JP2004313949A - ブームスプレーヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】案内溝を支持ローラーが転動して、第1ブームに沿って第2ブームが移動する際の摺動抵抗を低減させることができるブームスプレーヤを提供する。
【解決手段】走行可能な機体フレームに設けられサイドブームに、先端ブーム31がサイドブームに沿って移動可能に設けられ、先端ブーム3に沿って形成された案内溝45をサイドブームに設けられた支持ローラー42が転動することにより、サイドブームに先端ブーム31が移動可能に支持されているブームスプレーヤであって、案内溝45の底面46の両側端部にそれぞれ、端に向かうにつれて次第に案内溝45の開口側に向かうテーパー面48が形成されているとともに、支持ローラー42の転動面51の両側端部にそれぞれ、端に向かうにつれて次第に支持ローラー42の半径方向中心側に向かうテーパー面52が形成されている。
【選択図】 図14

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるスライド式のブームスプレーヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のブームスプレーヤとしては、走行可能な機体フレームに第1ブームが揺動可能に設けられ、この第1ブームに第2ブームが第1ブームに沿って移動可能に設けられ、第1ブームおよび第2ブームの一方に第1ブーム、第2ブームに沿って形成された案内溝を第1ブームおよび第2ブームの他方に設けられた支持ローラーが転動することにより、第1ブームに第2ブームが移動可能に支持されている。
そして、従来、前記案内溝は横断面形状が方形に形成され、この案内溝を円柱状(縦断面形状が方形)の支持ローラーが転動するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公昭63−35823号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のブームスプレーヤにあっては、横断面形状が方形の案内溝を断面形状が方形の支持ローラーが転動するので、案内溝の側面に支持ローラーの側面が面接触するため、摺動抵抗が大きい。そのため、第1ブームに沿って第2ブームを移動させるためには、支持ローラーの転がり抵抗に加えて支持ローラーの摺動抵抗を上回るトルクが必要とされるので、第2ブームの移動用のモーターの出力を大きくするか、あるいはモーターの駆動スプロケットの径を小さくして第2ブームの移動速度を遅くし、モーターの駆動トルクを増大させる必要がある。前者の場合にはモーターのコストの上昇に招来し、一方後者の場合には第2ブームの移動速度が遅くなるという問題がある。
さらには、第1ブームあるいは第2ブームにそり等の変形が発生すると、支持ローラーの摺動抵抗がさらに大きくなり、第2ブームの移動が困難になる虞がある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、案内溝を支持ローラーが転動して、第1ブームに沿って第2ブームが移動する際の摺動抵抗を低減させることができるブームスプレーヤを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載のブームスプレーヤは、走行可能な機体フレーム(1)に設けられた第1ブーム(24)に、第2ブーム(31)が第1ブーム(24)に沿って移動可能に設けられ、第1ブーム(24)および第2ブーム(31)の一方に第1ブーム(24)、第2ブーム(31)に沿って形成された案内溝(62、45)を第1ブーム(24)および第2ブーム(31)の他方に設けられた支持ローラー(43、42)が転動することにより、第1ブーム(24)に第2ブーム(31)が移動可能に支持されているブームスプレーヤであって、前記案内溝(62、45)の底面(63、46)の両側端部にそれぞれ、端に向かうにつれて次第に前記案内溝(62、45)の開口側に向かう斜状面(65、48)が形成されているとともに、前記支持ローラー(43、42)の転動面(67、51)の両側端部にそれぞれ、端に向かうにつれて次第に前記支持ローラー(43、42)の半径方向中心側に向かう斜状面(68、52)が形成されていることを特徴とする。
【0007】
ここで、案内溝および支持ローラーの斜状面は、平面的な斜面(テーパー面)であってもよいし、あるいは湾曲した面であってもよい。
【0008】
請求項1に記載の発明においては、第2ブームが第1ブームに沿って移動されるのに伴って、支持ローラーが転動すると、案内溝の底面の両側端部の斜状面に支持ローラーの両側端部の一方または両方の斜状面が接触する。この場合、案内溝の斜状面と支持ローラーの斜状面が異なる傾斜角度のテーパー面または異なる曲率の曲面の場合には、案内溝の底面の両側端部の斜状面に支持ローラーの転動面の両側端部の一方または両方の斜状面の外側縁が線接触するので、摺動抵抗が非常に少ない。一方、案内溝の斜状面と支持ローラーの斜状面が同一傾斜角度のテーパー面または同一曲率の曲面の場合には、案内溝の底面の両側端部の斜状面に支持ローラーの転動面の両側端部の一方または両方の斜状面が面接触するが、この接触面積が小さいため、この場合も摺動抵抗が非常に少ない。したがって、第1ブームに沿って第2ブームを移動させる必要なトルクは、殆ど支持ローラーの転がり抵抗のみになり、このためモーター等の駆動手段の出力を小さくすることができるし、あるいはモーター等の駆動手段の駆動スプロケット等の径を大きくするなどして、第2ブームの移動速度を早くすることができる。
【0009】
さらに、案内溝の側面と支持ローラーの側面との間に大きめのクリアランス(隙間)を設けても、支持ローラーの横方向の移動は、案内溝の斜状面と支持ローラーの斜状面との接触により規制され、また支持ローラーの上下方向(案内溝の開口および底面方向)の移動は、案内溝の底面と支持ローラーの転動面との接触により規制されるので、支持ローラーに大きながたつきが発生することがない。このように案内溝の側面と支持ローラーの側面との間のクリアランスを大きく取ることができるので、第1ブームあるいは第2ブームにある程度のそり等の変形が発生しても、側面の面接触による大きな摺動抵抗が生じないため、第2ブームの移動が可能となる。
【0010】
請求項2に記載のブームスプレーヤは、請求項1に記載の発明において、前記案内溝(62、45)の前記斜状面(65、48)および前記支持ローラー(43、42)の前記斜状面(68、52)は、テーパー面であることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明においては、案内溝および支持ローラーの斜状面がテーパー面であるので、加工が容易である。
【0012】
請求項3に記載のブームスプレーヤは、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1ブーム(24)および第2ブーム(31)はそれぞれ、アルミニウム合金製の押出形材から形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明においては、第1ブームおよび第2ブームがアルミニウム合金製の押出形材からなるので、案内溝の形成が容易であるとともに、案内溝を正確に直線的に形成することができる。
【0014】
なお、上記における括弧内の符号は、図面において対応する要素を便宜的に表記したものであり、したがって本発明は図面上の記載に限定されるものではない。これは、「特許請求の範囲」の欄の記載についても同様である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図8は、本発明の実施の形態に係る自走式ブームスプレーヤを示す図であって、図1は前側から見た斜視図、図2は前側上方から見た斜視図、図3は後側から見た斜視図、図4は後側上方から見た斜視図、図5は正面図、図6は側面図、図7は後面図、図8は平面図であり、図9は先端ブームの移動装置を示す概略構成図であり、図10はサイドブームに先端ブームを格納した状態を示す斜視図であり、図11はサイドブームから先端ブームを完全に突出させた状態を示す斜視図であり、図12はサイドブームから先端ブームを突出させている途中の状態を示す側面図であり、図13は図10のA矢視図であり、図14は図13の要部断面図であり、図15は図12のB−B線に沿う断面図であり、図16はサイドブームの基端部分を示す斜視図であり、図17はサイドブームの横断面の図心を示す図である。なお、図1〜図8において、走行方向右側のサイドブームを補強するワイヤの図示を省略している。
【0016】
図1〜図8に示すように、この4輪走行の自走式ブームスプレーヤにおいては、前後方向が長い概略矩形状の機体フレーム1に、前後の車輪2、3が取り付けられ、これらの前後の車輪2、3の駆動回転により4輪駆動の走行が可能となっている。これらの車輪2、3には同様の細幅の車輪が用いられ、またこれらの車輪2、3から機体フレーム1が上方に離れて取り付けられ、機体フレーム1の地上高さが高くされて、いわゆるハイクリアランス型の自走式ブームスプレーヤとなっている。これにより、この自走式ブームスプレーヤは、水田や圃場において作物を跨いで走行することが可能になっている。
【0017】
機体フレーム1には、前後方向中央部に薬剤タンク5が配設され、この薬剤タンク5の前端部中央には、凹部が形成されており、この凹部に運転席6が設けられている。また、機体フレーム1の前端部には、運転席6の前側に間隔をおいて、運転操作のための操作機器および薬剤散布のための操作機器を備えた操作機器部7が配設されている。運転席6と操作機器部7とにより操作部8が構成されている。また、機体フレーム1には、操作機器部7の前方に、ブームノズル装置10が取り付けられている。また、機体フレーム1には、薬剤タンク5の後側にエンジン部11が配設されている。
【0018】
機体フレーム1の前端部には、4節リンク装置(昇降リンク装置)21が前方に延びるように設置されており、この4節リンク装置21が油圧シリンダの伸縮動作により作動され、4節リンク装置21の前側リンクに固定されたブームノズル装置10のセンターブーム23が昇降移動されるようになっており、これによりブームノズル装置10が上下方向の位置を調節できるようになっている。
【0019】
ブームノズル装置10のセンターブーム23は、機体フレーム1の左右方向に機体フレーム1の幅より少し長く水平に延びており、このセンターブーム23の左右両端部にはそれぞれ、サイドブーム(第1ブーム)24、24が連結されている。各サイドブーム24は、電動油圧シリンダ25の伸縮動作によって鉛直支点26を中心に水平回動可能とされているとともに、電動油圧シリンダ27の伸縮動作によって水平支点28を中心に上下回動可能とされており(図6および図8参照)、これにより散布作業時には、センターブーム23と一直線状になるように位置することができ、また移動時や格納時には、先端側が上を向くように機体フレーム1の斜め後方に傾斜して位置することができるようになっている。
【0020】
また、図16に示すように、センターブーム23とサイドブーム24との間には、安全ばね(衝撃緩衝装置)としての引っ張りコイルばね29が設けられており、散布作業時に、すなわちサイドブーム24をセンターブーム23と一直線状になるように位置させた状態で前進走行している時に、サイドブーム24が障害物等に接触した際に、サイドブーム24が引っ張りコイルばね29の付勢力に抗して水平方向後方に回動して衝撃を吸収するようにようになっている。水平方向後方に回動したサイドブーム24は、引っ張りコイルばね29の水平方向前方へ付勢力により、水平方向前方に回動し、センターブーム23に設置されたストッパ30に当接して、センターブーム23と一直線状になる。
【0021】
各サイドブーム24にはそれぞれ、先端ブーム(第2ブーム)31がサイドブーム24に沿って移動可能に設けられている。
この先端ブーム31の移動装置を、図9の概略構成図を参照しながら説明する。サイドブーム24の基端部および先端部にはそれぞれ、スプロケット32およびワイヤローラー33が取り付けられ、スプロケット32およびワイヤローラー33にはそれぞれ、チェーン34およびワイヤ35が巻き付けられ、これらのチェーン34およびワイヤ35の一端部同士がジョイント36により連結されるとともに、チェーン34およびワイヤ35の他端部がそれぞれ、先端ブーム31の基端部に固定された元ブラケット37に固定されている。
【0022】
そして、スプロケット32をモーター38により同図において時計方向に回転駆動させると、チェーン34およびワイヤ35がサイドブーム24の基端部から先端部側へ移動するのに伴って、先端ブーム31がサイドブーム24に沿って先端側に移動して行き、先端ブーム31がサイドブーム24の先端部から突き出て、ブーム全体の長さが伸長する。一方、スプロケット32をモーター38により同図において反時計方向に回転駆動させると、チェーン34およびワイヤ35がサイドブーム24の先端部から基端部側へ移動するのに伴って、先端ブーム31がサイドブーム24に沿って基端側に移動して行き、先端ブーム31がサイドブーム24内に収納されて、ブーム全体の長さが縮まる。
【0023】
次に、先端ブーム31を移動自在に支持するローラー支持装置について、説明する。
図10、図11および図12に示すように、サイドブーム24および先端ブーム31はそれぞれ、アルミニウム合金製の押出形材からなる筒状の細長い部材である。サイドブーム24の先端部には、先ブラケット41がボルト、ナットにより固定されており、この先ブラケット41には、3つの支持ローラー42が回転自在に取り付けられている。また、先端ブーム31の基端部にボルト、ナットにより固定され、チェーン34およびワイヤ35の端部が取り付けられている前記元ブラケット37には、2つの支持ローラー43が回転自在に取り付けられている。
【0024】
サイドブーム24の先ブラケット41の3つの支持ローラー42は、1つが上側、他の2つが下側に配置され、先端ブーム31を上下から挟持して、先端ブーム31を先端ブーム31の長手方向に移動可能に支持している。
この支持構造をさらに詳しく説明すると、図13に示すように、先端ブーム31は、水平状態において上下対象に形成されており、上面および下面にはそれぞれ、先端ブーム31の長手方向に連続して延びる案内溝45、45が形成されている。この案内溝45は、先端ブーム31が水平状態において、水平に延びる底面46と、垂直に延びる両側面47、47とを備えており、底面46の両側端部にはそれぞれ、端に向かうにつれて次第に案内溝45の開口側に向かうテーパー面(斜状面)48、48が形成されている。一方、支持ローラー42の転動面51の両側端部にはそれぞれ、端に向かうにつれて次第に支持ローラー42の半径方向中心側に向かうテーパー面(斜状面)52、52が形成されている。これらのテーパー面52、52は案内溝45のテーパー面48、48とは、同一傾斜角度とされていても、異なる傾斜角度とされていてもよい。
【0025】
図14に示すように、サイドブーム24の先ブラケット41から支持ローラー42までの距離は、段付きボルト55とカラー56を用いて設定されている。すなわち、段付きボルト55には、先ブラケット41と段付きボルト55の段部57との間にカラー56が介在されるとともに、段部57と頭部58との間に支持ローラー42が回転自在に取り付けられ、ナット59が締め付けられることにより、段付きボルト55が先ブラケット41に固定されており、カラー56の長さ寸法により、先ブラケット41から支持ローラー42までの距離が設定できるようになっている。これにより、支持ローラー42が先端ブーム31の案内溝45の幅方向において嵌合するようになっている。
【0026】
図12に示すように、先端ブーム31の元ブラケット37の2つの支持ローラー43は、上下方向斜めに配置され、サイドブーム24の内面にころがり接触して、先端ブーム31をサイドブーム24に沿って移動可能に支持している。
この支持構造をさらに詳しく説明すると、図15に示すように、サイドブーム24は、水平状態において上下対象に形成されており、内面61の上部および下部にはそれぞれ、サイドブーム24の長手方向に連続して延びる案内溝62、62が形成されている。この案内溝62は、サイドブーム24が水平状態において、水平に延びる底面63と、垂直に延びる両側面64、64とを備えており、底面63の両側端部にはそれぞれ、端に向かうにつれて次第に案内溝62の開口側に向かうテーパー面(斜状面)65、65が形成されている。一方、支持ローラー43の転動面67の両側端部にはそれぞれ、端に向かうにつれて次第に支持ローラー43の半径方向中心側に向かうテーパー面(斜状面)68、68が形成されている。これらのテーパー面68、68は案内溝62のテーパー面65、65とは、同一傾斜角度とされていても、異なる傾斜角度とされていてもよい。
支持ローラー43は、支持ローラー42の場合と同様に、段付きボルトおよびカラーを用いて先端ブーム31の元ブラケット37に取り付けられている。
【0027】
センターブーム23、各サイドブーム24および各先端ブーム31にはそれぞれ、ノズルパイプ71、72、73が取り付けられ、各ノズルパイプ71、72、73にはそれぞれ、複数個のノズル74がほぼ等間隔に取り付けられている。
【0028】
図15および図16に示すように、サイドブーム24の基端部には、元ブラケット81がボルト、ナットにより固定されている。この元ブラケット81には、2つの細長い板状の支持部材82、83がサイドブーム24の先端側から見て逆「ハ」字状に斜め上方に突出して固定されている。また、図10、図11および図13に示すように、サイドブーム24の先端部の先ブラケット41にも、2つの細長い板状の支持部材84、85がサイドブーム24の先端側から見て逆「ハ」字状に斜め上方に突出して固定されている。
【0029】
図10および図11に示すように、サイドブーム24が散布状態(水平状態)において、前側に位置する元ブラケット81の支持部材82と先ブラケット41の支持部材84との間、および後側に位置する83と支持部材85との間にはそれぞれ、ワイヤ(補強部材)86およびワイヤ(補強部材)87が張った状態で取り付けられている。各ワイヤ86、87の両端部にはそれぞれ、ねじ部が設けられており、これらの各ねじ部が各支持部材82、83、84、85に挿通されて、2つのナットがこれらの各ねじ部に各支持部材82、83、84、85の外側からダブルナットとして螺合されることにより、各ワイヤ86、87の両端部がそれぞれ、各支持部材82、83、84、85に固定されるとともに、ナットの締め付け具合により各ワイヤ86、87に付与される張力が調整される。図15および図17に示すように、これらのワイヤ86およびワイヤ87は、筒状のサイドブーム24の横断面の図心Cから上方でかつ左右対称の位置に、サイドブーム24に沿って設けられている。
【0030】
図10、図11および図16に示すように、サイドブーム24が散布状態(水平状態)において、前側に位置するワイヤ86には、コイルホース88が吊設されている。このコイルホース88の一端部は支持部材82に固定されているとともに、他端部は先端ブーム31の元ブラケット37に固定されており、先端ブーム31がサイドブーム24から伸縮移動するに伴って、コイルホース88がワイヤ86に沿って伸び縮みするようになっている。コイルホース88の一端部はポンプの吐出側の配管に接続され、他端部は先端ブーム31のノズルパイプ73に接続されている。
【0031】
図1〜図8に示すように、操作部8の操作機器部7には、フロントカバー91が設置されており、このフロントカバー91の運転席6に対向する面にはフロントパネル92が設けられ、ここに薬剤散布のための操作機器が集中して設置されている。例えば、ノズル74への薬剤(薬液)供給を開始したり、停止したりするための開閉弁レバーや、センターブーム23の昇降移動、各サイドブーム24の開閉移動および各先端ブーム31の伸縮移動を行うために、油圧シリンダ25、27やモーター38等を作動させるためのレバーなどが設けられている。また、フロントパネル92の下側には、ブレーキペダル、クラッチペダルおよびアクセルペダル等が設置され、さらに操作機器部7には、運転席6に対峙する位置にハンドル93が設置されている。さらに、操作機器部7には、電磁クラッチのスイッチその他の操作機器が設置されている。
【0032】
操作部8には、この操作部8の上部を囲うように四角枠上のフレーム95が設置されており、このフレーム95に屋根96および透明なフロントカバー97が取り付けられている。
また、機体フレーム1の後端部の両側端部にはそれぞれ、L字状の支持棒98が立設されており、移動時や格納時には、サイドブーム24が支持棒98の先端部に載置されている。これにより、サイドブーム24および先端ブーム31が先端側が上を向くように機体フレーム1の斜め後方に傾斜して、サイドブーム24および先端ブーム31が支持棒98に支持されている。サイドブーム24の先端寄りの下面には、下方に突出する台形状のガード部材99が設けられている。このガード部材99は、センターブーム23が上昇移動されて、支持棒98のサイドブーム24の支持位置が変化した時に、支持棒98に当接されるようになっており、これにより支持棒98のサイドブーム24に対する支持位置の変化により、支持棒98がノズル74に接触して損傷するのを防止している。
【0033】
エンジン部11には、エンジン、ポンプ、およびトランスミッション(ミッション)等が設けられており、機体フレームから上方に位置する部分は、前面および下面が空いている箱状のエンジン部カバー11Aにより覆われている。エンジン部カバー11Aの前端部は、薬剤タンク5の後面に突き当てられており、これによりエンジン部カバー11Aの空いている前面は、薬剤タンク5の後面によって塞がれている。
【0034】
このように構成された自走式ブームスプレーヤにおいては、散布作業時には、サイドブーム24および先端ブーム31をセンターブーム23と一直線状になるように位置され、ポンプにより薬剤タンク5から各ブームのノズル74に薬液(散布液)が圧送されて、ノズル74から噴霧される。この場合、センターブーム23の高い位置調整や、サイドブーム24や先端ブーム31等の移動、あるいは薬液の供給開始・停止等は、運転席6の作業者が、操作部8の操作機器部7に設置されたレバー等を操作して行う。
【0035】
このような自走式ブームスプレーヤにあっては、先端ブーム31がサイドブーム24に沿って移動されるのに伴って、支持ローラー42、43が転動すると、案内溝45、62の底面46、63の両側端部のテーパー面48、65に支持ローラー42、43の転動面51、67の両側端部のテーパー面52、68の一方または両方が接触する。そして、案内溝45、62の底面46、63の両側端部のテーパー面48、65と支持ローラー42、43の転動面51、67の両側端部のテーパー面52、68が異なる傾斜角度のテーパー面場合には、案内溝45、62の底面46、63の両側端部のテーパー面48、65に、支持ローラー42、43の転動面51、67の両側端部の一方または両方のテーパー面48、65の外側縁が線接触するので、摺動抵抗が非常に少ない。一方、45、62の底面46、63の両側端部のテーパー面48、65と支持ローラー42、43の両側端部のテーパー面52、68が同じ傾斜角度のテーパー面場合には、案内溝45、62の底面46、63の両側端部のテーパー面48、65に、支持ローラー42、43の両側端部の一方または両方のテーパー面が面接触するが、この接触面積が小さいため、この場合も摺動抵抗が非常に少ない。したがって、サイドブーム24に沿って先端ブーム31を移動させる必要なトルクは、殆ど支持ローラー42、43の転がり抵抗のみになり、このためモーター38の出力を小さくすることができるし、あるいはモーター38のスプロケットの径を大きくするなどして、先端ブーム31の移動速度を早くすることができる。
【0036】
さらに、案内溝45、62の側面47、64と支持ローラー42、43の側面との間に大きめのクリアランス(隙間)を設けても、支持ローラー42、43の横方向の移動は、案内溝45、62のテーパー面48、65と支持ローラー42、43のテーパー面52、68との接触により規制され、また支持ローラー42、43の上下方向(案内溝45、62の開口および底面46、63方向)の移動は、案内溝45、62の底面46、63と支持ローラー42、43の転動面51、67との接触により規制されるので、支持ローラー42、43に大きながたつきが発生することがない。このように案内溝45、62の側面47、64と支持ローラー42、43の側面との間のクリアランスを大きく取ることができるので、サイドブーム24あるいは先端ブーム31にある程度のそり等の変形が発生しても、側面の面接触による大きな摺動抵抗が生じないため、先端ブーム31を移動させることができる。
また、サイドブーム24および先端ブーム31がアルミニウム合金製の押出形材からなるので、案内溝62、45を容易に形成することができるとともに、案内溝62、45を正確に直線的に形成することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載のブームスプレーヤによれば、案内溝の底面の両側端部にそれぞれ斜状面を形成するとともに、支持ローラーの転動面の両側端部にそれぞれ斜状面を形成したので、支持ローラーが転動すると、案内溝の底面の両側端部の斜状面に支持ローラーの転動面の両側端部の斜状面の一方または両方が、線接触または接触面積が狭い面接触をするため、摺動抵抗が非常に少ない。したがって、第1ブームに沿って第2ブームを移動させる必要なトルクを小さくすることができるし、あるいはモーター等の駆動手段の駆動スプロケット等の径を大きくするなどして、第2ブームの移動速度を早くすることができる。
さらに、支持ローラーの横方向の移動を案内溝の斜状面と支持ローラーの斜状面との接触により規制することができるとともに、支持ローラーの上下方向の移動を案内溝の底面と支持ローラーの転動面との接触により規制することができる。そのため、案内溝の側面と支持ローラーの側面との間にクリアランスを大きく取ることができるので、第1ブームあるいは第2ブームにある程度のそり等の変形が発生しても、側面の面接触による大きな摺動抵抗が生じないため、第2ブームを移動することができる。
【0038】
請求項2に記載のブームスプレーヤによれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を奏するとともに、案内溝および支持ローラーの斜状面をテーパー面としたので、容易に加工することができる。
【0039】
請求項3に記載のブームスプレーヤによれば、請求項1または請求項2に記載の発明と同様の作用効果を奏するとともに、第1ブームおよび第2ブームがアルミニウム合金製の押出形材からなるので、案内溝を容易に形成することができるとともに、案内溝を正確に直線的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自走式ブームスプレーヤを示す図であって、前側から見た斜視図である。
【図2】同、前側上方から見た斜視図である。
【図3】同、後側から見た斜視図である。
【図4】同、後側上方から見た斜視図である。
【図5】同、正面図である。
【図6】同、側面図である。
【図7】同、後面図である。
【図8】同、平面図である。
【図9】先端ブームの移動装置を示す概略構成図である。
【図10】サイドブームに先端ブームを格納した状態を示す斜視図である。
【図11】サイドブームから先端ブームを完全に突出させた状態を示す斜視図である。
【図12】サイドブームから先端ブームを突出させている途中の状態を示す側面図である。
【図13】図10のA矢視図である。
【図14】図13の要部断面図である。
【図15】図12のB−B線に沿う断面図である。
【図16】サイドブームの基端部分を示す斜視図である。
【図17】サイドブームの横断面の図心を示す図である。
【符号の説明】
1 機体フレーム
24 サイドブーム(第1ブーム)
31 先端ブーム(第2ブーム)
42、43 ローラー
45、62 案内溝
46、63 底面
48、65 テーパー面(斜状面)
51、67 転動面
52、68 テーパー面(斜状面)

Claims (3)

  1. 走行可能な機体フレーム(1)に設けられた第1ブーム(24)に、第2ブーム(31)が第1ブーム(24)に沿って移動可能に設けられ、第1ブーム(24)および第2ブーム(31)の一方に第1ブーム(24)、第2ブーム(31)に沿って形成された案内溝(62、45)を第1ブーム(24)および第2ブーム(31)の他方に設けられた支持ローラー(43、42)が転動することにより、第1ブーム(24)に第2ブーム(31)が移動可能に支持されているブームスプレーヤであって、前記案内溝(62、45)の底面(63、46)の両側端部にそれぞれ、端に向かうにつれて次第に前記案内溝(62、45)の開口側に向かう斜状面(65、48)が形成されているとともに、前記支持ローラー(43、42)の転動面(67、51)の両側端部にそれぞれ、端に向かうにつれて次第に前記支持ローラー(43、42)の半径方向中心側に向かう斜状面(68、52)が形成されていることを特徴とするブームスプレーヤ。
  2. 前記案内溝(62、45)の前記斜状面(65、48)および前記支持ローラー(43、42)の前記斜状面(68、52)は、テーパー面であることを特徴とするブームスプレーヤ。
  3. 前記第1ブーム(24)および第2ブーム(31)はそれぞれ、アルミニウム合金製の押出形材から形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブームスプレーヤ。
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