JP2004314287A - パウダーブラスト用積層物及び該積層物を用いたパウダーブラスト加工物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 出力数十ミリワットの低出力レーザが使用可能で、耐摩耗性に優れ、被加工材に高アスペクト比のパターンを付与することができるパウダーブラスト用積層物及び該積層物を用いたパウダーブラスト加工物の製造方法を提供する。
【解決手段】 被加工材表面上に金属微粒子分散液を含むポリウレタン樹脂組成物からなるマスク材を形成し、前記マスク材の側から所望のパターンに従ってレーザ光を照射することによってパウダーブラスト用積層物を作製し、前記パウダーブラスト用積層物に前記マスク材の側からブラスト材を衝突させることによって、前記被加工材に前記微細パターンに沿った微細パターンを形成し、前記マスク材を除去することを特徴とするパウダーブラスト加工物の製造方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】 被加工材表面上に金属微粒子分散液を含むポリウレタン樹脂組成物からなるマスク材を形成し、前記マスク材の側から所望のパターンに従ってレーザ光を照射することによってパウダーブラスト用積層物を作製し、前記パウダーブラスト用積層物に前記マスク材の側からブラスト材を衝突させることによって、前記被加工材に前記微細パターンに沿った微細パターンを形成し、前記マスク材を除去することを特徴とするパウダーブラスト加工物の製造方法である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、パウダーブラスト用積層物及び該積層物を用いたパウダーブラスト加工物の製造方法に関し、詳しくは、感光性及び耐摩耗性に優れたパウダーブラスト用積層物及び該積層物を用いたパウダーブラスト加工物の製造方法に関する。
近年、マイクロマシンの部品、マイクロセンサーなどの製造において、シリコン、ガラス、セラミックス等の基板に対する高精度の微細加工技術が求められるようになってきている。前記材料は、本質的に高硬度、高脆性、高融点であるため、従来のエッチング、レーザー、電子線、放電加工、電解加工等の熱的、化学的な加工技術では、加工効率、精度、品質において不利な点が多い。
パウダーブラスト法は、ノズルから微細砥粒を噴出させ、被加工材表面に高速かつ高密度に衝突させることによって機械的に加工する方法であり、前記材料に対してクラックやチッピングの発生の少ない優れた加工性を示す特徴を有する。このため、マイクロ分析チップの設計・試作に必要なガラスチップのラピッドプロトタイピング技術を始めとする数十マイクロメートルオーダーでの微細加工に好適な技術として期待されている。
ここで、前記マスク材に要求される条件として、100μmピッチ以下のパターンが低露光量で安定に形成できるよう高感度・高解像度であること、パウダーブラスト時にブラスト材の噴出による損傷を受けずに被加工材を所望のパターンに従って微細加工できるよう耐摩耗性を有すること等が挙げられる。このようなマスク材に適用可能な樹脂組成物としては、例えば、特許文献1に、末端にエチレン性不飽和二重結合を有するウレタンオリゴマーを主成分としてセルロース誘導体を含むことを特徴とする樹脂組成物が開示され、特許文献2に、カルボキシ変性ウレタンアクリレート化合物からなる樹脂組成物が開示されている。
しかし、前記従来の樹脂組成物は、いずれも紫外線、X線、電子線等に反応する樹脂組成物であって、専用の大掛かりな露光装置と露光後の現像処理を必要とするなど、コスト上の問題がある。さらに、耐摩耗性が不十分な場合には、マスク材のパターンが損傷を受け、所望の高アスペクト比の微細加工物が得られない問題がある。
特開平06−161098号
特開平08−54734号
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、出力数十ミリワットの低出力レーザが使用可能で、耐摩耗性に優れ、被加工材に高アスペクト比のパターンを付与することができるパウダーブラスト用積層物及び該積層物を用いたパウダーブラスト加工物の製造方法を提供することを目的とする。
本願請求項1記載の発明は、被加工材表面上に金属微粒子分散液を含むポリウレタン樹脂組成物からなるマスク材を形成し、前記マスク材の側から所望のパターンに従ってレーザ光を照射することによって前記マスク材に微細パターンを形成したことを特徴とするパウダーブラスト用積層物である。
請求項2記載の発明は、被加工材表面上に水溶性ポリマーからなる剥離層を形成し、前記剥離層上に金属微粒子分散液を含むポリウレタン樹脂組成物からなるマスク材を形成し、前記マスク材の側から所望のパターンに従ってレーザ光を照射することによって前記マスク材に微細パターンを形成したことを特徴とするパウダーブラスト用積層物である。
請求項3記載の発明は、水溶性ポリマーがポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、そしてポリアクリル酸ナトリウムから選ばれる少なくとも一種である請求項2記載のパウダーブラスト用積層物である。
請求項4記載の発明は、金属微粒子分散液が金微粒子分散液である請求項1乃至3のいずれかに記載のパウダーブラスト用積層物である。
請求項5記載の発明は、ポリウレタン樹脂組成物が、ポリエステル系ポリオールあるいはアクリル系ポリオールからなる請求項1乃至3のいずれかに記載のパウダーブラスト用積層物である。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のパウダーブラスト用積層物に、前記マスク材の側からブラスト材を衝突させることによって、前記被加工材に前記微細パターンに従った微細パターンを形成し、前記マスク材を除去することを特徴とするパウダーブラスト加工物の製造方法である。
本願各請求項記載の発明によれば、出力数十ミリワットの低出力レーザが使用可能で、耐摩耗性に優れ、被加工材に高アスペクト比のパターンを付与することができるパウダーブラスト用積層物及び該積層物を用いたパウダーブラスト加工物の製造方法を提供することができる。
また、被加工材表面上に水溶性ポリマーからなる剥離層を形成することによって、パウダーブラスト加工後にパウダー積層物を水に浸漬するだけで、マスク材を容易にかつ確実に除去することができる。
本発明のパウダーブラスト加工物の製造方法においては、まず、被加工材表面に金属微粒子分散液を含むポリウレタン樹脂組成物からなるマスク材を形成することによって、被加工材とマスク材とからなるパウダーブラスト用積層物が形成される。被加工材としては、ガラス、シリコン、セラミックス等がある。
ポリウレタン樹脂組成物は耐摩耗性に優れ、パウダーブラスト法におけるブラスト材の噴出に対して良好な耐摩耗性を発揮し、被加工材への高アスペクト比な加工を可能にする。
金属微粒子分散液は、粒径100nm以下の金、銀、白金、パラジウム等の金属微粒子が溶媒中に分散されたものであって、マトリックス中に金属微粒子分散液を分散させることによって、金属の種類に対応したプラズモン共鳴振動による吸収を示す。
金属微粒子分散液は、特許第2561537号に開示されたガス中蒸発法、特開平11−319538号に開示された金属の塩からの還元析出法等によって作製される。これらの金属微粒子分散液は、特開2002−121606号に開示されているように、アルキルアミン、カルボン酸アミド、アミノカルボン酸塩等の分散剤を用いて分散安定性を増大させることもできる。金属の種類としては、低出力のグリーンレーザの波長に対応する吸収を示す金微粒子が最も好ましい。
ポリウレタン樹脂組成物は、ポリオールとイソシアネートの重付加反応によって生成される。ポリオールの種類としては、アクリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系、フッ素系等があり、耐摩耗性の観点からは、ポリエステル系あるいはアクリル系が好ましく、中でもポリエステル系が最も好ましい。
アクリル系ポリオールは、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の水酸基を有する(メタ)アクリル系単量体と、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系単量体、及び(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル等のエステル基を有する(メタ)アクリル系単量体を共重合させることによって得られる。
ポリエステル系ポリオールは、例えば、アジピン酸、ヘキサメチレンジカルボン酸、イソフタル酸、オルトフタル酸からなる群から選ばれた一種または二種以上のジカルボン酸と、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びテトラメチレングリコール、カプロラクトンジオールからなる群から選ばれた一種または二種以上のジオールとから形成されたポリエステル単位を主鎖に含み、少なくとも主鎖両末端に水酸基を有するものが使用できる。
イソシアネートの種類としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが用いられ、特に限定されるものではない。
前記金属微粒分散液、ポリオール、及びイソシアネートを、トルエン、p−キシレン等の溶剤に混合することにより、ペーストが作製される。金属微粒子分散液の配合量は特に限定されるものではないが、ポリウレタンマトリックス中での均一な分散を考慮すれば、5wt%〜20wt%が好ましい。このペーストは、スピンコータ、アプリケータ等を用いて被加工材上に塗布され、塗布後、加熱乾燥され、被加工材上にマスク材が形成される。マスク材の膜厚は、30μm〜100μm程度が好ましい。
ここで、被加工材上にマスク材を形成するにあたって、あらかじめ被加工材上に水溶性ポリマーからなる剥離層を形成することもできる。剥離層は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性ポリマーを水あるいはイソプロパノール等のアルコールに溶解して、被加工材上に展開することによって形成される。剥離層は、被加工材全体に渡って被加工材とマスク材とを確実に分離するだけの膜厚があればよく、具体的には1〜5μmが好ましい。剥離層の形成後、剥離層上にマスク材が前記の方法で形成される。剥離層の存在により、後述のパウダーブラスト加工後、パウダーブラスト用積層物を水に10〜30分間浸漬することによって確実にマスク材を除去できる。
金属微粒子は、ポリウレタン樹脂組成物内において、金属の種類に特有のプラズモン共鳴振動による吸収、例えば金微粒子の場合は、530nm付近に極大を有する吸収を示すため、前記パウダーブラスト用積層物にマスク材の側から波長532nmのグリーンレーザ光を所望のパターンに従って集光照射すれば、金微粒子が吸収した光エネルギーが熱エネルギーに変換され、マスク材に凹部からなる微細パターンが形成される。なお、この凹部は、被加工材表面が露出するように形成されることが望ましい。
マスク材への微細パターンの作製には、例えば図3に示す装置が用いられる。レーザ光源11として、出力は数十ミリワット程度の、例えば波長532nmのグリーンレーザが好適に用いられる。レーザ光12は複数のミラー13及びハーフミラー14を介して、薄膜が載置された光学顕微鏡15内に導かれる。モーター駆動により3次元方向に移動可能なXYZステージ16上に載置された基板1上のマスク材2の表面は、直上の対物レンズ17及びCCDカメラ18を通してTVモニター19で、あるいは図示しない接眼レンズを通して肉眼で観察される。レーザ光12を遮断した状態でマスク材2の表面の状態を確認した後、マスク材2にレーザ光12を導入する。レーザ光12は対物レンズ17によってマスク材2上で最小1μm程度にまで絞り込まれる。マスク材2の表面をTVモニター19で観察しながら、XYZステージ16をXY方向に所望の微細パターンに従って駆動し、マスク材2上に凹部からなる微細パターンが形成される。
マスク材に微細パターンが形成されたパウダーブラスト用積層物から、パウダーブラスト法によって、パウダーブラスト加工物を製造する。図4にパウダーブラスト加工物の製造工程の概略図を示す。図4(a)に示すように、被加工材21とその表面に形成される所望のパターンに従って被加工材21を露出させるマスク材22からなるパウダーブラスト用積層物に対して、パウダーブラスト装置の直径5〜10mmのノズル23から、圧縮空気等のキャリヤガスの作用により、ブラスト材24を0.5〜5kg/cm2のブラスト圧で噴出させる。加速されたブラスト材24を被加工材表面に高速かつ高密度に衝突させることにより、図4(b)に示すように、マスク材22に形成された微細パターンに従って被加工材21に凹部からなる微細パターンが形成される。ここで、各凹部の幅方向のサイズに対する深さ方向のサイズの比、すなわちアスペクト比は、少なくとも1.0以上、好ましくは1.2以上あることが望ましい。
ブラスト材24には、シリカ、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素等の直径5μmから20μmの微粉末が好適に用いられる。ブラスト材24を噴出させながら固定したノズル23に対してパウダーブラスト用積層物が載せられた試料台が一方向に走査され、パウダーブラスト用積層物全面にブラスト材24が投射される。ブラスト材24の投射量は、投射回数すなわち前記走査回数を増減することによって調節される。
被加工材21に凹部が形成された後、マスク材22を除去することによって、図4(c)に示すパウダーブラスト加工物が得られる。マスク材22は、剥離層を設けない場合は、粘着テープをマスク材に貼り付けて、それを引き剥がすことによって除去され、剥離層を設ける場合は、被加工材を水に浸漬することによって除去される。
(実施例1〜4)
トルエンあるいはキシレンに溶解している表1に示す各ポリオール/イソシアネートに、各ポリオール/イソシアネートに対する濃度が17wt%となるように濃度約20wt%の金微粒子分散液(真空冶金社製パーフェクトゴールド)を混合し、ペーストを作製した。
トルエンあるいはキシレンに溶解している表1に示す各ポリオール/イソシアネートに、各ポリオール/イソシアネートに対する濃度が17wt%となるように濃度約20wt%の金微粒子分散液(真空冶金社製パーフェクトゴールド)を混合し、ペーストを作製した。
前記ペーストを被加工材であるガラス基板上にアプリケータを用いて展開して、80℃で30分間加熱、乾燥した。
続いて、前記パウダーブラスト用積層物に、マスク材の側から出力23mWのグリーンレーザ光を直線パターンに従って集光照射することによって、マスク材に開口幅100μmと50μmの直線状凹部が形成され、パウダーブラスト用積層物が得られた。
得られたパウダーブラスト用積層物をパウダーブラスト装置(新東ブレータ社製マイクロブラスト装置MB1型)にセットし、ブラスト材として直径20μmの炭化珪素を用いて、マスク材の側から投射回数30回でパウダーブラスト加工を行った。パウダーブラスト加工後、マスク材表面にテープを貼り付けて、それを剥離することによってマスク材を除去した。実施例1のパウダーブラスト加工物の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図1に示す。図1(a)、(b)に示すように、それぞれ線幅110μm、60μmの断面略三角形の直線状凹部が得られた。これら直線状凹部はそれぞれ、要求される1.0を十分上回る高いアスペクト比、2.1、1.7を示した。
(実施例5)
ポリビニルピロリドンのイソプロパノール溶液(濃度17wt%)を被加工材であるガラス基板上にスピンコート法によって展開して、膜厚3μmの薄膜を形成し、常温で乾燥し、剥離層を形成した。
ポリビニルピロリドンのイソプロパノール溶液(濃度17wt%)を被加工材であるガラス基板上にスピンコート法によって展開して、膜厚3μmの薄膜を形成し、常温で乾燥し、剥離層を形成した。
実施例1のペーストを前記剥離層上にアプリケータを用いて展開して、80℃で30分間加熱、乾燥した。
実施例1と同条件でパウダーブラスト用積層物を作製し、パウダーブラスト加工を行った。得られたパウダーブラスト用積層物を蒸留水に10分間浸漬することによってマスク材を除去した。マスク材は、剥離層の作用により容易にかつ確実に除去された。実施例1と同様のアスペクト比、2.1、1.7の直線状凹部が得られた。
(比較例1)
ポリウレタンの代わりにエチルセルロースを用い、実施例と同条件でパウダーブラスト用積層物の作製、パウダーブラスト加工を行った。エチルセルロースは耐摩耗性が悪く、数回のパウダーブラスト加工でマスク材が摩耗した。得られた直線状凹部のアスペクト比は、0.1であった。
ポリウレタンの代わりにエチルセルロースを用い、実施例と同条件でパウダーブラスト用積層物の作製、パウダーブラスト加工を行った。エチルセルロースは耐摩耗性が悪く、数回のパウダーブラスト加工でマスク材が摩耗した。得られた直線状凹部のアスペクト比は、0.1であった。
(比較例2)
金微粒子分散液を含まないポリウレタン樹脂組成物(東京応化社製ドライフィルムORDYL BF405)を用いて、実施例と同条件でマスク材を作製し、レーザ光によるパターン形成を試みたが、所望のパターンは得られなかった。
金微粒子分散液を含まないポリウレタン樹脂組成物(東京応化社製ドライフィルムORDYL BF405)を用いて、実施例と同条件でマスク材を作製し、レーザ光によるパターン形成を試みたが、所望のパターンは得られなかった。
マスク材の耐摩耗性を評価するため、各実施例及び比較例のマスク材に対して、投射回数を変えて厚さ磨耗量を測定した。結果を図2に示す。
各実施例において、比較例1に対して0.2倍〜0.03倍の厚さ摩耗量が得られ、優れた耐摩耗性が示された。
大掛かりな装置を用いることなく、高アスペクト比のパターンを有するパウダーブラスト加工物を提供することができる。
2、22 マスク材
11 レーザ光源
21 被加工材
23 ノズル
24 ブラスト材
11 レーザ光源
21 被加工材
23 ノズル
24 ブラスト材
Claims (6)
- 被加工材表面上に金属微粒子分散液を含むポリウレタン樹脂組成物からなるマスク材を形成し、前記マスク材の側から所望のパターンに従ってレーザ光を照射することによって前記マスク材に微細パターンを形成したことを特徴とするパウダーブラスト用積層物。
- 被加工材表面上に水溶性ポリマーからなる剥離層を形成し、前記剥離層上に金属微粒子分散液を含むポリウレタン樹脂組成物からなるマスク材を形成し、前記マスク材の側から所望のパターンに従ってレーザ光を照射することによって前記マスク材に微細パターンを形成したことを特徴とするパウダーブラスト用積層物。
- 水溶性ポリマーがポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、そしてポリアクリル酸ナトリウムから選ばれる少なくとも一種である請求項2記載のパウダーブラスト用積層物。
- 金属微粒子分散液が金微粒子分散液である請求項1乃至3のいずれかに記載のパウダーブラスト用積層物。
- ポリウレタン樹脂組成物が、ポリエステル系ポリオールあるいはアクリル系ポリオールからなる請求項1乃至3のいずれかに記載のパウダーブラスト用積層物。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のパウダーブラスト用積層物に、前記マスク材の側からブラスト材を衝突させることによって、前記被加工材に前記微細パターンに従った微細パターンを形成し、前記マスク材を除去することを特徴とするパウダーブラスト加工物の製造方法。
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