JP2004319637A - アライメントマークの形成方法およびそれを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【構成】支持基板と、支持基板上に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成されるとともに、素子形成領域とマーク形成領域とが備えられたシリコン層とから構成されるSOI基板を準備する工程と、素子形成領域およびマーク形成領域におけるシリコン層上の所定の位置に酸化防止膜を形成する工程と、酸化防止膜より露出したシリコン層を酸化する工程と、シリコン層を酸化する工程の後、前記マーク形成領域のシリコン層に形成されたシリコン酸化膜と前記マーク形成領域のシリコン層上に形成された前記酸化防止膜とから構成されるアライメントマークをマーク形成領域に形成する工程とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に支持基板上に絶縁膜を介して設けられた半導体膜上に半導体素子を形成するSOI構造を有する半導体装置において、必要となるアライメントマークの形成方法およびそれを用いた半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の製造技術の1つとして、ホトリソグラフィー技術がある。これは、半導体基板上に被加工層を形成した後、感光性のホトレジスト膜を形成するものである。被加工層上に形成されたホトレジスト膜は、所望のパターンを有するホトマスクを介して選択的に露光され、現像処理の後、ホトレジストのパターンを形成する。このパターニングされたホトレジスト膜をエッチングのマスクとして被加工層のエッチングを行う。これらの工程を繰り返して行うことにより積層構造を有する半導体装置の集積回路が形成される。
【0003】
このようなホトリソグラフィー技術では、被加工層のパターニング工程において、下層の構成部分との整合性を図るために下層に形成された整合用マークを基準としてホトマスクの位置合わせを行っている。このような整合用マークは、アライメントマークと称されており、半導体基板がシリコン半導体基板からなる場合、例えば、半導体基板上の回路素子が形成される活性領域を区画する素子分離部を形成するためのLOCOS法を利用して、回路素子および素子分離部が形成される素子形成領域以外の領域に形成されている。
【0004】
従来のSOI構造の半導体基板(SOI基板)を用いた半導体装置の製造工程においても、素子形成領域以外の領域であるマーク形成領域には、前記LOCOS法を利用したアライメントマークが設けられている。このアライメントマークは、LOCOS法を用いて形成されたフィールド酸化膜と同等の透過性を有するシリコン酸化膜部分と、該シリコン酸化膜部分により区画されたシリコン部分とを有し、該シリコン部分と該シリコン部分を取り囲む前記シリコン酸化膜部分との境に形成される段差部をアライメントマークとして光学的に観察することにより、ホトマスクの位置合わせを行っている。
【0005】
近年の集積回路の高性能化(高集積化、高機能化、低電源電圧化等)に伴い、シリコン半導体層厚、すなわちシリコン半導体層の膜厚は次第に薄くなってきている。このため、LOCOS法を用いたアライメントマークでは、マーク境界部の段差が小さくなり、アライメントマークの検出誤差が大きくなるといった問題が生じていた。
上記のような問題点を改善するための方法として、例えば、下記の特許文献1に示されるようなアライメントマークの形成方法がある。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−353120号公報
【0007】
以下、上記公報に記載された従来技術を説明する。
上記公報に記載されたアライメントマークの形成技術では、まず、LOCOS法により素子形成領域のシリコン半導体層に素子分離部を形成するとともに、マーク形成領域におけるシリコン半導体層の所定の位置にはアライメントマークに対応した形状の酸化膜を形成する。その後、素子形成領域のシリコン半導体層と素子分離部の表面にエッチング用のレジストを形成し、マーク形成領域に形成された酸化膜とその下の絶縁膜層を除去することで、絶縁膜層と半導体層の総厚に相当する深さを有するアライメントマークが得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マーク形成領域に形成された酸化膜とその下のシリコン酸化膜を除去することにて形成される従来のアライメントマークの形成方法においては、アライメントマーク形成時、マーク形成領域におけるシリコン半導体層がエッチング用のレジストより露出するため、酸化膜および絶縁膜層の除去の際にマーク形成領域におけるシリコン半導体層がエッチングされてしまうといった問題があった。すなわち、シリコン半導体層下の絶縁膜層についてもマーク形成時にエッチングされてしまうこととなるため、マークエッジ部の角度が緩くなり、その結果、アライメントマークのエッジ段差からの信号のコントラストが弱くなって精度の高いアライメントマークの検出が困難となるといった課題が生じていた。
【0009】
本発明は、上記のような問題点を解決するために成されたものであり、より薄膜化された半導体層を有するSOI構造の半導体装置の製造工程において、精度良く検出することができるアライメントマークの形成方法を提供することを目的とする。さらに、それを用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るアライメントマークの形成方法は、支持基板と、支持基板上に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成されるとともに、素子形成領域とマーク形成領域とが備えられたシリコン層とから構成されるSOI基板を準備する工程と、素子形成領域およびマーク形成領域におけるシリコン層上の所定の位置に酸化防止膜を形成する工程と、酸化防止膜より露出したシリコン層を酸化する工程と、シリコン層を酸化する工程の後、前記マーク形成領域のシリコン層に形成されたシリコン酸化膜と前記マーク形成領域のシリコン層上に形成された前記酸化防止膜とから構成されるアライメントマークをマーク形成領域に形成する工程とから構成されるものである。
【0011】
また、本発明に係る半導体記憶装置の製造方法は、支持基板と、支持基板上に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成されるとともに、素子形成領域とマーク形成領域とが備えられたシリコン層とから構成されるSOI基板を準備する工程と、素子形成領域およびマーク形成領域におけるシリコン層上の所定の位置に酸化防止膜を形成する工程と、酸化防止膜より露出したシリコン層を酸化する工程と、シリコン層を酸化する工程の後、素子形成領域のシリコン層上に形成された酸化防止膜を除去し、前記マーク形成領域のシリコン層に形成されたシリコン酸化膜と前記マーク形成領域のシリコン層上に形成された前記酸化防止膜とから構成されるアライメントマークをマーク形成領域に形成する工程と、アライメントマークを形成した後、シリコン層上にゲート電極材料膜を形成する工程と、ゲート電極材料膜上にレジスト膜を形成し、アライメントマークを基準として、素子形成領域上のレジスト膜に回路パターンを露光する工程と、前記アライメントマークを形成した後、前記シリコン層上にゲート電極材料膜を形成する工程と、前記ゲート電極材料膜上にレジスト膜を形成し、前記アライメントマークを基準として、前記素子形成領域上の前記レジスト膜に回路パターンを露光する工程とから構成されるものである。
これらの構成により、精度良く検出することができるアライメントマークが提供され、結果として、寸法精度が劣化することによって生じる、チップ信頼性の低下や歩留まりの低下といった課題を回避することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1(a),(b)は、本発明に係るアライメントマーク構造を説明するための図面であり、図1(a)は本発明にて形成されるアライメントマークの平面図、図1(b)は図1(a)中の直線A−Aにおける断面を示す断面図である。
本発明におけるアライメントマーク101は、図1(a)に示すように、例えば、基板100のマーク形成領域104に形成された、酸化防止膜102であるシリコン窒化膜と、酸化防止膜102より露出した位置に形成されたLOCOS酸化膜103とから構成されている。
本実施形態においては、図1(b)に示すように、半導体素子を形成する基板として、シリコン基板105と、その基板105上に形成されたシリコン酸化膜(SiO2)からなる絶縁層106、および絶縁層106を介して該基板105上に形成されたSOI層107とを備えるSOI基板100を用いている。このように、SOI基板100を半導体素子形成用の基板として用いることで、従来のバルク半導体基板上に半導体素子を形成する半導体集積回路と比較して、表面に形成される半導体集積回路の接合容量の低減、素子間分離耐圧の向上等、様々な効果を得ることが可能となっている。
【0013】
さらに、本実施形態において、SOI基板100を構成するSOI層107の膜厚は約50nm程度であり、SOI層107上に形成されたシリコン窒化膜からなる酸化防止膜102、およびLOCOS酸化膜103の膜厚は、それぞれ約100nm、60nm程度である。以下、本実施形態においては、アライメントマーク101を構成する酸化防止膜102として、約100nm程度の膜厚を有するシリコン窒化膜を例に挙げて説明を行うが、アライメントマーク101を構成する酸化防止膜102の膜厚はこれに限られるものではなく、本実施形態におけるアライメントマークの形成方法において、膜厚が約30nm以上のシリコン窒化膜であれば酸化防止膜102として用いることが可能である。
本実施形態によれば、約30nm程度の膜厚を有する酸化防止膜102と酸化防止膜102の開口部に形成されたLOCOS酸化膜103にてフォトリソグラフィー工程におけるアライメントマークを構成することができるようになるため、マーク形成領域104における平坦性を損なうこと無く、十分な精度のマーク検出が可能となる。
【0014】
フォトリソグラフィー工程では、例えば、基板表面に形成された所望の材料の上にレジスト膜(感光性高分子材料)を塗布する塗布処理と、ガラス板等にクロム等の遮光性のパターンが形成されたマスクを用いてレジスト膜の表面に紫外光等を照射し、レジスト膜の表面に所定の回路パターンを露光する露光処理と、露光したレジスト膜を現像して所定の回路パターンを転写したレジストパターンを形成する現像処理とが行われる。
この露光処理では、各層の回路パターンを所定の位置に精度よく露光することが不可欠であり、このため、第1層目のフォトリソグラフィー工程において、基板上に位置合わせ用のアライメントマークが形成される。
なお、最適なアライメントマーク101を構成する酸化防止膜102の膜厚は、SOI基板のSOI層膜厚、酸化防止膜102における開口部のサイズ、使用されるアライメント方法等により適宜決定されることが望ましい。
【0015】
また、本実施形態のアライメントマーク101は、上面形状が直交する長辺と短辺とから構成される長方形形状となっている。アライメントマークの上面形状をこのような形状とすることで、マーク検出および解析するプログラムを単純にすることが可能となり、結果として、マーク検出時間を短縮することが可能となる。
以下、SOI基板100の素子形成領域に半導体素子としてMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを形成する例を用いて、本発明に係るアライメントマークの形成方法およびそれを用いた半導体装置の製造方法を説明する。
図2(a)〜(e)及び図3(a)〜(d)は、それぞれ本実施形態における半導体装置の製造方法(その1およびその2)を示す工程断面図である。図2および図3にて示す例では、各図に示されたSOI基板100の左半には、アライメントマークが形成されるマーク形成領域104が示され、右半には、トランジスタ等の半導体素子が形成される素子形成領域201が示されている。
素子形成領域201は、回路素子が形成されたSOI層107上に複数の絶縁層を多層に重ね合わせ、層間を接続して所定の回路を三次元的に実現した領域である。各層は、その層の所望の材料をSOI基板100表面上に形成する成膜工程、その層の上に所望の回路パターンに対応するレジスト膜を転写形成するフォトリソグラフィー工程、および、このパターン化されたレジスト膜をマスクとしてSOI基板100表面上に形成された被加工層の不要部分を除去するエッチング工程等によって順次形成される。
【0016】
まず、図2(a)に示す工程において、基板105および絶縁層106、SOI層107を備えるSOI基板100を準備し、マーク形成領域104および素子形成領域201を含むSOI層107上にパッド酸化膜202、シリコン窒化膜203を順次形成する。
その後、図2(b)に示す工程において、マーク形成領域104および素子形成領域201のシリコン窒化膜203上にレジスト膜を形成し、公知のフォトリソグラフィー技術を用いて、マーク形成予定領域Aおよび素子分離部形成予定領域Bを開口するレジストパターン204を形成する。
次に、図2(c)に示すように、シリコン窒化膜203上に形成されたレジストパターン204をマスクとして用いてシリコン窒化膜203のエッチングを行う。これにより、SOI層105の所定の位置には、パターン化されたシリコン窒化膜より構成されたLOCOS酸化膜形成用の酸化防止膜102が形成される。
【0017】
この酸化防止膜102を用いて、公知のLOCOS(Local Oxidation of Silicon)プロセスによりSOI層107を局所的に酸化し、シリコン酸化膜よりなるLOCOS酸化膜103を形成する。SOI層107内に形成されたLOCOS酸化膜103はそれぞれ、アライメントマーク101、素子分離部205を構成する。素子分離部205により囲まれた領域は、後の工程にて、例えば、MOSトランジスタ等の半導体素子が形成されるアクティブ領域206となる。
このLOCOS酸化膜形成工程において、マーク形成領域104には、アライメントマーク101に対応した形状のLOCOS酸化膜103aが形成されると共に、素子形成領域201には、回路パターンに対応した所定のパターン(素子分離部205)のLOCOS酸化膜103bが形成される。
【0018】
本実施の形態では、マーク形成領域104に形成された酸化防止膜102より露出したSOI層107の幅、つまりマスク開口部の断面方向の距離L1は、素子形成領域201に形成された酸化防止膜102より露出したSOI層107の幅の距離L2よりも長いことが望ましい。
酸化防止膜102の開口部の幅を、上記のような関係(L1>L2)とすることで、マーク形成領域104に形成されるLOCOS酸化膜103aの膜厚を素子分離部205に形成されるLOCOS酸化膜103bの膜厚と比較して十分に厚くすることが可能となる。そのため、例えば、アライメントマーク101形成後に行われる、パッド酸化膜除去や洗浄工程において生じる恐れのあるLOCOS酸化膜103の膜ベリをマーク形成領域104のLOCOS酸化膜103aにおいて小さく抑えることが可能となる。つまり、マーク形成領域104におけるLOCOS酸化膜103aの膜減りの影響を最小限に抑えることで、アライメントマーク101のエッジ部における段差を十分確保することが可能となり、結果、エッジ段差からの信号のコントラストが弱くならないため、より精度の高いマーク検出が可能となる。
【0019】
なお、マーク形成領域における酸化防止膜の段差がウエハ面内の平坦性に影響を与える場合は、マーク検出時に段差を検出できる程度の距離までL1を短く設定することも可能である。このような場合、L1を短く設定することでマーク形成領域における平坦性の悪化を防ぐことが可能となるため、プロセスばらつきによる歩留まりの低下を回避することができる。
SOI層107の所定の位置にLOCOS酸化膜103を形成した後、図2(d)に示すように、SOI層107およびLOCOS酸化膜103の表面にレジスト材を塗布し、マーク形成領域104のうち、マーク形成予定領域Aを含むSOI基板100上にこのレジスト材を残すようなパターンを露光する。更に、感光したレジスト材を現像して、マーク形成領域104の所定の位置にレジストパターン207を形成する。すなわち、マーク形成予定領域Aに含まれるLOCOS酸化膜103a上にはレジスト膜が形成され、素子形成領域201にはレジスト膜が形成されないレジストパターン207をSOI基板100上に形成する。その後、このレジストパターン207をマスクとして用い、素子形成領域201上に形成された酸化防止膜102を除去する。
【0020】
以上の工程により、マーク形成領域104には、LOCOS酸化膜103aとSOI層107上に残された酸化防止膜102とを備えるアライメントマーク101が形成される。
マーク形成領域104にアライメントマーク101が形成された後、図3(a)に示すように、アライメントマーク101を含むSOI基板100表面上にシリコン酸化膜等よりなるゲート絶縁膜301、ゲート電極を構成する導電膜302、およびシリコン窒化膜303を順次形成し、続いて、シリコン窒化膜303の表面に、次のフォトリソグラフィー工程において用いられるレジスト膜304を平坦に塗布する。
レジスト膜304が塗布されたSOI基板100は、図示しない露光装置へと搬送され、レジスト膜304表面にハロゲン光やレーザ光等が照射される。照射された光は、SOI基板100に形成された各層の境界部分において反射され、また回折される。反射光や回折光は露光装置の光検出部にて検出され、その光の強度に応じた信号が出力される。露光装置では、光検出部で検出されたアライメントマーク101の位置に基づいて、SOI基板の位置が更に調整される。
【0021】
図3(a)の本実施形態におけるアライメントマーク101では、マーク領域104に形成されたLOCOS酸化膜103aに加え、LOCOS酸化膜103aを形成する酸化防止膜102によりアライメントマークが構成されている。そのため、酸化防止膜102の膜厚分マークエッジ部の段差が大きくなり、結果として、その境界における乱反射が他の部分と比較して大きくなる。すなわち、アライメントマークの位置検出精度が向上する。検出されたアライメントマーク101の位置にしたがって、更に、SOI基板100の位置が微調整され、レジスト膜304に対する露光処理用のマスクの位置が正確に合わせられる。
図3(b)において、図示しないマスクを介して、レジスト膜304の表面に紫外光等の光線を照射し、レジスト膜304に対して所定の回路パターンを露光する。更に、レジスト膜304を現像し、所定の回路パターンに対応するレジストパターンを形成する現像処理を行う。これにより、例えば、素子形成領域201のゲート電極形成位置に、ゲート電極形成用のレジストパターン305が形成される。
【0022】
素子形成領域202のSOI基板100上にレジストパターン305を形成した後、図3(c)に示すように、ゲート電極形成用のレジストパターン305をマスクとして用いてエッチングを行い、ゲート電極形成位置以外のシリコン窒化膜303、導電膜302およびゲート絶縁膜301を順次除去する。
この後、レジストパターン305を除去して、素子形成領域201のアクティブ領域207上にゲート電極306を形成する。
次に、図3(d)に示すように、アクティブ領域207上に形成されたゲート電極306をマスクとして、SOI層107に不純物の注入を行う。これにより、ゲート電極306の両側にあるアクティブ領域207のSOI層107には不純物拡散層307が形成される。
【0023】
以上の工程により、SOI基板100の素子形成領域201には、ゲート電極306を備え、不純物拡散層307をソースまたはドレインとするMOSトランジスタ308が形成される。
更に、MOSトランジスタ308を形成した後、SOI基板100表面に層間絶縁膜309、および次層におけるフォトリソグラフィー工程にて用いられるレジスト膜310を平坦に塗布する塗布工程を繰り返し行い、各層の回路パターンを順次形成する。これにより、多層構造を有する集積回路がSOI基板100上に形成される。
なお、ここで繰り返し行われるフォトリソグラフィー工程においても、本実施形態によれば、エッジ段差が大きい、本実施形態におけるアライメントマーク101が用いられることとなるため、SOI基板100上のアライメントマーク101が精度よく検出される。この結果、検出されたアライメントマークの位置に従って、SOI基板100の位置が微調整されることとなり、レジスト膜310に対する露光処理用のマスクの位置がより正確に合わせられることが可能となる。
【0024】
以上のように、本実施形態における半導体装置では、図2の製造方法において、マーク領域104の所定の位置に形成されたLOCOS酸化膜103aとSOI層107上に残存した酸化防止膜102とを備えるアライメントマーク101を用いることで、深い凹部、すなわちエッジ段差の大きなアライメントマーク101によるフォトリソグラフィー工程のマスク位置合わせを行うことが可能となる。
その結果、高い位置合わせ精度を求められるフォトリソグラフィー工程において、アライメントマークの位置を精度よく検出することができるという効果を得ることができる。
また、図3の製造方法におけるゲート電極の形成工程においても、マーク形成領域104には深い凹部がそのまま保たれたアライメントマーク101が形成されているため、2層目以降の位置合わせ工程においても精度よく露光装置のマスクの位置合わせを行うことができるという効果も得ることができる。
すなわち、本実施形態のアライメントマークにおいては、これらの構成を有することで、精度良く検出することができるアライメントマークが提供され、結果として、寸法精度が劣化することによって生じる、チップ信頼性の低下や歩留まりの低下といった課題を回避することが可能となる。
【0025】
加えて、本実施形態におけるアライメントマークの形成方法によれば、素子分離部205の形成工程と同じ工程にてアライメントマークの酸化防止膜102を形成し、更に、マーク領域104の所定の位置に形成された酸化防止膜102を残すことで位置合わせ時に使用されるアライメントマーク101を形成しているため、素子分離部205により規定されるアクティブ領域206とアライメントマーク101との位置は相対的な関係となっており、アクティブ領域206に対してアライメントマーク101の位置がずれる恐れがない。
つまり、アクティブ領域206に対して高い精度で位置合わせを行う必要のある、例えばゲート電極形成のフォトリソグラフィー工程において、本実施形態におけるアライメントマークを用いるようにすれば、ゲート電極を形成するためのレジストパターン305を露光するマスクの位置を、アクティブ領域206に対して直接調整することが可能となる。その結果、より少ない合わせマージン対してもマスクの位置合わせを行うことが可能となるため、更に高集積化された半導体装置を実現することが可能となる。
【0026】
なお、本実施形態においては、アライメントマーク101が形成されるマーク形成領域104が、例えば、図4(a)に示すように、露光装置における1回のショット領域400内に設けられる素子形成領域と素子領域との間、つまり複数の素子形成領域との間を区画する領域(グリッドライン)401に設けられている。このように、素子を形成する素子形成領域201に隣接してアライメントマーク101を配置するようにすることで、形成する素子の近くにアライメントマークを配置することが可能となるため、素子形成時の各フォトリソグラフィー工程において精度よくアライメントマークを検出することが可能となり、結果として、寸法精度が劣化することによって生じる、チップ信頼性の低下や歩留まりの低下といった課題を回避することが可能となる。
また、本実施形態におけるアライメントマーク101は、図4(b)に示すように、隣り合う複数の露光装置のショット領域400間に配置することも可能である。このような場合、単位ウエハ内に設けられるアライメントマークの数を少なくすることが可能となるため、結果として、マーク形成領域の面積を抑えることが可能となる。
【0027】
なお、以上に説明した本実施形態では、マーク形成領域104に形成された酸化防止膜102および酸化防止膜102に形成された1つの開口部内に形成されたLOCOS酸化膜103aをアライメントマーク101とする場合を例に挙げて説明を行ったが、図5(a),(b)に示すように、本実施形態におけるアライメントマークは、マーク形成領域104の酸化防止膜102に形成された複数の開口部内に形成されるLOCOS酸化膜105にて構成することも可能である。特に、図5に示すような同一形状の複数の開口部により形成されたLOCOS酸化膜103aを有するアライメントマーク501を位置合わせのマークとして使用するようにすれば、各アライメントマークにおける段差部の平均値をマーク検出に利用することが可能となる。そのため、アライメントマークを形成する際に生じる恐れのあるプロセスばらつきの影響を最小限に抑えることが可能となり、結果として、各フォトリソグラフィー工程における位置合わせの精度を向上させることが可能となる。
【0028】
また、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。この変形例としては、例えば、次のようなものがある。
(a)図1におけるアライメントマーク101は矩形をしているが、形状については、点状やその他、任意の形状をとり得る。アライメントマークの形状、寸法、個数および位置等について、本実施形態では特に限定していないが、適用する露光装置のマーク検出方法に応じて適宜選択される。
(b)酸化防止膜102としてシリコン窒化膜、電極材料としてポリシリコン膜等をそれぞれ例に挙げたが、これらは一例であり、これに限定されるものではない。例えば、本発明の酸化防止膜は、LOCOS酸化膜105形成時、開口部以外の領域の酸化を防止する機能を有する膜であればよく、シリコン酸化膜等も本発明の酸化防止膜として用いることが可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本実施形態における半導体装置では、マーク形成領域104の所定の位置に形成された酸化防止膜102および、酸化防止膜102の開口部内に形成されたLOCOS酸化膜103aを備えるアライメントマーク101を用いることで、深い凹部、すなわちエッジ段差の大きなアライメントマーク101によりフォトリソグラフィー工程のマスク位置合わせを行うことが可能となる。その結果、精度よくアライメントマークの位置を検出することができるようになり、寸法精度が劣化することによって生じる、チップ信頼性の低下や歩留まりの低下といった課題を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1実施形態のアライメントマーク構造を示す平面図および断面図である。
【図2】本発明における半導体装置の製造方法における各工程断面図(その1)である。
【図3】本発明における半導体装置の製造方法における各工程断面図(その2)である。
【図4】本発明におけるアライメントマークを説明する平面図(その1)である。
【図5】本発明におけるアライメントマークを説明する平面図(その2)である。
【符号の説明】
100 SOI基板
101 アライメントマーク
102 酸化防止膜
103 LOCOS酸化膜
104 マーク形成領域
105 基板
106 絶縁層
107 SOI層
Claims (8)
- 支持基板と、前記支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成されるとともに、素子形成領域とマーク形成領域とが備えられたシリコン層とから構成されるSOI基板を準備する工程と、
前記素子形成領域および前記マーク形成領域におけるシリコン層上の所定の位置に酸化防止膜を形成する工程と、
前記酸化防止膜より露出した前記シリコン層を酸化する工程と、
前記シリコン層を酸化する工程の後、前記マーク形成領域のシリコン層に形成されたシリコン酸化膜と前記マーク形成領域のシリコン層上に形成された前記酸化防止膜とから構成されるアライメントマークを前記マーク形成領域に形成する工程と、
を有することを特徴とするアライメントマークの形成方法。 - 請求項1記載のアライメントマークの形成方法において、
前記酸化防止膜は、シリコン窒化膜により形成されることを特徴とするアライメントマークの形成方法。 - 請求項2記載のアライメントマークの形成方法において、
前記酸化防止膜は、略30nm以上の膜厚にて形成されることを特徴とするアライメントマークの形成方法。 - 請求項1記載のアライメントマークの形成方法において、
前記マーク形成領域のシリコン層上には、互いに離間した複数の前記アライメントマークが形成されていることを特徴とするアライメントマークの形成方法。 - 請求項4記載のアライメントマークの形成方法において、
前記マーク形成領域のシリコン層上に形成される前記複数のアライメントマークの形状は、略同一形状であることを特徴とするアライメントマークの形成方法
。 - 請求項1記載のアライメントマークの形成方法において、前記シリコン層を酸化する工程は、前記素子形成領域のシリコン層に素子分離部を形成する工程を有することを特徴とするアライメントマーク形成方法。
- 請求項1記載のアライメントマークの形成方法において、
前記マーク形成領域は、隣接する前記素子形成領域間に設けられていることを特徴とするアライメントマーク形成方法。 - 支持基板と、前記支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成されるとともに、素子形成領域とマーク形成領域とが備えられたシリコン層とから構成されるSOI基板を準備する工程と、
前記素子形成領域および前記マーク形成領域におけるシリコン層上の所定の位置に酸化防止膜を形成する工程と、
前記酸化防止膜より露出した前記シリコン層を酸化する工程と、
前記シリコン層を酸化する工程の後、前記素子形成領域のシリコン層上に形成された前記酸化防止膜を除去し、前記マーク形成領域のシリコン層に形成されたシリコン酸化膜と前記マーク形成領域のシリコン層上に形成された前記酸化防止膜とから構成されるアライメントマークを前記マーク形成領域に形成する工程と、
前記アライメントマークを形成した後、前記シリコン層上にゲート電極材料膜を形成する工程と、
前記ゲート電極材料膜上にレジスト膜を形成し、前記アライメントマークを基準として、前記素子形成領域上の前記レジスト膜に回路パターンを露光する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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