JP2004316020A - フットカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】脚や靴に容易に装着することができ、着用感が良好で、脚や靴への水の浸入を防止することができるフットカバーを提供する。
【解決手段】このフットカバーは、脚と長靴の上面をカバーする布製円筒状のフットカバーである。カバー本体1の上部に膝の上部を覆う上カバー部2が形成され、カバー本体1の下縁部にコールゴム5aを縫着した下ゴム縫着部5が設けられる。上カバー部2にはコールゴム4aを縫着した上ゴム縫着部4が設けられる。上カバー部2に開き部7が設けられ、開き部7を面ファスナー9aによって閉じる閉止部10が上カバー部2の上縁部に設けられる。
【選択図】図1
【解決手段】このフットカバーは、脚と長靴の上面をカバーする布製円筒状のフットカバーである。カバー本体1の上部に膝の上部を覆う上カバー部2が形成され、カバー本体1の下縁部にコールゴム5aを縫着した下ゴム縫着部5が設けられる。上カバー部2にはコールゴム4aを縫着した上ゴム縫着部4が設けられる。上カバー部2に開き部7が設けられ、開き部7を面ファスナー9aによって閉じる閉止部10が上カバー部2の上縁部に設けられる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給食を調理する給食用厨房や食品を加工する食品加工場等の洗い場などにおいて、水を使用して水洗い作業を行う際に、作業者が脚と靴のカバーとして装着するフットカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、給食を調理する給食用厨房の洗い場などにおいては、食器類や食材を洗う際、多くの水やお湯を使用して洗うため、洗い場の作業者は防水用のケータリングエプロン(catering apron)や長靴を着用して、水洗い作業を行うようにしている。
【0003】
しかし、ケータリングエプロンの丈が短い場合があり、或は長靴の長さが短い場合があって、そのような場合には、飛散した水やお湯が足にかかったり、靴の内部に浸入したりする不具合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、脚と靴をカバーする構造のフットカバーを装着することが検討されたが、従来のフットカバーは、登山用のものが下記の特許文献1などで知られているにすぎず、登山用のフットカバー(スパッツ)は、下端に止め紐が取り付けられており、止め紐をいちいち止めたり外したりする作業が煩わしく、また主に靴の上部を覆うだけのものであるため、洗い場などの作業用には使用しにくいという問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−129413公報
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、脚や靴に容易に装着することができ、着用感が良好で、脚や靴への水の浸入を防止することができるフットカバーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のフットカバーは、脚と長靴の上面をカバーする布製円筒状のフットカバーであって、カバー本体の上部に膝の上部を覆う上カバー部が形成され、カバー本体の下縁部にコールゴムを縫着した下ゴム縫着部が設けられ、上カバー部にはコールゴムを縫着した上ゴム縫着部が設けられ、上カバー部に開き部が設けられ、開き部を面ファスナーによって閉じる閉止部が上カバー部の上縁部に設けられたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項2のフットカバーは、脚と短靴の上面をカバーする布製円筒状のフットカバーであって、カバー本体の上部に膝の上部を覆う上カバー部が形成され、カバー本体の下部に短靴の上面を覆う下カバー部が形成され、下カバー部にコールゴムを縫着した下ゴム縫着部が設けられ、上カバー部にはコールゴムを縫着した上ゴム縫着部が設けられ、上カバー部に開き部が設けられ、開き部を面ファスナーによって閉じる閉止部が上カバー部の上縁部に設けられたことを特徴とする。
【0009】
ここで、上記フットカバーにおいては、請求項3のように、上カバー部の閉止部を、上縁部にコールゴムを縫着する共に、コールゴムの先端内側に面ファスナーを縫着して形成することができる。
【0010】
【作用】
このような構成のフットカバーは、例えば給食用厨房や食品加工場の洗い場などにおいて、水に濡れやすい場所で作業する作業者が着用して使用する。長靴を履いた作業者は、請求項1のフットカバーを、作業者の脚の踝付近から膝にかけて装着し、長靴の上部と脚を覆って装着する。一方、短靴を履いた作業者は、請求項2のフットカバーを、作業者の脚の踝付近から膝にかけて装着し、短靴の上部と脚を覆って装着する。そして、上カバー部の開き部を、閉止部の面ファスナーにより止めて使用する。
【0011】
このようなフットカバーを脚と靴の上部に装着すると、カバー本体の上カバー部が脚の膝付近をカバーし且つ上ゴム縫着部がその上カバー部を膝付近にフィットさせて隙間を塞ぎ、また、カバー本体の下部又は下カバー部が靴の上面から踝付近をカバーする共に、下ゴム縫着部がカバー本体の下部または下カバー部を踝付近にフィットさせるようにカバーするため、脚の膝から靴の上部にかけて良好にフットカバーで覆うことができる。
【0012】
したがって、ケータリングエプロンの丈が短い場合があったり、或は長靴の長さが短い場合があっても、洗い場での作業中に、飛散した水やお湯が脚に付着したり、靴の内部に浸入することがなく、靴や足を濡らさずにまたお湯による火傷を防止して、洗い場での作業を良好に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は長靴用のフットカバーの右側面図を示し、図2はその背面図を示している。このフットカバーは、脚と長靴の上面をカバーする布製円筒状に形成され、カバー本体1と、カバー本体1の上部に設けられ膝の上部を覆う上カバー部2と、カバー本体1の下縁部に設けられた下ゴム縫着部5と、上カバー部2の下部近傍に設けられた上ゴム縫着部4と、上カバー部2の開き部7を面ファスナーによって閉じるように設けられた閉止部10とから構成されている。
【0014】
図3はカバー本体1の展開図を示しており、カバー本体1は略矩形の防水処理を施した布から形成され、その上部には、上方に略扇形に開いた形状の上カバー部2が形成される。防水処理を施した布としては、例えば、綿35%、ポリエステル65%の混紡の生地にフッ素樹脂をラミネート加工した防水布、或いはナイロン100%の生地にポリウレタンコーティングを施した防水布などを使用することができる。
【0015】
カバー本体1の上カバー部2の下部付近には、横断方向にコールゴム4aが縫着されて上ゴム縫着部4がギャザーを付して形成される。この上ゴム縫着部4は、コールゴム4aを縫着する際、布にギャザーがよるように縫着し、コールゴム4aを伸ばして伸長可能に形成される。また、同様にカバー本体1の下縁部には、横断方向にコールゴム5aが縫着されて下ゴム縫着部5がギャザーを付して形成される。この下ゴム縫着部5も、コールゴム5aを縫着する際、布にギャザーがよるように縫着し、コールゴム5aを伸ばして伸長可能に形成される。
【0016】
カバー本体1は、図3の展開図に示すように縫製され、さらにその両側縁部を縫い合わせて円筒形に縫製されるが、その際、上カバー部2の一部は閉じずに開き部7を形成するように縫製される。両側縁部を縫い合わせる際には、両側の縁部を合わせてパイピングを行って縦縫着部6が縦に縫着される。また、開き部7の部分は両方の縁部をパインピングを行って縫製する。
【0017】
さらに、図4のように、上カバー部2の開き部7の一方の端部には、開き部7を閉じて止めるために、テープ状の閉止部10を縫着する。この閉止部10は、適当な長さに裁断した幅広のコードゴム8から構成され、上カバー部2の一方の縁部に縫い付けて取り付けられる。そして、コードゴム8の内側先端に、面ファスナー9aを縫着し、それに対応した箇所には、他方の面ファスナー9bが上カバー部2の反対側の外側に縫着される。さらに、上カバー部2の開き部7の内側にも面ファスナー9cが縫着され、その対応した箇所に、他方の面ファスナー9dが上カバー部2の開き部7の反対側の内側に縫着されている。
【0018】
このように構成されたフットカバーは、給食用厨房や食品加工場などの洗い場などで、食器や食材を水洗いする作業者が、図1、図2のようにその長靴Lと脚の上から着用して使用する。このフットカバーは、使用者が長靴Lを履いたまま、先端から内側に通して装着することができるが、長靴を脱いでフットカバーを脚の膝付近まで通し、その後、長靴Lを履いて、図1,2のように、フットカバーの下ゴム縫着部5を長靴Lの上に被せるように装着することもできる。装着は、閉止部10のコードゴム8を少し伸ばして、その先端の面ファスナー9aを反対側の面ファスナー9bに着けるだけで、簡単に行うことができる。
【0019】
このように、フットカバーが脚と長靴Lの上部を覆うように装着されるから、長靴Lの上部の開口隙間は、カバー本体1と下ゴム縫着部5によりカバーされるから、洗い場で水仕事を行って、水やお湯が飛散した場合でも、フットカバーの下ゴム縫着部5が長靴Lの上部を隙間なく覆い、且つ良好にフィットした状態で装着されるため、長靴Lの内部に水がやお湯が浸入することはなく、良好な防水状態で作業を行うことができる。
【0020】
さらに、フットカバーはそのカバー本体1と上カバー部2が脚の膝の上方までを覆い、上ゴム縫着部4が膝付近を隙間なくフィットさせるように装着されるため、脚の膝付近も水滴を完全にブロックすることができる。また、上ゴム縫着部4と下ゴム縫着部5にはコードゴムが入ってギャザーがよせてあるため、動きやすく、楽に作業を行うことができる。
【0021】
図5〜図7は他の実施形態のフットカバーを示し、このフットカバーは、短靴を履いた使用者に装着して使用される。上記実施形態と同じ部材については、図5〜図7に上記と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0022】
このフットカバーは、短靴の上面と脚をカバーするように布製円筒状に形成され、カバー本体11と、カバー本体11の上部に設けられ膝の上部を覆う上カバー部2と、カバー本体1の下部に設けられた下カバー部3と、下カバー部3の上部近傍に設けられた下ゴム縫着部5と、上カバー部2の下部近傍に設けられた上ゴム縫着部4と、上カバー部2の開き部7を面ファスナーによって閉じるように設けられた閉止部10とから構成されている。
【0023】
カバー本体1の上カバー部2の下部付近には、上記と同様に、横断方向にコールゴム4aが縫着されて上ゴム縫着部4がギャザー付きで形成される。この上ゴム縫着部4は、コールゴム4aを縫着する際、布にギャザーがよるように縫着し、コールゴム4aを伸ばして伸長可能に形成される。一方、カバー本体1の下部には、下カバー部3が下側に延設されて設けられる。
【0024】
この下カバー部3は、短靴の上部を覆うように形成され、特に短靴の前部を多く覆うように、中央部が下方に膨出した形状に形成されている。この下カバー部3の下縁部は縫い代を三つ巻きにして縫製される。また、その下カバー部3の上部付近には、横断方向にコールゴム5aが縫着されて下ゴム縫着部5がギャザー付きで形成される。この下ゴム縫着部5も、コールゴム5aを縫着する際、布にギャザーがよるように縫着し、コールゴム5aを伸ばして伸長可能に形成される。
【0025】
そして、図5、図6に示す如く、上記と同様に、上カバー部2には開き部7が形成され、開き部7の一方の端部には、開き部7を閉じて止めるために、テープ状の閉止部10が、コールゴム8に面ファスナー9aを縫着して形成される。また、上記と同様に、上カバー部2の上縁部の内側と外側には、面ファスナー9b、9c、9dが各々の対応位置に縫着されている。
【0026】
このフットカバーは、短靴を履いた作業者が、図5、図6のようにその短靴と脚の上から着用して使用する。このフットカバーは、使用者が短靴Sを履いたまま、先端から内側に通して装着することができるが、短靴Sを脱いでフットカバーを脚の膝付近まで通し、その後、短靴Sを履いて、図5,6のように、フットカバーの下カバー部3と下ゴム縫着部5を短靴Sの上に被せるように装着することもできる。
【0027】
このように、フットカバーが脚と短靴Sの上部を覆うように装着されるから、短靴Sの上部の開口隙間は、下カバー部3によりカバーされる。従って、洗い場で水仕事を行って、水やお湯が飛散した場合でも、下カバー部3が短靴Sの上部を覆い、下ゴム縫着部5が踝付近を覆ってフィットさせているため、短靴Sの内部に水やお湯が浸入することはなく、良好な防水状態で作業を行うことができる。
【0028】
さらに、上記と同様に、フットカバーはそのカバー本体1と上カバー部2が脚の膝の上方までを覆い、上ゴム縫着部4が膝付近を隙間なくフィットさせるように装着されるため、脚の膝付近も水滴を完全にブロックすることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフットカバーによれば、このフットカバーを脚と靴の上部に装着すると、カバー本体の上カバー部が脚の膝付近をカバーし且つ上ゴム縫着部がその上カバー部を膝付近にフィットさせて隙間を塞ぎ、また、カバー本体の下部又は下カバー部が靴の上面から踝付近をカバーする共に、下ゴム縫着部がカバー本体の下部または下カバー部を踝付近にフィットさせるようにカバーするため、脚の膝から靴の上部にかけて良好にフットカバーで覆うことができる。したがって、ケータリングエプロンの丈が短い場合があったり、或は長靴の長さが短い場合があっても、洗い場での作業中に、飛散した水やお湯が脚に付着したり、靴の内部に浸入することがなく、靴や足を濡らさずにまたはお湯による火傷を防止して、洗い場での作業を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すフットカバーの右側面図である。
【図2】そのフットカバーの背面図である。
【図3】カバー本体の展開図である。
【図4】上カバー部2の部分側面図である。
【図5】他の実施形態のフットカバーの右側面図である。
【図6】同フットカバーの背面図である。
【図7】カバー本体の展開図である。
【符号の説明】
1−カバー本体
2−上カバー部
3−下カバー部
4−上ゴム縫着部
5−下ゴム縫着部
9a〜9d−面ファスナー
10−閉止部
【発明の属する技術分野】
本発明は、給食を調理する給食用厨房や食品を加工する食品加工場等の洗い場などにおいて、水を使用して水洗い作業を行う際に、作業者が脚と靴のカバーとして装着するフットカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、給食を調理する給食用厨房の洗い場などにおいては、食器類や食材を洗う際、多くの水やお湯を使用して洗うため、洗い場の作業者は防水用のケータリングエプロン(catering apron)や長靴を着用して、水洗い作業を行うようにしている。
【0003】
しかし、ケータリングエプロンの丈が短い場合があり、或は長靴の長さが短い場合があって、そのような場合には、飛散した水やお湯が足にかかったり、靴の内部に浸入したりする不具合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、脚と靴をカバーする構造のフットカバーを装着することが検討されたが、従来のフットカバーは、登山用のものが下記の特許文献1などで知られているにすぎず、登山用のフットカバー(スパッツ)は、下端に止め紐が取り付けられており、止め紐をいちいち止めたり外したりする作業が煩わしく、また主に靴の上部を覆うだけのものであるため、洗い場などの作業用には使用しにくいという問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−129413公報
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、脚や靴に容易に装着することができ、着用感が良好で、脚や靴への水の浸入を防止することができるフットカバーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のフットカバーは、脚と長靴の上面をカバーする布製円筒状のフットカバーであって、カバー本体の上部に膝の上部を覆う上カバー部が形成され、カバー本体の下縁部にコールゴムを縫着した下ゴム縫着部が設けられ、上カバー部にはコールゴムを縫着した上ゴム縫着部が設けられ、上カバー部に開き部が設けられ、開き部を面ファスナーによって閉じる閉止部が上カバー部の上縁部に設けられたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項2のフットカバーは、脚と短靴の上面をカバーする布製円筒状のフットカバーであって、カバー本体の上部に膝の上部を覆う上カバー部が形成され、カバー本体の下部に短靴の上面を覆う下カバー部が形成され、下カバー部にコールゴムを縫着した下ゴム縫着部が設けられ、上カバー部にはコールゴムを縫着した上ゴム縫着部が設けられ、上カバー部に開き部が設けられ、開き部を面ファスナーによって閉じる閉止部が上カバー部の上縁部に設けられたことを特徴とする。
【0009】
ここで、上記フットカバーにおいては、請求項3のように、上カバー部の閉止部を、上縁部にコールゴムを縫着する共に、コールゴムの先端内側に面ファスナーを縫着して形成することができる。
【0010】
【作用】
このような構成のフットカバーは、例えば給食用厨房や食品加工場の洗い場などにおいて、水に濡れやすい場所で作業する作業者が着用して使用する。長靴を履いた作業者は、請求項1のフットカバーを、作業者の脚の踝付近から膝にかけて装着し、長靴の上部と脚を覆って装着する。一方、短靴を履いた作業者は、請求項2のフットカバーを、作業者の脚の踝付近から膝にかけて装着し、短靴の上部と脚を覆って装着する。そして、上カバー部の開き部を、閉止部の面ファスナーにより止めて使用する。
【0011】
このようなフットカバーを脚と靴の上部に装着すると、カバー本体の上カバー部が脚の膝付近をカバーし且つ上ゴム縫着部がその上カバー部を膝付近にフィットさせて隙間を塞ぎ、また、カバー本体の下部又は下カバー部が靴の上面から踝付近をカバーする共に、下ゴム縫着部がカバー本体の下部または下カバー部を踝付近にフィットさせるようにカバーするため、脚の膝から靴の上部にかけて良好にフットカバーで覆うことができる。
【0012】
したがって、ケータリングエプロンの丈が短い場合があったり、或は長靴の長さが短い場合があっても、洗い場での作業中に、飛散した水やお湯が脚に付着したり、靴の内部に浸入することがなく、靴や足を濡らさずにまたお湯による火傷を防止して、洗い場での作業を良好に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は長靴用のフットカバーの右側面図を示し、図2はその背面図を示している。このフットカバーは、脚と長靴の上面をカバーする布製円筒状に形成され、カバー本体1と、カバー本体1の上部に設けられ膝の上部を覆う上カバー部2と、カバー本体1の下縁部に設けられた下ゴム縫着部5と、上カバー部2の下部近傍に設けられた上ゴム縫着部4と、上カバー部2の開き部7を面ファスナーによって閉じるように設けられた閉止部10とから構成されている。
【0014】
図3はカバー本体1の展開図を示しており、カバー本体1は略矩形の防水処理を施した布から形成され、その上部には、上方に略扇形に開いた形状の上カバー部2が形成される。防水処理を施した布としては、例えば、綿35%、ポリエステル65%の混紡の生地にフッ素樹脂をラミネート加工した防水布、或いはナイロン100%の生地にポリウレタンコーティングを施した防水布などを使用することができる。
【0015】
カバー本体1の上カバー部2の下部付近には、横断方向にコールゴム4aが縫着されて上ゴム縫着部4がギャザーを付して形成される。この上ゴム縫着部4は、コールゴム4aを縫着する際、布にギャザーがよるように縫着し、コールゴム4aを伸ばして伸長可能に形成される。また、同様にカバー本体1の下縁部には、横断方向にコールゴム5aが縫着されて下ゴム縫着部5がギャザーを付して形成される。この下ゴム縫着部5も、コールゴム5aを縫着する際、布にギャザーがよるように縫着し、コールゴム5aを伸ばして伸長可能に形成される。
【0016】
カバー本体1は、図3の展開図に示すように縫製され、さらにその両側縁部を縫い合わせて円筒形に縫製されるが、その際、上カバー部2の一部は閉じずに開き部7を形成するように縫製される。両側縁部を縫い合わせる際には、両側の縁部を合わせてパイピングを行って縦縫着部6が縦に縫着される。また、開き部7の部分は両方の縁部をパインピングを行って縫製する。
【0017】
さらに、図4のように、上カバー部2の開き部7の一方の端部には、開き部7を閉じて止めるために、テープ状の閉止部10を縫着する。この閉止部10は、適当な長さに裁断した幅広のコードゴム8から構成され、上カバー部2の一方の縁部に縫い付けて取り付けられる。そして、コードゴム8の内側先端に、面ファスナー9aを縫着し、それに対応した箇所には、他方の面ファスナー9bが上カバー部2の反対側の外側に縫着される。さらに、上カバー部2の開き部7の内側にも面ファスナー9cが縫着され、その対応した箇所に、他方の面ファスナー9dが上カバー部2の開き部7の反対側の内側に縫着されている。
【0018】
このように構成されたフットカバーは、給食用厨房や食品加工場などの洗い場などで、食器や食材を水洗いする作業者が、図1、図2のようにその長靴Lと脚の上から着用して使用する。このフットカバーは、使用者が長靴Lを履いたまま、先端から内側に通して装着することができるが、長靴を脱いでフットカバーを脚の膝付近まで通し、その後、長靴Lを履いて、図1,2のように、フットカバーの下ゴム縫着部5を長靴Lの上に被せるように装着することもできる。装着は、閉止部10のコードゴム8を少し伸ばして、その先端の面ファスナー9aを反対側の面ファスナー9bに着けるだけで、簡単に行うことができる。
【0019】
このように、フットカバーが脚と長靴Lの上部を覆うように装着されるから、長靴Lの上部の開口隙間は、カバー本体1と下ゴム縫着部5によりカバーされるから、洗い場で水仕事を行って、水やお湯が飛散した場合でも、フットカバーの下ゴム縫着部5が長靴Lの上部を隙間なく覆い、且つ良好にフィットした状態で装着されるため、長靴Lの内部に水がやお湯が浸入することはなく、良好な防水状態で作業を行うことができる。
【0020】
さらに、フットカバーはそのカバー本体1と上カバー部2が脚の膝の上方までを覆い、上ゴム縫着部4が膝付近を隙間なくフィットさせるように装着されるため、脚の膝付近も水滴を完全にブロックすることができる。また、上ゴム縫着部4と下ゴム縫着部5にはコードゴムが入ってギャザーがよせてあるため、動きやすく、楽に作業を行うことができる。
【0021】
図5〜図7は他の実施形態のフットカバーを示し、このフットカバーは、短靴を履いた使用者に装着して使用される。上記実施形態と同じ部材については、図5〜図7に上記と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0022】
このフットカバーは、短靴の上面と脚をカバーするように布製円筒状に形成され、カバー本体11と、カバー本体11の上部に設けられ膝の上部を覆う上カバー部2と、カバー本体1の下部に設けられた下カバー部3と、下カバー部3の上部近傍に設けられた下ゴム縫着部5と、上カバー部2の下部近傍に設けられた上ゴム縫着部4と、上カバー部2の開き部7を面ファスナーによって閉じるように設けられた閉止部10とから構成されている。
【0023】
カバー本体1の上カバー部2の下部付近には、上記と同様に、横断方向にコールゴム4aが縫着されて上ゴム縫着部4がギャザー付きで形成される。この上ゴム縫着部4は、コールゴム4aを縫着する際、布にギャザーがよるように縫着し、コールゴム4aを伸ばして伸長可能に形成される。一方、カバー本体1の下部には、下カバー部3が下側に延設されて設けられる。
【0024】
この下カバー部3は、短靴の上部を覆うように形成され、特に短靴の前部を多く覆うように、中央部が下方に膨出した形状に形成されている。この下カバー部3の下縁部は縫い代を三つ巻きにして縫製される。また、その下カバー部3の上部付近には、横断方向にコールゴム5aが縫着されて下ゴム縫着部5がギャザー付きで形成される。この下ゴム縫着部5も、コールゴム5aを縫着する際、布にギャザーがよるように縫着し、コールゴム5aを伸ばして伸長可能に形成される。
【0025】
そして、図5、図6に示す如く、上記と同様に、上カバー部2には開き部7が形成され、開き部7の一方の端部には、開き部7を閉じて止めるために、テープ状の閉止部10が、コールゴム8に面ファスナー9aを縫着して形成される。また、上記と同様に、上カバー部2の上縁部の内側と外側には、面ファスナー9b、9c、9dが各々の対応位置に縫着されている。
【0026】
このフットカバーは、短靴を履いた作業者が、図5、図6のようにその短靴と脚の上から着用して使用する。このフットカバーは、使用者が短靴Sを履いたまま、先端から内側に通して装着することができるが、短靴Sを脱いでフットカバーを脚の膝付近まで通し、その後、短靴Sを履いて、図5,6のように、フットカバーの下カバー部3と下ゴム縫着部5を短靴Sの上に被せるように装着することもできる。
【0027】
このように、フットカバーが脚と短靴Sの上部を覆うように装着されるから、短靴Sの上部の開口隙間は、下カバー部3によりカバーされる。従って、洗い場で水仕事を行って、水やお湯が飛散した場合でも、下カバー部3が短靴Sの上部を覆い、下ゴム縫着部5が踝付近を覆ってフィットさせているため、短靴Sの内部に水やお湯が浸入することはなく、良好な防水状態で作業を行うことができる。
【0028】
さらに、上記と同様に、フットカバーはそのカバー本体1と上カバー部2が脚の膝の上方までを覆い、上ゴム縫着部4が膝付近を隙間なくフィットさせるように装着されるため、脚の膝付近も水滴を完全にブロックすることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフットカバーによれば、このフットカバーを脚と靴の上部に装着すると、カバー本体の上カバー部が脚の膝付近をカバーし且つ上ゴム縫着部がその上カバー部を膝付近にフィットさせて隙間を塞ぎ、また、カバー本体の下部又は下カバー部が靴の上面から踝付近をカバーする共に、下ゴム縫着部がカバー本体の下部または下カバー部を踝付近にフィットさせるようにカバーするため、脚の膝から靴の上部にかけて良好にフットカバーで覆うことができる。したがって、ケータリングエプロンの丈が短い場合があったり、或は長靴の長さが短い場合があっても、洗い場での作業中に、飛散した水やお湯が脚に付着したり、靴の内部に浸入することがなく、靴や足を濡らさずにまたはお湯による火傷を防止して、洗い場での作業を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すフットカバーの右側面図である。
【図2】そのフットカバーの背面図である。
【図3】カバー本体の展開図である。
【図4】上カバー部2の部分側面図である。
【図5】他の実施形態のフットカバーの右側面図である。
【図6】同フットカバーの背面図である。
【図7】カバー本体の展開図である。
【符号の説明】
1−カバー本体
2−上カバー部
3−下カバー部
4−上ゴム縫着部
5−下ゴム縫着部
9a〜9d−面ファスナー
10−閉止部
Claims (3)
- 脚と長靴の上面をカバーする布製円筒状のフットカバーであって、カバー本体の上部に膝の上部を覆う上カバー部が形成され、該カバー本体の下縁部にコールゴムを縫着した下ゴム縫着部が設けられ、該上カバー部にコールゴムを縫着した上ゴム縫着部が設けられ、該上カバー部に開き部が設けられ、該開き部を面ファスナーによって閉じる閉止部が該上カバー部の上縁部に設けられたことを特徴とするフットカバー。
- 脚と短靴の上面をカバーする布製円筒状のフットカバーであって、カバー本体の上部に膝の上部を覆う上カバー部が形成され、該カバー本体の下部に短靴の上面を覆う下カバー部が形成され、該下カバー部にコールゴムを縫着した下ゴム縫着部が設けられ、該上カバー部にコールゴムを縫着した上ゴム縫着部が設けられ、該上カバー部に開き部が設けられ、該開き部を面ファスナーによって閉じる閉止部が該上カバー部の上縁部に設けられたことを特徴とするフットカバー。
- 前記上カバー部の閉止部は、コールゴムを上縁部に縫着すると共に、該コールゴムの先端内側に面ファスナーを縫着して形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のフットカバー。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103156311A (zh) * | 2011-12-15 | 2013-06-19 | 李来得 | 兼用作包的腿套 |
JP5690016B1 (ja) * | 2014-09-16 | 2015-03-25 | 都美恵 花田 | ヒル防御用スパッツと塩パック |
CN105856723A (zh) * | 2016-06-03 | 2016-08-17 | 海宁亚太化纤有限公司 | 一种防水袜套的防水面料 |
-
2003
- 2003-04-16 JP JP2003111374A patent/JP2004316020A/ja active Pending
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