JP2004312875A - 車両駆動用全閉形電動機 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型軽量化でかつ分割組立が容易な車両駆動用全閉形電動機を提供する。
【解決手段】ステータ鉄心の一方の軸方向端部に第1の軸受を内蔵した第1のブラケットを、他方の軸方向端部に第2の軸受を内蔵した第2のブラケットを取付けた車両駆動用全閉形電動機において、第1、第2の軸受によりロータシャフトを支持し、第1の軸受の一端に第1の通風ファンを、第2の軸受の他端に第2の通風ファンを取付け、この両端部の2個の通風ファンによって外気を当該電動機の周囲を流通させて冷却するようにしたことにより、各々の通風ファンの風量は従来の通風ファンの風量より半減するので、通風ファンの小径化、小型化が図れるため、運転時の通風ファンの騒音を低減することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ステータ鉄心の一方の軸方向端部に第1の軸受を内蔵した第1のブラケットを、他方の軸方向端部に第2の軸受を内蔵した第2のブラケットを取付けた車両駆動用全閉形電動機において、第1、第2の軸受によりロータシャフトを支持し、第1の軸受の一端に第1の通風ファンを、第2の軸受の他端に第2の通風ファンを取付け、この両端部の2個の通風ファンによって外気を当該電動機の周囲を流通させて冷却するようにしたことにより、各々の通風ファンの風量は従来の通風ファンの風量より半減するので、通風ファンの小径化、小型化が図れるため、運転時の通風ファンの騒音を低減することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道等の車両を駆動するための車両駆動用全閉形電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電車等の鉄道車両では、車体の下に配置された台車に車両駆動用電動機を装荷し、この電動機の回転力を歯車装置を介して車輪に伝達して車両を走行させるように構成されている。
【0003】
従来、この種の車両駆動用電動機は、運転時に機内に内蔵された通風ファンの回転によって外気を機内に流通させて冷却する開放形自己通風冷却方式を採用している。この開放形自己通風冷却方式の電動機では、冷却外気に混入する塵埃によって電動機内が汚損されるのを防ぐため、入気口部に通風ろ過器を設け、通風ろ過器のフィルタによって流入外気の塵埃を捕捉しているためフィルタが目詰まりすることがあった。このフィルタの目詰まりによる流入外気の減少を防ぐために、比較的短期間の周期でフィルタの清掃を実施している。
【0004】
しかし、フィルタで完全に塵埃を捕捉することはできないため、機内に侵入した塵埃は、機内各部に付着して次第に集積し、絶縁性能の低下や冷却効果の低下をきたすことになる。そのため、定期的に電動機を分解して内部の塵埃除去のための清掃を行う必要があった。
【0005】
このフィルタ保守の省力化と電動機の分解周期の延長による保守の省力化を図る観点から、全閉外扇形電動機の採用が検討されている。しかし、従来の全閉外扇形電動機では、冷却性能が低下するため電動機が大型化し、軸受の温度上昇が増大し、更に外扇の騒音が大きいことから、車両駆動用電動機としては採用が困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような課題を解決するものとして先に特許文献1の車両駆動用全閉電動機を提案した。この全閉電動機は、保守の省力化と共に冷却性能の向上による小型軽量化と、軸受の温度上昇の低減と、低騒音化を図ることができるので、車両駆動用電動機として最適なものとされていた。
【0007】
【特許文献1】
特願2002−236600
【0008】
一方、車両の高性能化のための駆動電動機の更なる小型軽量化及び高出力化と、駆動電動機の更なる分解周期の延長による保守の省力化が強く望まれてきている。
通常、駆動電動機の定期的な分解手入れは、機内各部の清掃手入れと軸受潤滑グリースの更新が目的で行われるが、全閉形電動機の場合は、機内の汚損がなくなることより、軸受潤滑グリースの更新のみが分解の目的となる。
【0009】
ところで、軸受潤滑グリースの劣化は、運転に伴う種々の要因によって劣化が進行するが、その中で軸受部の温度上昇による熱による劣化が大きな要因となっている。そのため、運転時の軸受の温度上昇を低減できれば、潤滑グリースの劣化進行が遅くなりグリースの更新周期も長くすることが可能になる。
【0010】
又、全閉形電動機では、電動機の外面を冷却する構成のため、機内に配置されているロータの冷却が十分にできない傾向にある。そのため、ロータの冷却性能を向上させることができれば、全閉形電動機の小型軽量化ないし容量増大(出力増大)を図ることが可能になる。
【0011】
なお、車両用電動機における分解検査(オーバーホール)は、一度に多くの電動機が入場し、これを制約された時間内で分解、手入れ、再組立を行う必要がある。全閉形電動機として冷却性を向上させた構造の場合は、従来は構造が複雑となるため、分解組立に多くの時間を要することになり、この点の改善も望まれている。
【0012】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その課題は、機内の汚損を無くすると同時に軸受部の温度上昇を低減することにより軸受の潤滑グリースの交換周期を長くし、機内の冷却性能、特にロータの冷却性能を向上させることにより小型軽量化及び容量(出力)の増大を図り、同時に分解組立が従来並みに容易に行うことができる車両駆動用全閉形電動機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明の車両駆動用全閉形電動機は、ステータ鉄心の内周側にロータ鉄心を配置し、前記ステータ鉄心の一方の軸方向端部に第1の軸受をベアリングブラケットを介して内蔵した第1のブラケットを取付け、前記ステータ鉄心の他方の軸方向端部に第2の軸受をベアリングハウジングを介して内蔵した第2のブラケットを取付け、前記ロータ鉄心の内周部に結合されたロータシャフトを、前記第1、第2のブラケットに内蔵された第1、第2の軸受各々により支持し、前記ロータシャフトの前記第1の軸受の機内側の一端部に第1の通風ファンを取付け、前記ロータシャフトの第2の軸受の機外側の他端部に第2の通風ファンを取付け、前記ステータ鉄心の外周近傍に軸方向に貫通するように第1の通風穴と第2の通風穴を各々複数個設け、前記第1のブラケットの外周部分に前記第1の通風ファンによる冷却風を受入れる第1の外気通風路を設けると共に、前記第1のブラケットの内周側に取付けられた前記ブラケットの前記第1の通風ファンの羽根位置より小径となる位置に複数個の入気口を設け、前記第1のブラケットと前記第1の通風ファンとの間に円周上の微小間隙部を形成し、前記第1の外気通風路を前記第1の通風穴の一端に連通させ、当該第1の通風穴の他端は大気に開放状態とし、前記第2のブラケットの外側部分に、前記第2の通風ファンによる冷却風を受入れる第2の外気通風路を設け、当該第2の外気通風路を前記第2の通風穴の一端に連通させ、当該第2の通風穴の他端は大気に開放状態としたことを特徴とする。
【0014】
請求項1記載の発明によれば、両端側2個の通風ファンによって外気を電動機の周囲を流通させて冷却するようにしたので、各々の通風ファンの風量は従来より半減することができる。通風ファンの小径化、小型化が図れるため、運転時の通風ファンの騒音を低減する。また、両側の通風ファンによって冷却外気が電動機の周囲を均一に流通するため、両側の軸受の冷却を等価に行い、排風側の温度上昇が高くなるローカルヒートを防ぐことができ、軸受の潤滑グリースの早い劣化を防止する。さらに、両方の通風ファンによって冷却外気を電動機の周囲に流通させるため、冷却表面積が増大して冷却性能が向上し、電動機の小型軽量化または容量増大が図れる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記第1の通風ファンの位置を駆動側とし、前記第2の通風ファンの位置を反駆動側としたことを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、軸受部を分解することなくロータをステータより引抜くことができ、ロータをステータより引抜いた後に軸受部を分解することができるため、分解および組立が容易になり、保守の省力化を図ることができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記第1の通風ファンと前記第2の通風ファンの羽根枚数を異なったものとし、かつ両通風ファンの羽根枚数を互の枚数で割り切れない値に設定したことを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、回転時に発生する両通風ファンの羽根による騒音周波数を異ならせることにより、両者の騒音周波数の重畳による騒音の増幅現象を無くして低騒音を図ることができる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記第2の軸受を内蔵したベアリングハウジングの機内側に環状通風路を形成し、当該環状通風路の一端側を前記第2のブラケットに設けられた前記第2の外気通風路に連通し、前記環状通風路の他端側を大気に開放状態としたことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、環状通風路を流通する外気により第2の軸受部の温度上昇を低減し、潤滑グリースの劣化寿命を更に延ばすことができる。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記環状通風路を形成するカバーの機内空間側の表面に、複数の冷却フィンを略放射状に設けたことを特徴とする。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、前記環状通風路に外気を流通して冷却するため、前記第2の軸受部の温度上昇を抑制すると同時に、環状通風路の前記カバーに設けた前記冷却フィンにより機内の空気を冷却し、機内各部の温度を低減し、特にロータの冷却性を向上させることができる。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記第1の通風ファンの内周側の機内側側面部をロータ鉄心押えと軸方向に密着した状態で取付け、前記第1の通風ファンと第1のブラケットの間で形成される前記円周上の微小間隙部の直径を、前記ロータ鉄心の外径よりも大きくすると同時に前記第1の通風ファンの外径よりも小さくし、前記第1の通風ファンの前記微小間隙部の径より小さい位置の機内側表面に複数個のフィンを放射状に設けたことを特徴とする。
【0023】
請求項6記載の発明によれば、ロータ鉄心の熱はロータ鉄心押えに伝達した後、第1の通風ファンに伝達して第1の通風ファンより外気に放出する。ロータ鉄心の熱は空気を介さず直接第1の通風ファンに伝達されるので、伝熱性能が増大すると共に第1の通風ファンの羽根より外気に放出され、ロータ鉄心の冷却効果が向上する。更に、第1の通風ファンの機内側に設けた多数の冷却フィンによって機内の空気の冷却作用が向上し、機内各部の温度上昇も低減する。
【0024】
また、前記円周上の微小間隙部の径よりも前記第1の通風ファンの主板の外径を大きくしているので、流通外気に混在している塵埃、水滴等は、第1の通風ファンの回転によって外径方向に振り切られる作用をうけ、円周上の微小間隙部に侵入することはなく、円周上の微小間隙部から機内側に塵埃、水滴などが侵入するのを防ぐ。さらに、円周上の微小間隙部の径をロータ鉄心の外径より大きくしているので、軸受部や第1の通風ファンを取外すことなく、ロータをステータより引出すことができるため、保守が容易になる。
【0025】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記ロータ鉄心の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の冷却穴を設け、前記第1の通風ファンの内周側近傍に複数個設けた連通穴と前記第1の通風ファン側のロータ鉄心に複数個設けた連通穴によって前記ロータ鉄心の冷却穴の一端を前記第1の通風ファンの外側の外気流通空間部に連通したことを特徴とする。
【0026】
請求項7記載の発明によれば、前記ロータ鉄心に設けた複数の冷却穴は冷却外気が通じているため、ロータ鉄心の熱が外気放出されてロータ鉄心の冷却性能が向上する。
【0027】
請求項8記載の発明は、請求項6記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記ロータ鉄心の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の通風穴を設けると共に、ロータ鉄心の両側のロータ鉄心押えにも各々複数個の通風穴を設け、運転時に前記第1の通風ファンの機内空間側に設けられた複数個のフィンのファン作用により機内空気が、前記通風穴と前記ロータ鉄心外周面と前記ステータ鉄心の内周面の円周上の間隙を経由して循環する構造としたことを特徴とする。
【0028】
請求項8記載の発明によれば、第1の通風ファンの機内側に設けた冷却フィンの回転時のファン作用により、機内空気を前記ステータ鉄心の内周面と前記ロータ鉄心の外周面の間に形成される円周上の間隙を経て前記ロータ鉄心の内周側近傍の複数個の通風穴を通る経路で循環させるように構成されている。この循環内気は第1の通風ファンの冷却フィンを通過する際に冷却されるので、循環内気により機内各部を冷却することができる。
【0029】
特に発熱体に近く温度上昇が大きくなるステータ鉄心内径とロータ鉄心外径面に循環内気が流通して冷却するので、電動機の冷却効果が向上する。更に、請求項5に示した前記ベアリングハウジングの機内側に設置した環状通風路に冷却フィンを設けた構造との組合せ構成にすると、機内循環内気の冷却効果が更に増大するので機内各部の冷却性能が向上する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態の車両駆動用全閉形電動機の正面図、図2は図1のA−A断面図、図3は図2のB−B断面図、図4は図1のC−C断面図、図5は図4のD−D断面図である。
【0031】
図1ないし図5に示すように、本発明の第1実施形態の車両駆動用全閉形電動機は、薄鋼板を円筒状に積層してなるステータ鉄心1の内周側に、薄鋼板を積層してなるロータ鉄心2を配置し、ステータ鉄心1の一方の軸方向端部にステータフレーム3を介して第1のブラケット6を取付け、ステータ鉄心1の他方の軸方向端部にステータフレーム3を介して第2のブラケット8を取付ける。
【0032】
第1のブラケット6の内周側に、第1の軸受4を内蔵したベアリングブラケット7を取付け、第2のブラケット8の内周側に第2の軸受5を内蔵したベアリングハウジング9を取付ける。ロータ鉄心2の内周部にはロータシャフト10を結合し、このロータシャフト10の両端側を第1の軸受4と第2の軸受5でそれぞれ支持してある。このロータシャフト10の第1のブラケット6の側(駆動側)でベアリングブラケット7の機内側位置に第1の通風ファン15を取付け、ロータシャフト10の第2ブラケット8の側(反駆動側)でベアリングハウジング9の機外側位置に第2の通風ファン16を取付ける。
【0033】
第1の通風ファン15の機外側側面に外気を送風する複数個の羽根15aが放射状に設けてあり、この羽根15aの位置より内径となるベアリングブラケット7の部分に外気を取入れる入気口7aを複数個設ける。第1の通風ファン15の主板の機内側に張出した部分に対向して第1のブラケット6より内径側に壁を張出し、第1の通風ファン15と第1のブラケット6より形成される円周上の微小間隙部17を設ける。この微小間隙部17の径は、ロータ鉄心2の外径より大きく第1の通風ファン15の主板の外径より小さい値となっている。この第1の通風ファン15の微小間隙部17の内径側の主板の機内側に複数個の冷却フィン15bを放射状に設ける。
【0034】
ロータ鉄心2の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の冷却穴2aを設け、ロータ鉄心押え13と第1の通風ファン15の内周側近傍にもそれぞれ同様に通気穴13a,15cを設け、ロータ鉄心2の冷却穴2aの一端を第1の通風ファン15の機外側の外気流通空間に連通させる。尚、ロータ鉄心2とロータ鉄心押え13と第1の通風ファン15は、軸方向に互に密着した状態で取付ける。ロータ鉄心2の外周部に多数の溝を設け、その溝内にロータバー12が収納してあり、各ロータバー12の両端部はロータ鉄心2より張出してエンドリングにより結束し、誘導電動機のカゴ型回転子を形成している。
【0035】
ステータ鉄心1の内周部に多数の溝を設け、その溝内にステータコイル11を収納してある。各ステータコイル11の両端のコイルエンド部はステータ鉄心1より張出して形成されている。
【0036】
図3に示すように、ステータ鉄心1の外周近傍に軸方向に貫通するように第1の通風穴1aと第2の通風穴1bを各々複数個づつ形成してある。また、図2に示すように、第1のブラケット6の外周側部分に第1の通風ファン15による冷却風を受入れる第1の外気通風路6aを円周上に設け、第1の外気通風路6aを導入路6bを介して第1の通風穴1aに連通させる。第1の通風路1aの他端は大気に開放状態としてある。
【0037】
第2のブラケット8の外周側部分に、第2の通風ファン16の冷却風を受入れる第2の外気通風路8aを円周上に設け、第2の外気通風路8aを導入路8bを介して第2の通風穴1bに連通させ、第2の通風穴1bの他端は大気に開放状態としている。
【0038】
図4及び図5に示すように、ベアリングハウジング9の機内側側面をカバー19で覆って環状通風路20を形成し、この環状通風路20の一端を第2のブラケット8に設けた導入口8cと導入路8dを介して第2の外気通風路8aと連通させ、環状通風路20の他端を排出路8eと排風口8fを介して大気に開放状態としている。
【0039】
カバー19の機内側の表面に複数個の冷却フィン19aを略放射状に設けてある。第2のブラケット8の機外側側面にカバー18を取付け、このカバー18の中央部に多数の打抜き小穴からなる入気口18aを設ける。
【0040】
第1の通風ファン15と第2の通風ファン16にそれぞれ羽根15a,16aがそれぞれ放射状に配置され、それぞれの羽根枚数は例えば15:17のように異なった枚数とし、更に互いに枚数で割り切れない枚数になるよう設定してある。
【0041】
図1に示すように、電動機全体はステータフレーム3に一体的に設けられたステータアーム3aの部分を台車枠にボルトで固定して台車内に装荷される。電動機の一端に張出しているロータシャフト端部10a部分を継手を介して図示しない駆動歯車装置に接続し、電動機の回転力を駆動歯車装置から車輪に伝達して車両を走行させる。
【0042】
次に、上記構成の車両駆動用全閉形電動機の動作について説明する。
図2に示すように、運転時には、第1の通風ファン15の回転により外気が入気口7aより吸い込まれ第1の外気通風路6aに送り込まれ導入路6bを経て複数の第1の通風穴1aに流入し、第1の通風穴1aを流通した後大気側に排出される。
【0043】
また、図4及び図5に示すように、同時に第2の通風ファン16の回転により、外気が入気口18aより吸い込まれ第2の外気通風路8aに送り込まれ、導入路8bを経て複数の第2の通風穴1bに流入し、第2の通風穴1bを流通した後大気側に排出される。同時に、第2の外気通風路8aに送り込まれた外気は、導入口8cから導入路8dを経て環状通風路20に流入し、環状通風路20を流通した後、排出路8eを経て排風口8fより大気側に排出される。
【0044】
このように第1実施形態の電動機では、電動機の両端側に設けた通風ファン15,16によって冷却外気を互に逆方向に電動機の外周側を全面的に流通させるので、電動機全体の冷却面積が増大することにより冷却性能が向上し、更に冷却外気の排風側の冷却性が低下することもなくなるので、ローカルヒートもなく、両側の軸受4,5も等価に冷却される。
【0045】
更に、第1の通風ファン15は、ロータ鉄心押え13を介してロータ鉄心2と密着して取付けてあるので、ロータ鉄心2の熱は効率よく第1の通風ファン15に伝達し、第1の通風ファン15より流通する外気に強力に放熱するので、ロータ鉄心2の冷却性が向上する。
【0046】
第1の通風ファン15の機内側に設けた複数の冷却フィン15bにより、機内空気の熱を効率よく通風ファンに伝え、そして外気に放出するので機内空気の冷却効果も向上し、機内各部の温度を更に低減する。
【0047】
ロータ鉄心2の複数個の冷却穴2aは第1の通風ファン15の外側の外気流通空間と連通しているので、ロータ鉄心2の熱を外気に逃がし、ロータ鉄心2の冷却性が更に向上する。
【0048】
ベアリングハウジング9の機内側に設けた環状通風路20内を冷却外気が流通するので第2の軸受5部分の冷却性が向上し、軸受の温度上昇を低減すると同時に環状通風路20の機内側に設けた冷却フィン19aによって機内空気の冷却が向上することより機内各部の温度を低減する。
【0049】
第1の軸受4を内蔵したベアリングブラケット7の機内側は、第1の通風ファン15との間に外気流通空間が存在するため、機内の熱が軸受5部分に伝わりにくくなっていると同時に、第1の通風ファン15によってロータシャフト10より第1の軸受4に伝わる熱が冷却され軸受部の温度上昇は低減する。
【0050】
電動機の運転時の騒音の最も大きい要因は通風ファンの騒音であるが、本構造では通風ファンを電動機の両側に分散して冷却する構造のため、一方の通風ファンの冷却風量は従来に比べて半減してよく、そのため各々の通風ファンの小型化・小径化が可能となり運転時の騒音を低下させる。なお、両通風ファンの羽根枚数を異なった枚数に設定しているので運転時の両通風ファンの騒音周波数が重畳して騒音が増大する現象は生じない。
【0051】
第1の通風ファン15と第1のブラケット6の間に形成した円周上の微小間隙部の径より通風ファン15の主板の径を大きくしているので、運転時の流通外気に混入している塵埃・水滴等は通風ファンの回転による遠心力作用を受け、主板の外径側より内径側の円周上の微小間隙17部に進入することはなく、円周上の微小間隙17部より機内空間に塵埃・水滴が侵入することはない。
【0052】
また、図6に示すように、電動機の分解保守の際は第2の通風ファンとロータシャフト10より取外した後、ベアリングハウジング9の取付ボルト9aと、ベアリングブラケット7の取付ボルト7bを外すことにより、ロータ吊り治具をセットして軸受4,5部分を分解することなくロータ全体を電動機(ステータ)より引き出すことができる。この場合、第1の通風ファン15と第1のブラケット6とで形成される円周上の微小間隙部17の径d2はロータ鉄心2の外径Dより大きくし、ベアリングハウジング9の外径d1をロータ鉄心2の外径Dより小さくし、更に第1の通風ファンの外径よりベアリングブラケット7の嵌合径d3を大きくしてあるので、駆動側にロータを引出すことができる。それによって、ステータコイル11の口出線11aが貫通している第1のブラケット6および第2のブラケット8を分解する必要はない。
【0053】
ロータをステータから抜き出してロータを定置状態にした後、ロータよりベアリングブラケット7およびハウジング9を軸方向に抜き出すことにより軸受部を分解できるので作業が容易になる。又、ロータの点検の場合は、軸受部を分解することなく、ステータから引出し、点検後は、そのままで再組込みができるのでロータ点検作業が容易である。
【0054】
図7は本発明の第2実施形態の車両駆動用全閉形電動機の断面図である。
図に示すように、本実施形態の車両駆動用全閉形電動機は、ロータ鉄心2の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の通風穴2aを設け、ロータ鉄心2の両側のロータ鉄心押え13,22にもそれぞれ通風穴13a,22aを設け、第1の通風ファン21の機内側に複数の大型のフィン21aを放射状に設ける。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0055】
本実施形態の車両駆動用全閉形電動機では、運転時に第1の通風ファン21の機内側に設けたフィン21aのファン作用によって機内空気が外周側に吹き上げられた後、ステータ鉄心1の内周面とロータ鉄心2の外周面の間の間隙23を反駆動側に流通し、更にロータ鉄心2の通風穴2a内を駆動側に流通してフィン21a部分に戻る経路で循環する。機内の空気が上記経路で循環する際に第1の通風ファン21に設けたフィン21aと環状通風路に設けた冷却フィン19aにより冷却され、機内の各部を冷却する。
【0056】
特に、ステータコイル11とロータバー12の発熱で温度が高くなる円周上の間隙部23を冷却された循環空気が流通することにより冷却効果が増大する。また、通風穴2a内も冷却内気が流通するので、ロータの冷却性が向上する。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車両駆動用全閉形電動機によれば、全閉形で機内各部の塵埃による汚損を防ぐことができると共に、冷却性能を向上させ更に電動機全体を均一的に冷却することができるので、電動機の小型軽量化または容量増大を図ることができる。
【0058】
また、両側の軸受を等価に冷却すると同時に軸受部の温度上昇を低減するので、潤滑グリースの交換寿命を延ばし、電動機の分解周期を延ばすことができ、また、電動機の保守時にロータの引抜き、軸受部の分解を容易に行うことができるので、保守の省力化を図ることができる。さらに、通風ファンの騒音を低減するため電動機の運転時の低騒音化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の車両駆動用全閉形電動機の正面図。
【図2】図1のA−O断面図。
【図3】図2のB−B断面図。
【図4】図1のC−C断面図。
【図5】図4のD−D断面図。
【図6】図1の車両駆動全閉形電動機の分解方法を説明するための図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の車両駆動用全閉形電動機の断面図。
【符号の説明】
1…ステータ鉄心、1a…第1の通風穴、1b…第2の通風穴、2…ロータ鉄心、2a…通風穴/冷却穴、3…ステータフレーム、4…第1の軸受、5…第2の軸受、6…第1のブラケット、6a…第1の外気通風路、6b…導入路、7…ベアリングブラケット、7a…入気口、8…第2のブラケット、8a…第2の外気通風路、8b…導入路、8c…導入路、8d…導入路、8e…排出路、8f…排風口、9…ベアリングハウジング、10…ロータシャフト、11…ステータコイル、12…ロータバー、13,14…ロータ鉄心押え、15…第1の通風ファン、15b…冷却フィン、16…第2の通風ファン、17…円周上の微小間隙部、18a…入気口、19…カバー、19a…冷却フィン、20…環状通風路、21…第1の通風ファン、21a…フィン、22,23…ロータ鉄心押え。
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道等の車両を駆動するための車両駆動用全閉形電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電車等の鉄道車両では、車体の下に配置された台車に車両駆動用電動機を装荷し、この電動機の回転力を歯車装置を介して車輪に伝達して車両を走行させるように構成されている。
【0003】
従来、この種の車両駆動用電動機は、運転時に機内に内蔵された通風ファンの回転によって外気を機内に流通させて冷却する開放形自己通風冷却方式を採用している。この開放形自己通風冷却方式の電動機では、冷却外気に混入する塵埃によって電動機内が汚損されるのを防ぐため、入気口部に通風ろ過器を設け、通風ろ過器のフィルタによって流入外気の塵埃を捕捉しているためフィルタが目詰まりすることがあった。このフィルタの目詰まりによる流入外気の減少を防ぐために、比較的短期間の周期でフィルタの清掃を実施している。
【0004】
しかし、フィルタで完全に塵埃を捕捉することはできないため、機内に侵入した塵埃は、機内各部に付着して次第に集積し、絶縁性能の低下や冷却効果の低下をきたすことになる。そのため、定期的に電動機を分解して内部の塵埃除去のための清掃を行う必要があった。
【0005】
このフィルタ保守の省力化と電動機の分解周期の延長による保守の省力化を図る観点から、全閉外扇形電動機の採用が検討されている。しかし、従来の全閉外扇形電動機では、冷却性能が低下するため電動機が大型化し、軸受の温度上昇が増大し、更に外扇の騒音が大きいことから、車両駆動用電動機としては採用が困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような課題を解決するものとして先に特許文献1の車両駆動用全閉電動機を提案した。この全閉電動機は、保守の省力化と共に冷却性能の向上による小型軽量化と、軸受の温度上昇の低減と、低騒音化を図ることができるので、車両駆動用電動機として最適なものとされていた。
【0007】
【特許文献1】
特願2002−236600
【0008】
一方、車両の高性能化のための駆動電動機の更なる小型軽量化及び高出力化と、駆動電動機の更なる分解周期の延長による保守の省力化が強く望まれてきている。
通常、駆動電動機の定期的な分解手入れは、機内各部の清掃手入れと軸受潤滑グリースの更新が目的で行われるが、全閉形電動機の場合は、機内の汚損がなくなることより、軸受潤滑グリースの更新のみが分解の目的となる。
【0009】
ところで、軸受潤滑グリースの劣化は、運転に伴う種々の要因によって劣化が進行するが、その中で軸受部の温度上昇による熱による劣化が大きな要因となっている。そのため、運転時の軸受の温度上昇を低減できれば、潤滑グリースの劣化進行が遅くなりグリースの更新周期も長くすることが可能になる。
【0010】
又、全閉形電動機では、電動機の外面を冷却する構成のため、機内に配置されているロータの冷却が十分にできない傾向にある。そのため、ロータの冷却性能を向上させることができれば、全閉形電動機の小型軽量化ないし容量増大(出力増大)を図ることが可能になる。
【0011】
なお、車両用電動機における分解検査(オーバーホール)は、一度に多くの電動機が入場し、これを制約された時間内で分解、手入れ、再組立を行う必要がある。全閉形電動機として冷却性を向上させた構造の場合は、従来は構造が複雑となるため、分解組立に多くの時間を要することになり、この点の改善も望まれている。
【0012】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その課題は、機内の汚損を無くすると同時に軸受部の温度上昇を低減することにより軸受の潤滑グリースの交換周期を長くし、機内の冷却性能、特にロータの冷却性能を向上させることにより小型軽量化及び容量(出力)の増大を図り、同時に分解組立が従来並みに容易に行うことができる車両駆動用全閉形電動機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明の車両駆動用全閉形電動機は、ステータ鉄心の内周側にロータ鉄心を配置し、前記ステータ鉄心の一方の軸方向端部に第1の軸受をベアリングブラケットを介して内蔵した第1のブラケットを取付け、前記ステータ鉄心の他方の軸方向端部に第2の軸受をベアリングハウジングを介して内蔵した第2のブラケットを取付け、前記ロータ鉄心の内周部に結合されたロータシャフトを、前記第1、第2のブラケットに内蔵された第1、第2の軸受各々により支持し、前記ロータシャフトの前記第1の軸受の機内側の一端部に第1の通風ファンを取付け、前記ロータシャフトの第2の軸受の機外側の他端部に第2の通風ファンを取付け、前記ステータ鉄心の外周近傍に軸方向に貫通するように第1の通風穴と第2の通風穴を各々複数個設け、前記第1のブラケットの外周部分に前記第1の通風ファンによる冷却風を受入れる第1の外気通風路を設けると共に、前記第1のブラケットの内周側に取付けられた前記ブラケットの前記第1の通風ファンの羽根位置より小径となる位置に複数個の入気口を設け、前記第1のブラケットと前記第1の通風ファンとの間に円周上の微小間隙部を形成し、前記第1の外気通風路を前記第1の通風穴の一端に連通させ、当該第1の通風穴の他端は大気に開放状態とし、前記第2のブラケットの外側部分に、前記第2の通風ファンによる冷却風を受入れる第2の外気通風路を設け、当該第2の外気通風路を前記第2の通風穴の一端に連通させ、当該第2の通風穴の他端は大気に開放状態としたことを特徴とする。
【0014】
請求項1記載の発明によれば、両端側2個の通風ファンによって外気を電動機の周囲を流通させて冷却するようにしたので、各々の通風ファンの風量は従来より半減することができる。通風ファンの小径化、小型化が図れるため、運転時の通風ファンの騒音を低減する。また、両側の通風ファンによって冷却外気が電動機の周囲を均一に流通するため、両側の軸受の冷却を等価に行い、排風側の温度上昇が高くなるローカルヒートを防ぐことができ、軸受の潤滑グリースの早い劣化を防止する。さらに、両方の通風ファンによって冷却外気を電動機の周囲に流通させるため、冷却表面積が増大して冷却性能が向上し、電動機の小型軽量化または容量増大が図れる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記第1の通風ファンの位置を駆動側とし、前記第2の通風ファンの位置を反駆動側としたことを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、軸受部を分解することなくロータをステータより引抜くことができ、ロータをステータより引抜いた後に軸受部を分解することができるため、分解および組立が容易になり、保守の省力化を図ることができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記第1の通風ファンと前記第2の通風ファンの羽根枚数を異なったものとし、かつ両通風ファンの羽根枚数を互の枚数で割り切れない値に設定したことを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、回転時に発生する両通風ファンの羽根による騒音周波数を異ならせることにより、両者の騒音周波数の重畳による騒音の増幅現象を無くして低騒音を図ることができる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記第2の軸受を内蔵したベアリングハウジングの機内側に環状通風路を形成し、当該環状通風路の一端側を前記第2のブラケットに設けられた前記第2の外気通風路に連通し、前記環状通風路の他端側を大気に開放状態としたことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、環状通風路を流通する外気により第2の軸受部の温度上昇を低減し、潤滑グリースの劣化寿命を更に延ばすことができる。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記環状通風路を形成するカバーの機内空間側の表面に、複数の冷却フィンを略放射状に設けたことを特徴とする。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、前記環状通風路に外気を流通して冷却するため、前記第2の軸受部の温度上昇を抑制すると同時に、環状通風路の前記カバーに設けた前記冷却フィンにより機内の空気を冷却し、機内各部の温度を低減し、特にロータの冷却性を向上させることができる。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記第1の通風ファンの内周側の機内側側面部をロータ鉄心押えと軸方向に密着した状態で取付け、前記第1の通風ファンと第1のブラケットの間で形成される前記円周上の微小間隙部の直径を、前記ロータ鉄心の外径よりも大きくすると同時に前記第1の通風ファンの外径よりも小さくし、前記第1の通風ファンの前記微小間隙部の径より小さい位置の機内側表面に複数個のフィンを放射状に設けたことを特徴とする。
【0023】
請求項6記載の発明によれば、ロータ鉄心の熱はロータ鉄心押えに伝達した後、第1の通風ファンに伝達して第1の通風ファンより外気に放出する。ロータ鉄心の熱は空気を介さず直接第1の通風ファンに伝達されるので、伝熱性能が増大すると共に第1の通風ファンの羽根より外気に放出され、ロータ鉄心の冷却効果が向上する。更に、第1の通風ファンの機内側に設けた多数の冷却フィンによって機内の空気の冷却作用が向上し、機内各部の温度上昇も低減する。
【0024】
また、前記円周上の微小間隙部の径よりも前記第1の通風ファンの主板の外径を大きくしているので、流通外気に混在している塵埃、水滴等は、第1の通風ファンの回転によって外径方向に振り切られる作用をうけ、円周上の微小間隙部に侵入することはなく、円周上の微小間隙部から機内側に塵埃、水滴などが侵入するのを防ぐ。さらに、円周上の微小間隙部の径をロータ鉄心の外径より大きくしているので、軸受部や第1の通風ファンを取外すことなく、ロータをステータより引出すことができるため、保守が容易になる。
【0025】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記ロータ鉄心の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の冷却穴を設け、前記第1の通風ファンの内周側近傍に複数個設けた連通穴と前記第1の通風ファン側のロータ鉄心に複数個設けた連通穴によって前記ロータ鉄心の冷却穴の一端を前記第1の通風ファンの外側の外気流通空間部に連通したことを特徴とする。
【0026】
請求項7記載の発明によれば、前記ロータ鉄心に設けた複数の冷却穴は冷却外気が通じているため、ロータ鉄心の熱が外気放出されてロータ鉄心の冷却性能が向上する。
【0027】
請求項8記載の発明は、請求項6記載の車両駆動用全閉形電動機において、前記ロータ鉄心の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の通風穴を設けると共に、ロータ鉄心の両側のロータ鉄心押えにも各々複数個の通風穴を設け、運転時に前記第1の通風ファンの機内空間側に設けられた複数個のフィンのファン作用により機内空気が、前記通風穴と前記ロータ鉄心外周面と前記ステータ鉄心の内周面の円周上の間隙を経由して循環する構造としたことを特徴とする。
【0028】
請求項8記載の発明によれば、第1の通風ファンの機内側に設けた冷却フィンの回転時のファン作用により、機内空気を前記ステータ鉄心の内周面と前記ロータ鉄心の外周面の間に形成される円周上の間隙を経て前記ロータ鉄心の内周側近傍の複数個の通風穴を通る経路で循環させるように構成されている。この循環内気は第1の通風ファンの冷却フィンを通過する際に冷却されるので、循環内気により機内各部を冷却することができる。
【0029】
特に発熱体に近く温度上昇が大きくなるステータ鉄心内径とロータ鉄心外径面に循環内気が流通して冷却するので、電動機の冷却効果が向上する。更に、請求項5に示した前記ベアリングハウジングの機内側に設置した環状通風路に冷却フィンを設けた構造との組合せ構成にすると、機内循環内気の冷却効果が更に増大するので機内各部の冷却性能が向上する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態の車両駆動用全閉形電動機の正面図、図2は図1のA−A断面図、図3は図2のB−B断面図、図4は図1のC−C断面図、図5は図4のD−D断面図である。
【0031】
図1ないし図5に示すように、本発明の第1実施形態の車両駆動用全閉形電動機は、薄鋼板を円筒状に積層してなるステータ鉄心1の内周側に、薄鋼板を積層してなるロータ鉄心2を配置し、ステータ鉄心1の一方の軸方向端部にステータフレーム3を介して第1のブラケット6を取付け、ステータ鉄心1の他方の軸方向端部にステータフレーム3を介して第2のブラケット8を取付ける。
【0032】
第1のブラケット6の内周側に、第1の軸受4を内蔵したベアリングブラケット7を取付け、第2のブラケット8の内周側に第2の軸受5を内蔵したベアリングハウジング9を取付ける。ロータ鉄心2の内周部にはロータシャフト10を結合し、このロータシャフト10の両端側を第1の軸受4と第2の軸受5でそれぞれ支持してある。このロータシャフト10の第1のブラケット6の側(駆動側)でベアリングブラケット7の機内側位置に第1の通風ファン15を取付け、ロータシャフト10の第2ブラケット8の側(反駆動側)でベアリングハウジング9の機外側位置に第2の通風ファン16を取付ける。
【0033】
第1の通風ファン15の機外側側面に外気を送風する複数個の羽根15aが放射状に設けてあり、この羽根15aの位置より内径となるベアリングブラケット7の部分に外気を取入れる入気口7aを複数個設ける。第1の通風ファン15の主板の機内側に張出した部分に対向して第1のブラケット6より内径側に壁を張出し、第1の通風ファン15と第1のブラケット6より形成される円周上の微小間隙部17を設ける。この微小間隙部17の径は、ロータ鉄心2の外径より大きく第1の通風ファン15の主板の外径より小さい値となっている。この第1の通風ファン15の微小間隙部17の内径側の主板の機内側に複数個の冷却フィン15bを放射状に設ける。
【0034】
ロータ鉄心2の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の冷却穴2aを設け、ロータ鉄心押え13と第1の通風ファン15の内周側近傍にもそれぞれ同様に通気穴13a,15cを設け、ロータ鉄心2の冷却穴2aの一端を第1の通風ファン15の機外側の外気流通空間に連通させる。尚、ロータ鉄心2とロータ鉄心押え13と第1の通風ファン15は、軸方向に互に密着した状態で取付ける。ロータ鉄心2の外周部に多数の溝を設け、その溝内にロータバー12が収納してあり、各ロータバー12の両端部はロータ鉄心2より張出してエンドリングにより結束し、誘導電動機のカゴ型回転子を形成している。
【0035】
ステータ鉄心1の内周部に多数の溝を設け、その溝内にステータコイル11を収納してある。各ステータコイル11の両端のコイルエンド部はステータ鉄心1より張出して形成されている。
【0036】
図3に示すように、ステータ鉄心1の外周近傍に軸方向に貫通するように第1の通風穴1aと第2の通風穴1bを各々複数個づつ形成してある。また、図2に示すように、第1のブラケット6の外周側部分に第1の通風ファン15による冷却風を受入れる第1の外気通風路6aを円周上に設け、第1の外気通風路6aを導入路6bを介して第1の通風穴1aに連通させる。第1の通風路1aの他端は大気に開放状態としてある。
【0037】
第2のブラケット8の外周側部分に、第2の通風ファン16の冷却風を受入れる第2の外気通風路8aを円周上に設け、第2の外気通風路8aを導入路8bを介して第2の通風穴1bに連通させ、第2の通風穴1bの他端は大気に開放状態としている。
【0038】
図4及び図5に示すように、ベアリングハウジング9の機内側側面をカバー19で覆って環状通風路20を形成し、この環状通風路20の一端を第2のブラケット8に設けた導入口8cと導入路8dを介して第2の外気通風路8aと連通させ、環状通風路20の他端を排出路8eと排風口8fを介して大気に開放状態としている。
【0039】
カバー19の機内側の表面に複数個の冷却フィン19aを略放射状に設けてある。第2のブラケット8の機外側側面にカバー18を取付け、このカバー18の中央部に多数の打抜き小穴からなる入気口18aを設ける。
【0040】
第1の通風ファン15と第2の通風ファン16にそれぞれ羽根15a,16aがそれぞれ放射状に配置され、それぞれの羽根枚数は例えば15:17のように異なった枚数とし、更に互いに枚数で割り切れない枚数になるよう設定してある。
【0041】
図1に示すように、電動機全体はステータフレーム3に一体的に設けられたステータアーム3aの部分を台車枠にボルトで固定して台車内に装荷される。電動機の一端に張出しているロータシャフト端部10a部分を継手を介して図示しない駆動歯車装置に接続し、電動機の回転力を駆動歯車装置から車輪に伝達して車両を走行させる。
【0042】
次に、上記構成の車両駆動用全閉形電動機の動作について説明する。
図2に示すように、運転時には、第1の通風ファン15の回転により外気が入気口7aより吸い込まれ第1の外気通風路6aに送り込まれ導入路6bを経て複数の第1の通風穴1aに流入し、第1の通風穴1aを流通した後大気側に排出される。
【0043】
また、図4及び図5に示すように、同時に第2の通風ファン16の回転により、外気が入気口18aより吸い込まれ第2の外気通風路8aに送り込まれ、導入路8bを経て複数の第2の通風穴1bに流入し、第2の通風穴1bを流通した後大気側に排出される。同時に、第2の外気通風路8aに送り込まれた外気は、導入口8cから導入路8dを経て環状通風路20に流入し、環状通風路20を流通した後、排出路8eを経て排風口8fより大気側に排出される。
【0044】
このように第1実施形態の電動機では、電動機の両端側に設けた通風ファン15,16によって冷却外気を互に逆方向に電動機の外周側を全面的に流通させるので、電動機全体の冷却面積が増大することにより冷却性能が向上し、更に冷却外気の排風側の冷却性が低下することもなくなるので、ローカルヒートもなく、両側の軸受4,5も等価に冷却される。
【0045】
更に、第1の通風ファン15は、ロータ鉄心押え13を介してロータ鉄心2と密着して取付けてあるので、ロータ鉄心2の熱は効率よく第1の通風ファン15に伝達し、第1の通風ファン15より流通する外気に強力に放熱するので、ロータ鉄心2の冷却性が向上する。
【0046】
第1の通風ファン15の機内側に設けた複数の冷却フィン15bにより、機内空気の熱を効率よく通風ファンに伝え、そして外気に放出するので機内空気の冷却効果も向上し、機内各部の温度を更に低減する。
【0047】
ロータ鉄心2の複数個の冷却穴2aは第1の通風ファン15の外側の外気流通空間と連通しているので、ロータ鉄心2の熱を外気に逃がし、ロータ鉄心2の冷却性が更に向上する。
【0048】
ベアリングハウジング9の機内側に設けた環状通風路20内を冷却外気が流通するので第2の軸受5部分の冷却性が向上し、軸受の温度上昇を低減すると同時に環状通風路20の機内側に設けた冷却フィン19aによって機内空気の冷却が向上することより機内各部の温度を低減する。
【0049】
第1の軸受4を内蔵したベアリングブラケット7の機内側は、第1の通風ファン15との間に外気流通空間が存在するため、機内の熱が軸受5部分に伝わりにくくなっていると同時に、第1の通風ファン15によってロータシャフト10より第1の軸受4に伝わる熱が冷却され軸受部の温度上昇は低減する。
【0050】
電動機の運転時の騒音の最も大きい要因は通風ファンの騒音であるが、本構造では通風ファンを電動機の両側に分散して冷却する構造のため、一方の通風ファンの冷却風量は従来に比べて半減してよく、そのため各々の通風ファンの小型化・小径化が可能となり運転時の騒音を低下させる。なお、両通風ファンの羽根枚数を異なった枚数に設定しているので運転時の両通風ファンの騒音周波数が重畳して騒音が増大する現象は生じない。
【0051】
第1の通風ファン15と第1のブラケット6の間に形成した円周上の微小間隙部の径より通風ファン15の主板の径を大きくしているので、運転時の流通外気に混入している塵埃・水滴等は通風ファンの回転による遠心力作用を受け、主板の外径側より内径側の円周上の微小間隙17部に進入することはなく、円周上の微小間隙17部より機内空間に塵埃・水滴が侵入することはない。
【0052】
また、図6に示すように、電動機の分解保守の際は第2の通風ファンとロータシャフト10より取外した後、ベアリングハウジング9の取付ボルト9aと、ベアリングブラケット7の取付ボルト7bを外すことにより、ロータ吊り治具をセットして軸受4,5部分を分解することなくロータ全体を電動機(ステータ)より引き出すことができる。この場合、第1の通風ファン15と第1のブラケット6とで形成される円周上の微小間隙部17の径d2はロータ鉄心2の外径Dより大きくし、ベアリングハウジング9の外径d1をロータ鉄心2の外径Dより小さくし、更に第1の通風ファンの外径よりベアリングブラケット7の嵌合径d3を大きくしてあるので、駆動側にロータを引出すことができる。それによって、ステータコイル11の口出線11aが貫通している第1のブラケット6および第2のブラケット8を分解する必要はない。
【0053】
ロータをステータから抜き出してロータを定置状態にした後、ロータよりベアリングブラケット7およびハウジング9を軸方向に抜き出すことにより軸受部を分解できるので作業が容易になる。又、ロータの点検の場合は、軸受部を分解することなく、ステータから引出し、点検後は、そのままで再組込みができるのでロータ点検作業が容易である。
【0054】
図7は本発明の第2実施形態の車両駆動用全閉形電動機の断面図である。
図に示すように、本実施形態の車両駆動用全閉形電動機は、ロータ鉄心2の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の通風穴2aを設け、ロータ鉄心2の両側のロータ鉄心押え13,22にもそれぞれ通風穴13a,22aを設け、第1の通風ファン21の機内側に複数の大型のフィン21aを放射状に設ける。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0055】
本実施形態の車両駆動用全閉形電動機では、運転時に第1の通風ファン21の機内側に設けたフィン21aのファン作用によって機内空気が外周側に吹き上げられた後、ステータ鉄心1の内周面とロータ鉄心2の外周面の間の間隙23を反駆動側に流通し、更にロータ鉄心2の通風穴2a内を駆動側に流通してフィン21a部分に戻る経路で循環する。機内の空気が上記経路で循環する際に第1の通風ファン21に設けたフィン21aと環状通風路に設けた冷却フィン19aにより冷却され、機内の各部を冷却する。
【0056】
特に、ステータコイル11とロータバー12の発熱で温度が高くなる円周上の間隙部23を冷却された循環空気が流通することにより冷却効果が増大する。また、通風穴2a内も冷却内気が流通するので、ロータの冷却性が向上する。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車両駆動用全閉形電動機によれば、全閉形で機内各部の塵埃による汚損を防ぐことができると共に、冷却性能を向上させ更に電動機全体を均一的に冷却することができるので、電動機の小型軽量化または容量増大を図ることができる。
【0058】
また、両側の軸受を等価に冷却すると同時に軸受部の温度上昇を低減するので、潤滑グリースの交換寿命を延ばし、電動機の分解周期を延ばすことができ、また、電動機の保守時にロータの引抜き、軸受部の分解を容易に行うことができるので、保守の省力化を図ることができる。さらに、通風ファンの騒音を低減するため電動機の運転時の低騒音化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の車両駆動用全閉形電動機の正面図。
【図2】図1のA−O断面図。
【図3】図2のB−B断面図。
【図4】図1のC−C断面図。
【図5】図4のD−D断面図。
【図6】図1の車両駆動全閉形電動機の分解方法を説明するための図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の車両駆動用全閉形電動機の断面図。
【符号の説明】
1…ステータ鉄心、1a…第1の通風穴、1b…第2の通風穴、2…ロータ鉄心、2a…通風穴/冷却穴、3…ステータフレーム、4…第1の軸受、5…第2の軸受、6…第1のブラケット、6a…第1の外気通風路、6b…導入路、7…ベアリングブラケット、7a…入気口、8…第2のブラケット、8a…第2の外気通風路、8b…導入路、8c…導入路、8d…導入路、8e…排出路、8f…排風口、9…ベアリングハウジング、10…ロータシャフト、11…ステータコイル、12…ロータバー、13,14…ロータ鉄心押え、15…第1の通風ファン、15b…冷却フィン、16…第2の通風ファン、17…円周上の微小間隙部、18a…入気口、19…カバー、19a…冷却フィン、20…環状通風路、21…第1の通風ファン、21a…フィン、22,23…ロータ鉄心押え。
Claims (8)
- ステータ鉄心の内周側にロータ鉄心を配置し、前記ステータ鉄心の一方の軸方向端部に第1の軸受をベアリングブラケットを介して内蔵した第1のブラケットを取付け、前記ステータ鉄心の他方の軸方向端部に第2の軸受をベアリングハウジングを介して内蔵した第2のブラケットを取付け、前記ロータ鉄心の内周部に結合されたロータシャフトを、前記第1、第2のブラケットに内蔵された第1、第2の軸受各々により支持し、前記ロータシャフトの前記第1の軸受の機内側の一端部に第1の通風ファンを取付け、前記ロータシャフトの第2の軸受の機外側の他端部に第2の通風ファンを取付け、前記ステータ鉄心の外周近傍に軸方向に貫通するように第1の通風穴と第2の通風穴を各々複数個設け、前記第1のブラケットの外周部分に前記第1の通風ファンによる冷却風を受入れる第1の外気通風路を設けると共に、前記第1のブラケットの内周側に取付けられた前記ブラケットの前記第1の通風ファンの羽根位置より小径となる位置に複数個の入気口を設け、前記第1のブラケットと前記第1の通風ファンとの間に円周上の微小間隙部を形成し、前記第1の外気通風路を前記第1の通風穴の一端に連通させ、当該第1の通風穴の他端は大気に開放状態とし、前記第2のブラケットの外側部分に、前記第2の通風ファンによる冷却風を受入れる第2の外気通風路を設け、当該第2の外気通風路を前記第2の通風穴の一端に連通させ、当該第2の通風穴の他端は大気に開放状態としたことを特徴とする車両駆動用全閉形電動機。
- 前記第1の通風ファンの位置を駆動側とし、前記第2の通風ファンの位置を反駆動側としたことを特徴とする請求項1に記載の車両駆動用全閉形電動機。
- 前記第1の通風ファンと前記第2の通風ファンの羽根枚数を異なったものとし、かつ両通風ファンの羽根枚数を互の枚数で割り切れない値に設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の車両駆動用全閉形電動機。
- 前記第2の軸受を内蔵したベアリングハウジングの機内側に環状通風路を形成し、当該環状通風路の一端側を前記第2のブラケットに設けられた前記第2の外気通風路に連通し、前記環状通風路の他端側を大気に開放状態としたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両駆動用全閉形電動機。
- 前記環状通風路を形成するカバーの機内空間側の表面に、複数の冷却フィンを略放射状に設けたことを特徴とする請求項4に記載の車両駆動用全閉形電動機。
- 前記第1の通風ファンの内周側の機内側側面部をロータ鉄心押えと軸方向に密着した状態で取付け、前記第1の通風ファンと第1のブラケットの間で形成される前記の円周上の微小間隙部の直径を、前記ロータ鉄心の外径よりも大きくすると同時に前記第1の通風ファンの外径よりも小さくし、前記第1の通風ファンの前記微小間隙部の径より小さい位置の機内側表面に複数個のフィンを放射状に設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両駆動用全閉形電動機。
- 前記ロータ鉄心の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の冷却穴を設け、前記第1の通風ファンの内周側近傍に複数個設けた連通穴と前記第1の通風ファン側のロータ鉄心に複数個設けた連通穴によって前記ロータ鉄心の冷却穴の一端を前記第1の通風ファンの外側の外気流通空間部に連通したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の車両駆動用全閉形電動機。
- 前記ロータ鉄心の内周側近傍に軸方向に貫通する複数個の通風穴を設けると共に、ロータ鉄心の両側のロータ鉄心押えにも各々複数個の通風穴を設け、運転時に前記第1の通風ファンの機内空間側に設けられた複数個のフィンのファン作用により機内空気が、前記通風穴と前記ロータ鉄心外周面と前記ステータ鉄心の内周面の円周上の間隙を経由して循環する構造としたことを特徴とする請求項6に記載の車両駆動用全閉形電動機。
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