JP2004313475A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】主制御手段の負担を増加させることなく、確率変動状態中や変動時間短縮状態中の演出面の向上を行い、確率変動状態中や変動時間短縮状態中の遊技者に優越感を持たせる遊技機を提供する。
【解決手段】統括制御基板の統括CPUは、大当り継続回数が4回より多いか否かの判定を行う。統括CPUが肯定であると判定した場合は、大当り継続回数が4回より多いということで、演出内容パターン振分テーブル2を選択し、演出内容パターン決定乱数を抽出して、演出内容パターン振分テーブル2から演出内容パターンを決定する。一方、統括CPUが否定であると判定した場合は、大当り継続回数が4回以下であるということで、演出内容パターン振分テーブル1を選択し、演出内容パターン決定乱数を抽出して、演出内容パターン振分テーブル1から演出内容パターンを決定する。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特別遊技状態の継続回数に応じて遊技演出を変化させる遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、始動入賞口に遊技球が入賞したことに起因して大当り判定を行うと共に、図柄表示装置の可変表示器で複数の図柄(特別図柄)を変動させて図柄組み合わせゲームを行い、所定の図柄組み合わせが表示された場合には、遊技者にとって有利な大当り状態の付与が行われる遊技機が知られている。また、このような遊技機にあって、所定の図柄組み合わせのうち、特定の図柄組み合わせが表示された場合には、大当り状態を付与するとともに、大当り確率が低確率(例えば、356.3分の1)から高確率(例えば、62.8分の1)に変動する確率変動式遊技機というものが知られている。
【0003】
更に、確率変動状態が終了し、再び大当り確率が低確率に戻った場合でも、図柄組み合わせゲームが所定回数分(例えば、100回)行われるか、又は所定回数以内であって前記所定の図柄組み合わせが表示されるまで、普通図柄変動時間の短縮を行う変動時間短縮状態にする変動時間短縮式遊技機も知られている。確率変動状態が終了する条件としては、例えば、確率変動状態中に非特定図柄の組み合わせで大当りする場合等がある。これらの変動時間短縮式遊技機において、変動時間短縮状態(以下適宜「時短」という)中は普通図柄の変動時間の短縮を行うとともに、特別図柄の変動を行う契機となる始動入賞口に遊技球が入賞し易くなるように該入賞口に設けられた開閉羽根の開放時間の延長が行われる。その為、時短中、遊技者は遊技球の消費が少ない状態で遊技を行うことができる。
【0004】
ところで、上記のような従来の遊技機においては、確率変動状態中や時短中に行われる図柄組み合わせゲームの表示内容が通常状態時と同一に設定されており、遊技者には、面白みに欠けるという問題があった。そこで、近時は、確率変動状態中に特定の図柄組み合わせが表示された回数に応じて、図柄表示装置の可変表示部の背景色を変化させて確率変動状態の継続回数を遊技者に知らせる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、確率変動状態の継続回数に応じて、図柄組み合わせゲームにおいて所定の図柄組み合わせが表示される可能性を予め報知する予告の態様を切換え、遊技者の遊技への期待感を高めるような技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−155022号公報
【特許文献2】
特開2002−119695号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、特定の図柄組み合わせが表示された回数に応じて、確率変動状態中に背景色を変化させているものの、これらは遊技者に確率変動状態であることを報知するためのものである。そのため、図柄組み合わせゲームの演出内容(例えば、リーチ演出)を変化させることは行われておらず、図柄組み合わせゲームに興趣を持たせるというものではなかった。また、特許文献2に記載された技術では、確率変動状態の継続回数に応じて予告の態様を変化させたため、遊技者は確率変動状態中に行われる図柄組み合わせゲームの演出内容に興味が持てるようになったものの、確率変動状態の継続回数のカウントや予告の態様の選択は、主制御手段で行われていた。
【0007】
即ち、主制御手段は、図柄表示装置の制御を行う図柄表示手段や、電飾ランプの制御を行うランプ制御手段や、スピーカの制御を行う音声制御手段といった複数のサブ制御手段を制御している。更に、払出装置の制御を行う払出制御手段を制御している。そのため、確率変動状態の継続回数のカウントや予告の態様の選択を行った場合には、主制御手段の制御内容が増加し、負担が大きくなる虞があるという問題があった。
【0008】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、主制御手段の負担を増加させることなく、確率変動状態中や変動時間短縮状態中の演出面の向上を行い、確率変動状態中や変動時間短縮状態中の遊技者に優越感を持たせることができる遊技機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、遊技機全体の制御を行う主制御手段と、前記主制御手段が出力した各種の制御信号に基づいて所定の制御指示信号を出力するサブ制御手段と、前記サブ制御手段が出力した制御指示信号に基づいて遊技演出を行う演出実行手段とを備え、前記遊技演出の一環として図柄の組み合わせゲームが行われ、最終的に停止した図柄の組み合わせの種類に応じて大当り終了後に大当りの抽選確率が通常状態である低確率から高確率に変動する確率変動状態、及び前記遊技演出を行うための契機となる始動入賞手段に対して遊技球を入賞し易くするか否かの抽選結果を導出する時間が短縮される変動時間短縮状態を付与可能に構成された遊技機において、前記主制御手段は、入賞検出信号に基づいて抽選を行い大当りか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段で大当りと判定された場合に、当該大当り終了後の遊技状態又は前記変動時間短縮状態に関して、大当りの継続又は大当りの非継続を示す所定の状態信号を出力する状態信号出力手段とを備え、前記サブ制御手段は、前記状態信号出力手段からの前記所定の状態信号のうち、大当りの継続を示す状態信号の入力をもとに大当り継続回数を所定条件で累積して記憶する大当り継続回数記憶手段と、前記大当り継続回数記憶手段により累積された大当り継続回数に応じて、前記遊技演出の具体的な演出内容を決定する演出内容決定手段と、該演出内容決定手段で決定した演出内容に対応した演出内容信号を前記演出実行手段へ前記所定の制御指示信号として出力する演出内容信号出力手段とを備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記主制御手段は、前記大当り判定手段で大当りと判定された場合に前記図柄の組み合わせゲームで最終的に停止させる停止図柄の組み合わせの種類が前記確率変動状態を付与する特定図柄の組み合わせであるか、又は前記確率変動状態を付与しない非特定図柄の組み合わせであるかを判定する図柄判定手段を更に備え、前記状態信号出力手段は、前記図柄判定手段で特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に前記大当りの抽選確率が高確率になることを示すための高確率状態信号を出力する一方、前記図柄判定手段で非特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に前記大当りの抽選確率が低確率になることを示すための低確率状態信号、又は前記変動時間短縮状態が開始されることを示すための変動時間短縮状態信号を出力し、更に、当該変動時間短縮状態信号を出力した場合において前記変動時間短縮状態が開始された後に予め定められた所定回数図柄の組み合わせゲームが行われて前記変動時間短縮状態が終了した場合には、変動時間短縮状態が終了することを示すための変動時間短縮状態終了信号を出力する構成とされ、前記サブ制御手段の前記大当り継続回数記憶手段は、前記高確率状態信号又は変動時間短縮状態信号の入力をもとに大当り継続回数を所定条件で累積して記憶する構成とされていることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記サブ制御手段は、前記状態信号出力手段からの前記所定の状態信号のうち、大当りの非継続を示す状態信号を入力した場合、前記大当り継続回数記憶手段において累積して記憶された大当り継続回数をクリアする大当り継続回数クリア手段を更に備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、前記大当り継続回数クリア手段は、前記状態信号出力手段から低確率状態信号又は変動時間短縮状態終了信号を入力した場合に、前記大当り継続回数記憶手段において累積して記憶された大当り継続回数をクリアすることを要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の遊技機において、前記サブ制御手段は、前記大当り継続回数記憶手段により累積された大当り継続回数に応じて、複数段階の区分を設定する区分設定手段と、それぞれの区分に応じて1つ又は複数の演出内容を記憶した演出内容記憶手段とを更に備え、前記演出内容決定手段は、前記演出内容記憶手段に記憶された区分に応じた演出内容から、実行する演出内容を選択することを要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機10」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図10に基づき説明する。
【0015】
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、各種遊技の状態(図柄変動、大当り状態など)に応じて点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行う演出実行手段としての電飾ランプ16及び遊技盤ランプ18が設けられている。前枠14の前面側には、賞球の払出し時に点灯し、発光によって入賞報知を行う賞球ランプ17が設けられている。上球皿15の両側方には、前記遊技の状態に応じて各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行う演出実行手段としてのスピーカ19が配置されている。中枠12の下部には、下球皿20及び発射装置21が装着されている。
【0016】
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、可変表示器H,特別図柄始動記憶数表示器30,普通図柄始動記憶数表示器31,可動役物(図示略)等を備えた演出実行手段としての表示装置Inが配設されている。そして、可変表示器Hには、図2に示すように、特別図柄表示部22と普通図柄表示部23が一体に構成されている。この液晶式の可変表示器H(特別図柄表示部22と普通図柄表示部23)では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われ演出実行手段として機能するようになっている。なお、本明細書及び図面において、「特図」は「特別図柄」を、「普図」は「普通図柄」を略した記載であり、「特図」の記載は「特別図柄」と、「普図」の記載は「普通図柄」と夫々読み替えることができるものとする。
【0017】
特図表示部22では、表示演出に関連して、複数種類の特図を変動させて(特図変動)、複数列の特図による図柄組み合わせを導出させる特図組み合わせゲームが行われるようになっている。本実施形態では、特図組み合わせゲームにおいて3列の特図による図柄組み合わせを導出し、該図柄組み合わせを構成する各列の特図の種類を10種類と定めている。具体的には、各列の特図の種類を、0,1,2,3,4,5,6,7,8,9の10種類の数字としている。そして、遊技者は、特図表示部22において、最終的に停止(確定停止)した図柄組み合わせ(本願では「停止図柄」という)から大当り又ははずれを認識できる。
【0018】
特図表示部22に停止した全列の特図が同一種類の場合には、その図柄組み合わせから大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが、図柄組み合わせゲームにおける大当りの組み合わせとなる。本実施形態では、大当り組み合わせを[000][111][222][333][444][555][666][777][888][999]の10種類と定めている。そして、大当り組み合わせが停止した場合、遊技者には、遊技者にとって有利となる大当り状態(特別遊技状態)が付与される。
【0019】
また、本実施形態のパチンコ機10は、遊技者側から見て左列(左特図)→右列(右特図)→中列(中特図)の順に図柄変動が停止するようになっている。そして、図柄変動の停止によって導出された左特図と右特図が同一種類の場合にはリーチを認識できる。このリーチは、特図表示部22において、ゆれ変動状態(一旦停止)とされた左特図と右特図の図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)から認識できる。
【0020】
また、普図表示部23では、複数種類の普図を変動させて(普図変動)、複数列の普図による図柄組み合わせを導出させる普図組み合わせゲームが行われるようになっている。本実施形態では、普図組み合わせゲームにおいて2列の普図による図柄組み合わせを導出し、図柄組み合わせを構成する各列の普図の種類を2種類と定めている。具体的には、各列の普図の種類を、7と−(バー)の2種類とし、「7」を当り図柄と定める一方で、「−(バー)」をはずれ図柄と定めている。なお、例えば、LED等を点滅させ抽選を表示するようなものも本願では「普図変動」に含めている。
【0021】
そして、遊技者は、普図表示部23において、最終的に停止(確定停止)した図柄組み合わせ(停止図柄)から当り又ははずれを認識できる。普図表示部23に停止した全列の普図が当り図柄の場合には、その図柄組み合わせから当りを認識できる。この当りを認識できる図柄組み合わせが、普図組み合わせゲームにおける当りの組み合わせとなる。本実施形態では、当り組み合わせを[77]の1種類と定めている。また、普図表示部23に停止した全列の普図が当り図柄でない場合には、その図柄組み合わせからはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが、普図組み合わせゲームにおけるはずれの組み合わせとなる。本実施形態では、はずれ組み合わせを[7−][−7][−−]の3種類と定めている。
【0022】
表示装置Inの下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う開閉羽根24(いわゆる電動チューリップ)を備えた始動入賞手段である始動入賞口25が配設されている。始動入賞口25には、入賞した遊技球を検出する始動入賞口センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口25は、遊技球の入賞検出を契機に、特図組み合わせゲームの始動条件(特図変動の始動条件)を付与し得る。
【0023】
また、始動入賞口25は、遊技球の入賞検出を契機に、遊技者に対して所定個数(例えば4個)の遊技球(賞球)の払出条件を付与し得る。前記開閉羽根24は、普図表示部23の表示態様(図柄組み合わせ)が、予め定めた表示態様になったことに関連して、開閉動作するようになっている。より詳しくは、普図組み合わせゲームによって導出され、停止した図柄組み合わせが、当り組み合わせ([77])になったことに関連して、開閉動作するようになっている。当り組み合わせで停止した場合、遊技者には、開閉羽根24の開動作によって始動入賞口25への入賞がし易くなる有利な遊技状態が付与される。また、始動入賞口25の左右両側方には、始動入賞ゲート26が配設されている。始動入賞ゲート26の奥方には、入賞した遊技球を通過検出するためのゲートセンサSE2(図3に示す)が設けられている。始動入賞ゲート26は、遊技球の入賞検出を契機に、可変表示ゲームの始動条件(普図変動の始動条件)を付与し得る。
【0024】
始動入賞口25の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口27が配設されている。大入賞口27は、特図表示部22の表示態様(図柄組み合わせ)が、予め定めた表示態様になったことに関連して、開閉動作するようになっている。より詳しくは、特図組み合わせゲームによって導出され、停止した停止図柄として表示された図柄組み合わせが、大当り組み合わせになったことに関連して、開閉動作するようになっている。大当り組み合わせで停止した場合、遊技者には大当り状態が付与され、大入賞口27の開閉動作によって遊技球が入賞可能となり、多数の遊技球(賞球)が獲得できるチャンスを得ることができる。
【0025】
前記大入賞口27の開放及び閉鎖は、所定の継続条件の成立(1ラウンド中に特定入賞(V入賞)が有る)によって、予め定めた規定ラウンド数(例えば15ラウンド)だけ繰り返し行われるようになっている。なお、「1ラウンド」は、大入賞口27が開放されてから再び閉鎖される迄である。従って、大当り状態が付与されると、最初にオープニング演出が行われ、該オープニング演出の終了後、各ラウンドの遊技が行われる。そして、最終ラウンドの遊技が終了すると、エンディング演出が行われ、該エンディング演出の終了後、大当り状態が付与される前又は大当り状態中に保留されていた特図組み合わせゲームがあれば、該特図組み合わせゲームが開始する。ここで、「大当り状態」とは、大当り状態の付与に基づくオープニング演出開始から、最終ラウンドの遊技終了後に行われるエンディング演出の終了までの状態である。
【0026】
また、表示装置Inの左右両側方には、普通入賞口28が配設されている。普通入賞口28の奥方には、入賞した遊技球を検出するための普通入賞口センサSE3(図3に示す)が設けられている。普通入賞口28は、遊技球の入賞検出を契機に、遊技者に対して所定個数(例えば10個)の遊技球(賞球)の払出条件を付与し得る。
【0027】
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動機能を備えている。この確率変動機能は、最終的に停止する特図の組み合わせの種類が予め定めた確率変動図柄(特定図柄)による組み合わせであることを条件に、大当り状態終了後、確率変動状態を遊技者に付与する機能である。具体的には、大当り状態終了後、次回の大当り状態開始時まで又は所定回数(例えば10000回)分の特図組み合わせゲームにて、大当りの抽選確率が通常確率(低確率)から高確率に変動する。例えば、通常確率(低確率)を356.3分の1、高確率を62.8分の1とする。以下、「確率変動」を適宜「確変」と略記する。
【0028】
本実施形態では、確変図柄を、1,3,5,7,9の5種類と定め、特図表示部22で停止した大当り組み合わせが、[111][333][555][777][999]の何れかの場合に、確変の大当りとなる。一方で、大当り組み合わせが予め定めた非確変図柄(非特定図柄)による組み合わせである場合に、通常の大当り状態となり、大当り状態終了後、大当り確率が通常確率になるようになっている。本実施形態では、非確変図柄を、0,2,4,6,8の5種類と定め、特図表示部22で停止した大当り組み合わせが、[000][222][444][666][888]の何れかの場合に通常の大当りとなる。そして、確変状態が付与されると、大当り確率が高確率に変動して大当りが生起されやすくなるため、通常の大当りに比して確変の大当りは、遊技者にとってさらに有利であり、遊技者は、確変の大当りになることを期待しつつ、遊技を行っている。
【0029】
また、特図表示部22において停止した全列の特図が異なる種類の場合又は1列の特図がリーチを構成する特図とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][343]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが、特図組み合わせゲームにおけるはずれの組み合わせとなる。本実施形態では、はずれ組み合わせを10種類の大当り組み合わせを除く特図の組み合わせと定めている。
【0030】
また、本実施形態のパチンコ機10は、変動時間短縮機能を備えている。変動時間短縮機能は、開閉羽根24を開動作させるか否か(始動入賞口25に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出する普図の変動時間が短縮された変動時間短縮状態を遊技者に付与する機能である。即ち、変動時間短縮状態が付与されると、1回の普図組み合わせゲームの時間(普図が変動を開始してから停止する迄の時間)が、例えば、30秒(変動時間短縮状態が付与されていないとき)から5秒(変動時間短縮状態が付与されているとき)に短縮される。この変動時間短縮状態は、全ての通常の大当りによって付与された大当り状態終了後、所定回数(例えば100回)の特図組み合わせゲームが終了する迄、又は前記所定回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。「時短」とは「変動時間短縮」の略である。また、この変動時間短縮状態は、後述する第2の実施形態においては、高確率中の通常の大当りによって付与された大当り状態終了後、所定回数(例えば100回)の特図組み合わせゲームが終了する迄、又は前記所定回数に達する前に大当りが生起される迄の間付与される。
【0031】
そして、始動入賞口25の開閉羽根24は、前記確率変動状態又は前記変動時間短縮状態が付与されている場合と、これらの状態が付与されていない場合(以下、「通常状態」と示す)では、当り状態が付与された際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。即ち、開閉羽根24は、通常状態中よりも確率変動状態中又は変動時間短縮状態中の方が、遊技者にとって有利に動作するように構成されている。具体的に例示すれば、通常状態において、普図変動時間は29.2秒であり、開閉羽根24は、始動入賞口25を0.3秒間、開放させる開閉動作を1回行うようになっている。一方で、確率変動状態中又は変動時間短縮状態中において、普図変動時間は5.0秒であり、開閉羽根24は、始動入賞口25を1.6秒間、開放させる開閉動作を3回行うようになっている。
【0032】
一方、図3に示すように、パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御する主制御手段としての主制御基板32が装着されている。主制御基板32は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御信号を演算処理するようになっている。そして、主制御基板32は、前記制御信号を所定の制御指示信号として出力するようになっている。また、機裏側には、可変表示器H(特図表示部22及び普図表示部23)を制御する表示制御基板33や、電飾ランプ16、賞球ランプ17、遊技盤ランプ18、特図始動記憶数表示器30、及び普図始動記憶数表示器31を制御するランプ制御基板34や、スピーカ19を制御する音声制御基板35が装着されている。
【0033】
また、機裏側には、統括制御基板36が装着されている。この統括制御基板36は、主制御基板32が出力した制御指示信号に基づいて、表示制御基板33、ランプ制御基板34及び音声制御基板35を統括的に制御する統括制御手段として機能する。統括制御基板36は、前記各制御基板33〜35を統括的に制御するために各種処理を実行し、該処理結果に応じて、遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)及び入賞報知を行わせるための制御を指示する各種の制御信号を演算処理するようになっている。そして、統括制御基板36は、前記制御信号を所定の制御指示信号として出力するようになっている。本実施形態では、表示制御基板33,ランプ制御基板34,音声制御基板35,及び統括制御基板36によって、遊技演出及び入賞報知に関する各種制御を実行するサブ制御手段(図3に破線で囲む)を構成している。
【0034】
以下、主制御基板32、表示制御基板33、ランプ制御基板34、音声制御基板35及び統括制御基板36の具体的な構成を図3に基づき説明する。各制御基板32〜36は、主制御基板32に統括制御基板36が接続され、該統括制御基板36に表示制御基板33、ランプ制御基板34及び音声制御基板35が各別に接続されている。そして、統括制御基板36は、主制御基板32から制御指示信号を入力し、表示制御基板33、ランプ制御基板34及び音声制御基板35は、統括制御基板36から制御指示信号を入力するようになっている。
【0035】
主制御基板32は、メインCPU32aを備えており、メインCPU32aにはROM32b及びRAM32cが接続されている。メインCPU32aは、特図組み合わせゲームに関連する大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、はずれ左図柄用乱数、はずれ中図柄用乱数、はずれ右図柄用乱数、リーチ判定用乱数、演出パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。
【0036】
また、メインCPU32aは、普図組み合わせゲームに関連する当り判定用乱数、はずれ左図柄用乱数、はずれ右図柄用乱数などの各種乱数の値を順次更新するようになっている。メインCPU32aは、更新後の各種乱数の値をRAM32cに記憶し、更新前の値を書き換えることにより各種乱数の値を更新している。ROM32bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや、複数種類の演出パターンが記憶されている。RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(特図始動記憶数、普図始動記憶数、各種乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
【0037】
演出パターンは、各列の特図変動が開始してから、全列の図柄(又は図柄組み合わせ)が停止図柄を表示(確定停止)する迄の間において、演出パターン毎に予め定められた遊技演出の時間内における遊技演出の大枠を決定するものである。演出パターンは、図4(a)に示すように、演出パターン(P1〜P9)には、各別に遊技演出の時間(T1〜T9)が定められており、演出パターン(P1〜P9)によって遊技演出の時間が特定可能とされている。この演出パターン(P1〜P9)は、図4(b)〜図4(d)に示すように、大当り演出用とはずれ演出用(リーチありとリーチなし)に分類されてROM32bに記憶されている。大当り演出用の演出パターンに基づき特図組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経て大当り組み合わせで停止する場合とリーチ演出を経ることなく大当り組み合わせで停止する場合がある。しかし、本実施形態では、大当り演出パターンに基づき特図組み合わせゲームが行われる場合には、必ずリーチ演出を経て大当り図柄組み合わせで停止するようになっている。「はずれ演出」は、特図組み合わせゲームが、はずれ組み合わせで停止するように展開される演出である。はずれ演出用の演出パターンに基づき特図組み合わせゲームが行われると、リーチ演出を経てはずれ組み合わせで停止する場合(所謂、はずれリーチ)とリーチ演出を経ることなくはずれ組み合わせで停止する場合がある。
【0038】
そして、メインCPU32aは、始動入賞口25及び始動入賞口センサSE1によって構成される入賞検出手段が出力する入賞検出信号を入力し、特図組み合わせゲームに関連する各種処理を実行するようになっている。より詳しくは、特図始動記憶数の判定、大当り判定、停止特図の決定、演出パターンの決定などの各種処理を実行するようになっている。
【0039】
特図始動記憶数の判定は、入賞検出信号の入力を契機に、RAM32cに記憶されている特図始動記憶数が上限値未満であるか否かを判定して行われる。この判定結果が肯定(上限値未満)の場合、メインCPU32aは、特図始動記憶数を1加算し、特図始動記憶数を書き換える。一方、前記判定結果が否定(上限値に達している)の場合、メインCPU32aは、上限値を超える特図始動記憶数の書き換えを行わない。特図始動記憶数を書き換えたメインCPU32aは、統括制御基板36の統括CPU36aに対し、特図始動記憶数の報知を指示する特図始動記憶数信号を出力する。なお、メインCPU32aは、特図組み合わせゲームの開始に伴って特図始動記憶数を1減算した場合も特図始動記憶数信号を出力する。さらに、メインCPU32aは、入賞検出信号の入力を契機に賞球の払出しを払出制御基板(図示しない)に指示すると共に、統括CPU36aに対し、演出パターン信号や、賞球ランプ17の点灯を指示する賞球ランプ点灯信号を出力する。
【0040】
また、特図始動記憶数が上限値未満である場合、メインCPU32aは、遊技球の入賞検出を契機に、大当り判定用乱数の値及び大当り図柄用乱数の値をRAM32cから読み出し、読み出した値をRAM32cの所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU32aは、特図組み合わせゲームの開始直前に、RAM32cに格納されている大当り判定用乱数の値とROM32bに記憶されている大当り判定値を比較して大当り判定を行う大当り判定手段として機能する。この大当り判定の結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致)の場合、メインCPU32aは、大当りを決定する。本実施形態のパチンコ機10では、大当り判定用乱数の取り得る数値を、0〜1068(全1069通りの整数)としている。そして、メインCPU32aは、大当り確率を通常確率(低確率)とする場合、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から予め定めた3個の大当り判定値(例えば、7,173,751)を用いて、大当り確率を1069分の3(=356.3分の1)として大当り判定を行う。一方、メインCPU32aは、大当り確率を高確率とする場合、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から予め定めた17個の大当り判定値を用いて、大当り確率を1069分の17(=62.8分の1)として大当り判定を行う。例えば、大当り判定値としては、7,11,173,179,235,349,379,383,419,457,479,593,641,751,881,937,1019の17個の整数とする。
【0041】
大当りの決定がなされると、メインCPU32aは、RAM32cに格納されている大当り図柄用乱数の値から、特図表示部22に最終的に停止させる図柄の組み合わせ(停止特図)を決定する。具体的には、大当り図柄用乱数の値を左停止特図、中停止特図、及び右停止特図(各停止特図は同一種類)とする。本実施形態において、大当り図柄用乱数の取り得る数値は、10種類の特図に対応するように、0〜9(全10種類の整数)としている。従って、メインCPU32aは、大当り図柄用乱数の値として、0,2,4,6,8を読み出した場合には、各停止特図を全て0,2,4,6,8に決定する。この場合、特図表示部22には、通常の大当りとなる非特定図柄からなる大当り組み合わせ[000][222][444][666][888]が停止特図として最終的に停止する。また、メインCPU32aは、大当り図柄用乱数の値として、1,3,5,7,9を読み出した場合には、各停止特図を全て1,3,5,7,9に決定する。この場合、特図表示部22には、確変の大当りとなる特定図柄からなる大当り組み合わせ[111][333][555][777][999]が最終的に停止して停止特図の表示がなされる。また、大当りの決定がなされると、メインCPU32aは、RAM32cから演出パターン振分用乱数の値を読み出し、該値に基づき、図4(b)〜図4(d)に示すように、大当り演出用として振分けられた複数の演出パターンの中から一つの演出パターンを決定する。本実施形態のパチンコ機10では、演出パターン振分用乱数の取り得る数値を、0〜49(全50通りの整数)としている。
【0042】
また、メインCPU32aは、大当りの決定がなされると、その決定された停止特図の組み合わせの種類が特定図柄の組み合わせであるか(確変図柄であるか)、非特定図柄の組み合わせであるか(非確変図柄であるか)を判定する図柄判定手段として機能する。
【0043】
そして、メインCPU32aは、特定図柄の組み合わせであると判定した場合には、大当り状態終了後に大当りの抽選確率が高確率になることを報知する高確率状態信号(大当りの継続を示す所定の状態信号)を統括制御基板に出力する状態信号出力手段として機能する。
【0044】
また、メインCPU32aは、非特定図柄の組み合わせであると判定した場合には、大当り状態終了後に変動時間短縮状態が開始されることを報知する変動時間短縮状態信号(大当りの継続を示す所定の状態信号)を統括制御基板に出力する状態信号出力手段として機能する。
【0045】
更に、メインCPU32aは、時短状態が開始され予め定められた所定回数(例えば100回)特図組み合わせゲームが行われて時短状態が終了した場合には、時短状態が終了することを示すための変動時間短縮状態終了信号(大当りの非継続を示す所定の状態信号)を出力する状態信号出力手段として機能する。
【0046】
ここで、「大当りの継続を示す」とは、大当り状態終了後に、確率変動状態になることにより大当り確率が通常状態と比較して高確率に変動して大当りが生起され易くなることをいう。また、「大当りの継続を示す」とは、大当り状態終了後に、確率変動状態又は変動時間短縮状態が付与されて、開閉羽根24が通常状態と比較して遊技者にとって有利に動作(普図変動時間の短縮,開閉羽根24の開放時間の延長,及び開閉動作の増加等)することでもある。具体的には、大当り終了後の確率変動状態、及び大当り終了後の変動時間短縮状態である。「大当りの非継続を示す」とは、大当り終了後に、前記大当りの継続を示す状態にならないことにより、大当りが生起され難いことをいう。具体的には、変動時間短縮状態終了後の低確率状態(通常状態)である。
【0047】
また、「高確率状態信号」とは、最終ラウンドの遊技演出終了後(時)に、可変表示器H,電飾ランプ16、遊技盤ランプ18,スピーカ19の少なくとも1つにおいて確率変動状態を付与することを遊技者に報知するエンディング演出を指示する第1のエンディング信号である。そして、この第1のエンディング信号に基づき可変表示器H,電飾ランプ16、遊技盤ランプ18,スピーカ19の少なくとも1つにおいて所定のエンディング演出(例えば、可変表示器Hにおいて、確率変動と文字表示)が行われる。
【0048】
次に、「変動時間短縮状態信号」とは、最終ラウンドの遊技演出終了後(時)に、可変表示器H,電飾ランプ16、遊技盤ランプ18,スピーカ19の少なくとも1つにおいて変動時間短縮状態を付与することを遊技者に報知するエンディング演出を指示する第3のエンディング信号である。そして、この第3のエンディング信号に基づき可変表示器H,電飾ランプ16、遊技盤ランプ18,スピーカ19の少なくとも1つにおいて所定のエンディング演出(例えば、可変表示器Hにおいて、100回おまけと文字表示)が行われる。
【0049】
また、「変動時間短縮状態終了信号」とは、時短状態終了時に、可変表示器Hにおいて遊技者に変動時間短縮状態終了を報知する表示演出、又は電飾ランプ16、及び遊技盤ランプ18において遊技者に変動時間短縮状態終了を報知する発光演出を指示する第4の状態指示信号である。具体的には、可変表示器Hにおいて背景色を変化させたり、時短中の文字表示を消したりして遊技者に変動時間短縮状態終了を報知する。
【0050】
ここで、大当り継続回数について説明する。大当り継続回数は、大当りが継続する(大当りの継続を示す所定の状態信号を入力する)ごとに大当り継続回数を1加算し、大当りが継続しない(大当りの非継続を示す所定の状態信号を入力する)場合、大当り継続回数をクリア(0に)する。
【0051】
前記大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が不一致)の場合、メインCPU32aは、はずれ(リーチありのはずれ又はリーチなしのはずれ)を決定する。そして、はずれの決定がなされると、メインCPU32aは、RAM32cからはずれ左図柄用乱数の値、はずれ中図柄用乱数の値、はずれ右図柄用乱数の値を読み出し、読み出した各図柄用乱数の値から、特図表示部22に最終的に停止させる図柄の組み合わせ(停止特図)を決定する。具体的には、前記大当り判定の判定結果が否定の場合に、メインCPU32aは、RAM32cに格納されているリーチ判定用乱数の値とROM32bに記憶されているリーチ判定値を比較してリーチ判定を行う。このリーチ判定の結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が一致)の場合、メインCPU32aは、リーチを決定する。本実施形態のパチンコ機10では、リーチ判定用乱数の取り得る数値を、0〜59(全60通りの整数)としている。そして、メインCPU32aは、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から予め定めた5個のリーチ判定値(例えば、7,17,29,31,43)を用いて、リーチ確率を60分の5(=12分の1)としてリーチ判定を行う。そして、リーチ判定の判定結果が肯定、つまり、リーチありのはずれ(はずれリーチ)の場合、メインCPU32aは、はずれ左図柄用乱数の値を左停止特図とし、右図柄用乱数の値を左図柄用乱数の値と同一の値に置換え、これを右停止特図(=左停止特図)とし、はずれ中図柄用乱数の値を中停止特図とする。このとき、メインCPU32aは、はずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値が一致していた場合、左停止特図と中停止特図が一致しないように中停止特図を決定する。
【0052】
一方、リーチ判定の判定結果が否定、つまりリーチなしのはずれの場合、メインCPU32aは、はずれ左図柄用乱数の値を左停止特図とし、はずれ中図柄用乱数の値を中停止特図とし、はずれ右図柄用乱数の値を右停止特図とする。このとき、メインCPU32aは、はずれ左図柄用乱数の値とはずれ右図柄用乱数の値が一致していた場合、左停止特図と右停止特図が一致しないように右停止特図を決定する。本実施形態において、はずれ左図柄用乱数、はずれ中図柄用乱数、はずれ右図柄用乱数の取り得る数値は、大当り図柄用乱数と同様に、10種類の特図に対応するように、0〜9(全10種類の整数)としている。また、はずれの決定がなされると、メインCPU32aは、RAM32cから演出パターン振分用乱数の値を読み出す。そして、メインCPU32aは、この乱数の値に基づき、図4(b)〜図4(d)に示すように、はずれ演出用(リーチありの場合(はずれリーチ)又はリーチなしの場合(はずれ))として振分けられた複数の演出パターンの中から一つの演出パターンを決定する。
【0053】
前述のように、停止特図及び演出パターンを決定したメインCPU32aは、統括制御基板36(統括CPU36a)に対し、所定の制御指示信号を所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、最初に、メインCPU32aは、演出パターンの指定及び特図変動開始の指示という2つの機能を有する演出パターン信号を出力する。次に、メインCPU32aは、左停止特図を指定する左図柄信号、右停止特図を指定する右図柄信号及び中停止特図を指定する中図柄信号を、左図柄信号→右図柄信号→中図柄信号の順に出力する。各図柄信号で指定された左停止特図、中停止特図、右停止特図が、特図表示部22において左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。そして、メインCPU32aは、指定した演出パターンに定められている遊技演出の時間の経過時、特図変動の停止を指示する全特図停止信号を出力する。
【0054】
また、メインCPU32aは、始動入賞ゲート26及びゲートセンサSE2によって構成される入賞検出手段が出力するゲート入賞信号を入力し、普図組み合わせゲームに関連する各種処理を実行するようになっている。より詳しくは、普図始動記憶数の判定、当り判定、停止普図の決定、普図演出パターンの決定などの各種処理を実行するようになっている。
【0055】
普図始動記憶数の判定は、ゲート入賞信号の入力を契機に、RAM32cに記憶されている普図始動記憶数が上限値未満であるか否かを判定して行われる。この判定結果が上限値未満の場合、メインCPU32aは、普図始動記憶数を1加算し、普図始動記憶数を書き換える。一方、前記判定結果が上限値に達している場合、メインCPU32aは、上限値を超える普図始動記憶数の書き換えを行わない。普図始動記憶数を書き換えたメインCPU32aは、統括制御基板36(統括CPU36a)に対し、普図始動記憶数の報知を指示する普図入賞記憶数信号を出力する。なお、メインCPU32aは、普図組み合わせゲームの開始に伴って普図始動記憶数を1減算した場合も普図入賞記憶数信号を出力する。
【0056】
また、普図始動記憶数が上限値未満である場合、メインCPU32aは、遊技球の入賞検出を契機に、当り判定用乱数の値をRAM32cから読み出し、読み出した値をRAM32cの所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU32aは、普図組み合わせゲームの開始直前に、RAM32cに格納されている当り判定用乱数の値とROM32bに記憶されている当り判定値を比較して当り判定を行う。当り判定用乱数の値と当り判定値が一致した場合、メインCPU32aは、当りと決定する。一方で、当り判定用乱数の値と当り判定値とが不一致の場合、メインCPU32aは、はずれと決定する。本実施形態のパチンコ機10では、当り判定用乱数の取り得る数値を、0〜22(全23通りの整数)としている。そして、メインCPU32aは、当り判定用乱数の取り得る数値の中から予め定めた20個の当り判定値を用いて、当り確率を23分の20として当り判定を行う。
【0057】
当りの決定がなされると、メインCPU32aは、普図表示部23に最終的に停止させる停止普図を決定する。本実施形態では、当りの組み合わせが1種類であるため、メインCPU32aは、左停止普図と右停止普図を「7」に決定する。一方、はずれの決定がなされると、メインCPU32aは、RAM32cからはずれ左図柄用乱数の値とはずれ右図柄用乱数の値を読み出し、読み出した各図柄用乱数の値から停止普図を決定する。具体的には、はずれ左図柄用乱数の値を左停止普図とし、はずれ右図柄用乱数の値を右停止普図とする。このとき、メインCPU32aは、はずれ左図柄用乱数の値とはずれ右図柄用乱数の値が何れも当り図柄「7」を示す値で一致していた場合、左停止普図と右停止普図が一致しないように右停止普図を決定する。本実施形態において、はずれ左図柄用乱数とはずれ右図柄用乱数の取り得る数値は、2種類の普図に対応するように、0,1(全2種類の整数)としている。そして、右停止普図と左停止普図を決定したメインCPU32aは、2種類の普図演出パターンの中から、各状態(通常確率(低確率)時、又は高確率時及び変動時間短縮状態時)に応じた一つの普図演出パターンを決定する。
【0058】
前述のように、停止普図及び普図演出パターンを決定したメインCPU32aは、統括制御基板36(統括CPU36a)に対し、所定の制御信号を所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU32aは、最初に、普図演出パターンを指定すると共に普図変動の開始を指示する普図演出パターン指定信号を出力する。次に、メインCPU32aは、左停止普図を指定する左普図信号及び右停止普図を指定する右普図信号を、左普図信号→右普図信号の順に出力する。各普図信号で指定された左停止普図、右停止普図が、普図表示部23において左普図、右普図として最終的に導出される。そして、メインCPU32aは、指定した普図演出パターンに定められている遊技演出の時間の経過時、普図変動の停止を指示する全普図停止信号を出力する。
【0059】
次に、統括制御基板36について説明する。統括制御基板36は、統括CPU36aを備えている。そして、統括CPU36aにはROM36b及びRAM36cが接続されている。統括CPU36aは、更新後の各種乱数の値をRAM36cに記憶し、更新前の値を書き換えることにより、各種乱数の値を更新している。ROM36bには、各制御基板33〜35を統括的に制御するための制御プログラムが記憶されている。
【0060】
また、ROM36bには、複数種類の演出内容パターンが記憶されている演出内容記憶手段として機能する。演出内容パターンは、遊技演出の大枠を決定する演出パターンに対応付けられた遊技演出の時間内において、各制御基板33〜35の制御により行わせる遊技演出の具体的な演出内容を特定するためのものである。本実施形態では、演出パターンに対応する複数種類の演出内容パターンがROM36bに記憶されており、これらの複数種類の演出内容パターンは、一つの演出パターンに対して単数又は複数振分けられている。
【0061】
演出内容パターンについて具体的に例示すると、図5に示すように、演出パターンP1に対して、単数の演出内容パターンEP1が振分けられている。同様に、演出パターンP2,P3,P4,P7に対して、単数の演出内容パターンEP2,EP3,EP4,EP7が夫々振分けられている。また、演出パターンP5,P8,P9に対しては、2つの演出内容パターンEP5−1,EP5−2,EP8−1,EP8−2,EP9−1,EP9−2が夫々振分けられている。同様に、演出パターンP6に対しては、3つの演出内容パターンEP6−1,EP6−2,EP6−3が振分けられている。つまり、本実施形態では、演出パターンP1〜P4,P7に対しては、単数の演出内容パターンが、演出パターンP5,P6,P8,P9に対しては、複数の演出内容パターンが振分けられている。
【0062】
そして、各演出パターンには、大当り継続回数(0〜4回,5回以上)に応じて、夫々演出内容パターン決定乱数(例えば0〜9)が設定されている。例えば、演出パターンP6に対応する演出内容パターン振分テーブル2が選択された(大当り継続回数5回以上)場合で、演出内容パターン決定乱数の値が0〜8の場合には、ヒヨコが登場する演出内容パターンEP6−2が選択される。同様に、演出パターンP6に対応する演出内容パターン振分テーブル2が選択された(大当り継続回数5回以上)場合で、演出内容パターン決定乱数の値が9の場合には、ニワトリが登場する演出内容パターンEP6−3が選択される。
【0063】
また、RAM36cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(各種乱数の値、各種フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
【0064】
そして、統括CPU36aは、メインCPU32aから入力した演出パターン信号に基づき、各制御基板33〜35(各サブCPU33a〜35a)に対して遊技演出(大当り予告を含む)を指示するための各種処理を実行するようになっている。具体的には、統括CPU36aは、入力した演出パターン信号に基づき演出内容パターンを決定する演出内容決定手段として機能する。そして、統括CPU36aは、決定した演出内容パターンを指定する演出内容パターン信号(演出内容信号)を各サブCPU33a〜35aに出力する演出内容信号出力手段として機能する。
【0065】
ここで、統括CPU36aが、演出パターン信号で指定された演出パターンに対応する演出内容パターンを決定する方法について説明する。具体的には、演出内容パターンは、演出パターンと予め対応付けられており、統括CPU36aが、RAM36cから読み出した大当り継続回数に基づき、演出パターンに対応する演出内容パターンの中から演出内容パターン決定乱数を用いて一つの演出内容パターンを決定する。例えば、演出パターンP1〜P4,P7が指定された場合、統括CPU36aは、大当り継続回数及び演出内容パターン決定乱数に関係なく、図5に示すように夫々対応した演出内容パターンEP1〜EP4,EP7を決定する。また、演出パターンP5,P6,P8,P9が指定された場合、統括CPU36aは、RAM36cに記憶された大当り継続回数及び演出内容パターン決定乱数に応じて、図5に示すように夫々対応した演出内容パターンを決定する。続いて、統括CPU36aは、決定した演出内容パターンを指定する演出内容パターン信号を演算処理し、該演出内容パターン信号を各サブCPU33a〜35aに出力する。
【0066】
統括制御基板36は、各制御基板33〜35の制御により行わせる遊技演出を特定するための演出内容パターンを決定し、演出内容パターン信号を各制御基板33〜35に出力している。そのため、各制御基板33〜35は、統括制御基板36で決定した同一の演出内容パターンに基づき、夫々、遊技演出を行わせるための制御を実行することになる。その結果、表示制御基板33の制御による特図表示部22の表示演出、ランプ制御基板34の制御による電飾ランプ16と遊技盤ランプ18の発光演出及び音声制御基板35の制御によるスピーカ19の音声演出を同調させることが可能となる。即ち、パチンコ機10で行われる遊技演出を同調させることができる。「遊技演出が同調する」とは、各々の遊技演出が同じ調子となるように行われていることであり、例えば、「ヒヨコが歩いている様子」を示す表示演出が行われている場合に、その表示演出に見合った(又は関連した)発光演出(激しく点滅)や音声演出(ヒヨコの泣き声の音など)が行われることである。
【0067】
ここで、主制御基板32の負担を軽減する為に、大当り継続回数のカウントや予告の態様の選択を各サブ制御基板33〜35毎に行わせるといった方法も考えられる。例えば、大当り継続回数(例えば、5回)に対応する予告の種類が複数(例えば、3種類)存在する場合には、複数の予告の種類から1つの予告を選択するとき、各サブ制御基板33〜35毎に同一の周期の乱数から1つ乱数を取得して予告の種類を決定するという方法が考えられる。しかし、全てのサブ制御基板33〜35で同一の乱数を取得させる事は困難であり、全てのサブ制御基板33〜35で関連する同一の予告を選択するとは限らない虞がある。その為、従来のような遊技機の場合、主制御基板32で予告の種類(態様)を決定する必要があり、主制御基板32の負担が大きくなる虞があるという問題があった。これに対し、本実施形態では、統括制御基板36により、主制御基板32の制御の負担を増加させること無く、各演出(表示演出,発光演出,音声演出)を同調させることができる。
【0068】
そして、統括CPU36aは、メインCPU32aから入力した普図演出パターン信号に基づき、表示制御基板33(サブCPU33a)に対して普図変動を指示するための各種処理を実行するようになっている。具体的には、統括CPU36aは、入力した普図演出パターン信号を表示制御基板33に出力する。
【0069】
次に、表示制御基板33、ランプ制御基板34及び音声制御基板35について説明する。
表示制御基板33は、サブCPU33aを備えており、該サブCPU33aにはROM33b及びRAM33cが接続されている。ROM33bには、複数種類の表示演出用の演出実行データ,普図演出実行データ,複数種類のエンディング演出用のエンディング演出実行データ,各種の画像情報等が記憶されている。この演出実行データは、サブCPU33aが、特図表示部22の表示内容(図柄変動、キャラクタの動作、特図表示部22の背景など)を制御するための情報である。
【0070】
従って、サブCPU33aは、統括制御基板36から出力される演出内容パターン信号を入力すると、指定された演出内容パターンに対応する演出実行データをROM33bから読み出し、該演出実行データに基づき特図表示部22の表示内容を制御する。この制御により、特図表示部22では、表示演出が行われる。
【0071】
同様に、サブCPU33aは、統括制御基板36から出力されるエンディング信号を入力すると、指定されたエンディング信号に対応するエンディング演出実行データをROM33bから読み出し、該エンディング演出実行データに基づき特図表示部22の表示内容を制御する。この制御により、特図表示部22では、エンディング演出が行われる。
【0072】
また、サブCPU33aは、統括制御基板36から出力される普図演出パターン信号を入力すると、指定された普図演出パターンに対応する普図演出実行データをROM33bから読み出し、該普図演出実行データに基づき普図表示部23の表示内容を制御する。この制御により、普図表示部23では、表示演出が行われる。
【0073】
ランプ制御基板34は、サブCPU34aを備えており、該サブCPU34aにはROM34b及びRAM34cが接続されている。ROM34bには、複数種類の発光演出用の演出実行データ,複数種類のエンディング演出用のエンディング演出実行データが記憶されている。この演出実行データは、サブCPU34aが、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ18の発光態様(点灯開始タイミング、点灯時間など)を制御するための情報である。
【0074】
また、サブCPU34aは、統括制御基板36から出力される特図始動記憶数信号及び普図入賞記憶数信号を入力すると、特図始動記憶数信号に基づき特図始動記憶数表示器30を、普図入賞記憶数信号に基づき普図始動記憶数表示器31を、夫々発光制御する。この制御により、特図始動記憶数表示器30では、特図始動記憶数の分だけランプが点灯表示され、普図始動記憶数表示器31では、普図始動記憶数の分だけランプが点灯表示され、遊技者は各表示器30,31の点灯しているランプ数で前記特図及び普図始動記憶数を把握することができる。
【0075】
ROM34bには、複数種類の入賞報知用の報知制御データが記憶されている。この報知制御データは、サブCPU34aが、賞球ランプ17、特図始動記憶数表示器30、普図始動記憶数表示器31等の発光態様(点灯・消灯など)を制御するための情報である。RAM34cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0076】
従って、サブCPU34aは、統括制御基板36から出力される演出内容パターン信号を入力すると、指定された演出内容パターンに対応する演出実行データをROM34bから読み出す。また、同様に、サブCPU34aは、統括制御基板36から出力されるエンディング信号を入力すると、指定されたエンディング信号に対応するエンディング演出実行データをROM34bから読み出す。そして、該エンディング演出実行データ及び前記演出実行データに基づき電飾ランプ16及び遊技盤ランプ18の発光態様を制御する。すると、この制御により、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ18では、発光演出が行われる。
【0077】
音声制御基板35は、サブCPU35aを備えており、該サブCPU35aにはROM35b及びRAM35cが接続されている。ROM35bには、複数種類の音声演出用の演出実行データ,複数種類のエンディング演出用のエンディング演出実行データが記憶されている。この演出実行データは、サブCPU35aが、スピーカ19の音声出力態様(効果音の種類、1回の音声出力時間など)を制御するための情報である。RAM35cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
【0078】
従って、サブCPU35aは、統括制御基板36から出力される演出内容パターン信号を入力すると、該信号で指定された演出内容パターンに対応する演出実行データをROM35bから読み出す。また、同様に、サブCPU35aは、統括制御基板36から出力されるエンディング信号を入力すると、指定されたエンディング信号に対応するエンディング演出実行データをROM35bから読み出す。そして、該エンディング演出実行データ及び前記演出実行データに基づきスピーカ19の音声出力態様を制御する。すると、この制御により、スピーカ19では、音声演出が行われる。
【0079】
次に、サブ制御手段を構成する統括制御基板36で行われる大当り継続、非継続に基づき、大当り継続回数の更新(1を加算)及びクリア(0にする)を行う大当り継続回数カウント処理ルーチンについて図6に従って説明する。
【0080】
まず、統括制御基板36の統括CPU36aは、ステップKS1にて、最終ラウンド終了時に主制御基板32のメインCPU32a(状態信号出力手段)から出力される高確率状態信号を入力したか否かの判定を行う。そして、このステップKS1にて、肯定であると判定した場合は、ステップKS2に移行する。
【0081】
そして、ステップKS2にて、前記統括CPU36aは、入力した高確率状態信号に基づき大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタに1を加算し、ステップKS3に移行する。そして、ステップKS3にて、前記統括CPU36aは、後述するエンディング信号選択処理を行い、大当り継続回数カウント処理を終了する。
【0082】
一方、ステップKS1にて、前記統括CPU36aが否定であると判定した場合は、即ち、高確率状態信号を入力していないということで、ステップKS4に移行する。そして、ステップKS4にて、前記統括CPU36aは、最終ラウンド終了時に主制御基板32のメインCPU32a(状態信号出力手段)から出力される変動時間短縮状態信号を入力したか否かの判定を行う。そして、ステップKS4にて、前記統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、ステップKS2に移行して、前記統括CPU36aは、入力した変動時間短縮状態信号に基づき大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタに1を加算し、ステップKS3に移行する。
【0083】
また、ステップKS4にて、前記統括CPU36aが否定であると判定した場合は、即ち、変動時間短縮状態信号を入力していないということで、ステップKS5に移行する。そして、ステップKS5にて、前記統括CPU36aは、変動時間短縮状態終了後に主制御基板32のメインCPU32a(状態信号出力手段)から出力される変動時間短縮状態終了信号を入力したか否かの判定を行う。そして、ステップKS5にて、前記統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、即ち、変動時間短縮状態終了信号を入力したということで、ステップKS6に移行する。そして、ステップKS6にて、前記統括CPU36aは、大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタをクリアする(0にする)大当り継続回数クリア手段として機能する。そして、ステップKS7に移行して、前記統括CPU36aは、変動時間短縮状態終了の報知を指示する変動時間短縮状態終了信号をRAM36cにセットし、大当り継続回数カウント処理を終了する。
【0084】
一方、ステップKS5にて、前記統括CPU36aが否定であると判定した場合は、即ち、変動時間短縮状態終了信号を入力していないということで、大当り継続回数カウント処理を終了する。
【0085】
次に、前記大当り継続回数カウント処理ルーチンで行われる大当り継続回数に応じたエンディング演出を決定制御するエンディング信号選択処理ルーチンについて図7に従って説明する。
【0086】
まず、統括制御基板36の統括CPU36aは、ステップES1にて、高確率用エンディングの作成を最終ラウンド終了時に行うか否かの判定を行う。そして、このステップES1にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、ステップES2に移行する。そして、ステップES2にて、統括CPU36aは、前記大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタの確認を行う。そして、ステップES3に移行して、統括CPU36aは、区分設定手段として大当り継続回数が4回より多い(5回以上)か否かの判定を行う。ステップES3にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、ステップES4に移行して、大当り継続回数が4回より多い(5回以上)ということで、第1のエンディング信号A(高確率状態信号)の設定を行い、エンディング信号選択処理を終了する。
【0087】
一方、ステップES3にて、統括CPU36aが否定であると判定した場合は、大当り継続回数が4回以下であるということで、第1のエンディング信号B(高確率状態信号)の設定を行い、エンディング信号選択処理を終了する。
【0088】
また、前記ステップES1にて、最終ラウンド終了時における高確率用エンディング作成について、統括CPU36aが否定であると判定した場合は、高確率用エンディングの作成を行わないということで、ステップES6に移行する。そして、ステップES6にて、統括CPU36aは、第3のエンディング信号(変動時間短縮状態信号)の設定を行い、エンディング信号選択処理を終了する。
【0089】
次に、サブ制御手段を構成する統括制御基板36で行われる大当り継続回数に応じた演出内容パターンを決定制御する演出内容パターン選択処理ルーチンについて図8に従って説明する。
【0090】
まず、統括制御基板36の統括CPU36aは、ステップPS1にて、主制御基板32のメインCPU32aから出力される演出パターン信号を入力したか否かの判定を行う。そして、このステップPS1にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、ステップPS2に移行する。そして、ステップPS2にて、統括CPU36aは、前記大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタの確認を行う。そして、ステップPS3に移行して、統括CPU36aは、区分設定手段として大当り継続回数が4回より多い(5回以上)か否かの判定を行う。ステップPS3にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、ステップPS4に移行して、大当り継続回数が4回より多い(5回以上)ということで、演出内容パターン振分テーブル2を選択し、ステップPS5に移行する。そして、ステップPS5にて、統括CPU36aは、演出内容パターン決定乱数を抽出して、演出内容パターン振分テーブル2から演出内容パターンを決定し、各サブ制御基板33〜35に出力する演出内容パターン信号を設定し、前記各サブ制御基板33〜35に出力する。
【0091】
一方、ステップPS3にて、統括CPU36aが否定であると判定した場合は、ステップPS6に移行して、大当り継続回数が4回以下であるということで、演出パターン振分テーブル1を選択し、ステップPS7に移行する。そして、ステップPS7にて、演出内容パターン決定乱数を抽出して、演出内容パターン振分テーブル1から演出内容パターンを決定し、各サブ制御基板33〜35に出力する演出内容パターン信号を設定し、前記各サブ制御基板33〜35に出力する。
【0092】
以下、このように構成されたパチンコ機10において、エンディング演出が行われる態様を図9に従って説明する。
前記エンディング信号選択処理ルーチンで説明したように、統括CPU36aは、大当り継続回数が4回より多い(5回以上)か否かの判定を行い、4回より多い(5回以上)と判定した場合は、第1のエンディング信号Aの設定を行い、4回以下と判定した場合は、第1のエンディング信号Bの設定を行う。また、統括CPU36aは、高確率用エンディングの作成を行うか否かの判定を行い、否定であると判定した場合は、第3のエンディング信号の設定を行う。
【0093】
そして、統括CPU36aは、各エンディング信号(第1のエンディング信号A,第1のエンディング信号B,第3のエンディング信号)を、各サブ制御基板33〜35の各サブCPU33a〜35aに出力する。
【0094】
そして、表示制御基板33のサブCPU33aは、各エンディング信号(第1のエンディング信号A,第1のエンディング信号B,第3のエンディング信号)に基づくエンディング演出実行データを、ROM33bから読み出す。そして、サブCPU33aは、ROM33bから読み出したエンディング演出実行データに基づき特図表示部22の表示態様を制御する。その結果、サブCPU33aは、第1のエンディング信号Aが入力された場合、特図表示部22では、第1のエンディング信号Aに応じたエンディング演出が実行される。具体的には、図9(a)に示すように、特図表示部22では、最終ラウンド終了時に行われるエンディング演出として、「確率変動」と表示し、キャラクタとして大当り継続回数が4回以下では登場しないニワトリD1が登場する。つまり、遊技者に大当り継続回数が5回以上でかつ大当り終了後に確率変動状態が付与されることを報知する。
【0095】
また、サブCPU33aは、第1のエンディング信号Bが入力された場合、特図表示部22では、第1のエンディング信号Bに応じたエンディング表示演出が実行される。具体的には、図9(b)に示すように、特図表示部22では、最終ラウンド終了時に行われるエンディング演出として、「確率変動」と表示し、キャラクタとして通常の大当りでは登場しないヒヨコD2が登場し、遊技者に大当り継続回数が4回以下でかつ大当り終了後に確率変動状態が付与されることを報知する。
【0096】
同様に、サブCPU33aは、第3のエンディング信号が入力された場合、特図表示部22では、第3のエンディング信号に応じたエンディング表示演出が実行される。具体的には、図9(c)に示すように、特図表示部22では、大当り状態終了時に行われるエンディング演出として、「100回おまけ」と表示し、遊技者に100回分の特図組み合わせゲームが変動時間短縮状態になることを報知する。
【0097】
つまり、遊技者にとって非常に有利な確変の大当りの場合には、付加価値を持たせるために、大当り継続回数に応じて2種類のエンディング演出が用意されているが、時短状態の場合には、1種類のエンディング演出しか行われないようになっている。
【0098】
以下、このように構成されたパチンコ機10において、遊技演出が行われる態様を図10に従って説明する。
前記パチンコ機10で遊技を行う遊技者は、発射装置21を操作し、遊技領域13aに発射された遊技球が始動入賞口25に入賞すると、主制御基板32のメインCPU32aは、大当り判定を実行して、その判定結果に基づいて、特図変動に関連した演出パターン及び停止特図を決定する。続いて、メインCPU32aは、決定した演出パターン及び停止特図に基づく演出パターン信号及び図柄信号を統括制御基板36の統括CPU36aに対して出力する。
【0099】
いま仮に、大当り継続回数が2回で、時短中に主制御基板32のメインCPU32aにより決定された停止特図が「323」であり、演出パターンP8であったものとする。すると、前記統括制御基板36の統括CPU36aは、入力した演出パターン信号で指定された演出パターンP8と、RAM36cに記憶されている大当り継続回数2回と、図5に示すような演出パターンと大当り継続回数との対応関係に基づき、演出内容パターンを決定する。今回、図5の対応関係から、前記統括CPU36aは、演出内容パターンとして演出内容パターンEP8−1を決定する。そして、統括CPU36aは、決定した演出内容パターンに対応する制御信号を各サブ制御基板33〜35の各サブCPU33a〜35aに出力する。また、統括CPU36aは、入力した図柄信号を表示制御基板33のサブCPU33aに出力する。
【0100】
前記表示制御基板33のサブCPU33aは、演出内容パターンEP8−1に基づく演出実行データを、ROM33bから読み出す。そして、サブCPU33aは、ROM33bから読み出した演出実行データに基づき特図表示部22の表示態様を制御する。その結果、特図表示部22では、演出内容パターンEP8−1に応じた表示演出が実行される。具体的には、図10(a)に示すように、特図表示部22では、時短中を示す背景(横線)上に、左図柄と右図柄が3で仮停止してリーチ状態(3↓3)となり、中図柄がコマ送り変動(↓)するリーチ演出が行われ、キャラクタは何も登場しない。
【0101】
また、ランプ制御基板34のサブCPU34aは、演出内容パターンEP8−1に基づく演出実行データを、ROM34bから読み出す。そして、サブCPU34aは、ROM34bから読み出した演出実行データに基づき電飾ランプ16,遊技盤ランプ18の発光態様を制御する。その結果、電飾ランプ16,遊技盤ランプ18では、演出内容パターンEP8−1に応じた発光演出が実行される。
【0102】
また、音声制御基板35のサブCPU35aは、演出内容パターンEP8−1に基づく演出実行データを、ROM35bから読み出す。そして、サブCPU35aは、ROM35bから読み出した演出実行データに基づきスピーカ19の音声出力態様を制御する。その結果、スピーカ19では、演出内容パターンEP8−1に応じた音声演出が実行される。
【0103】
同様に、大当り継続回数が7回で、時短中に主制御基板32のメインCPU32aにより決定された停止特図が「323」であり、演出パターンP8であったものとする。図5の対応関係から、前記統括CPU36aは、演出内容パターンEP8−2を決定する。
【0104】
前記表示制御基板33のサブCPU33aは、演出内容パターンEP8−2に基づく演出実行データを、ROM33bから読み出す。そして、サブCPU33aは、ROM33bから読み出した演出実行データに基づき特図表示部22の表示態様を制御する。その結果、特図表示部22では、演出内容パターンEP8−2に応じた表示演出が実行される。具体的には、図10(b)に示すように、特図表示部22では、時短中を示す背景(横線)上に、左図柄と右図柄が3で仮停止してリーチ状態(3↓3)となり、中図柄がコマ送り変動(↓)するリーチ演出が行われ、このリーチ演出中にキャラクタとしてヒヨコD3が登場する。
【0105】
また、ランプ制御基板34のサブCPU34aは、演出内容パターンEP8−2に基づく演出実行データを、ROM34bから読み出す。そして、サブCPU34aは、ROM34bから読み出した演出実行データに基づき電飾ランプ16,遊技盤ランプ18の発光態様を制御する。その結果、電飾ランプ16,遊技盤ランプ18では、演出内容パターンEP8−2に応じた発光演出(具体的には、図10(b)において、特図表示部22で、キャラクタとしてヒヨコD3が登場したときに発光させるランプ、LEDの数を増やす)が実行される。
【0106】
また、音声制御基板35のサブCPU35aは、演出内容パターンEP8−2に基づく演出実行データを、ROM35bから読み出す。そして、サブCPU35aは、ROM35bから読み出した演出実行データに基づきスピーカ19の音声出力態様を制御する。その結果、スピーカ19では、演出内容パターンEP8−2に応じた音声演出(具体的には、図10(b)において、特図表示部22で、キャラクタとしてヒヨコD3が登場したときにヒヨコの泣き声を出力する)が実行される。
【0107】
一方、大当り継続回数が3回で、高確率状態中に主制御基板32のメインCPU32aにより決定された停止特図が「777」であり、演出パターンP6であったものとする。図5の対応関係から、前記統括CPU36aは、演出内容パターンEP6−1を決定する。そして、統括CPU36aは、決定した演出内容パターンに対応する制御信号を各制御基板33〜35の各CPU33a〜35aに出力する。また、統括CPU36aは、入力した図柄信号を表示制御基板33のサブCPU33aに出力する。
【0108】
前記表示制御基板33のサブCPU33aは、演出内容パターンEP6−1に基づく演出実行データを、ROM33bから読み出す。そして、サブCPU33aは、ROM33bから読み出した演出実行データに基づき特図表示部22の表示態様を制御する。その結果、特図表示部22では、演出内容パターンEP6−1に応じた表示演出が実行される。具体的には、図10(c)に示すように、特図表示部22では、大当り継続回数が4回以下の高確率状態中を示す背景(右下斜線)上に、左図柄と右図柄が7で仮停止してリーチ状態(7↓7)となり、中図柄がコマ送り変動(↓)するリーチ演出が行われ、キャラクタは何も登場しない。
【0109】
また、ランプ制御基板34のサブCPU34aは、演出内容パターンEP6−1に基づく演出実行データを、ROM34bから読み出す。そして、サブCPU34aは、ROM34bから読み出した演出実行データに基づき電飾ランプ16,遊技盤ランプ18の発光態様を制御する。その結果、電飾ランプ16,遊技盤ランプ18では、演出内容パターンEP6−1に応じた発光演出が実行される。
【0110】
また、音声制御基板35のサブCPU35aは、演出内容パターンEP6−1に基づく演出実行データを、ROM35bから読み出す。そして、サブCPU35aは、ROM35bから読み出した演出実行データに基づきスピーカ19の音声出力態様を制御する。その結果、スピーカ19では、演出内容パターンEP6−1に応じた音声演出が実行される。
【0111】
同様に、大当り継続回数が7回で、高確率状態中に主制御基板32のメインCPU32aにより決定された停止特図が「777」であり、演出パターンP6であったものとする。図5の対応関係から、前記統括CPU36aは、演出内容パターン決定乱数を抽出して、2つの演出内容パターンEP6−2,EP6−3の中から、例えば演出内容パターンEP6−3を決定したとする。ここで、演出内容パターンEP6−3は、演出内容パターン決定乱数の値が0〜9まである整数値のうち9のみの時に決定される演出内容パターンであり、非常に選ばれ難い演出内容パターンである。また、この演出内容パターンEP6−3は、大当りの演出パターンP6に対応させているため、遊技者がこの演出内容パターンEP6−3に応じた演出内容(ニワトリD4が登場)を見た場合、通常では見ることのできない大当り確定の演出であると認識することができる。そして、統括CPU36aは、決定した演出内容パターンに対応する制御信号を各制御基板33〜35の各CPU33a〜35aに出力する。また、統括CPU36aは、入力した図柄信号を表示制御基板33のサブCPU33aに出力する。
【0112】
前記表示制御基板33のサブCPU33aは、演出内容パターンEP6−3に基づく演出実行データを、ROM33bから読み出す。そして、サブCPU33aは、ROM33bから読み出した演出実行データに基づき特図表示部22の表示態様を制御する。その結果、特図表示部22では、図10(d)に示すように、演出内容パターンEP6−3に応じた表示演出が実行される。具体的には、図10(d)に示すように、特図表示部22では、大当り継続回数が5回以上の高確率状態中を示す背景(左下斜線)上に、左図柄と右図柄が7で仮停止してリーチ状態(7↓7)となり、中図柄がコマ送り変動(↓)するリーチ演出が行われ、このリーチ演出中にキャラクタとしてニワトリD4が登場する。
【0113】
また、ランプ制御基板34のサブCPU34aは、演出内容パターンEP6−3に基づく演出実行データを、ROM34bから読み出す。そして、サブCPU34aは、ROM34bから読み出した演出実行データに基づき電飾ランプ16,遊技盤ランプ18の発光態様を制御する。その結果、電飾ランプ16,遊技盤ランプ18では、演出内容パターンEP6−3に応じた発光演出(具体的には、図10(d)において、特図表示部22で、キャラクタとしてニワトリD4が登場したときに発光させるランプ、LEDの数を増やす)が実行される。
【0114】
また、音声制御基板35のサブCPU35aは、演出内容パターンEP6−3に基づく演出実行データを、ROM35bから読み出す。そして、サブCPU35aは、ROM35bから読み出した演出実行データに基づきスピーカ19の音声出力態様を制御する。その結果、スピーカ19では、演出内容パターンEP6−3に応じた音声演出(具体的には、図10(d)において、特図表示部22で、キャラクタとしてニワトリD4が登場したときにニワトリの泣き声を出力する)が実行される。
【0115】
同様に、主制御基板32にて決定された演出パターンがその他の演出パターンP1〜P5,P7,P9の場合にも、統括CPU36aは、入力した演出パターン信号で指定された演出パターンとRAM36cに記憶されている大当り継続回数とを加味し、図5に示す対応関係に基づき、演出内容パターンを決定する。そして、その決定された演出内容パターンに基づき、特図表示部22、電飾ランプ16、遊技盤ランプ18、スピーカ19にて、遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)が実行される。
【0116】
従って、第1の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、統括CPU(演出内容決定手段)36aは、大当り継続回数によって、エンディング演出(演出内容)を決定(変化)させる構成とした。そのため、遊技者のエンディング演出に対する飽きが生じるのを防止できるとともに、エンディング演出に対する遊技者の関心度や期待感を高めることができる。具体的には、大当り継続回数が所定回数以上になると、ヒヨコD2(継続回数0〜4)→ニワトリD1(継続回数5以上)という様に、大当り継続回数が少ない(継続回数0〜4)または大当りを引くことが出来ない遊技者では見ることの出来ないキャラクタ(ニワトリD1)が登場する。そのため、大当り継続回数に応じてエンディング演出に対する遊技者の関心度や期待感を高めることができる。さらに、遊技者は、このエンディング演出(継続回数5以上)を見るために長時間遊技を楽しむ(取り組む)ことができる。
【0117】
(2)上記実施形態では、統括CPU(演出内容決定手段)36aは、入力した演出パターンと大当り継続回数と演出内容パターン決定乱数に基づいて、演出内容パターン(演出内容)を決定(変化)させる構成とした。そのため、遊技者の演出内容に対する飽きが生じるのを防止できるとともに、演出内容に対する遊技者の関心度や期待感を高めることができる。具体的には、大当り継続回数が所定回数(継続回数5)以上の場合、演出内容パターン決定乱数によりヒヨコD3、又はニワトリD4が登場する。具体的には、統括CPU36aは、入力した演出パターンと大当り継続回数と演出内容パターン決定乱数を用いて演出内容パターンを決定しているため、演出内容パターンの発生頻度にランダム性を持たせ、遊技者に予測しにくい演出内容を行うことができる。更に、演出内容パターン決定乱数の比率により大当りの継続回数5回以上で確変の大当り(演出パターンP6)といった遊技者にとって非常に有利な場合には、通常では選択されない又は選択され難い演出内容パターンEP6−3(ニワトリD4が登場)が選択され演出に価値観を持たせてある。そのため、遊技者に対して大当りが継続するにつれ、ますます演出内容に対しての興味を高めさせることができる。
【0118】
(3)上記実施形態では、主制御基板(主制御手段)32から最終ラウンド終了時に出力される高確率状態信号、又は変動時間短縮状態信号を利用して統括制御基板(統括制御手段)36で大当り継続回数をカウントする構成とした。そのため、主制御基板(主制御手段)32から出力される従来からある遊技者に高確率状態になることを報知するための高確率状態信号、又は遊技者に高確率状態になることを報知するための変動時間短縮状態信号を利用して統括制御基板(統括制御手段)36で大当り継続回数をカウントする構成とした。そのため、主制御基板32では、大当り継続回数のカウントやカウント値に応じた演出の決定を行うという新たな処理を負担することもなく、さらに従来からの制御を変更することもない。さらに、変化させていく演出内容パターン(演出内容)を統括制御基板36で決定するため、主制御基板32に負担を掛けずに、複数のサブ制御基板(サブ制御手段)33〜35で同調して大当り継続回数に応じた演出を行うことができる。また、各サブ制御基板33〜35毎に大当り継続回数をカウントして演出内容を決定すると、あるサブ制御基板のみが高確率状態信号の受信ミスによって、他の制御基板と大当り継続回数のカウントがずれてしまった場合、他のサブ制御基板と同調した演出内容を決定できない虞がある。しかし、その場合であっても、上記実施形態では、統括制御基板36で大当り継続回数のカウントを行い演出内容の決定を行っているため、全てのサブ制御基板33〜35で同調した演出を行うことができる。
【0119】
(4)上記実施形態では、統括制御基板(統括制御手段)36のRAM36c(大当り継続回数記憶手段)に記憶されている大当り継続回数に応じて、統括CPU(区分設定手段,演出内容決定手段)36aは、複数段階の区分を設定し、それぞれの区分に応じて、演出内容パターン(演出内容)を決定する構成とした。そのため、大当り継続回数毎に演出内容パターンが統括制御基板36のROM36bに記憶されている場合に比べ、ROM36bに記憶されている演出内容パターンの数を減らすことができる。
【0120】
(5)上記実施形態では、統括制御基板(統括制御手段)36の統括CPU36aは、主制御基板(主制御手段)32から出力される第1〜第3のエンディング信号の入力に基づき、大当り継続回数をカウントしたり、クリアしたりする構成とした。そのため、従来から、大当りの最終ラウンド終了後(或いは中途終了した場合はそのラウンドの終了後)の大入賞口27の閉止後に、可変表示器H,電飾ランプ16及び遊技盤ランプ18,スピーカ19等で行われる遊技者へ状態を報知するための信号である第1〜第3のエンディング信号を用いることができる。よって、この場合であっても、主制御基板32において特別な信号を設定することなく、従来の主制御基板32に新たな負担や変更を加えることなく実施することができる。
【0121】
(6)上記実施形態では、統括制御基板(統括制御手段)36の統括CPU36aが、変動時間短縮状態終了信号(大当りの非継続を示す所定の状態信号)を入力した場合には、統括CPU(大当り継続回数クリア手段)36aは大当り継続回数をクリアする構成とした。そのため、大当り継続回数に応じた演出を行うことができる。従って、遊技者は演出内容の変化により大当り継続回数を把握することができる。そして、大当り継続回数のクリアは、従来は変動時間短縮状態が終了することを報知するためにのみ出力される変動時間短縮状態終了信号を利用して統括制御基板36の統括CPU36aで行うため、主制御基板(主制御手段)32は新たな信号を出力する必要がない。また、通常の大当りを引いた場合でも、その後行われる時短状態は、再び大当りを引く可能性が高く遊技者にとって有利な状態である。従って、遊技者にとって有利な状態の終了となる変動時間短縮状態終了時に、大当り継続回数をクリアすることにより、不都合なく大当り継続回数をクリアすることができる。
【0122】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図9に従って説明する。なお、第2の実施形態は、主制御基板32から出力される状態信号の種類、統括制御基板36の統括CPU36aで行われる大当り継続回数カウント処理、及びエンディング信号選択処理が第1の実施形態とは異なっており、その他の点では第1の実施形態とほぼ同様である。そのため、第1の実施形態と同様の部分については、同一符号を付して重複説明を省略することとし、第1の実施形態と異なる部分を中心に以下説明する。
【0123】
まず、このように構成された本実施形態(第2の実施形態)のパチンコ機10において、主制御手段を構成する主制御基板32から出力される状態信号について説明する。
【0124】
主制御基板32のメインCPU32aは、大当りの決定がなされると、その決定された停止特図の組み合わせの種類が特定図柄の組み合わせであるか(確変図柄であるか)、非特定図柄の組み合わせであるか(非確変図柄であるか)を判定する。
【0125】
そして、特定図柄の組み合わせであると判定した場合には、最終ラウンドの遊技演出終了後(時)に大当りの抽選確率が高確率になることを報知する高確率状態信号(大当りの継続を示す所定の状態信号)を統括制御基板に出力する状態信号出力手段として機能する。また、メインCPU32aは、低確率状態中に、非特定図柄の組み合わせであると判定した場合には、最終ラウンドの遊技演出終了後(時)に大当りの抽選確率が低確率になることを報知する低確率状態信号(大当りの非継続を示す所定の状態信号)を統括制御基板に出力する状態信号出力手段として機能する。
【0126】
また、メインCPU32aは、高確率状態中に、非特定図柄の組み合わせであると判定した場合には、最終ラウンドの遊技演出終了後(時)に変動時間短縮状態が開始されることを報知する変動時間短縮状態信号(大当りの継続を示す所定の状態信号)を統括制御基板に出力する状態信号出力手段として機能する。更に、メインCPU32aは、時短状態が開始され予め定められた所定回数(例えば100回)特図組み合わせゲームが行われて時短状態が終了した場合には、時短状態が終了したことを示すための変動時間短縮状態終了信号(大当りの非継続を示す所定の状態信号)を出力する状態信号出力手段として機能する。
【0127】
ここで、「大当りの継続を示す」「大当りの非継続を示す」について、第1の実施形態と異なる部分を中心に以下説明する。第2の実施形態において、「大当りの非継続を示す」とは、具体的には、大当り終了後の低確率状態(通常状態)、及び変動時間短縮状態終了後の低確率状態(通常状態)である。
【0128】
また、第2の実施形態において、「低確率状態信号」とは、最終ラウンドの遊技演出終了後(時)に、可変表示器Hにおいて通常状態であることを遊技者に報知するエンディング演出を指示する第2のエンディング信号である。そして、この第2のエンディング信号に基づき可変表示器H,電飾ランプ16、遊技盤ランプ18,スピーカ19の少なくとも1つにおいて所定のエンディング演出(例えば、可変表示器Hにおいて、またねと文字表示)が行われる。
【0129】
次に、このように構成された本実施形態(第2の実施形態)のパチンコ機10において、サブ制御手段を構成する統括制御基板36で行われる大当り継続、非継続に基づき、大当り継続回数の更新(1を加算)及びクリア(0にする)を行う大当り継続回数カウント処理ルーチンについて図11に従って説明する。
【0130】
まず、統括制御基板36の統括CPU36aは、ステップKKS1にて、最終ラウンド終了時に主制御基板32のメインCPU32a(状態信号出力手段)から出力される高確率状態信号を入力したか否かの判定を行う。そして、このステップKS1にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、即ち、高確率状態信号を入力したということで、ステップKKS2に移行する。
【0131】
そして、ステップKKS2にて、統括CPU36aは、入力した高確率状態信号に基づき大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタに1を加算し、ステップKKS3に移行する。そして、ステップKKS3にて、統括CPU36aは、後述するエンディング信号選択処理を行い、大当り継続回数カウント処理を終了する。
【0132】
一方、ステップKKS1にて、統括CPU36aが否定であると判定した場合は、即ち、高確率状態信号を入力していないということで、ステップKKS4に移行する。そして、ステップKKS4にて、統括CPU36aは、最終ラウンド終了時に主制御基板32のメインCPU32a(状態信号出力手段)から出力される変動時間短縮状態信号を入力したか否かの判定を行う。そして、ステップKKS4にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、即ち、変動時間短縮状態信号を入力したということで、ステップKKS2に移行する。そして、ステップKKS2にて、統括CPU36aは、入力した変動時間短縮状態信号に基づき大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタに1を加算し、ステップKKS3に移行する。
【0133】
また、ステップKKS4にて、統括CPU36aが否定であると判定した場合は、即ち、変動時間短縮状態信号を入力していないということで、ステップKKS5に移行する。そして、ステップKKS5にて、統括CPU36aは、最終ラウンド終了時に主制御基板32のメインCPU32a(状態信号出力手段)から出力される低確率状態信号を入力したか否かの判定を行う。そして、ステップKKS5にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、即ち、低確率状態信号を入力したということで、ステップKKS6に移行する。そして、ステップKKS6にて、統括CPU36aは、大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタをクリアする(0にする)大当り継続回数クリア手段として機能する。そして、ステップKKS3に移行する。
【0134】
一方、ステップKKS5にて、統括CPU36aが否定であると判定した場合は、即ち、低確率状態信号を入力していないということで、ステップKKS7に移行する。そして、ステップKKS7にて、統括CPU36aは、最終ラウンド終了時に主制御基板32のメインCPU32a(状態信号出力手段)から出力される変動時間短縮状態終了信号を入力したか否かの判定を行う。そして、ステップKKS7にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、即ち、変動時間短縮状態終了信号を入力したということで、ステップKKS8に移行する。そして、ステップKKS8にて、統括CPU36aは、大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタをクリアする(0にする)大当り継続回数クリア手段として機能する。そして、ステップKKS9に移行する。そして、ステップKKS9に移行して、統括CPU36aは、変動時間短縮状態終了の報知を指示する変動時間短縮状態終了信号をRAM36cにセットし、大当り継続回数カウント処理を終了する。
【0135】
また、ステップKKS7にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、即ち、変動時間短縮状態終了信号を入力していないということで、大当り継続回数カウント処理を終了する。
【0136】
次に、前記大当り継続回数カウント処理ルーチンで行われる大当り継続回数に応じたエンディング演出を決定制御するエンディング信号選択処理ルーチンについて図12に従って説明する。
【0137】
まず、統括制御基板36の統括CPU36aは、ステップEES1にて、高確率用エンディングの作成を最終ラウンド終了時に行うか否かの判定を行う。そして、このステップEES1にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、ステップEES2に移行する。そして、ステップEES2にて、統括CPU36aは、前記大当り継続回数記憶手段であるRAM36cに記憶されている大当り継続回数カウンタの確認を行う。そして、ステップEES3に移行して、統括CPU36aは、区分設定手段として大当り継続回数が4回より多い(5回以上)か否かの判定を行う。ステップEES3にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、ステップEES4に移行して、大当り継続回数が4回より多い(5回以上)ということで、第1のエンディング信号A(高確率状態信号)の設定を行い、エンディング信号選択処理を終了する。
【0138】
一方、ステップEES3にて、統括CPU36aが否定であると判定した場合は、大当り継続回数が4回以下であるということで、第1のエンディング信号B(高確率状態信号)の設定を行い、エンディング信号選択処理を終了する。
【0139】
また、前記ステップEES1にて、最終ラウンド終了時における高確率用エンディング作成について、統括CPU36aが否定であると判定した場合は、ステップEES6に移行して、高確率用エンディングの作成を行わないということで、変動時間短縮用エンディングの作成を行うか否かの判定を行う。そして、このステップEES6にて、統括CPU36aが肯定であると判定した場合は、ステップEES7に移行する。そして、ステップEES7にて、変動時間短縮用エンディングの作成を行うということで、第3のエンディング信号(変動時間短縮状態信号)の設定を行い、エンディング信号選択処理を終了する。
【0140】
一方、ステップEES6にて、統括CPU36aが否定であると判定した場合は、変動時間短縮用エンディングの作成を行わないということで、第2のエンディング信号(低確率状態信号)の設定を行い、エンディング信号選択処理を終了する。
【0141】
以下、このように構成されたパチンコ機10において、エンディング演出が行われる態様を図9に従って説明する。
前記エンディング信号選択処理ルーチンで説明したように、統括CPU36aは、大当り継続回数が4回より多い(5回以上)か否かの判定を行い、4回より多い(5回以上)と判定した場合は、第1のエンディング信号Aの設定を行い、4回以下と判定した場合は、第1のエンディング信号Bの設定を行う。また、統括CPU36aは、変動時間短縮用エンディングの作成を行うか否かの判定を行い、肯定であると判定した場合は、第3のエンディング信号の設定を行い、否定であると判定した場合は、第2のエンディング信号の設定を行う。
【0142】
そして、統括CPU36aは、各エンディング信号(第1のエンディング信号A,第1のエンディング信号B,第2のエンディング信号,第3のエンディング信号)を、各サブ制御基板33〜35の各サブCPU33a〜35aに出力する。
【0143】
そして、表示制御基板33のサブCPU33aは、各エンディング信号(第1のエンディング信号A,第1のエンディング信号B,第2のエンディング信号,第3のエンディング信号)に基づくエンディング演出実行データを、ROM33bから読み出す。そして、サブCPU33aは、ROM33bから読み出したエンディング演出実行データに基づき特図表示部22の表示態様を制御する。その結果、サブCPU33aは、第1のエンディング信号Aが入力された場合、特図表示部22では、第1のエンディング信号Aに応じたエンディング演出が実行される。具体的には、図9(a)に示すように、特図表示部22では、最終ラウンド終了時に行われるエンディング演出として、「確率変動」と表示し、キャラクタとして大当り継続回数が4回以下では登場しないニワトリD1が登場する。つまり、遊技者に大当り継続回数が5回以上でかつ大当り終了後に確率変動状態が付与されることを報知する。
【0144】
また、サブCPU33aは、第1のエンディング信号Bが入力された場合、特図表示部22では、第1のエンディング信号Bに応じたエンディング表示演出が実行される。具体的には、図9(b)に示すように、特図表示部22では、最終ラウンド終了時に行われるエンディング演出として、「確率変動」と表示し、キャラクタとして通常の大当りでは登場しないヒヨコD2が登場し、遊技者に大当り継続回数が4回以下でかつ大当り終了後に確率変動状態が付与されることを報知する。
【0145】
同様に、サブCPU33aは、第3のエンディング信号が入力された場合、特図表示部22では、第3のエンディング信号に応じたエンディング表示演出が実行される。具体的には、図9(c)に示すように、特図表示部22では、最終ラウンド終了時に行われるエンディング演出として、「100回おまけ」と表示し、遊技者に100回分の特図組み合わせゲームが変動時間短縮状態になることを報知する。
【0146】
また、サブCPU33aは、第2のエンディング信号が入力された場合、特図表示部22では、第2のエンディング信号に応じたエンディング表示演出が実行される。具体的には、図9(d)に示すように、特図表示部22では、最終ラウンド終了時に行われるエンディング演出として、「またね」と表示し、遊技者に低確率状態になることを報知する。
【0147】
つまり、遊技者にとって非常に有利な確変の大当りの場合には、付加価値を持たせるために、大当り継続回数に応じて2種類のエンディング演出が用意されているが、通常状態中の通常の大当り、及び時短状態の場合には、1種類のエンディング演出しか行われないようになっている。
【0148】
従って、第2の実施形態によれば、前記第1の実施形態の(1)〜(5)の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(7)上記実施形態では、統括制御基板(統括制御手段)36の統括CPU36aが、低確率状態信号又は変動時間短縮状態終了信号(大当りの非継続を示す所定の状態信号)を入力した場合には、統括CPU(大当り継続回数クリア手段)36aは大当り継続回数をクリアする構成とした。そのため、大当り継続回数に応じた演出を行うことができる。従って、遊技者は演出内容の変化により大当り継続回数を把握することができる。そして、大当り継続回数のクリアは、従来は通常状態になることを報知するためにのみ出力される信号であった低確率状態信号、又は変動時間短縮状態が終了されることを報知するためにのみ出力される信号であった変動時間短縮状態終了信号を利用して行うため、主制御基板32は新たな信号を出力する必要がない。また、通常状態中に通常の大当りを引いた場合、大当り状態終了後、通常確率(低確率)状態のままで、再び大当りを引く可能性は低い状態である。従って、通常状態中に通常の大当りを引いた場合、大当り状態終了時に、大当り継続回数をクリアすることにより、不都合なく大当り継続回数をクリアすることができる。同様に、確変の大当りを引いた後、通常の大当りを引いた場合でも、その後行われる時短状態は、再び大当りを引く可能性が高く遊技者にとって有利な状態である。従って、遊技者にとって有利な状態の終了となる変動時間短縮状態終了時に、大当り継続回数をクリアすることにより、不都合なく大当り継続回数をクリアすることができる。
【0149】
なお、上記各実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・上記各実施形態では、大当り継続回数により統括制御基板(統括制御手段)36の統括CPU36aが決定する具体的な演出内容としては演出内容パターンや可変表示器(図柄表示装置)Hにおいて表示するエンディング演出におけるエンディング画面を示した。しかし、大当り継続回数により統括制御基板36の統括CPU36aが決定する具体的な演出内容としては可変表示器Hにおいて表示する背景、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ18の点灯・消灯の区別、スピーカ19より出力される通常変動音等であってもよい。例えば、可変表示器Hにおいて表示する背景として、大当り状態中における背景,客待ち状態であるデモンストレーション画面における背景,特図図柄組み合わせゲームの図柄変動中における背景等がある。そして、大当り状態中における背景の具体例として、通常時には、特図表示部22では、図13(a)に示すような背景が表示され、大当り継続回数が0〜4の場合は、特図表示部22では、図13(b)に示すような背景が表示される。同様に、大当り継続回数が5以上の場合は、特図表示部22では、図13(c)に示すような背景が表示され、時短中の場合は、特図表示部22では、図13(d)に示すような背景が表示される構成であってもよい。
【0150】
また、大当り継続回数により統括制御基板36の統括CPU36aが決定する具体的な演出内容パターン(演出内容)が通常変動音の場合には、図14に示すように、統括CPU36aは、大当り継続回数が0〜4の場合は、演出パターンP4〜P6に対して、演出内容パターンEP4−1〜EP6−1を選択する。同様に、統括CPU36aは、大当り継続回数が5以上の場合は、演出パターンP4〜P6に対して、演出内容パターンEP4−2〜EP6−2を選択する構成であってもよい。従って、このような演出内容の場合、大当り継続回数に応じて、演出内容(背景,ランプの点灯・消灯,通常変動音等)を変化させることができる。ここで、通常変動音とは、遊技球の入賞に基づき可変表示器H(図柄表示装置)で行われる特図組み合わせゲームの特図変動開始からリーチ状態の図柄組み合わせ、又は、はずれ図柄の組み合わせが形成されるまでの特図変動時にスピーカ19より発生させる遊技演出のための音声である。
【0151】
・上記各実施形態では、大当り継続回数によって、エンディング演出(演出内容)を変化させる構成としたが、大当り継続回数によって、確率変動大当りの時のみエンディング演出を変化させる構成であってもよい。その場合、大当り継続回数をカウントするのは、確率変動大当り時と時間短縮時の大当り時(高確率状態信号、又は変動時間短縮状態信号の入力)である。しかし、その中でも遊技者にとって特に有利である大当りは確率変動大当りであり、その確率変動状態中(高確率状態信号の入力)にエンディング演出を変化させることにより、確率変動大当りに価値観を持たせることが可能になるという効果がある。
【0152】
・上記各実施形態では、統括制御基板(統括制御手段)36の統括CPU36aは、入力した演出パターンと大当り継続回数と演出内容パターン決定乱数によって、演出内容パターン(演出内容)を決定させる構成とした。しかし、統括CPU36aは、入力した演出パターンと大当り継続回数と演出内容パターン決定乱数によって、確変の大当りの時のみ演出内容パターンを変化させる構成であってもよい。その場合、大当り継続回数をカウントするのは、確変の大当り時と時間短縮状態時(高確率状態信号、又は変動時間短縮状態信号の入力)である。しかし、大当りの中でも遊技者にとって特に有利である大当りは確変の大当りであり、その確変状態中(高確率状態中)に演出内容パターンを変化させることにより、確変の大当りに価値観を持たせることが可能になるという効果がある。
【0153】
・上記各実施形態では、統括制御基板(統括制御手段)36の統括CPU36aが決定する演出内容パターン(演出内容)の具体的な例としてはキャラクタ(ヒヨコD3、ニワトリD4)が登場する場合を示したが、登場するキャラクタは同一でキャラクタの動作内容が変更する構成であってもよい。その場合、例えば、キャラクタとして、犬を用いて、大当り継続回数に応じて、犬が走ったり、犬が寝転んだりする演出内容であってもよい。また、大当り継続回数により演出内容そのものを変更する構成であってもよい。例えば、統括CPU36aは、大当り継続回数が0〜4の場合は、コマ送り変動に変えて自動車レースの場面や、大当り継続回数が5以上の場合は、コマ送り変動に変えて椅子取りゲームの画面に演出内容そのものを変更する構成であってもよい。
【0154】
・上記各実施形態では、特別図柄の停止順として、遊技者側から見て左列(左特図)→右列(右特図)→中列(中特図)の順に特別図柄変動が停止する構成とした。しかし、特別図柄の停止順は、左列(左特図)→中列(中特図)→右列(右特図)や、右列(右特図)→中列(中特図)→左列(左特図)等のその他停止順であってもよい。
【0155】
・上記各実施形態では、大当り継続回数は特に表示される構成ではないが、大当り継続回数が可変表示器H等に表示される構成であってもよい。
・上記各実施形態では、主制御基板32、統括制御基板36、表示制御基板33、ランプ制御基板34、音声制御基板35から構成したが、統括制御基板36を省略し、主制御基板32から、直接、表示制御基板33、ランプ制御基板34、音声制御基板35に接続される構成であってもよい。その場合には、各サブ制御基板33〜35におけるサブCPU33a〜35aが統括制御基板36のサブCPU36aの役割を果たす。
【0156】
・上記各実施形態では、演出パターンはP1〜P6の6種類の場合を示したが、演出パターンの数や、演出パターンに対応した演出時間や演出パターン振分用乱数の値も任意に変更することができる。また、各種乱数の値の範囲等も任意に変更することができる。
【0157】
・上記各実施形態では、演出パターンと、大当り継続回数に基づき決定される演出内容パターンとの対応関係を、図5に例示したが、大当り継続回数に基づき演出内容を選択できるのであれば、その他の演出内容パターンを対応付けて設定記憶されていてもよい。
【0158】
・上記各実施形態では、統括制御基板(統括制御手段)36の統括CPU36aは、入力した演出パターンと大当り継続回数と演出内容パターン決定乱数により演出内容パターン(演出内容)を決定する構成とした。しかし、統括CPU36aは、大当り継続回数に応じて、エンディング演出の振分のみを行い各サブ制御基板33〜35にエンディング信号を出力する。そして、各サブ制御基板33〜35は、前記エンディング信号を入力し、エンディング演出の種類を判定し、各RAM33a〜35aに記憶する。また、統括CPU36aは、主制御基板32から出力される演出パターン信号をそのまま各サブ制御基板33〜35に出力する。そして、各サブ制御基板33〜35は、エンディング演出の種類の判定と入力した演出パターンに基づき演出実行データを決定する構成であってもよい。その場合、統括制御基板36の負担を軽減することができ、主制御基板32、統括制御基板36、各サブ制御基板33〜35に関して制御の分散化を行い、特定の制御基板のみ負担が多くなることを防止することができる。例えば、統括制御基板36で演出内容の振分を行ってさらに各サブ制御基板33〜35でも演出内容の振分を行い細分化することにより、凝った演出内容を実現することができる。
【0159】
・上記各実施形態では、大当り継続回数カウンタの更新(加算)及びクリアを、統括制御基板36の統括CPU36aが、エンディング信号の入力に基づき更新及びクリアする構成としたが、状態指示信号の入力に基づき更新及びクリアする構成であってもよい。
【0160】
ここで、具体的な状態指示信号を説明する。まず、「高確率状態信号」とは、大当り状態終了時(エンディング演出終了時)に出力され、大当り終了後から次の大当りまでの期間、可変表示器H,電飾ランプ16,又は遊技盤ランプ18において遊技者に確率変動状態を報知する演出を指示する第1の状態指示信号である。具体的には、可変表示器Hにおいて背景色を変化させたり、確率変動中と文字で表示したりして遊技者に確率変動状態を報知する。
【0161】
次に、「変動時間短縮状態信号」とは、大当り状態終了時に出力され、大当り終了後から次の大当りまでの期間、可変表示器H,電飾ランプ16,又は遊技盤ランプ18において遊技者に変動時間短縮状態開始を報知する演出を指示する第3の状態指示信号である。具体的には、可変表示器Hにおいて背景色を変化させたり、時短中と文字で表示したりして遊技者に変動時間短縮状態を報知する。
【0162】
そして、「変動時間短縮状態終了信号」とは、時短状態終了時に出力され、可変表示器H,電飾ランプ16,又は遊技盤ランプ18において遊技者に変動時間短縮状態終了を報知する演出を指示する第4の状態指示信号である。具体的には、可変表示器Hにおいて背景色を変化させたり、時短中の文字表示を消したりして遊技者に変動時間短縮状態終了を報知する。
【0163】
このように、統括CPU36aが、状態指示信号の入力に基づき大当り継続回数カウンタの更新及びクリアする場合であっても、本各実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0164】
・上記各実施形態では、大当り継続回数のカウントは、統括制御基板36の統括CPU36aが、主制御基板32から出力される高確率状態信号、又は変動時間短縮状態信号(大当りの継続を示す信号)の累積入力回数で行う構成とした。しかし、大当り継続回数のカウントは、1日,1週間,単位時間当り(例えば、2時間,6時間)といった特定期間の大当りの継続を示す信号の累積入力回数であってもよい(この場合にあっては、特定期間中、大当り継続回数のカウント値をクリアしない)。このようにすることによって、通常確率(低確率)時においても、大当り継続回数のカウント値を備えることになる為、上記実施形態におけるP1〜P4,P7に関しても大当り継続回数と演出パターン及び演出内容パターン決定乱数により決定される演出内容パターンを振分けることができる。また、例えば、大当り継続回数に応じてキャラクタを成長させること等により、遊技者が繰返し(長時間)に亘って、遊技を楽しむことが可能となり、遊技者の飽きを防止することができ、遊技場での遊技機の寿命を伸ばすことができる。
【0165】
・上記各実施形態では、統括制御基板36の統括CPU36aが、変動時間短縮状態終了信号又は低確率状態信号(大当りの非継続を示す信号)を入力した場合に、大当りの継続回数をクリアする構成とした。しかし、大当りの非継続を示す信号を入力した場合であっても、大当り中に記憶している特図始動記憶数回(例えば、4回)の特図組み合わせゲームの終了した時点でクリアする構成であってもよい。その場合、非特定図柄で大当りし、大当り状態が終了し、低確率状態(通常状態)になった場合であっても、大当り状態中に記憶している特図始動記憶数回分の特図組み合わせゲームで再び大当りになれば、遊技者にとっては大当りが継続したことと同等の状態となる。そのため、不都合なく大当りの継続回数にカウントすることができる。
【0166】
次に上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記主制御手段は、前記大当り判定手段で大当りと判定された場合に前記図柄の組み合わせゲームで最終的に停止させる停止図柄の組み合わせの種類が前記確率変動状態を付与する特定図柄の組み合わせであるか、又は前記確率変動状態を付与しない非特定図柄の組み合わせであるかを判定する図柄判定手段を更に備え、前記状態信号出力手段は、前記図柄判定手段で特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に高確率状態信号を出力する一方、前記図柄判定手段で非特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に低確率状態信号、又は変動時間短縮状態信号を出力し、更に、当該変動時間短縮状態信号を出力した場合において前記変動時間短縮状態が開始された後に予め定められた所定回数図柄の組み合わせゲームが行われて前記変動時間短縮状態が終了した場合には、変動時間短縮状態終了信号を出力する構成とされ、前記サブ制御手段の前記大当り継続回数記憶手段は、前記高確率状態信号又は変動時間短縮状態信号の入力をもとに大当り継続回数を所定条件で累積して記憶する構成とされている請求項1に記載の遊技機。
【0167】
(ロ)遊技機全体の制御を行う主制御手段と、遊技演出を行う複数の演出実行手段を制御する複数のサブ制御手段と、前記主制御手段が出力した各種の制御信号に基づいて前記各サブ制御手段を統括的に制御し、所定の制御指示信号を前記各サブ制御手段に出力可能な統括制御手段とを備え、前記遊技演出の一環として図柄の組み合わせゲームが行われ、最終的に停止した図柄の組み合わせの種類に応じて大当り終了後に大当りの抽選確率が通常状態である低確率から高確率に変動する確率変動状態、及び前記遊技演出を行うための契機となる始動入賞手段に対して遊技球を入賞し易くするか否かの抽選結果を導出する時間が短縮される変動時間短縮状態を付与可能に構成された遊技機において、前記主制御手段は、入賞検出信号に基づいて抽選を行い大当りか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段で大当りと判定された場合に前記図柄の組み合わせゲームで最終的に停止させる停止図柄の組み合わせの種類が前記確率変動状態を付与する特定図柄の組み合わせであるか、又は前記確率変動状態を付与しない非特定図柄の組み合わせであるかを判定する図柄判定手段と、該図柄判定手段で特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に前記大当りの抽選確率が高確率になることを示すための高確率状態信号を出力する一方、該図柄判定手段で非特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に前記大当りの抽選確率が低確率になることを示すための低確率状態信号、又は前記変動時間短縮状態が開始されることを示すための変動時間短縮状態信号を出力し、更に、当該変動時間短縮状態信号を出力した場合において前記変動時間短縮状態が開始された後に予め定められた所定回数図柄の組み合わせゲームが行われて前記変動時間短縮状態が終了した場合には、変動時間短縮状態が終了することを示すための変動時間短縮状態終了信号を出力する状態信号出力手段とを備え、前記統括制御手段は、前記高確率状態信号、又は変動時間短縮状態信号の入力をもとに大当り継続回数を所定条件で累積して記憶する大当り継続回数記憶手段と、前記大当り継続回数記憶手段により累積された大当り継続回数に応じて、前記遊技演出の具体的な演出内容を決定する演出内容決定手段と、該演出内容決定手段で決定した演出内容に対応した演出内容信号を前記各サブ制御手段へ前記所定の制御指示信号として出力する演出内容信号出力手段とを備えた遊技機。
【0168】
(ハ)遊技機全体の制御を行う主制御手段と、遊技演出を行う複数の演出実行手段を制御する複数のサブ制御手段と、前記主制御手段が出力した各種の制御信号に基づいて前記各サブ制御手段を統括的に制御し、所定の制御指示信号を前記各サブ制御手段に出力可能な統括制御手段とを備え、前記遊技演出の一環として図柄の組み合わせゲームが行われ、最終的に停止した図柄の組み合わせの種類に応じて大当り終了後に大当りの抽選確率が通常状態である低確率から高確率に変動する確率変動状態、及び前記遊技演出を行うための契機となる始動入賞手段に対して遊技球を入賞し易くするか否かの抽選結果を導出する時間が短縮される変動時間短縮状態を付与可能に構成された遊技機において、前記主制御手段は、入賞検出信号に基づいて抽選を行い大当りか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段で大当りと判定された場合に前記図柄の組み合わせゲームで最終的に停止させる停止図柄の組み合わせの種類が前記確率変動状態を付与する特定図柄の組み合わせであるか、又は前記確率変動状態を付与しない非特定図柄の組み合わせであるかを判定する図柄判定手段と、該図柄判定手段で特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に高確率状態信号を出力する一方、該図柄判定手段で非特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に低確率状態信号、又は変動時間短縮状態信号を出力し、更に、当該変動時間短縮状態信号を出力した場合において前記変動時間短縮状態が開始された後に予め定められた所定回数図柄の組み合わせゲームが行われて前記変動時間短縮状態が終了した場合には、変動時間短縮状態終了信号を出力する状態信号出力手段とを備え、前記統括制御手段は、前記高確率状態信号、又は変動時間短縮状態信号の入力をもとに大当り継続回数を所定条件で累積して記憶する大当り継続回数記憶手段と、前記大当り継続回数記憶手段により累積された大当り継続回数に応じて、前記遊技演出の具体的な演出内容を決定する演出内容決定手段と、該演出内容決定手段で決定した演出内容に対応した演出内容信号を前記各サブ制御手段へ前記所定の制御指示信号として出力する演出内容信号出力手段とを備えた遊技機。
【0169】
(ニ)遊技機全体の制御を行う主制御手段と、遊技演出を行う複数の演出実行手段を制御する複数のサブ制御手段と、前記主制御手段が出力した各種の制御信号に基づいて前記各サブ制御手段を統括的に制御し、所定の制御指示信号を前記各サブ制御手段に出力可能な統括制御手段とを備え、前記遊技演出の一環として図柄の組み合わせゲームが行われ、最終的に停止した図柄の組み合わせの種類に応じて大当り終了後に大当りの抽選確率が通常状態である低確率から高確率に変動する確率変動状態、及び前記遊技演出を行うための契機となる始動入賞手段に対して遊技球を入賞し易くするか否かの抽選結果を導出する時間が短縮される変動時間短縮状態を付与可能に構成された遊技機において、前記主制御手段は、入賞検出信号に基づいて抽選を行い大当りか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段で大当りと判定された場合に前記図柄の組み合わせゲームで最終的に停止させる停止図柄の組み合わせの種類が前記確率変動状態を付与する特定図柄の組み合わせであるか、又は前記確率変動状態を付与しない非特定図柄の組み合わせであるかを判定する図柄判定手段と、該図柄判定手段で特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に前記大当りの抽選確率が高確率になることを示すための高確率状態信号を出力する一方、該図柄判定手段で非特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に前記大当りの抽選確率が低確率になることを示すための低確率状態信号、又は前記変動時間短縮状態が開始されることを示すための変動時間短縮状態信号を出力し、更に、当該変動時間短縮状態信号を出力した場合において前記変動時間短縮状態が開始された後に予め定められた所定回数図柄の組み合わせゲームが行われて前記変動時間短縮状態が終了した場合には、変動時間短縮状態が終了することを示すための変動時間短縮状態終了信号を出力する状態信号出力手段と、入賞検出信号に基づく図柄の組み合わせゲームの遊技演出の大枠を決定する演出パターンを決定する演出パターン決定手段と、該演出パターン決定手段が決定した演出パターンを出力する演出パターン出力手段とを備え、前記統括制御手段は、前記高確率状態信号又は変動時間短縮状態信号の入力をもとに大当り継続回数を所定条件で累積して記憶する大当り継続回数記憶手段と、前記大当り継続回数記憶手段により累積された大当り継続回数と前記状態信号出力手段から出力された状態信号に応じて前記エンディング演出の具体的な演出内容を決定するエンディング演出決定手段と、該エンディング演出決定手段で決定したエンディング演出に対応したエンディング信号を出力するエンディング信号出力手段と、前記演出パターンを入力した場合前記演出パターンを中継し出力する演出パターン中継手段とを備え、前記複数のサブ制御手段は、前記エンディング信号の種類を判定するエンディング判定手段と、該エンディング判定手段の判定結果と演出パターンの入力に基づき演出実行データを決定する演出実行データ決定手段とを備えた遊技機。
【0170】
(ホ)遊技機全体の制御を行う主制御手段と、遊技演出を行う複数の演出実行手段を制御する複数のサブ制御手段と、前記主制御手段が出力した各種の制御信号に基づいて前記各サブ制御手段を統括的に制御し、所定の制御指示信号を前記各サブ制御手段に出力可能な統括制御手段とを備え、前記遊技演出の一環として図柄の組み合わせゲームが行われ、最終的に停止した図柄の組み合わせの種類に応じて大当り終了後に大当りの抽選確率が通常状態である低確率から高確率に変動する確率変動状態、及び前記遊技演出を行うための契機となる始動入賞手段に対して遊技球を入賞し易くするか否かの抽選結果を導出する時間が短縮される変動時間短縮状態を付与可能に構成された遊技機において、前記主制御手段は、入賞検出信号に基づいて抽選を行い大当りか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段で大当りと判定された場合に前記図柄の組み合わせゲームで最終的に停止させる停止図柄の組み合わせの種類が前記確率変動状態を付与する特定図柄の組み合わせであるか、又は前記確率変動状態を付与しない非特定図柄の組み合わせであるかを判定する図柄判定手段と、該図柄判定手段で特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に高確率状態信号を出力する一方、該図柄判定手段で非特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に低確率状態信号、又は変動時間短縮状態信号を出力し、更に、当該変動時間短縮状態信号を出力した場合において前記変動時間短縮状態が開始された後に予め定められた所定回数図柄の組み合わせゲームが行われて前記変動時間短縮状態が終了した場合には、変動時間短縮状態終了信号を出力する状態信号出力手段と、入賞検出信号に基づく図柄の組み合わせゲームの遊技演出の大枠を決定する演出パターンを決定する演出パターン決定手段と、該演出パターン決定手段が決定した演出パターンを出力する演出パターン出力手段とを備え、前記統括制御手段は、前記高確率状態信号又は変動時間短縮状態信号の入力をもとに大当り継続回数を所定条件で累積して記憶する大当り継続回数記憶手段と、前記大当り継続回数記憶手段により累積された大当り継続回数と前記状態信号出力手段から出力された状態信号に応じて前記エンディング演出の具体的な演出内容を決定するエンディング演出決定手段と、該エンディング演出決定手段で決定したエンディング演出に対応したエンディング信号を出力するエンディング信号出力手段と、前記演出パターンを入力した場合前記演出パターンを中継し出力する演出パターン中継手段とを備え、前記複数のサブ制御手段は、前記エンディング信号の種類を判定するエンディング判定手段と、該エンディング判定手段の判定結果と演出パターンの入力に基づき演出実行データを決定する演出実行データ決定手段とを備えた遊技機。
【0171】
(ヘ)前記統括制御手段は、前記状態信号出力手段から低確率状態信号又は変動時間短縮状態終了信号を入力した場合に、前記大当り継続回数記憶手段において累積して記憶された大当り継続回数をクリアする大当り継続回数クリア手段を更に備えた前記技術的思想イ,ロ,ハ,ニ,ホのいずれか一項に記載の遊技機。
【0172】
(ト)前記統括制御手段は、前記大当り継続回数記憶手段により累積された大当り継続回数に応じて、複数段階の区分を設定する区分設定手段と、それぞれの区分に応じて1つ又は複数の演出内容を記憶した演出内容記憶手段とを更に備え、前記演出内容決定手段は、前記演出内容記憶手段に記憶された区分に応じた演出内容から、実行する演出内容を選択する前記技術的思想イ,ロ,ハ,ニ,ホ,ヘのいずれか一項に記載の遊技機。
【0173】
(チ)前記高確率状態信号は、図柄表示装置又は電飾ランプにおいて遊技者に確率変動状態を報知する内容の演出を指示する第1の状態指示信号であり、前記低確率状態信号は、図柄表示装置又は電飾ランプにおいて遊技者に通常状態を報知する内容の演出を指示する第2の状態指示信号であり、前記変動時間短縮状態信号は、図柄表示装置又は電飾ランプにおいて遊技者に変動時間短縮状態開始を報知する内容の演出を指示する第3の状態指示信号であり、前記変動時間短縮状態終了信号は、図柄表示装置又は電飾ランプにおいて遊技者に変動時間短縮状態終了を報知する内容の演出を指示する第4の状態指示信号である請求項1〜請求項5,前記技術的思想イ,ロ,ハ,ニ,ホ,ヘ,トのいずれか一項に記載の遊技機。
【0174】
(リ)前記高確率状態信号は、最終ラウンドの遊技演出終了時に、図柄表示装置,電飾ランプ,及びスピーカのうち少なくとも一つにおいて確率変動状態を付与することを遊技者に報知するエンディングの演出を指示する第1のエンディング信号であり、低確率状態信号は、大当り終了時に、図柄表示装置,電飾ランプ,及びスピーカのうち少なくとも一つにおいて通常状態を付与することを遊技者に報知するエンディングの演出を指示する第2のエンディング信号であり、変動時間短縮状態信号は、大当り終了時に、図柄表示装置,電飾ランプ,及びスピーカのうち少なくとも一つにおいて変動時間短縮状態を付与することを遊技者に報知するエンディングの演出を指示する第3のエンディング信号である請求項1〜請求項5,前記技術的思想ロ,ニ,ヘ,トのいずれか一項に記載の遊技機。
【0175】
(ヌ)前記演出内容とは、前記主制御手段で選択される遊技演出の大枠を決定する演出パターンに基づいて、前記サブ制御手段又は前記統括制御手段で選択される遊技演出の具体的な演出内容を特定するための演出内容パターンである請求項1〜請求項5,前記技術的思想イ,ロ,ハ,ニ,ホ,ヘ,トのいずれか一項に記載の遊技機。
【0176】
(ル)前記演出内容とは、最終ラウンドの遊技演出終了時に図柄表示装置において状態を遊技者に報知するためのエンディング画面である請求項1〜請求項5,前記技術的思想ロ,ニ,ヘ,トのいずれか一項に記載の遊技機。
【0177】
(ヲ)前記演出内容とは、大当り終了時に図柄表示装置において表示する背景内容,電飾ランプの点灯・消灯の区別,及びスピーカより出力される通常変動音のうち少なくとも一つである請求項1〜請求項5,前記技術的思想イ,ロ,ハ,ニ,ホ,ヘ,トのいずれか一項に記載の遊技機。
【0178】
(タ)前記区分設定手段にて、複数段階の区分に設定されるのは、前記主制御手段で確率変動時に選択される演出パターンに対応し、前記サブ制御手段又は前記統括制御手段で選択される演出内容パターンである請求項5,前記技術的思想ト,ヌのいずれか一項に記載の遊技機。
【0179】
(レ)前記区分設定手段にて、複数段階の区分に設定されるのは、第1の状態指示信号又は第1のエンディング信号によって行われる状態報知の内容又はエンディング内容である請求項5,前記技術的思想ト,チ,リのいずれか一項に記載の遊技機。
【0180】
【発明の効果】
本発明の遊技機では、主制御手段の負担を増加させることなく、確率変動状態中や変動時間短縮状態中の演出面の向上を行い、確率変動状態中や変動時間短縮状態中の遊技者に優越感を持たせることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】表示装置を示す正面図。
【図3】主制御基板、統括制御基板、表示制御基板、ランプ制御基板及び音声制御基板の構成を示すブロック図。
【図4】(a)は、主制御基板に記憶された演出パターンを説明する説明図、(b)は、主制御基板に記憶された演出パターン振分テーブル1を説明する説明図、(c)は、主制御基板に記憶された演出パターン振分テーブル2を説明する説明図、(d)は、主制御基板に記憶された演出パターン振分テーブル3を説明する説明図。
【図5】統括制御基板に記憶された演出内容パターンを説明する説明図。
【図6】第1の実施形態における統括制御基板で行われる大当り継続回数カウント処理の手順を示すフローチャート。
【図7】第1の実施形態における統括制御基板で行われる大当り継続回数カウント処理におけるエンディング信号選択処理の手順を示すフローチャート。
【図8】統括制御基板で行われる演出パターン選択処理の手順を示すフローチャート。
【図9】(a)〜(d)は、第1及び第2の実施形態におけるエンディング画面の態様を説明する説明図。
【図10】(a)〜(d)は、第1の実施形態における遊技演出が行われる態様を説明する説明図。
【図11】第2の実施形態における統括制御基板で行われる大当り継続回数カウント処理の手順を示すフローチャート。
【図12】第2の実施形態における統括制御基板で行われる大当り継続回数カウント処理におけるエンディング信号選択処理の手順を示すフローチャート。
【図13】(a)〜(d)は、別例における背景の態様を説明する説明図。
【図14】別例における統括制御基板に記憶された演出内容パターンを説明する説明図。
【符号の説明】
In…表示装置(演出実行手段)、H…可変表示器(図柄表示装置,演出実行手段)、10…パチンコ遊技機(遊技機)、16…電飾ランプ(演出実行手段、電飾ランプ)、17…賞球ランプ、18…遊技盤ランプ(演出実行手段、電飾ランプ)、19…スピーカ(演出実行手段)、22…特図表示部、23…普図表示部、25…始動入賞口、26…始動入賞ゲート、32…主制御基板(主制御手段)、32a…メインCPU(大当り判定手段、図柄判定手段、及び状態信号出力手段)、33…表示制御基板(サブ制御手段)、34…ランプ制御基板(サブ制御手段)、35…音声制御基板(サブ制御手段)、36…統括制御基板(統括制御手段)、36a…統括CPU(演出内容決定手段,演出内容信号出力手段,区分設定手段,大当り継続回数クリア手段)、36b…ROM(演出内容記憶手段)、36c…RAM(大当り継続回数記憶手段)。

Claims (5)

  1. 遊技機全体の制御を行う主制御手段と、前記主制御手段が出力した各種の制御信号に基づいて所定の制御指示信号を出力するサブ制御手段と、前記サブ制御手段が出力した制御指示信号に基づいて遊技演出を行う演出実行手段とを備え、前記遊技演出の一環として図柄の組み合わせゲームが行われ、最終的に停止した図柄の組み合わせの種類に応じて大当り終了後に大当りの抽選確率が通常状態である低確率から高確率に変動する確率変動状態、及び前記遊技演出を行うための契機となる始動入賞手段に対して遊技球を入賞し易くするか否かの抽選結果を導出する時間が短縮される変動時間短縮状態を付与可能に構成された遊技機において、
    前記主制御手段は、入賞検出信号に基づいて抽選を行い大当りか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段で大当りと判定された場合に、当該大当り終了後の遊技状態又は前記変動時間短縮状態に関して、大当りの継続又は大当りの非継続を示す所定の状態信号を出力する状態信号出力手段とを備え、
    前記サブ制御手段は、前記状態信号出力手段からの前記所定の状態信号のうち、大当りの継続を示す状態信号の入力をもとに大当り継続回数を所定条件で累積して記憶する大当り継続回数記憶手段と、前記大当り継続回数記憶手段により累積された大当り継続回数に応じて、前記遊技演出の具体的な演出内容を決定する演出内容決定手段と、該演出内容決定手段で決定した演出内容に対応した演出内容信号を前記演出実行手段へ前記所定の制御指示信号として出力する演出内容信号出力手段とを備えた遊技機。
  2. 前記主制御手段は、前記大当り判定手段で大当りと判定された場合に前記図柄の組み合わせゲームで最終的に停止させる停止図柄の組み合わせの種類が前記確率変動状態を付与する特定図柄の組み合わせであるか、又は前記確率変動状態を付与しない非特定図柄の組み合わせであるかを判定する図柄判定手段を更に備え、
    前記状態信号出力手段は、前記図柄判定手段で特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に前記大当りの抽選確率が高確率になることを示すための高確率状態信号を出力する一方、前記図柄判定手段で非特定図柄の組み合わせと判定した場合には、大当り終了後に前記大当りの抽選確率が低確率になることを示すための低確率状態信号、又は前記変動時間短縮状態が開始されることを示すための変動時間短縮状態信号を出力し、更に、当該変動時間短縮状態信号を出力した場合において前記変動時間短縮状態が開始された後に予め定められた所定回数図柄の組み合わせゲームが行われて前記変動時間短縮状態が終了した場合には、変動時間短縮状態が終了することを示すための変動時間短縮状態終了信号を出力する構成とされ、
    前記サブ制御手段の前記大当り継続回数記憶手段は、前記高確率状態信号又は変動時間短縮状態信号の入力をもとに大当り継続回数を所定条件で累積して記憶する構成とされている請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記サブ制御手段は、前記状態信号出力手段からの前記所定の状態信号のうち、大当りの非継続を示す状態信号を入力した場合、前記大当り継続回数記憶手段において累積して記憶された大当り継続回数をクリアする大当り継続回数クリア手段を更に備えた請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記大当り継続回数クリア手段は、前記状態信号出力手段から低確率状態信号又は変動時間短縮状態終了信号を入力した場合に、前記大当り継続回数記憶手段において累積して記憶された大当り継続回数をクリアする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記サブ制御手段は、前記大当り継続回数記憶手段により累積された大当り継続回数に応じて、複数段階の区分を設定する区分設定手段と、それぞれの区分に応じて1つ又は複数の演出内容を記憶した演出内容記憶手段とを更に備え、
    前記演出内容決定手段は、前記演出内容記憶手段に記憶された区分に応じた演出内容から、実行する演出内容を選択する請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の遊技機。
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