JP2004316125A - 大断面トンネルの施工方法及び異形断面シールド掘進機 - Google Patents

大断面トンネルの施工方法及び異形断面シールド掘進機 Download PDF

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Abstract

【課題】土被りの浅い大断面トンネルの施工方法を提供すること。
【解決手段】地盤に断面視矩形の掘削溝3を造成して複数の函体2を鉛直方向に積み上げ設置して函体群21を構築し、掘削溝3に函体群21を隣接設置し、函体群21の上部を埋戻して函体群列22を構築し、間隔6を置いて略並行に構築した複数の函体群列22の間を掘削し、函体群列22を山留め支保部材として利用しながら本設大断面トンネル4を構築する。掘削溝3の造成に際しては、オープンシールド掘進機11、または間隔を置いて略並行に配置した山留め板131を間隔保持部材132にて連結させてなる切削山留め体13を、異形断面シールド掘進機12の天井に備えた異形断面シールド掘進機12を使用する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大断面を分割した複数の小断面トンネルを構築しながら大断面トンネルを構築する方法、及び仮設の小断面分割体を利用しながら大断面トンネルを構築する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地下にトンネルを構築する場合、トンネル軸に沿ってトンネルの両側に山留壁を構築し、その内部を掘削してトンネル函体を構築した後に埋戻しをおこない、山留壁を撤去する開削工法がおこなわれている。
一方、道路や鉄道などの下に地下立体交差トンネルを構築する場合は、上記する開削工法による地上交通への障害を回避するために、シールド工法や推進工法による施工が一般的である。
ところで、近年の交通量の増加や地下トンネルの適用の多様化などから、地下トンネルが大断面化してきている。かかる大断面トンネルを構築する場合、シールド工法にて複数の小断面トンネルを構築して連結させて大断面トンネルを構築している。また、開削工法では、地盤改良等の補助工法を併用し、広範な作業帯を占有しながら施工をおこなっている。
発明者等においては、図9に示すように、大断面トンネルの構築に際し、複数の小断面トンネルを相互に隣接させるように推進工法にて設置する方法を考案し、開示している(特許文献1参照)。ここで、推進管aの推進は、一方の側壁に刻設した溝bに他方の側壁に設けた突条cを嵌装させながら設置していく。
【0003】
また、開削工法とシールド工法の利点を兼ね備えた工法としてオープンシールド工法が現在使用されている。オープンシールド工法とは、前方および上方を開放したシールド掘進機を使用し、切羽掘削チャンバー内の地山をバックホウで掘削排土し、油圧ジャッキにより敷設函体を反力にシールド掘進機を推進しながら函体を敷設し、テールボイドの注入をおこない、函体上部を埋戻していく工法である。なお、かかるオープンシールド機およびかかるオープンシールド機を使用したオープンシールド工法については特許文献2に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−214699号公報
【特許文献2】
特開2002−70481号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来の大断面トンネルの施工方法にあっては、次のような問題点がある。
<イ>開削工法では大型機械の必要性などから広範な作業帯を占有するため、地上の交通渋滞の要因となり得る。
<ロ>開削工法においては、施工場所に近接した周辺施設への影響が大きいため、地盤改良等の補助工法の併用が不可避となる。
<ハ>シールド工法では大断面に対応した掘削が困難となる。また、大断面を小断面に分割した分割体を結合して大断面トンネルを構築する場合であっても、土被りが少ない場合にはシールド工法の使用は困難となる。
【0006】
【発明の目的】
本発明は上記したような従来の問題を解決するためになされたもので、大断面トンネルの施工時に地上に広範な作業帯を占有する必要のない大断面トンネルの施工方法を提供することを目的とする。また、施工場所に近接した周辺施設への影響が少ない大断面トンネルの施工方法を提供することを目的とする。また、土被りが少ない条件下での大断面トンネルの施工方法を提供することを目的とする。
本発明は、これらの目的の少なくとも一つを達成するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の大断面トンネルの施工方法は、地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に複数の函体を鉛直方向に積み上げ設置して函体群を構成し、前記掘削溝に函体群を隣接設置していく函体設置工程と、前記函体群の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって函体群列を構築し、間隔を置いて略並行に構築した複数の前記函体群列の間を掘削し、前記函体群列を山留め支保部材として利用しながら本設大断面トンネルを構築することを特徴とする大断面トンネルの施工方法である。
【0008】
また、本発明の大断面トンネルの施工方法は、地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に複数の函体を鉛直方向に積み上げ設置して函体群を構成し、前記掘削溝に函体群を隣接設置していく函体設置工程と、前記函体群の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって函体群列を構築し、前記函体群の最上段の前記函体の上床版上面の端部に予め設けた山留め壁を利用して、間隔を置いて略並行に構築した複数の前記函体群列の間を掘削し、前記函体群列を山留め支保部材として利用しながら本設大断面トンネルを構築することを特徴とする大断面トンネルの施工方法である。
【0009】
さらに、本発明の大断面トンネルの施工方法は、地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に複数の函体を鉛直方向に積み上げ設置して函体群を構成し、前記掘削溝に函体群を隣接設置していく函体設置工程と、前記函体群の最上段の前記函体において、函体の上床版上面の端部に山留め壁を設置して前記函体群の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって函体群列を構築し、間隔を置いて略並行に構築した複数の前記函体群列の間を前記山留め壁を利用して掘削し、前記函体群列を山留め支保部材として利用しながら本設大断面トンネルを構築することを特徴とする大断面トンネルの施工方法である。
【0010】
また、本発明の大断面トンネルの施工方法は、地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に本設函体を分割した分割函体を設置していく分割函体設置工程と、前記分割函体の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって分割函体列を構築し、間隔を置いて略並行に構築した複数の前記分割函体列の間を掘削し、前記間隔を挟んで対向する前記分割函体の側面に設けた仮設置壁を撤去することによって、間隔を挟む前記分割函体列同士を接合することを特徴とする大断面トンネルの施工方法である。
【0011】
また、本発明の大断面トンネルの施工方法は、地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に本設函体を分割した分割函体を設置していく分割函体設置工程と、前記分割函体の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって分割函体列を構築し、前記分割函体の上床版上面の端部に予め設けた山留め壁を利用して、間隔を置いて略並行に構築した複数の前記分割函体列の間を掘削し、前記間隔を挟んで対向する前記分割函体の側面に設けた仮設置壁を撤去することによって、間隔を挟む前記分割函体列同士を接合することを特徴とする大断面トンネルの施工方法である。
【0012】
さらに、本発明の大断面トンネルの施工方法は、地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に本設函体を分割した分割函体を設置していく分割函体設置工程と、前記分割函体の上床版上面の端部に山留め壁を設置して分割函体の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって分割函体列を構築し、間隔を置いて略並行に構築した複数の前記分割函体列の間を前記山留め壁を利用して掘削し、前記間隔を挟んで対向する前記分割函体の側面に設けた仮設置壁を撤去することによって、間隔を挟む前記分割函体列同士を接合することを特徴とする大断面トンネルの施工方法である。
【0013】
また、本発明の大断面トンネルの施工方法は、シールド掘進機の天井を地上に開放してシールド掘進をおこなうオープンシールド掘進機を使用して前記掘削溝を造成することができる。
【0014】
さらに、本発明の大断面トンネルの施工方法において使用する異形断面シールド掘進機は、間隔を置いて略並行に配置した山留め板を直立させ間隔保持部材にて連結させてなる切削山留め体を、異形断面シールド掘進機の天井に着脱可能に備えたことを特徴とする異形断面シールド掘進機を使用できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
<イ>オープンシールド掘進機(図7(a)、(b))
オープンシールド掘進機11は、左右の側壁板111にて土留めをしながら掘進機1の前方及び上方を開放させた公知の掘進機1である。地上からバックホウ91などで掘削排土しながら函体2を吊下げ設置し、かかる函体2に反力をとって油圧ジャッキ112にて掘進する。側壁板111にて土留めをしているため掘削の影響が周囲に及びにくく、また油圧ジャッキ112を使用するため、騒音や振動が少ないことから住宅街での施工にも好適である。また、側壁板111が2分割された中折れ構造のオープンシールド掘進機11を使用することによって曲線施工も可能である。
本発明においては、土被りの少ない条件にて大断面トンネルを施工する際にオープンシールド掘進機11を使用するのが好ましい。特に、縦長のオープンシールド掘進機11を使用して地盤に断面視矩形の掘削溝3(縦長の溝)を間隔6をおいて複数造成していくものである。
【0017】
<ロ>異形断面シールド掘進機(図8(a)、(b))
異形断面シールド掘進機12としては、例えば断面視矩形(または正方形)のシールド掘進機において、掘進機1前面に掘進軸方向の掘進軸121回りに揺動する揺動カッター122を複数備えた掘進機1を使用することができる。かかる複数の揺動カッター122は夫々の揺動カッター122の掘削範囲を重複させないように制御することができる。すなわち、例えば2基の揺動カッター122を同一平面内又は双方が前後するように配置して夫々の揺動カッター122を自己の持分範囲のみを掘削させることである。矩形断面を掘進する場合には、矩形断面を例えば均等に2分割して、2基の揺動カッター122が各分割範囲内を揺動しながら地盤を切削することができる。この場合に、揺動カッター122の揺動は揺動軸121を中心に双方が相反する方向に揺動するように制御することができる。かかる制御によって、2基の揺動カッター122は相互に干渉することなく、また掘進機1の進行方向を一定方向に確保しながら掘進させることが可能となる。
【0018】
異形断面シールド掘進機12を使用して掘削溝3を造成する際には、かかる掘進機1の天井に切削山留め体13を設けるのが好ましい。ここで、切削山留め体13とは、例えば2つの山留め板131を異形断面シールド掘進機12の幅程度の間隔を置いてほぼ並行に直立させて配置し、かかる間隔に複数の間隔保持部材132を夫々の山留め板131に垂直に連結させて製作したものである。山留め板131としては例えば鋼製板など山留め部材としての剛性を有する材料を使用するのが好ましい。また、間隔保持部材132としては、例えばH型鋼材を使用できる。
切削山留め体13を使用する目的は、異形断面シールド掘進機12の掘進に応じて山留め板131を地盤内に推進させ、かかる山留め板131で土留めをしながら、山留め板131内を地上からバックホウ91等で掘削して函体2を異形断面シールド掘進機12内に吊り下ろしていくためである。なお、切削山留め体13は掘進機1の天井に着脱可能な構造とするのが好ましい。
【0019】
【実施例1】
以下、図面を参照しながら本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例1について説明する。
【0020】
<イ>函体設置工程(図1(a))
オープンシールド掘進機11または異形断面シールド掘進機12を使用して、地盤に断面視矩形の掘削溝3を造成する。上記の掘進機1は、構築する大断面トンネルの高さに適応するように縦長の掘進機1を使用するのがよい。次に、大断面トンネルの高さを例えば2又は3分割した高さを有する函体2を地上からクレーン92等で吊り下ろして掘削溝3内に鉛直方向に積み上げ設置し、函体群21を構成させる。かかる函体2は例えば工場にて運搬可能な大きさに製作するのがよい。また、かかる函体2は本設トンネルを構築するための仮設支保部材であるため、函体2構成部材は土圧に耐え得る程度の部材厚を備えていればよい。なお、函体2は例えばセメント系材料にて製作できる。
上記した函体群21を掘進機1の掘進に応じてトンネル延長方向に隣接設置していく。
【0021】
<ロ>埋戻し工程(図1(b))
函体群21を設置しながら、かかる函体群21の上部を埋戻していく。すなわち、埋戻し工程は、上記の函体設置工程と並行しながら進めていくのが好ましい。埋戻し工程を完了することによってトンネル延長方向に伸びた1列の函体群列22が構築される。
本発明においては、上記の函体群列22を間隔をおいてほぼ並行に複数構築するため、かかる複数の函体群列22の構築は、工期や工費を勘案して1列ごとにおこなうこともできるし、掘進機1を複数使用して各列を同時に構築することもできる。
埋戻し工程完了後は舗装を施工することで、地上道路として供用することができる。
【0022】
<ハ>函体郡列の間の掘削(図2(a))
函体郡列22の間の掘削は、函体群21上の土被り部分については、地上から所定の法面を形成しながら開削施工をおこない、函体郡列22の函体側壁間の掘削は函体を山留め支保部材として利用しながら函体郡22最下段レベル付近まで掘り下げていくことができる。
また、その他の方法としては、トンネル延長端部より並行する函体群列22の最上段レベルおよび最下段レベル付近に例えば鋼製の間隔掘削山留め板をトンネル延長方向に推進させ、上下の土圧は間隔掘削山留め板にて支保
させ、左右は函体2を山留め支保部材として利用しながらかかる函体郡列22の間の掘削をおこなうこともできる。この方法によれば、地上において開削に伴う工事占有帯を確保する必要がないため、工事占有帯による交通障害の問題を最小限に抑えることができる。
【0023】
<ニ>本設大断面トンネルの構築(図2(b))
函体郡列22の間の掘削完了後、または函体郡列22の間の掘削と並行して本設大断面トンネル4の構築をおこなう。函体郡列22を構成する函体2の構成部材を外型枠とし、函体2の構成部材を撤去しながら本設大断面トンネル4を構成する構成部材(上床版、側壁、柱脚、底版など)を構築する。
【0024】
【実施例2】
以下、図面を参照しながら本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例2について説明する。なお、実施例1と重複する工程については省略する。
【0025】
函体群21の最上段に配置される函体2の上床版上面において、並行する函体群列22側の端部付近には予め山留め壁5を設置した状態でかかる函体2を設置し、埋戻し工程を完了させる。山留め壁5としてはコンクリート壁を設けておいたり、鋼矢板壁を設けておくなどできる(図3(a)参照)。
かかる山留め壁5を設けておくことで、地上から法面を形成しながら掘削する場合に比べて地上の工事占有帯幅を極力狭めることができる。
【0026】
【実施例3】
以下、図面を参照しながら本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例3について説明する。なお、他の実施例と重複する工程については省略する。
【0027】
函体群21の最上段に配置される函体2の上床版上面において、並行する函体群列22側の端部付近には山留め壁5を設置するための山留め係止支柱51などを予め設置した状態でかかる函体2を設置する(図3(b)参照)。山留め係止支柱51は支柱の安定を図るために断面視L字状に成形するのもよい。次に、かかる山留め係止支柱51に例えば鋼矢板などの山留め壁5を係止させた後に函体2の上部を埋戻していく。
【0028】
【実施例4】
以下、図面を参照しながら本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例4について説明する。なお、他の実施例と重複する工程については省略する。
【0029】
実施例1〜3のように仮設の函体群列22を先行構築していくのではなく、本設函体を分割した分割函体23を掘削溝3に設置する分割函体設置工程をおこなった後(図4(a)参照)、または分割函体設置工程と並行して分割函体23上部を埋め戻して分割函体列24の構築をおこなう。かかる分割函体列24の構築は1列ごとに、または各列並行して構築できる(図4(b)参照)。ここで、分割函体23は、例えば本設函体23を構成する側壁と上床版及び下床版の一部よりなる躯体に仮設置壁7を仮設置して分割函体23を製作しておく。かかる仮設置壁7は間隔6を挟んで設置されている分割函体列24に対向する側面に設けておくことにより、間隔6を掘削して分割函体列24同士を接合する前に撤去し易くするためである。仮設置壁7は鋼材やセメント系材料にて製作し、分割函体23とは例えばボルト接合などで仮設置しておくとよい。
本実施例における複数の分割函体列24間の間隔6の掘削は、実施例1と同様、地上から所定の法面を形成しながら開削施工をおこなったり、間隔掘削山留め板をトンネル延長方向に推進させて掘削していく方法にておこなう(図5(a)参照)。また、実施例2または3のように山留め壁5を利用した掘削方法にて掘削することもできる(図6(a)、(b)参照)。掘削完了後、または掘削と並行して分割函体列24同士を接合しながら本設大断面トンネル4の構築をおこなう(図5(b)参照)。
【0030】
【発明の効果】
本発明の大断面トンネルの施工方法は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ>広範な作業帯を占有しないため、地上の交通障害を少なくして工事をおこなうことができる。
<ロ>オープンシールド掘進機または切削山留め体を備えた異形断面シールド掘進機を使用して地上に掘削溝を造成するため、掘削の影響が周辺におよび難い。
<ハ>函体の規模を小さくすることにより、函体を吊り下ろすクレーンを小型化できる。
<ニ>仮設用の函体や本設の分割函体が土留め壁および土留め支保部材としての役割を担うため、土留め壁の施工や切梁設置などの必要がなく、全体工程を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例1を説明した施工フロー図であり、(a)函体設置工程の説明図。(b)埋戻し工程および2列目の函体郡列を構築した説明図。
【図2】本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例1を説明した施工フロー図であり、(a)函体群列の間を掘削している説明図。(b)本設大断面トンネルの構築完了を説明した説明図。
【図3】(a)本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例2の函体群列の間を掘削している説明図。(b)本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例3の函体群列の間を掘削している説明図。
【図4】本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例4を説明した施工フロー図であり、(a)分割函体設置工程の説明図。(b)埋戻し工程および2列目の分割函体列を構築した説明図。
【図5】本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例4を説明した施工フロー図であり、(a)分割函体列の間を掘削している説明図。(b)本設大断面トンネルの構築完了を説明した説明図。
【図6】(a)本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例4において分割函体列の間を山留め壁を利用して掘削している説明図。(b)本発明の大断面トンネルの施工方法の実施例4において分割函体列の間を山留め係止支柱及び山留め壁を利用して掘削している説明図。
【図7】(a)オープンシールド掘進機の斜視図。(b)オープンシールド掘進機によって掘削溝を造成しながら函体を設置している状況を説明した説明図。
【図8】(a)異形断面シールド掘進機の正面図。(b)異形断面シールド掘進機よって掘削溝を造成しながら函体を設置している状況を説明した説明図。
【図9】従来の大断面トンネルの施工方法を説明した説明図。
【符号の説明】
1・・・掘進機
11・・オープンシールド掘進機
12・・異形断面シールド掘進機
13・・切削山留め体
131・山留め板
132・間隔保持部材
2・・・函体
21・・函体群
22・・函体群列
23・・分割函体
24・・分割函体列
3・・・掘削溝
4・・・本設大断面トンネル
5・・・山留め壁
6・・・間隔
7・・・仮設置壁

Claims (8)

  1. 地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に複数の函体を鉛直方向に積み上げ設置して函体群を構成し、前記掘削溝に函体群を隣接設置していく函体設置工程と、
    前記函体群の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって函体群列を構築し、
    間隔を置いて略並行に構築した複数の前記函体群列の間を掘削し、
    前記函体群列を山留め支保部材として利用しながら本設大断面トンネルを構築することを特徴とする、
    大断面トンネルの施工方法。
  2. 地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に複数の函体を鉛直方向に積み上げ設置して函体群を構成し、前記掘削溝に函体群を隣接設置していく函体設置工程と、
    前記函体群の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって函体群列を構築し、
    前記函体群の最上段の前記函体の上床版上面の端部に予め設けた山留め壁を利用して、間隔を置いて略並行に構築した複数の前記函体群列の間を掘削し、
    前記函体群列を山留め支保部材として利用しながら本設大断面トンネルを構築することを特徴とする、
    大断面トンネルの施工方法。
  3. 地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に複数の函体を鉛直方向に積み上げ設置して函体群を構成し、前記掘削溝に函体群を隣接設置していく函体設置工程と、
    前記函体群の最上段の前記函体において、函体の上床版上面の端部に山留め壁を設置して前記函体群の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって函体群列を構築し、
    間隔を置いて略並行に構築した複数の前記函体群列の間を前記山留め壁を利用して掘削し、
    前記函体群列を山留め支保部材として利用しながら本設大断面トンネルを構築することを特徴とする、
    大断面トンネルの施工方法。
  4. 地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に本設函体を分割した分割函体を設置していく分割函体設置工程と、
    前記分割函体の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって分割函体列を構築し、
    間隔を置いて略並行に構築した複数の前記分割函体列の間を掘削し、
    前記間隔を挟んで対向する前記分割函体の側面に設けた仮設置壁を撤去することによって、間隔を挟む前記分割函体列同士を接合することを特徴とする、
    大断面トンネルの施工方法。
  5. 地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に本設函体を分割した分割函体を設置していく分割函体設置工程と、
    前記分割函体の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって分割函体列を構築し、
    前記分割函体の上床版上面の端部に予め設けた山留め壁を利用して、間隔を置いて略並行に構築した複数の前記分割函体列の間を掘削し、
    前記間隔を挟んで対向する前記分割函体の側面に設けた仮設置壁を撤去することによって、間隔を挟む前記分割函体列同士を接合することを特徴とする、
    大断面トンネルの施工方法。
  6. 地盤に断面視矩形の掘削溝を造成しながら、掘削溝に本設函体を分割した分割函体を設置していく分割函体設置工程と、
    前記分割函体の上床版上面の端部に山留め壁を設置して分割函体の上部を埋戻す埋戻し工程と、によって分割函体列を構築し、
    間隔を置いて略並行に構築した複数の前記分割函体列の間を前記山留め壁を利用して掘削し、
    前記間隔を挟んで対向する前記分割函体の側面に設けた仮設置壁を撤去することによって、間隔を挟む前記分割函体列同士を接合することを特徴とする、
    大断面トンネルの施工方法。
  7. シールド掘進機の天井を地上に開放してシールド掘進をおこなうオープンシールド掘進機を使用して前記掘削溝を造成することを特徴とする、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の大断面トンネルの施工方法。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の大断面トンネルの施工方法において使用する異形断面シールド掘進機であって、
    間隔を置いて略並行に配置した山留め板を直立させ間隔保持部材にて連結させてなる切削山留め体を、異形断面シールド掘進機の天井に着脱可能に備えたことを特徴とする、
    異形断面シールド掘進機。
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