JP2004315629A - 表面保護フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)メチル−1−ペンテン系重合体99〜50重量部、および(B)液体飽和炭化水素、ブテン−1単量体を主成分として重合したポリブテン系樹脂、および水素化石油系炭化水素樹脂より選ばれる1種以上1〜50重量部を含む組成物からなる層を少なくとも有する表面保護フィルム。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面保護フィルムに関し、特に、ガラス板、鋼板、液晶モニター、CRT、アクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板等の表面を保護するための表面保護フィルムに関する。本発明の表面保護フィルムは、それを貼着したままその貼着された物体を加熱処理しても溶融することなく表面保護が可能である。
【0002】
【従来の技術】
ガラス板、鋼板、液晶モニター、ブラウン管や、アクリル樹脂板、ポリカーボネート板、塩化ビニル樹脂板等の各種合成樹脂板は、使用前に傷付いたり汚れたりするのを防ぐため、表面に表面保護フィルムが貼着される。そして、表面保護フィルムが貼着されたまま、熱成形加工等の加熱処理が行われ得る。表面保護フィルムとしては、一般に、ポリエチレン系樹脂からなるフィルムが、あるいはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂からなるフィルムを基材層とし、その片面にエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・メチルメタクリレート共重合体等のエチレン共重合体からなる接着剤層を設けたものが用いられている。
【0003】
しかし、従来使用されているポリエチレン系樹脂は100℃程度の温度で溶融する。従って、ポリエチレン系樹脂のフィルムを表面に貼着したまま、その貼着された物体を加熱処理する場合、表面保護フィルムとしての効果が得られないと言う問題があった。
【0004】
また、表面保護フィルムは、適度の接着力を必要とする。すなわち、鋼板、板材、液晶モニター、ブラウン管等の製造時に貼着された表面保護フィルムは、これらの運搬、加工等の取り扱いを受けるとき剥がれることがないよう、確実に接着されていなければならないが、最終的に不要になって剥がすときには簡単に剥がれることが必要である。通常、表面保護フィルムがひとりでに剥がれないためには、0.5g/25mm幅 以上の接着力が必要であり、また、剥がそうとしたとき簡単に剥がれるためには接着力が50g/25mm幅をこえないことが必要とされているから、その接着力は0.5〜50g/25mm幅であればよいことになる。しかしながら、接着された表面保護フィルムをひき剥がすのに必要な力は多くの場合経時的に増加し、その傾向は温度が高いと一層加速されるから、最初に適当な接着力のものも、後で剥がす頃には強すぎるほど接着していることが多い。
【0005】
一方、本発明者らは、先に、(A)メチル−1−ペンテン系重合体、および(B)液体飽和炭化水素、ブテン−1単量体を主成分として重合したポリブテン系樹脂、および水素化石油系炭化水素樹脂より選ばれる1種以上を含む組成物からなる層を少なくとも有するフィルムが、耐熱性、粘着性および取扱性に優れることを見出した(特許文献1、2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−136149号公報
【特許文献2】
特開平7−165940号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、表面保護フィルムを貼着したままその貼着された物体を加熱処理しても溶融することなく表面保護が可能であり、かつ加熱処理後においてもその物体から容易に剥離することの出来る表面保護フィルムを得るべく鋭意検討した結果、上記した(A)メチル−1−ペンテン系重合体、および(B)液体飽和炭化水素、ブテン−1単量体を主成分として重合したポリブテン系樹脂、および水素化石油系炭化水素樹脂より選ばれる1種以上を含む組成物からなる層を少なくとも有するフィルムが、上記要件を満たすことを見出した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、(A)メチル−1−ペンテン系重合体99〜50重量部、および(B)液体飽和炭化水素、ブテン−1単量体を主成分として重合したポリブテン系樹脂、および水素化石油系炭化水素樹脂より選ばれる1種以上1〜50重量部を含む組成物からなる層を少なくとも有する表面保護フィルムを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において成分(A)として使用されるメチル−1−ペンテン系重合体は、4−メチル−1−ペンテンおよび/または3−メチル−1−ペンテンの単独重合体、ならびに4−メチル−1−ペンテンおよび/または3−メチル−1−ペンテンと他の1−アルケンとの共重合体を包含する。1−アルケンは1種単独でも、また2種以上を組合せて使用してもよい。共重合体における1−アルケンの含有量は、C2 〜C5 の1−アルケンを使用する場合には10重量%以下、C6 〜C10の1−アルケンを使用する場合には8重量%以下、C11〜C14の1−アルケンを使用する場合には5重量%以下であるのが好ましい。これらを組合せて使用する場合には、1−アルケンの合計が5重量%以下であるのが好ましい。また、このような重合体もしくは共重合体を無水マレイン酸で変性したものもメチル−1−ペンテン系重合体として使用でき、その場合、無水マレイン酸の含有量は10重量%以下であるのが好ましい。メチル−1−ペンテン系重合体としては、4−メチル−1−ペンテンの重合体が好ましい。
【0010】
本発明において成分(B)として使用される液体飽和炭化水素は、常温で液体の、パラフィン系列(メタン系列)またはシクロパラフィン系列の飽和炭化水素であり、単一化合物であっても混合物であってもよい。これには、不飽和結合を有する化合物の重合体(例えばオレフィンの重合体)などは含まれない。パラフィン系およびナフテン系のプロセスオイル、白色鉱油、ミネラルオイル、パラフィンワックスおよび流動パラフィンから選択される飽和炭化水素が好ましく、特に流動パラフィンが好ましい。なかでも、安全衛生上の点から、初留沸点が149℃以上でかつ終留沸点が343℃以下であるものが好ましい。また、臭気がなく、灯油臭のないものが好ましい。
【0011】
成分(B)として使用されるポリブテン系樹脂は、ブテン−1単量体を主成分として重合したものであり、例えば、ポリブテン−1、および好ましくは、ブテン−1を主成分とし、これに、エチレン、プロピレン、ヘキセン、および/またはその他のα−オレフィンを共重合させたものを包含する。ここで、主成分とは、ポリブテン系樹脂を構成する単量体のうちで量が最も多いものを意味する。例えば、ブテン−1単量体の量は、単量体全体の50モル%以上、好ましくは70モル%以上である。使用されるポリブテン系樹脂は、重量平均分子量が10万〜300万程度であり、公知のいずれの方法で製造されたものでもよい。
【0012】
成分(B)として使用される水素化石油系炭化水素樹脂はそれ自体公知である。好ましくは、上記水素化石油系炭化水素樹脂として、重量平均分子量が500〜5000程度のものが使用される。該樹脂としては、水素化芳香族系炭化水素樹脂、水素化脂肪族系炭化水素樹脂、水素化脂環族系炭化水素樹脂、水素化脂肪族・脂環族系炭化水素樹脂、水素化脂肪族・芳香族系炭化水素樹脂が挙げられ、例えば、水素化テルペン樹脂、水素化ポリシクロペンタジエン樹脂、水素化α‐メチルスチレン・ビニルトルエン樹脂が使用される。
【0013】
上記組成物は、成分(A)99〜50重量部、および成分(B)1〜50重量部を含む。好ましくは、成分(A)70〜97重量部に対して成分(B)を3〜30重量部の割合で含む。成分(A)の量が50重量部未満では十分な耐熱性を発揮できず、また99重量部を超えると十分な粘着性が得られない。また成分(B)が1重量部未満では十分な粘着性が得られず、50重量部を超えると、フィルム表面に浸出して表面保護フィルムとしての特性を損なう。
【0014】
上記組成物は、成分(A)および(B)の他に、例えば、脂肪酸アミド、脂肪酸ビスアミド(フィルムの剥離性改善のため);α−メチルスチレン/ビニルトルエン水添樹脂(粘着性向上のため)を、合わせて10重量部以下の量で任意的に含むことができる。
【0015】
さらに、上記組成物は、慣用の酸化防止剤、無機充填剤、帯電防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤、着色剤、耐熱安定剤、増核剤等を必要に応じて含むこともできる。
【0016】
本発明の表面保護フィルムは、上記した組成物から成る単層または多層フィルムであり得る。フィルムの厚さは、3〜50μmであるのが好ましく、特に好ましくは5〜30μmである。
【0017】
本発明の表面保護フィルムはまた、上記の組成物から成る層を少なくとも1層有し、さらに、プロピレン系重合体から成る層、エチレン・α−オレフィン共重合体から成る層、および/またはプロピレン系重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体から成る層を任意的に有する多層フィルムであることができる。
【0018】
上記プロピレン系重合体は、プロピレン単独重合体またはプロピレン系共重合体である。プロピレン単独重合体とは、プロピレンのみからなるモノマーを重合して得られる重合体であり、プロピレン系共重合体とは、プロピレンとエチレンおよび/または炭素原子数4〜20からなるα−オレフィンから選択された少なくとも1種のコモノマーを共重合して得られる共重合体である。
【0019】
炭素原子数4〜20からなるα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等が挙げられる。好ましくは、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンであり、より好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセンである。
【0020】
プロピレン系共重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体等が挙げられ、プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体等が挙げられる。好ましいプロピレン系共重合体は、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体である。
【0021】
プロピレン系重合体は、好ましくはメルトフローレート(測定温度:190℃;荷重:2.16kg)が0.5〜10.0g/10分であり、より好ましくは1.0〜5.0g/10分である。0.5g/10分未満の場合、溶融粘度が高くなりすぎて製膜加工性に問題があり、10.0g/10分を超えた場合も、溶融粘度が低くなりすぎて製膜加工がしにくいという問題が生じる。
【0022】
上記のエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数が4〜8のα−オレフィンとを共重合したもので、好ましくは線状低密度ポリエチレン共重合体である。α−オレフィンの含有量は5重量%以上、好ましくは8〜25重量%、より好ましくは10〜20重量%である。α−オレフィンとしてはブテンやヘキセン、オクテン、4−メチルペンテン−1等が挙げられ、なかでも炭素数6〜8のα−オレフィン、特にヘキセン、オクテン、4−メチルペンテン−1が好ましい。
【0023】
エチレン・α−オレフィン共重合体は、好ましくはメルトフローレート(測定温度:190℃;荷重:2.16kg)が0.1〜20g/10分であり、より好ましくは1〜10g/10分である。また、エチレン・α−オレフィン共重合体は、得られるフィルムの柔軟性や強度、透明性及び耐熱性の観点から、密度が0.93g/cm3未満であるのが好ましい。
【0024】
さらに、エチレン・α−オレフィン共重合体は、得られるフィルムの強度および耐ブロッキング性の観点から、数平均分子量Mnに対する重量平均分子量Mwの比Mw/Mn(Q値)が5.1以下である樹脂が好ましい。
【0025】
積層することにより、粘着性のコントロールが容易になり、製膜性を安定させることができ、フィルム自体の臭気を低減することができる。
【0026】
上記重合体を前記組成物に含有させることは好ましくない。すなわち、プロピレン系重合体を前記組成物に含有させると、耐熱性はある程度優れていてかつ安価であるが、フィルムの粘着性が損なわれる。また、エチレン・α−オレフィン共重合体の場合は、前記組成物の成分と比較的よく相溶するが、フィルムに必要以上の粘着性を付与してしまい、フィルム同士がくっついてしまう傾向がある。そこで、これらの重合体を上記組成物に含有させるのではなく、これらの重合体からなる層をそれぞれ形成し、前記組成物から成る層と積層して多層化する。こうすることにより、上記欠点が解消されとともに、前記利点が付与され得る。このような層を中間層としてあるいは表面層として置くことができる。好ましくはこのような層を表面層とし、前記組成物からなる層を中間層とする。
【0027】
本発明の表面保護フィルムの製造方法は特に限定されないが、例えば上記組成物の各成分を、押出機に供給して溶融混練した後、T‐ダイ、インフレーション等の公知の製膜方法を用いてフィルムに成形することができる。また、多層フィルムの場合、2台以上の押出機と1台の多層ダイを用いて製膜することができる。なお、耐熱性および強度を上げるために、テンター法、チューブラ法等により延伸しても良い。
【0028】
【実施例】
以下の実施例および比較例により本発明をさらに説明する。
【0029】
実施例1
メチル−1−ペンテン系重合体(三井化学(株)製、MX−021;ポリ(4−メチル−1−ペンテン);MFR(測定温度:260 ℃、荷重:5.00kg):23g/10分;密度:0.833g/cm3)92重量部および流動パラフィン(エッソ石油化学(株)製、クリストール 352;無臭;初留沸点149 ℃、終留沸点343 ℃)8重量部を、押出機(山口製作所製、スクリュー径:40mm、L/D:22 )に供給し、280 ℃、40rpm の条件で溶融混練した後、Tダイにて厚さ15μmの単層フィルムを作成した。このフィルムについて、以下に示した試験を行った。結果を表1に示す。
【0030】
試験:
(1)比重
JIS K7112 A法に準拠した。比重が小さい方が、使用者の負担を低減できる。
(2) 密着性
JIS K6854−2法 接着剤−はく離接着強さ試験方法−第2部:180°はく離に準拠した。剛性被着材としてガラス板を用いた。フィルムと剛性被着材とを1MPaの圧力を加えながら、ロールにて密着させた。これを23℃雰囲気中24時間放置した場合と、190℃雰囲気中で10分間放置した後、室温まで冷却した場合をそれぞれ測定した。
(3)耐熱性
幅3cm、長さ14cmのフィルムの両端2.5cmをクラフト紙にて挟み試験片とした。
この試験片のクラフト紙で覆った部分の上部を治具で固定し、下部に10gの荷重を掛け垂直状態の試験片をあらかじめ所定温度にした恒温槽に1時間静置した。1時間後、試験片の切断の有無を目視した。切断しなかった最高温度を耐熱温度とした。
(4) エチレン・α−オレフィン共重合体のQ値の測定方法
サンプルペレットを熱プレスし、薄押しシートを作成した。このシート6mgを6mlのo−ジクロロベンゼン(0.1wt%BHT入り)中で加熱溶解(140℃)し試料溶液とした。この試料溶液を用いて、MPC装置の高温SECにより測定を行なった。
測定条件
試料濃度:0.1重量%
注入量:400μl
展開溶液:o−ジクロロベンゼン(0.1wt%BHT入り)
流速:1ml/分
カラム:TSKgel GMH HR−H(20)HT (東ソー) 7.8mmφ×30cm 2本
カラム恒温槽温度:135℃
検出器:FT−IR
標準PS:ポリマーラボラトリーズ社製を使用
【0031】
実施例2
本実施例では、本発明フィルムが3層からなる積層フィルムである例を示す。中間層としてメチル−1−ペンテン系重合体を使用し、その両面の表面層としてエチレン・α−オレフィン共重合体を使用した。使用したメチル−1−ペンテン系重合体は、実施例1と同様のMX−021(三井化学(株)製)であり、エチレン・痾−オレフィン共重合体としては、日本ポリケム(株)製のKF260(エチレン・ヘキセン−1共重合体;MFR(測定温度190℃、荷重:2.16kg):2.0g/10分;密度:0.903g/cm3;Q値:2.6)を使用した。それらを各々、押出機(池貝鉄工株式会社製、スクリュー径:40mm、L/D:28 )に供給した。280℃、40rpm の条件で溶融混練した後、層厚比1:1:1となるように共押出多層Tダイにて積層して、全厚12μmの3層フィルムを作成した。このフィルムの試験結果を表1に示す。
【0032】
実施例3
実施例2において、エチレン・α−オレフィン共重合体を中間層とし、メチル−1−ペンテン系重合体をその両面の表面層とした以外は、実施例2と同様にして全厚12μmの3層フィルムを作成した。このフィルムの試験結果を表1に示す。
【0033】
比較例1
実施例1において成分(A)として使用したメチル−1− ペンテン系重合体(三井化学(株)製、MX−021)のみを押出機(山口製作所製、スクリュー径:40mm、L/D:22 )に供給し、280 ℃、40rpm の条件で溶融混練した後、Tダイにて厚さ15μmの単層フィルムを作成した。このフィルムの試験結果を表1に示す。
【0034】
比較例2
直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリケム(株)製、KF260(エチレン・ヘキセン−1共重合体))を押出機(山口製作所製、スクリュー径:40mm、L/D:22)に供給し、280 ℃、40rpm の条件で溶融混練した後、Tダイにて厚さ15μmの単層フィルムを作成した。このフィルムの試験結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
本発明の表面保護フィルムは、耐熱性に優れると共に適度な粘着性を有しており、しかも取扱性が容易である。
Claims (8)
- (A)メチル−1−ペンテン系重合体99〜50重量部、および(B)液体飽和炭化水素、ブテン−1単量体を主成分として重合したポリブテン系樹脂、および水素化石油系炭化水素樹脂より選ばれる1種以上1〜50重量部を含む組成物からなる層を少なくとも有する表面保護フィルム。
- メチル−1−ペンテン系重合体が4−メチル−1−ペンテン系重合体である、請求項1記載の表面保護フィルム。
- 厚さ5〜30μmである、請求項1または2記載の表面保護フィルム。
- 液体飽和炭化水素が、パラフィン系およびナフテン系のプロセスオイル、白色鉱油、ミネラルオイル、パラフィンワックスおよび流動パラフィンから選択される請求項1〜3のいずれか1項記載の表面保護フィルム。
- 液体飽和炭化水素が流動パラフィンである請求項4記載の表面保護フィルム。
- 液体飽和炭化水素が、初留沸点が149℃以上でかつ終留沸点が343℃以下である請求項4または5記載の表面保護フィルム。
- 水素化石油系炭化水素樹脂が水素化芳香族系炭化水素樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項記載の表面保護フィルム。
- プロピレン系重合体から成る層、エチレン・α−オレフィン共重合体から成る層、および/またはプロピレン系重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体から成る層をさらに有する多層フィルムである請求項1〜7のいずれか1項記載の表面保護フィルム。
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