JP2008010805A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】電流密度が大きく、発光開始電圧が低い有機EL素子を提供する。
【解決手段】陽極および陰極からなる電極間に、高分子発光体(A)を含有する発光層と、一般式(1)で示される高分子発光体(B)を含有する層とを有し、
Y1−(Ar1)n−Y1 (1)
〔式中、Ar1は正または負の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位を表し、Ar1は同一符号の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位であれば一種類でも二種類以上でもよい。Y1は末端基を表し、Y1のうち少なくとも一つは、Ar1と異なる符号の電荷を輸送する機能を有する基を示す。複数存在するY1は同一であっても異なっていてもよい。nは2以上の整数を表す。〕
前記高分子発光体(A)のELスペクトルのピーク波長が、前記高分子発光体(B)のELスペクトルのピーク波長よりも20nm以上長波長であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということがある)に関する。
有機EL素子において、発光層の材料として、高分子発光体を用いた有機EL素子が知られている(特許文献1)。
特開2004-002703号公報
有機EL素子には、電流密度が大きい、発光開始電圧が低い等の特性が求められる。
しかしながら、有機EL素子の電流密度、発光開始電圧が未だ十分な水準には達していないという問題があった。
本発明の目的は、電流密度が大きく、発光開始電圧が低い有機EL素子を提供することにある。
すなわち本発明は、陽極および陰極からなる電極間に、高分子発光体(A)を含有する発光層と、一般式(1)で示される高分子発光体(B)を含有する層とを有し、
Y1−(Ar1)n−Y1 (1)
〔式中、Ar1は正または負の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位を表し、Ar1は同一符号の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位であれば一種類でも二種類以上でもよい。Y1は末端基を表し、Y1のうち少なくとも一つは、Ar1と異なる符号の電荷を輸送する機能を有する基を示す。複数存在するY1は同一であっても異なっていてもよい。nは2以上の整数を表す。〕
前記高分子発光体(A)のELスペクトルのピーク波長が、前記高分子発光体(B)のELスペクトルのピーク波長よりも20nm以上長波長であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子を提供するものである。
本発明の有機EL素子は、電流密度が大きく、発光開始電圧が低い。
本発明の有機EL素子は、高分子発光体(A)を含有する発光層と、一般式(1)で示される高分子発光体(B)を含有する層とを有する。
上記式(1)において、nは、2以上の整数であり、好ましくは5〜10000であり、さらに好ましくは10〜2000である。
上記式(1)において、Ar1は正または負の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位を表し、Ar1は同一符号の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位であれば一種類でも二種類以上でもよい。ここで、本明細書において、正または負の電荷を輸送するとは、正孔または電子を輸送することを意味する。
これらの高分子発光体の分子量は通常ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108であり、好ましくは104〜107であり、さらに好ましくは104〜106である。
Ar1の中で、正の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位としては、
芳香族アミン、カルバゾールもしくはその誘導体、シランもしくはその誘導体、シロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、アニリンもしくはその誘導体、チオフェンもしくはその誘導体、ピロールもしくはその誘導体、(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、または(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体、に由来する基、
上記記載の正の電荷を輸送する機能を有する構造が置換されているビニレン、メタクリル酸等から誘導される基等が例示される。これらの中で特に好ましくは芳香族アミン残基(芳香族アミンから誘導される基)である。
芳香族アミン残基としては、下記一般式(5)で示される繰り返し単位があげられる。
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〔式中、Ar2、Ar3、Ar4およびAr5は、それぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基を表す。E1、E2およびE3は、それぞれ独立に下記アリール基(A)を表す。cおよびdはそれぞれ独立に0または1を表し、0≦c+d≦1である。
アリール基(A):アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基およびハロゲン原子から選ばれる置換基を有するアリール基。〕
式(5)において、アリーレン基とは、芳香族炭化水素から、水素原子2個を除いた原子団であり、ベンゼン環または縮合環をもつもの、および独立したベンゼン環または縮合環2個以上が直接またはビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。アリーレン基は置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、シアノ基等が挙げられ、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基が好ましい。無置換のアリーレン基の炭素数は通常6〜60程度であり、好ましくは6〜20である。
アリーレン基としては、フェニレン基(例えば、下図の式1〜3)、ナフタレン−ジイル基(下図の式4〜13)、アントラセン−ジイル基(下図の式14〜19)、ビフェニル−ジイル基(下図の式20〜25)、 ターフェニル−ジイル基(下図の式26〜28)、 縮合環化合物基(下図の式29〜35)、フルオレン−ジイル基(下図の式36〜38)、インデノフルオレン−ジイル基(下図38A〜38B)、スチルベン−ジイル基(下図の式A〜D), ジスチルベン−ジイル基(下図の式E,F)などが例示される。中でもフェニレン基、ビフェニル−ジイル基、フルオレン−ジイル基、スチルベン−ジイル基が好ましい。
Figure 2008010805
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また、2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、該基は置換基を有していてもよい。
ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素、ヒ素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。
置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、シアノ基等が挙げられ、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基が好ましい。無置換の2価の複素環基の炭素数は通常3〜60程度である。
2価の複素環基としては、例えば以下のものが挙げられる。
ヘテロ原子として、窒素を含む2価の複素環基;ピリジン−ジイル基(下図の式39〜44)、ジアザフェニレン基(下図の式45〜48)、キノリンジイル基(下図の式49〜63)、キノキサリンジイル基(下図の式64〜68)、アクリジンジイル基(下図の式69〜72)、ビピリジルジイル基(下図の式73〜75)、フェナントロリンジイル基(下図の式76〜78)など。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレン、ホウ素などを含みフルオレン構造を有する基(下図の式79〜93、G〜I)。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含みインデノフルオレン構造を有する基(下図の式J〜O)。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基:(下図の式94〜98)。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環縮合複素環基:(下図の式99〜110)。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体やオリゴマーになっている基:(下図の式111〜112)。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結合している基:(下図の式113〜119)。
ヘテロ原子として酸素、窒素、硫黄などを含む5員環縮合複素環基にフェニル基やフリル基、チエニル基が置換した基:(下図の式120〜125)。
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上記の式1〜125、G〜Oにおいて、Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、またはシアノ基を示す。
アルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基などが挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。
アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、メトキシメチルオキシ基、2−メトキシエチルオキシ基などが挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基、トリフルオロメチルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基が好ましい。
アリール基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、ペンタフルオロフェニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。ここに、アリール基とは、芳香族炭化水素から、水素原子1個を除いた原子団である。芳香族炭化水素としては、ベンゼン環または縮合環をもつもの、独立したベンゼン環または縮合環2個以上が直接またはビニレンなどの基を介して結合したものが含まれる。
1〜C12アルコキシとして具体的には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、ラウリルオキシなどが例示される。
1〜C12アルキルとして具体的には、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、3,7−ジメチルオクチル、ラウリルなどが例示される。
アリールオキシ基としては、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
アリールチオ基としては、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基が好ましい。
アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基、フェニルヘプチル基、フェニルオクチル基などのフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。
アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニルメトキシ基、フェニルエトキシ基、フェニルブトキシ基、フェニルペンチロキシ基、フェニルヘキシロキシ基、フェニルヘプチロキシ基、フェニルオクチロキシ基などのフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。
アリールアルキルチオ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基が好ましい。
アリールアルケニル基は、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基が好ましい。
アリールアルキニル基は、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基が好ましい。
置換アミノ基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基から選ばれる1個または2個の基で置換されたアミノ基があげられ、炭素数は通常1〜60程度である。具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、i−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフルオロメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、カルバゾイル基などが例示される。
置換シリル基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基および1価の複素環基から選ばれる1、2または3個の基で置換されたシリル基があげられ、炭素数は通常1〜60程度である。
具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、ジメチル−i−プロピルシリル基、ジエチル−i−プロピルシリル基、t−ブチルシリルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリプロピルオキシシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、ジメチル−i−プロピルシリル基、メチルジメトキシシリル基、エチルジメトキシシリル基などが例示される。
置換シリルオキシ基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基および1価の複素環基から選ばれる1、2または3個の基で置換されたシリルオキシ基があげられ、炭素数は通常1〜60程度である。
具体的には、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリプロピルシリルオキシ基、トリ−i−プロピルシリルオキシ基、ジメチル−i−プロピルシリルオキシ基、ジエチル−i−プロピルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基、ペンチルジメチルシリルオキシ基、ヘキシルジメチルシリルオキシ基、ヘプチルジメチルシリルオキシ基、オクチルジメチルシリルオキシ基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリルオキシ基、ノニルジメチルシリルオキシ基、デシルジメチルシリルオキシ基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリルオキシ基、ラウリルジメチルシリルオキシ基、フェニル−C1〜C12アルキルシリルオキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリルオキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリルオキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルシリルオキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルシリルオキシ基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリ−p−キシリルシリルオキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基、t−ブチルジフェニルシリルオキシ基、ジメチルフェニルシリルオキシ基、トリメトキシシリルオキシ基、トリエトキシシリルオキシ基、トリプロピルオキシシリルオキシ基、トリ−i−プロピルシリルオキシ基、ジメチル−i−プロピルシリルオキシ基、メチルジメトキシシリルオキシ基、エチルジメトキシシリルオキシ基などが例示される。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示される。
アシル基は、炭素数は通常2〜20程度であり、具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロベンゾイル基などが例示される。
アシルオキシ基は、炭素数は通常2〜20程度であり、具体的には、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基などが例示される。
イミン残基としては、イミン化合物(分子内に、−N=C-を持つ有機化合物のことをいう。その例として、アルジミン、ケチミン及びこれらのN上の水素原子が、アルキル基等で置換された化合物があげられる)から水素原子1個を除いた残基があげられ、炭素数2〜20程度であり、具体的には、以下の基などが例示される。
Figure 2008010805
アミド基は、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジペンタフルオロベンズアミド基などが例示される。
酸イミド基としては、酸イミドからその窒素原子に結合した水素原子を除いて得られる残基があげられ、炭素数は4〜20程度であり、具体的には、以下の基などが例示される。
Figure 2008010805

上記例示において、Meはメチル基を示す。
1価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいい、該基は、置換基を有していてもよい。
無置換の1価の複素環基の炭素数は通常4〜60程度であり、好ましくは4〜20である。
1価の複素環基としては、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基などが例示され、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
置換カルボキシル基は、通常炭素数2〜60程度であり、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基で置換されたカルボキシル基をいい、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、シクロヘキシロキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシロキシカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、パーフルオロブトキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボニル基、パーフルオロオクチルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基などが挙げられる。
上記の例において、1つの構造式中に複数のRを有しているが、それらは同一であってもよいし、異なっていてもよい。溶媒への溶解性を高めるためには、1つの構造式中の複数のRのうち少なくとも一つが水素原子以外であることが好ましく、また置換基を含めた繰り返し単位の形状の対称性が少ないことが好ましい。また、1つの構造式中のRの1つ以上が環状または分岐のあるアルキル基を含む基であることが好ましい。複数のRが連結して環を形成していてもよい。
また、上記式においてRがアルキル基を含む置換基においては、該アルキル基は直鎖、分岐または環状のいずれかまたはそれらの組み合わせであってもよく、直鎖でない場合、例えば、イソアミル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロヘキシル基、4−C1〜C12アルキルシクロヘキシル基などが例示される。
さらに、アルキル基を含む基のアルキル基のメチル基やメチレン基がヘテロ原子や一つ以上のフッ素で置換されたメチル基やメチレン基で置き換えられていてもよい。それらのヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などが例示される。
一般式(5)において、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5がアリーレン基であることが好ましく、下記に示すような
Figure 2008010805

Figure 2008010805

置換または無置換のフェニレン基、置換または無置換のビフェニルジイル基、置換または無置換のフルオレン−ジイル基、置換または無置換のスチルベン−ジイル基であることがより好ましく、無置換のフェニレン基であることがさらに好ましい。
上記式(5)において、E1、E2およびE3は、それぞれ独立に下記アリール基(A)を表す。
アリール基(A):アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基およびハロゲン原子から選ばれる置換基を1個以上有するアリール基。
ここで上記アリール基(A)における置換基として、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基は前記と同じ意味を表す。
中でも、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基が好ましく、より好ましくはアルキル基、アルコキシ基、アリールチオ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基である。さらに好ましくはアルキル基、アルコキシ基、アリールチオ基である。
上記のアリール基(A)の具体例としては、
Figure 2008010805
Figure 2008010805

Figure 2008010805

Figure 2008010805
Figure 2008010805
Figure 2008010805

などが挙げられる。式中R’は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基またはハロゲン原子を示す。
正の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位として具体的には以下の構造が例示される。
Figure 2008010805
前記式(1)におけるAr1の中で、負の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位としては、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ナフタレンもしくはその誘導体、アントラセンもしくはその誘導体、ピレン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、キナクリドン及びその誘導体、ルブレン及びその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、から誘導される基、下記一般式(2)で示される繰り返し単位があげられ、好ましくは一般式(2)に示した繰り返し単位である。
Figure 2008010805

〔式中、A環およびB環はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環を表し、Xは−C(Rw1)(Rw2)−、−O−、−N(Rw3)−、−S−、−B(Rw4)−、−P(=O)(Rw5)−又は−O-C(Rw6)(Rw7)−を表し、Rw1、Rw2、Rw3、Rw4、Rw5、Rw6、及びRw7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、Rw1とRw2及びRw6 とRw7はそれぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。〕
2つの結合手は、A環上に一つ、B環上に一つ存在する。
式(2)において、A環およびB環の芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環単独または複数個のベンゼン環が縮合したものが好ましく、その例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、ピレン環、フェナントレン環等の芳香族炭化水素環が挙げられ、好ましくはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環が挙げられる。
芳香族炭化水素環が置換基を有する場合、置換基が、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基から選ばれるものであることが好ましい。これら置換基の、定義、具体的な例等上記式1〜125等のRにおけるこれらの定義、具体例と同様である。
式(2)中、Rw1、Rw2、Rw3、Rw4、Rw5、Rw6、及びRw7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、Rw1とRw2及びRw6 とRw7はそれぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。これら置換基の、定義、具体的な例等は、上記式1〜125等のRにおけるこれらの定義、具体例と同様である。
Rw1とRw2及びRw6とRw7がそれぞれ結合して環を形成する場合、その環としては、置換基を有していてもよいC4〜C10シクロアルキル環、C4−C10シクロアルケニル環、C6〜C10芳香族炭化水素環、C4〜C10複素環が例示される。
シクロアルキル環としては、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカンなどが例示される。
シクロアルケニル環は、二重結合を2つ以上するものも含みその具体例としては、シクロヘキセン環、シクロヘキサジエン環、シクロオクタトリエン環などが例示される。
複素環としては、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロチオフェン環、テトラヒドロインドール環、テトラヒドロキノリン環、ヘキサヒドロピリジン環、テトラヒドロイソキノリン環などが例示される。
式(2)で表されるAr1の内で好ましくは下記式(3−1)、(3−2)、(3−3)、(3−4)または(3−5)で示される構造である。
Figure 2008010805

〔式中、Rr1、Rs1、Rr2、Rs2、Rr3、Rs3、Rr4およびRs4はそれぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、aは0〜3の整数を表し、bは0〜5の整数を表し、Rr1、Rs1、Rr2、Rs2、Rr3、Rs3、Rr4およびRs4がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。Ry1、Rz1、Ry2、Rz2、Ry3、Rz3、Ry4およびRz4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表す。Ry1とRz1、Ry2とRz2、Ry3とRz3、Ry4とRz4はそれぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。〕

Figure 2008010805

〔式中、Rr5およびRs5はそれぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、aは0〜3の整数を表し、Rr5およびRs5がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。Ry5およびRz5はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、Ry5とRz5はそれぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。〕
これら置換基の、定義、具体的な例等は、上記式1〜125等のRにおけるこれらの定義、具体例と同様である。
負の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位として具体的には以下の構造が例示される。
Figure 2008010805

Figure 2008010805

また式(1)の高分子発光体は、Ar1以外にも、電荷の輸送にほとんど関与しない構造、例えば、非共役の繰り返し単位を含んでいてもよい。その例としては、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C(O)−、−C(R')(R'')−が挙げられ、ここでR'およびR''はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜10のアリールオキシ基を表す。
Ar1が正の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位である一般式(1)を含有する材料からなる層は、陽極と発光層の間にあることが好ましい。
また、Ar1が負の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位である一般式(1)を含有する材料からなる層は、陰極と発光層の間にあることが好ましい。
次に前記式(1)における末端基Y1について説明する。本発明の末端基の少なくとも1つは主鎖の繰り返し構造とは異なる符号の電荷を輸送する機能を有する。
従って、Ar1が正の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位である場合、Y1の少なくとも1つは負の電荷を輸送する機能を有する基であり、Ar1が負の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位である場合、Y1の少なくとも1つは正の電荷を輸送する機能を有する基である。
高分子蛍光体(B)においてAr1が主に正の電荷を輸送する機能を有する場合、末端基Y1の最低非占有分子軌道(LUMO)は、Y1が水素原子であるときの高分子蛍光体(B)のLUMOの値より小さい方が好ましい。
高分子蛍光体(B)においてAr1が主に負の電荷を輸送する機能を有する場合、末端基Y1の最高占有分子軌道(HOMO)は、Y1が水素原子であるときの高分子蛍光体(B)のHOMOの値より小さい方が好ましい。
Ar1が主に正の電荷を輸送する機能を有する場合、末端基Y1としては、例えば、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ナフタレンもしくはその誘導体、アントラセンもしくはその誘導体、ピレン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、キナクリドン及びその誘導体、ルブレン及びその誘導体、クマリンもしくはその誘導体ベンゾキノンもしくはその誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体に由来する基基などが挙げられる。また、上記のY1が高分子鎖と共有結合している結合位置に関しては特に限定はない。以下に具体的な構造式を示す。
Figure 2008010805
Ar1が主に負の電荷を輸送する機能を有する場合、末端基Y1としては、例えば金属フタロシアニン残基や1価の芳香族アミン残基などが挙げられるが、特に好ましくは芳香族アミン残基である。さらに好ましくは一般式(4-1)、(4-2)、(4-3)で示される芳香族アミン残基である。また、上記のY1が高分子鎖と共有結合している結合位置に関しては特に限定はない。
Figure 2008010805

〔式中、R1〜R15は、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、またはシアノ基を示し、Qは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、またはシアノ基を示し、複数のQはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。〕
これら置換基の、定義、具体的な例等は、上記式1〜125等のRにおけるこれらの定義、具体例と同様である。
一般式(4-1)、(4-2)、(4-3)の具体的な構造式の例としては以下のものがあげられる。
Figure 2008010805

Figure 2008010805
本発明の素子の発光層が含有する高分子発光体(A)としては、固体状態で蛍光または燐光を示す高分子があげられ、下記一般式(6)および/または下記一般式(7)で示される繰り返し単位を有する高分子発光体が好適に使用される。
これらの高分子発光体のポリスチレン換算の数平均分子量は通常1×103〜1×107程度であり、好ましくは5×103〜1×107であり、さらに好ましくは1×104〜5×106である。
−Ar5−(L1k− (6)
〔式中、Ar5は、アリーレン基、2価の複素環基または金属錯体構造を有する2価の基を表し、L1は−CR15=CR16−または−C≡C−を表し、R15およびR16は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。kは0〜2の整数である。Q1が複数個存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。〕
一般式(6)中のkは好ましくは0または1である。
Figure 2008010805

〔ここで、Ar6およびAr7はそれぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基を示す。またR17は、アルキル基、アリール基、1価の複素環基、下記式(8)で示される基または下記式(9)で示される基を示す。sは1〜4の整数である。
17がアリール基または1価の複素環基の場合、該アリール基、該1価の複素環基はアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、置換シリル基、置換アミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、1価の複素環基等の置換基を有していてもよい。〕
Figure 2008010805

(ここで、Ar8はアリーレン基または2価の複素環基である。R18は、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基を示す。L2は、−CR19=CR20−または−C≡C−を表す。R19およびR20はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。tは0〜2の整数を示す。またR18、R19およびR20がアリール基または1価の複素環基の場合、該アリール基、該1価の複素環基はアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、置換シリル基、置換アミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、1価の複素環基等の置換基を有していてもよい。)
Figure 2008010805

(ここで、Ar9およびAr10はそれぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基である。また、R21はアルキル基、アリール基または1価の複素環基を示す。R22は水素原子、アルキル基、アリール基または1価の複素環基を示す。uは1〜4の整数である。
21およびR22がアリール基または1価の複素環基の場合、該アリール基、該1価の複素環基はアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、置換シリル基、置換アミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、1価の複素環基等の置換基を有していてもよい。)
さらに、R17、R18、R19、R20、R21、R22は、化合物の安定性や製造の容易さによるが、アルコキシ基、アルキルチオ基、置換シリル基、置換アミノ基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基であってもよい。
上記Ar5〜Ar10は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、置換シリル基、置換アミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、1価の複素環基等の置換基を有していてもよい。
一般式(7)で示される繰り返し単位のsは好ましくは1または2であり、一般式(8)中のtは好ましくは0または1である。一般式(9)中のuは好ましくは1または2である。
上記式(6)、(7)、(8)および(9)において、アリーレン基、2価の複素環基等の定義、具体例は、前記式(5)におけるこれらの定義、具体例と同様である。
また上記式(6)において、金属錯体構造を有する2価の基とは、有機配位子を有する金属錯体の有機配位子から水素原子を2個除いた残りの2価の基をいう。
有機配位子を有する金属錯体の有機配位子の炭素数は、通常4〜60程度である。有機配位子としては、例えば、8−キノリノールおよびその誘導体、ベンゾキノリノールおよびその誘導体、2−フェニル−ピリジンおよびその誘導体、2−フェニル−ベンゾチアゾールおよびその誘導体、2−フェニル−ベンゾキサゾールおよびその誘導体、ポルフィリンおよびその誘導体などが挙げられる。
有機配位子を有する金属錯体の中心金属としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、ベリリウム、イリジウム、白金、金、ユーロピウム、テルビウムなどが挙げられる。
有機配位子を有する金属錯体としては、低分子の蛍光材料、燐光材料として公知のもの、いわゆる三重項発光錯体などが挙げられる。
金属錯体構造を有する2価の基としては、例えば、以下の(126〜132)が例示される。
Figure 2008010805
上記の式126〜132において、Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、置換アミノ基、置換シリル基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、1価の複素環基、シアノ基等を表す。
また上記の例において、1つの構造式中に複数のRを有しているが、それらは同一であってもよいし、異なっていてもよい。溶媒への溶解性を高めるためには、1つの構造式中の複数のRのうち少なくとも一つが水素原子以外であることが好ましく、また置換基を含めた繰り返し単位の形状の対称性が少ないことが好ましい。また、1つの構造式中のRの1つ以上が環状または分岐のあるアルキル基を含む基であることが好ましい。複数のRが連結して環を形成していてもよい。
また、上記式においてRがアルキル基を含む置換基においては、該アルキル基は直鎖、分岐または環状のいずれかまたはそれらの組み合わせであってもよく、直鎖でない場合、例えば、イソアミル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロヘキシル基、4−C1〜C12アルキルシクロヘキシル基などが例示される。
さらに、アルキル基を含む基のアルキル基のメチル基やメチレン基がヘテロ原子や一つ以上のフッ素で置換されたメチル基やメチレン基で置き換えられていてもよい。それらのヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などが例示される。
高分子発光体の溶媒への溶解性を高めるためには、置換基を少なくとも1つ有していることが好ましく、また置換基を含めた繰り返し単位の形状の対称性が少ないことが好ましい。
これまで述べてきた置換基の例のうち、アルキル鎖を含む置換基においては、それらは直鎖、分岐または環状のいずれかまたはそれらの組み合わせであってもよく、直鎖でない場合、例えば、イソアミル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロヘキシル基、4−C1〜C12アルキルシクロヘキシル基などが例示される。高分子発光体の溶媒への溶解性を高めるためには、式(6)または式(7)で示される繰り返し単位の置換基のうちの1つ以上に環状または分岐のあるアルキル鎖が含まれることが好ましい。また、2つのアルキル鎖の先端が連結されて環を形成していてもよい。さらに、アルキル鎖の一部の炭素原子がヘテロ原子を含む基で置き換えられていてもよく、それらのヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などが例示される。
さらに、置換基の例のうち、アリール基や複素環化合物基をその一部に含む場合は、それらがさらに1つ以上の置換基を有していてもよい。
一般式(7)で示される繰り返し単位のなかでは以下のものが好ましい。
Figure 2008010805
ここで、Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基またはハロゲン原子を示す。
本発明に用いる高分子発光体(A)は、一般式(6)や一般式(7)で示される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいてもよい。式(6)および/または式(7)で示される繰り返し単位の合計は通常全繰り返し単位の50モル%以上である。
高分子発光体(A)の具体例としては、例えば、WO99/13692号公開明細書、WO99/48160公開明細書、GB2340304A、WO00/53656公開明細書、WO01/19834公開明細書、WO00/55927公開明細書、GB2348316、WO00/46321公開明細書、WO00/06665公開明細書、WO99/54943公開明細書、WO99/54385公開明細書、US5777070、WO98/06773公開明細書、WO97/05184公開明細書、WO00/35987公開明細書、WO00/53655公開明細書、WO01/34722公開明細書、WO99/24526公開明細書、WO00/22027公開明細書、WO00/22026公開明細書、WO98/27136公開明細書、US573636、WO98/21262公開明細書、US5741921、WO97/09394公開明細書、WO96/29356公開明細書、WO96/10617公開明細書、EP0707020、WO95/07955公開明細書、特開2001−181618号公報、特開2001−123156号公報、特開2001−3045号公報、特開2000−351967号公報、特開2000−303066号公報、特開2000−299189号公報、特開2000−252065号公報、特開2000−136379号公報、特開2000−104057号公報、特開2000−80167号公報、特開平10−324870号公報、特開平10−114891号公報、特開平9−111233号公報、特開平9−45478号公報等に開示されているポリフルオレン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレンビニレン、その誘導体および共重合体、芳香族アミンおよびその誘導体の(共)重合体が例示される。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極および陰極からなる電極間に、高分子発光体(A)を含有する発光層と、上記一般式(1)で示される高分子発光体(B)を含有する層とを有し、前記高分子発光体(A)のELスペクトルのピーク波長が、前記高分子発光体(B)のELスペクトルのピーク波長よりも20nm以上長波長である。
前記高分子発光体(A)のELスペクトルのピーク波長が、前記高分子発光体(B)のELスペクトルのピーク波長よりも20nm未満である場合、エネルギー移動等により、高分子発光体(B)からの発光を含む場合がある。
本明細書において、ELスペクトルのピーク波長とは高分子発光体がEL発光した際のスペクトルにおけるピーク波長をいう。具体的には、陽極および陰極からなる電極間に、正孔注入材料からなる層と、高分子蛍光体(A)からなる層とを設けてなる素子に、電圧をかけることにより得られるELスペクトルのピーク波長を高分子蛍光体(A)のELスペクトルのピーク波長という。また、陽極および陰極からなる電極間に、正孔注入材料からなる層と、高分子蛍光体(B)からなる層とを設けてなる素子に、電圧をかけることにより得られるELスペクトルのピーク波長を高分子蛍光体(B)のELスペクトルのピーク波長という。
高分子発光体(A)のELスペクトルが複数のピークを有する場合、そのなかで最も短波長のピークの波長を高分子発光体(A)のピーク波長とする。また、高分子発光体(B)のELスペクトルが複数のピークを有する場合、そのなかで最も長波長のピークの波長を高分子発光体(B)のピーク波長とする。
高分子発光体(A)が複数個存在する場合は、ELスペクトルのピーク波長の中で、最も短波長のピーク波長を、高分子発光体(A)のELスペクトルのピーク波長とする。高分子発光体(B)が複数個存在する場合は、ELスペクトルのピーク波長の中で、最も長波長のピーク波長を、高分子発光体(B)のELスペクトルのピーク波長とする。
また、ELスペクトルに肩が出る場合は、本発明ではそれもピークと見なす。
本発明の有機EL素子は、陽極および陰極からなる電極間に発光層と、一般式(1)で示される高分子発光体(B)を含有する層を有することを特徴とする。
有機EL素子において、陰極、陽極、発光層以外の層としては、陰極と発光層の間に設けるもの、陰極と発光層の間に設けるものがあげられる。
陰極と発光層の間に設けるものとしては、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層等があげられる。
例えば陰極と発光層の間に一層のみ設けた場合は電子注入層であり、陰極と発光層の間に二層以上設けた場合は陰極に接している層を電子注入層とし、それ以外の層は電子輸送層と称する。電子注入層は、陰極からの電子注入効率を改善する機能を有する層であり、電子輸送層はは、電子注入層もしくは陰極により近い電子輸送層からの電子注入を改善する機能を有する層である。また、電子注入層、もしくは電子輸送層が正孔の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層を正孔ブロック層と称することがある。正孔の輸送を堰き止める機能を有することは、例えば、ホール電流のみを流す素子を作製し、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することが可能である。
陽極と発光層の間に設けるものとしては、正孔注入層・正孔輸送層、電子ブロック層等があげられる。
陽極と発光層の間に一層のみ設けた場合は正孔注入層であり、陽極と発光層の間に二層以上設けた場合は陽極に接している層を正孔注入層とし、それ以外の層は正孔輸送層と称する。正孔注入層は、陰極からの正孔注入効率を改善する機能を有する層であり、正孔輸送層とは、正孔注入層もしくは陽極により近い正孔輸送層からの正孔注入を改善する機能を有する層である。また、正孔注入層、もしくは正孔輸送層が電子の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層を電子ブロック層と称することがある。
電子の輸送を堰き止める機能を有することは、例えば、電子電流のみを流す素子を作製し、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することが可能である。
上記一般式(1)で示される高分子発光体(B)を含有する層は、陽極と発光層の間に設けるもの、陰極と発光層の間に設けるものがあげられ、上記のいずれの層であってもよい。
本発明の有機EL素子は、発光層と一般式(1)を含有する層以外に上記記載の層を有していてもよい。
本発明の有機EL素子の、発光層が、さらに正孔輸送性材料、電子輸送性材料、高分子発光体以外の発光材料、(例えば低分子発光体)から選ばれる材料を一種類以上含んでいてもよい。
一般式(1)の高分子発光体を含有する層を形成する方法としては、適当な溶媒により溶かした溶液から成膜することが望ましい。成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
溶液を用いて薄膜を積層する場合には、溶液に接する層が、用いる溶液により溶解しないことが必要である。したがって上記の方法により溶液から積層する場合には、薄膜形成に用いる溶液が、溶液の接する層を溶かさないように適当な溶媒種を選ぶことや、光架橋や熱架橋により溶液が接する層を不溶化させた後に、溶液により積層する方法などが例として挙げられる。
一般式(1)の高分子発光体を溶解するための溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
また、一般式(1)の高分子発光体を含まない正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層及び電子輸送層は、それぞれ、正孔輸送性材料や電子輸送性材料を用いて製膜する。正孔輸送性材料や電子輸送性材料が低分子化合物の場合には、真空蒸着や高分子バインダーとの混合溶液からの製膜が例示され、高分子化合物の場合には溶液や溶融状態から製膜することができる。
本発明の有機EL素子に用いる正孔輸送性材料、電子輸送性材料としては公知の低分子化合物や高分子化合物が使用できるが、高分子化合物を用いることが好ましい。
正孔輸送性材料、および電子輸送性材料の具体例として、高分子化合物としてはWO99/13692号公開明細書、WO99/48160公開明細書、GB2340304A、WO00/53656公開明細書、WO01/19834公開明細書、WO00/55927公開明細書、GB2348316、WO00/46321公開明細書、WO00/06665公開明細書、WO99/54943公開明細書、WO99/54385公開明細書、US5777070、WO98/06773公開明細書、WO97/05184公開明細書、WO00/35987公開明細書、WO00/53655公開明細書、WO01/34722公開明細書、WO99/24526公開明細書、WO00/22027公開明細書、WO00/22026公開明細書、WO98/27136公開明細書、US573636、WO98/21262公開明細書、US5741921、WO97/09394公開明細書、WO96/29356公開明細書、WO96/10617公開明細書、EP0707020、WO95/07955公開明細書、特開2001−181618号公報、特開2001−123156号公報、特開2001−3045号公報、特開2000−351967号公報、特開2000−303066号公報、特開2000−299189号公報、特開2000−252065号公報、特開2000−136379号公報、特開2000−104057号公報、特開2000−80167号公報、特開平10−324870号公報、特開平10−114891号公報、特開平9−111233号公報、特開平9−45478号公報等に開示されているポリフルオレン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレンビニレン、その誘導体および共重合体、芳香族アミンおよびその誘導体の(共)重合体が例示される。
高分子化合物の正孔輸送性材料としては、上記に例示した文献に記載のものがより好適に用いられるが、それ以外の高分子化合物、例えば、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体なども利用可能である。
また、低分子化合物の正孔輸送性材料としてはピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体が例示される。
高分子化合物の電子輸送性材料としては、上記に例示した文献に記載のもの以外に、ポリキノリンもしくはその誘導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体を使用してもよい。
また、低分子化合物の電子輸送性材料としては、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属等が例示される。特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されている正孔輸送性材料や電子輸送材料等が好適に利用できる。
溶液を用いて薄膜を積層する場合には、溶液に接する層が、用いる溶液により溶解しないことが必要である。したがって上記の方法により溶液から積層する場合には、薄膜形成に用いる溶液が、溶液の接する層を溶かさないように適当な溶媒種を選ぶことや、光架橋や熱架橋により溶液が接する層を不溶化させた後に、溶液により積層する方法などが例として挙げられる。
正孔輸送性材料や電子輸送性材料に必要に応じ混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリシロキサンなどが例示される。
本発明の有機EL素子は、膜厚10nm以下の絶縁層(界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に設ける薄いバッファー層)等上記以外の層を有していてもよい。
陰極に接して設ける10nm以下の絶縁層としては、金属フッ化物や金属酸化物、または有機絶縁材料等が挙げられ、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属等の金属フッ化物や金属酸化物が好ましい。
絶縁層に用いる無機化合物の成膜方法には真空蒸着法が例示される。
本発明の有機EL素子を形成する基板は、電極や該素子の各層を形成する際に変化しないものであればよく、例えばガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板などが例示される。不透明な基板の場合には、反対の電極が透明または半透明であることが好ましい。
次に本発明の有機EL素子が有する陽極および陰極について説明する。
本発明の有機EL素子においては、陽極又は陰極のいずれか一方が透明又は半透明であることが、発光を透過するため、発光の取出し効率がよく好都合である。
本発明において、陽極側が透明または半透明であることが好ましいが、該陽極の材料としては、導電性の金属酸化物、半透明の金属等が用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラス(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。
本発明の有機EL素子で用いる陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あるいはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。
陰極作製後、該有機EL素子を保護する保護層を装着していてもよい。該有機EL素子を長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層および/または保護カバーを装着することが好ましい。
該保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属窒化物、金属窒酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることができる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板などを用いることができ、該カバーを熱硬化樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子が破損するのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム、酸化カルシウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子の性能を低下させるのを制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
次に、本発明に用いる高分子発光体(A)の製造方法について説明する。
該高分子発光体が主鎖にビニレン基を有する場合には、例えば特開平5−202355号公報に記載の方法が挙げられる。すなわち、アルデヒド基を有する化合物とホスホニウム塩基を有する化合物との、もしくはアルデヒド基とホスホニウム塩基とを有する化合物のWittig反応による重合、ビニル基を有する化合物とハロゲン原子を有する化合物との、もしくはビニル基とハロゲン原子とを有する化合物のHeck反応による重合、アルデヒド基を有する化合物とアルキルホスホネート基を有する化合物との、もしくはアルデヒド基とアルキルホスホネート基とを有する化合物のHorner−Wadsworth−Emmons法による重合、ハロゲン化メチル基を2つあるいは2つ以上有する化合物の脱ハロゲン化水素法による重縮合、スルホニウム塩基を2つあるいは2つ以上有する化合物のスルホニウム塩分解法による重縮合、アルデヒド基を有する化合物とアセトニトリル基を有する化合物との、もしくはアルデヒド基とアセトニトリル基とを有する化合物のKnoevenagel反応による重合などの方法、アルデヒド基を2つあるいは2つ以上有する化合物のMcMurry反応による重合などの方法が例示される。
該高分子発光体が主鎖に三重結合を有する場合には、例えば、Heck反応が利用できる。
また、該高分子発光体が主鎖にビニレン基や三重結合を有しない場合には、例えば該当するモノマーからSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法、あるいは適当な脱離基を有する中間体高分子の分解による方法などが例示される。
これらのうち、Wittig反応による重合、Heck反応による重合、Horner−Wadsworth−Emmons法による重合、Knoevenagel反応による重合、およびSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法が、構造制御がしやすいので好ましい。
具体的には、モノマーとなる、反応性置換基を複数有する化合物を、必要に応じ、有機溶媒に溶解し、例えばアルカリや適当な触媒を用い、有機溶媒の融点以上沸点以下で、反応させることができる。例えば、“オルガニック リアクションズ(Organic Reactions)”,第14巻,270−490頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1965年、“オルガニック リアクションズ(Organic Reactions)”,第27巻,345−390頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1982年、“オルガニック シンセシス(Organic Syntheses)”,コレクティブ第6巻(Collective Volume VI),407−411頁,ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1988年、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年)、ジャーナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(J.Organomet.Chem.),第576巻,147頁(1999年)、ジャーナル オブ プラクティカル ケミストリー(J.Prakt.Chem.),第336巻,247頁(1994年)、マクロモレキュラー ケミストリー マクロモレキュラー シンポジウム(Makromol.Chem.,Macromol.Symp.),第12巻,229頁(1987年)などに記載の公知の方法を用いることができる。
有機溶媒としては、用いる化合物や反応によっても異なるが、一般に副反応を抑制するために、用いる溶媒は十分に脱酸素処理を施し、不活性雰囲気化で反応を進行させることが好ましい。また、同様に脱水処理を行うことが好ましい。但し、Suzukiカップリング反応のような水との2相系での反応の場合にはその限りではない。
反応させるために適宜アルカリや適当な触媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択すればよい。該アルカリまたは触媒は、反応に用いる溶媒に十分に溶解するものが好ましい。アルカリまたは触媒を混合する方法としては、反応液をアルゴンや窒素などの不活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリまたは触媒の溶液を添加するか、逆にアルカリまたは触媒の溶液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示される。
高分子発光体(B)を製造する方法としては、高分子発光体(A)を製造後、これに末端基Y1に対応するモノマーを反応させる方法、高分子発光体(A)を製造する際に、末端基Y1に対応するモノマー共存化させる方法等があげられる。
具体的には、高分子発光体(B)を製造する方法としては、下記式(*)で示される化合物を原料の一つとして用いて重合した後、これに末端基Y1に対応するモノマーを反応させる方法、または高分子発光体(A)を製造する際に下記式(*)と末端基Y1に対応するモノマーを共存化させる方法等があげられる。
t1―Ar1―Wu1 (*)
(式中、Wt1及びWu1は、それぞれ独立に、重合に関与する置換基を表す)
ここで、高分子発光体(A)を製造する際に上記式(*)と末端基Y1に対応するモノマーを共存化させる方法としては、上記式(*)で示される化合物を原料の一つとして用いる他に、下記式(**)で示される化合物を原料の一つとして用いる、あるいは重合反応の途中から用いる方法等があげられる。
t2―Y1 (**)
(式中、Wt2は、重合に関与する置換基を表す)
重合に関与する置換基としては、例えば、ハロゲン原子等があげられる。
高分子発光体を有機EL素子に用いる場合、その純度が発光特性等の素子の性能に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましい。また重合後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
本発明の有機EL素子は、面状光源、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装置のバックライト等として用いることができる。
本発明の有機EL素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように配置することにより、数字や文字、簡単な記号などを表示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる重合体を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動でも、アモルファスシリコンや低温ポリシリコンを用いた薄膜トランジスタなどと組み合わせたアクティブ駆動でもよい。これらの表示素子は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。
さらに、前記面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
合成例A
化合物1の合成
Figure 2008010805
化合物1
不活性雰囲気下1lの四つ口フラスコに2,8−ジブロモジベンゾチオフェン7gとTHF 280mlを入れ、室温で撹拌、溶かした後、−78℃まで冷却した。n−ブチルリチウム 29ml(1.6モルヘキサン溶液)を滴下した。滴下終了後、温度を保持したまま2時間撹拌し、トリメトキシボロン酸 13gを滴下した。滴下終了後、ゆっくり室温まで戻した。3時間室温で撹拌後、TLCで原料の消失を確認した。5%硫酸 100mlを加えて反応を終了させ、室温で12時間撹拌した。水を加えて洗浄し、有機層を抽出した。溶媒を酢酸エチルに置換した後、30%過酸化水素水 5mlを加え、40℃で5時間撹拌した。その後有機層を抽出し、10%硫酸アンモニウム鉄(II)水溶液で洗浄後乾燥、溶媒を除去することにより、茶色の固体 4.43gを得た。LC−MS測定からは二量体などの副生成物も生成しており、化合物1の純度は77%であった(LC面積百分率)。
MS(APCI(−)):(M−H)− 215
合成例B (化合物2の合成)
Figure 2008010805
化合物2
不活性雰囲気下で200mlの三つ口フラスコに化合物1 4.43gと臭化n−オクチル 25.1g、および炭酸カリウム 12.5g(23.5mmol)を入れ、溶媒としてメチルイソブチルケトン 50mlを加えて125℃で6時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を除き、クロロホルムと水で分離、有機層を抽出し、さらに水で2回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、シリカゲルカラム(展開溶媒:トルエン/シクロヘキサン=1/10)で精製することにより、8.49g(LC面積百分率97%、収率94%)の化合物2を得た。1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.91(t、6H)、1.31〜1.90(m、24H)、4.08(t、4H)、7.07(dd、2H)、7.55(d、2H)、7.68(d、2H)
合成例C (化合物3の合成)
Figure 2008010805
化合物3
100ml三つ口フラスコに化合物2 6.67gと酢酸 40mlを入れ、オイルバスでバス温度140℃まで昇温した。続いて、30%過酸化水素水 13mlを冷却管から加え、1時間強く撹拌した後、冷水180mlに注いで反応を終了させた。クロロホルムで抽出、乾燥後溶媒を除去することによって、6.96g(LC面積百分率90%、収率97%)の化合物3を得た。1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.90(t、6H)、1.26〜1.87(m、24H)、4.06(t、4H)、7.19(dd、2H)、7.69(d、2H)、7.84(d、2H)
MS(APCI(+)):(M+H)+ 473
合成例D (化合物4の合成)
Figure 2008010805
化合物4
不活性雰囲気下200ml四つ口フラスコに化合物3 3.96gと酢酸/クロロホルム=1:1混合液 15mlを加え、70℃で撹拌し、溶解させた。続いて、臭素 6.02gを上記の溶媒 3mlに溶かして加え、3時間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて未反応の臭素を除き、クロロホルムと水で分離、有機層を抽出、乾燥した。溶媒を除去し、シリカゲルカラム(展開溶媒:クロロホルム/ヘキサン=1/4)で精製することにより、4.46g(LC面積百分率98%、収率84%)の化合物4を得た。1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.95(t、6H)、1.30〜1.99(m、24H)、4.19(t、4H)、7.04(s、2H)、7.89(s、2H)
MS(FD+)M+ 630
合成例E (化合物Dの合成)
Figure 2008010805
化合物D
不活性雰囲気下200ml三つ口フラスコに化合物4 3.9gとジエチルエーテル 50mlを入れ、40℃まで昇温、撹拌した。水素化アルミニウムリチウム 1.17gを少量ずつ加え、5時間反応させた。水を少量ずつ加えることによって過剰な水素化アルミニウムリチウムを分解し、36%塩酸 5.7mlで洗浄した。クロロホルム、水で分離、有機層を抽出後乾燥した。シリカゲルカラム(展開溶媒:クロロホルム/ヘキサン=1/5)で精製することにより、1.8g(LC面積百分率99%、収率49%)の化合物Dを得た。1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.90(t、6H)、1.26〜1.97(m、24H)、4.15(t、4H)、7.45(s、2H)、7.94(s、2H)
MS(FD+)M+ 598
<合成例1> 高分子化合物P1の合成
Figure 2008010805

化合物D 0.63gと化合物E 0.32gと2,2’―ビピリジル0.55gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)40gを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を1.0gを加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。
反応後、この反応溶液を冷却した後、この溶液に、25%アンモニア水10ml/メタノール100ml/イオン交換水200ml混合溶液をそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を減圧乾燥した後、トルエンに溶解した。このトルエン溶液を濾過し、不溶物を除去した後、このトルエン溶液を、1規定塩酸水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液を、約2%アンモニア水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液を水洗し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液を、アルミナを充填したカラムを通すことで精製した。次に、このトルエン溶液を、メタノール中にそそぎ込み、再沈精製した。生成した沈殿をろ過により、回収した。次に、この沈殿を減圧乾燥して、重合体0.27gを得た。
この重合体を高分子化合物P1 と呼ぶ。得られた高分子化合物P1 のポリスチレン換算重量平均分子量は、2.5x105であり、数平均分子量は、5.3x104であった。
Figure 2008010805
<合成例2> 高分子化合物 P2 の合成
化合物F 1.3gと化合物G0.16gと2,2’−ビピリジル0.9gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)70gを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を1.6gを加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。
反応後、この反応溶液を冷却した後、この溶液に、メタノール100ml/イオン交換水100ml混合溶液をそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を減圧乾燥した後、トルエンに溶解した。このトルエン溶液を濾過し、不溶物を除去した後、このトルエン溶液を、アルミナを充填したカラムを通すことで精製した。次に、このトルエン溶液を、約5%アンモニア水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液を水洗し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液を、メタノール中にそそぎ込み、再沈精製した。生成した沈殿をろ過により、回収した。次に、この沈殿を減圧乾燥して、重合体0.7gを得た。
この重合体を高分子化合物P2 と呼ぶ。得られた高分子化合物P2 のポリスチレン換算重量平均分子量は、2.6x104であり、数平均分子量は、1.4x104であった。
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を、スピンコートにより60nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、上記で得た高分子化合物P1(発光材料高分子)及びP2をトルエンに溶解させた。このとき、P1の固形分の濃度は約1.8wt%、P2の固形分濃度は1.5wt%となるように調製した。
これらのトルエン溶液を用いてスピンコートにより80nmの厚みでBaytronP上にそれぞれ成膜した。その後、減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約4nm、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、有機EL素子を作製した。素子構成は、
ITO/ Baytron P(60nm)/高分子化合物P1(80nm)/LiF/Ca/Al
ITO/ Baytron P(60nm)/高分子化合物P2(80nm)/LiF/Ca/Al
となる。
なお、真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。
得られた二つの素子に電圧を印加したところ、高分子化合物P1のELスペクトルのピーク波長は500nmであり、高分子化合物P2のELスペクトルのピーク波長は480nmであった。
<合成例3> 高分子化合物 P3 の合成
Figure 2008010805

化合物H 2.22gと化合物G0.3gと2,2’―ビピリジル1.68gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)180gを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を3.0g加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気下で行った。
反応後、この反応溶液を冷却した後、攪拌したメタノール150ml/イオン交換水150ml混合溶液中にこの反応溶液をゆっくりそそぎ込んだ後、引き続き約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を減圧乾燥した後、トルエンに溶解した。このトルエン溶液を濾過し、不溶物を除去した後、このトルエン溶液を、アルミナを充填したカラムを通すことで精製した。次に、このトルエン溶液を、約1規定塩酸水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。このトルエン溶液を、約5%アンモニア水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液をイオン交換水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液を、メタノール中にそそぎ込み、再沈精製した。次に、生成した沈殿をろ過により、回収した。次に、この沈殿を減圧乾燥して、重合体0.43gを得た。
この重合体を高分子化合物P3と呼ぶ。得られた高分子化合物P3のポリスチレン換算重量平均分子量は、2.6x104であり、数平均分子量は、1.3x104であった。
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を、スピンコートにより60nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、上記で得た高分子化合物P3(発光材料高分子)をトルエンに溶解させた。このとき、P3の固形分の濃度は約2.0wt%となるように調製した。
このトルエン溶液を用いてスピンコートにより80nmの厚みでBaytronP上に成膜した。その後、減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約4nm、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、有機EL素子を作製した。素子構成は、
ITO/ Baytron P(60nm)/高分子化合物P3(80nm)/LiF/Ca/Al
となる。
なお真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。
得られた素子に電圧を印加したところ、高分子化合物P3のELスペクトルのピーク波長は460nmであった。
<合成例4> 高分子化合物 P4 の合成
化合物F 12.4gと2,2’―ビピリジル5.68gとを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)700gを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を10.0g加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気下で行った。
反応後、この反応溶液を冷却した後、攪拌した25%アンモニア水150ml/メタノール700ml/イオン交換水700ml混合溶液中に、この反応溶液をゆっくりそそぎ込んだ後、引き続き約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を減圧乾燥した後、トルエンに溶解した。このトルエン溶液を濾過し、不溶物を除去した。次に、このトルエン溶液を、約1規定塩酸水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。このトルエン溶液を、約3%アンモニア水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液をイオン交換水で洗浄し、静置、分液した後、トルエン溶液を回収した。次に、この沈殿を減圧乾燥して、重合体30gを得た。
この重合体を高分子化合物P4と呼ぶ。得られた高分子化合物P4のポリスチレン換算重量平均分子量は、7.1x104であり、数平均分子量は、3.1x104であった。
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を、スピンコートにより60nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、上記で得た高分子化合物P4(発光材料高分子)をトルエンに溶解させた。このとき、P4の固形分の濃度は約2.0wt%となるように調製した。
このトルエン溶液を用いてスピンコートにより80nmの厚みでBaytronP上に成膜した。その後、減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約4nm、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、有機EL素子を作製した。素子構成は、
ITO/ Baytron P(60nm)/高分子化合物P4(80nm)/LiF/Ca/Al
となる。
なお、真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。
得られた素子に電圧を印加したところ、高分子化合物P4のELスペクトルのピーク波長は475nmであった。
<合成例5> 高分子化合物 P5 の合成
Figure 2008010805

化合物F 14.25gと化合物I 0.93gと2,2’−ビピリジル(10.57g)とを脱水したテトラヒドロフラン632mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。60℃まで昇温後、窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}(18.61g)を加え、攪拌しながら3時間反応させた。この反応液を室温まで冷却し、25%アンモニア水90mL/メタノール632mL/イオン交換水632mL混合溶液中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥した。その後、トルエン752mLに溶解させてからろ過を行い、つづいてアルミナカラムを通して精製した。次に5.2%塩酸水1479mLを加え3時間攪拌した後に水層を除去した。次に、4%アンモニア水1479mLを加え、2時間攪拌した後に水層を除去した。さらに有機層にイオン交換水1479mLを加え1時間攪拌した後、水層を除去した。有機層にメタノールを加え、ある程度沈殿が析出した時点で濁った上澄み液を回収した。回収後、溶媒留去し、少量のトルエンで溶かした後、これをメタノールに滴下し、1時間攪拌した。析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥した。
この共重合体を高分子化合物P5と呼ぶ。得られた高分子化合物P5のポリスチレン換算の重量平均分子量は2.8x104であり、数平均分子量は1.1x104であった。
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を、スピンコートにより60nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、上記で得た高分子化合物P5(発光材料高分子)をトルエンに溶解させた。このとき、P5の固形分の濃度は約2.0wt%となるように調製した。
このトルエン溶液を用いてスピンコートにより80nmの厚みでBaytronP上に成膜した。その後、減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約4nm、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、有機EL素子を作製した。素子構成は、
ITO/ Baytron P(60nm)/高分子化合物P5(80nm)/LiF/Ca/Al
となる。
なお、真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。
得られた素子に電圧を印加したところ、高分子化合物P5のELスペクトルのピーク波長は465nmであった。
<実施例1>
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を、スピンコートにより60nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、上記で得た高分子化合物P1(発光材料高分子)をトルエンに溶解させた。このとき、固形分の濃度は約1.5wt%となるように調製した。このトルエン溶液を用いてスピンコートにより1000rpmで成膜した。さらに、窒素雰囲気下で200℃、15分間加熱し、基板を室温に戻した後トルエンで基板を洗浄した。基板上には40nmの厚さの高分子化合物P1が残った。
次に、高分子化合物P2(電子輸送材料高分子:末端処理ポリマー)をトルエンに溶解させた。このとき、固形分の濃度は約1.8wt%となるように調製した。このトルエン溶液を用いてスピンコートにより、80nmの厚みで成膜した。その後、減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約4nm、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、有機EL素子を作製した。素子構成は、
ITO/Baytron P(60nm)/高分子化合物P1(40nm)/高分子化合物P2(80nm)/LiF/Ca/Al
となる。なお真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。
得られた素子に電圧を印加したところ、高分子化合物P1由来のピーク波長500nm(該素子に6.6V印加した際に得られたELスペクトルのチャートを図1に示す。このときの輝度は104cd/m2であった。)の青緑色の発光を示し、1cd/cm2となる発光開始電圧は4.0Vであった。また、9Vにおける電流密度は26.3mA/cm2であった。
<実施例2>
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を、スピンコートにより60nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、上記で得た高分子化合物P1(発光材料高分子)をトルエンに溶解させた。このとき、固形分の濃度は約1.5wt%となるように調製した。このトルエン溶液を用いてスピンコートにより1000rpmで成膜した。さらに、窒素雰囲気下で200℃、15分間加熱し、基板を室温に戻した後トルエンで基板を洗浄した。基板上には40nmの厚さの高分子化合物P1が残った。
次に、高分子化合物P3をトルエンに溶解させた。このとき、固形分の濃度は約2.0wt%となるように調製した。このトルエン溶液を用いてスピンコートにより、80nmの厚みで成膜した。その後、減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約4nm、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、有機EL素子を作製した。素子構成は、
ITO/Baytron P(60nm)/高分子化合物P1(40nm)/高分子化合物P3(80nm)/LiF/Ca/Al
となる。なお、真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。
得られた素子に電圧を印加したところ、複数のピークを有し、ピーク波長435nm、460nm、490nm(これらのピークのうち、高分子化合物P3に由来するものは、435nm、460nmである。該素子に6.6V印加した際に得られたELスペクトルのチャートを図3に示す。このときの輝度は97cd/m2であった。)の青色の発光を示し、1cd/cm2となる発光開始電圧は3.5Vであった。また、9Vにおける電流密度は54.7mA/cm2であった。
<比較例1>
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を、スピンコートにより60nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、上記で得た高分子化合物P1(発光材料高分子)をトルエンに溶解させた。このとき、固形分の濃度は約1.8wt%となるように調製した。
このトルエン溶液を用いてスピンコートにより120nmの厚みで成膜した。その後、減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約4nm、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、有機EL素子を作製した。素子構成は、
ITO/Baytron P(60nm)/高分子化合物P1(発光層)(120nm)/LiF/Ca/Al
となる。
なお真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。
得られた素子に電圧を印加したところ、高分子化合物P1由来のピーク波長500nm(該素子に9.3V印加した際に得られたELスペクトルのチャートを図2に示す。このときの輝度は103cd/m2であった。)の青緑色の発光を示し、1cd/cm2となる発光開始電圧は4.9Vであった。また、9Vにおける電流密度は10.5 mA/cm2であった。
<比較例2>
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を、スピンコートにより60nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、上記で得た高分子化合物P1(発光材料高分子)をトルエンに溶解させた。このとき、固形分の濃度は約1.5wt%となるように調製した。このトルエン溶液を用いてスピンコートにより1000rpmで成膜した。さらに、窒素雰囲気下で200℃、15分間加熱し、基板を室温に戻した後トルエンで基板を洗浄した。基板上には40nmの厚さの高分子化合物P1が残った。
次に、高分子化合物P4をトルエンに溶解させた。このとき、固形分の濃度は約2.0wt%となるように調製した。このトルエン溶液を用いてスピンコートにより、80nmの厚みで成膜した。その後、減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約4nm、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、有機EL素子を作製した。素子構成は、
ITO/Baytron P(60nm)/高分子化合物P1(40nm)/高分子化合物P4(80nm)/LiF/Ca/Al
となる。なお真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。
得られた素子に電圧を印加したところ、ピーク波長510nm(該素子に12.0V印加した際に得られたELスペクトルのチャートを図4に示す。このときの輝度は104cd/m2であった。)の青緑色の発光を示し、1cd/cm2となる発光開始電圧は7.5Vであった。また、9Vにおける電流密度は0.5mA/cm2であった。
<比較例3>
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を、スピンコートにより60nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃、10分間乾燥した。次に、上記で得た高分子化合物P1(発光材料高分子)をトルエンに溶解させた。このとき、固形分の濃度は約1.5wt%となるように調製した。このトルエン溶液を用いてスピンコートにより1000rpmで成膜した。さらに、窒素雰囲気下で200℃、15分間加熱し、基板を室温に戻した後トルエンで基板を洗浄した。基板上には40nmの厚さの高分子化合物P1が残った。
次に、高分子化合物P5をトルエンに溶解させた。このとき、固形分の濃度は約2.0wt%となるように調製した。このトルエン溶液を用いてスピンコートにより、80nmの厚みで成膜した。その後、減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約4nm、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、有機EL素子を作製した。素子構成は、
ITO/Baytron P(60nm)/高分子化合物P1(40nm)/高分子化合物P5(80nm)/LiF/Ca/Al
となる。なお真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。
得られた素子に電圧を印加したところ、ピーク波長480nm(該素子に12.9V印加した際に得られたELスペクトルのチャートを図5に示す。このときの輝度は95cd/m2であった。)の青緑色の発光を示し、1cd/cm2となる発光開始電圧は6.1Vであった。また、9Vにおける電流密度は0.9mA/cm2であった。
実施例1の素子に6.6V印加した際に得られたELスペクトルのチャート(輝度は104cd/m2)である。 比較例1の素子に9.3V印加した際に得られたELスペクトルのチャート(輝度は103cd/m2)である。 実施例2の素子に6.6V印加した際に得られたELスペクトルのチャート(輝度は97cd/m2)である。 比較例2の素子に12.0V印加した際に得られたELスペクトルのチャート(輝度は104cd/m2)である。 比較例3の素子に12.9V印加した際に得られたELスペクトルのチャート(輝度は95cd/m2)である。

Claims (19)

  1. 陽極および陰極からなる電極間に、高分子発光体(A)を含有する発光層と、一般式(1)で示される高分子発光体(B)を含有する層とを有し、
    Y1−(Ar1)n−Y1 (1)
    〔式中、Ar1は正または負の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位を表し、Ar1は同一符号の電荷を輸送する機能を有する繰り返し単位であれば一種類でも二種類以上でもよい。Y1は末端基を表し、Y1のうち少なくとも一つは、Ar1と異なる符号の電荷を輸送する機能を有する基を示す。複数存在するY1は同一であっても異なっていてもよい。nは2以上の整数を表す。〕
    前記高分子発光体(A)のELスペクトルのピーク波長が、前記高分子発光体(B)のELスペクトルのピーク波長よりも20nm以上長波長であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. Ar1が負の電荷を輸送する繰り返し単位であり、Y1が正の電荷を輸送する機能を有する基であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. Ar1が正の電荷を輸送する繰り返し単位であり、Y1が負の電荷を輸送する機能を有する基であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. Ar1が下記一般式(2):
    Figure 2008010805

    〔式中、A環およびB環はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環を表し、Xは−C(Rw1)(Rw2)−、−O−、−N(Rw3)−、−S−、−B(Rw4)−、−P(=O)(Rw5)−又は−O−C(Rw6)(Rw7)−を表し、Rw1、Rw2、Rw3、Rw4、Rw5、Rw6及びRw7はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、Rw1とRw2及びRw6とRw7はそれぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。〕
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. Ar1が式(3−1)、(3−2)、(3−3)または(3−4):
    Figure 2008010805

    〔式中、Rr1、Rs1、Rr2、Rs2、Rr3、Rs3、Rr4およびRs4はそれぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、aは0〜3の整数を表し、bは0〜5の整数を表し、Rr1、Rs1、Rr2、Rs2、Rr3、Rs3、Rr4およびRs4がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。Ry1、Rz1、Ry2、Rz2、Ry3、Rz3、Ry4およびRz4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、Ry1とRz1、Ry2とRz2、Ry3とRz3、Ry4とRz4はそれぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。〕
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. Ar1が式(3−5):
    Figure 2008010805

    〔式中、Rr5およびRs5はそれぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、aは0〜3の整数を表し、Rr5およびRs5がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。Ry5およびRz5はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を表し、Ry5とRz5はそれぞれ互いに結合して環を形成していてもよい。〕
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 一般式(1)のY1が一価の芳香族アミン残基であることを特徴とする請求項1、2、45または6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 一般式(1)のY1が下記構造式(4-1)、(4-2)および(4-3)から選ばれることを特徴とする請求項1、2、4、5、6または7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2008010805

    〔式中、R1〜R15は、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、置換アミノ基、アミド基、酸イミド基、アシルオキシ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、シアノ基またはニトロ基を表し、Qは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アルケニル基、アルキニル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、置換アミノ基、アミド基、酸イミド基、アシルオキシ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、シアノ基またはニトロ基を表し、複数のQはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。〕
  9. 一般式(1)のAr1が下記一般式(5)の繰り返し単位であることを特徴とする請求項1または3記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2008010805

    〔式中、Ar2、Ar3、Ar4およびAr5は、それぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基を表す。E1、E2およびE3は、それぞれ独立に下記アリール基(A)を表す。cおよびdはそれぞれ独立に0または1を表し、0≦c+d≦1である。
    アリール基(A):アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基およびハロゲン原子から選ばれる置換基を有するアリール基。〕
  10. 一般式(1)で示される高分子発光体を含有する正孔注入層。
  11. 一般式(1)で示される高分子発光体を含有する電子注入層。
  12. 一般式(1)で示される高分子発光体を含有する正孔輸送層。
  13. 一般式(1)で示される高分子発光体を含有する電子輸送層。
  14. 一般式(1)で示される高分子発光体を含有する正孔ブロック層。
  15. 一般式(1)で示される高分子発光体を含有する電子ブロック層。
  16. 請求項1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする面状光源。
  17. 請求項1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とするセグメント表示装置。
  18. 請求項1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とするドットマトリックス表示装置。
  19. 請求項1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子をバックライトとすることを特徴とする液晶表示装置。
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