JP2004311893A - 基板処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス性を低下させることなく、フットプリントを小さくすることが可能な基板処理システムを提供する。
【解決手段】基板Wの処理を行うためのチャンバ12とチャンバ12内での処理の制御を行う制御盤100とを備える基板処理システム1であって、チャンバ12内には、基板Wを位置決め保持するための基板保持部30が設けられ、基板保持部30は、チャンバ12の側壁部に設けられた開閉扉40からチャンバ12外へ引き出し可能に設けられており、制御盤100は、チャンバ12の開閉扉40が設けられた部位における側壁部に沿うように配置されると共に、基板保持部30の引き出し方向に移動可能に設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板の処理を行うためのチャンバとチャンバ内での処理の制御を行う制御盤とを備える基板処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
基板処理システムとして、電子ビームを利用した露光システムは、真空チャンバを備えている。真空チャンバは、容器本体とこの容器本体の上部開口を覆う上蓋とを有している。上蓋には電子線を照射する照射部が設けられており、容器本体内にはウェハを位置決め保持するためのウェハステージや、マスクを位置決め保持するためのマスクステージが設けられている。この真空チャンバは平面視が矩形状をなし、4つの側壁部のうち一の側壁部にはマスクの供給を行うためのマスクローダが設けられており、また他の一の側壁部にはウェハの供給を行うためのウェハローダが設けられている。また他の一の側壁部には開閉扉が設けられており、この開閉扉を通してチャンバ内のウェハステージを引き出してメンテナンスできるようになっている。
【0003】
このような露光システムにおいて、真空チャンバ内でのウェハの処理を制御するための制御盤は、上記した4つの側壁部のうち残り一の側壁部に面するようにして、しかもメンテナンスのために真空チャンバと制御盤との間に所定のスペースを空けて固定配置されていた(例えば、非特許文献1を参照)。
【0004】
【非特許文献1】
野末寛、外4名、「次世代電子線露光装置の開発」、2002年、応用物理、第71巻、第4号、p.421−424
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の露光システムでは、通常運転時においても常にメンテナンススペースを含んだフットプリント(設置面積)が必要であり、所有コスト(COO : Cost of ownership)が高くなるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記した課題を解決するために為されたものであり、メンテナンス性を低下させることなく、フットプリントを小さくすることが可能な基板処理システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る基板処理システムは、基板の処理を行うためのチャンバとチャンバ内での処理の制御を行う制御盤とを備える。そして、チャンバ内には、基板を位置決め保持するための基板保持部が設けられ、基板保持部は、チャンバの側壁部に設けられた開閉扉からチャンバ外へ引き出し可能に設けられており、制御盤は、チャンバの開閉扉が設けられた部位における側壁部に沿うように配置されると共に、基板保持部の引き出し方向に移動可能に設けられていることを特徴とする。
【0008】
この基板処理システムでは、制御盤は、チャンバとの間にメンテナンスのためのスペースを設けることなく、チャンバの開閉扉が設けられた部位における側壁部に沿うように配置されるため、通常運転時におけるフットプリントを小さくすることができる。また、制御盤は基板保持部の引き出し方向に移動可能に設けられているため、メンテナンス時には基板保持部や制御盤自体のメンテナンススペースを確保することができ、メンテナンス性が低下することはない。
【0009】
本発明に係る基板処理システムは、チャンバの開閉扉が設けられた部位における側壁部に沿う第1の位置と、基板保持部の引き出し方向にチャンバから所定距離だけ離れた第2の位置との間における、制御盤の移動を案内するガイド機構を備えることを特徴としてもよい。このようにすれば、制御盤はガイド機構に案内されて、通常運転時の位置として第1の位置とメンテナンス時の位置として第2の位置との間を移動する。
【0010】
本発明に係る基板処理システムにおいて、ガイド機構は、第1の位置と第2の位置との間で互いに平行に敷設される第1及び第2のレールを有し、制御盤は、車輪を介して第1及び第2のレール上を案内されることを特徴としてもよい。このようにすれば、制御盤は、車輪を介して第1及び第2のレール上を案内されることで、通常運転時の位置として第1の位置とメンテナンス時の位置として第2の位置との間を移動する。
【0011】
本発明に係る基板処理システムにおいて、ガイド機構は、制御盤が第1の位置に位置するとき、制御盤の下方に収容可能に設けられていることを特徴としてもよい。このようにすれば、制御盤が通常運転時として第1の位置に位置するとき、ガイド機構が邪魔になることがなく、基板処理システムの設置面の有効利用を図ることが可能となる。
【0012】
本発明に係る基板処理システムは、制御盤とチャンバとを繋ぐケーブルと、制御盤の下方に設けられており、ケーブルの余長部を収納するための空間部と、を備えることを特徴としてもよい。このようにすれば、制御盤が第1の位置と第2の位置との間で移動するとき、空間部内にケーブルの余長部が収容されるため、ケーブルに邪魔されることなく制御盤の移動をスムーズに行うことができる。
【0013】
本発明に係る基板処理システムにおいて、第2の側壁部にはチャンバ内に基板を供給するための基板供給装置が設けられており、第3の側壁部にはチャンバ内に所望パターンが形成されたマスクを供給するマスク供給装置が設けられていることを特徴としてもよい。
【0014】
本発明に係る基板処理システムにおいて、チャンバは第1から第4の側壁部を有し、開閉扉は第1の側壁部に設けられており、第2の側壁部にはチャンバ内に基板を供給するための基板供給装置が設けられており、第3の側壁部にはチャンバ内に所望パターンが形成されたマスクを供給するマスク供給装置が設けられていることを特徴としてもよい。このように、本発明はチャンバ内でマスクを介して基板上に所望パターンを転写する露光システムに好適であり、このシステムでは、チャンバの第1の側壁部に沿って制御盤が配置される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る基板処理システムとしての電子ビーム露光システム(以下、単に「露光システム」ともいう)の構成を示す斜視図である。また図2は、この露光システムの構成を示す平面図である。図1及び図2に示すように、露光システム1は、電子ビーム露光装置(以下、単に「露光装置」ともいう)10と制御盤100とを備えている。
【0017】
露光装置10は、図3に示すように、真空チャンバ12と昇降装置14とを有している。真空チャンバ12は、上端が開口した容器本体16と、この容器本体16の上部開口を塞ぐ上蓋18とを有している。
【0018】
上蓋18は、平断面が矩形状をなし、中央に電子ビームを照射するための電子ビーム照射部20が設けられている。電子ビーム照射部20は、図4に示すように、上壁部と側壁部とを含む電子鏡筒22と、電子鏡筒22内で上壁部に設けられた電子銃24と、電子銃24から出射された電子ビームをコリメートするレンズ26と、偏光器28とを有している。これら電子銃24、レンズ26、及び偏光器28は、鉛直下方に向かってこの順に配置されており、電子銃24から出射された電子ビームは、レンズ26によりコリメートされ、偏光器28により走査されて半導体ウェハW上に照射される。
【0019】
容器本体16は、図3及び図4に示すように、平断面が矩形状をなす底壁部16aとこの底壁部16aの縁部に立設された2組の側壁部16bとを有する。この容器本体16内には、露光処理を行うための半導体ウェハWを保持するウェハステージ(基板保持部)30が収容されている。ウェハステージ30は、半導体ウェハWの位置決めを行う位置決めステージ32と、この位置決めステージ32上に搭載され半導体ウェハWを吸着して保持する静電チャック34とを有している。位置決めステージ32は、水平面内で直交する2軸方向(XY方向)の粗い位置決めを行う粗動ステージと、この粗動ステージに搭載されておりXY方向、XY方向と直交する鉛直方向(Z方向)、水平面内における回転方向(θ方向)、及び傾きを微細に調整する微動ステージとを含んでいる。そして、静電チャック34はこの微動ステージに搭載されている。従って、半導体ウェハWは静電チャック34により吸着された状態で、位置決めステージ32により位置決めがなされる。
【0020】
また容器本体16内には、図4に示すように、所望パターンが形成されたマスクMを位置決め保持するためのマスクステージ36が収容されている。マスクステージ36は、水平面内における回転方向(θ方向)、鉛直方向(Z方向)、及び傾きの細かい位置決めを行う。このマスクステージ36は、真空チャンバ12内に固定された基準ベース35上に搭載されている。
【0021】
また容器本体16内には、マスクM上及び半導体ウェハW上に光を照射し、図示しないアライメントマークによって散乱された光を検出する白色光顕微鏡などの光検出器37が設けられている。この光検出器37は、基準ベース35上に搭載されている。この光検出器37により検出されたデータは、図示しない画像処理装置に送られて処理され、アライメントマークの重なり具合からマスクMと半導体ウェハWとの位置関係が求められる。そして、マスクMと半導体ウェハWとに位置ズレがあるときには、マスクM及び/又は半導体ウェハWの位置を修正する信号が生成され、この信号に基づいてマスクM及び/又は半導体ウェハWの位置が微修正される。このようにして、マスクMと半導体ウェハWとの精密な位置決めがなされる。なお本実施形態では、マスクMは半導体ウェハWに近接(マスクMと半導体ウェハWとの間隙が50μm程度)して配置される。
【0022】
この真空チャンバ12は、図示しない真空ポンプにより内部空間が減圧される。この減圧環境下において、電子ビーム照射部20から出射された電子ビームによりマスクMの全面を走査することで、所望パターンが半導体ウェハW上のレジストに等倍で転写される。
【0023】
この真空チャンバ12は、図3及び図4に示すように、底壁部16aの下方に設けられた除震台38上に搭載されている。また、真空チャンバ12の右側壁部(第1の側壁部)には、図5に示すように、開閉可能な開閉扉40が設けられている。従って、この開閉扉40を開き、ウェハステージ30を水平方向(矢印の方向)にスライドさせて引き出すことで、ウェハステージ30のメンテナンスを行うことが可能となっている。
【0024】
昇降装置14は、真空チャンバ12の上部に真空チャンバ12と一体に設けられている。ここで、図6は、上蓋18を取り外した状態の真空チャンバ12の構成を示す斜視図である。図6に示すように、昇降装置14は、鉛直方向に沿って延びる4本のガイドポスト42を有している。これらのガイドポスト42は、図6に示すように、容器本体16の前壁部上縁と後壁部上縁とにそれぞれ一対設けられたフランジ部44上に立設されている。なお、これらガイドポスト42の上端の間には連結リブ46が横架されており、ガイドポスト42の剛性が高められている。
【0025】
また昇降装置14は、後述するモータ(駆動源)48から供給される回転力を、ガイドポスト42に沿って上蓋18を昇降させるための鉛直方向の力に変換する4つの動力変換機構50を有している。これら動力変換機構50は、図3及び図7に示すように、容器本体16上でガイドポスト42が立設されている位置と対応するように、上蓋18の四隅とガイドポスト42とに設けられている。
【0026】
また昇降装置14は、所定の回転力を出力するモータ48を有している。このモータ48は、一の動力変換機構50が設けられた部位に上蓋18と一体に設けられている。
【0027】
図8は、モータ48とこのモータ48が設けられた部位の動力変換機構50の構成を詳細に説明するための一部断面図である。モータ48は、出力軸52が鉛直方向と直交するように配置される。動力変換機構50は、筒状部材(第1の筒状部材)54を有している。筒状部材54は、回転筒56とこの回転筒56の外周面に一体回転可能に設けられたスリーブ58とを含んでいる。この筒状部材54は、ガイドポスト(第1のポール)42に挿通されると共に、ガイドポスト42の周りで回転可能に上蓋18に保持されている。筒状部材54の回転筒56の内面には、ネジ部(第1ネジ部)58が設けられている。一方、ガイドポスト42の表面には、回転筒56のネジ部58と噛合するネジ部(第2ネジ部)60が設けられている。従って、筒状部材54がガイドポスト42の回りを回転することで、ネジ部58とネジ部60との噛合関係により、筒状部材54はガイドポスト42に沿って昇降可能となる。そして、筒状部材54のスリーブ58と上蓋18との間にはベアリング62が設けられており、筒状部材54はベアリング62を介してガイドポスト42の周りで回転可能な状態で、上蓋18に保持されている。
【0028】
筒状部材54のスリーブ58の外周面には、傘歯車64が固着されている。そして、モータ48の出力軸52には、スリーブ58に設けられた傘歯車64と噛合する傘歯車66が設けられている。従って、モータ48の出力軸52が図8の矢印A方向に回転することで、出力軸52の回転運動が、筒状部材54のガイドポスト42を中心とした図8の矢印B方向の回転運動に変換される。そして、筒状部材54がガイドポスト42の周りを回転することで、ネジ部58とネジ部60との噛合関係により、筒状部材54はガイドポスト42に沿って上昇する。このとき、筒状部材54はベアリング62を介して上蓋18に保持されているため、筒状部材54がガイドポスト42に沿って上昇することで、上蓋18がガイドポスト42に沿って上昇される。
【0029】
図9は、モータ48が設けられていない部位の動力変換機構50の構成を詳細に説明するための一部断面図である。この動力変換機構50は、筒状部材(第2の筒状部材)68を有している。筒状部材68は、回転筒70とこの回転筒70の外周面に一体回転可能に設けられたスリーブ72とを含んでいる。この筒状部材68は、ガイドポスト(第2のポール)42に挿通されると共に、ガイドポスト42の周りで回転可能に上蓋18に保持されている。筒状部材68の回転筒70の内面には、ネジ部(第3ネジ部)73が設けられている。一方、ガイドポスト42の表面には、回転筒70のネジ部73と噛合するネジ部(第4ネジ部)74が設けられている。従って、筒状部材68がガイドポスト42の回りを回転することで、ネジ部73とネジ部74との噛合関係により、筒状部材68はガイドポスト42に沿って昇降可能となる。そして、筒状部材68のスリーブ72と上蓋18との間にはベアリング76が設けられており、筒状部材68はベアリング76を介してガイドポスト42の周りで回転可能な状態で、上蓋18に保持されている。
【0030】
ここで、モータ48が設けられた部位における動力変換機構50の筒状部材54と、モータ48が設けられていない部位における動力変換機構50の筒状部材68との間には、図8及び図9に示すように、モータ48の回転力を伝達するための動力伝達機構78が設けられている。この動力伝達機構78は、各筒状部材54,68のスリーブ58,72の上部外周面上に一体回転可能に設けられたプーリ80と、これらプーリ80の間に横架されたタイミングベルト82とを含んでいる。タイミングベルト82は、内面に所定間隔で設けられた複数の突起82aを有しており、この突起82aがプーリ80と係合している。従って、モータ48が駆動されてモータ48が設けられている部位の筒状部材54が回転すると、この回転がタイミングベルト82を介してモータ48が設けられていない部位における筒状部材68に伝達され、これら筒状部材54,68が同期して回転してガイドポスト42に沿って昇降する。これにより、上蓋18がガイドポスト42に沿って安定した状態で昇降されるようになっている。
【0031】
また露光装置10は、図3に示すように、ガイドポスト42の表面を被覆する筒状のカバー90を備えている。このカバー90は、図10及び図11に示すように、ガイドポスト42の長さと略同一の長さを有する筒状の部材であり、長手方向に沿って分割された二つのパーツ90a,90bから構成されている。これら二つのパーツ90a,90bは、蝶番92により開閉可能に連結されており、開閉される面にはロックのための鍵部94が設けられている。なお、これら二つのパーツ90a,90bの側面には、カバー90の開閉を容易にするための把持部96が設けられている。このカバーは、図3に示すように、上蓋18が最下限に位置して真空チャンバ12が閉塞されている状態で、それぞれのガイドポスト42に着脱可能に取り付けられる。これにより、ガイドポスト42表面に塗布されたグリースが、メンテナンス作業中に人体へ付着するのを防止することができる。
【0032】
一般的に、ガイドポスト42のネジ部60,74に塗布されたグリースの保護、あるいはグリースが他へ(例えば人体)付着するのを防止するため、ジャバラ等の伸縮式カバーが用いられるが、これには縮時のカバー納り代が可動ストロークの1/3〜1/2近く必要とされ、スペース上の問題があった。これに対し、本実施形態においては、カバーの納り代を全く必要としないため、上蓋18の昇降ストロークを大きく取ることができる。
【0033】
また、図1及び図2に示すように、真空チャンバ12の左側壁部(第2の側壁部)には、真空チャンバ12内に半導体ウェハWを供給するためのウェハローダ(基板供給装置)102が設けられている。また真空チャンバ12の後壁部(第3の側壁部)104には、真空チャンバ12内に所望パターンが形成されたマスクMを供給するマスクローダ(マスク供給装置)104が設けられている。そして、マスクローダ104の右側壁部には、マスクMをストックしておくマスクストッカー106が設けられている。
【0034】
制御盤100は、図1及び図2に示すように、メンテナンスのためのスペースを設けることなく、真空チャンバ12の開閉扉40が設けられた右側壁部に沿って配置されている。この制御盤100は、半導体ウェハWとマスクMとの位置決めや、露光補正を行うための画像処理等の真空チャンバ12内で半導体ウェハWに露光処理を施すに際して必要な制御を行うための種々の制御装置を含み、これら制御装置が外形が直方体状をなす筐体内に収容されている。この筐体の下部は空洞とされて空間部108が形成されており、真空チャンバ12と制御盤100とを繋ぐケーブル110の余長部を収容可能になっている。
【0035】
この制御盤100は、ウェハステージ30の引き出し方向(図5の矢印方向)に沿って移動可能に設けられている。すなわち、制御盤100は、図12に示すように、真空チャンバ12の右側壁部に沿う通常運転位置(第1の位置)P1と、ウェハステージ30の引き出し方向に沿って真空チャンバ12から所定距離だけ離れたメンテナンス位置(第2の位置)P2との間を、ガイド機構により案内されて移動可能に設けられている。
【0036】
このガイド機構は、上記通常運転位置P1とメンテナンス位置P2との間で互いに平行に敷設される第1及び第2のレール112,114を有している。そして、制御盤100は、筐体下部に設けられた車輪116,118を介して第1及び第2のレール112,114上を案内されるようになっている。
【0037】
図13に示すように、これら第1及び第2のレール112,114の長手方向に垂直な面の断面形状は互いに異なる。第1のレール112の上面113は鉛直方向に対して傾斜する逆V字型の一対の傾斜面を有し、一方、第2のレール114の上面115は平面をなす。これと対応するように、車輪116,118のうち第1のレール112側の車輪116は、転がり面の中央部分の径が外側の径よりも絞られた断面V字型の溝車であり、第2のレール114側の車輪118は平車である。このように、転がり面がV字型をなす車輪116が逆V字型の上面113を有する第1のレール112上を案内されることで、レール112,114上から脱落することなく制御盤100が確実に案内されるようになっている。また、第1のレール112側とは異なり、転がり面が平坦な車輪118が平面状の上面115を有する第2のレール114上を案内されるように構成することで、第2のレール114と車輪118との接触面積が小さくなり、摩擦が小さくなって制御盤100の移動がスムーズになる。
【0038】
またガイド機構は、第1のレール112の起端部112aに連続して敷設される第3のレール122と、第2のレール114の起端部114aに連続して敷設される第4のレール124とを有している。これら第3及び第4のレール122,124は、ウェハステージ30の引き出し方向に沿って延びるように設けられている。そして、第1のレール112の起端部112aは、第3のレール122の終端部122bに軸止されており、第2のレール114の起端部114aは、第4のレール124の終端部124bに軸止されている。この第3及び第4のレール122,124の長手方向に垂直な面の断面形状は、それぞれ第1及び第2のレール112,114の断面形状と同一である。従って、制御盤100は、通常運転位置P1に位置するときに、第3及び第4のレール122,124上に搭載されており、通常運転位置P1からメンテナンス位置P2への移動(或いはその逆)がスムーズに行われる。なお、第1及び第2のレール112,114の終端部112b,114b、及び第3及び第4のレール122,124の起端部122a,124aには、車輪116,118の脱落を防止するための突起部126が設けられている。
【0039】
またガイド機構は、第1及び第2のレール112,114の終端部122a,124aの間に横架される連結リブ128を有する。このように、第1のレール112と第2のレール114との間に連結リブ128を横架することにより、第1のレール112と第2のレール114とが所定間隔で保たれる。
【0040】
上記した第3及び第4のレール122,124は、露光システム1の設置面に完全に固定されている。一方、第1及び第2のレール112,114は、基端部112a,114aを中心として設置面内において内側に回転可能に設けられている。そして、第1及び第2のレール112,114と連結リブ128とは、図14に示すように、制御盤100が通常運転位置P1に位置するときに、制御盤100の下方に収容可能に設けられている。
【0041】
すなわち、連結リブ128は第1リブ部130と第2リブ部132とを有する。第1リブ部130の基端部は、第1のレール112の終端部112bを中心として設置面内において内側に回転可能に、終端部112bに軸止されている(図15の矢印I参照)。第2リブ部132は、第1リブ部130の終端部付近を中心として設置面内において内側に回転可能に、第1リブ部130に軸止されている(図15の矢印II参照)。また、第1のレール112は、基端部112aを中心として設置面内において内側に回転可能に、第3のレール122の終端部122bに軸止されている(図15の矢印III参照)。更に、第2のレール114は、基端部114aを中心として設置面内において内側に回転可能に、第4のレール124の終端部124bに軸止されている(図15の矢印IV参照)。このように構成されているため、第1及び第2のレール112,114と連結リブ128とは、図14に示すように、制御盤100が通常運転位置P1に位置するときに、制御盤100の下方に収容可能とされている。
【0042】
図16は、第1のレール112と第3のレール122との連結部分、及び第2のレール114と第4のレール124との連結部分の構成を説明するための図である。ここでは、第1のレール112と第3のレール122との連結部分の構成について説明するが、第2のレール114と第4のレール124との連結部分の構成も同様である。
【0043】
図16(a)に示すように、第3のレール122の終端部122b上面は所定形状に研削されて、段差部134が設けられている。この終端部122bの所定部位には鉛直方向に貫通孔136が設けられており、段差部134の側壁138は平面視においてこの貫通孔136を中心とする円の一部を構成している。また、この第3のレール122の終端部122b前面140は、その大部分が平面視において貫通孔136を中心とする円弧状に設けられており、外側は円弧状に削られることなく膨らんだ膨らみ領域142とされている。一方、第1のレール112の起端部112a下面及び起端部前面150は、第3のレール122の終端部122b上面及び終端部前面140と同様に成形されている。すなわち、第1のレール112の起端部112a下面は所定形状に研削されて、段差部144が設けられている。この起端部112aの所定部位には鉛直方向に貫通孔146が設けられており、段差部144の側壁148は平面視においてこの貫通孔146を中心とする円の一部を構成している。また、この第1のレール112の起端部112a前面150は、その大部分が平面視において貫通孔146を中心とする円弧状に設けられており、外側は円弧状に削られることなく膨らんだ膨らみ領域152とされている。
【0044】
そして、図16(b)に示すように、貫通孔136,146が同軸的に連続されるように、これら第3のレール122の段差部134と第1のレール112の段差部144とが重ね合わされ、図16(c)に示すように、ボルト154により軸止されている。従って、第1のレール112は、図16(d)に示すように、第3のレール122の終端部122bを中心として、設置面内において内側に回転可能になっている。なお、図16(d)に示すように、第3のレール122の段差部134の側壁138と、第1のレール112の段差部144の側壁148とが、第1のレール112の内側への所定角度以上の回転を規制するストッパーとして機能している。また、図16(b)に示すように、第3のレール122の膨らみ領域142と、第1のレール112の膨らみ領域152とが、第1のレール112の外側への回転を規制するストッパーとして機能している。
【0045】
次に、上記した構成を有する露光システム1の作用及び効果について説明する。
【0046】
通常運転時(露光処理時)には、図1及び図2に示すように、制御盤100は真空チャンバ12の右側壁部に沿うように通常運転位置P1に配置されている。なお図1及び図2では、第1及び第2のレール112,114が延設された状態を示しているが、通常運転時には、図14に示すように、第1及び第2のレール112,114は、連結リブ128と共に制御盤100の下方に収容されている。また、図17に示すように、露光装置10の真空チャンバ12の上蓋18は最下限に位置して、容器本体16の上部開口を閉塞している。そして、4本のガイドポスト42それぞれの表面は、カバー90により被覆され保護されている。
【0047】
この状態で、図4に示すように、容器本体16内に半導体ウェハWが供給され、静電チャック34上に吸着されて、位置決めステージ32により位置決めがなされる。また、容器本体16内にマスクMが供給され、マスクステージ36により位置決めされる。これにより、マスクMと半導体ウェハWが近接した状態で位置決めされる。このマスクMと半導体ウェハWとの位置決めは、制御盤100からケーブル110を通して真空チャンバ12に送られる信号に基づいて行われる。
【0048】
次に、減圧環境下の真空チャンバ12内で電子ビーム照射部20から電子ビームの照射が開始される。電子ビーム照射部20の電子銃24から出射された電子ビームは、レンズ26によりコリメートされ、偏光器28により走査されてマスクM全面が走査される。これにより、所望のマスクパターンが半導体ウェハW上のレジストに等倍で転写される。
【0049】
上記工程を繰り返し、所定回数の露光処理が行われるが、定期的或いは突発的なトラブル時に、真空チャンバ12内及び制御盤100のメンテナンスを行う。メンテナンス時には、まず、図18(b)及び(c)に示すような、把持部162とフック部164とを有する治具160を用い、図18(a)に示すように、第1及び第2のレール112,114の終端部112b,114b上面に設けられた突起部126に治具160のフック部164を引っ掛け、制御盤100の下方に収容された第1及び第2のレール112,114を連結リブ128と共に引き出す。そして、図1及び図2に示すように、第1及び第2のレール112,114が互いに平行になるように配置して、第1のレール112の終端部112bと第2のレール114の終端部114bとの間に連結リブ128を横架する。
【0050】
次に、図19及び図20に示すように、第1及び第2のレール112,114に沿って案内しながら、制御盤100を通常運転位置P1からメンテナンス位置P2まで移動させる。このとき、制御盤100の下方に設けられた空間部108に収容されていたケーブル110は伸張した状態となる。そして、真空チャンバ12の右側壁部に設けられた扉40を開き、ウェハステージ30を引き出す。この状態で、ウェハステージ30や制御盤100のメンテナンスを行う。図20に示すように、制御盤100がメンテナンス位置P2に位置するときは、真空チャンバ12と制御盤100との間にメンテナンスに充分なスペースが設けられている。
【0051】
また、図21に示すように、真空チャンバ12の上蓋18を上昇させて容器本体16の上部開口を開放する。上蓋18を上昇させる際には、まず、4つのガイドポスト42の表面を覆うカバー90を取り外す。次に、図8に示すように、モータ48を駆動させて出力軸52を矢印A方向に回転させる。すると、出力軸52の回転運動が、傘歯車66,64を介して筒状部材54のガイドポスト42を中心とした矢印B方向の回転運動に変換される。そして、筒状部材54がガイドポスト42の周りを回転することで、ネジ部58とネジ部60との噛合関係により、筒状部材54はガイドポスト42に沿って上昇する。筒状部材54はベアリング62を介して上蓋18に保持されているため、筒状部材54がガイドポスト42に沿って上昇することで、上蓋18がガイドポスト42に沿って上昇される。
【0052】
また、モータ48が設けられた部位における筒状部材54の回転は、図8及び図9に示すように、タイミングベルト82及びプーリ80を介して、モータ48が設けられていない部位における筒状部材68に伝達される。すなわち、モータ48が設けられた部位における筒状部材54が図8の矢印B方向に回転することで、タイミングベルト82が図8及び図9の矢印C方向に回転する。これにより、図9に示すように、モータ48が設けられていない部位における筒状部材68が、ガイドポストの回りを矢印D方向に回転することで、ネジ部73とネジ部74との噛合関係により、筒状部材68はガイドポスト42に沿って上昇する。筒状部材68はベアリング76を介して上蓋18に保持されているため、筒状部材68がガイドポスト42に沿って上昇することで、上蓋18がガイドポスト42に沿って上昇される。このとき、モータ48が設けられた部位における筒状部材54の回転と、モータ48が設けられていない部位における筒状部材68の回転とは、タイミングベルト82及びプーリ80を介して同期されているため、すべての筒状部材54,68は同じペースで上昇することになる。従って、上蓋18は上昇時に傾くことなく、安定した状態で上昇する。
【0053】
図21に示すように、上蓋18がガイドポスト42の上端に達したとき、モータ48を停止させる。上蓋18の最上限の位置は、最下限の位置よりも1m弱の高さになるよう調節すると好ましい。そして、取り外したカバー90をガイドポスト42それぞれに再度取り付ける。これにより、上蓋18が最上限に位置するときは、カバー90が支え部材として機能して、上蓋18の不意の落下を防止することができる。このようにカバー90に支え部材としての機能を付与する場合は、カバー90の強度を高くする必要があることから、カバー90はステンレス、鋼板等の材料から形成すると好ましい。このように、上蓋18が最上限に位置した状態で、マスクステージ36や光検出器37を含むアライメントステージ、及び電子ビーム照射部20などのメンテナンスを行う。
【0054】
メンテナンスが終了すると、まず真空チャンバ12のガイドポスト42からカバー90を取り外し、上蓋18の上昇時とは逆方向にモータ48を回転させ、上蓋18を下降させる。そして、図17に示すように、上蓋18が最下限位置まで下降して容器本体16の上部開口が閉塞されたときに、モータ48を停止させる。そして、ガイドポスト42に再度カバー90を取り付ける。
【0055】
また、ウェハステージ30を真空チャンバ12内に収容し、開閉扉40を閉じる。そして、図1及び図2に示すように、第1及び第2のレール112,114上を案内しながら、制御盤100をメンテナンス位置P2から通常運転位置P1へ移動させる。
【0056】
最後に、図14に示すように、第1及び第2のレール112,114を連結リブ128と共に通常運転位置P1に位置する制御盤100の下方に収容する。
【0057】
以上詳述したように、本実施形態に係る露光システム1では、通常運転時において制御盤100は、真空チャンバ12との間にメンテナンスのためのスペースを設けることなく、真空チャンバ12の開閉扉40が設けられた右側壁部に沿うように配置されるため、通常運転時におけるフットプリントを小さくすることが可能となって所有コストの低減を図ることが可能となる。このとき、制御盤100はウェハステージ30の引き出し方向に移動可能に設けられているため、メンテナンス時にはウェハステージ30や制御盤100自体のメンテナンススペースを充分に確保することができ、メンテナンス性が低下することはない。
【0058】
また本実施形態に係る露光システム1では、制御盤100は、車輪116,118を介して第1及び第2のレール112,114上を案内されるため、通常運転位置P1とメンテナンス位置P2との間の移動を確実且つスムーズに行うことができる。
【0059】
特に、ガイド機構は、第1のレール112の起端部112aに連続して敷設される第3のレール122と、第2のレール114の起端部114aに連続して敷設される第4のレール124とを有しているため、制御盤100は、通常運転位置P1に位置するときに、第3及び第4のレール122,124上に搭載されており、通常運転位置P1からメンテナンス位置P2への移動(或いはその逆)をスムーズに行うことが可能となる。
【0060】
また本実施形態に係る露光システム1では、制御盤100が通常運転位置P1に位置するとき、第1及び第2のレール112,114は制御盤100の下方に収容可能に設けられているため、制御盤100が通常運転位置P1に位置するとき、第1及び第2のレール112,114が邪魔になることがなく、露光システム1の設置面の有効利用を図ることが可能となる。
【0061】
また本実施形態に係る露光システム1では、制御盤100の下方に設けられた空間部108により、制御盤100と真空チャンバ12とを繋ぐケーブル110の余長部を収容するようにしたため、制御盤100が通常運転位置P1とメンテナンス位置P2との間で移動するとき、ケーブル110に邪魔されることなく制御盤100の移動をスムーズに行うことができる。特に、従来は通常運転時にケーブル110が邪魔にならないように、ケーブル110を露光システム1の設置面の下を潜らせて配線する必要があったが、本実施形態では制御盤100を移動させる構成を採用し、制御盤100の下部にケーブル110の余長部を収容する空間部108を設けたため、設置面上にケーブル110を這わせることが可能となって、配線を短く且つ簡略にすることが可能となる。
【0062】
また本実施形態に係る露光システム1では、露光装置10が備える真空チャンバ12の上蓋18を昇降させる昇降装置14を、真空チャンバ12の上部に設けたため、従来よりもメンテナンススペースが小さくなると共に、上蓋を昇降させるための治具を保管するためのスペースも不要となって、設置面の有効利用を図ることが可能となって所有コストの低減を図ることが可能となる。また、昇降装置14は真空チャンバ12と一体に設けられているため、メンテナンスに際して従来必要であった治具の設置のための時間が不要になり、処理停止の期間(ダウンタイム)が短くなって、半導体ウェハWの処理効率の向上が図られる。
【0063】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、基板処理システムとして電子ビーム露光システム1の実施形態について説明したが、これに限定されることなく、チャンバとチャンバ内における基板の処理の制御を行う制御盤を備え、チャンバ内の基板保持部を側壁部から引き出してメンテナンスを行うような基板処理システムであれば、本発明は他のシステムにも適用可能である。例えば、本発明は基板上に直接描画を行う電子ビーム描画システムにも適用可能である。
【0064】
また本発明は、真空チャンバを備える成膜システム(例えば、CVD装置やPVD装置)やエッチングシステムにも適用可能である。
【0065】
更に、本発明は半導体ウェハWの処理装置のみならず、液晶パネル形成においてガラス基板上にITO膜などの成膜処理等を行う液晶パネル製造システムにも適用可能である。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、メンテナンス性を低下させることなく、フットプリントを小さくすることが可能な基板処理システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る電子ビーム露光システムの構成を示す斜視図である(制御盤が通常運転位置に位置する状態)。
【図2】図1に示す状態での電子ビーム露光システムの構成を示す平面図である。
【図3】電子ビーム露光装置の構成を示す斜視図である。
【図4】真空チャンバの構成を示す断面図である。
【図5】真空チャンバの側壁に設けられた扉からウェハステージを引き出した様子を示す断面図である。
【図6】ガイドポストが容器本体に立設されている様子を説明するための斜視図である(説明の便宜上、上蓋を外した状態を示している)。
【図7】上蓋の構成を説明するための斜視図である。
【図8】上蓋の一の角に設けられたモータ、及び動力変換機構を説明するための図である。
【図9】上蓋の他の三つの角に設けられた動力変換機構を説明するための図である。
【図10】ガイドポストの表面を被覆して保護するカバーの構成を示す図である(開いた状態)。
【図11】ガイドポストの表面を被覆して保護するカバーの構成を示す図である(閉じた状態)。
【図12】レール上に車輪を介して制御盤が搭載されている様子を示す斜視図である。
【図13】レール上に車輪を介して制御盤が搭載されている様子を示す一部断面図である。
【図14】通常運転位置に位置する制御盤の下方に第1及び第2のレールが収容されている様子を説明するための図である。
【図15】第1及び第2のレールと連結リブとを制御盤の下方に収納する手順を説明するための図である。
【図16】第1のレールと第3のレールとの連結部分の構成を説明するための図である。
【図17】上蓋が最下限に位置する状態での電子ビーム露光装置を示す正面図である。
【図18】通常運転位置に位置する制御盤の下方に収容された第1及び第2のレールを、治具を使って引き出す様子を説明する図である。
【図19】本実施形態に係る電子ビーム露光システムの構成を示す斜視図である(制御盤がメンテナンス位置に位置する状態)。
【図20】図19に示す状態での電子ビーム露光システムの構成を示す平面図である。
【図21】上蓋が最上限に位置する状態での電子ビーム露光装置を示す正面図である。
【符号の説明】
1…電子ビーム露光システム、10…電子ビーム露光装置、12…真空チャンバ、30…ウェハステージ、40…開閉扉、100…制御盤、102…ウェハローダ、104…マスクローダ、108…空間部、110…ケーブル、112…第1のレール、114…第2のレール、116,118…車輪、P1…通常運転位置、P2…メンテナンス位置、W…半導体ウェハ、M…マスク。

Claims (6)

  1. 基板の処理を行うためのチャンバと該チャンバ内での処理の制御を行う制御盤とを備える基板処理システムであって、
    前記チャンバ内には、前記基板を位置決め保持するための基板保持部が設けられ、該基板保持部は、該チャンバの側壁部に設けられた開閉扉から該チャンバ外へ引き出し可能に設けられており、
    前記制御盤は、前記チャンバの前記開閉扉が設けられた部位における前記側壁部に沿うように配置されると共に、前記基板保持部の引き出し方向に移動可能に設けられていることを特徴とする基板処理システム。
  2. 前記チャンバの前記開閉扉が設けられた部位における前記側壁部に沿う第1の位置と、前記基板保持部の引き出し方向に該チャンバから所定距離だけ離れた第2の位置との間における、前記制御盤の移動を案内するガイド機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理システム。
  3. 前記ガイド機構は、前記第1の位置と前記第2の位置との間で互いに平行に敷設される第1及び第2のレールを有し、
    前記制御盤は、車輪を介して前記第1及び第2のレール上を案内されることを特徴とする請求項2に記載の基板処理システム。
  4. 前記ガイド機構は、前記制御盤が前記第1の位置に位置するとき、該制御盤の下方に収容可能に設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の基板処理システム。
  5. 前記制御盤と前記チャンバとを繋ぐケーブルと、
    前記制御盤の下方に設けられており、前記ケーブルの余長部を収納するための空間部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理システム。
  6. 前記チャンバは第1から第4の側壁部を有し、前記開閉扉は該第1の側壁部に設けられており、
    前記第2の側壁部には前記チャンバ内に前記基板を供給するための基板供給装置が設けられており、
    前記第3の側壁部には前記チャンバ内に所望パターンが形成されたマスクを供給するマスク供給装置が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理システム。
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