JP2004315809A - 重合体およびそれを用いた高分子発光素子 - Google Patents

重合体およびそれを用いた高分子発光素子 Download PDF

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明彦 岡田
Tomoyuki Suzuki
智之 鈴木
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Abstract

【課題】 電界酸化および/または還元、とりわけ電界還元に対して安定な重合体を提供する。
【解決手段】 固体状態で蛍光を発し、かつポリスチレン換算の重量平均分子量が10〜10であり、アリーレン基、2価の複素環基および2価の芳香族アミン基からなる群から選ばれる繰り返し単位を有する重合体であって、該重合体の主鎖末端の少なくとも一方に、芳香環を含まない不飽和炭化水素基を該繰り返し単位のいずれかと直接結合して有する重合体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、重合体およびそれを用いた高分子発光素子(以下高分子LEDということがある。)に関する。
高分子量の発光材料は低分子量のそれとは異なり溶媒に可溶で塗布法により発光素子における発光層を形成できることから種々検討されており、その例として、主鎖に芳香環を含む繰り返し単位を有し、主鎖末端にフェニル基を有する重合体が知られている(特許文献1)
国際公開第01/49769号パンフレット
重合体を例えば、発光素子の発光材料として用いる場合、その重合体は、発光素子使用時の通電の際に頻繁に起こると考えられる電界酸化および/または還元、とりわけ電界還元に対して安定であることが求められる。
しかしながら、上記の重合体は、電界還元に対する安定性が必ずしも十分でないという問題があった。
本発明の目的は、電界酸化および/または還元、とりわけ電界還元に対して安定な重合体を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、重合体の主鎖末端の少なくとも一方に芳香環を含まない不飽和炭化水素基を有する重合体が、電界還元に対して安定であることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、固体状態で蛍光を発し、かつポリスチレン換算の重量平均分子量が10〜10であり、アリーレン基、2価の複素環基および2価の芳香族アミン基からなる群から選ばれる繰り返し単位を有する重合体であって、該重合体の主鎖末端の少なくとも一方に、芳香環を含まない不飽和炭化水素基を該繰り返し単位のいずれかと直接結合して有する重合体を提供するものである。
本発明の重合体は通電の際に頻繁に起こると考えられる電界酸化および/または還元、とりわけ電界還元に対して安定である。したがって、該重合体を用いた高分子LEDは、液晶ディスプレイのバックライトまたは照明用としての曲面状や平面状の光源、セグメントタイプの表示素子、ドットマトリックスのフラットパネルディスプレイ等の装置に好ましく使用できる。また、本発明の共重合体は、レーザー用色素、有機太陽電池用材料、有機トランジスタ用の有機半導体、導電性薄膜用材料として用いることができる。
なお、本発明において『蛍光を発する』とは、化合物に光、電気エネルギーなどの励起エネルギーを吸収させた際にその化合物が励起『一重項』状態を経て発光することをいう。
本発明の重合体は、主鎖末端の少なくとも一方に、該重合体が有する繰り返し単位のいずれかと直接結合して、芳香環を含まない不飽和炭化水素基を有する。即ち本発明の重合体は、下記一般式(1)で示されるような構造を末端に有する。
−A−E (1)
〔式中、Aは本発明の重合体が有する繰り返し単位のいずれかを表し、Eは芳香環を含まない不飽和炭化水素基を示す〕
本発明の重合体が有する芳香環を含まない不飽和炭化水素基の炭素数は、通常3〜20程度、好ましくは4〜12である。ここに不飽和結合とは、二重結合または三重結合をいう。
芳香環を含まない不飽和炭化水素基としては、例えば、不飽和結合を含み、脂環式炭化水素基で置換されていてもよい鎖式炭化水素基;不飽和結合を含み、鎖式炭化水素基で置換されていてもよい脂環式炭化水素基があげられる。
芳香環を含まない不飽和炭化水素基としては、例えば、以下の基が挙げられる。


Figure 2004315809
Figure 2004315809
Figure 2004315809
Figure 2004315809
Figure 2004315809

Figure 2004315809

Figure 2004315809

Figure 2004315809

Figure 2004315809
Figure 2004315809

Figure 2004315809
Figure 2004315809

Figure 2004315809
Figure 2004315809

Figure 2004315809

なお、上記式中*は主鎖との結合部位を表す。
芳香環を含まない不飽和炭化水素基は、メチル基を含まないことが望ましい。すなわち、上記の例の中では、
E002、E039、E045、E046、E048、E049、E056、E060、E067、E076、E077、E078、E079、E080、E081、E086、E089、E091、E092、E093、E109、E113、E116、E118、E119、E136、E137、E138、E139、E140、E141、E142、E143、E144、E145、E146、E147、E148、E149、E150、E151、E158、E165、E172、E179、E180、E181、E182、E183、E190、E194、E195、E196、E197、E198、E228、E229、E230、E231、E232、E233、E234、E235、E236、E237、E244、E250、E251、E252、E253、E254、E255、E256、E262、E267、E274、E282、E295、E323、E355、E383、E422、E423、E424、E425、E426、E427、E428、E429、E430、E431、E432、E433、E434、E435、E436、E442、E448、E449、E450、E451、E452、E453、E454、E455、E456、E457、E458、E459、E460、E461、E462、E463、E464、E465、E466、E467、E468、E469、E470、E477、E478、E479、E480、E484、E491、E492、E493、E494、E504、E508、E509、E515、E516、E517、E518、E519、E520、E521、E522、E523、E524、E525、E526、E527、E530、E535、E539、E540、E541、E548
が好ましく、
E136、E137、E142、E143、E144、E145、E146、E147、E148、E149、E150、
がより好ましい。
芳香環を含まない不飽和炭化水素基が、
一般式(2)
2(i−j)−1− (2)
(ただし、iは5以上の整数、jは、0≦j<i/2を満たす整数である。)
で表され、かつ芳香環を含まない基であることが好ましい。iは通常は20以下である。
一般式(2) において iが8で,jが0、1または2であることが好ましく、シクロオクタジエニル基であることがより好ましい。
また、芳香環を含まない不飽和炭化水素基のなかでは、シクロアルカジエン由来の基が好ましい。分子鎖末端の少なくとも一方に、シクロアルカジエン由来の基を有するとは、重合時にシクロアルカジエンもしくはシクロアルカジエンに脱離基がついた化合物を添加して反応を行い、該化合物のシクロアルカジエン部分が重合体の繰り返し単位の少なくとも一方の端に結合した状態をいう。
例えば、シクロアルカジエンの例として1、5−シクロオクタジエンを用いた場合、1、5−シクロオクタジエンから1つの水素原子が脱離した一価の炭化水素基が重合に用いられた単量体の脱離基と置換した構造である場合もあれば、1、5−シクロオクタジエンの二重結合の1つが開いた二価の炭化水素基の一方に水素原子が結合し、他方が重合に用いられた単量体の脱離基と置換した構造である場合もあれば、重合体の繰り返し単位との結合位置が異なる異性体である場合もある。また、環が開いて二重結合が1つ増えた構造、さらにそれらの異性体の構造である場合もある。
本発明の重合体においてはその分子鎖末端の少なくとも一方が、芳香環を含まない不飽和炭化水素基であればよい。芳香環を含まない不飽和炭化水素基は1種類でも2種類以上であってもよい。本発明の重合体のうち、芳香環を含まない不飽和炭化水素基が重合体の両方の末端に存在する重合体が、芳香環を含まない不飽和炭化水素基が重合体の片方の末端のみに存在する重合体より多く含まれることが好ましく、芳香環を含まない不飽和炭化水素基が重合体の両方の末端に存在する重合体が、芳香環を含まない不飽和炭化水素基が重合体の片方の末端のみに存在する重合体の2倍以上多く含まれることがより好ましい。
本発明の重合体の末端基のうち、芳香環を含まない不飽和炭化水素基以外の末端基としては、重合に用いた単量体の一方の脱離基が水素原子で置換されてできた末端基(以下、水素置換末端基と呼ぶ)であることが好ましい。芳香環を含まない不飽和炭化水素基および水素置換末端基以外の末端基は全末端の30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、実質的に存在しないことが最も好ましい。
また、例えば、原料としてハロゲン原子を有する単量体を用いて本発明の重合体を製造する場合等には、ハロゲンが重合体末端に残っていると蛍光特性等が低下する傾向があるため、末端にはハロゲンが実質的に残っていないことが好ましい。
ある末端基が結合した重合体が重合体全体に占める割合は、マトリクス支援レーザー脱離イオン化装置を装備した飛行時間型質量分析計によって得られる質量スペクトルの強度を比較することにより計算することができる。例えば、該質量スペクトルに見られる不飽和結合を含む脂肪族炭化水素基炭化水素基が重合体の両方の末端に存在する重合体の質量数ピークの強度が、該質量スペクトルにおいて重合体の質量数ピークが検出される全ての領域において、不飽和結合を含む脂肪族炭化水素基が重合体の片方の末端のみに存在する重合体の質量数ピークの強度より大きい場合、不飽和結合を含む脂肪族炭化水素基が重合体の両方の末端に存在する重合体が不飽和結合を含む脂肪族炭化水素基が重合体の片方の末端のみに存在する重合体より多いとみなすことができる。
本発明の重合体はアリーレン基、2価の複素環基および2価の芳香族アミン基からなる群から選ばれる1種類以上の繰り返し単位を有する。
ここで、アリーレン基とは、芳香族炭化水素から、水素原子2個を除いた残りの原子団であり、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が直接又はビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。
アリーレン基の環を構成する炭素数は通常6〜60程度であり、アリーレン基として、具体的には、フェニレン基、フルオレンジイル基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ペンタレンジイル基、インデンジイル基、ヘプタレンジイル基、インダセンジイル基、トリフェニレンジイル基、ビナフチルジイル基、フェニルナフチレンジイル基、スチルベンジイル基、3,3’−アルコキシスチルベンジイル基などが挙げられ、フェニレン基、フルオレンジイル基が好ましい。
フェニレン基としては、例えば以下

Figure 2004315809

が挙げられ、
フルオレンジイル基としては、例えば、

Figure 2004315809
が挙げられる。
ここで、Rとしては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基、シアノ基等が挙げられ、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基であることが好ましい。
上式において一つの基中に複数のRを有しているが、これらは同一であっても相異なってもよい。
ここにアルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、 i-プロピル基、ブチル基、 i-ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基などが挙げられる。
アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、 i-プロピルオキシ基、ブトキシ基、 i-ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソアミルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基などが挙げられる。
アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基などが挙げられる。
アルキルシリル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜60程度であり、具体的には、メチルシリル基、エチルシリル基、プロピルシリル基、i−プロピルシリル基、ブチルシリル基、i−ブチルシリル基、t−ブチルシリル基、ペンチルシリル基、ヘキシルシリル基、シクロヘキシルシリル基、ヘプチルシリル基、オクチルシリル基、2−エチルヘキシルシリル基、ノニルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ラウリルシリル基、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、i−プロピルジメチルシリル基、ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基などが挙げられる。
アルキルアミノ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、モノアルキルアミノ基でもジアルキルアミノ基でもよく、炭素数は通常1〜40程度であり、具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、 i−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基などが挙げられる。
また、2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、環を構成する炭素原子の数は、通常4〜60程度である。
2価の複素環基としては、ヘテロ原子を含む6員環複素環基、ヘテロ原子を含みフルオレン構造を有する基、ヘテロ原子を含む5員環複素環基、ヘテロ原子を含む5員環または6員環複素環を有する縮合複素環基、ヘテロ原子を含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体やオリゴマーになっている基、ヘテロ原子を含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結合している基などがあげられる。
ヘテロ原子としては、窒素、酸素、硫黄、けい素、セレンがあげられ、窒素、酸素、硫黄が好ましい。ヘテロ原子を含む6員環複素環基の場合、ヘテロ原子が窒素であることが好ましい。
ヘテロ原子を含む6員環複素環基としては、例えば、以下の基があげられる。
Figure 2004315809

ヘテロ原子を含みフルオレン構造を有する基としては、例えば以下の基があげられる。
Figure 2004315809

Figure 2004315809


ヘテロ原子を含む5員環複素環基としては、例えば、以下の基があげられる。

Figure 2004315809
ヘテロ原子を含む5員環または6員環複素環を有する縮合複素環基としては、例えば、以下の基があげられる。

Figure 2004315809
Figure 2004315809
Figure 2004315809
Figure 2004315809
Figure 2004315809
Figure 2004315809
Figure 2004315809
ヘテロ原子を含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体やオリゴマーになっている基としては、例えば、以下の基があげられる。
Figure 2004315809
ヘテロ原子を含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結合している基としては、下記の構造があげられる。
Figure 2004315809
Figure 2004315809

Figure 2004315809
ここで、Rとしては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基、シアノ基等が挙げられる。
上式において一つの基中に複数のRを有しているが、これらは同一であっても相異なってもよい。
アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基については前述の構造が挙げられる。
また、2価の芳香族アミン基とは、芳香族アミンの芳香環から2個の水素原子除いた残りの原子団をいう。
2価の芳香族アミン基としては、例えば、式(7)で示される基が挙げられる。
Figure 2004315809


(7)
ここで、Ar、ArおよびArは、それぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基である。また、ArおよびArは、それぞれ独立にアリール基または1価の複素環基である。nは0〜3の整数を示す。nが2以上の場合、複数あるArおよびArは同一でも異なっていてもよい。
上記式(7)で示される繰り返し単位におけるAr、Ar、Ar、ArおよびArは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールシリル基、アリールアミノ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルシリル基、アリールアルキルアミノ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、フェニルエテニル基、アルキルフェニルエテニル基、アルコキシフェニルエテニル基等の置換基を有していてもよい。
アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アリール基の定義、具体例は、前記のRにおけるこれらの定義、具体例と同じである。
アリールオキシ基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
アリールシリル基は、炭素数は通常6〜60程度であり、フェニルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニルシリル基、C1〜C12アルキルフェニルシリル基、1−ナフチルシリル基、2−ナフチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェニルシリル基、C1〜C12アルキルフェニルシリル基が好ましい。
アリールアミノ基は、炭素数は通常6〜60程度であり、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基などが例示され、C1〜C12アルキルフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基が好ましい。
アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。
アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。
アリールアルキルシリル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチルシリル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基が好ましい。
アリールアルキルアミノ基としては、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基などが例示され、などが例示され、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基が好ましい。
アリールアルケニル基としては、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基が好ましい。
アリールアルキニル基は、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基が好ましい。
上記式(7)で示される繰り返し単位の具体例としては、下式のものが挙げられる。

Figure 2004315809
Rとしては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基、シアノ基等が挙げられ、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基であることが好ましい。
る。 上式において一つの基中に複数のRを有しているが、これらは同一であっても相異なってもよい。
本発明の重合体は、アリーレン基、2価の複素環基および2価の芳香族アミン基からなる群から選ばれる繰り返し単位を有する。
本発明の重合体は、重合体の溶解性や蛍光強度等の観点から、繰り返し単位として1種類のアリーレン基からなる重合体、繰り返し単位として2種類のアリーレン基からなる共重合体、繰り返し単位として2種類の2価の複素環基からなる共重合体、繰り返し単位として2種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体、繰り返し単位として1種類のアリーレン基と1種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体、繰り返し単位として1種類のアリーレン基と2種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体、繰り返し単位として1種類の2価の複素環基と1種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体、繰り返し単位として1種類の2価の複素環基と2種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体が好ましく、繰り返し単位として1種類のアリーレン基からなる重合体、繰り返し単位として2種類のアリーレン基からなる共重合体、繰り返し単位として1種類のアリーレン基と2種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体、繰り返し単位として1種類の2価の複素環基と1種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体、繰り返し単位として1種類の2価の複素環基と2種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体がより好ましく、繰り返し単位として2種類のアリーレン基からなる共重合体、繰り返し単位として1種類の2価の複素環基と1種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体、繰り返し単位として1種類の2価の複素環基と2種類の2価の芳香族アミン基からなる共重合体がさらに好ましい。
なお、本発明の重合体は、蛍光特性や電荷輸送特性を損なわない範囲で、アリーレン基、2価の複素環基および2価の芳香族アミン基からなる群から選ばれる繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいてもよい。
本発明の重合体は、重量平均分子量が通常は、ポリスチレン換算で103〜108であり、成膜性の点から好ましくは1×10〜5×10であり、より好ましくは1×10〜2×10、さらに好ましくは2×10〜1×10であり、特に好ましくは3×10〜1×10である。
本発明の重合体に対する良溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、デカリン、n−ブチルベンゼンなどが例示される。重合体の構造や分子量にもよるが、通常はこれらの溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
本発明の重合体は、電界酸化および/または還元に対する安定性に優れる。重合体の電界還元に対する安定性は、例えば、重合体の薄膜に負の電圧を印加したまま保持したときの重合体の分子量の変化により評価することができる。負の電圧の印加は、後述するようにサイクリックボルタンメトリーの装置を用い重合体を電極に塗布し作用極として用いることにより、通常の方法により行うことができる。分子量の変化はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めることができる。この場合、分子量の変化率、すなわち電圧印加前後の重合体の平均分子量の差を電圧印加前の重合体の平均分子量で除した値を用いることが電圧印加前の重合体の平均分子量の大小によらず評価できるため好ましい。
また、重合体の電界酸化に対する安定性は、例えば、重合体の薄膜に正の電圧を印加したまま保持したときの重合体の分子量の変化により評価することができる。正の電圧の印加は、後述するようにサイクリックボルタンメトリーの装置を用い重合体を電極に塗布し作用極として用いることにより、通常の方法により行うことができる。
本発明の重合体は、一般式(3)、(4)および(5)から選ばれる1種類以上の単量体並びに一般式(6)の化合物を反応させることにより製造することができる。

−Ar−Y (3)
−Ar−Y (4)
−Ar3−Y6 (5)
−Y (6)

〔式中、Ar1、Ar2およびAr3はそれぞれ独立にアリーレン基、2価の複素環基または2価の芳香族アミン基を表す。E1は芳香環を含まない不飽和炭化水素基を表す。Y、Y、Y、Y、Y5、およびYはそれぞれ独立に、脱離基を表し、Yは水素原子または脱離基を表す。〕
ここで、(6)の化合物も2種以上用いてもよい。
ここに脱離基としては、ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、または−B(OR11(ここで、R11は水素原子またはアルキル基である。)で示される基があげられ、ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基が好ましく、ハロゲン原子がさらに好ましい。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、よう素原子があげられ、塩素原子、臭素原子が好ましく、臭素原子が最も好ましい。
アルキルスルホニルオキシ基は、フッ素原子で置換されていてもよく、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等があげられる。
アリールスルホニルオキシ基は、アルキル基で置換されていてもよく、フェニルスルホニルオキシ基、トリスルホニルオキシ基等があげられる。
−B(OR112で示される基において、R11は、水素原子またはアルキル基である。アルキル基としては、炭素数は、通常1〜20程度であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などが挙げられる。また、アルキル基どうしは、結合して環を形成していてもよい。
−B(OR112で示される基として、具体的には、
Figure 2004315809


が挙げられ、
Figure 2004315809
が好ましい。
一般式(3)、(4)、(5)および(6)を用いて重合を行う場合、Yが脱離基の場合、一般式(6)の化合物の仕込み量は、一般式(3)、(4)、(5)、(6)の単量体の合計に対して、一般的には0.1〜10モル%であり、0.2〜5モル%が好ましく、0.5〜3モル%がより好ましい。Yが水素原子の場合、一般式(6)の化合物の仕込み量は、一般式(3)、(4)、(5)の単量体の合計に対して、一般的には10〜1000モル%であり、50〜500モル%が好ましく、100〜300モル%がより好ましい。
本発明の共重合体の製造方法としては、例えば上述した該当する単量体を用いてからSuzuki反応により重合する方法(ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年))、Grignard反応により重合する方法(共立出版、高分子機能材料シリーズ第2巻、高分子の合成と反応(2)、432−3頁)、山本重合法により重合する方法(プログレッシブ ポリマー サイエンス(Prog.Polym.Sci.),第17巻,1153−1205頁,1992年)、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法(丸善、実験化学講座第4版、28巻、339−340頁)などが例示される。
Suzuki反応を用いる場合について説明する。
この場合、例えば、YおよびYがそれぞれ独立に−B(OR11(ここで、R11は水素原子またはアルキル基である)で示される基であり、YおよびYがそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基であり、YおよびYがそれぞれ独立に−B(OR11(ここで、R11は水素原子またはアルキル基である)で示される基であるか、またはそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基もしくはアリールスルホニルオキシ基であり、Yが−B(OR11(ここで、R11は水素原子またはアルキル基である)で示される基であり、Yがハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基である単量体を用い、これらの単量体をPd(0)触媒の存在下反応させることにより製造できる。
なおこの場合、反応に供する、2個の脱離基を有する2種以上の単量体のうち、少なくとも1種が−B(OR11(ここで、R11は水素原子またはアルキル基である)を2個有する単量体であり、少なくとも1種が、ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基を2個有する単量体であることを要する
が脱離基の場合、反応は、通常、(3)〜(5)の単量体を1〜100時間程度反応させた後、その後系内に(6)の単量体を添加して0.5〜50時間程度反応させる。Yが水素原子の場合、反応は、通常、(3)〜(6)の単量体を1〜100時間程度反応させる。
Pd(0)触媒として、例えばパラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウムなどの無機塩をモノマーに対して当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液として、2相系で反応させてもよい。溶媒としては、 N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが例示される。溶媒にもよるが50〜160℃程度の温度が好適に用いられる。溶媒の沸点近くまで昇温し、環流させてもよい。反応時間は1時間から200時間程度である。
山本重合法を用いる場合について説明する。
この場合、例えば、Y、Y、Y、Y、Y5およびYがそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基であり、Y7が水素原子、ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基である単量体を用い、これらの単量体をNi(0)錯体の存在下反応させることにより製造することができる。
反応は、通常は、化合物(3)〜(5)のうちの少なくとも1つと化合物(6)のうちの少なくとも1つを混合して実施しする。
化合物(6)の中では、 式(6)において、Y7が水素原子であり、E1が不飽和結合を2以上含む基であるものが好ましく、式(6)の単量体がシクロオクタジエンであることがより好ましく、1,5−シクロオクタジエンであることが更に好ましい。
1,5−シクロオクタジエンの仕込み量は、一般式(3)、(4)、(5)の単量体の合計に対して、一般的には10〜1000モル%であり、50〜500モル%が好ましく、100〜300モル%がより好ましく、250〜300モル%がさらに好ましく、260〜275モル%が最も好ましい。
Ni(0)触媒(ゼロ価ニッケル錯体)を用い、ニッケル錯体としては、ゼロ価ニッケルをそのまま使う方法と、ニッケル塩を還元剤の存在下で反応させ、系内でゼロ価ニッケルを生成させ、反応させる方法がある。
ゼロ価ニッケル錯体としては、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケルなどが例示され、中でも、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)が、汎用性で安価という観点で好ましい。
また、中性配位子を添加することが、収率向上の観点から好ましい。
ここに、中性配位子とは、アニオンやカチオンを有していない配位子であり、2,2’−ビピリジル、1,10−フェナントロリン、メチレンビスオキサゾリン、N,N‘−テトラメチルエチレンジアミン等の含窒素配位子;トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェノキシホスフィン等の第三ホスフィン配位子などが例示され、汎用性、安価の点で含窒素配位子が好ましく、2,2’−ビピリジルが高反応性、高収率の点で特に好ましい。 特に、重合体の収率向上の点から、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を含む系に中性配位子として2,2’−ビピリジルを加えた系が好ましい。系内でゼロ価ニッケルを反応させる方法においては、ニッケル塩として塩化ニッケル、酢酸ニッケル等が挙げられる。還元剤としては、亜鉛,水素化ナトリウム,ヒドラジンおよびその誘導体、リチウムアルミニウムハイドライドなどが上げられ、必要に応じて添加物として、よう化アンモニウム、よう化リチウム、よう化カリウム等が用いられる。
重合溶媒としては、重合を阻害しないものであれば特に限定されないが、1種類以上の芳香族炭化水素系溶媒および/またはエーテル系溶媒を含むものが好ましい。
ここに芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ブチルベンゼン、ナフタリン、テトラリン、等が挙げられ、トルエン、キシレン、テトラリン、テトラメチルベンゼンが好ましい。
また、エーテル系溶媒としては、例えば、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等が挙げられ、高分子化合物に対する良溶媒である、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが好ましい。溶媒の中では、テトラヒドロフランが最も好ましい。
また、重合性、溶解性を改良する観点から、溶媒としては、重合反応を阻害しないものであれば、芳香族炭化水素系溶媒および/またはエーテル系溶媒と芳香族炭化水素系溶媒およびエーテル系溶媒以外の溶媒との混合溶媒を用いてもよい
反応操作等は、例えば、特開2000−44544号公報に記載の方法に準じて行うことができる。
山本重合法においては、例えば、重合反応は、通常アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン溶媒中、60℃の温度で、ゼロ価のニッケル錯体、中性配位子の存在下行われる。重合時間は、通常0.5〜100時間程度であるが、製造コストの点から、10時間以内が好ましい。重合温度は、通常0〜200℃程度であるが、高収率、低加熱費の点から、20〜100℃が好ましい。
また、中性配位子を使用する場合には、その使用量としては、反応収率とコストの点からゼロ価のニッケル錯体1モルに対して、0.5〜10モル程度が好ましく、0.8〜1.5モルがより好ましく、0.9〜1.1モルがさらに好ましい。
ゼロ価のニッケル錯体の使用量は、重合反応を阻害しない程度ならば、特には限定されないが、使用量が過少だと分子量が低い傾向にあり、使用量が過大であると後処理が繁雑になる傾向がある。そのため、モノマー1モルに対して、0.1〜10モルが好ましく、1〜5モルがより好ましく、2〜3.5モルがさらに好ましい。
本発明の重合体を高分子LEDの発光材料として用いる場合、その純度が発光特性に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましく、また合成後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
本発明においては、溶媒への溶解性、蛍光強度、寿命や輝度などの素子特性などを考慮し、2種以上の本発明の重合体を適宜組合せて使用することができる。
また、本発明の重合体は、固体状態で蛍光を発し、ポリスチレン換算の数平均分子量が10〜10である高分子化合物を配合した高分子組成物として好ましく使用することができる。該高分子化合物としては、溶媒への溶解性、蛍光強度、寿命や輝度などの素子にした時の特性などを向上させるものであれば特に限定されず、具体的には、特開2001−247861号、特開2001−507511号、特開2001−504533号、特開2001−278958号、特開2001−261796号、特開2001−226469号、特許第3161058などに記載の高分子化合物が挙げられるがこれらには限定されない。高分子化合物の種類としては、例えば、ポリフルオレン系重合体、ポリスチルベン系重合体等のポリアリーレン系重合体;ポリアリーレンビニレン系重合体;ポリスチルベンビニレン系重合体、ポリピリジンジイル系重合体、アルコキシポリチオフェン系共重合体等が挙げられる。これらの中で、ポリアリーレン系共重合体(より好ましくは、ポリフルオレン系共重合体、ポリスチルベン系共重合体)ポリアリーレンビニレン系共重合体、ポリスチルベンビニレン系共重合体が好ましい。上記特性を向上させるために配合する高分子化合物の量は、高分子組成物全体に対し、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは20〜50重量%、最も好ましくは25〜35重量%である。
本発明の高分子LEDは陽極および陰極からなる電極間に、発光層を有し、該発光層が、本発明の共重合体または高分子組成物を含むことを特徴とする。
本発明の高分子LEDには、少なくとも一方の電極と発光層との間に該電極に隣接して導電性高分子を含む層を設けた高分子発光素子、少なくとも一方の電極と発光層との間に該電極に隣接して平均膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子発光素子も含まれる。
また、本発明の高分子LEDとしては、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設けた高分子LED、陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設け、かつ陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED等が挙げられる。
本発明の高分子LEDの構造としては、具体的には、以下のa)〜d)の構造が例示される。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
ここで、発光層とは、発光する機能を有する層であり、正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層であり、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層である。なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称して電荷輸送層と呼ぶ。
発光層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以上用いてもよい。
また、電極に隣接して設けた電荷輸送層のうち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、特に電荷注入層(正孔注入層、電子注入層)と一般に呼ばれることがある。
さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入層又は膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよく、また、界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に薄い絶縁層を挿入してもよい。
積層する層の順番や数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
本発明において、電荷注入層(電子注入層、正孔注入層)を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LED、陽極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LEDが挙げられる。
例えば、具体的には、以下のe)〜p)の構造が挙げられる。
e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極
f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極
g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極
h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
k)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/陰極
l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
電荷注入層の具体的な例としては、導電性高分子を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰極と電子輸送層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送層に含まれる電子輸送材料との中間の値の電子親和力を有する材料を含む層などが例示される。
上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm以上103以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102以下がより好ましく、10-5S/cm以上101以下がさらに好ましい。
上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm以上103S/cm以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102S/cm以下がより好ましく、10-5S/cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。
通常は該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上103以下とするために、該導電性高分子に適量のイオンをドープする。
ドープするイオンの種類は、正孔注入層であればアニオン、電子注入層であればカチオンである。アニオンの例としては、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンなどが例示され、カチオンの例としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンなどが例示される。
電荷注入層の膜厚としては、例えば1nm〜100nmであり、2nm〜50nmが好ましい。
電荷注入層に用いる材料は、電極や隣接する層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体、ポリキノリンおよびその誘導体、ポリキノキサリンおよびその誘導体、芳香族アミン構造を主鎖または側鎖に含む重合体などの導電性高分子、金属フタロシアニン(銅フタロシアニンなど)、カーボンなどが例示される。
膜厚2nm以下の絶縁層は電荷注入を容易にする機能を有するものである。上記絶縁層の材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙げられる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LED、陽極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LEDが挙げられる。
具体的には、例えば、以下のq)〜ab)の構造が挙げられる。
q)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/陰極
r)陽極/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
s)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
t)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/陰極
u)陽極/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
v)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
w)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送層/陰極
x)陽極/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
y)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
z)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
ab)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
発光層は、本発明の重合体または高分子組成物を含むが、発光層に上記重合体以外の発光材料を混合して使用してもよい。また、本発明の高分子LEDにおいては、上記高分子蛍光体以外の発光材料を含む発光層が、上記重合体を含む発光層と積層されていてもよい。
該発光材料としては、公知のものが使用できる。低分子化合物では、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセンまたはその誘導体、ペリレンまたはその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエンまたはその誘導体、またはテトラフェニルブタジエンまたはその誘導体などを用いることができる。
具体的には、例えば特開昭57−51781号、同59−194393号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能である。
発光層の成膜の方法に制限はないが、例えば、溶液からの成膜による方法が例示される。
溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、トルエン、キシレン、クロロホルム、テトラヒドロフランが例示される。
発光層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
本発明の高分子LEDが正孔輸送層を有する場合、使用される正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリシランまたはその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、ポリピロールまたはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)またはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)またはその誘導体などが例示される。
具体的には、該正孔輸送材料として、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸送材料として、ポリビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリシランまたはその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)またはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)またはその誘導体等の高分子正孔輸送材料が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリシランまたはその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
ポリビニルカルバゾールまたはその誘導体は、例えばビニルモノマーからカチオン重合またはラジカル重合によって得られる。
ポリシランまたはその誘導体としては、ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、1359頁(1989年)、英国特許GB2300196号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特にキッピング法が好適に用いられる。
ポリシロキサンまたはその誘導体は、シロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、側鎖または主鎖に上記低分子正孔輸送材料の構造を有するものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族アミンを側鎖または主鎖に有するものが例示される。
正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、低分子正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が例示される。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
本発明の高分子LEDが電子輸送層を有する場合、使用される電子輸送材料としては公知のものが使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンまたはその誘導体、ベンゾキノンまたはその誘導体、ナフトキノンまたはその誘導体、アントラキノンまたはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンまたはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンまたはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンまたはその誘導体、ポリキノキサリンまたはその誘導体、ポリフルオレンまたはその誘導体等が例示される。
具体的には、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
これらのうち、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノンまたはその誘導体、アントラキノンまたはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンまたはその誘導体、ポリキノキサリンまたはその誘導体、ポリフルオレンまたはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、または溶液または溶融状態からの成膜による方法が、高分子電子輸送材料では溶液または溶融状態からの成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用してもよい。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電子輸送材料および/または高分子バインダーを溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
溶液または溶融状態からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)またはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)またはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリシロキサンなどが例示される。
電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
本発明の高分子LEDを形成する基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないものであればよく、例えばガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板などが例示される。不透明な基板の場合には、反対の電極が透明または半透明であることが好ましい。
通常は、陽極および陰極からなる電極の少なくとも一方が透明または半透明であり、陽極側が透明または半透明であることが好ましい。該陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
また、陽極上に、電荷注入を容易にするために、フタロシアニン誘導体、導電性高分子、カーボンなどからなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けてもよい。
本発明の高分子LEDで用いる陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あるいはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。また、陰極と有機物層との間に、導電性高分子からなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けてもよく、陰極作製後、該高分子LEDを保護する保護層を装着していてもよい。該高分子LEDを長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層および/または保護カバーを装着することが好ましい。
該保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることができる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板などを用いることができ、該カバーを熱効果樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にタメージを与えるのを抑制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
本発明の高分子発光素子は、面状光源、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装置のバックライト等として用いることができる。
本発明の高分子LEDを用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように配置することにより、数字や文字、簡単な記号などを表示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子蛍光体を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動も可能であるし、TFTなどと組み合わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示素子は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。
さらに、前記面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた。クロロホルムを溶媒として、検出には示差屈折検出器を用いた。
重合体末端の構造解析は、マトリクス支援レーザー脱離イオン化装置を装備した飛行時間型質量分析計(以下、MALDI−TOFMSという)による質量分析法、および溶液高分解能核磁気共鳴法(以下、高分解能NMR法という)により、以下のとおり行った。すなわち、MALDI用マトリクス溶液と重合体のテトラヒドロフラン溶液を5:1容量比で混合し、ターゲットプレート上に1μl添着し、ブルカーダルトニクス製ReflexIII型MALDI−TOFMS装置内に挿入し、正イオン化モードにて測定を行った。測定の結果得られた質量数を解析することによって個々の重合体の正確な質量数を算出し、重合度と末端に結合している官能基を特定した。
さらに、重合体を重クロロホルム溶液として高分解能NMRスペクトルを測定し、化学シフトがTMSを0ppmとして5.5から6.0ppmの範囲にピークが存在するかどうかで芳香環でない不飽和結合の存在の有無を判定した。
電界還元に対する安定性の試験は以下のように行った。すなわち、金を蒸着したガラス基板に重合体の1%トルエン溶液をスピンコートし、大気中で乾燥させた後さらに60℃で減圧乾燥したものを作用極として用い、対極として白金電極、参照極としてAg/Ag型非水系参照電極を用い、電解液としてテトラ−n−ブチルアンモニウムの4弗化ホウ素塩の0.1M脱水アセトニトリル溶液を用い、窒素雰囲気のグローブボックス内で電解液に該作用極、対極および参照極を浸し、各極をそれぞれALS社製モデル600A型電気化学アナライザーに接続して、作用極に−2.6Vの電圧を印加したまま90分間保持した。電位を0Vに戻した後、作用極表面を脱水アセトニトリルで洗浄し、作用極表面の重合体をトルエンで溶出させ、重合体のトルエン溶液を得た。該トルエン溶液と、電圧印加前の重合体のトルエン溶液をそれぞれGPCにより分析し、GPCのピーク位置の分子量(以下、Mとする)をポリスチレン換算で求めた。なお、GPCの検出は紫外検出器にて行った。電圧印加後のMと電圧印加前のMとの差を電圧印加前のMで除した値(以下、ΔM/Mとする)をもって、電界還元に対する安定性を表す尺度とした。すなわち、ΔM/Mが負の数値を示せば電界還元処理により平均的な分子量が低下していることを示すので、電界還元に対する安定性が低いと言える。逆にΔM/Mが0か正の数値を示せば電界還元処理により平均的な分子量が変化しないか増加していることを示すので、電界還元に対する安定性が高いと言える。
実施例1
<重合体1の合成>
2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(450mg、0.82mmol)、2,7−ジブロモ−9,9−ジイソペンチルフルオレン(130mg、0.27mmol)、1、5−シクロオクタジエン(310mg、2.9mmol)および2,2’−ビピリジル(320mg、2.1mmol)を脱水したテトラヒドロフラン28mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)}(580mg、2.1mmol)加え、60℃まで昇温し、攪拌しながら3時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水10mL/メタノール120mL/イオン交換水50mL混合溶液中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、1N塩酸30mLを加えて1時間攪拌し、水層の除去して有機層に4%アンモニア水30mLを加え、1時間攪拌した後に水層を除去した。有機層はメタノール200mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量20g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール150mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた重合体1の収量は250mgであった。モノマーの仕込み比より、重合体1において、式(8)と式(9)の繰り返し単位の比は、75:25である。

Figure 2004315809


(8)

Figure 2004315809

(9)

重合体1のポリスチレン換算数平均分子量は、1.5x10であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は3.2x10であった。
<重合体1の末端解析>
重合体1のMALDI−TOFMSスペクトルを解析した結果、表1のような質量数をもつ分子が観測され、両末端が水素置換末端基の場合の質量数と比較して、質量数が1、5−シクロオクタジエンの分子量(108)−2の分だけ多いピークと1、5−シクロオクタジエンの分子量の2倍(216)−4の分だけ多い分子が検出された。このことから1、5−シクロオクタジエン由来の基、すなわち、C11―基が重合体の片側の末端に結合し、他方の末端が水素置換末端基であるもの、C11―基が分子鎖の両側の末端に結合したものの2種類が解析された。このC11―基は、一般式(2)において、i=8、かつ、j=2として得られる基である。一方、重合体1の高分解能NMRスペクトルにおいて5.5から6.0ppmの範囲にピークが存在するため、重合体1の末端に存在するC11―基は芳香環でない不飽和結合をもつことがわかった。

表1 重合体1のMALDI−TOFMS結果
Figure 2004315809
各元素には数種類の安定同位体が存在するので、MALDI−TOFMSスペクトルにおいては、化合物は安定同位体の存在率に従って分裂した複数のピークとして観測される。表1には、MALDI−TOFMSスペクトルにおいて観測された複数ピークのうち、各元素の安定同位体のうち最も質量数の少ない原子のみ、すなわち、水素においてはH、炭素においては12C、窒素においては14N、酸素においては16Oのみから構成される質量数ピークのみを代表として記載している。また表中のMは重合体を構成する9,9−ジオクチルフルオレン繰り返し単位の個数を表し、Nは重合体を構成する9,9−ジイソペンチルフルオレン繰り返し単位の個数を表す。一方、末端基欄に記載されている「H−」は、末端基が前述の水素置換末端基であることを示し、「E−」は分子鎖の末端基がC11−基であることを示す。観測されたピークより、重合体1の繰り返し単位には9,9−ジオクチルフルオレン繰り返し単位または9,9−ジイソペンチルフルオレン繰り返し単位以外のものが含まれていないことは明らかである。従って、分子鎖の末端基であるC11−基は9,9−ジオクチルフルオレン繰り返し単位または9,9−ジイソペンチルフルオレン繰り返し単位に直接結合している。
<重合体1の電界還元に対する安定性の試験>
前述の方法で求めた重合体1のΔM/Mは+0.026で正の値を示したことから、重合体1の電界還元に対する安定性は高いことがわかった。
合成例1
<重合体2の合成>
窒素雰囲気下にて9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ビス(エチレンボロネート)(305mg、0.575mmol)、2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(309mg、0.564mmol)およびaliquat336(16mg、0.040mmol) をトルエン(4.3g)に溶解させ、これに炭酸カリウム(249mg、1.80mmol)の水溶液1.0gを加えた。さらにテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(4mg、0.0036mmol)を加え、110℃に昇温して攪拌しながら20時間反応した。その後、ブロモベンゼン(14mg、0.0892mmol)をトルエン0.1mLに溶解させて反応液中に加え、110℃で5時間攪拌した。50℃に冷却後有機層をメタノール/水(1/1)に滴下して1時間攪拌した。沈殿をろ過してメタノールおよびイオン交換水を用いて洗浄し、減圧乾燥した。その後、トルエン50mLに溶解し、シリカカラム(シリカ量15mL)を通して精製した。精製後の溶液をメタノールに滴下して1時間攪拌し、沈殿をろ過して減圧乾燥し、重合体2を得た。得られた重合体2の収量は370mgであった。
重合体2のポリスチレン換算数平均分子量は2.8×104、ポリスチレン換算重量平均分子量は7.9×10であった。
比較例1
<重合体2の末端解析>
重合体2のMALDI−TOFMSスペクトルを解析した結果、表2のような質量数をもつ分子が観測され、両末端が水素置換末端基の質量数を持つ分子が検出された他に、両末端が水素置換末端基の場合の質量数と比較して質量数がフェニレン基の式量(76)分だけ多いピークとフェニレン基の式量の2倍(152)だけ多い分子が検出された。このことから重合体2は、両末端が水素置換末端基である重合体と片方の末端がフェニル基、他方の末端が水素置換末端基である重合体、および両方の末端がフェニル基である重合体の混合物であることが解析された。一方、重合体2の高分解能NMRスペクトルにおいて5.5から6.0ppmの範囲にピークが存在しなかったため、重合体2の末端には芳香環でない不飽和結合が存在しないことがわかった。
表2 重合体2のMALDI−TOFMS結果
Figure 2004315809
各元素には数種類の安定同位体が存在するので、MALDI−TOFMSスペクトルにおいては、化合物は安定同位体の存在率に従って分裂した複数のピークとして観測される。表には、MALDI−TOFMSスペクトルにおいて観測された複数ピークのうち、各元素の安定同位体のうち最も質量数の少ない原子のみ、すなわち、水素においてはH、炭素においては12C、窒素においては14N、酸素においては16Oのみから構成される質量数ピークのみを代表として記載している。また表中のNは重合体を構成する9,9−ジオクチルフルオレン繰り返し単位の個数を表す。一方、末端基欄に記載されている「H−」は、末端基が前述の水素置換末端基であることを示し、「フェニル基」は末端基がフェニル基であることを示す。
<重合体2の電界還元に対する安定性の試験>
前述の方法で求めた重合体2のΔM/Mは−0.051で負の値を示したことから、重合体2の電界還元に対する安定性は低いことがわかった。

Claims (16)

  1. 固体状態で蛍光を発し、かつポリスチレン換算の重量平均分子量が10〜10であり、アリーレン基、2価の複素環基および2価の芳香族アミン基からなる群から選ばれる繰り返し単位を有する重合体であって、該重合体の主鎖末端の少なくとも一方に、芳香環を含まない不飽和炭化水素基を該繰り返し単位のいずれかと直接結合して有することを特徴とする重合体。
  2. 芳香環を含まない不飽和炭化水素基が、
    一般式(2)
    2(i−j)−1− (2)
    (ただし、iは5以上の整数、jは、0≦j<i/2を満たす整数である。)で表され、かつ芳香環を含まない基であることを特徴とする請求項1に記載の重合体。
  3. 一般式(2)において、
    iが8で,jが0、1または2である請求項2記載の重合体。
  4. 芳香環を含まない不飽和炭化水素基がシクロオクタジエニル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の重合体。
  5. 一般式(3)、(4)および(5)から選ばれる1種類以上の単量体並びに一般式(6)の化合物を反応させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の重合体の製造方法。
    −Ar−Y (3)
    −Ar−Y (4)
    −Ar3−Y6 (5)
    −Y (6)

    〔式中、Ar1、Ar2およびAr3はそれぞれ独立にアリーレン基、2価の複素環基または2価の芳香族アミン基を表す。E1は芳香環を含まない不飽和炭化水素基を表す。Y、Y、Y、Y、Y5、およびYはそれぞれ独立に、脱離基を表し、Yは水素原子または脱離基を表す。〕
  6. 、Y、Y、Y、Y5およびYがそれぞれ独立にハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基であり、Y7が水素原子、ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基である単量体を用い、これらの単量体をNi(0)錯体の存在下反応させることを特徴とする請求項5記載の製造方法。
  7. 式(6)において、Y7が水素原子であり、E1が不飽和結合を2以上含む基であることを特徴とする請求項5または6記載の製造方法。
  8. 式(6)の化合物がシクロオクタジエンであり、一般式(3)、(4)、(5)の単量体の合計に対して、シクロオクタジエンの量が100〜300モル%である請求項7記載の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の製造方法で製造されたことを特徴とする重合体。
  10. ポリスチレン換算の数平均分子量が10〜10であり、固体状態で蛍光を発する高分子化合物と、請求項1〜4、9のいずれかに記載の重合体とからなることを特徴とする高分子組成物。
  11. 請求項1〜4、9のいずれかに記載の重合体2種類以上からなる高分子組成物。
  12. 陽極および陰極からなる電極間に、発光層を有し、該発光層が、請求項1〜4、9のいずれかに記載の重合体または請求項10もしくは11記載の高分子組成物を含むことを特徴とする高分子発光素子。
  13. 請求項12に記載の高分子発光素子を含むことを特徴とする面状光源。
  14. 請求項12に記載の高分子発光素子を含むことを特徴とするセグメント表示装置。
  15. 請求項12に記載の高分子発光素子を含むことを特徴とするドットマトリックス表示装置。
  16. 請求項12に記載の高分子発光素子をバックライトとすることを特徴とする液晶表示装置。
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