JP2004311618A - レーザアニール方法とその装置、マスクならびに表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大面積のa−Si膜をラインビームによりレーザアニールして、p−Si膜に高いスループットで高品質変化させるレーザアニール方法及びその装置、マスクならびに表示装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】被加工体2に照射するラインビームLBを、ラインビームLBの光路上に設けられたマスク7のパターン11により整形して、ラインビームLBの長軸方向の重なり合った両端部12a、12bの光強度の和が、ラインビームLBの平行部の光強度と等しくなるように設定する。
【選択図】 図2
【解決手段】被加工体2に照射するラインビームLBを、ラインビームLBの光路上に設けられたマスク7のパターン11により整形して、ラインビームLBの長軸方向の重なり合った両端部12a、12bの光強度の和が、ラインビームLBの平行部の光強度と等しくなるように設定する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザアニール方法及びその装置、マスク、表示装置の製造方法に関し、例えばp−SiTFT液晶ディスプレイなどの半導体デバイスの製造に係るもので、a−Si膜などの被加工物に対してパルスレーザ光を照射してa−Si膜を多結晶化するレーザアニール方法及びその装置、このレーザアニールに適用するマスク、a−Si膜を多結晶化してp−SiTFT液晶ディスプレイ等を製造する表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、液晶表示装置等に用いられているp−Siは、a−Siにエキシマレーザ(EL:Excimer Laser)等のレーザビームを照射して多結晶化するレーザアニール法により形成されている。具体的には、例えば、レーザ装置から出射される発振周波数300Hzのレーザビームを、a−Si表面で長さが250mm、幅0.4mmのラインビームとなるよう成形し、このラインビームを各パルス毎に少しずつ動かすこと照射領域を一部オーバーラップさせながら、同一個所に約20回照射する方法により、a−Si表面を順次走査してa−Siをアニールしp−Siを形成しているのが一般的である。
【0003】
p−SiTFTの電界移動度は、アニールにより形成されるp−Siの粒径の大きさにより決定される。図10にグラフを示すように、p−Siの粒径は、a−Siに照射するラインビームの照射エネルギー密度であるフルエンスFに大きく依存する。すなわち、フルエンスFが増大するにつれてアニール後に冷却形成されるp−Siの粒径が増大する。そして電界移動度100cm2/Vs以上の高性能p−SiTFTを得るためには、所定のF1という或るフルエンスよりも高いフルエンスが必要である。ここで高い電界移動度を得るためにアニールに用いるラインビームのフルエンスをF1から増大させていくと、p−Siの粒径も増大するが、あるフルエンスF2を境にp−Siは微結晶粒となり、所望電界移動度を有するTFT特性を得ることができなくなってしまう。
【0004】
なお、p−SiTFTの電界移動度に影響を与えるp−Siの粒径は、p−Siをセコエッチング液と呼ばれる液でエッチングして、走査電子顕微鏡で観察することによって求めることができる。この方法を利用して、従来はラインビームのフルエンスを、p−Siの粒径をある程度大きく形成出来る、上記F1からF2の範囲で選択し、所望の高い電界移動度を示すp−SiTFTを得ていた。
【0005】
すなわち、図11にエキシマレーザアニール装置の模式図を示すと、ガラス基板上の例えば半導体膜としてa−Siをレーザアニールするエキシマレーザアニール装置70は、エキシマレーザビームLBを発振するエキシマレーザ発振器71、エキシマレーザビームLBを、ミラー72を介しラインビームLBに成形するホモジナイザ73、ラインビームLBをステージ74上にセットされる第1のガラス基板75上に集光する集光レンズ76を有している。ステージ2は、水平方向に移動可能であり、ステージ74の移動に従い、ラインビームLBは、第1のガラス基板75(に形成されるa−Siを走査してアニールする。
【0006】
この場合、第1のガラス基板75をエキシマレーザアニール装置70のステージ74に載置し、ステージ74をラインビームLBの長軸と垂直な矢印y方向に6mm/sの速度で走査移動する事により、第1のガラス基板75(46上のa−Siを、ビームプロファイル(イ)を示すラインビームLBにて、矢印z方向に走査してアニールする。ラインビームLBの照射サイズは200mm×0.4mm、エキシマレーザ発振器71からの発振周波数は300Hz、第1のガラス基板75上でのフルエンスは350mJ/cm2、走査時のオーバーラップ率は95%となるように設定し、なお、図9に示すように、大面積基板の場合は、第1のガラス基板75(46)上にて第1の領域[R]及び第2の領域[S]のa−Siを、順次走査してアニールし、p−Siを形成する(例えば、特許文献1を参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−319892(段落番号17〜22、図3および図7)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなエキシマレーザアニール装置では、大面積画面の場合、レーザビームを長軸方向に移動させて数回に分けて照射している。その際、良好なアニールによる均質なp−Si得るためには、2つのレーザビームである照射し終えたレーザビームと移動させたレーザビームとのそれぞれの端部による継ぎ目で、レーザビームのフルエンスをレーザビームの端部以外の個所と等しくする必要がある。
【0009】
しかしながら、上述のエキシマレーザアニール装置では、レーザビームはホモジナイザの後に集光レンズにより集光されて基板面に照射しているため、長軸端が結像されていない。そのため、レーザビームの端部をオーバーラップされた場合、レーザビームの端部のオーバーラップ部分で均一性が出ないで、継ぎ目が発生するという問題点が生じている。すなわち、レーザ光の端部は、レーザ発振器の変動によるレーザビームの品質変化に伴い、レーザ光のビーム広がり角やポインティング(方向)が変化する毎に強度分布が変化したりする。また、光学系途中にスリットを挿入すると、逆に回折パターンが出るためであった。
【0010】
また、レーザビームの端部同士の間に微小な隙間が発生していると、Dog earと言われる強度分布変化が発生して、強度分布の均一性が損なわれる。
【0011】
本発明はこれらの事情にもとづいてなされたもので、大面積のa−Si膜をラインビームによりレーザアニールして、p−Si膜に高いスループットで高品質変化させるレーザアニール方法及びその装置、マスクならびに表示装置の製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、被加工物にレーザ装置から出射したラインビームを相対的に所定方向に移動させながら照射して、前記被加工物にアニール処理を施すレーザアニール方法において、
前記被加工体に照射される前記ラインビームは、該ラインビームの光路上に設けられたマスクのパターンにより整形され該ラインビームの長軸方向の重なり合った両端部の光強度の和が、該ラインビームの平行部の光強度と等しくなるように設定されていることを特徴とするレーザアニール方法である。
【0013】
また本発明によれば、レーザ装置と、このレーザ装置の光軸上の前方に配置された照明光学系と、この照明光学系の光軸上の前方に配置され所定のラインビームを形成するマスクを保持するマスク保持手段と、このマスク保持手段の光軸上の前方に配置された結像光学系と、この結像光学系の結像位置に被処理体を載置して所定方向に移動自在なステージとを有することを特徴とするレーザアニール装置である。
【0014】
また本発明によれば、レーザ装置から出射されたレーザビームを整形するために光路上に配置された所定のスリット状のパターンが形成されたマスクであって、
前記パターンは、前記スリットの短軸方向長さがほぼ等しく形成された平行部と、この平行部の長軸方向端部にそれぞれ形成された2つの端部からなり、この端部は、一方の端部と他方の端部とが重なり合った際に、前記長軸方向の単位長さあたりの面積が前記平行部の単位長さあたりの面積と等しくなるように形成されていることを特徴とするマスクである。
【0015】
また本発明によれば、前記パターンの前記両端部は三角形状であることを特徴とするマスクである。
【0016】
また本発明によれば、基板の表面に形成されたアモルファスシリコンに対してレーザ光を照射して前記アモルファスシリコンを多結晶化するレーザアニール方法に、上記に記載のレーザアニール方法を用いていることを特徴とする表示装置の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
先ず本発明の基本的な考え方について説明する。絶縁基板上に堆積されている例えばa−Siに、レーザ装置からのラインビームを照射してp−Siを形成するレーザアニール処理を施す際に、大面積画面の場合は、レーザビームを長軸方向に移動させて数回に分けて照射している。その際、良好なアニールによる均質なp−Si得るためには、2つのレーザビームである照射し終えたレーザビームと移動させたレーザビームとのそれぞれの端部による接合部で、レーザビームのフルエンスをレーザビームの端部以外の個所と等しくする必要がある。
【0018】
そのためには、図1に模式説明図を示すように、2本のレーザビームLB−1、LB−2において、重ねあわせ領域Eにおいての両レーザビームLB−1、LB−2の端部A、Bの和と、それ以外の個所である平行部Cとの関係が、長軸方向の任意の位置で常に、
A+B=C になればよい。
【0019】
レーザビームLB−1、LB−2のこの関係は、後述するように、レーザ装置からのレーザビームを絶縁基板上に導く光学系に、レーザビームの端部を整形するマスクを設けて、レーザビームLB−1、LB−2の照射面での端部形状を規制することにより具現化することができる。
【0020】
以下、これらの考え方に基づく本発明の実施の形態の一例を、図面を参照して説明する。
【0021】
図2はエキシマレーザ光を用いたレーザアニール装置の概略構成図である。このレーザ装置1から出力されるエキシマレーザ光Lの光路上には、被加工物(a−Si膜)2を載置しているステージ3との間に、順次、照明光学系4、ミラー5、マスク保持手段6に保持されたマスク7、結像光学系8が配置されている。
【0022】
このような構成において、レーザ装置1から出力されたエキシマレーザ光Lは、照明光学系4により光強度が均一化され、ミラー5で反射してマスク7に照射され、このマスク7に形成されたパターンによる開口部を通過し、結像光学系8によりマスク7のパターンが被加工物2(a−Si膜)に結像される。これにより、a−Si膜は、多結晶化(多結晶シリコン膜:多結晶Si膜)される。
【0023】
レーザ装置1はエキシマレーザ装置(XeCl、KrF)で、例えば波長がKrFであれば248nm、XeClであれば308nmでパルス幅20ns程度のエキシマレーザ光Lを出力する。
【0024】
照明光学系4は、レーザ装置1から出力されたエキシマレーザ光Lをラインビームに成形するホモジナイザ(不図示)等からなり、エキシマレーザ光Lの光強度を均一化している。
【0025】
マスク保持手段6は、図3に示すように、支持板9に固定した板ばね等の取付け用押さえ具10によって着脱可能にマスク7を固定している。また、支持板9に細管(不図示)を形成しマスク7を真空吸着する方法も用いることができる。もちろんマスク7を支持板9に固定できればこれら以外の方法(例えば、ねじによる螺着等)を用いることができる。
【0026】
マスク7は、図4に平面図を示すように、Fe等の金属マスク7やガラス基板にCrめっきしたガラスマスク7で、レーザ装置1から出射されたレーザビームを所定の形状に整形するのパターンの開口部11が形成されている。なお、開口部11は、レーザビームに対して透光性という意味で、ガラス基板のような透光性の物質の場合は、必ずしも、孔があいている必要はない。パターンの開口部11は、両端12a、12bが三角形状に形成されたスリットである。両端12a、12bの三角形状は、例えば、同一の三角形である。したがって、図5に示すように、マスクを通過したレーザビームLBでは、パターンの長軸方向に関して、両端12a、12bが合わさった位置ではどの位置でも幅W1・・・が、スリットの幅Wと等しくなる。
【0027】
結像光学系8は、マスク7の開口部11によるパターンを被加工物2(a−Si膜)の表面に結像するレンズ等で構成されている。
【0028】
ステージ2は、水平方向に移動可能であり、ステージ2の移動に従い、ラインビームは、被加工物2であるガラス基板上に形成されるa−Siを走査してアニールする。
【0029】
なお、上述の説明でマスク7は、両端12a、12b部を同一形状の三角形に形成したが、必ずしもこの形状である必要はない。すなわち、マスク7により規制されるスリット状のレーザビームの端部同士を重ね合わせた際に、重ね合わせた部分とスリットの平行部分とのレーザビームLBの光強度が等しくなればよいのであるから、マスク7の左右の両端12a、12bの形状を同一形状にしなくてもよく、その場合は、図6(a)〜(d)にレーザビームLBの両端12a、12bの一例を示すように無数の組合せが可能である。
【0030】
また、マスク7の開口部11は、図7に示すように繰り返しパターンによる開口部11を一方向に配列して形成してもよい。この場合は、アニール処理のスループットが向上する。
【0031】
したがって、上述の構成によれば、レーザビームのビーム端の強度分布は、結像光学系にすることで、均一にできる。また、ビーム端を重ね合わせる(オーバーラップ)ことで、照射回数を一定にすることができ、かつ、レーザビームによる継ぎ目の生じないプロセスが可能になる。
【0032】
次に、上述のマスク7を用いたエキシマレーザアニール装置により、ラインビームを照射してa−Siをアニールして得られるp−Siを半導体層とするp−SiTFTの製造方法について説明する。
【0033】
図8に示すように、駆動回路一体型のp−Siアクティブマトリクス型液晶表示素子37は、p−SiTFT38にて画素電極40を駆動するアレイ基板41と対向基板42との間隙に、配向膜43a、43bを介して液晶組成物44を封入して形成されている。
【0034】
アレイ基板41は、例えば、400mm×500mmサイズの第1のガラス基板46上に窒化シリコン(SiNx)膜及び酸化シリコン(SiOx)膜からなるアンダーコート層47を介しp−Siからなる活性層48a、ドレイン領域48b、ソース領域48cを有する半導体層48がパターン形成されている。半導体層48上にはゲート絶縁膜50を介しゲート電極51が形成されている。更に層間絶縁膜52を介し画素電極40が形成され、画素電極40及びソース領域48cがソース電極53により接続され、ドレイン領域48b及び信号線(図示せず)がドレイン電極54により接続されている。又56は保護膜である。対向基板42は、第2のガラス基板57上に対向電極58を有している。
【0035】
アレイ基板41は、第1のガラス基板46上にプラズマCVD法によりアンダーコート層47を形成した後、a−Si(図示せず)をプラズマCVD法により膜厚47nmとなるよう成膜後、窒素(N2)雰囲気中で500℃、10分間の熱処理を行い、膜中の水素濃度を低下させる。この時、a−Siの膜厚を分光エリプソ法により求めた実際の膜厚の一例は47.5nmである。
【0036】
その後、図9(7)に示すように、第1のガラス基板46をエキシマレーザアニール装置1のステージ3に載置し、ステージ3をラインビームの長軸と垂直なZ方向(短軸方向)に6mm/sの速度で走査移動することにより、第1のガラス基板46上のa−Siを、ラインビームLBにて走査してアニールする。ラインビームLBの照射サイズは200mm×0.4mm、エキシマレーザ光の発振周波数は300Hz、第1のガラス基板46上でのフルエンスは350mJ/cm2、走査時のオーバーラップ率は95%となるように設定し、第1のガラス基板46上にて第1の領域[R]を順次走査してアニールしてp−Siを形成するする。
【0037】
次に、図9に示すように、第1の領域[R]のアニール処理が終了すると、ステージ3をレーザビームLBの長軸方向に所定量移動させ、レーザビームLBが第1のガラス基板46上で第2の領域[S]を照射する位置に設定する。この移動による設定により、第1の領域[R]を照射した際のマスク7を介したレーザビームLBの端部と、第2の領域[S]を照射するマスク7を介したレーザビームLBの端部とが所定の関係でオーバーラップするように設定される。
【0038】
レーザビームLBの端部とが所定の関係でオーバーラップするように設定された状態で、レーザビームLBを第1の領域[R]を照射した条件と同一の条件で第2の領域[S]のa−Siを順次走査してアニールし、p−Siを形成する。この場合、レーザビームLBの端部同士のオーバーラップ個所と、レーザビームLBのスリット個所との光強度が等しく設定されているので、レーザビームLBのオーバーラップによる継ぎ目の影響は形成されたp−Siには発生せず、第1の領域[R]と第2の領域[S]による合成された大面積画面で所望の結晶粒径を有する均質な状態を得ることができる。
【0039】
表示装置である液晶表示装置の場合は、次いで、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1のガラス基板46の両領域[R]、[S]に、p−Siを半導体層48とするp−SiTFT38及び、画素電極40を作成してアレイ基板41を形成後、シール剤(図示せず)にて対向基板42と固着して液晶セルを形成した後、間隙に液晶組成物44を封入しp−Siアクティブマトリクス型液晶表示素子37を完成する。
【0040】
このようにして得られたp−Siアクティブマトリクス型液晶表示素子37は、第1のガラス基板46全面にわたり所望の結晶粒径を有するp−Siを半導体層48とする事から、形成されたp−SiTFT38は高い電界移動度を有し優れた特性を示し、大画面且つ高精細で良好な表示品位を得られると共に駆動の高速化を得られる。
【0041】
なお、上述の場合は、表示装置として液晶表示装置について説明したが、表示装置としては液晶表示装置のほかに、上述のレーザ加工装置は有機EL表示装置等の製造の場合にも用いることができる。
【0042】
以上に説明したように、本発明の実施の形態によれば、a−Siをレーザアニールして、所望の大きさの結晶粒径を有するp−Siを形成する際のラインビームの継ぎ目で、レーザビームのフルエンスをレーザビームの端部以外の個所と等しくすることができるので、基板全面にわたり、高い電界移動度を有するp−SiTFTを均一且つ歩留まり良く量産可能となり、大画面、高精細且つ高性能の液晶表示素子等による表示装置の実用化が可能となる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、大面積のa−Si膜をラインビームによりレーザアニールして、p−Si膜に高いスループットで高品質変化させることことを実現することがきる。
【0044】
また、そのアニーリング処理を施すことにより、生産性の優れた表示装置の製造が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザビームのつぎ目の重ね合わせの模式説明図。
【図2】本発明のレーザアニール装置の概略構成図。
【図3】マスク保持手段の説明図。
【図4】本発明のマスクの平面図。
【図5】マスクを通過したレーザビームの説明図。
【図6】(a)〜(d)は、マスクの変形例。
【図7】マスクの変形例。
【図8】液晶表示素子の構成説明図。
【図9】レーザビームの走査説明図。
【図10】アニールの際のp−Siの粒径の変化のグラフ。
【図11】従来のエキシマレーザアニール装置の模式図。
【符号の説明】
1…レーザ装置、2…被加工物、3…ステージ、4…照明光学系、6…マスク保持手段、7…マスク、8…結像光学系、9…支持板、11…開口部、12a、12b…両端
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザアニール方法及びその装置、マスク、表示装置の製造方法に関し、例えばp−SiTFT液晶ディスプレイなどの半導体デバイスの製造に係るもので、a−Si膜などの被加工物に対してパルスレーザ光を照射してa−Si膜を多結晶化するレーザアニール方法及びその装置、このレーザアニールに適用するマスク、a−Si膜を多結晶化してp−SiTFT液晶ディスプレイ等を製造する表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、液晶表示装置等に用いられているp−Siは、a−Siにエキシマレーザ(EL:Excimer Laser)等のレーザビームを照射して多結晶化するレーザアニール法により形成されている。具体的には、例えば、レーザ装置から出射される発振周波数300Hzのレーザビームを、a−Si表面で長さが250mm、幅0.4mmのラインビームとなるよう成形し、このラインビームを各パルス毎に少しずつ動かすこと照射領域を一部オーバーラップさせながら、同一個所に約20回照射する方法により、a−Si表面を順次走査してa−Siをアニールしp−Siを形成しているのが一般的である。
【0003】
p−SiTFTの電界移動度は、アニールにより形成されるp−Siの粒径の大きさにより決定される。図10にグラフを示すように、p−Siの粒径は、a−Siに照射するラインビームの照射エネルギー密度であるフルエンスFに大きく依存する。すなわち、フルエンスFが増大するにつれてアニール後に冷却形成されるp−Siの粒径が増大する。そして電界移動度100cm2/Vs以上の高性能p−SiTFTを得るためには、所定のF1という或るフルエンスよりも高いフルエンスが必要である。ここで高い電界移動度を得るためにアニールに用いるラインビームのフルエンスをF1から増大させていくと、p−Siの粒径も増大するが、あるフルエンスF2を境にp−Siは微結晶粒となり、所望電界移動度を有するTFT特性を得ることができなくなってしまう。
【0004】
なお、p−SiTFTの電界移動度に影響を与えるp−Siの粒径は、p−Siをセコエッチング液と呼ばれる液でエッチングして、走査電子顕微鏡で観察することによって求めることができる。この方法を利用して、従来はラインビームのフルエンスを、p−Siの粒径をある程度大きく形成出来る、上記F1からF2の範囲で選択し、所望の高い電界移動度を示すp−SiTFTを得ていた。
【0005】
すなわち、図11にエキシマレーザアニール装置の模式図を示すと、ガラス基板上の例えば半導体膜としてa−Siをレーザアニールするエキシマレーザアニール装置70は、エキシマレーザビームLBを発振するエキシマレーザ発振器71、エキシマレーザビームLBを、ミラー72を介しラインビームLBに成形するホモジナイザ73、ラインビームLBをステージ74上にセットされる第1のガラス基板75上に集光する集光レンズ76を有している。ステージ2は、水平方向に移動可能であり、ステージ74の移動に従い、ラインビームLBは、第1のガラス基板75(に形成されるa−Siを走査してアニールする。
【0006】
この場合、第1のガラス基板75をエキシマレーザアニール装置70のステージ74に載置し、ステージ74をラインビームLBの長軸と垂直な矢印y方向に6mm/sの速度で走査移動する事により、第1のガラス基板75(46上のa−Siを、ビームプロファイル(イ)を示すラインビームLBにて、矢印z方向に走査してアニールする。ラインビームLBの照射サイズは200mm×0.4mm、エキシマレーザ発振器71からの発振周波数は300Hz、第1のガラス基板75上でのフルエンスは350mJ/cm2、走査時のオーバーラップ率は95%となるように設定し、なお、図9に示すように、大面積基板の場合は、第1のガラス基板75(46)上にて第1の領域[R]及び第2の領域[S]のa−Siを、順次走査してアニールし、p−Siを形成する(例えば、特許文献1を参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−319892(段落番号17〜22、図3および図7)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなエキシマレーザアニール装置では、大面積画面の場合、レーザビームを長軸方向に移動させて数回に分けて照射している。その際、良好なアニールによる均質なp−Si得るためには、2つのレーザビームである照射し終えたレーザビームと移動させたレーザビームとのそれぞれの端部による継ぎ目で、レーザビームのフルエンスをレーザビームの端部以外の個所と等しくする必要がある。
【0009】
しかしながら、上述のエキシマレーザアニール装置では、レーザビームはホモジナイザの後に集光レンズにより集光されて基板面に照射しているため、長軸端が結像されていない。そのため、レーザビームの端部をオーバーラップされた場合、レーザビームの端部のオーバーラップ部分で均一性が出ないで、継ぎ目が発生するという問題点が生じている。すなわち、レーザ光の端部は、レーザ発振器の変動によるレーザビームの品質変化に伴い、レーザ光のビーム広がり角やポインティング(方向)が変化する毎に強度分布が変化したりする。また、光学系途中にスリットを挿入すると、逆に回折パターンが出るためであった。
【0010】
また、レーザビームの端部同士の間に微小な隙間が発生していると、Dog earと言われる強度分布変化が発生して、強度分布の均一性が損なわれる。
【0011】
本発明はこれらの事情にもとづいてなされたもので、大面積のa−Si膜をラインビームによりレーザアニールして、p−Si膜に高いスループットで高品質変化させるレーザアニール方法及びその装置、マスクならびに表示装置の製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、被加工物にレーザ装置から出射したラインビームを相対的に所定方向に移動させながら照射して、前記被加工物にアニール処理を施すレーザアニール方法において、
前記被加工体に照射される前記ラインビームは、該ラインビームの光路上に設けられたマスクのパターンにより整形され該ラインビームの長軸方向の重なり合った両端部の光強度の和が、該ラインビームの平行部の光強度と等しくなるように設定されていることを特徴とするレーザアニール方法である。
【0013】
また本発明によれば、レーザ装置と、このレーザ装置の光軸上の前方に配置された照明光学系と、この照明光学系の光軸上の前方に配置され所定のラインビームを形成するマスクを保持するマスク保持手段と、このマスク保持手段の光軸上の前方に配置された結像光学系と、この結像光学系の結像位置に被処理体を載置して所定方向に移動自在なステージとを有することを特徴とするレーザアニール装置である。
【0014】
また本発明によれば、レーザ装置から出射されたレーザビームを整形するために光路上に配置された所定のスリット状のパターンが形成されたマスクであって、
前記パターンは、前記スリットの短軸方向長さがほぼ等しく形成された平行部と、この平行部の長軸方向端部にそれぞれ形成された2つの端部からなり、この端部は、一方の端部と他方の端部とが重なり合った際に、前記長軸方向の単位長さあたりの面積が前記平行部の単位長さあたりの面積と等しくなるように形成されていることを特徴とするマスクである。
【0015】
また本発明によれば、前記パターンの前記両端部は三角形状であることを特徴とするマスクである。
【0016】
また本発明によれば、基板の表面に形成されたアモルファスシリコンに対してレーザ光を照射して前記アモルファスシリコンを多結晶化するレーザアニール方法に、上記に記載のレーザアニール方法を用いていることを特徴とする表示装置の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
先ず本発明の基本的な考え方について説明する。絶縁基板上に堆積されている例えばa−Siに、レーザ装置からのラインビームを照射してp−Siを形成するレーザアニール処理を施す際に、大面積画面の場合は、レーザビームを長軸方向に移動させて数回に分けて照射している。その際、良好なアニールによる均質なp−Si得るためには、2つのレーザビームである照射し終えたレーザビームと移動させたレーザビームとのそれぞれの端部による接合部で、レーザビームのフルエンスをレーザビームの端部以外の個所と等しくする必要がある。
【0018】
そのためには、図1に模式説明図を示すように、2本のレーザビームLB−1、LB−2において、重ねあわせ領域Eにおいての両レーザビームLB−1、LB−2の端部A、Bの和と、それ以外の個所である平行部Cとの関係が、長軸方向の任意の位置で常に、
A+B=C になればよい。
【0019】
レーザビームLB−1、LB−2のこの関係は、後述するように、レーザ装置からのレーザビームを絶縁基板上に導く光学系に、レーザビームの端部を整形するマスクを設けて、レーザビームLB−1、LB−2の照射面での端部形状を規制することにより具現化することができる。
【0020】
以下、これらの考え方に基づく本発明の実施の形態の一例を、図面を参照して説明する。
【0021】
図2はエキシマレーザ光を用いたレーザアニール装置の概略構成図である。このレーザ装置1から出力されるエキシマレーザ光Lの光路上には、被加工物(a−Si膜)2を載置しているステージ3との間に、順次、照明光学系4、ミラー5、マスク保持手段6に保持されたマスク7、結像光学系8が配置されている。
【0022】
このような構成において、レーザ装置1から出力されたエキシマレーザ光Lは、照明光学系4により光強度が均一化され、ミラー5で反射してマスク7に照射され、このマスク7に形成されたパターンによる開口部を通過し、結像光学系8によりマスク7のパターンが被加工物2(a−Si膜)に結像される。これにより、a−Si膜は、多結晶化(多結晶シリコン膜:多結晶Si膜)される。
【0023】
レーザ装置1はエキシマレーザ装置(XeCl、KrF)で、例えば波長がKrFであれば248nm、XeClであれば308nmでパルス幅20ns程度のエキシマレーザ光Lを出力する。
【0024】
照明光学系4は、レーザ装置1から出力されたエキシマレーザ光Lをラインビームに成形するホモジナイザ(不図示)等からなり、エキシマレーザ光Lの光強度を均一化している。
【0025】
マスク保持手段6は、図3に示すように、支持板9に固定した板ばね等の取付け用押さえ具10によって着脱可能にマスク7を固定している。また、支持板9に細管(不図示)を形成しマスク7を真空吸着する方法も用いることができる。もちろんマスク7を支持板9に固定できればこれら以外の方法(例えば、ねじによる螺着等)を用いることができる。
【0026】
マスク7は、図4に平面図を示すように、Fe等の金属マスク7やガラス基板にCrめっきしたガラスマスク7で、レーザ装置1から出射されたレーザビームを所定の形状に整形するのパターンの開口部11が形成されている。なお、開口部11は、レーザビームに対して透光性という意味で、ガラス基板のような透光性の物質の場合は、必ずしも、孔があいている必要はない。パターンの開口部11は、両端12a、12bが三角形状に形成されたスリットである。両端12a、12bの三角形状は、例えば、同一の三角形である。したがって、図5に示すように、マスクを通過したレーザビームLBでは、パターンの長軸方向に関して、両端12a、12bが合わさった位置ではどの位置でも幅W1・・・が、スリットの幅Wと等しくなる。
【0027】
結像光学系8は、マスク7の開口部11によるパターンを被加工物2(a−Si膜)の表面に結像するレンズ等で構成されている。
【0028】
ステージ2は、水平方向に移動可能であり、ステージ2の移動に従い、ラインビームは、被加工物2であるガラス基板上に形成されるa−Siを走査してアニールする。
【0029】
なお、上述の説明でマスク7は、両端12a、12b部を同一形状の三角形に形成したが、必ずしもこの形状である必要はない。すなわち、マスク7により規制されるスリット状のレーザビームの端部同士を重ね合わせた際に、重ね合わせた部分とスリットの平行部分とのレーザビームLBの光強度が等しくなればよいのであるから、マスク7の左右の両端12a、12bの形状を同一形状にしなくてもよく、その場合は、図6(a)〜(d)にレーザビームLBの両端12a、12bの一例を示すように無数の組合せが可能である。
【0030】
また、マスク7の開口部11は、図7に示すように繰り返しパターンによる開口部11を一方向に配列して形成してもよい。この場合は、アニール処理のスループットが向上する。
【0031】
したがって、上述の構成によれば、レーザビームのビーム端の強度分布は、結像光学系にすることで、均一にできる。また、ビーム端を重ね合わせる(オーバーラップ)ことで、照射回数を一定にすることができ、かつ、レーザビームによる継ぎ目の生じないプロセスが可能になる。
【0032】
次に、上述のマスク7を用いたエキシマレーザアニール装置により、ラインビームを照射してa−Siをアニールして得られるp−Siを半導体層とするp−SiTFTの製造方法について説明する。
【0033】
図8に示すように、駆動回路一体型のp−Siアクティブマトリクス型液晶表示素子37は、p−SiTFT38にて画素電極40を駆動するアレイ基板41と対向基板42との間隙に、配向膜43a、43bを介して液晶組成物44を封入して形成されている。
【0034】
アレイ基板41は、例えば、400mm×500mmサイズの第1のガラス基板46上に窒化シリコン(SiNx)膜及び酸化シリコン(SiOx)膜からなるアンダーコート層47を介しp−Siからなる活性層48a、ドレイン領域48b、ソース領域48cを有する半導体層48がパターン形成されている。半導体層48上にはゲート絶縁膜50を介しゲート電極51が形成されている。更に層間絶縁膜52を介し画素電極40が形成され、画素電極40及びソース領域48cがソース電極53により接続され、ドレイン領域48b及び信号線(図示せず)がドレイン電極54により接続されている。又56は保護膜である。対向基板42は、第2のガラス基板57上に対向電極58を有している。
【0035】
アレイ基板41は、第1のガラス基板46上にプラズマCVD法によりアンダーコート層47を形成した後、a−Si(図示せず)をプラズマCVD法により膜厚47nmとなるよう成膜後、窒素(N2)雰囲気中で500℃、10分間の熱処理を行い、膜中の水素濃度を低下させる。この時、a−Siの膜厚を分光エリプソ法により求めた実際の膜厚の一例は47.5nmである。
【0036】
その後、図9(7)に示すように、第1のガラス基板46をエキシマレーザアニール装置1のステージ3に載置し、ステージ3をラインビームの長軸と垂直なZ方向(短軸方向)に6mm/sの速度で走査移動することにより、第1のガラス基板46上のa−Siを、ラインビームLBにて走査してアニールする。ラインビームLBの照射サイズは200mm×0.4mm、エキシマレーザ光の発振周波数は300Hz、第1のガラス基板46上でのフルエンスは350mJ/cm2、走査時のオーバーラップ率は95%となるように設定し、第1のガラス基板46上にて第1の領域[R]を順次走査してアニールしてp−Siを形成するする。
【0037】
次に、図9に示すように、第1の領域[R]のアニール処理が終了すると、ステージ3をレーザビームLBの長軸方向に所定量移動させ、レーザビームLBが第1のガラス基板46上で第2の領域[S]を照射する位置に設定する。この移動による設定により、第1の領域[R]を照射した際のマスク7を介したレーザビームLBの端部と、第2の領域[S]を照射するマスク7を介したレーザビームLBの端部とが所定の関係でオーバーラップするように設定される。
【0038】
レーザビームLBの端部とが所定の関係でオーバーラップするように設定された状態で、レーザビームLBを第1の領域[R]を照射した条件と同一の条件で第2の領域[S]のa−Siを順次走査してアニールし、p−Siを形成する。この場合、レーザビームLBの端部同士のオーバーラップ個所と、レーザビームLBのスリット個所との光強度が等しく設定されているので、レーザビームLBのオーバーラップによる継ぎ目の影響は形成されたp−Siには発生せず、第1の領域[R]と第2の領域[S]による合成された大面積画面で所望の結晶粒径を有する均質な状態を得ることができる。
【0039】
表示装置である液晶表示装置の場合は、次いで、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1のガラス基板46の両領域[R]、[S]に、p−Siを半導体層48とするp−SiTFT38及び、画素電極40を作成してアレイ基板41を形成後、シール剤(図示せず)にて対向基板42と固着して液晶セルを形成した後、間隙に液晶組成物44を封入しp−Siアクティブマトリクス型液晶表示素子37を完成する。
【0040】
このようにして得られたp−Siアクティブマトリクス型液晶表示素子37は、第1のガラス基板46全面にわたり所望の結晶粒径を有するp−Siを半導体層48とする事から、形成されたp−SiTFT38は高い電界移動度を有し優れた特性を示し、大画面且つ高精細で良好な表示品位を得られると共に駆動の高速化を得られる。
【0041】
なお、上述の場合は、表示装置として液晶表示装置について説明したが、表示装置としては液晶表示装置のほかに、上述のレーザ加工装置は有機EL表示装置等の製造の場合にも用いることができる。
【0042】
以上に説明したように、本発明の実施の形態によれば、a−Siをレーザアニールして、所望の大きさの結晶粒径を有するp−Siを形成する際のラインビームの継ぎ目で、レーザビームのフルエンスをレーザビームの端部以外の個所と等しくすることができるので、基板全面にわたり、高い電界移動度を有するp−SiTFTを均一且つ歩留まり良く量産可能となり、大画面、高精細且つ高性能の液晶表示素子等による表示装置の実用化が可能となる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、大面積のa−Si膜をラインビームによりレーザアニールして、p−Si膜に高いスループットで高品質変化させることことを実現することがきる。
【0044】
また、そのアニーリング処理を施すことにより、生産性の優れた表示装置の製造が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザビームのつぎ目の重ね合わせの模式説明図。
【図2】本発明のレーザアニール装置の概略構成図。
【図3】マスク保持手段の説明図。
【図4】本発明のマスクの平面図。
【図5】マスクを通過したレーザビームの説明図。
【図6】(a)〜(d)は、マスクの変形例。
【図7】マスクの変形例。
【図8】液晶表示素子の構成説明図。
【図9】レーザビームの走査説明図。
【図10】アニールの際のp−Siの粒径の変化のグラフ。
【図11】従来のエキシマレーザアニール装置の模式図。
【符号の説明】
1…レーザ装置、2…被加工物、3…ステージ、4…照明光学系、6…マスク保持手段、7…マスク、8…結像光学系、9…支持板、11…開口部、12a、12b…両端
Claims (6)
- 被加工物にレーザ装置から出射したラインビームを相対的に所定方向に移動させながら照射して、前記被加工物にアニール処理を施すレーザアニール方法において、
前記被加工体に照射される前記ラインビームは、該ラインビームの光路上に設けられたマスクのパターンにより整形され該ラインビームの長軸方向の重なり合った両端部の光強度の和が、該ラインビームの平行部の光強度と等しくなるように設定されていることを特徴とするレーザアニール方法。 - レーザ装置と、このレーザ装置の光軸上の前方に配置された照明光学系と、この照明光学系の光軸上の前方に配置され所定のラインビームを形成するマスクを保持するマスク保持手段と、このマスク保持手段の光軸上の前方に配置された結像光学系と、この結像光学系の結像位置に被処理体を載置して所定方向に移動自在なステージとを有することを特徴とするレーザアニール装置。
- レーザ装置から出射されたレーザビームを整形するために光路上に配置された所定のスリット状のパターンが形成されたマスクであって、
前記パターンは、前記スリットの短軸方向長さがほぼ等しく形成された平行部と、この平行部の長軸方向端部にそれぞれ形成された2つの端部からなり、この端部は、一方の端部と他方の端部とが重なり合った際に、前記長軸方向の単位長さあたりの面積が前記平行部の単位長さあたりの面積と等しくなるように形成されていることを特徴とするマスク。 - 前記パターンは、前記マスクに繰り返して平行に形成されていることを特徴とする請求項3記載のマスク。
- 前記パターンの前記両端部は三角形状であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のマスク。
- 基板の表面に形成されたアモルファスシリコンに対してレーザ光を照射して前記アモルファスシリコンを多結晶化するレーザアニール方法に、請求項1に記載のレーザアニール方法を用いていることを特徴とする表示装置の製造方法。
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JP2003101363A JP2004311618A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | レーザアニール方法とその装置、マスクならびに表示装置の製造方法 |
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JP2007163640A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-28 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 液晶表示装置の製造方法及び製造装置 |
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US7685557B2 (en) | 2006-10-05 | 2010-03-23 | International Business Machines Corporation | Radiation mask with spatially variable transmissivity |
JP2012004937A (ja) * | 2010-06-18 | 2012-01-05 | Takeshi Fujita | コンテンツ利用装置及びプログラム |
-
2003
- 2003-04-04 JP JP2003101363A patent/JP2004311618A/ja active Pending
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