JP2004313222A - 血管追従性と血管径保持性の優れた均一に拡張する柔軟なステント - Google Patents

血管追従性と血管径保持性の優れた均一に拡張する柔軟なステント Download PDF

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Abstract

【課題】管腔径の開存状態を保持する血管径保持力に優れ、管腔等への追従性に優れ(従って三次元的に蛇行した管腔を通過可能)、ショートニングの生じない、ステントに横穴を形成することが可能な、拡張性のよい柔軟なステントを提供する。
【解決手段】本発明のステントは、生体管腔を開存状態に保つための複数の環状部材1と、隣り合う環状部材1同士を長手方向に連結する連結要素2を有してなる管状部材であって、環状部材1は円周方向に連続する複数の波状要素11からなり、半径方向に拡張可能になっている。隣り合う環状部材1、1同士は、その位相が1/2波長ずれており、長手軸方向に複数配列されるとともに、長手方向の同一直線上にある波状要素11、11の波の中間位置で、連結要素2により連結されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は血管等の体内管腔の管腔径維持を目的として生体内に埋め込まれる所謂ステントに関する。
【0002】
【従来の技術】
血管等の管腔径を広げ、得られた管腔のサイズを維持するために、従来、ステントが採用されている。ステントの拡張方法としては、バルーンによる拡張、形状記憶材料を用いた自己拡張、機械的拡張などがあるが、バルーンによる拡張が一般的である。バルーンによる拡張の場合、ステントはバルーンカテーテルと一緒に身体の所望の位置まで導入され、バルーンの膨張により拡張されて管腔径を広げる。ステントは、通常、血管等の管腔径を広げて保持する管腔径保持部と、それらを長手方向に繋ぐジョイント部からなり、拡張後の形状は維持される。
このような管腔径保持部とジョイント部からなるステントとしては、半径方向に独立に膨張可能な複数の円筒要素が、共通の軸線に略整列するように連結されたもの(特許文献1)や、相互に交差する複数の細長い部材によって形成された半径方向に伸張可能な管状部材からなるもの(特許文献2)、軸曲げ部にて一体的に接続された複数個の実質的に真っ直ぐで重なり合っていないセグメントを形成するように曲げられた少なくとも2つの単一のワイヤー状円形部材を備え、円形部材同士が軸曲げ部で堅固に接続されてなるもの(特許文献3)、第一及び第二方向に広がる軸を有する第一及び第二メアンダー模様をもつ模様形状の管よりなるもの(特許文献4)、斜め方向の相互連結素子で複数の円筒形セグメントを纏めてなり、末端が結合した支柱からなる開放構造型のもの(特許文献5)等が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−181993号公報
【0004】
【特許文献2】
特開昭62−231657号公報
【0005】
【特許文献3】
特開平8−155035号公報
【0006】
【特許文献4】
特開表10−503676号公報
【0007】
【特許文献5】
特表平11−505441号公報
【0008】
しかしながら、これら従来のステントは、改良されているとはいえ、依然として、拡張したときにステントエッジ付近においてステントが血管等の管腔に負荷を与えるものであるため、管腔等の閉塞や狭窄が生じることがあった。また、十分な可撓性を有しているものとは言えないので、管腔等が三次元的に蛇行している場合、目的部位にステントを運ぶことが困難なこともあった。さらには、ステントを目的部位に運ぶ際に血管を傷つけてしまう場合もあった。また、留置位置に分岐した血管がある場合その留置されたステントに横穴を形成することが困難な場合が多かった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、如上の事情に鑑みてなされたもので、管腔径の開存状態を保持する血管径保持力に優れ、管腔等への追従性に優れ(従って三次元的に蛇行した管腔を通過可能)、ショートニングの生じない、ステントに横穴を形成することが可能な、拡張性のよい柔軟なステントを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決するために、鋭意検討の結果、円周方向に連続する複数の波状要素からなる環状部材が、径方向への拡張性が良く、またステントの全長に亘って一様に拡張すること、および、長手方向の同一直線上にある波状要素の中間部分位置で環状部材同士を連結すればショートニングが生じないこと、血管への挿入時の追従性は環状部材同士を連結する連結要素の数を適当に決めることにより任意に決められること、波状要素と連結部材の組み合わせが横穴形成に際して有利であることに想到し、本発明を完成した。すなわち本発明は、円周方向に連続する複数の波状要素からなる半径方向に拡張可能な環状部材が、隣り合う環状部材同士の位相を1/2波長ずらして長手軸方向に複数配列されるとともに、この隣り合う該環状部材同士が、長手方向の同一直線上にある波状要素の波の中間位置で、連結要素により連結されて管状に形成されてなる、血管追従性と血管径保持性の優れた均一に拡張する柔軟なステントに関する。
【0011】
ここで、連結要素の中間部分の形状は直線状であっても、曲線状であってもよく、横穴の形成には曲線状にするのがよい。曲線状の連結要素の場合、曲線が1つの波の山を有するように形成してもよいが、横穴形成のためには、曲線が複数の波の山を有してなるものがよい。隣り合う環状部材同士は柔軟性を考慮して1つまたは複数の連結要素で連結するのがよい。波状要素は、波頭部分が滑らかな形状に形成されるのが好ましい。
尚、波の中間位置という場合、波の山から谷、または谷から山に移行する位置およびその近辺をいう。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例に係るステントの平面図であり、図2は図1に示すステントの展開図、図3は図1に示すステントを拡張した状態を示す平面図、図4は本発明の波状要素の例を示す図、図5および図6は本発明の他の実施例を示す展開図である。また、図7〜図9はそれぞれ本発明のステントと従来のステントの可撓性、ショートニング、血管径保持力を比較する図である。
本発明のステントは、図1〜図3に示すように、生体管腔を開存状態に保つための複数の環状部材1と、隣り合う環状部材1同士を長手方向に連結する連結要素2を有してなる管状部材であって、環状部材1は円周方向に連続する複数の波状要素11からなり、半径方向に拡張可能になっている。隣り合う環状部材1、1同士は、その位相が1/2波長ずれており、長手軸方向に複数配列されるとともに、長手方向の同一直線上にある波状要素11、11の波の中間位置で、連結要素2により連結されている。
【0013】
環状部材1は、生体管腔を開存状態に保つための半径方向に拡張可能な部材であり、図2に示すように、その展開された状態において上下方向に連続する複数の波状要素11からなる。波状要素11は、波の形をしているものであれば特に限定するものではなく、図4に示すように、正弦波の形状(図4B)や、平行な二つの直線を円弧で接続した形状(図4A)など、種々の形状のものが採用可能である。
【0014】
環状部材1は、隣り合う環状部材1、1同士の位相を1/2波長ずらして長手軸方向に複数配列されており、隣り合う環状部材1、1同士は、長手方向の同一直線上にある波状要素11の波の中間位置で、連結要素2により連結されて全体として管状に形成されている。環状部材1を長手方向の同一直線上にある波状要素11の波の中間位置で連結要素2により連結することにより、ショートニングの発生を防いでいる。本発明の実施例では、波状要素2の山と谷の中央位置で環状部材1、1同士を連結しており、ステントは拡張により長くなっているが(図8参照)、連結位置を適当に対抗する環状部材1側にずらすことにより、ステントの長さが変わらないようにすることも、若干のショートニングが生ずるようにすることも可能である。連結要素2の中間部分の形状は図2に示すような直線状であっても、図5、図6に示すような曲線状であってもよく、横穴の形成には曲線状にするのがよい。曲線状の連結要素2の場合、柔軟性、ショートニング、血管径保持力、横穴形成を考慮して、バランス的には、図5に示すような中間部分の形状を1つの波の山を有するように形成するのがよい。横穴形成のためには、図6に示すような連結要素2の中間部分が複数の波の山を有してなるものがさらによい。隣り合う環状部材1、1同士を接続する連結要素2の数は、特に限定されないが、血管径保持力を考慮すれば、全ての波状要素または波状要素1つ置きに設けるのが好ましく、柔軟性および横穴形成を考慮すれば、波状要素1つ置き〜波状要素3つ置きに設けるのが好ましい。
【0015】
ステントは波状要素11の横断面の角が尖っている場合、これを拡張したときに波頭(突出側の頂)111部分が反り返り、その尖った角の部分で血管等を損傷する虞があるので、波状要素11は、波頭111部分が尖った角のない滑らかな形状に形成されるのが好ましい。
尚、ステントの形成材料としては、ステンレス鋼、タングステン、タンタル、ニッケル−チタン合金などが採用可能である。
【0016】
〔柔軟性、ショートニングおよび血管径保持力試験〕 表1に示すような異なる展開図を有するステントについて応力解析を行い、ステントの柔軟性(屈曲性)、ショートニングおよび血管径保持力を比較したところ、図7〜図9のような結果が得られた。
図7から、本発明のステントが従来のステントと比較してはるかに優れた柔軟性を有していることが分かる。また、図8および図9から、従来のステントと比較してショートニングと血管径保持力についても同等の性能を有していることが分かる。
尚、屈曲性については、ステント片端を固定し、もう片端に1Nの荷重をかけた場合のステント変化量(mm)を解析した。グラフの値は解析値(mm)を個々のステント長さ(mm)で割った値を示している。
また、ショートニングについては、ステントを直径3.0mmに拡張した場合の長さの変化を解析した。グラフはステント長さの変化率を示している。
血管径保持力については、ステントを圧縮(圧力:100mmHg)した場合のステント直径の変化(mm)を示している。
【0017】
【表1】
Figure 2004313222
【0018】
【発明の効果】
以上述べたことから明らかなように、本発明によれば、以下のような効果が期待できる。すなわち、1)ステントの管壁を構成する環状部材を接続する連結要素を曲線にすれば、ステント全体が曲げに対して柔軟になり、従って、管腔等への追従性に優れたものになる。また、隣り合う環状部材の間を拡げやすいので、横穴の形成が可能である。2)環状部材が円周方向に連続する複数の波状要素で構成されているので、均一に拡張することができる。また、拡張時の反りが小さく、また、たとえ反りが生じたとしても、波状要素の波頭部分を滑らかに形成しておけば、血管等を損傷することがない。3)隣り合う環状部材同士の位相が1/2波長ずれており、長手方向の同一直線上にある波状要素の波の中間位置で、環状部材同士が連結要素により連結されているので、ショートニングを生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るステントの平面図である。
【図2】図1に示すステントの展開図である。
【図3】図1に示すステントを拡張した状態における平面図である。
【図4】本発明の波状要素の例を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す展開図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す展開図である。
【図7】本発明のステントと従来のステントの可撓性を比較する図である。
【図8】本発明のステントと従来のステントのショートニングを比較する図である。
【図9】本発明のステントと従来のステントの血管径保持力を比較する図である。
【図10】従来のステントの展開図である。
【図11】従来のステントの展開図である。
【図12】従来のステントの展開図である。
【符号の説明】
1 環状部材
11 波状要素
111 波頭
2 連結要素

Claims (7)

  1. 円周方向に連続する複数の波状要素からなる半径方向に拡張可能な環状部材が、隣り合う該環状部材同士の位相を1/2波長ずらして長手軸方向に複数配列されるとともに、隣り合う該環状部材同士が、長手方向の同一直線上にある波状要素の波の中間位置で、連結要素により連結されて管状に形成されてなる、血管追従性と血管径保持性の優れた均一に拡張する柔軟なステント。
  2. 連結要素の中間部分の形状が直線状である請求項1に記載のステント。
  3. 連結要素の中間部分の形状が曲線状である請求項1に記載のステント。
  4. 曲線が1つの波の山を有してなる請求項3に記載のステント。
  5. 曲線が複数の波の山を有してなる請求項3に記載のステント。
  6. 隣り合う環状部材同士が1つまたは複数の連結要素で連結されてなる請求項1〜5のいずれかに記載のステント。
  7. 波状要素の波頭部分が滑らかな形状に形成されてなる請求項1〜6のいずれかに記載のステント。
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