JP2004319547A - 物品の自動搬送水切り装置および自動搬送水切り方法、並びに物品の自動洗浄装置及び自動洗浄方法 - Google Patents

物品の自動搬送水切り装置および自動搬送水切り方法、並びに物品の自動洗浄装置及び自動洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】物品の水切り、特に折り返し部や凹部等が形成されている物品の水切りを効果的に行うことのできる物品の自動搬送水切り装置、及び物品の自動洗浄装置を提供する。
【解決手段】物品を自動的に搬送しながら水切りを行う物品の自動搬送水切り装置であって、少なくとも前記物品を載置して搬送する搬送ベルト部と、該搬送ベルト部を駆動させるベルト駆動部とを具備し、前記搬送ベルト部は網状の構造を有するものであり、かつ該搬送ベルト部に、前記物品を搬送しながら回転させることにより物品の水切りを行う回転部が形成されているものであることを特徴とする物品の自動搬送水切り装置、及び該物品の自動搬送水切り装置を具備する物品の自動洗浄装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品を自動的に搬送しながら物品に水切りを行うための物品の自動搬送水切り装置及び自動搬送水切り方法、並びにこの物品の自動搬送水切り装置を用いて物品に洗浄及び乾燥処理を行う物品の自動洗浄装置及び自動洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、物品に例えば洗浄及び乾燥等の処理を施す際に、物品(被処理物)を搬送しながらその物品に純水や洗浄剤等を吹き付けて洗浄処理を行い、その後加熱した清浄空気(クリーンドライエア、以下、CDAと略すことがある)等を吹き付けて乾燥処理を行う方法が広く用いられている。
【0003】
例えば、半導体ウエーハを出荷する際にウエーハを保持・収納するキャリアボックスには、通常ウエーハへの汚染を防止するために非常に清浄なものが求められている。そのため、一般的にウエーハを収納する前にキャリアボックスに洗浄及び乾燥等の処理を施し、キャリアボックスに付着している塵(パーティクル)や有機物等を除去することが行われている。このようなキャリアボックスを洗浄する方法としては、例えば、特許文献1に開示されているような方法等が知られている。
【0004】
ここで、キャリアボックスの洗浄方法について簡単に説明する。
通常、このようなキャリアボックスに洗浄及び乾燥処理を行う場合、キャリアボックスは、先ず、ボックス本体、上蓋、インナーボックス、リテイナー、ガスケット等のパーツに分解され、その各パーツに分解されたキャリアボックスに純水による前洗浄を行う。続いて、前洗浄を行ったキャリアボックスに界面活性剤等の薬液を用いた薬液洗浄を行うことによって、付着しているパーティクルや有機物等を除去し、その後純水によるリンス(水洗)を十分に行う。
【0005】
リンスが行われた後、キャリアボックスを十分に乾燥させる。キャリアボックスの乾燥を行う方法としては、リンス後のキャリアボックスを例えばクリーンオーブン内に搬送し、オーブン内を60℃程度に保持して温風の循環により乾燥を行ったり、あるいはキャリアボックスの乾燥装置としてユニット内に組み込まれた回転機構を用いてキャリアボックスを装置内で回転させるとともに清浄な温風を吹き付ける、いわゆるスピンを利用した方法等を用いることによりキャリアボックスの乾燥が行われる。
【0006】
また、上記のようなキャリアボックスの洗浄及び乾燥処理では、キャリアボックスに洗浄処理を行った後、乾燥を行う前にキャリアボックスの水切りを行うことによって乾燥時間を短縮できることから、リンスが施されたキャリアボックスには、CDAを高速で吹き付けるCDAブローや、加圧した空気を利用するエアーナイフ等を用いて水切りが行われている。
【0007】
しかしながら、このような従来のCDAブローやエアーナイフ等によるキャリアボックスの水切りでは、キャリアボックスに付着している水滴を十分に水切りできているとは言えず、水切り後のキャリアボックスの表面や、さらにCDAブローやエアーナイフ等を施すことのできないキャリアボックスの内側には多くの水滴が残存していた。さらに、キャリアボックスが例えば折り返し部を有するものであったり、複雑な3次元形状を有するものである場合には、キャリアボックスに洗浄処理を行った際にその折り返し部や3次元形状の凹部等に水や薬液が溜まりやすいが、従来の水切り方法ではこのような折り返し部や凹部等に溜まった水や薬液を水切りすることは非常に困難であった。そのため、その後の乾燥処理でキャリアボックスを完全に乾燥させるためには依然長い処理時間が必要とされ、スループットの低下やコストアップの要因の一つとなっている。
【0008】
また、上記のようなキャリアボックスの洗浄処理では、通常、前洗浄、薬液洗浄、リンス等の各処理工程において、純水や薬液等のそれぞれの処理溶液がフィルター等を介して循環して再生利用されている。しかしながら、このような前洗浄や薬液洗浄等の処理が行われたキャリアボックスには処理溶液がキャリアボックス表面に付着したまま、また折り返し部等に溜まったまま次工程へ搬送されていくため、当該処理工程から次工程へ処理溶液の持ち出しが起こる。
【0009】
そして、このように各処理工程で処理溶液の持ち出しが生じると、キャリアボックスの処理数が増加するにつれて当該処理工程で処理溶液が不足するために処理溶液の継ぎ足しが必要となる。また一方、前工程からはキャリアボックスが前工程の処理溶液が付着したまま当該処理工程に搬送されてくるので、当該処理工程で処理溶液を循環して再生利用するときに循環槽内で処理溶液の濃度変化が生じてしまい、処理溶液の調整を頻繁に行う必要がある。その結果、各処理工程において作業が非常に煩雑となり、処理効率の低下を招くという問題があった。
【0010】
また、上記のような乾燥処理における処理時間の問題、また処理溶液の持ち出しによる処理効率低下の問題は、半導体ウエーハのキャリアボックスを洗浄する場合に限定されて引き起こされるものではなく、物品を各処理工程に搬送しながら洗浄及び乾燥処理を行う場合に共通する問題である。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−156034号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、物品の水切り、特に折り返し部や凹部等が形成されている物品の水切りを効果的に行うことのできる物品の自動搬送水切り装置及び自動搬送水切り方法、並びにその物品の自動搬送水切り装置を用いることにより物品に付着している処理溶液の水切りを効果的に行って、その後の乾燥処理を短時間で効率的に行うことができ、さらには各処理工程からの処理溶液の持ち出しを防止することも可能となる物品の自動洗浄装置及び自動洗浄方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によれば、物品を自動的に搬送しながら水切りを行う物品の自動搬送水切り装置であって、少なくとも前記物品を載置して搬送する搬送ベルト部と、該搬送ベルト部を駆動させるベルト駆動部とを具備し、前記搬送ベルト部は網状の構造を有するものであり、かつ該搬送ベルト部に、前記物品を搬送しながら回転させることにより物品の水切りを行う回転部が形成されているものであることを特徴とする物品の自動搬送水切り装置が提供される(請求項1)。
【0014】
このように、少なくとも物品を載置して搬送する搬送ベルト部と搬送ベルト部を駆動させるベルト駆動部とを具備し、搬送ベルト部は網状の構造を有するものであり、かつ搬送ベルト部に回転部が形成されている物品の自動搬送水切り装置であれば、物品を自動搬送しながら搬送ベルト部に形成されている回転部で回転させることにより、物品に付着している水滴や、特に物品の折り返し部や凹部等に溜まっている処理溶液等を容易に落として物品の水切りを効果的に行うことができる自動搬送水切り装置とすることができる。
【0015】
このとき、前記搬送ベルト部に形成されている回転部が、前記物品を90°以上回転させるものであることが好ましい(請求項2)。
このように、搬送ベルト部に形成されている回転部が物品を90°以上回転させるものであれば、物品の折り返し部や凹部に溜まっている処理溶液等を確実に水切りすることができる装置となる。
【0016】
この場合、前記搬送ベルト部が、O−リングベルトで構成されているものであることが好ましい(請求項3)。
このように、搬送ベルト部がO−リングベルトで構成されているものであれば、搬送ベルト部が容易に網状の構造を有するものとなり、また物品を安定して載置して搬送することができるものとなる。尚、ここで言うO−リングベルトとは、円筒状の弾性樹脂やゴムなどを環状に一体成形あるいは接着により形成した、いわゆるO−リングを物品搬送用のベルトとして用いたものを言う。
【0017】
また、前記ベルト駆動部が、少なくとも、前記搬送ベルト部を駆動させる駆動シャフトと、該駆動シャフトの両端に取り付けられた駆動チェーンと、該駆動チェーンを介して前記駆動シャフトに回転を与えるモーターと、該モーターの回転速度を制御して前記搬送ベルト部の搬送速度を制御する制御装置とを具備することが好ましい(請求項4)。
【0018】
ベルト駆動部が、このように、少なくとも駆動シャフト、駆動チェーン、モーター、制御装置を具備するものであれば、構成が簡単で組立ても容易であり、また搬送ベルト部の搬送速度を制御して搬送ベルト部を安定して駆動させることができるものとなる。
【0019】
さらに、前記搬送ベルト部の回転部前段に、前記物品を搬送ベルト部の搬送方向に向かって上昇させるような傾斜部が形成されていることが好ましい(請求項5)。
このように、搬送ベルト部の回転部前段に、前記物品を搬送ベルト部の搬送方向に向かって上昇させるような傾斜部が形成されていることによって、物品を搬送して傾斜部に通過させた際に物品の向きを傾けて物品に付着している水等を落とすことができるので、物品の水切りの効果がさらに向上した自動搬送水切り装置となる。
【0020】
本発明の物品の自動搬送水切り装置では、前記搬送ベルト部に前記回転部が2つ以上形成されていることが好ましい(請求項6)。
このように、自動搬送水切り装置の搬送ベルト部に前記回転部が2つ以上形成されていることによって、物品の水切りを複数回行うことが可能となり、装置の水切りの効果を一層高めることができる。特に、物品の回転を繰り返して物品を360°回転させることにより、例えば物品の内側に付着している水滴も容易に落とすことが可能となるため、水切りの効果が非常に優れたものとなる。
【0021】
また、前記回転部に、前記物品を回転させやすくするための物品回転補助手段が設置されていることが好ましい(請求項7)。
このように、回転部に物品回転補助手段が設置されていれば、回転部で物品を回転させやすくして、物品の回転を安定して行うことができる。
【0022】
さらに、前記回転部に、前記物品を回転させる際に物品が搬送ベルト部に巻き込まれるのを防止するための巻き込み防止手段が設置されていることが好ましい(請求項8)。
このように、回転部に巻き込み防止手段が設置されていれば、回転部で物品を回転させた際に物品が搬送ベルト部や物品回転補助手段等に巻き込まれるのを確実に防止することができ、物品の水切りを一層安定して行うことのできる自動搬送水切り装置となる。
【0023】
そして、本発明によれば、上記本発明の物品の自動搬送水切り装置を具備する物品の自動洗浄装置を提供することができる(請求項9)。
このような本発明の物品の自動洗浄装置であれば、洗浄処理が行われた物品の水切りを効果的に行うことができるので、その後の乾燥処理を短時間で効率的に行うことができる物品の自動洗浄装置となる。さらに、例えば、本発明の物品の自動搬送水切り装置を、前洗浄、薬液洗浄、リンス等の各処理が行われるそれぞれの処理工程にも具備する物品の自動洗浄装置であれば、各処理工程での処理溶液の持ち出しを低減させることができる。そのため、洗浄及び乾燥処理が施される物品の処理数が増加しても、各処理工程内で処理溶液が減少するのを抑制できるので、継ぎ足しを行う処理溶液の量を低減できるし、また前工程からの処理溶液の持ち込みによる処理溶液の濃度変化も小さくなるので処理溶液の調整を行う回数を非常に減少させることができる。したがって、各処理工程での作業が非常に簡便になり、物品の洗浄及び乾燥処理を効率的に安定して行うことのできる自動洗浄装置となる。
【0024】
さらに、本発明によれば、物品を自動的に搬送しながら水切りを行う物品の自動搬送水切り方法において、前記物品を網状の構造を有する搬送ベルト部に載置して自動的に搬送し、該物品の自動搬送時に物品を前記搬送ベルト部に形成した回転部で回転させることによって物品の水切りを行うことを特徴とする物品の自動搬送水切り方法が提供される(請求項10)。
【0025】
このように、物品を網状の構造を有する搬送ベルト部に載置して自動的に搬送し、物品の自動搬送時に物品を搬送ベルト部に形成した回転部で回転させることによって物品の水切りを行うことによって、物品に付着している水滴や、特に物品の折り返し部や凹部等に溜まっている処理溶液等をすばやく落として物品の水切りを効果的に行うことができる。
【0026】
このとき、前記回転部で物品を90°以上回転させることが好ましい(請求項11)。
このように、回転部で物品を90°以上回転させることによって、物品の折り返し部や凹部に溜まっている処理溶液等を確実に水切りすることができる。
【0027】
また、前記回転部で物品を回転させるとともに落下させることが好ましい(請求項12)。
このように、回転部で物品を回転させるとともに落下させることによって、物品の回転による水切りに加えて、物品が落下した際の衝撃を利用して物品を水切りすることも可能となるので、物品の水切りの効果を一層向上させることができる。
【0028】
さらに、前記物品を自動搬送中に360°回転させることが好ましい(請求項13)。
このように、物品を自動搬送中に360°回転させることによって、物品の内側に付着している水滴も容易に落とすことができるため、物品の水切りを極めて効果的に行うことができる。
【0029】
また、本発明の物品の自動搬送水切り方法では、前記物品を回転部で回転させる前に、前記搬送ベルト部に形成した傾斜部に通過させることが好ましい(請求項14)。
このように、物品を回転部で回転させる前に搬送ベルト部に形成した傾斜部に通過させることによって、物品の向きを傾けて物品に付着している水滴等を落とすことができるので、物品の水切りの効果を一層高めることができる。また、物品を傾斜部に通過させることで、物品の折り返し部等に溜まっている処理溶液を傾斜方向に沿って片側に集めておき、その後物品を回転部で回転させることにより、折り返し部等に溜まっている処理溶液を一層水切りしやすくすることができる。
【0030】
そして、本発明によれば、上記本発明の物品の自動搬送水切り方法を用いて、少なくとも、前記物品を自動的に搬送しながら洗浄処理を行った後に水切りを行い、その後該水切りされた物品に乾燥処理を行うことを特徴とする物品の自動洗浄方法が提供される(請求項15)。
このような本発明の物品の自動洗浄方法であれば、洗浄処理が行われた物品の水切りを効果的に行うことができるため、その後物品に乾燥処理を行う際に、乾燥ムラを生じさせず、また短時間で効率的に物品を乾燥させることができるので、洗浄及び乾燥処理のスループットを向上させることができる。
【0031】
このとき、前記自動洗浄を行う物品をウエーハのキャリアボックスとすることができる(請求項16)。
このように、本発明の物品の自動洗浄方法は、ウエーハのキャリアボックスを洗浄する際に特に好適に用いることができ、それによって、キャリアボックスの洗浄及び乾燥処理を効率的に高いスループットで行うことができる。
【0032】
この場合、前記乾燥処理をCDAブローまたはエアーナイフにより行うことが好ましい(請求項17)。
このように、乾燥処理をCDAブローまたはエアーナイフにより行うことによって、ウエーハのキャリアボックス等のような物品を搬送しながら乾燥処理を効率的に、また高清浄度を保って行うことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者は、物品の洗浄及び乾燥処理において、洗浄処理が行われた物品に付着している処理溶液の液滴や、特に物品が折り返し部や複雑な3次元形状を有するものである場合に、この折り返し部や3次元形状の凹部等に溜まった処理溶液等を効果的に水切りできる水切り装置について、鋭意実験及び検討を重ねた。その結果、少なくとも物品を載置して搬送する搬送ベルト部と、その搬送ベルト部を駆動させるベルト駆動部とを具備し、搬送ベルト部は網状の構造を有するものであり、かつこの搬送ベルト部に、物品を搬送しながら回転させることにより物品の水切りを行う回転部が形成されている物品の自動搬送水切り装置であれば、物品を網状の構造を有する搬送ベルト部に載置して自動的に搬送しながら回転部で回転させることによって、物品に付着している水や薬液の液滴、また物品に形成されている折り返し部や凹部等に溜まった処理溶液等を振り落として、物品の水切りを効果的に行うことができることを見出して、本発明を完成させた。
【0034】
先ず、本発明に係る物品の自動搬送水切り装置について、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。図1は、本発明の物品の自動搬送水切り装置の一例を示す概略説明図である。
本発明の物品の自動搬送水切り装置1は、図1に示すように、少なくとも物品20を載置して搬送する搬送ベルト部2と、搬送ベルト部2を駆動させるベルト駆動部3とを具備するものである。尚、この図1において、物品20は、ウエーハのキャリアボックスのような少なくとも一つの面が開放端となり、またこの開放端側に折り返し部23が形成されているものとする。
【0035】
上記の搬送ベルト部2は、網状の構造を有するものであり、例えば図3(a)に示すように、O−リングベルト4を用いることによって容易に構成することができる。このように搬送ベルト部2がO−リングベルト4で構成されているものであれば、搬送ベルト部に物品を安定して載置し搬送することができ、また物品の水切りを行った際に搬送ベルト部から水滴をすばやく滴下できるものとなる。尚、このO−リングベルト4としては、例えば弾性を有するゴム製のものを使用することができる。
【0036】
ベルト駆動部3は、図3(a)及び(b)に示すように、搬送ベルト部2を駆動させる駆動シャフト5と、駆動シャフト5の両端にチェーンボックス6内でギア7を介して取り付けられた駆動チェーン8と、駆動チェーン8を介して駆動シャフト5に回転動力を与えるモーター9と、モーター9の回転速度を制御して搬送ベルト部2の搬送速度を制御する制御装置10とを具備するものである。
【0037】
また、このベルト駆動部3では、駆動チェーン8とモーター9とが変速ギアボックス11を介して連結されており、搬送ベルト部の搬送速度を容易にかつ円滑に制御することができるようになっている。さらに、上記のような駆動シャフト5や駆動チェーン8等は、強化プラスチックやクリーン塩ビなどの塩化ビニル樹脂製とすることで、発塵の問題や物品の金属汚染を防止することができる。このとき、駆動シャフト5の幅W及び各駆動シャフト5間の間隔D1の大きさは搬送する物品の寸法や形状を考慮して調整すれば良く、特に限定されるものではない。
【0038】
このようなベルト駆動部3において、各駆動シャフト5は、図3(b)に示すように、チェーンボックス6内で支持体12に支持されている中空ベアリング13で保持されている。この中空ベアリング13としては、例えば図4に示すような転がり接触させる構造のものを用いることができ、駆動シャフト5を回転可能に保持することができる。さらに、中空ベアリング13の外側には、ずり落ち防止ガイド14がギア7及び駆動チェーン8を挟み込むようにして配置されている。また、駆動シャフト5の表面には、O−リングベルト4のズレを防止するための突起物や溝を形成しておくことが好ましい。
【0039】
さらに、本発明の自動搬送水切り装置1には、物品を搬送する際に物品が搬送ベルト部の外部へ落ちないようにするために滑り落ち防止手段34が搬送ベルト部に設置されていることが好ましい。滑り落ち防止手段34は、チェーンボックス6の外壁にボルト等により固定することができ、その材質は、例えばステンレスにフッ素樹脂をコートしたものを用いれば、金属等の汚染を防止すると同時に、搬送物品が接触しても滑りやすい表面なので摩擦による引っ掛かりがなく、スムーズな搬送ができる。
【0040】
そして、本発明の自動搬送水切り装置1の搬送ベルト部2には、図1に示すように、物品20を搬送しながら回転させることにより物品の水切りを行う回転部15が形成されている。この回転部15は物品を回転させることができれば、その形成方法は特に限定されないが、例えば図1に示すように、搬送ベルト部2の搬送面に設けられている段差Hを利用することができる。この段差Hの大きさについては、物品20の寸法やベルト駆動部3の駆動シャフトの間隔D1等に応じて設定することができる。
【0041】
また、この回転部15には物品回転補助手段17が設置されていることが好ましい。物品回転補助手段17は、例えば搬送ベルト部2の回転方向と逆方向に回転するベルト機構で構成することができ、またこの物品回転補助手段17の回転速度は、搬送ベルト部2の速度よりも速くなるように制御されている。このような物品回転補助手段17が、回転部15に例えば水平方向に対して0.5°〜2°程度傾斜させて設置されていることによって、物品20を回転部15で回転させやすくし、物品の回転を安定して行うことができるものとなる。
【0042】
このような物品を回転させやすくする物品回転補助手段の他の形態として、例えば図2に示す自動搬送水切り装置21に設置されているような、一本の逆方向に回転する回転シャフトからなる物品回転補助手段17’を用いることができる。このような物品回転補助手段17’であれば、回転部15’に容易に設置できるし、また設置位置の調節や回転速度の制御を容易に行うことができる。
【0043】
また、本発明の物品の自動搬送水切り装置では、図1に示すように、回転部15に巻き込み防止手段18が設置されていることが好ましい。このように巻き込み防止手段18が例えば搬送ベルト部2と物品回転補助手段17との隙間に設置されていることによって、物品20を回転部15で回転させる際に物品20が搬送ベルト部2や物品回転補助手段17に巻き込まれて引っ掛かってしまうのを確実に防止でき、物品20を円滑に回転させることができる。このような巻き込み防止手段18としては、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂をコートしたプレートを用いることが好ましい。
【0044】
また、この巻き込み防止手段18は、例えば図2に示すような自動搬送水切り装置21の場合であれば、物品回転補助手段17’の下側等に設置することができ、物品20を回転させる際に物品20が搬送ベルト部に巻き込まれるのを確実に防止して、物品20の回転を円滑に行えるようにすることができる。
【0045】
このような本発明の物品の自動搬送水切り装置において、回転部15は、物品を90°以上、さらには180°以上回転させるものであることが好ましい。例えば、回転部15で、段差Hの大きさを物品20の寸法に応じて調整したり、また物品回転補助手段17や巻き込み防止手段18の設置位置を調節したりすること等により、回転部15を物品20が90°以上、さらに180°以上回転するように容易に形成することができる。
【0046】
さらに、本発明の物品の自動搬送水切り装置1には、回転部15より前段の搬送ベルト部に、物品20を搬送ベルト部2の搬送方向に向かって上昇させるような傾斜部16が形成されていることが好ましい。このように回転部15の前段に傾斜部16が形成されていれば、回転部15の段差Hを容易に形成することができる。また、物品20を回転部15に搬送する前に傾斜部16に通過させることにより、物品20の向きを傾けて物品20に付着している水滴19を落とすことが可能となるので、物品の水切りの効果を高めることができる。
【0047】
そして、このように搬送ベルト部2に傾斜部16が形成されている場合、傾斜部16の傾斜角度θは2°以上、特に3°〜5°程度であることが好ましい。このような傾斜角度で傾斜部16を形成しておくことによって、物品20を傾斜部16に通過させる際に物品20を安定して搬送することができるとともに、物品20の向きを適切に傾けて付着している水滴19等を容易に落としやすくすることができるので、物品の水切り効果を一層向上させることができる。
【0048】
次に、本発明の物品の自動搬送水切り方法について、図1に示した物品の自動搬送水切り装置1を参照しながら詳細に説明する。
本発明の物品の自動搬送水切り方法は、物品20を網状の構造を有する搬送ベルト部2に載置して自動的に搬送し、その物品20の自動搬送時に物品20を搬送ベルト部2に形成した回転部15で90°以上回転させる(物品20を▲1▼→▲5▼のように回転させる)ことによって、物品20の水切りを行うことができるものである。このようにして物品20を自動搬送しながら水切りすることによって、物品20に付着している水滴や、特に物品20の折り返し部23に溜まっている処理溶液等をすばやく落として物品の水切りを効果的に行うことができる。また、このような自動搬送水切り方法であれば、物品を自動搬送水切り装置1に連続的に投入して水切りすることが可能となるため、非常に効率的な水切りを実現することができる。
【0049】
また、このように物品20を回転部15で回転させる際、例えば物品20が▲3▼の状態の時に加圧した空気を瞬間的に吹き付けるショットブロー22を利用することによって、物品20をさらに円滑に安定して回転させることができる。
【0050】
さらに、例えば図2に示した自動搬送水切り装置21でも同様に、物品20を▲1▼→▲4▼のように90°以上回転させることによって、物品20の水切り、特に物品20の折り返し部23等に溜まっている処理溶液の水切りを効果的に行うことができる。
【0051】
また、このようにして回転部15で物品20を回転させる際、回転部15の段差Hを利用することにより、物品20を回転部15で回転させるとともに落下させることができる。このように物品20を回転部15で落下させることによって、上記のような物品20を回転させることによる水切りに加えて、物品が落下した際の衝撃を利用して物品の水切りを行なうこともできるので、物品の水切りを一層効果的に行うことができる。
【0052】
上記本発明の物品の自動搬送水切り方法では、物品20を回転部15で回転させる前に、搬送ベルト部2に形成した傾斜部16に通過させることによっても、物品の向きを傾けて物品に付着している水滴等を落とすことができるので、物品の水切りの効果をより一層高めることができる。また、このように物品20を傾斜部16に通過させることにより、物品の折り返し部23に溜まっている処理溶液を傾斜方向に沿って折り返し部の片側に集めることができるので、その後回転部15で物品20を回転させた時に、この折り返し部23に溜まっている処理溶液をより水切りしやすくすることができる。
【0053】
さらに、本発明では、例えば自動搬送水切り装置の回転部における段差Hの大きさや、回転部に設置される物品回転補助手段及び巻き込み防止手段の設置位置を適切に調節することによって、物品を回転部で180°以上回転させることができる。
【0054】
例えば、図5に示す物品の自動搬送水切り装置31のように、回転部32における段差Hについて、回転部32の最高部から物品回転補助手段17までの段差をH1、物品回転補助手段17から物品の落下地点までの段差をH2とし、また物品回転補助手段17の長さをL1とした時に、段差H2を物品20の高さの1/2程度にし、さらに物品回転補助手段17の長さL1を、L1={(物品の長さ/2)−H11/2程度にして回転部32を形成することによって、物品20を回転部32で180°以上回転させることができるものとすることができる。尚、このとき、段差H1の大きさについては、物品20の寸法、ベルト駆動部の駆動シャフトの間隔、傾斜部33の長さ及び傾斜角度θの大きさ等に応じて設定することができる。
【0055】
そして、このように物品を180°以上回転させる回転部32を図5に示したように2つ以上形成することによって、物品を自動搬送中に▲1▼→▲9▼のように360°回転させて水切りすることができる。また、例えば図1に示したような物品を90°以上回転させる回転部15を自動搬送水切り装置に形成する場合であれば、この回転部15を搬送ベルト部に4つ形成することにより物品を自動搬送中に360°回転させることができる。
【0056】
このように、自動搬送水切り装置の搬送ベルト部に回転部が2つ以上形成されていれば、物品をそれぞれの回転部で回転させることにより水切りを繰り返して行うことが可能となり、装置の水切りの効果を一層高めることができる。
特に、図5に示したように、物品を搬送しながら回転部で回転を繰り返して360°回転させることによって、物品の内側に付着している水滴等も容易に振り落とすことが可能となるので、物品の水切りを極めて効果的に行うことができる。また、物品を360°回転させることで、水切りを行った後に、物品を投入されたときと同じ向きにして搬出することができるので、その後の乾燥処理等も行いやすくなる。
【0057】
そして、本発明では、上記本発明の自動搬送水切り装置を具備する物品の自動洗浄装置を提供することができる。
以下、本発明に係る物品の自動洗浄装置について、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。図6は、本発明の物品の自動洗浄装置の一例を示す概略説明図である。
【0058】
本発明の物品の自動洗浄装置は、例えば折り返し部23を有する物品20を自動的に搬送しながら、前洗浄、薬液洗浄、リンス等の洗浄処理を行った後、少なくとも上記本発明の自動搬送水切り装置を用いて洗浄処理が施された物品20を搬送ベルト部に形成した回転部32で回転させることによって水切りを行い、さらにその後、水切りが行われた物品20にエアーナイフやCDAブローによる乾燥処理を行うものである。
【0059】
このように、洗浄処理が施された物品に本発明の自動搬送水切り装置を用いて水切りを行えば、上述のように物品20に付着している水滴や、特に折り返し部23に溜まっている処理溶液等を非常に効果的に水切りすることができる。また、図6に示したように、水切りを行う際に回転部32を2つ以上形成して物品20を360°回転させることにより、物品内側に付着している水滴も容易に水切りすることが可能となる。したがって、その後乾燥処理にてエアーナイフ等による物品の乾燥を行った際に、乾燥時間を大幅に短縮して、スループットを従来に比べて著しく向上させることができるし、また乾燥ムラを生じさせずに均一に物品を乾燥させることもできる。
【0060】
さらに、本発明の自動洗浄装置は、前洗浄、薬液洗浄、リンス等の各処理が行われた直後にも前記本発明の自動搬送水切り装置を用いることが好ましい。
例えば図6に示したように、薬液洗浄の処理工程において薬液洗浄後の搬送ベルト部に回転部32が形成されていれば、薬液洗浄の施された物品20が薬液洗浄処理工程から搬出される前に、物品20に付着している洗浄溶液(界面活性剤溶液)を当該処理工程内で効果的に水切りすることができるので、薬液洗浄処理工程からの洗浄溶液の持ち出しを著しく低減することができる。
【0061】
また同様に、本発明の自動洗浄装置では、前記本発明の自動搬送水切り装置を前洗浄やリンスが行われるそれぞれの処理工程内にも用いることができる。それによって、各処理工程において、物品に付着している水滴や、また折り返し部に溜まっている処理溶液等を当該処理工程内で効果的に水切りすることができる。
【0062】
このようにして各処理工程内で物品の水切りを効果的に行うことによって、従来問題とされていた前工程から当該処理工程への処理溶液の持ち込み、及び当該処理工程から次工程への処理溶液の持ち出しを低減することができる。したがって、例えば薬液洗浄やリンス等の処理工程において処理溶液を例えばフィルター等を介して再生利用することによって、物品の処理数が増加しても、洗浄処理中に処理溶液の継ぎ足しを行う量を低減することができるし、また処理溶液の濃度変化を小さくして所定の濃度を安定して維持できるので、処理溶液を調整する回数も著しく減少させることができる。すなわち、本発明によれば、各処理工程における作業を簡便にして処理効率を向上させることができ、物品の自動洗浄を効率的に安定して行うことが可能となる。
【0063】
そして、このような本発明の自動洗浄方法は、前述のようなウエーハを保持・収納するキャリアボックスを洗浄する際に特に好適に用いることができる。ウエーハのキャリアボックスの洗浄を上記本発明の自動洗浄方法で行うことによって、キャリアボックスの洗浄処理及び乾燥処理を効率的に非常に高いスループットで行うことができる。
【0064】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、直径200mmのシリコンウエーハを収納できるキャリアボックスに前洗浄、薬液洗浄、リンスによる洗浄処理を行った。次に、図1に示した物品の自動搬送水切り装置1を用いて、洗浄処理が行われたキャリアボックスを搬送ベルト部2に載置し自動的に搬送しながら、先ずキャリアボックスを傾斜角度θが5°である傾斜部16に通過させて上昇させた後、搬送ベルト部に形成した回転部15で回転させることによってキャリアボックスの水切りを行った。
【0065】
この自動搬送水切り装置1による水切りの効果を確かめるために、洗浄処理が行われる前のキャリアボックスの重量を予め求めておき、そして洗浄処理直後の水滴の付着したキャリアボックスの重量、及び回転部15で回転させて水切りを行った後のキャリアボックスの重量を測定して洗浄処理前のキャリアボックスの重量との差を算出することによって、それぞれの段階でキャリアボックスに付着している水滴の量を求めた。
【0066】
その結果、洗浄処理直後にキャリアボックスに付着している水滴の量はおよそ68g、回転部で水切りを行った後の水滴の量は28gであることが分かった。また、キャリアボックスに形成されている折り返し部を目視で観察したところ、水滴はほとんど観察されなかった。
【0067】
(実施例2)
上記実施例1と同様に、先ずキャリアボックスに前洗浄、薬液洗浄、リンスによる洗浄処理を行った後、図5に示した回転部32が2つ形成されており、またそれぞれの回転部32の前段には傾斜角度θが5°である傾斜部33が形成されている自動搬送水切り装置31を用いて、洗浄処理が行われたキャリアボックスを搬送ベルト部2に載置し自動的に搬送しながら物品を360°回転させることによって物品の水切りを行った。
【0068】
この自動搬送水切り装置31による水切りの効果を確かめるために、上記実施例1と同様に、洗浄処理が行われる前のキャリアボックスの重量を予め求めておき、そして洗浄処理直後の水滴の付着したキャリアボックスの重量、及び360°回転させて水切りを行った後のキャリアボックスの重量を測定することによって、それぞれの段階でキャリアボックスに付着している水滴の量を求めた。
【0069】
その結果、洗浄処理直後にキャリアボックスに付着している水滴の量はおよそ68g、360°回転させて水切りを行った後の水滴の量は17gであることが分かった。また、キャリアボックスに形成されている折り返し部を目視で観察したところ、水滴はほとんど観察されなかった。したがって、キャリアボックスを、回転部を2つ以上形成した自動搬送水切り装置で360°回転させて水切りを行うことによって、キャリアボックスの水切りを非常に効果的に行うことができることがわかった。
【0070】
(比較例)
比較例として、先ずキャリアボックスに前洗浄、薬液洗浄、リンスによる洗浄処理を行った後、CDAを高速で吹き付けるCDAブローのみを用いてキャリアボックスの水切りを行った。
【0071】
このCDAブローによる水切りの効果を確かめるために、洗浄処理が行われる前のキャリアボックスの重量を予め求めておき、そして洗浄処理後の水滴の付着したキャリアボックスの重量、及びCDAブロー直後のキャリアボックスの重量を測定することによって、それぞれの段階でキャリアボックスに付着している水滴の量を求めた。
【0072】
その結果、洗浄処理後にキャリアボックスに付着している水滴の量はおよそ68g、CDAブロー直後の水滴の量は58gであることが分かった。また、キャリアボックスに形成されている折り返し部を目視で観察したところ、折り返し部には大きな水滴が残っていることが確認された。このように、CDAブローによるキャリアボックスの水切りでは、実施例1及び実施例2に比べて水切りの効果が非常に低いことがわかった。
【0073】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、物品を自動搬送しながら搬送ベルト部に形成されている回転部で回転させることにより、物品に付着している液滴や、特に物品の折り返し部や凹部等に溜まっている処理溶液等を落として物品の水切りを効果的に行うことができる。また、本発明の物品の自動洗浄方法によれば、洗浄処理が施された物品に水切りを効果的に行うことができるので、物品の乾燥処理を短時間で効率的に行うことができる。さらに、本発明の物品の自動洗浄装置では、前洗浄、薬液洗浄、リンス等の各処理工程にも上記本発明の物品の自動搬送水切り装置を具備することによって、各処理工程での処理溶液の持ち出しを低減させることができるため、洗浄処理中に処理溶液の継ぎ足しを行う量を低減し、また処理溶液を調整する回数も減少させて、物品の洗浄及び乾燥処理を簡便にかつ効率的に安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の物品の自動搬送水切り装置の一例を示す構成概略図である。
【図2】本発明の物品の自動搬送水切り装置の別の例を示す構成概略図である。
【図3】(a)、(b)は、搬送ベルト部及びベルト駆動部の構成を示す構成概略図である。
【図4】中空ベアリングの構成を示す構成概略図である。
【図5】本発明の物品の自動搬送水切り装置のさらに別の例を示す構成概略図である。
【図6】本発明の物品の自動洗浄装置の一例を示す構成概略図である。
【符号の説明】
1…物品の自動搬送水切り装置、 2…搬送ベルト部、
3…ベルト駆動部、 4…O−リングベルト、
5…駆動シャフト、 6…チェーンボックス、 7…ギア、
8…駆動チェーン、 9…モーター、 10…制御装置、
11…変速ギアボックス、 12…支持体、
13…中空ベアリング、 14…ずり落ち防止ガイド、
15,15’…回転部、 16…傾斜部、
17,17’…物品回転補助手段、 18…巻き込み防止手段、
19…水滴、 20…物品、
21…物品の自動搬送水切り装置、 22…ショットブロー、
23…折り返し部、
31…物品の自動搬送水切り装置、 32…回転部、
33…傾斜部、 34…滑り落ち防止手段、
D1…駆動シャフトの間隔、 H…搬送面の段差、
H1…回転部の最高部から物品回転補助手段までの段差、
H2…物品回転補助手段から物品の落下地点までの段差、
L1…物品回転補助手段の長さ、 W…駆動シャフトの幅。

Claims (17)

  1. 物品を自動的に搬送しながら水切りを行う物品の自動搬送水切り装置であって、少なくとも前記物品を載置して搬送する搬送ベルト部と、該搬送ベルト部を駆動させるベルト駆動部とを具備し、前記搬送ベルト部は網状の構造を有するものであり、かつ該搬送ベルト部に、前記物品を搬送しながら回転させることにより物品の水切りを行う回転部が形成されているものであることを特徴とする物品の自動搬送水切り装置。
  2. 前記搬送ベルト部に形成されている回転部が、前記物品を90°以上回転させるものであることを特徴とする請求項1に記載の物品の自動搬送水切り装置。
  3. 前記搬送ベルト部が、O−リングベルトで構成されているものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の物品の自動搬送水切り装置。
  4. 前記ベルト駆動部が、少なくとも、前記搬送ベルト部を駆動させる駆動シャフトと、該駆動シャフトの両端に取り付けられた駆動チェーンと、該駆動チェーンを介して前記駆動シャフトに回転を与えるモーターと、該モーターの回転速度を制御して前記搬送ベルト部の搬送速度を制御する制御装置とを具備することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の物品の自動搬送水切り装置。
  5. 前記搬送ベルト部の回転部前段に、前記物品を搬送ベルト部の搬送方向に向かって上昇させるような傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の物品の自動搬送水切り装置。
  6. 前記搬送ベルト部に前記回転部が2つ以上形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の物品の自動搬送水切り装置。
  7. 前記回転部に、前記物品を回転させやすくするための物品回転補助手段が設置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の物品の自動搬送水切り装置。
  8. 前記回転部に、前記物品を回転させる際に物品が搬送ベルト部に巻き込まれるのを防止するための巻き込み防止手段が設置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の物品の自動搬送水切り装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の物品の自動搬送水切り装置を具備する物品の自動洗浄装置。
  10. 物品を自動的に搬送しながら水切りを行う物品の自動搬送水切り方法において、前記物品を網状の構造を有する搬送ベルト部に載置して自動的に搬送し、該物品の自動搬送時に物品を前記搬送ベルト部に形成した回転部で回転させることによって物品の水切りを行うことを特徴とする物品の自動搬送水切り方法。
  11. 前記回転部で物品を90°以上回転させること特徴とする請求項10に記載の物品の自動搬送水切り方法。
  12. 前記回転部で物品を回転させるとともに落下させること特徴とする請求項10または請求項11に記載の物品の自動搬送水切り方法。
  13. 前記物品を自動搬送中に360°回転させること特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれか一項に記載の物品の自動搬送水切り方法。
  14. 前記物品を回転部で回転させる前に、前記搬送ベルト部に形成した傾斜部に通過させることを特徴とする請求項10ないし請求項13のいずれか一項に記載の物品の自動搬送水切り方法。
  15. 請求項10ないし請求項14のいずれか一項に記載の物品の自動搬送水切り方法を用いて、少なくとも、前記物品を自動的に搬送しながら洗浄処理を行った後に水切りを行い、その後該水切りされた物品に乾燥処理を行うことを特徴とする物品の自動洗浄方法。
  16. 前記自動洗浄を行う物品をウエーハのキャリアボックスとすることを特徴とする請求項15に記載の物品の自動洗浄方法。
  17. 前記乾燥処理をCDAブローまたはエアーナイフにより行うことを特徴とする請求項15または請求項16に記載の物品の自動洗浄方法。
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