを有し、フレーム格納メモリ18に格納されたデータと、学習テーブル(MACアドレステーブル)2に保持されたデータとを入力され、これらの2種類のデータについて比較又は検索し、各結果(比較結果又は検索結果)を出力する。
【0070】
これらの一致端子「=」,不一致端子「≠」の表示例について説明する。送信元MACアドレス検索部1a,受信回線比較部1b,時間比較部1cは、いずれも、その比較結果又は検索結果が一致した場合は、一致端子「=」をオンとし不一致端子「≠」をオフとする一方、比較結果又は検索結果が不一致の場合は、一致端子「=」をオフとし不一致端子「≠」をオンとする。
【0071】
すなわち、一致端子「=」は、各結果の一致/不一致に対応して、オン/オフを出力し、不一致端子「≠」は、各結果の一致/不一致に対応して、オフ/オンを出力する。
ここで、送信元MACアドレス検索部1aは、フレーム格納メモリ18に保持された受信フレームの送信元MACアドレスおよびVIDについて、アドレス学習部14に記録された受信フレームの送信元MACアドレスおよびVIDを検索するものである。そして、送信元MACアドレス検索部1aは、2種類のSAおよびVIDが同一の場合は一致端子「=」,不一致端子「≠」を、それぞれ、オン/オフとする。
【0072】
図5はIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers:米国電気電子技術者協会)802.3に規定するフレームフォーマット例を示す図である。この図5に示すタグID(タグプロトコルID)およびタグ制御(タグ制御情報)からなる領域(VLANタグ)が、フレームがどのVLANに属するかを表すようになっている。具体的には、タグIDの値によって、フレームがVLANタグを含むものか、又はVLANタグを使用しない通常フレームかが区別される。そして、「タグ制御」は、優先情報と、フレームが属するVLANを識別するための識別情報とを表すものである。
【0073】
次に、図4に示す受信回線比較部1bは、フレーム格納メモリ18に格納された受信処理対象フレームのポート番号1〜5と、以前に受信したフレームであってアドレス学習部14に保持されたポート番号1〜5とを比較するものである。そして、受信回線比較部1bは、フレーム格納メモリ18のポート番号1〜5および学習テーブル2に保持されたポート番号1〜5が一致/不一致の場合は一致端子「=」,不一致端子「≠」を、それぞれ、オン/オフとする。
【0074】
さらに、時間比較部1cは、現在時刻出力部17から出力された現在時刻と、学習テーブル2に保持された前回の受信フレームの受信時刻とを比較するものである。
出力信号については、時間比較部1cは、現在時刻(現フレームの受信時刻に対応)と前回の受信フレームの受信時刻とが一致/不一致の場合は一致端子「=」,不一致端子「≠」を、それぞれ、オン/オフとする。
【0075】
そして、論理積回路1dは、送信元MACアドレス検索部1aの一致端子「=」と、受信回線比較部1bの不一致端子「≠」と、時間比較部1cの一致端子「=」とのそれぞれと接続されており、論理積回路1dの出力は、フレーム廃棄信号生成部1gに入力されている。フレーム廃棄信号生成部1gは、論理積回路1dの出力がオンの場合にフレーム廃棄信号をオン(廃棄指示)し、論理積回路1dの出力がオフの場合はフレーム廃棄信号をオフにする。
【0076】
従って、通信装置10aは、送信元MACアドレスおよび送信元MACアドレスの一致/不一致と、受信時刻および受信時刻の時間差とに基づいて、ループフレームのネットワークループを検出するように構成されたことになる。
次に、図6を参照して、ループ検出部1の入力論理とループ検出部1の出力論理との論理について説明する。
【0077】
図6は本発明の一実施形態に係るループ検出部1の判定内容を説明するための論理テーブル(判定論理テーブル又はループ検出判定内容保持テーブル)の一例を示す図である。この図6に示す論理テーブルTは、ループ検出部1における入力論理および出力論理を保持する。具体的には、送信元MACアドレス検索部1aの論理テーブルTの検索結果と、受信回線比較部1bの受信回線一致/不一致結果と、時間比較部1cの規定値比較結果との3種類について、それぞれ、送信元MACアドレス検索部1a,受信回線比較部1b,時間比較部1cの各論理に対応する動作処理又は動作内容が表示されている。
【0078】
なお、「比較内容」と表示された行は、「テーブル検索」,「受信回線」,「時間比較」の3種類について、それぞれ、「=」,「≠」の2種類があるので、「パターン」と表示された列は8パターンの順列(組み合わせ)があるが、5パターンで足りる。送信元MACアドレス検索部1aが、アドレス学習部14を検索した結果、検索結果が得られたときのみ、動作指示するからである(パターン5参照)。
【0079】
送信元MACアドレス検索部1a(図4参照)の検索結果が一致、かつ時間比較部1cの比較結果が一致、かつ受信回線比較部1bの比較結果が不一致の場合に、フレーム廃棄信号が出力される(図6のパターン3参照)。換言すれば、同一の送信元MACアドレスを有するフレームが、極めて短時間の間に異なるポート(受信回線)から受信された場合に、ループフレームが廃棄されるのである。
【0080】
また、論理積回路1eは、送信元MACアドレス検索部1aの一致端子「=」と、受信回線比較部1bの不一致端子「≠」と、時間比較部1cの不一致端子「≠」とのそれぞれと接続されている。すなわち、同一の送信元MACアドレスを有するフレームが、例えば約1秒よりも大きい時間間隔をおいて異なる受信回線から受信された場合は、中継指示をする(パターン4参照)。この中継指示と同時に、論理積回路1eの出力は、アドレス学習部14に入力される。アドレス学習指示が通知されるのである。
【0081】
さらに、論理積回路1fは、送信元MACアドレス検索部1aの一致端子「=」と、受信回線比較部1bの一致端子「=」とのそれぞれと接続されている。すなわち、同一の送信元MACアドレスを有するフレームが、同一の受信回線から受信された場合は、受信時刻にかかわらず、中継指示を出力し、かつアドレス学習部14に対して、受信時刻更新指示を入力する(パターン1,2参照)。
【0082】
このように、本発明の輻輳回避方法は、同一の送信元MACアドレスを有するフレームが、極めて短時間の間に異なるポート(受信回線)から受信された場合に、ループフレームが廃棄され、通信装置10aの外部においてネットワークループが生じていることが検出される。
また、従って、本発明の通信装置10aは、2本以上の通信回線を収容するものであって、通信装置10aにおいて受信フレームの送信元MACアドレスとポート番号#1等とをセットにして動的に学習するアドレス学習部14と、受信フレームの送信先MACアドレスに基づいて中継の要否を判定しこの判定の結果要と判断した場合はフレームを中継すべき中継回線を特定する中継回線特定部15と、通信装置10aの外部においてネットワークループの発生を検出するループ検出部1と、このネットワークループの発生を判定してループフレームの中継を遮断する廃棄部12aとをそなえて構成されたことになる。これにより、ネットワークの輻輳が回避される。
【0083】
また、本発明の伝送システム100は、例えば5個のポート#1〜#5を有し送信元MACアドレスと送信先MACアドレスとを含むフレームをブリッジする4台の通信装置10a〜10dが接続された伝送システム100である。
そして、この伝送システム100における1台以上の通信装置10a〜10dが、最初のフレームの送信元MACアドレス,ポート#1〜#5のうちの最初のフレームを受信したいずれかのポート番号,最初のフレームの受信時刻のそれぞれを対応付けたエントリデータを保持するアドレス学習部14と、受信した後からのフレームの送信元MACアドレス,受信ポート#1〜#5,受信時刻と、アドレス学習部14に保持された送信元MACアドレス,受信ポート#1〜#5,受信時刻とに基づいて後からのフレームがループフレームであることを検出するループ検出部1と、ループ検出部1にて検出されたループフレームとしての後からのフレームを廃棄する廃棄部12aとをそなえて構成されている。
【0084】
(4)動作説明
このような構成により、本発明の輻輳回避方法について図11を参照して詳述する。
図11は本発明の一実施形態に係る通信装置10aにおけるループ検出方法を説明するためのフローチャートである。
【0085】
インターフェース終端部13は、フレームを受信すると(ステップP1)、その受信フレームに、ポート番号の情報を付加してその受信フレームをフレーム格納メモリ18に格納する(ステップP2)。
そして、ループ検出部1のSA+VID検索部1aは、フレーム格納メモリ18から、送信元MACアドレスおよびVIDを抽出し、学習テーブル2内のエントリと比較し、一致するものがあるか否かを検索する(ステップP3)。
【0086】
ここで、装置制御部16は、エントリがない場合は、アドレス学習部14に対して、アドレス学習を指示し(ステップP7)、また、スイッチ部12に対して中継を指示する(ステップP10)。ここで、中継先(中継範囲又は中継回線)はフラッディング範囲特定部16bからの指示に従う。
これに対して、エントリがある場合は、ステップP3のYルートを通り、受信回線比較部1bは、フレーム格納メモリ18のポート番号と、学習テーブル2のエントリに関連付けて記憶されたポート番号とを比較する(ステップP4)。
【0087】
そして、比較の結果、ポート番号が一致した場合は、受信回線比較部1bは、通常のフレームと認識し、Yルートを通り、通信装置10aは、アドレス学習部14に受信時刻の更新を指示する(ステップP8)。また、受信回線比較部1bは、スイッチ部12に対してフレームの中継を指示する(ステップP10)。
一方、比較の結果、ポート番号が不一致の場合は、Nルートを通り、時間比較部1cは、フレームの受信時刻(現在時刻)と、学習テーブル2のエントリに関連付けて記憶された前回のフレーム受信時刻とを比較し、両者の時間差が、予め決められた時間差との大小を比較する。
【0088】
比較の結果、予め決められた時間差が、受信時刻の時間差よりも小さい場合(前回と今回のフレーム受信間隔が判定時間以上の場合)は、Nルートを通り、時間比較部1cは、スイッチ部12に対してフレームの中継を指示する。また、アドレス学習部14に対して、学習テーブル2のエントリに関連付けて記憶されたフレーム受信時刻を更新するように指示する(ステップP9)。
【0089】
一方、比較の結果、閾値時間が、受信時刻の間隔よりも大きい場合(前回と今回のフレーム受信間隔が判定時間未満の場合)は、時間比較部1cは、Yルートを通り、ループが発生したと判断し、スイッチ部12に対してフレームの廃棄を指示する(ステップP6)。
なお、通信装置10b〜10dのループ検出方法も同様である。
【0090】
このように、本発明の通信装置10a〜10dは、不要なフレームがネットワークに残存することが防止され、また、各ブリッジ装置は不要なフレームの読み込みおよび判定処理がなくなるので、ネットワーク全体の負荷が軽減され、かつ高速なフレーム処理を維持できる。
さらに、このように、学習テーブル2は、所定時間毎に、データを更新されるので、適切なスイッチングが可能となる。
【0091】
(5)第1変形例
通信装置10a〜10dは、いずれも、時間閾値を変更するようにもできる。
図7は本発明の一実施形態の第1変形例に係る通信装置のブロック図である。この図7に示す通信装置20は、通信装置10aが有する機能に加えて、閾値を所望の値に設定可能になっており、ループ検出部21と、設定部(タイマ値設定部)19とをそなえて構成されている。
【0092】
ループ検出部21は、ループ検出部1と同一機能を有し、時間差を計測するタイマ部(可変タイマ)21aを設けている。また、設定部19は、このタイマ部21aのタイマ値を可変的に設定可能なものである。この設定部19の設定方法の一例は、入力用のコンソール装置(図示省略)を用いて保守者が設定するか、又は通信回線(図示省略)を用いて遠隔的に入力することにより行なわれる。
【0093】
なお、図1に示す伝送システム100は、通信装置10b〜10dも、この通信装置20と同一構成にすることができる。また、図7に示すもので、上述したものと同一符号を有するものは、上述したものと同一のものを表す。
これにより、本発明の一実施形態の第1変形例に係る輻輳回避方法は、図10に示すフローチャートと同様に行なわれる。タイマ部21aにて通信装置20の外部においてネットワークループの発生が検出されて時間が計測され、設定時間以内にエントリ更新処理が発生した場合に、設定されたタイマ値との比較によってループ検出されるのである。
【0094】
従って、ネットワークの規模に応じて適切な判定が行なえる。
(6)第2変形例
第2変形例は、上記のタイマ部21a(判定タイマ)およびその設定部19に加えて、時間内に受信するフレーム数又は学習テーブル2のエントリ更新回数をカウントする可変カウンタを設け、この更新処理が予め設定された設定回数以上発生したことに基づいて検出する。ここで、エントリ更新契機の一例は、例えば通信装置10aが、同一の送信元MACアドレスを有するフレームを受信した場合に、そのフレームの受信ポート#1〜#5(例えばポート番号2)が、学習テーブル2に保持された前回の受信時の受信ポート#1〜#5(例えばポート番号1)と異なるときである。
【0095】
図8は本発明の一実施形態の第2変形例に係る通信装置のブロック図である。この図8に示す通信装置30は、通信装置10aが有する機能と、閾値の可変設定機能とに加えて、エントリ更新回数をカウントするカウント機能とを有する。そして、このためのカウンタ21bが、ループ検出部22に設けられている。
ここで、ループ検出部22は、ループ検出部1の機能と同一機能を有し、さらに、エントリ更新回数をカウント可能なものであって、後からのフレームが例えば1秒内に、例えば5個のポート#1〜#5のうちのいずれかのポート#1〜#5から受信された受信回数を記録するカウンタ21bと、カウンタ21bに記録された受信回数についての閾値を可変的に設定可能な設定部(識別値設定部)19とをそなえて構成されている。
【0096】
なお、図1に示す伝送システム100は、通信装置10b〜10dも、この通信装置30と同一構成にすることができる。さらに、図8に示すもので、上述したものと同一符号を有するものは、上述したものと同一のものを表す。
このような構成により、第2変形例の輻輳回避方法を、図12を参照して説明する。
【0097】
図12は本発明の一実施形態の第2変形例の輻輳回避方法を説明するためのフローチャートである。
本発明の輻輳回避方法は、通信装置30が、ステップB1aにおいて、最初のフレームの送信元MACアドレス,例えば5個のポート#1〜#5のうちの最初のフレームを受信した第1ポート番号1〜5,最初のフレームの受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持する(学習ステップ)。
【0098】
次に、通信装置30は、後からのフレームを受信すると(ステップB1b)、受信フレームの送信元MACアドレスに基づいてフレーム中継の要否を判定する(ステップB2)。このステップB2において、通信装置30は、受信フレームについて中継不要と判定すると、Nルートを通り、受信フレームを廃棄する(ステップB6)。
【0099】
一方、ステップB2において、通信装置30が、受信フレームについて中継要と判定すると、Yルートを通り、ステップB3において、通信装置30は、受信した後からのフレームの送信元MACアドレスと、学習ステップにて保持された送信元MACアドレスとの異同を判定する(アドレス判定ステップ)。
そして、通信装置30は、アドレス判定ステップにて判定された後からのフレームの受信時刻および学習ステップにて保持された受信時刻の時間差と所定のタイマ値とに基づいて後からのフレームがループフレームであることを検出する(ループ検出ステップ)。
【0100】
このループ検出ステップは、さらに、受信フレームの送信元MACアドレスと同一の送信元MACアドレスを有するフレームが、別のポート#1〜#5において閾値時間内に受信されたか否かが判定される。そして、ステップB3において、通信装置30は、フレームが別のポート#1〜#5にて閾値時間内に受信された場合は、Yルートを通り、ステップB4において、通信装置30は、アドレス学習部14に保持されたエントリデータの更新処理回数が設定回数を超過したか否かを判定する(更新回数判定ステップ)。
【0101】
そして、超過の場合、Yルートを通り、ステップB5において、ループ発生を検出し、通信装置30の外部においてループが発生していると判定し、ステップB6において、通信装置30は、ループ検出ステップにて検出された後からのフレームを廃棄する(廃棄ステップ)。
また、ステップB3において、フレームが別のポート#1〜#5にて閾値時間内に受信されない場合は、Nルートを通り、ステップB7にて、通信装置30は、フレームを中継すべき中継回線を特定してフレームを中継する。また、ステップB4において、超過していない場合は、Nルートを通り、ステップB7においてフレームを中継する。
【0102】
従って、エントリ更新処理により、一層確実なループフレーム検出が可能となる。
さらに、詳述すると、最初のフレームが例えばポート番号2にて受信された後に、端末30aの設置場所が変更された場合において、端末30bが端末30aに対して、後からのフレームを送信し、通信装置30の例えばポート番号1がそのフレームを受信する。そして、ループ検出部22の受信回線比較部1b(図4参照)は、受信回線が不一致であることを認識して不一致端子「≠」をオンにし、ループフレームが発生する。
【0103】
一方、端末30bは、端末30aの移動を知らないので、端末30aに対して、ポート番号2に宛てて同一フレームを送信する。そして、受信回線比較部1bは、ポート番号1にて受信し、受信回線の不一致を出力し、エントリ更新処理を行ない、これらの同一フレーム送信および不一致出力が繰り返される。
ここで、カウンタ21bは、ポート番号1における同一MACアドレスについてのエントリ更新回数をインクリメントし続けて、このカウンタ21bの値が閾値を超えると、ループフレームを検出し、そのループフレームを廃棄する。
【0104】
また、ループ検出部22は、このカウンタ21bとタイマとを併用し、所定時間内に受信するフレーム数をカウントし、閾値時間内にエントリループ発生と判定してもよい。
(7)第3変形例
さらに、通信装置は、ループが発生したことを、通信装置以外の外部装置に通知するようにもできる。これらの通信装置と外部装置とが設けられた伝送システムの一例として、SNTP(Simple Network Time Protocol)を用いた時刻情報の転送方法について説明する。
【0105】
図9は本発明の一実施形態の第3変形例に係る通信装置のブロック図である。この図9に示す通信装置40は、通信装置10aが有する機能に加えて、ループの発生を通信装置40以外の外部装置24に通知する通知機能を有する。
ここで、外部装置24は、伝送システム100に属する多数の通信装置および端末に対して精度の高い時刻情報を提供する例えばサーバである。この時刻情報が必要な理由は、インターネットは負荷変動が大きいので、インターネットに接続された一部の通信装置の時刻がずれることがあり、この時間ずれを修正する必要があるからである。この時間ずれを修正するプロトコルは複数のものが知られているが、プロトコル手順が極めて複雑である。このため、比較的容易にプロトコル処理が可能なSNTPが用いられるのである。
【0106】
図9に示す通信装置40は、通信装置10aが有する機能に加えて、通知部23と、スイッチ部12bをそなえて構成されている。このスイッチ部12bは、廃棄部12aと、SNTP処理のためのSNTP処理部(SNTPと表示されたもの)12cとをそなえて構成されている。このSNTP処理部12cは、SNTPにおいては、クライアントとして機能し、これにより、通信装置40は、常時、精度の高い時刻を得られる。
【0107】
また、通知部23は、ループ検出部1におけるネットワークループの検出を通知する装置の宛先を保持する通知宛先保持部23aを設け、この通知宛先保持部23aにて保持された外部装置24に対して、ループ検出部1における検出を通知する。
このような構成によって、正常動作時においては、正しい時間で動作し、ループ検出が行なわれる。そして、定期的に、又は、例えばインターネットの負荷量の増大に起因して、通信装置40において時刻ずれが発生した場合は、通信装置40と外部装置24との間において、SNTPを用いた時刻合わせが行なわれ、通信装置40は、正確な時間を得る。これにより、通信装置40は、ループ検出を一層精度高く実施可能になる。
【0108】
なお、図1に示す伝送システム100は、通信装置10b〜10dも、この通信装置40と同一構成にすることができる。また、通信装置40は、閾値の可変設定機能又はエントリ更新回数のカウント機能を設けてもよい。さらに、図9に示すもので、上述したものと同一符号を有するものは、上述したものと同一のものを表す。
【0109】
(B)その他
本発明は上述した実施態様およびその変形態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
図1の伝送システム100の通信装置10a〜10dの全てがループ検出部1を設ける必要はなく、例えば、通信装置10aだけがループ検出部1を有し、他の通信装置10b〜10dは、従来の通信装置を用いるようにしてもよい。
【0110】
また、本発明の輻輳回避方法は、ハブ(スイッチングハブ)に適用することも可能である。このハブは、受信フレームを増幅して所望のポートに出力するものであり、さらに、MACアドレスを用いてアドレスフィルタリングが可能なものである。よく知られているように、ハブを用いたネットワーク形状は、ハブ自身を中心とし、ハブの有する複数のポートのそれぞれに、LANケーブルを介して複数の端末が接続されたスター型構成と呼ばれる形状である。このため、ハブは、大規模なネットワークにおけるLAN等の接続ポイント等に設けることができる。
【0111】
さらに、図1等の通信装置の数およびアクセス等は、いずれも、一例であり、種々の値を用いることが可能である。
(C)付記
(付記1) 複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする通信装置であって、
第1のフレームの第1送信元アドレス,該複数のポートのうちの該第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,該第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持するアドレス学習部と、
受信した第2のフレームの第2送信元アドレス,該複数のポートのうちの該第2のフレームを受信した第2ポート,第2受信時刻と、該アドレス学習部に保持された該第1送信元アドレス,該第1ポート,該第1受信時刻とに基づいて該第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出部と、
該ループ検出部にて検出された該ループフレームとしての該第2のフレームを廃棄する廃棄部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信装置。
【0112】
(付記2) 該廃棄部が、
該ループ検出部にて検出された該ループフレームとしての該第2のフレームを廃棄する廃棄部として構成されたことを特徴とする、付記1記載の通信装置。
(付記3) 該ループ検出部が、
該第2のフレームの送信先アドレスに基づいて中継の要否を判定する判定部と、
該判定部にて中継が必要と判定された該第2のフレームを出力する出力ポートを該複数のポートから特定する出力ポート特定部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記1又は付記2記載の通信装置。
【0113】
(付記4) 該ループ検出部が、
該第2送信元アドレスおよび該第1送信元アドレスの一致/不一致と、該第2受信時刻および該第1受信時刻の時間差とに基づいて、該ループフレームのネットワークループを検出するように構成されたことを特徴とする、付記1又は付記2記載の通信装置。
【0114】
(付記5) 該ループ検出部が、
該時間差を計測するタイマ部と、
該タイマ部のタイマ値を可変的に設定可能なタイマ値設定部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記3記載の通信装置。
(付記6) 該ループ検出部は、
該第2のフレームが、所定時間内に、該複数のポートのうちのいずれかのポートから受信された受信回数を記録するカウンタと、
該カウンタに記録された該受信回数についての閾値を可変的に設定可能な閾値設定部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記1〜付記5のいずれか一に記載の通信装置。
【0115】
(付記7) 該ループ検出部における該ネットワークループの検出を通知する装置の宛先を保持する通知宛先保持部と、
該通知宛先保持部にて保持された該装置に対して、該ループ検出部における検出を通知する通知部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか一に記載の通信装置。
【0116】
(付記8) 該送信元アドレスおよび該送信先アドレスが、いずれも、仮想識別子を用いて構成されたことを特徴とする、付記1〜付記7のいずれか一に記載の通信装置。
(付記9) 複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする通信装置における輻輳回避方法であって、
該通信装置が、第1のフレームの第1送信元アドレス,該複数のポートのうちの該第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,該第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持する学習ステップと、
受信した第2のフレームの第2送信元アドレスと、該学習ステップにて保持された該第1送信元アドレスとの異同を判定するアドレス判定ステップと、
該アドレス判定ステップにて判定された該第2のフレームの第2受信時刻および該学習ステップにて保持された該第1受信時刻の時間差と所定のタイマ値とに基づいて該第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出ステップと、
該ループ検出ステップにて検出された該ループフレームとしての該第2のフレームを廃棄する廃棄ステップとをそなえたことを特徴とする、輻輳回避方法。
【0117】
(付記10) 該ループ検出ステップは、さらに、
該通信装置が、該アドレス学習部に保持された該第1エントリデータの更新処理回数が設定回数を超過したか否かを判定する更新回数判定ステップをそなえたことを特徴とする、付記9記載の輻輳回避方法。
(付記11) 複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする複数の通信装置が接続された伝送システムであって、
該複数の通信装置のうちの少なくとも1台の通信装置が、
第1のフレームの第1送信元アドレス,該複数のポートのうちの該第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,該第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持するアドレス学習部と、
受信した第2のフレームの第2送信元アドレス,第2ポート,第2受信時刻と、該アドレス学習部に保持された該第1送信元アドレス,該受信ポート,該第1受信時刻とに基づいて該第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出部と、
該ループ検出部にて検出された該ループフレームとしての該第2のフレームを廃棄する廃棄部とをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送システム。
【0118】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明の通信装置,輻輳回避方法および伝送システムによれば、以下のような効果ないし利点が得られる。
(1)本発明の通信装置によれば、複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする通信装置であって、第1のフレームの第1送信元アドレス,複数のポートのうちの第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持するアドレス学習部と、受信した第2のフレームの第2送信元アドレス,複数のポートのうちの第2のフレームを受信した第2ポート,第2受信時刻と、アドレス学習部に保持された第1送信元アドレス,第1ポート,第1受信時刻とに基づいて第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出部と、ループ検出部にて検出されたループフレームとしての第2のフレームを廃棄する廃棄部とをそなえて構成されているので、不要なフレームがネットワークに残存することが防止され、また、各ブリッジ装置は不要なフレームの読み込みおよび判定処理がなくなるので、ネットワーク全体の負荷が軽減され、かつ高速なフレーム処理を維持できる。さらに、学習テーブルは、所定時間毎に、データを更新されるので、適切なスイッチングが可能となる(請求項1)。
【0119】
(2)ループ検出部が、第2送信元アドレスおよび第1送信元アドレスの一致/不一致と、第2受信時刻および第1受信時刻の時間差とに基づいて、ループフレームのネットワークループを検出するように構成されてもよく、このようにすれば、簡素な構成により外部のネットワークループを検出できる(請求項2)。
(3)本発明の輻輳回避方法によれば、複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする通信装置における輻輳回避方法であって、通信装置が、第1のフレームの第1送信元アドレス,複数のポートのうちの第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持する学習ステップと、受信した第2のフレームの第2送信元アドレスと、学習ステップにて保持された第1送信元アドレスとの異同を判定するアドレス判定ステップと、アドレス判定ステップにて判定された第2のフレームの第2受信時刻および学習ステップにて保持された第1受信時刻の時間差と所定のタイマ値とに基づいて第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出ステップと、ループ検出ステップにて検出されたループフレームとしての第2のフレームを廃棄する廃棄ステップとをそなえているので、レイヤ2における伝送帯域が確保でき、効率的にフレームを伝送できる(請求項3)。
【0120】
(4)ループ検出ステップは、さらに、通信装置が、アドレス学習部に保持された第1エントリデータの更新処理回数が設定回数を超過したか否かを判定する更新回数判定ステップをそなえてもよく、このようにすれば、一層確実にループフレームを検出できる(請求項4)。
(5)本発明の伝送システムによれば、複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする複数の通信装置が接続された伝送システムであって、複数の通信装置のうちの少なくとも1台の通信装置が、第1のフレームの第1送信元アドレス,複数のポートのうちの第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持するアドレス学習部と、受信した第2のフレームの第2送信元アドレス,第2ポート,第2受信時刻と、アドレス学習部に保持された第1送信元アドレス,受信ポート,第1受信時刻とに基づいて第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出部と、ループ検出部にて検出されたループフレームとしての第2のフレームを廃棄する廃棄部とをそなえて構成されているので、通信装置は通信装置の外部においてネットワークループの発生を知ることができ、また、ループフレームの中継遮断によりネットワークの輻輳を回避できる。さらに、ループフレームに起因する帯域圧迫が解消されて本来のユーザ通信が可能となる。
【0121】
加えて、各通信装置が不要なフレームを除去でき、ネットワーク全体の負荷が軽減される。ネットワークの規模に応じて適切な判定が行なえるようになる。既存の通信装置に設けられた機能をそのまま用いることができ、設計変更をともなわずに、ネットワーク負荷の軽減を図ることができる。また、ネットワークの形状にかかわらず、負荷の軽減を図れる。ループフレームの例えばVLANIDを保持するための資源が節約できる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る伝送システムの構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る通信装置のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る学習テーブルの一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るループ検出部を説明するための図である。
【図5】フレームフォーマット例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るループ検出部の判定内容を説明するための判定論理テーブルの一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態の第1変形例に係る通信装置のブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態の第2変形例に係る通信装置のブロック図である。
【図9】本発明の一実施形態の第3変形例に係る通信装置のブロック図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る輻輳回避方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係る通信装置におけるループ検出方法を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態の第2変形例の輻輳回避方法を説明するためのフローチャートである。
【図13】(a)はアドレス学習を説明するための図であり、(b)はエージアウトを説明するための図である。
【図14】通信装置に設けられた学習テーブルの一例を示す図である。
【図15】(a)はスパニングツリープロトコルが用いられていないリングネットワークを説明するための図であり、(b)はスパニングツリープロトコルが用いられているリングネットワークを説明するための図である。
【符号の説明】
1,21,22 ループ検出部
1a 送信元MACアドレス検索部(SA+VID検索部又はテーブル検索部)
1b 受信回線比較部
1c 時間比較部
1d,1e,1f 論理積回路
1g フレーム廃棄信号生成部
2 学習テーブル
9 ポート
10a〜10d,20,30,40 通信装置
12,12c スイッチ部(通信装置制御部)
12a 廃棄部
12c SNTP処理部
13 インターフェース終端部(IF終端部)
14 アドレス学習部(MACアドレス学習部)
15 中継回線特定部
16 装置制御部
16a 比較部(DA+VID比較部,DA+VID判定部)
16b フラッディング範囲特定部
17 現在時刻出力部
18 フレーム格納メモリ
19 設定部(タイマ値設定部,閾値設定部)
21a タイマ(可変タイマ)
21b カウンタ
23 通知部
23a 通知宛先保持部
24 外部装置
30a〜30e 端末
31a〜31d LAN
41a,41b 通信回線(伝送路)
40a〜40d リング伝送路
100 伝送システム

Claims (5)

  1. 複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする通信装置であって、
    第1のフレームの第1送信元アドレス,該複数のポートのうちの該第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,該第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持するアドレス学習部と、
    受信した第2のフレームの第2送信元アドレス,該複数のポートのうちの該第2のフレームを受信した第2ポート,第2受信時刻と、該アドレス学習部に保持された該第1送信元アドレス,該第1ポート,該第1受信時刻とに基づいて該第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出部と、
    該ループ検出部にて検出された該ループフレームとしての該第2のフレームを廃棄する廃棄部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信装置。
  2. 該ループ検出部が、
    該第2送信元アドレスおよび該第1送信元アドレスの一致/不一致と、該第2受信時刻および該第1受信時刻の時間差とに基づいて、該ループフレームのネットワークループを検出するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の通信装置。
  3. 複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする通信装置における輻輳回避方法であって、
    該通信装置が、第1のフレームの第1送信元アドレス,該複数のポートのうちの該第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,該第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持する学習ステップと、
    受信した第2のフレームの第2送信元アドレスと、該学習ステップにて保持された該第1送信元アドレスとの異同を判定するアドレス判定ステップと、
    該アドレス判定ステップにて判定された該第2のフレームの第2受信時刻および該学習ステップにて保持された該第1受信時刻の時間差と所定のタイマ値とに基づいて該第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出ステップと、
    該ループ検出ステップにて検出された該ループフレームとしての該第2のフレームを廃棄する廃棄ステップとをそなえたことを特徴とする、輻輳回避方法。
  4. 該ループ検出ステップは、さらに、
    該通信装置が、該アドレス学習部に保持された該第1エントリデータの更新処理回数が設定回数を超過したか否かを判定する更新回数判定ステップをそなえたことを特徴とする、請求項3記載の輻輳回避方法。
  5. 複数のポートを有し送信元アドレスと送信先アドレスとを含むフレームをブリッジする複数の通信装置が接続された伝送システムであって、
    該複数の通信装置のうちの少なくとも1台の通信装置が、
    第1のフレームの第1送信元アドレス,該複数のポートのうちの該第1のフレームを受信した第1ポートの識別子,該第1のフレームの第1受信時刻のそれぞれを対応付けた第1エントリデータを保持するアドレス学習部と、
    受信した第2のフレームの第2送信元アドレス,第2ポート,第2受信時刻と、該アドレス学習部に保持された該第1送信元アドレス,該受信ポート,該第1受信時刻とに基づいて該第2のフレームがループフレームであることを検出するループ検出部と、
    該ループ検出部にて検出された該ループフレームとしての該第2のフレームを廃棄する廃棄部とをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送システム。
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