JP2004319895A - 電磁波シールド体及びその製造方法 - Google Patents

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Yasushi Masahiro
泰 政広
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Abstract

【課題】パターンの線幅を狭め、透光性とシールド性を両立できる電磁波シールド体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】透明ガラス30の表面にポジ型の感光性樹脂をベースとした黒色インクを塗布して黒色層34を形成する工程と、黒色層34上に銀層35をスクリーン印刷してパターン形成する工程と、銀層35から露出した黒色層34の露出部36を紫外線によりパターン露光、現像するとともに、黒色層34の露出部36を除去して中間体37を形成し、中間体37を熱処理して電磁波シールド層を導電パターン形成する工程とを備える。黒色層34の露出部36を露光、現像して露出部36を除去し、電磁波シールド層をパターン形成するので、パターン化された黒色層34と銀層35を位置決めして重ねる必要がなく、パターンの線幅を狭めることができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)の表示画面等から放射される電磁波をシールドする電磁波シールド体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カラーテレビには様々なタイプがあるが、近年、図5に示すようなカラーのPDP1が注目されている。このPDP1は、発光部であるパネル本体2と、このパネル本体2の前面に装着されるパネル本体保護用の前面パネル3とを備え、視野角、応答速度、低消費電力に優れるという特徴を有している。
【0003】
前面パネル3は、図6に示すように、透明基板30Aの表面に電磁波シールド層31と無反射処理層32とが順次積層され、透明基板30Aの裏面には近赤外線吸収層33が積層形成されており、図示しないフレーム等と組み合わされる。透明基板30Aの表面には、電磁波をシールド(遮蔽)して周囲の電気・電子機器や人体等に対する悪影響を抑制防止する電磁波シールド層31が形成されるが、この電磁波シールド層31を形成する場合には、例えば透明基板30Aの表面に、導電インクをスクリーン印刷して網状層をパターン形成し、この網状層に透明の保護層をスクリーン印刷する方法が採用される(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9‐283977号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電磁波シールド層31は、以上のように透明基板30Aに網状層と保護層とがそれぞれスクリーン印刷され、網状層のパターンの線幅が100μm以上になるので、パターンの線幅を狭めて40μm以下にしたいという近年の要求に到底応えることができない。また、透光性を向上させればシールド性が悪化し、逆にシールド性を向上させれば透光性が悪化してしまうので、透光性とシールド性を両立させることができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みなされたもので、パターンの線幅を狭めることができ、しかも、透光性とシールド性を両立させることのできる電磁波シールド体及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記課題を達成するため、透明基板の電磁波シールド層を、透明基板に形成される黒色層と、この黒色層に形成される銀層とから構成したものであって、
透明基板に、ポジ型の感光性樹脂を含有した黒色インクを塗布して黒色層を形成するとともに、この黒色層に銀層をパターン形成し、この銀層から露出した黒色層の露出部を露光、現像して露出部を除去し、電磁波シールド層を形成するようにしたことを特徴としている。
【0008】
また、本発明においては、上記課題を達成するため、電磁波をシールドするものの製造方法であって、
透明基板に黒色層を形成する工程と、この黒色層に銀層をパターン形成する工程と、この銀層から露出した黒色層の露出部を露光、現像して露出部を除去し、電磁波シールド層を形成する工程とを含み、
黒色層を、ポジ型の感光性樹脂を含有した黒色インクを塗布して形成することを特徴としている。
なお、銀層を、スクリーン印刷することができる。
【0009】
ここで特許請求の範囲における透明基板としては、強化ガラスや半強化ガラスの他、歪みの問題を生じなければ、例えばアクリル基板等が使用される。この透明基板には、電磁波シールド層の他、無反射処理層や電子機器の誤作動を防止する近赤外線吸収層を適宜形成することができる。電磁波シールド層、黒色層、銀層は、最終的には格子形、ストライプ形、幾何学模様等にパターン形成される。また、黒色層は、導電性又は絶縁性を有していても良いし、そうでなくても良い。
【0010】
黒色層の露出部を露光、現像して露出部を除去した段階で電磁波シールド層の製造を完了しても良いが、露出部を除去した後でさらに熱処理を加えることもできる。また、銀層は、黒色層に対して遮光マスクとして機能する関係上、透光性を有していないことが好ましい。本発明に係る電磁波シールド体は、PDPの前面パネルの一部として使用されるが、何らこれに限定されるものではない。例えば、FED等の他の機器に応用することもできる。PDPには、DC型、AC型、ハイブリッド型があるが、何ら限定されるものではない。
【0011】
本発明によれば、パターン形成した銀層から露出した黒色層の露出部を露光、現像して露出部を除去し、電磁波シールド層をパターン形成するので、予めパターン化された黒色層と銀層とを位置決めして重ねる必要がなく、この結果、パターンの線幅を狭めることができる。また、ポジ型の感光性樹脂を含有した黒色インクを利用して黒色層を形成するので、不要な黒色層の露出部を容易に除去して透光性を高めることができる。また、導電性の高い銀からなる銀層を形成するので、良好なシールド性を得ることができる。
【0012】
また、銀層をスクリーン版を用いるスクリーン印刷法により形成すれば、必要な部分にのみ銀層をパターン形成することができ、これにより材料の無駄を省くことが可能になる。また、黒色層に銀層をパターン形成した後にこれらを熱処理したり、黒色層と銀層からなる中間体を熱処理すれば、黒色層の架橋により信頼性が向上し、しかも、銀層の導電性の向上が期待できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明すると、本実施形態における電磁波シールド体及びその製造方法は、図1ないし図4に示すように、透明ガラス30に感光性の黒色層34を形成する工程と、この黒色層34に銀層35をパターン形成する工程と、この銀層35から露出した黒色層34の露出部36を紫外線により露光、現像するとともに、黒色層34の露出部36を除去して中間体37を形成し、この中間体37を熱処理して電磁波シールド層31を導電パターン形成する工程とを備えるようにしている。
【0014】
透明ガラス30は、例えば強化されて耐熱性や透光性に優れる平面略矩形のガラス板からなる。この透明ガラス30は、例えば平坦なソーダライムガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等が使用される。透明ガラス30の厚さは、特に限定されるものではないが、視認性や透光性確保の観点から薄いほうが好ましい。具体的には、視認性、透光性、機械的強度の観点から、0.05〜5mm、好ましくは1.5〜3.0mm程度の厚さに形成される。
【0015】
黒色層34は、ポジ型の感光性樹脂をベースとした黒色インクからなるとともに、増感剤、重合禁止剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤、増粘剤、沈殿防止剤等が必要に応じて加えられ、透明ガラス30の全表面に形成されて反射を抑制防止する機能を有する。この黒色層34は、例えば、黒色顔料、金属酸化物系着色剤、所定のポジ型感光性樹脂溶液等を適宜配合して調製される。所定のポジ型感光性樹脂溶液としては、例えば乳酸エチル、酢酸ブチル、γ‐ブチロラクトン等が溶剤として使用される。
【0016】
銀層35は、所定の樹脂組成物に導電性付与フィラー、換言すれば、入手の容易性、コスト、導電性、耐酸化性に優れる銀粒子を含有した銀インクからなり、黒色層34の表面にスクリーン印刷によりパターン形成される。銀インクに含まれる樹脂組成物としては、黒色層34の露出部36を除去する際の現像液に対する耐性を有するものであれば、熱硬化性、紫外線硬化性、あるいは熱可塑性等の様々な樹脂が使用される。このうち、熱硬化性の樹脂等としては、例えばポリエステル‐メラミン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ‐メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、合成ゴム、天然ゴム、ポリウレタン樹脂等があげられる。
【0017】
紫外線硬化性の樹脂等としては、例えば紫外線硬化型ポリエステル、紫外線硬化型ポリビニルブチラール、紫外線硬化型アクリル樹脂、紫外線硬化型フェノール樹脂、紫外線硬化型ポリウレタン樹脂等があげられる。また、熱可塑性の樹脂等としては、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エチルセルロース、ブチルセルロース、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、熱可塑性エラストマー等が使用される。銀インクは、スクリーン印刷等の方法によりパターン形成されるが、加工法に応じ、溶剤等の添加により最適な性状に調製される。
【0018】
銀粒子は、平均粒径が0.05〜1μm、好ましくは0.07〜0.8μmに形成される。これは、平均粒径が0.05μm未満の場合には、導電性確保のため、添加量を増加する必要があるからである。逆に、1μmを超える場合には、銀粒子の脱落や食み出しのパターンエッジの直線性に与える影響が大きくなり、微細なパターンを得ることができなくなるからである。
【0019】
上記において、電磁波シールド体を製造する場合には、先ず、所定の厚さの透明ガラス30を用意し(図1参照)、この透明ガラス30の全表面に黒色インクからなる黒色層34を塗布形成して乾燥させ、この全黒色層34上に銀インクからなる銀層35をパターン塗布形成し、オーブン等で所定の時間熱処理して乾燥させる(図2参照)。黒色層34の形成に際しては、例えばロールコータやカーテンコータ等を用いることができる。黒色層34は、銀インクの溶剤を吸収し、幅方向に対する広がり、換言すれば、パターンだれを有効に防止する。銀層35は、例えば格子形等のパターンにスクリーン印刷される。
【0020】
電磁波シールド層31を形成する黒色層34と銀層35とを多層に形成したら、黒色層34とパターン化された銀層35とをUV照射機の紫外線により露光(図3参照)して現像液に対して可溶化させ、銀層35から露出した黒色層34の露出部36をスプレーやディッピング等の方法による所定の現像液で除去し、黒色層34が銀層35同様に格子形にパターン形成された中間体37を形成する(図4参照)。UV照射機は、特に限定されるものではないが、例えばベルトコンベヤを備え、メタルハライド灯を点灯させるタイプ等が使用される。銀層35は、パターンマスクとして機能し、紫外線を遮断して黒色層34の感光を有効に防止する。
【0021】
次いで、中間体37をオーブン等に投入して200〜600℃の温度で熱処理し、この熱処理を所定の時間維持して電磁波シールド層31を形成する銀層35を収縮させ、その後、所定温度に冷却する。そして、オーブンから中間体37を取り出した後、中間体37を所定時間放置して電磁波シールド層31を完全に導電パターン化すれば、電磁波シールド体を製造することができる。
【0022】
電磁波シールド層31におけるパターンの線幅は2〜40μmが好ましい。これは、線幅が2μm未満の場合には、電磁波のシールド特性が劣化し、又パターンの断線を招くおそれがあるからである。逆に、線幅が40μmを超える場合には、透光性を維持するために線間隔を広げる必要があり、透光性とシールド特性の両立が困難化することとなる。
【0023】
電磁波シールド体を製造したら、透明ガラス30の裏面に近赤外線吸収層33を透明の接着剤により接着し、電磁波シールド層31に無反射処理層32を透明の接着剤により接着し、図示しないフレーム等と組み合わせる。こうすれば、前面パネル3を得ることができる。無反射処理層32は、必要がなければ、適宜省略することも可能である。
【0024】
上記によれば、銀層35から露出した黒色層34の露出部36を露光、現像して露出部36を除去し、電磁波シールド層31をパターン形成するので、パターン化された黒色層34と銀層35とを高精度に位置決めして重ねる必要が全くない。この結果、パターンの線幅を40μm、好ましくは30μm程度、より好ましくは20μm程度に狭めることができ、従来法では不可能だったパターンの線幅を狭めることができる。また、ポジ型の感光性樹脂を含有した黒色インクを利用して黒色層34を形成するので、不要な黒色層34の露出部36を容易に除去し、透光性を著しく高めることができる。また、導電性の高い銀からなる銀層35を形成するので、良好なシールド性を得ることができ、しかも、空気雰囲気中での熱処理が可能になる。
【0025】
また、銀層35をフォトリソ法ではなく、生産性の高いスクリーン印刷法により形成するので、必要な部分にのみ銀層35を形成することができ、これにより材料の無駄を省くことが可能になる。さらに、透明ガラス30に銀層35を直接形成するのではなく、透明ガラス30と銀層35との間に、光線を吸収する無彩色の黒色層34を介在させるので、透明ガラス30が全体として曇ることがない。したがって、透明ガラス30に求められる視認性を著しく向上させることが可能になる。さらにまた、黒色層34に銀層35をパターン形成した後にこれらを熱処理したり、黒色層34と銀層35からなる中間体37を熱処理するので、黒色層34の架橋により信頼性が向上し、しかも、銀層35の導電性の向上が大いに期待できる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明に係る電磁波シールド体及びその製造方法の実施例について比較例と共に説明する。
実施例1〜6、比較例1,2で電磁波シールド体をそれぞれ製造し、各電磁波シールド体のシールド効果、透光性、視認性を測定評価してその結果を表1にまとめた。
【0027】
実施例1〜6
先ず、厚さ2.5mm,縦582mm×横982mmの半強化ソーダライムガラスからなる透明ガラスを用意し、この透明ガラスの片側の全表面に黒色インクからなる黒色層をロールコータにより塗布形成して乾燥させ、この全黒色層上に銀インクからなる銀層をスクリーン印刷によりパターン塗布形成し、150℃のオーブンで20分間乾燥させた。表1における黒色層のベース中、SIPR9355は、信越化学工業株式会社製のポジ型感光性樹脂溶液で、溶剤としては乳酸エチル/酢酸ブチル=50/50を使用した。また、CRC‐8300は住友ベークライト株式会社製のポジ型感光性樹脂溶液で、溶剤としてはγ‐ブチロラクトンを使用した。黒色層の厚さは、実施例毎に変更するようにし、乾燥後の厚さを表1に記載した。
【0028】
銀インクは、フェノキシ樹脂(InChem社製 商品名PKHH)100質量部に対し、質量平均粒子径0.3μmで略球形の銀粉末1500質量部、溶剤ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート900質量部を用いて調製した。スクリーン印刷のスクリーンは、SUS♯400のメッシュとし、乳剤厚さ100μmで530mm×930mmの矩形領域に線幅20μm、ピッチ250μm、バイアス15°の格子形の開口パターンを有し、その外側全周に幅25mmのアース用電極部を形成するための開口部を有するタイプとした。
【0029】
黒色層と銀層とを形成したら、黒色層とパターン化された銀層とをUV照射機の紫外線により露光して現像液に対して可溶化させ、銀層から露出した黒色層の露出部を2.38%のTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液で除去し、黒色層が銀層同様に格子形にパターン形成された電磁波シールド体を製造した。UV照射機は、3kWのメタルハライドランプを光源とし、フルネルレンズにより平行光を得るタイプとし、積算光量を600mJ/cmとして露光した。
【0030】
比較例1、2
基本的には実施例と同様だが、比較例1では透明ガラスの片側の全表面に銀インクからなる銀層をスクリーン印刷により直接印刷し、黒色層を省略した。比較例2では黒色顔料を省略した。
【0031】
シールド効果試験
各電磁波シールド体を縦横20×20cmにカットし、アドバンテスト法により周波数0.1MHz〜1GHzの範囲における電磁波の減衰率(dB)を測定し、上記周波数における各電磁波シールド体のシールド効果を評価した。表1には、シールド効果の指標として、周波数200MHzにおける電磁波の減衰率(dB)を以下の評価基準で評価した結果を記載した。
〔評価基準〕
××:10dB以下
× :10dBを超え、20dB以下
△ :20dBを超え、40dB以下
○ :40dBを超え、50dB以下
◎ :50dB超
【0032】
透光性試験
各電磁波シールド体の可視光線(波長400〜700nm)の分光透過率を測定し、その最低値を指標として、各電磁波シールド体の透光性を以下の評価基準で評価した。
〔評価基準〕
××:50%以下
× :50%を超え、60%以下
△ :60%を超え、70%以下
○ :70%を超え、80%以下
◎ :80%超
【0033】
視認性試験
各電磁波シールド体の電磁波シールド層を内側にし、これをPDPの表示画面の前面に5mmの間隔を空けて設置し、表示画面の視認性を以下の評価基準で評価した。
〔評価基準〕
× :全面に亘ってムラやメッシュを確認した
△ :かすかにムラやメッシュを確認した
○ :ムラやメッシュを全く確認することがなく、しかも、コントラストも十分に高く、良好な画像を得た
◎ :ムラやメッシュを全く確認することがなく、しかも、コントラストが著しく高く、きわめて良好な画像を得た
【0034】
【表1】
Figure 2004319895
【0035】
試験結果
実施例1,4の電磁波シールド体に関しては、非常に良好なシールド効果、透光性、視認性を確認した。
実施例2,5の電磁波シールド体に関しては、黒色層を2μmと薄くしたので、スクリーン印刷時の溶剤の吸収能力が僅かに劣化し、透光性の低下を招いたが、実用上問題のない電磁波シールド体を得ることができた。
実施例3,6の電磁波シールド体に関しては、黒色層を1μmとさらに薄くしたので、スクリーン印刷時の溶剤の吸収能力が劣化し、透光性と視認性が低下したが、実用上問題のない電磁波シールド体を得ることができた。
【0036】
これに対し、比較例1の電磁波シールド体については、黒色層を省略した関係上、導電層のパターンが著しく広がり、十分な透光性や視認性を得ることができなかった。
比較例2の電磁波シールド体については、優れたシールド効果や透光性を得ることができたものの、黒色顔料を省略したので、視認性の大幅な低下を招いた。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、パターンの線幅を狭め、透光性とシールド性を両立することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁波シールド体の製造方法の実施形態における透明ガラスを示す模式断面説明図である。
【図2】本発明に係る電磁波シールド体の製造方法の実施形態における透明ガラスに黒色層を形成し、この黒色層上にパターン化された銀層を形成した状態を示す模式断面説明図である。
【図3】本発明に係る電磁波シールド体の製造方法の実施形態における黒色層とパターン化された銀層を紫外線により露光する状態を示す模式断面説明図である。
【図4】本発明に係る電磁波シールド体及びその製造方法の実施形態における黒色層が格子形にパターン形成された中間体を示す模式断面説明図である。
【図5】プラズマディスプレイを示す全体斜視説明図である。
【図6】プラズマディスプレイの前面パネルを示す説明図である。
【符号の説明】
1 PDP
3 前面パネル
30 透明ガラス(透明基板)
31 電磁波シールド層
34 黒色層
35 銀層
36 露出部
37 中間体

Claims (3)

  1. 透明基板の電磁波シールド層を、透明基板に形成される黒色層と、この黒色層に形成される銀層とから構成した電磁波シールド体であって、
    透明基板に、ポジ型の感光性樹脂を含有した黒色インクを塗布して黒色層を形成するとともに、この黒色層に銀層をパターン形成し、この銀層から露出した黒色層の露出部を露光、現像して露出部を除去し、電磁波シールド層を形成するようにしたことを特徴とする電磁波シールド体。
  2. 電磁波をシールドする電磁波シールド体の製造方法であって、
    透明基板に黒色層を形成する工程と、この黒色層に銀層をパターン形成する工程と、この銀層から露出した黒色層の露出部を露光、現像して露出部を除去し、電磁波シールド層を形成する工程とを含み、
    黒色層を、ポジ型の感光性樹脂を含有した黒色インクを塗布して形成することを特徴とする電磁波シールド体の製造方法。
  3. 銀層を、スクリーン印刷する請求項2記載の電磁波シールド体の製造方法。
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