JP2004315041A - パッケージ箱詰め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のパッケージを箱詰めする際に、一旦箱詰めする形態にパッケージ集合体を形成し、該集合体の四方を把持して、一括に箱詰めすると共に、テープ貼りをしていない底フラップであっても、梱包箱の停止位置を安定して箱詰めすることができるパッケージ箱詰め装置を提供することである。
【解決手段】パッケージの軸線を水平状態にしたパッケージ集合体に整列した後で、該パッケージ集合体の四方を把持して梱包箱内に収容するパッケージ把持移送手段を有すると共に、前記梱包箱を所定の箱詰め位置まで搬送する梱包箱搬送手段と、梱包箱の上面を押え付ける上面規制部材と、前記箱詰め位置における梱包箱の停止位置を規制する位置規制部材とを配設し、前記梱包箱の停止位置を規制しながら、前記パッケージ集合体を箱詰めする構成とした。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、糸が巻成されたパッケージを自動的に箱詰めするパッケージ箱詰め装置に関し、特に梱包箱を繰り返し使用可能とするパッケージ箱詰め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に糸が巻成されたパッケージとしては、円錐台状のコーンパッケージと円筒状のチーズパッケージとがある。そして、糸強力が強い太番手の糸や、解舒性のよい合繊糸の場合には、チーズパッケージとして大重量に巻成される場合が多い。
【0003】
従来、パッケージを自動的に箱詰めするためのパッケージ箱詰めシステムや箱詰め装置は、コーンパッケージやチーズパッケージに拘らずに、種々のものが開発され提供されてきている。
【0004】
先ず、トレイ上にパッケージ1個を直立状態に載置して搬送コンベア上を移送して、所定の移載ステーションにて、所定個数のパッケージを整列した後で、梱包箱搬送ラインを自動搬送される梱包箱に、前記パッケージのみを一括に把持して箱詰めするシステムが、既に一般に公開されている。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
また、梱包箱内に多数のパッケージを緻密に収容するために、予め選ばれた個数のパッケージを予め選ばれた箱詰めパターンにしたがって梱包箱内に箱詰めするパッケージの箱詰めシステムも公開されている。(例えば、特許文献2参照)
【0006】
しかし、前記特許文献1に記載のシステムでは、単一サイズのパッケージ(チーズパッケージと推察される)を、その軸線を直立状にして、上面が開いた状態の梱包箱に一括に自動箱詰めする箱詰め装置が公開されている。
【0007】
また、前記特許文献2に記載の箱詰めシステムでは、箱詰め位置において、梱包箱の位置決めを行う位置決め手段を設けると記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−152263号公報(第1−6頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−180604号公報(第1−9頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般に糸が巻成されたパッケージを自動梱包する際には、箱詰め位置に梱包箱を設置し、多数のパッケージを一括にまとめて箱内に収容するよう構成されている。
【0010】
またその際には、前記特許文献1に記載されているように、梱包箱搬送ラインを設けて、底フラップを折り畳んで箱体を形成し、上面を開いた状態で前記梱包箱を搬送する必要がある。そのために、安定した箱体とするために、底フラップはテープ貼りして、折り畳んだ状態を固定していた。
【0011】
前記特許文献2に記載されている例でも、箱詰め位置に設置する梱包箱のサイド(第一の基準面と第二の基準面)を規制するだけであり、梱包箱の上部を押え付けるものではないために、安定した箱体とするためには、底フラップはテープ貼りして、折り畳んだ状態を固定しておく必要がある。
【0012】
しかし、同じ梱包箱を何度も使用したい場合等には、テープ貼りをせずに、パッケージを収容した後でバンド掛けを施し、そのまま搬送するのが好適である。その際には、底フラップを固定していないので、箱詰め位置において、底フラップが傾いたりして、前記梱包箱の設置位置が不安定となるという問題があった。
【0013】
本発明の目的は、上記問題点を解決するために、複数のパッケージを箱詰めする際に、一旦箱詰めする形態にパッケージ集合体を形成し、該集合体の四方を把持して、一括に箱詰めすると共に、テープ貼りをしていない底フラップであっても、梱包箱の停止位置を安定して箱詰めすることができるパッケージ箱詰め装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1に係る発明は、複数個のパッケージを所定配置に整列してパッケージ集合体を形成し、該パッケージ集合体を一括に箱詰めするパッケージ箱詰め装置であって、前記パッケージ集合体の四方を把持して梱包箱内に収容するパッケージ把持移送手段を有すると共に、前記梱包箱を所定の箱詰め位置まで搬送する梱包箱搬送手段と、梱包箱の上面を押え付ける上面規制部材と、箱詰め位置における梱包箱の停止位置を規制する位置規制部材とを配設したことを特徴としている。
【0015】
上記の構成を有する請求項1に係る発明によれば、所定の箱詰め位置に正しく停止した梱包箱に、パッケージ集合体を一括に確実に箱詰めすることができる。
【0016】
請求項2に係る発明は、前記上面規制部材を前記箱詰め位置直前に配設する構成としたことを特徴としている。
【0017】
上記の構成を有する請求項2に係る発明によれば、底フラップをテープ貼りしていない梱包箱でも、底フラップを確実に折り畳んだ状態として、箱詰め位置まで搬送することができる。
【0018】
請求項3に係る発明は、前記位置規制部材が前記梱包箱の複数の側面を規制するものであって、少なくとも一面の前記規制部材が前記梱包箱の上下2箇所を位置決めすると共に、前記梱包箱の停止位置を規制しながら、前記パッケージ集合体を箱詰めする構成としたことを特徴としている。
【0019】
上記の構成を有する請求項3に係る発明によれば、梱包箱の停止位置を正しく設置して、パッケージ集合体を一括に正確に箱詰めすることができる。
【0020】
請求項4に係る発明は、前記パッケージ集合体が、複数のパッケージの軸線を水平状態にして整列したパッケージ集合体であって、前記パッケージ把持移送手段が前記パッケージ集合体の一方の側部を支持する固定側部把持ガイドと、他方の側部を把持し水平方向に移動自在な移動側部把持ガイドと、前記パッケージ集合体の軸線方向の前後をそれぞれ支持する固定端部把持ガイドと移動端部把持ガイドとを備えていると共に、移送手段全体で昇降自在であり、且つ、パッケージを前記パッケージ集合体に整列させる整列ステーションと、該整列ステーション上のパッケージ集合体を一括把持して前記梱包箱に収容する箱詰めステーションとの間を水平方向移動自在な構成であることを特徴としている。
【0021】
上記の構成を有する請求項4に係る発明によれば、種々のサイズのパッケージを一括に箱詰め可能なパッケージ箱詰め装置とすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパッケージ箱詰め装置の実施の形態について、図1から図9に基づいて説明する。
【0023】
先ず、図1から図3により本発明に係るパッケージ箱詰め装置が適用される箱詰めシステムについてその概略を説明する。図1は本発明に係るパッケージ箱詰め装置が適用される箱詰めシステムの全体構成を示す側面図であり、図2は前記システムの平面図であり、図3は正面図である。図1に示すように本システムは、搬送コンベアCVから搬送されてくる糸が巻成されたパッケージYPを移載ステーションA、整列ステーションB,箱詰めステーションCを経由して、複数個まとめて箱入れした状態で梱包箱BXを搬出する構成とされている。
【0024】
移載ステーションAには、パッケージ移送手段10と整列コンベア14とが配設されており、搬送コンベアCV上をトレイTにその軸線が直立状態で載置されて搬送されるパッケージYPを取り上げて、その軸線を水平状態に転向したパッケージYPaとして整列コンベア14上に移載するものである。
【0025】
整列ステーションBは、前記移載ステーションAから整列コンベア14が延設されていて、複数のパッケージYPを箱詰めする状態にまとめた状態で待機させておくステーションである。
【0026】
前記移載ステーションA部の整列コンベア14上に移載された移載パッケージYPaを、延設される整列コンベア14に沿ってプッシャーで押込み、第一待機位置に2列の移載パッケージYPbとして並べる。その後さらに別のプッシャーにより、整列ステーションB部の第二待機位置まで押込んで箱詰めされる状態のパッケージ集合体YPcとして待機状態となる。
【0027】
図2に示すように、前記待機状態のパッケージ集合体YPcは、搬送コンベアCV1とCV2とからそれぞれ2個ずつ移載され、合計4個のパッケージ集合体である。
【0028】
箱詰めステーションCは、図示しない製函機等により底フラップを折り畳まれて箱状とされ空箱搬送ライン40Aを介して搬送される梱包箱BXに、前記整列コンベア14上に整列された4個の待機状態のパッケージ集合体YPcを一括に箱詰めするステーションである。そのために、整列コンベア14上の整列されているパッケージ集合体YPcを一括して把持するパッケージ把持移送手段20が配設されており、さらにトラバース装置41により前記パッケージ把持移送手段20を、前記整列ステーションBと該箱詰めステーションCとの間をピッチLにてトラバースさせる構成とした。
【0029】
さらに、昇降装置42により前記パッケージ把持移送手段20を一体的に昇降する構成として、パッケージ集合体YPcの一括把持と一括箱詰めを行うように構成している。また、前記4個のパッケージ集合体YPcを二度前記梱包箱BXに箱詰めし、合計8個のパッケージYPを一括に収容した状態で梱包箱BXを搬出する排出搬送ライン40Bを備えている。
【0030】
次に図4により梱包箱BXの搬送手段について説明する。前記したように製函機等により底フラップを折り畳まれただけの状態で箱状とされた空の梱包箱BXaを空箱搬送ライン40Aに供給する。
【0031】
所定位置まで搬送された梱包箱BXaを、案内ガイド50と押込みガイド51とで位置合わせを行い停止させる。この時に案内ガイド53を用いて三つのガイドで位置合わせを行うように構成してもよい。またこの位置にフラップ展開手段30を配設して、送り込まれてきた梱包箱BXaの上面フラップを開くように構成した。
【0032】
前記フラップ展開手段30により上面フラップが開かれた梱包箱BXaを、空箱搬送ライン40Aのコンベアにより搬送すると共に、押込みアーム60と案内ガイド53とで梱包箱BXaを箱詰め位置まで搬送し、待機状態の梱包箱BXbとなる。つまり、前記押込みアーム60と案内ガイド53とが協働して、梱包箱を所定の箱詰め位置まで搬送する梱包箱搬送手段を構成している。
【0033】
押込みアーム60は支持部材61に旋回自在に支持されており、空箱搬送ライン40A上を搬送される梱包箱BXaの後端部を押込む方向に旋回すると共に図中の矢印X方向に水平移動して、前記梱包箱BXaを箱詰め位置まで押込むように搬送し待機状態の梱包箱BXbとするものである。
【0034】
また、案内ガイド53はガイド駆動装置54により案内されながら同方向(矢印X方向)に往復駆動され、前記押込みアーム60と協働して、前記梱包箱BXaを箱詰め位置まで搬送するよう構成されている。箱詰め位置まで搬送されて待機状態となる前記梱包箱BXbは案内ガイド53が当接した状態で、前記案内ガイド53が当接した面とは反対側の面をプッシャー55により押し付け(Y方向に)、停止位置を正しく合わせている。
【0035】
この箱詰め位置に停止された梱包箱BXbに所定数のパッケージ集合体YPcを箱詰めした後に、案内ガイド53を元の位置に後退させ、実の梱包箱BXcをスライダー57が排出搬送ライン40Bまで送り出す構成とした。前記スライダー57はスライダー駆動部材58により、矢印Y方向に往復駆動される。
【0036】
また、箱詰めステーションCに停止する梱包箱BXbの基準位置を、図2に示すX0、Y0とし、前記パッケージ把持移送手段20の後述する固定ガイド側を前記基準位置側とし、移動ガイド側をパッケージサイズに対応して移動する移動側とした。そのために、前記箱詰めステーションCに停止する梱包箱BXbをそのサイズに拘らずに、常に、前記パッケージ把持移送手段20の真下に停止させることができる。さらに、パッケージ把持移送手段20の水平方向のトラバース停止位置を常に同じ位置とすることができる。
【0037】
次に図5と図6によりフラップ展開手段30について説明する。図5は本発明に係る上面規制部材を構成するフラップ展開手段を示す概略説明図である。図6はフラップ展開手段を構成する第一の昇降体と第二の昇降体を示す側面図である。該フラップ展開手段30は、前記箱詰め位置に搬送する前の梱包箱BXaの上面フラップを開くと共に、外側まで開いた上面フラップを押え付けることで、底フラップを押え付けて、梱包箱BXaの姿勢を正しくするものである。つまり、本実施例におけるフラップ展開手段30が、梱包箱の上面を押え付ける上面規制部材を構成している。
【0038】
そのために、本実施例においては、箱詰め位置直前部に、梱包箱BXaの上面フラップを開く第一の昇降体31と、開いたフラップを外側までさらに大きく開いて下向きに押え付ける第二の昇降体32を配設する構成とした。
【0039】
先ず、空箱搬送ライン40A上を案内ガイド50に沿って搬送される梱包箱BXaを所定のストッパー(不図示)で停止すると共に、押込みガイド51にて押込み、前記案内ガイド50と協働して挟み込んで位置合わせを行う。この時に案内ガイド53を作用させて三つのガイドを協働させて位置合わせを行うように構成してもよいことは前述した通りである。
【0040】
次に、フラップ展開手段30を作動させる。該フラップ展開手段30は第一の昇降体31と第二の昇降体32とから構成されており、先ず、第一の昇降体31を作動させる。該第一の昇降体31には、垂直方向下向きの中心軸体33と、該中心軸体33の下方先端部に付設される水平軸体34とを備えており、前記水平軸体34を梱包箱BXaの長辺方向に合わせておく。この状態で昇降シリンダ31Aを駆動して前記水平軸体34を降下し箱内に差し込んだ状態で90°回転して、その後で上昇してフラップを開きように構成している。
【0041】
前記中心軸体33と水平軸体34とは、共に金属製の丸棒としたが、硬質のプラスチック製としてもよい。また、第二の昇降体32に装着される折込部材35は断面L型の金属板であって、その幅35Lは移動手段であるシリンダ36の幅程度としている。前記幅35Lはフラップfを折込むことができる程度の幅であればよく、長い方が好ましいが特に限定される寸法ではない。
【0042】
前記折込部材35は、第一折込部材35Aと第二折込部材35Bとを相対向するように配設した構成であって、前記第一折込部材35Aはシリンダ36Aに連結されており、前記第二折込部材35Bはシリンダ36Bに連結されている。
【0043】
また、前記シリンダ36Aとシリンダ36Bとは連結板37を介して昇降シリンダ32Aに連結されている。そのために、該昇降シリンダ32Aにより前記折込部材35が一体的に昇降自在である。
【0044】
前記水平軸体34を降下して90°回転した状態で上昇させて上面フラップf1、f2を開いた状態で、前記折込部材35を降下し第一折込部材35Aと第二折込部材35Bとの間隔を広げる方向に移動する。このようにして大きく開いた状態とした後で、前記昇降シリンダ32Aにより一体的に降下することで、下方向に押し付けるものである。
【0045】
前記折込部材35が一体的に降下して、梱包箱BXaを押え付ける構成であり、上面フラップf1、f2を下向きに押え付けると共に、底フラップf3をも押え付けてきっちり折り曲げることが可能となる。
【0046】
もちろん、前記フラップ展開手段30ではなく、単に梱包箱の上面を押え付ける他の上面規制部材を配設し、上面のフラップfを展開する前もしくは後で梱包箱BXbの上面を押え付ける構成とすることもできる。
【0047】
本実施例においては、上面フラップf1、f2を開くと共に、一旦上面フラップ部を押さえ付けた状態の空の梱包箱BXaを箱詰め位置まで搬送して、待機状態の梱包箱BXbとした。
【0048】
箱詰め位置で待機状態の前記梱包箱BXbは、その停止位置を、押込みアーム60と案内ガイド53とプッシャー55とから構成される位置規制部材により規制されている。この時に、案内ガイド53が、図5に示すように、上部ガイド53Aと下部ガイド53Bとを備える構成とし、この上下の略中間部位置に該当する高さに前記プッシャー55を配設して、該プッシャー55が前記上部ガイド53Aと下部ガイド53Bとの中間部を押し付ける構成とした。
【0049】
この時に、梱包箱BXbの停止位置の基準として、前記X方向に対してはX0を、Y方向に対してはY0をそれぞれ設定した。そのために、前記梱包箱BXbはそのサイズに拘らずに、基準X0、Y0位置に停止することになる。
【0050】
次に、搬送コンベアCV上のパッケージYPをパッケージ移送手段10により整列コンベア14上に移載して、パッケージ把持移送手段20により一括把持して前記待機状態の梱包箱BXbに箱詰めするまでについて説明する。
【0051】
搬送コンベアCV上のパッケージYPを整列コンベア14上に移載するパッケージ移送手段10は、図3に示すように、パッケージ移載装置11と、パッケージ把持装置12と、パッケージ転向装置13とを備えている。また前記移送手段10の左右両側に、トレイT上に載置されたパッケージYPを搬送する搬送コンベアCV1、CV2とが配設されている。そして、整列コンベアとして、搬送コンベアCV1から搬送されるパッケージYP1を移載する整列コンベア14Aと、搬送コンベアCV2から搬送されるパッケージYP2を移載する整列コンベア14Bとを配設した。もちろん前記整列コンベア14A、14Bを幅広の一本の整列コンベア14として構成してもよい。
【0052】
本実施例では、図1または2に示すように、パッケージストッカー2等から1箱分に相当する数量のパッケージYPを送り出す送出手段1により、所定数のパッケージYPを2本の搬送コンベアに送り出している。その後、それぞれの搬送コンベアCV1、CV2により搬送されるパッケージYP1、YP2とを一個ずつ交互に把持して、整列コンベア14A、14B上にそれぞれ移送するように構成した。
【0053】
パッケージYPのサイズが複数ある場合には、前記送出手段1により送り出されるパッケージYPの品種やサイズを判断して、該品種に対応した梱包箱を前記製函機から送り出すように構成することが好適である。このように構成することで、前記送出手段1により送り出されるパッケージYPが移載ステーションAに到達した時には、既にそのパッケージサイズに対応した梱包箱BXが箱詰めステーションCに位置するよう制御することができる。
【0054】
移載ステーションAに設けられているパッケージ移載装置11は、パッケージ転向装置13を備えるパッケージ把持装置12を回動駆動し、搬送コンベア上のトレイTに載置されているパッケージYPを整列コンベア14上に移載する装置であって、ギヤモータ11a、ロッド11b、シリンダ11c等から構成されている。また、前記パッケージ把持装置12として、左右2本の搬送コンベアCV1、CV2上のパッケージYP1、YP2をそれぞれ整列コンベア14A、14B上に移送するために、左右両側にパッケージ把持装置12Aと12Bとを備えている。
【0055】
前記パッケージ把持装置12A、12Bは、パッケージ移載装置11を構成するギヤモータ11aの回動駆動により一体的に回動されており、それぞれのパッケージ把持装置12A、12Bに把持されているパッケージYP1、YP2とを一個ずつ交互に、整列コンベア14Aと14Bとにそれぞれ移載するよう構成されている。
【0056】
またパッケージYP1として円筒状のチーズパッケージをトレイTに載置して搬送しており、パッケージ軸線を直立状にして、巻始めの糸端が巻かれたバンチ巻き部YBを下側としている。このトレイTに載置されている前記パッケージYP1、YP2を、前記パッケージ把持装置12A、12Bにより移載する際に、それぞれのパッケージ転向装置13により、パッケージ軸線を水平状態に転向して整列コンベア14上に並べるように載置している。
【0057】
前記したように整列コンベア14はA、Bの2ライン配設されており、搬送コンベアCV1のパッケージYP1は整列コンベア14Aに移載され、搬送コンベアCV2のパッケージYP2は整列コンベア14Bに移載される。そのために、整列コンベア14上には、パッケージYPが2個並列されて載置された状態であり、この移載動作を2回繰り返して計4個のパッケージYPが並んだ状態とされる。
【0058】
この時に、図9(a)に示すように、それぞれのバンチ巻き部YB同士を対向させるように内側に配列し、4個のパッケージYPをまとめて箱詰めするよう構成した。
【0059】
つまり、始めの(1列目)パッケージYPと次の(2列目)パッケージYPとは前記パッケージ転向装置13の回転方向を変更して、逆方向に転向するように構成されている。
【0060】
この回転方向の変更は、予め定められた数量のパッケージYPを一括して箱詰めする際には、その順番を予めプログラムして連続的に方向転換する方法とすればよい。また、各パッケージのバンチ巻き部YBを検知してその向きをそろえるように制御することも可能である。
【0061】
次に図7と図8によりパッケージ把持移送手段20について説明する。このパッケージ把持移送手段20は軸線を水平方向にして整列された4個のパッケージを一括に把持して移送するものであって、パッケージ軸線方向と該軸線方向と直交する側部方向とにそれぞれ固定把持ガイドと可動把持ガイドとを備えている。パッケージ軸線方向に対しては固定端部把持ガイド22Aと可動端部把持ガイド22Bが配設されており、該軸線方向と直交する側部方向に対しては固定側部把持ガイド21Aと可動側部端部把持ガイド21Bが配設されている。
【0062】
前記可動側部把持ガイド21Bはシリンダ21Cにより移動され、前記可動端部把持ガイド22Bはシリンダ22Cにより移動されるよう構成されており、パッケージのサイズ変更に対応可能な構成となっている。前記固定側部把持ガイド21Aと固定端部把持ガイド22Aと、前記シリンダ21Cとシリンダ22Cとは、全てベース20Aに装着されている。
【0063】
また、前記ベース20Aに押圧シリンダ25を配設して、連結部材24を介して前記シリンダのシリンダ軸25aとパッケージ押圧板23とを接続して、前記パッケージ押圧板23が押圧シリンダ25により上下方向に移動自在となるようにして、水平載置されたパッケージ側部の上面を押圧可能な構成としている。
【0064】
パッケージ把持移送手段20は昇降装置42により昇降自在な構成であり、また、トラバース装置41により、整列ステーションBと箱詰めステーションCとの間を往復動自在に構成されている。そのために、整列ステーションBにおいて、上昇端から下降して、整列しているパッケージ集合体YPcを把持し、その把持した状態のままその場で上昇した後で、水平方向移動して箱詰めステーションCに移動する。該箱詰めステーションCに到達後、前記パッケージ集合体YPcを把持した状態で下降し、該ステーションに停止している梱包箱BXb内に前記パッケージ集合体を一括して納入する。
【0065】
この時に、前記箱詰めステーションCに前記梱包箱BXbが確かに停止していることを検知するセンサ(不図示)を設けると、確実に梱包箱BXbが前記ステーションに停止後に箱詰めすることができる。
【0066】
前記パッケージ集合体YPcを納入後に、それぞれの可動把持ガイドのシリンダ21C、22Cのエアーを開放して、前記パッケージ把持移送手段20を上昇させて、箱内から抜き出すことで、前記パッケージ集合体YPcを箱内に移載完了とするものである。
【0067】
この時に、押圧シリンダ25を駆動して、図8(b)に示すようにシリンダ軸25aを下方に延ばしてパッケージ集合体YPcの上部を押圧しながら、パッケージ把持移送手段20を引き上げる構成とした。
【0068】
前記パッケージ把持移送手段20を引き上げながら、シリンダ軸25aを延ばしていくので、前記パッケージ押圧板23がパッケージ集合体YPcの上面に当接した状態を維持することが可能になり、前記パッケージ把持移送手段20の引き上げの際に、パッケージの姿勢を乱したり、パッケージを持ち上げたりすることを防止することができる。
【0069】
そのために、シリンダ軸25aのストロークSTは、端部把持ガイド22等の先端がパッケージの巻管である中空状ボビンYb部を通過するまで、前記パッケージ押圧板23がパッケージ集合体YPcの上面に当接した状態を維持する程度のストローク長とすればよい。これは、前記中空状ボビンYb部がパッケージの中心軸部であるため、この部分の水平寸法(太さ)が最大であるためである。
【0070】
前記したように、本発明に係るパッケージ把持移送手段20は、水平状態のパッケージを4個一括して把持し移送するものであり、この操作を2回繰り返して、一箱に2段合計8個のパッケージを梱包するものである。その際に、パッケージのバンチ巻き部YBを、相対向する内側に位置させた状態で梱包するので、該梱包箱からこのパッケージを1個ずつ取り出す作業が、一々パッケージの方向を確認する必要がなく簡単に行える。
【0071】
図9には箱詰めされた梱包箱BXcの梱包状態を示しており、図9(a)に示すように1段に4個のパッケージをそのバンチ巻き部同士を内側に相対向して水平に載置されている。また図9(b)に示すように高さ方向に2段重ねて梱包しており、1箱に合計8個のパッケージを梱包していることが判る。
【0072】
また、空箱搬送ライン40Aから搬送されて、箱詰めステーションCに供給される梱包箱BXbに所定数のパッケージを梱包した後は、実の梱包箱BXcとして排出搬送ライン40Bから排出され、フラップfを畳んだあと、図示しないバンド掛け機により図9(c)に示すようにバンドBNが掛けられて次工程に搬送される。
【0073】
上記実の梱包箱BXcはバンドBNが掛けられただけなので、バンドBNを外して再利用することが簡単である。一旦使用された梱包箱BXを再利用する場合には、箱の外形やフラップ等が変形したり折れたりしていることもある。こういう場合でも、本実施例のように、箱の上面フラップを開くと共に箱の上面部から下向きに押え付けた後で、そのまま梱包箱を箱詰め位置に搬送して該梱包箱の停止位置を規制しながら、パッケージ集合体YPcの四方を把持して箱詰めする構成としたので、確実にパッケージ集合体YPcを箱詰めすることができる。また、四方それぞれの把持ガイドが、梱包箱の内側に沿って箱詰めする構成となり、箱詰め時の案内ガイドともなるので、使い古しの梱包箱でも確実に箱詰めすることが可能である。
【0074】
本発明は上記のように構成されているので、大量のチーズパッケージを連続的に箱詰めする箱詰め装置として好適である。また、梱包箱を繰り返し使用しても、確実に箱詰めすることができる。さらに、箱詰めされた梱包箱からパッケージを取り出す際には、それぞれのパッケージのバンチ巻き部を一々確認する必要もなく、パッケージの方向を間違えることなく、確実に取り出すことができる。
【0075】
【発明の効果】
上記説明したように本発明によれば、箱詰め位置に搬送する梱包箱の上面を押え付ける上面規制部材を配設すると共に、梱包箱の停止位置を規制しながら箱詰めする箱詰め装置としたので、梱包箱の底フラップが傾いた状態であっても、梱包箱の停止位置を正しく合わせることができ、パッケージを確実に箱詰めすることができる。
【0076】
また、種々のサイズのパッケージに対応可能なパッケージ箱詰め装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパッケージ箱詰め装置が適用される箱詰めシステムの全体構成を示す側面図である。
【図2】前記システムの平面図である。
【図3】前記システムの正面図である。
【図4】梱包箱搬送手段を示す全体平面図である。
【図5】本発明に係る上面規制部材としてのフラップ展開手段と位置規制部材を示す概略説明図である。
【図6】上記フラップ展開手段を構成する第一の昇降体と第二の昇降体を示す側面図である。
【図7】本発明に係るパッケージ把持移送手段を示しており、(a)は正面図であり、(b)は概略平面図である。
【図8】前記パッケージ把持移送手段の側面図を示しており、(a)は装置全体側面図であり、(b)はパッケージ押圧板がパッケージ上面に当接しているところを示す概略側面図である。
【図9】梱包状態を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)はバンド掛けしたところを示す側面図である。
【符号の説明】
14 整列コンベア
20 パッケージ把持移送手段
21A 固定側部把持ガイド
21B 可動側部把持ガイド
22A 固定端部把持ガイド
22B 可動端部把持ガイド
30 フラップ展開手段(上面規制部材)
40A 空箱搬送ライン
40B 排出搬送ライン
53 案内ガイド(梱包箱搬送手段、位置規制部材)
55 プッシャー(位置規制部材)
60 押込みアーム(梱包箱搬送手段、位置規制部材)
A 移載ステーション
B 整列ステーション
C 箱詰めステーション
BX 梱包箱
CV 搬送コンベア
YP パッケージ
YPc パッケージ集合体

Claims (4)

  1. 複数個のパッケージを所定配置に整列してパッケージ集合体を形成し、該パッケージ集合体を一括に箱詰めするパッケージ箱詰め装置であって、
    前記パッケージ集合体の四方を把持して梱包箱内に収容するパッケージ把持移送手段を有すると共に、前記梱包箱を所定の箱詰め位置まで搬送する梱包箱搬送手段と、梱包箱の上面を押え付ける上面規制部材と、前記箱詰め位置における梱包箱の停止位置を規制する位置規制部材とを配設したことを特徴とするパッケージ箱詰め装置。
  2. 前記上面規制部材を前記箱詰め位置直前に配設する構成としたことを特徴とする請求項1に記載のパッケージ箱詰め装置。
  3. 前記位置規制部材が前記梱包箱の複数の側面を規制するものであって、少なくとも一面の前記規制部材が前記梱包箱の上下2箇所を位置決めすると共に、前記梱包箱の停止位置を規制しながら、前記パッケージ集合体を箱詰めする構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載のパッケージ箱詰め装置。
  4. 前記パッケージ集合体が、複数のパッケージの軸線を水平状態にして整列したパッケージ集合体であって、前記パッケージ把持移送手段が前記パッケージ集合体の一方の側部を支持する固定側部把持ガイドと、他方の側部を把持し水平方向に移動自在な移動側部把持ガイドと、前記パッケージ集合体の軸線方向の前後をそれぞれ支持する固定端部把持ガイドと移動端部把持ガイドとを備えていると共に、移送手段全体で昇降自在であり、且つ、パッケージを前記パッケージ集合体に整列させる整列ステーションと、該整列ステーション上のパッケージ集合体を一括把持して前記梱包箱に収容する箱詰めステーションとの間を水平方向移動自在な構成であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のパッケージ箱詰め装置。
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