JP2004315331A - 一酸化炭素除去器 - Google Patents
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Abstract
【課題】一酸化炭素除去器内で凝縮する水の影響による触媒特性の低下や一酸化炭素除去器の起動時間の長期化を改善する。
【解決手段】少なくとも水素ガスと一酸化炭素を含む水素ガスを供給する水素ガス入口と、一酸化炭素除去部8と、凝縮水貯留部9と、凝縮水貯留部9を加熱する加熱手段13と、一酸化炭素除去部8を通った水素ガスを排出する水素ガス出口10とを備える一酸化炭素除去器において、一酸化炭素除去部8の下方に凝縮水貯留部9を設け、水素ガス入口7より供給した水素ガスを、一酸化炭素除去部8を通過した後凝縮水貯留部9を経て水素ガス出口10より排出させる。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも水素ガスと一酸化炭素を含む水素ガスを供給する水素ガス入口と、一酸化炭素除去部8と、凝縮水貯留部9と、凝縮水貯留部9を加熱する加熱手段13と、一酸化炭素除去部8を通った水素ガスを排出する水素ガス出口10とを備える一酸化炭素除去器において、一酸化炭素除去部8の下方に凝縮水貯留部9を設け、水素ガス入口7より供給した水素ガスを、一酸化炭素除去部8を通過した後凝縮水貯留部9を経て水素ガス出口10より排出させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素系の燃料を改質して水素ガスを生成する水素生成装置において用いられる一酸化炭素除去器に関する。
【0002】
【従来の技術】
水素リッチなガスを生成する方法として、外部より熱を加え有機化合物系燃料と水とを改質触媒を用いて反応させる水蒸気改質法がある。水蒸気改質法により生成された水素ガス中には一酸化炭素、二酸化炭素および水蒸気が含まれる。水素ガス中に含まれる一酸化炭素は、水素ガスを燃料電池、特にリン酸型や固体高分子型燃料電池での発電のために使用する場合、発電特性の低下などの原因となる。
【0003】
そこで、水蒸気改質法を用いた水素ガスを供給する水素生成装置では、一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去器を改質装置と併用することが多い。ここで、一酸化炭素を低減する反応として、一酸化炭素と水蒸気を反応させる変成反応、一酸化炭素を酸化させる一酸化炭素選択反応、および一酸化炭素と水素を反応させメタン化するメタン化反応がある。一酸化炭素除去器では、これらの反応はそれぞれに適した触媒をそれぞれに適した温度域で用いて一酸化炭素の量を低減している。
【0004】
例えば、変成反応では、Cu−Zn系またはPt系の触媒を用いて200〜300℃の温度範囲で反応を進行させる。一酸化炭素選択反応またはメタン化反応では、Pt系またはRu系の触媒を用いて100〜200℃の温度範囲で反応を進行させる。そして、水素生成装置の起動時においては、できるだけ早く一酸化炭素を低減した水素ガスを燃料電池に供給できるようにするため、一酸化炭素除去部の温度を触媒反応の活性が高い温度域まで電気ヒーターなどを用いて温めるのが一般的である。
【0005】
例えば、一酸化炭素除去部の内部にヒーターを巻き付け、触媒を直接加熱する方法などがある。そして、水素生成装置の起動方法としては、改質装置の運転開始と同時に一酸化炭素除去部を加熱し始めるのが一般的である(例えば、特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開平04−196061号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、改質装置の運転開始からしばらくの間、水蒸気改質反応をするのに必要な温度域にまで改質触媒を温める必要があり、水素ガスを生成することができない。そのため、上述の従来の技術では、水素生成装置の起動直後は一酸化炭素除去器内でのガスの流れが無いまま触媒を直接加熱しているため、一酸化炭素除去触媒を局所的に加熱してしまい、触媒層全体を均一に温度上昇させることができないという問題を有していた。
【0008】
また、一酸化炭素除去器に供給される水素ガスには水蒸気が含まれている。したがって、一酸化炭素除去器の温度が十分温まっていない起動時において水素ガスが一酸化炭素除去器に供給された場合、一酸化炭素除去器の一部に結露が生じてしまい、一酸化炭素除去器の温度上昇が遅くなって起動が遅くなるという問題を有していた。
【0009】
さらに、水素生成装置の運転停止時において、不活性ガスなどを用いて水素生成装置内の水素ガスを置換しない場合、水素ガス中の水蒸気が一酸化炭素除去器内で結露し、一酸化炭素除去触媒が水に浸されることにより、一酸化炭素除去触媒に担持している触媒が剥れたり担体が割れたりし、触媒特性が低下したり、水に浸っている部分の触媒が水を吸い込んで次の起動時において温度上昇しにくいという問題も有していた。加えて、加熱手段として電気ヒーターを触媒内部に挿入する形で用いた場合、触媒へヒーターの熱が伝わらず、ヒーターが過熱し、ヒーターの寿命が短くなるという問題も有していた。
【0010】
以上のような従来の技術における問題点に鑑み、本発明は、上述のような問題点を解決し、起動時間が早く、また、触媒特性を低下し難い一酸化炭素除去器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも一酸化炭素と水蒸気とを含む水素ガスを供給する水素ガス供給部と、前記水素ガス中の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去触媒体を設けた一酸化炭素除去部と、前記一酸化炭素除去部の上流側に配置され、前記水素ガスより凝縮した水を貯める凝縮水貯留部と、前記凝縮水貯留部を加熱するための加熱手段と、前記一酸化炭素除去部を通った水素ガスが出る水素ガス出口とを具備し、前記水素ガス供給部より供給した前記水素ガスが、前記凝縮水貯留部を通過後、前記一酸化炭素除去部を経て、前記水素ガス出口より排出されることを特徴とする一酸化炭素除去器に関する。
【0012】
また、本発明は、少なくとも一酸化炭素と水蒸気とを含む水素ガスを供給する水素ガス供給部と、前記水素ガス中の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去触媒体を設けた一酸化炭素除去部と、前記一酸化炭素除去部の下流側に配置され、前記水素ガスより凝縮した水を貯める凝縮水貯留部と、前記凝縮水貯留部を加熱するための加熱手段と、前記一酸化炭素除去部を通った水素ガスが出る水素ガス出口とを具備し、前記水素ガス供給部より供給した前記水素ガスが、前記一酸化炭素除去部を通過した後、凝縮水貯留部を経て、前記水素ガス出口より排出されることを特徴とする一酸化炭素除去器にも関する。
【0013】
上記一酸化炭素除去器においては、水素ガスの流路が内筒と有底外筒とで構成される二重管構造を有し、前記一酸化炭素除去部が前記内筒内に設けられ、前記水素ガスが前記内筒と前記外筒との間を流通し、前記凝縮水貯留部が前記外筒の底面に設けられているのが好ましい。
【0014】
また、前記凝縮水貯留部に隣接して前記加熱手段が設けられているのが好ましい。例えば、前記凝縮水貯留部を構成する構造体の外壁に接して加熱手段を設けるとよい。
以上のような構成によって、一酸化炭素除去器において、水蒸気の結露による触媒層の劣化防止、起動時間の短縮を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明に係る一酸化炭素除去器を利用する水素生成装置について説明する。図1は、本発明に係る一酸化炭素除去器を利用する水素生成装置の概略構成図である。
【0016】
図1に示すように、水素生成装置は、天然ガスもしくはLPGなどの炭化水素成分、メタノールなどのアルコール、またはナフサ成分などの原料と水蒸気との改質反応を進行させる改質器1を有する。改質器1には、改質反応を進行させるための改質触媒が含まれている。この改質触媒としては、種々のものを用いることができるが、例えばルテニウムをアルミナ担体に担持させて得られる触媒体を用いるのが好ましい。
【0017】
また、改質器1は、改質反応に必要な熱を供給する改質加熱部を有する。この改質加熱部としては、例えば原料の一部または水素ガス供給源から戻されるガスを燃焼させる火炎バーナーを用いることができ、燃焼空気供給用のファンを備えるのが好ましい。
また、改質触媒の温度を測定するための熱電対を設け、その熱電対により改質加熱部の加熱量を制御するのが好ましい。なお、改質器1内の詳細な説明は省略する。
【0018】
つぎに、原料供給部2は、天然ガスもしくはLPGなどの炭化水素成分、メタノールなどのアルコール、またはナフサ成分などの、少なくとも水素および炭素から構成される化合物を含む原料を改質器1に供給する。なかでも、燃料インフラとして供給される天然ガスを用い、天然ガスの供給圧力を増加させるブースターを設けるのが好ましい。なお、原料中の硫黄成分を低減する脱硫装置を設け、天然ガス中の付臭成分を除去するゼオライト吸着剤を用いるのが好ましい。
【0019】
また、水供給部3は、改質反応に必要な水を改質器1に供給するものであり、例えばイオン交換水をポンプを用いて供給する。
さらに、この水素生成装置は、改質器1後の水素ガス中の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去器として、少なくとも変成器4を有する。また、一酸化炭素酸化器(浄化器)5をさらに有する場合には、変成器4と一酸化炭素酸化器5との間には、一酸化炭素酸化器5での一酸化炭素酸化反応に用いる酸素として空気を供給する空気供給部6が設けられている。
【0020】
すなわち、本発明に係る一酸化炭素除去器は、変成器4および一酸化炭素酸化器5に相当する。したがって、上記水素生成装置は、変成器4または一酸化炭素酸化器5のみを有していてもよく、両者を有していてもよい。
以上で述べたうちの一酸化炭素除去器である変成器4、一酸化炭素酸化器5の効果について、この水素生成装置における装置動作の実施例をもとに以下において説明する。
【0021】
実施の形態1
図2は、本発明に係る一酸化炭素除去器の一実施の形態の概略構成図である。図2に示すように、本発明に係る一酸化炭素除去器は、少なくとも一酸化炭素と水蒸気を含んだ水素ガスを一酸化炭素除去器に供給する水素ガス入口7を一酸化炭素除去器の側面に有する。また、水素ガス中の一酸化炭素を低減させる反応を進行させる一酸化炭素除去触媒体を充填した一酸化炭素除去部8を有する。
さらに、一酸化炭素除去器内で凝縮した水を貯める凝縮水貯留部9が、改質ガスの流れに対して、一酸化炭素除去器の上流側に設けられ、一酸化炭素除去部8を通過した水素ガスは水素ガス出口10から一酸化炭素除去器から排出される。また、この一酸化炭素除去器においては、外筒11と内筒12とが二重管構造の水素ガス流路を構成している。なお、外筒11の両端部には底面が設けられ、凝縮水貯留部9は一方の底面である下面に位置している。
【0022】
そして、凝縮水貯留部9を加熱するための加熱手段13が、凝縮水貯留部9に隣接して設けられている。この加熱手段としては、電気ヒーターやガスバーナーなどが挙げられるが、電気ヒーターを用いるのが好ましい。また、図示していないが一酸化炭素除去器内には熱電対などの温度検出手段を設け、温度制御を行うのが好ましい。
【0023】
まず、水素生成装置の起動時の一酸化炭素除去器の効果について述べる。一酸化炭素除去器は、水蒸気改質反応により水素ガスを生成する改質器1とともに使用することを想定している。その場合の起動方法としては、改質器1を運転開始させると同時に、一酸化炭素除去器内の加熱手段13を用いて凝縮水貯留部9を加熱する。
【0024】
凝縮水貯留部9内に前回の運転停止時に凝縮していた水は加熱、蒸発し、水素ガス入口7から流入し水素ガス流路を下方に向けて流れ、凝縮水貯留部9で反転し、上方に向けて流れる水素ガス(改質ガス)とともに、一酸化炭素除去部8に流入する。この水蒸気の熱により一酸化炭素除去部8を均一に加熱することができる。このように、均一に加熱することにより、一酸化炭素除去部8の局所的な温度上昇や、一酸化炭素除去部8での局所的な水の凝縮を防止することができ、一酸化炭素除去部8の触媒が活性になって一酸化炭素を低減することができる温度まで早く温めることが可能となる。
【0025】
ここで、水素生成器を起動した直後は改質器1での水蒸気改質反応がまだ進行しておらず、一酸化炭素除去器にはまだ水素ガスは供給されていない。そのため、もし、一酸化炭素除去部8の触媒を直接加熱した場合、一酸化炭素除去部8の触媒の一部のみを高温に加熱することになり、触媒反応が活性になる温度から大きくずれたり、加熱手段13が電気ヒーターである場合は電気ヒーターが高温となり、電気ヒーターの寿命を縮めることになる。
【0026】
また、加熱手段13に接していない触媒は熱の伝達に必要な水素ガスなどの熱媒体がほとんどないために加熱されず、その部分が触媒反応の活性な温度になるためには、水素ガスが供給されるまで待たなければならない。また、水素ガス中には水蒸気が含まれているために、水素ガスが供給されたとき、一酸化炭素除去器内の触媒部や構造体が水素ガス中の水蒸気の露点よりも低い温度である場合、一酸化炭素除去器内で水の凝縮が生じてしまう。
【0027】
また、このように一酸化炭素除去部8を間接的に効率良く加熱することにより、改質器1から水素ガスが供給された時、一酸化炭素除去触媒は反応が活性な温度に近づいており、発熱反応である触媒反応を促進されるために、一酸化炭素除去器の起動時間を速くすることが可能になる。
【0028】
また、改質器1より水素ガスが供給され始めた場合、加熱手段13により凝縮水貯留部9に与えた熱は一酸化炭素除去器の構造体を伝わり、一酸化炭素除去器全体を加熱しているため、一酸化炭素除去器内で水素ガス中の水蒸気の結露を防止することができる。また、一酸化炭素除去器内にまだ水素ガス中の水蒸気の露点よりも温度が低い場所があり、一酸化炭素除去器内で水の凝縮が生じた場合においても、凝縮した水は直接加熱されている凝縮水貯留部9に重力により移動するため、すぐさま水蒸気に変えることが可能である。
【0029】
なお、本装置の構成は図2のような二重管構成である必要はなく、同様の性能を有すれば他の構成であっても構わない。例えば、図3のような構成でも構わない。
図3に示す一酸化炭素除去器は、本体15が二重管構造を有さず、本体15の底の部分に凝縮水貯留部9が設けられている。そして、本体15の内部に直接一酸化炭素除去部8が設けられている。本体15の側面に設けた水素ガス入口7から入ってきた水素ガスは、二重管構造により構成された水素ガス流路を経ることなく、凝縮水貯留部9を経て、上方の一酸化炭素除去部8を通過してから水素ガス出口10から排出される。
【0030】
また、図2のように、加熱手段13は凝縮水貯留部9を加熱するために、凝縮水貯留部9の下方で一酸化炭素除去器を構成する構造体の外側に設置している。このように凝縮水貯留部の底面に加熱手段13を設け加熱することにより、加熱手段13を直接一酸化炭素除去部の加熱に用いた場合に比べて広い輻射面として、一酸化炭素除去器全体の加熱を促進することができる。
【0031】
また、加熱手段13を電気ヒーターとした場合、電気ヒーターを構造体の外側に設け、CO除去器内部を流れる水素ガスとの接触を避けることにより、電気ヒーターの腐食による劣化を防止することができる。また、電気ヒーターの寿命は発熱密度によって変動するため、電気ヒーターの寿命を長期化するためにはできるだけ電気ヒーターの表面温度を下げる必要がある。そこで、電気ヒーターを伝熱性能に優れた構造体に接触させることにより、電気ヒーターの温度上昇を抑えることができる。さらに、電気ヒーターを水が貯まる凝縮水貯留部9の底面に設置することによりヒーターの表面温度をさらに下げることが可能となる。
【0032】
また、改質器1と一酸化炭素除去器を水素生成器全体からみた場合、火炎バーナーなどのような大きな加熱源を持つ改質器と違い、一酸化炭素除去器は装置容積を小さくできる電気ヒーターなどの小さな加熱源しか持たないために起動時間が長くなる傾向がある。つまり、システムとして、水素生成装置を見た場合、一酸化炭素除去器を早く起動させれば、システム全体としても早く起動させることができるようになる。
【0033】
ここで、一酸化炭素除去器は起動時間のみを速くさせれば良い訳ではなく、一酸化炭素除去器の大きさをコンパクトにし熱容量を下げ放熱によるエネルギーのロスを低減させたり、起動時間中に消費するエネルギー損失をできるだけ少なくしなければならない。このような観点から、起動時間、消費エネルギーに注目した実験結果について述べる。
【0034】
《実施例1および比較例1》
まず、二つの一酸化炭素除去器を用意した。一方の一酸化炭素除去器は、触媒層を直接加熱するタイプ(比較例1)とし、他方の一酸化炭素除去器は凝縮水貯留部9を設けてそれを加熱するタイプ(実施例1)とした。加熱手段13はともに電気ヒーターを用い、ヒーター容量は100Wとした。これらを同じ改質器に繋ぎ、改質器1の運転開始と同時に、電気ヒーターを通電し、一酸化除去部8の温度が触媒反応が活性になる温度に上昇するまでにかかる起動時間を調べた。
【0035】
その結果、前者は約30分、後者は約20分を要した。ただし、この結果は一度水素生成器を運転し停止後、冷めた状態で再び実験を行った結果であった。つまり、凝縮水が存在する状態で行った。
このように、凝縮水貯留部9を設け、さらにその部分を加熱することにより、起動時間を約10分短縮することができた。
【0036】
ここで、一酸化炭素除去器の起動時間は、装置の構成や熱容量、改質器から供給される水素ガスの温度、流量および供給開始時間などにより異なるため、凝縮水貯留部9と加熱手段13とを用いた場合に短縮される時間は変動するものと予想された。
そこで、つぎに、実施例1の凝縮水貯留部9と加熱手段13を有する水素生成装置のヒーター容量を100Wから半分の容量である50Wに削減した。これによると、起動時間は約30分となった。
【0037】
この結果は100Wのヒーター容量を用いた時の比較例1の触媒直接加熱タイプの一酸化炭素除去器の起動時間と同レベルであった。つまり、ヒーター容量を半減させ、起動時に要する消費電力を半減させることが可能となった。
以上のことから、本発明に係る構成の一酸化炭素除去器を水素生成装置に用いることにより、起動時間を短縮したり、起動に必要な熱量を低減することが可能となり、扱い易く省エネルギーな一酸化炭素除去器を提供できた。
【0038】
次に、水素生成装置の運転停止時における一酸化炭素除去器の動作および作用について検討した。水蒸気を含んだガスは水素生成装置の運転中はもちろんのこと、改質器1での水素ガスを生成する原料の供給を停止後もしばらくの間、水素ガス入口7より一酸化炭素除去器に送られてきた。しかし、改質器内での改質反応が停止したため、送られてくるガス中に含まれる水素や一酸化炭素の濃度は低下したり、水素や一酸化炭素そのものが無くなったりしたため、一酸化炭素除去部8での一酸化炭素を低減させる触媒反応に伴う発熱が生じなくなって一酸化炭素除去器の温度は低下した。
【0039】
また、改質器1へ原料供給部2から原料の供給を停止させると同時に改質反応に必要だった熱を供給していた火炎バーナーも停止させたため、改質器1より供給されるガス温度も低下し、これによっても一酸化炭素除去器の温度は低下した。このようにして、一酸化炭素除去器温度や供給されるガス温度が低下し、一酸化炭素除去器内の温度やガスの温度がガス中に含まれる水蒸気の露点以下になったとき、水は一酸化炭素除去器内に凝縮してしまった。水は、ガス流路だけでなく一酸化炭素除去部8においても凝縮した。一般的に、一酸化炭素除去部8は水に弱く、長時間水に浸されていると担体に担持している触媒が剥れたり、担体が割れるなどして触媒特性が低下してしまう。このような劣化を防ぐために、触媒部に付着した水を素早く取り除く必要がある。
【0040】
そこで、一酸化炭素除去部8の重力に対して下方に凝縮水貯留部9を設けることにより、一酸化炭素除去部8が水により劣化することを防止することができた。さらに、一酸化炭素除去部8の一部に水が凝縮したままであると、次回の起動時において、水に浸っている部分の触媒温度の上昇が妨げられ起動時間が長くなった。そのため、起動時間の短縮のためにも凝縮水貯留部9が必要であった。
【0041】
ここで、凝縮水貯留部9の容積は、供給される水素ガス量や含有する水量に基づいて、水素ガス中の水蒸気が凝縮した場合においても、水素ガス流路が確保できるようにその容積を最適化する必要があった。
以上のような構成の本発明に係る一酸化炭素除去器を用いることにより、水素ガス中の水蒸気の結露によるCO除去触媒の劣化を防止し、起動時間が速い一酸化炭素除去器を提供することができた。
【0042】
実施の形態2
図4は、本発明の実施の形態2に係る一酸化炭素除去器の概略構成図である。図2と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。
以上のように構成された一酸化炭素除去器について、以下その動作および作用を説明する。まず、水素生成器の起動時において加熱手段13により凝縮水貯留部9を加熱した場合、凝縮水貯留部9内に凝縮していた水は加熱・蒸発され、水素ガス出口10より出て行く。この熱を持った水蒸気により、CO除去器の下流側に設置された装置を温めたり、もしくは、水蒸気により下流側装置内に充満しているガスを水蒸気により置換することが可能となる。特に、一酸化炭素除去器の下流側に燃料電池が接続されている場合、起動時には電池内部のガスを置換する必要があり、水蒸気で置換するために活用できる。
【0043】
また、外筒11の上方に設けた水素ガス入口7より供給された水素ガスは下方に流れ、一酸化炭素除去部8を通過後、凝縮水貯留部9を経て反転し、水素ガス流路を上方に流れ、外筒11の側面に設けた水素ガス出口10より排出される。このとき、水素ガス中に含有している水蒸気が一酸化炭素除去部8で凝縮する可能性があるが、凝縮した水は自重とガスの圧力により、凝縮水貯留部9に送られる。そのため、一酸化炭素除去部8が凝縮水により水浸しになり、起動が遅くなる恐れはない。
【0044】
また、凝縮水貯留部9に貯まった水は加熱手段13により蒸発され、水素ガス出口10より出て行き、下流側の装置の加熱、ガス置換に使用可能である。また、一酸化炭素除去部8を通った後の水素ガスは、一酸化炭素除去部8の下流側の凝縮水貯留部9を通り加熱され水素ガス出口より下流側の装置に流れていくため、この下流側の装置を積極的に加熱するために用いることが可能である。また、加熱手段13により与えられた熱は凝縮水貯留部9のみではなく構造体を通して一酸化炭素除去器全体にも伝わるために、一酸化炭素除去器内での水蒸気の凝縮をできる限り予防することができる。
【0045】
また、万が一凝縮してしまった場合においても凝縮水は凝縮水貯留部9に流れるため、再度水蒸気として送り出すことが可能である。なお、加熱手段13は、電気ヒーターや火炎バーナーなど発熱する構成であればどのようなものでも構わない。なお、本装置の構成は図4のような多重管構成である必要はなく、同様の性能を有すれば他の構成であっても構わない。例えば、図5のような構成でも構わない。
【0046】
図5に示す一酸化炭素除去器は、本体15が二重管構造を有さず、本体15の底の部分に凝縮水貯留部9が設けられている。そして、本体15の内部に直接一酸化炭素除去部8が設けられている。本体15の上面に設けた水素ガス入口7から入ってきた水素ガスは、一酸化炭素除去部8を経て、凝縮水貯留部9を通過してから本体15の側面に設けた水素ガス出口10から排出される。
【0047】
次に、運転停止時における一酸化炭素除去器の動作および作用について述べる。水蒸気を含んだガスは水素生成装置の運転中はもちろんのこと、運転停止後もしばらくの間、水素ガス供給部より送られてくる。しかし、供給されるガス中に含まれる水素や一酸化炭素の濃度は低下もしくは無くなるため、一酸化炭素除去部8での一酸化炭素を低減させる発熱反応が生じなくなることにより、一酸化炭素除去器の温度は低下する。また、供給されるガス温度も低下するので、それによっても一酸化炭素除去器の温度は低下する。このようにして、一酸化炭素除去器の温度や供給されるガス温度が低下し、その温度がガス中に含まれる水蒸気の露点以下になったとき、水は一酸化炭素除去器内に凝縮してしまう。
【0048】
水は、一酸化炭素除去部8とガス流路に凝縮する。一般的に、一酸化炭素除去部8は水に弱く、長時間水に浸されていると特性が低下してしまう。このような劣化を防ぐためには触媒部に付着した水を素早く取り除く必要がある。そこで、一酸化炭素除去部8の重力に対して下方に凝縮水貯留部9を設けることにより、一酸化炭素除去部8が水により劣化することを防止することができる。さらに、一酸化炭素除去部8の一部に水が凝縮したままであると、次回の起動時において、水に浸っている部分の触媒温度の上昇が妨げられ起動時間が長くなってしまう。そのため、起動時間の短縮のためにも凝縮水貯留部9は必要である。
【0049】
ここで、凝縮水貯留部9の大きさは、供給される水素ガス量や含有する水量を基に、水素ガス中の水蒸気が凝縮した場合においても、水素ガス流路が確保できるように最適化する必要がある。
以上のような手段を用いることにより、水素ガス中の水蒸気の結露による一酸化炭素除去部8の劣化を防止し、一酸化炭素除去器の下流に設けられた装置を加熱、またはガス置換できる一酸化炭素除去器を提供することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る一酸化炭素除去器によれば、水素ガス中に含まれる水蒸気の一酸化炭素除去触媒内での凝縮もしくは凝縮による浸水を防止することができ、かつ、一酸化炭素除去触媒を均一に加熱できるために、一酸化炭素除去触媒の劣化防止、一酸化炭素除去器の起動時間の短縮、一酸化炭素除去器の起動に要するエネルギーの削減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一酸化炭素除去器を用いる水素生成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1における一酸化炭素除去器の概略構成図である。
【図3】本発明の実施の形態1における他の一酸化炭素除去器の概略構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2における一酸化炭素除去器の概略構成図である。
【図5】本発明の実施の形態2における他の一酸化炭素除去器の概略構成図である。
【符号の説明】
1 改質器
2 原料供給部
3 水供給部
4 変成器
5 一酸化炭素酸化器
6 空気供給部
7 水素ガス入口
8 一酸化炭素除去部
9 凝縮水貯留部
10 水素ガス出口
11 外筒
12 内筒
13 加熱手段
14 水排出口
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素系の燃料を改質して水素ガスを生成する水素生成装置において用いられる一酸化炭素除去器に関する。
【0002】
【従来の技術】
水素リッチなガスを生成する方法として、外部より熱を加え有機化合物系燃料と水とを改質触媒を用いて反応させる水蒸気改質法がある。水蒸気改質法により生成された水素ガス中には一酸化炭素、二酸化炭素および水蒸気が含まれる。水素ガス中に含まれる一酸化炭素は、水素ガスを燃料電池、特にリン酸型や固体高分子型燃料電池での発電のために使用する場合、発電特性の低下などの原因となる。
【0003】
そこで、水蒸気改質法を用いた水素ガスを供給する水素生成装置では、一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去器を改質装置と併用することが多い。ここで、一酸化炭素を低減する反応として、一酸化炭素と水蒸気を反応させる変成反応、一酸化炭素を酸化させる一酸化炭素選択反応、および一酸化炭素と水素を反応させメタン化するメタン化反応がある。一酸化炭素除去器では、これらの反応はそれぞれに適した触媒をそれぞれに適した温度域で用いて一酸化炭素の量を低減している。
【0004】
例えば、変成反応では、Cu−Zn系またはPt系の触媒を用いて200〜300℃の温度範囲で反応を進行させる。一酸化炭素選択反応またはメタン化反応では、Pt系またはRu系の触媒を用いて100〜200℃の温度範囲で反応を進行させる。そして、水素生成装置の起動時においては、できるだけ早く一酸化炭素を低減した水素ガスを燃料電池に供給できるようにするため、一酸化炭素除去部の温度を触媒反応の活性が高い温度域まで電気ヒーターなどを用いて温めるのが一般的である。
【0005】
例えば、一酸化炭素除去部の内部にヒーターを巻き付け、触媒を直接加熱する方法などがある。そして、水素生成装置の起動方法としては、改質装置の運転開始と同時に一酸化炭素除去部を加熱し始めるのが一般的である(例えば、特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開平04−196061号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、改質装置の運転開始からしばらくの間、水蒸気改質反応をするのに必要な温度域にまで改質触媒を温める必要があり、水素ガスを生成することができない。そのため、上述の従来の技術では、水素生成装置の起動直後は一酸化炭素除去器内でのガスの流れが無いまま触媒を直接加熱しているため、一酸化炭素除去触媒を局所的に加熱してしまい、触媒層全体を均一に温度上昇させることができないという問題を有していた。
【0008】
また、一酸化炭素除去器に供給される水素ガスには水蒸気が含まれている。したがって、一酸化炭素除去器の温度が十分温まっていない起動時において水素ガスが一酸化炭素除去器に供給された場合、一酸化炭素除去器の一部に結露が生じてしまい、一酸化炭素除去器の温度上昇が遅くなって起動が遅くなるという問題を有していた。
【0009】
さらに、水素生成装置の運転停止時において、不活性ガスなどを用いて水素生成装置内の水素ガスを置換しない場合、水素ガス中の水蒸気が一酸化炭素除去器内で結露し、一酸化炭素除去触媒が水に浸されることにより、一酸化炭素除去触媒に担持している触媒が剥れたり担体が割れたりし、触媒特性が低下したり、水に浸っている部分の触媒が水を吸い込んで次の起動時において温度上昇しにくいという問題も有していた。加えて、加熱手段として電気ヒーターを触媒内部に挿入する形で用いた場合、触媒へヒーターの熱が伝わらず、ヒーターが過熱し、ヒーターの寿命が短くなるという問題も有していた。
【0010】
以上のような従来の技術における問題点に鑑み、本発明は、上述のような問題点を解決し、起動時間が早く、また、触媒特性を低下し難い一酸化炭素除去器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも一酸化炭素と水蒸気とを含む水素ガスを供給する水素ガス供給部と、前記水素ガス中の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去触媒体を設けた一酸化炭素除去部と、前記一酸化炭素除去部の上流側に配置され、前記水素ガスより凝縮した水を貯める凝縮水貯留部と、前記凝縮水貯留部を加熱するための加熱手段と、前記一酸化炭素除去部を通った水素ガスが出る水素ガス出口とを具備し、前記水素ガス供給部より供給した前記水素ガスが、前記凝縮水貯留部を通過後、前記一酸化炭素除去部を経て、前記水素ガス出口より排出されることを特徴とする一酸化炭素除去器に関する。
【0012】
また、本発明は、少なくとも一酸化炭素と水蒸気とを含む水素ガスを供給する水素ガス供給部と、前記水素ガス中の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去触媒体を設けた一酸化炭素除去部と、前記一酸化炭素除去部の下流側に配置され、前記水素ガスより凝縮した水を貯める凝縮水貯留部と、前記凝縮水貯留部を加熱するための加熱手段と、前記一酸化炭素除去部を通った水素ガスが出る水素ガス出口とを具備し、前記水素ガス供給部より供給した前記水素ガスが、前記一酸化炭素除去部を通過した後、凝縮水貯留部を経て、前記水素ガス出口より排出されることを特徴とする一酸化炭素除去器にも関する。
【0013】
上記一酸化炭素除去器においては、水素ガスの流路が内筒と有底外筒とで構成される二重管構造を有し、前記一酸化炭素除去部が前記内筒内に設けられ、前記水素ガスが前記内筒と前記外筒との間を流通し、前記凝縮水貯留部が前記外筒の底面に設けられているのが好ましい。
【0014】
また、前記凝縮水貯留部に隣接して前記加熱手段が設けられているのが好ましい。例えば、前記凝縮水貯留部を構成する構造体の外壁に接して加熱手段を設けるとよい。
以上のような構成によって、一酸化炭素除去器において、水蒸気の結露による触媒層の劣化防止、起動時間の短縮を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明に係る一酸化炭素除去器を利用する水素生成装置について説明する。図1は、本発明に係る一酸化炭素除去器を利用する水素生成装置の概略構成図である。
【0016】
図1に示すように、水素生成装置は、天然ガスもしくはLPGなどの炭化水素成分、メタノールなどのアルコール、またはナフサ成分などの原料と水蒸気との改質反応を進行させる改質器1を有する。改質器1には、改質反応を進行させるための改質触媒が含まれている。この改質触媒としては、種々のものを用いることができるが、例えばルテニウムをアルミナ担体に担持させて得られる触媒体を用いるのが好ましい。
【0017】
また、改質器1は、改質反応に必要な熱を供給する改質加熱部を有する。この改質加熱部としては、例えば原料の一部または水素ガス供給源から戻されるガスを燃焼させる火炎バーナーを用いることができ、燃焼空気供給用のファンを備えるのが好ましい。
また、改質触媒の温度を測定するための熱電対を設け、その熱電対により改質加熱部の加熱量を制御するのが好ましい。なお、改質器1内の詳細な説明は省略する。
【0018】
つぎに、原料供給部2は、天然ガスもしくはLPGなどの炭化水素成分、メタノールなどのアルコール、またはナフサ成分などの、少なくとも水素および炭素から構成される化合物を含む原料を改質器1に供給する。なかでも、燃料インフラとして供給される天然ガスを用い、天然ガスの供給圧力を増加させるブースターを設けるのが好ましい。なお、原料中の硫黄成分を低減する脱硫装置を設け、天然ガス中の付臭成分を除去するゼオライト吸着剤を用いるのが好ましい。
【0019】
また、水供給部3は、改質反応に必要な水を改質器1に供給するものであり、例えばイオン交換水をポンプを用いて供給する。
さらに、この水素生成装置は、改質器1後の水素ガス中の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去器として、少なくとも変成器4を有する。また、一酸化炭素酸化器(浄化器)5をさらに有する場合には、変成器4と一酸化炭素酸化器5との間には、一酸化炭素酸化器5での一酸化炭素酸化反応に用いる酸素として空気を供給する空気供給部6が設けられている。
【0020】
すなわち、本発明に係る一酸化炭素除去器は、変成器4および一酸化炭素酸化器5に相当する。したがって、上記水素生成装置は、変成器4または一酸化炭素酸化器5のみを有していてもよく、両者を有していてもよい。
以上で述べたうちの一酸化炭素除去器である変成器4、一酸化炭素酸化器5の効果について、この水素生成装置における装置動作の実施例をもとに以下において説明する。
【0021】
実施の形態1
図2は、本発明に係る一酸化炭素除去器の一実施の形態の概略構成図である。図2に示すように、本発明に係る一酸化炭素除去器は、少なくとも一酸化炭素と水蒸気を含んだ水素ガスを一酸化炭素除去器に供給する水素ガス入口7を一酸化炭素除去器の側面に有する。また、水素ガス中の一酸化炭素を低減させる反応を進行させる一酸化炭素除去触媒体を充填した一酸化炭素除去部8を有する。
さらに、一酸化炭素除去器内で凝縮した水を貯める凝縮水貯留部9が、改質ガスの流れに対して、一酸化炭素除去器の上流側に設けられ、一酸化炭素除去部8を通過した水素ガスは水素ガス出口10から一酸化炭素除去器から排出される。また、この一酸化炭素除去器においては、外筒11と内筒12とが二重管構造の水素ガス流路を構成している。なお、外筒11の両端部には底面が設けられ、凝縮水貯留部9は一方の底面である下面に位置している。
【0022】
そして、凝縮水貯留部9を加熱するための加熱手段13が、凝縮水貯留部9に隣接して設けられている。この加熱手段としては、電気ヒーターやガスバーナーなどが挙げられるが、電気ヒーターを用いるのが好ましい。また、図示していないが一酸化炭素除去器内には熱電対などの温度検出手段を設け、温度制御を行うのが好ましい。
【0023】
まず、水素生成装置の起動時の一酸化炭素除去器の効果について述べる。一酸化炭素除去器は、水蒸気改質反応により水素ガスを生成する改質器1とともに使用することを想定している。その場合の起動方法としては、改質器1を運転開始させると同時に、一酸化炭素除去器内の加熱手段13を用いて凝縮水貯留部9を加熱する。
【0024】
凝縮水貯留部9内に前回の運転停止時に凝縮していた水は加熱、蒸発し、水素ガス入口7から流入し水素ガス流路を下方に向けて流れ、凝縮水貯留部9で反転し、上方に向けて流れる水素ガス(改質ガス)とともに、一酸化炭素除去部8に流入する。この水蒸気の熱により一酸化炭素除去部8を均一に加熱することができる。このように、均一に加熱することにより、一酸化炭素除去部8の局所的な温度上昇や、一酸化炭素除去部8での局所的な水の凝縮を防止することができ、一酸化炭素除去部8の触媒が活性になって一酸化炭素を低減することができる温度まで早く温めることが可能となる。
【0025】
ここで、水素生成器を起動した直後は改質器1での水蒸気改質反応がまだ進行しておらず、一酸化炭素除去器にはまだ水素ガスは供給されていない。そのため、もし、一酸化炭素除去部8の触媒を直接加熱した場合、一酸化炭素除去部8の触媒の一部のみを高温に加熱することになり、触媒反応が活性になる温度から大きくずれたり、加熱手段13が電気ヒーターである場合は電気ヒーターが高温となり、電気ヒーターの寿命を縮めることになる。
【0026】
また、加熱手段13に接していない触媒は熱の伝達に必要な水素ガスなどの熱媒体がほとんどないために加熱されず、その部分が触媒反応の活性な温度になるためには、水素ガスが供給されるまで待たなければならない。また、水素ガス中には水蒸気が含まれているために、水素ガスが供給されたとき、一酸化炭素除去器内の触媒部や構造体が水素ガス中の水蒸気の露点よりも低い温度である場合、一酸化炭素除去器内で水の凝縮が生じてしまう。
【0027】
また、このように一酸化炭素除去部8を間接的に効率良く加熱することにより、改質器1から水素ガスが供給された時、一酸化炭素除去触媒は反応が活性な温度に近づいており、発熱反応である触媒反応を促進されるために、一酸化炭素除去器の起動時間を速くすることが可能になる。
【0028】
また、改質器1より水素ガスが供給され始めた場合、加熱手段13により凝縮水貯留部9に与えた熱は一酸化炭素除去器の構造体を伝わり、一酸化炭素除去器全体を加熱しているため、一酸化炭素除去器内で水素ガス中の水蒸気の結露を防止することができる。また、一酸化炭素除去器内にまだ水素ガス中の水蒸気の露点よりも温度が低い場所があり、一酸化炭素除去器内で水の凝縮が生じた場合においても、凝縮した水は直接加熱されている凝縮水貯留部9に重力により移動するため、すぐさま水蒸気に変えることが可能である。
【0029】
なお、本装置の構成は図2のような二重管構成である必要はなく、同様の性能を有すれば他の構成であっても構わない。例えば、図3のような構成でも構わない。
図3に示す一酸化炭素除去器は、本体15が二重管構造を有さず、本体15の底の部分に凝縮水貯留部9が設けられている。そして、本体15の内部に直接一酸化炭素除去部8が設けられている。本体15の側面に設けた水素ガス入口7から入ってきた水素ガスは、二重管構造により構成された水素ガス流路を経ることなく、凝縮水貯留部9を経て、上方の一酸化炭素除去部8を通過してから水素ガス出口10から排出される。
【0030】
また、図2のように、加熱手段13は凝縮水貯留部9を加熱するために、凝縮水貯留部9の下方で一酸化炭素除去器を構成する構造体の外側に設置している。このように凝縮水貯留部の底面に加熱手段13を設け加熱することにより、加熱手段13を直接一酸化炭素除去部の加熱に用いた場合に比べて広い輻射面として、一酸化炭素除去器全体の加熱を促進することができる。
【0031】
また、加熱手段13を電気ヒーターとした場合、電気ヒーターを構造体の外側に設け、CO除去器内部を流れる水素ガスとの接触を避けることにより、電気ヒーターの腐食による劣化を防止することができる。また、電気ヒーターの寿命は発熱密度によって変動するため、電気ヒーターの寿命を長期化するためにはできるだけ電気ヒーターの表面温度を下げる必要がある。そこで、電気ヒーターを伝熱性能に優れた構造体に接触させることにより、電気ヒーターの温度上昇を抑えることができる。さらに、電気ヒーターを水が貯まる凝縮水貯留部9の底面に設置することによりヒーターの表面温度をさらに下げることが可能となる。
【0032】
また、改質器1と一酸化炭素除去器を水素生成器全体からみた場合、火炎バーナーなどのような大きな加熱源を持つ改質器と違い、一酸化炭素除去器は装置容積を小さくできる電気ヒーターなどの小さな加熱源しか持たないために起動時間が長くなる傾向がある。つまり、システムとして、水素生成装置を見た場合、一酸化炭素除去器を早く起動させれば、システム全体としても早く起動させることができるようになる。
【0033】
ここで、一酸化炭素除去器は起動時間のみを速くさせれば良い訳ではなく、一酸化炭素除去器の大きさをコンパクトにし熱容量を下げ放熱によるエネルギーのロスを低減させたり、起動時間中に消費するエネルギー損失をできるだけ少なくしなければならない。このような観点から、起動時間、消費エネルギーに注目した実験結果について述べる。
【0034】
《実施例1および比較例1》
まず、二つの一酸化炭素除去器を用意した。一方の一酸化炭素除去器は、触媒層を直接加熱するタイプ(比較例1)とし、他方の一酸化炭素除去器は凝縮水貯留部9を設けてそれを加熱するタイプ(実施例1)とした。加熱手段13はともに電気ヒーターを用い、ヒーター容量は100Wとした。これらを同じ改質器に繋ぎ、改質器1の運転開始と同時に、電気ヒーターを通電し、一酸化除去部8の温度が触媒反応が活性になる温度に上昇するまでにかかる起動時間を調べた。
【0035】
その結果、前者は約30分、後者は約20分を要した。ただし、この結果は一度水素生成器を運転し停止後、冷めた状態で再び実験を行った結果であった。つまり、凝縮水が存在する状態で行った。
このように、凝縮水貯留部9を設け、さらにその部分を加熱することにより、起動時間を約10分短縮することができた。
【0036】
ここで、一酸化炭素除去器の起動時間は、装置の構成や熱容量、改質器から供給される水素ガスの温度、流量および供給開始時間などにより異なるため、凝縮水貯留部9と加熱手段13とを用いた場合に短縮される時間は変動するものと予想された。
そこで、つぎに、実施例1の凝縮水貯留部9と加熱手段13を有する水素生成装置のヒーター容量を100Wから半分の容量である50Wに削減した。これによると、起動時間は約30分となった。
【0037】
この結果は100Wのヒーター容量を用いた時の比較例1の触媒直接加熱タイプの一酸化炭素除去器の起動時間と同レベルであった。つまり、ヒーター容量を半減させ、起動時に要する消費電力を半減させることが可能となった。
以上のことから、本発明に係る構成の一酸化炭素除去器を水素生成装置に用いることにより、起動時間を短縮したり、起動に必要な熱量を低減することが可能となり、扱い易く省エネルギーな一酸化炭素除去器を提供できた。
【0038】
次に、水素生成装置の運転停止時における一酸化炭素除去器の動作および作用について検討した。水蒸気を含んだガスは水素生成装置の運転中はもちろんのこと、改質器1での水素ガスを生成する原料の供給を停止後もしばらくの間、水素ガス入口7より一酸化炭素除去器に送られてきた。しかし、改質器内での改質反応が停止したため、送られてくるガス中に含まれる水素や一酸化炭素の濃度は低下したり、水素や一酸化炭素そのものが無くなったりしたため、一酸化炭素除去部8での一酸化炭素を低減させる触媒反応に伴う発熱が生じなくなって一酸化炭素除去器の温度は低下した。
【0039】
また、改質器1へ原料供給部2から原料の供給を停止させると同時に改質反応に必要だった熱を供給していた火炎バーナーも停止させたため、改質器1より供給されるガス温度も低下し、これによっても一酸化炭素除去器の温度は低下した。このようにして、一酸化炭素除去器温度や供給されるガス温度が低下し、一酸化炭素除去器内の温度やガスの温度がガス中に含まれる水蒸気の露点以下になったとき、水は一酸化炭素除去器内に凝縮してしまった。水は、ガス流路だけでなく一酸化炭素除去部8においても凝縮した。一般的に、一酸化炭素除去部8は水に弱く、長時間水に浸されていると担体に担持している触媒が剥れたり、担体が割れるなどして触媒特性が低下してしまう。このような劣化を防ぐために、触媒部に付着した水を素早く取り除く必要がある。
【0040】
そこで、一酸化炭素除去部8の重力に対して下方に凝縮水貯留部9を設けることにより、一酸化炭素除去部8が水により劣化することを防止することができた。さらに、一酸化炭素除去部8の一部に水が凝縮したままであると、次回の起動時において、水に浸っている部分の触媒温度の上昇が妨げられ起動時間が長くなった。そのため、起動時間の短縮のためにも凝縮水貯留部9が必要であった。
【0041】
ここで、凝縮水貯留部9の容積は、供給される水素ガス量や含有する水量に基づいて、水素ガス中の水蒸気が凝縮した場合においても、水素ガス流路が確保できるようにその容積を最適化する必要があった。
以上のような構成の本発明に係る一酸化炭素除去器を用いることにより、水素ガス中の水蒸気の結露によるCO除去触媒の劣化を防止し、起動時間が速い一酸化炭素除去器を提供することができた。
【0042】
実施の形態2
図4は、本発明の実施の形態2に係る一酸化炭素除去器の概略構成図である。図2と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。
以上のように構成された一酸化炭素除去器について、以下その動作および作用を説明する。まず、水素生成器の起動時において加熱手段13により凝縮水貯留部9を加熱した場合、凝縮水貯留部9内に凝縮していた水は加熱・蒸発され、水素ガス出口10より出て行く。この熱を持った水蒸気により、CO除去器の下流側に設置された装置を温めたり、もしくは、水蒸気により下流側装置内に充満しているガスを水蒸気により置換することが可能となる。特に、一酸化炭素除去器の下流側に燃料電池が接続されている場合、起動時には電池内部のガスを置換する必要があり、水蒸気で置換するために活用できる。
【0043】
また、外筒11の上方に設けた水素ガス入口7より供給された水素ガスは下方に流れ、一酸化炭素除去部8を通過後、凝縮水貯留部9を経て反転し、水素ガス流路を上方に流れ、外筒11の側面に設けた水素ガス出口10より排出される。このとき、水素ガス中に含有している水蒸気が一酸化炭素除去部8で凝縮する可能性があるが、凝縮した水は自重とガスの圧力により、凝縮水貯留部9に送られる。そのため、一酸化炭素除去部8が凝縮水により水浸しになり、起動が遅くなる恐れはない。
【0044】
また、凝縮水貯留部9に貯まった水は加熱手段13により蒸発され、水素ガス出口10より出て行き、下流側の装置の加熱、ガス置換に使用可能である。また、一酸化炭素除去部8を通った後の水素ガスは、一酸化炭素除去部8の下流側の凝縮水貯留部9を通り加熱され水素ガス出口より下流側の装置に流れていくため、この下流側の装置を積極的に加熱するために用いることが可能である。また、加熱手段13により与えられた熱は凝縮水貯留部9のみではなく構造体を通して一酸化炭素除去器全体にも伝わるために、一酸化炭素除去器内での水蒸気の凝縮をできる限り予防することができる。
【0045】
また、万が一凝縮してしまった場合においても凝縮水は凝縮水貯留部9に流れるため、再度水蒸気として送り出すことが可能である。なお、加熱手段13は、電気ヒーターや火炎バーナーなど発熱する構成であればどのようなものでも構わない。なお、本装置の構成は図4のような多重管構成である必要はなく、同様の性能を有すれば他の構成であっても構わない。例えば、図5のような構成でも構わない。
【0046】
図5に示す一酸化炭素除去器は、本体15が二重管構造を有さず、本体15の底の部分に凝縮水貯留部9が設けられている。そして、本体15の内部に直接一酸化炭素除去部8が設けられている。本体15の上面に設けた水素ガス入口7から入ってきた水素ガスは、一酸化炭素除去部8を経て、凝縮水貯留部9を通過してから本体15の側面に設けた水素ガス出口10から排出される。
【0047】
次に、運転停止時における一酸化炭素除去器の動作および作用について述べる。水蒸気を含んだガスは水素生成装置の運転中はもちろんのこと、運転停止後もしばらくの間、水素ガス供給部より送られてくる。しかし、供給されるガス中に含まれる水素や一酸化炭素の濃度は低下もしくは無くなるため、一酸化炭素除去部8での一酸化炭素を低減させる発熱反応が生じなくなることにより、一酸化炭素除去器の温度は低下する。また、供給されるガス温度も低下するので、それによっても一酸化炭素除去器の温度は低下する。このようにして、一酸化炭素除去器の温度や供給されるガス温度が低下し、その温度がガス中に含まれる水蒸気の露点以下になったとき、水は一酸化炭素除去器内に凝縮してしまう。
【0048】
水は、一酸化炭素除去部8とガス流路に凝縮する。一般的に、一酸化炭素除去部8は水に弱く、長時間水に浸されていると特性が低下してしまう。このような劣化を防ぐためには触媒部に付着した水を素早く取り除く必要がある。そこで、一酸化炭素除去部8の重力に対して下方に凝縮水貯留部9を設けることにより、一酸化炭素除去部8が水により劣化することを防止することができる。さらに、一酸化炭素除去部8の一部に水が凝縮したままであると、次回の起動時において、水に浸っている部分の触媒温度の上昇が妨げられ起動時間が長くなってしまう。そのため、起動時間の短縮のためにも凝縮水貯留部9は必要である。
【0049】
ここで、凝縮水貯留部9の大きさは、供給される水素ガス量や含有する水量を基に、水素ガス中の水蒸気が凝縮した場合においても、水素ガス流路が確保できるように最適化する必要がある。
以上のような手段を用いることにより、水素ガス中の水蒸気の結露による一酸化炭素除去部8の劣化を防止し、一酸化炭素除去器の下流に設けられた装置を加熱、またはガス置換できる一酸化炭素除去器を提供することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る一酸化炭素除去器によれば、水素ガス中に含まれる水蒸気の一酸化炭素除去触媒内での凝縮もしくは凝縮による浸水を防止することができ、かつ、一酸化炭素除去触媒を均一に加熱できるために、一酸化炭素除去触媒の劣化防止、一酸化炭素除去器の起動時間の短縮、一酸化炭素除去器の起動に要するエネルギーの削減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一酸化炭素除去器を用いる水素生成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1における一酸化炭素除去器の概略構成図である。
【図3】本発明の実施の形態1における他の一酸化炭素除去器の概略構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2における一酸化炭素除去器の概略構成図である。
【図5】本発明の実施の形態2における他の一酸化炭素除去器の概略構成図である。
【符号の説明】
1 改質器
2 原料供給部
3 水供給部
4 変成器
5 一酸化炭素酸化器
6 空気供給部
7 水素ガス入口
8 一酸化炭素除去部
9 凝縮水貯留部
10 水素ガス出口
11 外筒
12 内筒
13 加熱手段
14 水排出口
Claims (4)
- 少なくとも一酸化炭素と水蒸気とを含む水素ガスを供給する水素ガス供給部と、
前記水素ガス中の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去触媒体を設けた一酸化炭素除去部と、
前記一酸化炭素除去部の上流側に配置され、前記水素ガスより凝縮した水を貯める凝縮水貯留部と、
前記凝縮水貯留部を加熱するための加熱手段と、
前記一酸化炭素除去部を通った水素ガスが出る水素ガス出口とを具備し、
前記水素ガス供給部より供給した前記水素ガスが、前記凝縮水貯留部を通過後、前記一酸化炭素除去部を経て、前記水素ガス出口より排出されることを特徴とする一酸化炭素除去器。 - 少なくとも一酸化炭素と水蒸気とを含む水素ガスを供給する水素ガス供給部と、
前記水素ガス中の一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去触媒体を設けた一酸化炭素除去部と、
前記一酸化炭素除去部の下流側に配置され、前記水素ガスより凝縮した水を貯める凝縮水貯留部と、
前記凝縮水貯留部を加熱するための加熱手段と、
前記一酸化炭素除去部を通った水素ガスが出る水素ガス出口とを具備し、
前記水素ガス供給部より供給した前記水素ガスが、前記一酸化炭素除去部を通過した後、凝縮水貯留部を経て、前記水素ガス出口より排出されることを特徴とする一酸化炭素除去器。 - 水素ガスの流路が内筒と有底外筒とで構成される二重管構造を有し、前記一酸化炭素除去部が前記内筒内に設けられ、前記水素ガスが前記内筒と前記外筒との間を流通し、前記凝縮水貯留部が前記外筒の底面に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の一酸化炭素除去器。
- 前記凝縮水貯留部に隣接して前記加熱手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の一酸化炭素除去器。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007157407A (ja) * | 2005-12-02 | 2007-06-21 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 燃料改質システム |
JP2010248002A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-11-04 | Panasonic Corp | 水素生成装置 |
US20110116980A1 (en) * | 2009-11-17 | 2011-05-19 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Preferential oxidation reactor |
WO2016016872A1 (en) | 2014-08-01 | 2016-02-04 | Tallinn University Of Technology | A substrate and a method for purification and analysis of fluids |
-
2003
- 2003-04-18 JP JP2003114834A patent/JP2004315331A/ja active Pending
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