JP2004311345A - 有機elディスプレイ吸湿膜用コーティング液および製造方法と吸湿膜 - Google Patents

有機elディスプレイ吸湿膜用コーティング液および製造方法と吸湿膜 Download PDF

Info

Publication number
JP2004311345A
JP2004311345A JP2003106683A JP2003106683A JP2004311345A JP 2004311345 A JP2004311345 A JP 2004311345A JP 2003106683 A JP2003106683 A JP 2003106683A JP 2003106683 A JP2003106683 A JP 2003106683A JP 2004311345 A JP2004311345 A JP 2004311345A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
display
absorbing film
coating liquid
binder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003106683A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Sakurai
英章 桜井
Ginjiro Toyoguchi
銀二郎 豊口
Yoshio Kuromitsu
祥郎 黒光
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2003106683A priority Critical patent/JP2004311345A/ja
Publication of JP2004311345A publication Critical patent/JP2004311345A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/87Passivation; Containers; Encapsulations
    • H10K59/874Passivation; Containers; Encapsulations including getter material or desiccant

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)

Abstract

【課題】吸湿能を向上し、ディスプレイの長寿命化を図る。
【解決手段】Mg,Ca,Srから選択された少なくとも1種類以上の水酸化物および/または酸化物粉末と、有機溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる分散剤とを調合して粉末分散液を調整するとともに、金属アルコキシドを主成分とするバインダと、アルコールを主成分とする溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる添加剤とを調合してバインダ溶液を調整するとともに、前記粉末分散液と前記バインダ溶液とを混合してなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液および製造方法と吸湿膜に係り、有機ELディスプレイに用いても好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示用ディスプレイデバイスとしては、ブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal:LCD)、プラズマディスプレイ(Plasma:PDP)、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)及びELディスプレイ(Electro Luminescence)などが従来より知られ、コンピュータ用ディスプレイ、液晶ディスプレイのバックパネルなどに広く利用されている。
【0003】
この中でELは自発光形であり、また薄膜とすることができるために薄い表示素子として期待されている。そして薄膜型直流ELとして、低電圧で駆動できる有機薄膜ELが近年注目を集めている。有機EL素子は、一般に、透明基板上に形成された透明電極層と、この透明電極層上に形成された有機EL発光層と、この有機EL発光層上に形成された金属電極層とから構成されている。そして、透明電極層及び金属電極層への通電により、それぞれの電極から注入された正孔と電子とが有機EL発光層内で再結合し、このときのエネルギーにより発光現象(エレクトロルミネッセンス)が生じる。この発光現象は、発光ダイオードと類似した注入発光であり、発光電圧が10V以下と低いことが特徴である。有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子は、視認性および耐衝撃性に優れるとともに、有機発光材料層を形成する有機物の発光色が多様である等の利点を有することから、たとえは各種情報産業の各種ディスプレイや発光素子等に好適に用いられる。
【0004】
かかる有機EL素子を利用した有機EL表示装置としては、上記有機EL素子構造を単位画素として、透明基板上にこの単位画素を平面的に二次元配置してマトリクス駆動するものが知られている。これは、透明基板上にストライプ状の透明電極群を、この透明電極群上に有機EL発光層を、さらにこの有機EL発光層上に透明電極群と互いに直交するストライプ状の金属電極群を順次形成し、透明電極群と金属電極群との交差部分を単位画素である有機EL素子構造として平面的に二次元配置したものである。この方式の表示装置では、電圧のかかった2本のストライプ状電極の交差部分が発光部となるので、電圧を印加して発光させるストライプを順次ずらすことで画像を表示することができる。そして、有機EL発光層から発せられた光は、直接又は金属電極で反射して透明電極及び透明基板を透過し、該透明基板の表示側表面から出射して視認される。
【0005】
一方、有機EL素子は、一定期間駆動すると、発光輝度、発光の均一性等の発光特性が初期に比べて著しく劣化するという欠点を有している。このような発光特性の劣化を招く原因の一つとしては、有機EL素子の構成部品の表面に吸着している水分や有機EL素子内に侵入した水分が、一対の電極とこれらにより挟持された有機発光材料層との積層体中に陰極表面の欠陥等から侵入して有機発光材料層と陰極との間の剥離を招き、その結果、通電しなくなることに起因して発光しない部位、いわゆる黒点が発生することが知られている。
この黒点の発生を防止するためには有機EL素子の内部の湿度を下げる必要があり、特許文献1には有機EL素子を封止部材内部に封止するとともに、この封止部剤の内側面にアルカリ土類酸化物などの吸湿材を配設した有機EL表示装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平09−148066号公報
【特許文献2】
特表2000−260562号公報
【特許文献3】
特開平05−89959号公報
【特許文献4】
特開平11−16252号公報
【特許文献5】
特開平10−158638号公報
【特許文献6】
特許第3267247号公報
【特許文献7】
特開2001−35382号公報
【特許文献8】
特開10−299762号公報
【0007】
また、特許文献2には、高い吸湿速度を示すCaO,SrO,BaO,MgOとその製造方法とが記載される。CaO等の粉末を不活性ガスまたは真空中で活性化させる手法について記述しているが、実際の吸湿材量産工程では製造後梱包するまでに大気に触れる可能性が高いため、活性化直後の特性は好ましいものの、この状態のまま有機ELディスプレイ内に封止するのは難しいという問題があった。これはCaO等の吸湿速度が極めて高いためであり材料固有の本質的な問題である。
【0008】
また、特許文献3にはアルカリ土類過酸化物のPVDが記載されているが、アルカリ土類酸化物は一般に酸化性を有し、可燃性物質および還元性物質との接触により燃焼等のおそれがあった。
特許文献4,5においては、BaO,CaO,SrO,MgOをターゲットとして有機ELディスプレイ吸湿膜の材料に使用することが記載されるが、具体的に、吸湿膜の状態を記載してはおらず、このような状態がどのように吸湿状態に影響するかは明確になっていなかった。
特許文献6にはFPD保護膜が記載される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような技術では、PVDなどの真空装置をもちいる工程が必要なため、工程数が多くなるとともに、MgO等は大気中のCOガスやHOガスと反応することにより変質してしまうため、これを防止する製造方法が要求されていた。また、製造コストをより一層低減するとともに、吸湿膜の吸湿能を向上して有機ELディスプレイの長寿命化を図りたいという要求があった。
【0010】
本願発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、製造コストの低減と吸湿能の向上を図り、ディスプレイの長寿命化を図ることのできる吸湿膜とこの吸湿膜を製造可能な有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液およびその製造方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液は、純度が90〜99.99%とされ、
Mg,Ca,Srから選択された少なくとも1種類の水酸化物および/または酸化物粉末、あるいは、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも2種類以上の複合水酸化物および/または複合酸化物粉末が、有機溶媒中に分散されてなることにより上記課題を解決した。
本発明において、エチレングリコール誘導体からなる分散剤により前記溶媒中に分散されてなることが望ましい。
また、本発明においては、前記水酸化物および/または酸化物粉末と、前記分散剤とを混合して調整された粉末分散液と、バインダ溶液とを混合して調整されたこともできる。
本発明の前記バインダ溶液が、金属アルコキシドを主成分とするバインダを含む手段か、アルコールを主成分とする溶媒を含む手段か、または、エチレングリコール誘導体からなる添加剤を含む手段を採用することができる。
本発明では、前記水酸化物および/または酸化物粉末の全コーティング液に対する質量比が、15〜90%の範囲に設定されることができる。
本発明の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液の製造方法は、純度が90〜99.99%とされ、
Mg,Ca,Srから選択された少なくとも1種類の水酸化物および/または酸化物粉末、あるいは、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも2種類以上の複合水酸化物および/または複合酸化物粉末と、有機溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる分散剤とを調合して粉末分散液を調整するとともに、
金属アルコキシドを主成分とするバインダと、アルコールを主成分とする溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる添加剤とを調合してバインダ溶液を調整するとともに、
前記粉末分散液と前記バインダ溶液とを混合してなることにより上記課題を解決した。
本発明の有機ELディスプレイ吸湿膜の製造方法は、上記のいずれか記載のコーティング液を用いることが好ましい。
本発明の有機ELディスプレイ吸湿膜は上記の製造方法により製造されたことができる。
本発明の有機ELディスプレイは上記の吸湿膜を有する。
【0012】
本発明の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液は、純度が90〜99.99%とされ、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも1種類以上の水酸化物および/または酸化物粉末が、分散剤により有機溶媒中に分散されてなることにより、このコーティング液を吸湿膜用塗料として有機ELディスプレイ内に塗布して吸湿膜を成膜することで、充分な固着力を有する吸湿膜を得ることができるとともに、PVDなど真空装置を使用する成膜方法に比べて比較的低コストで吸湿量の多い吸湿膜の作成が可能であり、ディスプレイ封入後も充分な吸湿能を示すことが可能で製造した有機ELディスプレイの寿命を改善することができる。
【0013】
なお、ここで、「水酸化物および/または酸化物粉末」は「複合水酸化物および/または複合酸化物粉末」を含むものとする。
【0014】
本発明において、前記分散剤がエチレングリコール誘導体を用いることにより、分散状態の経時安定性が極めて良好となる。
【0015】
また、本発明のコーティング液が、前記水酸化物および/または酸化物粉末と、前記分散剤とを混合して調整された粉末分散液と、バインダ溶液とを混合して調整されたことで、粉末とバインダを同時に混合/分散した際に生じるバインダの重合による粉末の凝集を抑えることができる。
【0016】
本発明の前記バインダ溶液が、金属アルコキシドを主成分とするバインダを含むことにより、塗布部分全体にわたって均一なコーティング膜を容易に作製することができるとともに、アルコールを主成分とする溶媒を含むこと、または、エチレングリコール誘導体からなる添加剤を含むことにより、透明で均一なバインダ液を作成できる。
【0017】
本発明のコーティング液では、前記水酸化物および/または酸化物粉末の質量比が、15〜90%の範囲に設定されることにより、後述する実施例のように、所望の固着力を有し、かつ、高い吸湿力を有することができる。
ここで、前記水酸化物および/または酸化物粉末の重量比とは、酸化物粉末の重量と、先に調整された粉末分散液とバインダ液を混合して調整後のコーティング液の重量との比であり、また、水酸化物に関しては、Mg,Ca,Srの各酸化物に換算した重量をもって、重量比を定義するものとする。
【0018】
本発明の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液の製造方法は、純度が90〜99.99%とされ、Mg(OH) および/またはMgO粉末、Ca(OH) および/またはCaOおよび/またはCaO 粉末、SrO 粉末、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも2種類以上の複合水酸化物および/または複合酸化物粉末と、有機溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる分散剤とを調合して粉末分散液を調整するとともに、金属アルコキシドを主成分とするバインダと、アルコールを主成分とする溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる添加剤とを調合してバインダ溶液を調整するとともに、前記粉末分散液と前記バインダ溶液とを混合してなることにより、吸湿膜用塗料として有機ELディスプレイ内に塗布して吸湿膜を成膜することで、充分な固着力を有する吸湿膜を得ることができるとともに、PVDなど真空装置を使用する成膜方法に比べて比較的低コストで吸湿膜の作成が可能であり、得られた有機ELディスプレイの寿命を改善することができるコーティング液を得ることができる。
また、粉末分散液とバインダ液を別々に調整することで、バインダの重合によるコーティング液中での粉末の凝集を極力抑えることができるため、得られた膜特性の再現性が良好となる。
【0019】
本発明の有機ELディスプレイ吸湿膜は、上記のいずれか記載のコーティング液を用いて塗布した後乾燥焼成工程を経る製造方法により製造されたことで、上記のように低コストで製造が可能となる。また、本発明の有機ELディスプレイはこの吸湿膜を有することにより、製造コストを低減するとともに、ディスプレイ封入後も充分な吸湿能を示す吸湿膜によりディスプレイの寿命を改善することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液および製造方法と吸湿膜の第1実施形態を詳しく説明する。
【0021】
本発明の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液は、純度が90〜99.99%とされ、Mg(OH) および/またはMgO粉末、Ca(OH) および/またはCaOおよび/またはCaO 粉末、SrO 粉末、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも2種類以上の複合水酸化物および/または複合酸化物粉末と、有機溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる分散剤とを調合して粉末分散液を調整するとともに、金属アルコキシドを主成分とするバインダと、アルコールを主成分とする溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる添加剤とを調合してバインダ溶液を調整するとともに、前記粉末分散液と前記バインダ溶液とを、前記水酸化物および/または酸化物粉末の質量比が、15〜90%の範囲に設定して混合してなるものとされる。
【0022】
有機溶媒は、α−テルピネオール、メタノール、エタノール、プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルグリコール、ブチルセロソルブ等とすることができる。
また分散剤は、エチレングリコール誘導体からなるものとされ、具体的には、ジエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール等とすることができる。
【0023】
前記バインダ溶液においては、バインダ、溶媒、添加剤を含むものとされ、バインダは、金属アルコキシドを主成分とするものとされ、具体的には、マグネシウムジエトキシド、マグネシウムジメトキシド、マグネシウム−1−メトキシ−2−プロピネート、マグネシウムジプロポキシド等とすることができる。
溶媒は、アルコールを主成分とするものとされ、具体的には、α−テルピネオール、メタノール、エタノール、プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルグリコール、ブチルセロソルブ、メタノールとエチルセロソルブを20:80の重量比で混合したもの、等とすることができる。
添加剤は、エチレングリコール誘導体からなるものとされ、具体的には、ジエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコールとすることができる。
【0024】
次に、本実施形態の有機ELディスプレイ用吸湿膜用コーティング液の製造方法を説明する。
【0025】
まず、純度90〜99.99%であるMgO,CaO,SrO,SrO ,CaO のうち少なくとも1種以上の酸化物粉末またはMg/Ca/Sr複合酸化物粉末を所定量準備する。
この準備する粉末の平均粒径は0.01〜100μmの範囲内にあることが好ましい。粉末の平均粒径が0.01μm未満では、粉末が細かすぎて凝集するため、粉末のハンドリングが悪くなり、高濃度スラリーを調製することが困難となるためであり、100μmを越えると、微細構造の制御が難しく、緻密な多結晶体が得られないからである。またMgO等の粉末の平均粒径を上記範囲に限定すると、焼結助剤を用いなくても所望の多結晶体を得ることができる。
【0026】
あるいは、Mg(OH) ,Ca(OH) 等の水酸化物、またはMg/Ca/Sr複合水酸化物を所定量準備する。
【0027】
次に、それらのいずれかの酸化物粉末(あるいは水酸化物)と溶媒、分散剤とを混合して粉末分散液を調製する。
ここで、粉末と有機溶媒との湿式混合は、湿式ボールミルまたは撹拌ミル等により行われる。
【0028】
次いで、金属アルコキシドを主成分とするバインダ、溶媒と、エチレングリコール誘導体を主成分とする添加剤とを調合してバインダ溶液を調整する。
これら、粉末分散液とバインダ溶液とを混合して調整し、有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液を得る。
【0029】
本実施形態の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液においては、純度が90〜99.99%とされ、Mg(OH) および/またはMgO粉末、Ca(OH) および/またはCaOおよび/またはCaO 粉末、SrO 粉末、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも2種類以上の複合水酸化物および/または複合酸化物粉末と、有機溶媒と、エチレングリコール誘導体を主成分とする分散剤とを調合して粉末分散液を調整するとともに、金属アルコキシドを主成分とするバインダと、アルコールを主成分とする溶媒と、エチレングリコール誘導体を主成分とする添加剤とを調合してバインダ溶液を調整するとともに、前記粉末分散液と前記バインダ溶液とを混合してなることにより、吸湿膜用塗料として有機ELディスプレイ内に塗布して吸湿膜を成膜することで、充分な固着力を有する吸湿膜を得ることができるとともに、PVDなど真空装置を使用する成膜方法に比べて比較的低コストで吸湿膜の作成が可能であり、得られた有機ELディスプレイの寿命を改善することができるコーティング液を得ることができる。
【0030】
さらに、本実施形態のコーティング液を用いた吸湿膜について説明する。
【0031】
本実施形態においては、上記のように調整したコーティング液を所定箇所に、スクリーン印刷等によって塗布し、150℃で乾燥後、大気中または真空中において450℃で焼成することで吸湿膜を得る。
【0032】
本実施形態の有機ELディスプレイ吸湿膜においては、純度が90〜99.99%とされ、Mg(OH) および/またはMgO粉末、Ca(OH) および/またはCaOおよび/またはCaO 粉末、SrO 粉末、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも2種類以上の複合水酸化物および/または複合酸化物粉末と、有機溶媒と、エチレングリコール誘導体を主成分とする分散剤とを調合して粉末分散液を調整するとともに、金属アルコキシドを主成分とするバインダと、アルコールを主成分とする溶媒と、エチレングリコール誘導体を主成分とする添加剤とを調合してバインダ溶液を調整するとともに、前記粉末分散液と前記バインダ溶液とを混合してコーティング液を調整し、このコーティング液を塗布、乾燥・焼成することにより、有機ELディスプレイ内において充分な固着力を有する吸湿膜を得ることができるとともに、PVDなど真空装置を使用する成膜方法に比べて比較的低コストで良好な吸湿性能を有する吸湿膜を得ることが可能となる。また、生産コストおよび生産工程数を低減することが可能で、発光特性つまり作動可能時間を延ばし有機ELディスプレイの性能を向上することができる吸湿膜を得ることが可能となる。
【0033】
本発明の有機ELディスプレイは、透明基板と、該透明基板上に形成された透明電極層、該透明電極層上に形成された有機EL発光層および該有機EL発光層上に形成された金属電極層よりなる有機EL素子と、内部に不活性流体を封入しつつ該有機EL素子を被覆するように該透明基板に接合された封止部材とを備えたものとすることができる。
【0034】
透明基板としては、通常ガラス基板が用いられるが、合成樹脂基板を用いることもできる。また、透明基板として、フレキシブルな合成樹脂フィルムを用いることも可能である。なお、合成樹脂フィルムを用いた場合は、この合成樹脂フィルム自身を透過して外部から侵入した水分等を吸湿すべく、合成樹脂フィルムとこの合成樹脂フィルム上に形成された透明電極層との間にも、補助的な吸湿膜を貼着することが好ましい。
【0035】
有機EL素子は、透明基板上に形成された透明電極層と、該透明電極層上に形成された有機EL発光層と、該有機EL発光層上に形成された金属電極層とからなる。透明電極層の材料としては、従来と同様にITO(インジウム錫酸化物)、AZO(Al添加ZnO)、SnO2 などが例示される。この透明電極層はスパッタリングなどの方法により形成することができる。透明電極層のパターンは特に制限されず、ストライプ状などのパターンに形成することができる。
【0036】
有機EL発光層は、正孔輸送層と、正孔輸送層上に形成された発光体層と、発光体層上に形成された電子輸送層とから構成することができる。この有機EL発光層は、真空蒸着法、ラングミュアブロジェット蒸着法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、真空気体蒸着法、有機分子線エピタキシ法などを用いて形成することができる。
【0037】
金属電極層の材料としては、Mg−Ag合金、Alなどの導電性金属が例示される。この金属電極層は、有機EL発光層上に形成するため、スパッタリングなどの高温や高エネルギーガスが作用する成膜法を用いて形成することができない。したがって、金属電極層の材料は蒸着法などで形成できる材料から選択される。
【0038】
封止部材の形状としては、有機EL素子を封止部材内に気密的に封止しうるものであれば特に限定されない。例えば、一面に開口をもつ箱状あるいは板状の封止ガラスや樹脂等を用い、この封止ガラス等の周縁を透明基板の周縁に接着剤などの封止剤によって接合したり、あるいは箱状の封止部材のみで封入空間を構成しその内部に透明基板及び有機EL素子を配設したりすることができる。
【0039】
封止部材と有機EL素子の金属電極層又は吸湿膜との間隔は、一般に10〜150μmとされる。この間隔が狭すぎると、封止部材と有機EL素子とが接触して有機EL素子が損傷するおそれがある。また、有機EL素子部以外の封入空間にスペーサを介在させて、有機EL素子の損傷を防止することもできる。また封入空間内に封入される不活性物質としては、有機EL素子、封止部材及び封止剤に対して不活性なものであればよく、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどの不活性ガス、あるいはフッ素系の不活性液体を用いることができる。
【0040】
以下、本発明に係る有機ELディスプレイ吸湿膜の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態における有機ELディスプレイを示す断面図である。
【0041】
本実施形態の有機ELディスプレイは、吸湿膜を封止部材の内側面に設けたものとされ、透明基板としてのガラス基板1と、ガラス基板1上に形成されたITO膜からなる透明電極層21、透明電極層21上に形成された有機EL発光層22及び有機EL発光層22上に形成されMg−Ag合金からなる金属電極層23よりなる有機EL素子2と、内部に不活性流体を封入しつつ有機EL素子2を被覆するようにガラス基板1に接合された封止部材としての背面ガラス基板3と、ガラス基板1及び背面ガラス基板3の周縁同士を接合して両者間に封止空間4を形成する封止剤としての接着剤5と、背面ガラス基板3の内側面に形成された吸湿膜6とから構成されている。
【0042】
ガラス基板1及び背面ガラス基板3はソーダ石灰ガラスよりなり、板厚はいずれも1.1mmである。透明電極層21は、スパッタリングによりガラス基板1上にストライプ状に形成され、その厚さは1000〜2000Åである。また有機EL発光層22は、透明電極層21上のほぼ全面に形成された正孔輸送層と、正孔輸送層上に形成された発光体層と、発光体層上に形成された電子輸送層とから構成され、それぞれ公知の有機材料から蒸着法により形成されて、全体の厚さは1000〜1500Åとなっている。
【0043】
そして金属電極層23は、マスクを介して蒸着法により厚さ1500〜2000Åに形成され、透明電極層21に対して直交するストライプ状となっている。したがってこの有機EL素子2では、ドットマトリクス方式で駆動される透明電極層21及び金属電極層23を介して有機EL発光層22に直流電圧を印加することにより発光し、その発光は透明電極層21及びガラス基板1を透過してガラス基板1の表面から視認される。また透明電極層21と金属電極層23とで形成されるマトリクスの所定点を選択して通電すれば、その点が画素となるので、ディスプレイとして画像を表示することが可能となる。
【0044】
背面ガラス基板3の内側面に形成された吸湿膜6は、上述したように、第1実施形態と同様のコーティング液を塗布して、乾燥後、これを大気中または真空中で焼成して得られた膜である。
【0045】
上記のように吸湿膜6が貼着された背面ガラス基板3と、上記有機EL素子2が形成されたガラス基板1とは、1気圧の窒素ガス雰囲気内で両者の周縁同士が紫外線硬化型の接着剤5により接合される。なお、紫外線硬化型の接着剤を用いることで、接着時に高温となって有機EL素子2が劣化するような不具合が防止されている。また、接着剤5は、透明電極層21、有機EL発光層22及び金属電極層23が存在せずに表出するガラス基板1の表面に設けられている。こうしてガラス基板1、背面ガラス基板3及び接着剤5により気密な封入空間4が形成され、この封入空間4内には窒素ガスが封入されている。なお、窒素ガスの圧力は室温(25℃)において1気圧となるように設定されている。また封入空間4への窒素ガスの封入は、予め有機EL素子2を形成したガラス基板1と背面ガラス基板3とを窒素ガス中で接着剤6により接合することで行うことができる。
【0046】
本実施形態の有機ELディスプレイでは、有機EL素子2を封止する封止部材としての背面ガラス基板3の内側面に、MgO等からなる吸湿膜6が成膜されている。第1実施形態で前述したようにコーティング液を塗布して乾燥・焼成して得られた膜は非常に高い吸湿性能を有するため、黒点発生の可能性を低減することができるとともに、一方、封止した後の発光特性つまり作動可能時間を延ばし有機ELディスプレイの性能を向上することができる。よって、本実施形態の有機ELディスプレイでは、有機EL素子2の有機EL発光層22等に水分が侵入することを効果的に防ぐことができ、有機EL素子2の長寿命化を図ることができる。
【0047】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0048】
<実施例1>
水中放電により作成した純度99.9%のMgO粉末:5.0gを溶媒α−テレピネオール:27.5g、分散剤としてのジエタノールアミン:0.5gに混練し、粉末分散液を調整した。一方、メタノールとエチルセロソルブを20:80の質量比で混合した混合溶媒:18.0g、添加剤としてのジエタノールアミン:8.0gに、バインダとしてのマグネシウムジエトキシド:8.0gを溶解させて、バインダ液を調整した。
このように、別々に調整した粉末分散液とバインダ液とを混合してコーティング液とし、これをスクリーン印刷法によりガラス基板に塗布・成膜した。その後ガラス基板を150℃で乾燥した後、大気中450℃で焼成した。この吸湿膜を実施例1とした。
【0049】
<実施例2>
純度99.9%のMg(OH) :5.0gを溶媒α−テレピネオール:27.5g、分散剤としてのジエタノールアミン:0.5gに混練し、粉末分散液を調整した。一方、メタノールとエチルセロソルブを20:80の質量比で混合した混合溶媒:40.0g、添加剤としてのジエタノールアミン:20.0gに、バインダとしてのマグネシウムジエトキシド:20.0gを溶解させて、バインダ液を調整した。
これらの粉末分散液とバインダ液とを混合してコーティング液とし、実施例1と同様に成膜し、この吸湿膜を実施例2とした。
【0050】
<実施例3>
純度99.9%のCaO粉末:10.0gを溶媒α−テレピネオール:55.0g、分散剤としてのジエタノールアミン:1.0gに混練し、粉末分散液を調整した。一方、メタノールとエチルセロソルブを20:80の質量比で混合した混合溶媒:60.0g、添加剤としてのジエタノールアミン:30.0gに、バインダとしてのマグネシウムジエトキシド:30.0gを溶解させて、バインダ液を調整した。
これらの粉末分散液とバインダ液とを混合してコーティング液とし、実施例1と同様に成膜し、この吸湿膜を実施例3とした。
【0051】
<実施例4>
純度99.9%のCa(OH) :10.0gを溶媒α−テレピネオール:55.0g、分散剤としてのジエタノールアミン:1.0gに混練し、粉末分散液を調整した。一方、メタノールとエチルセロソルブを20:80の質量比で混合した混合溶媒:40.0g、添加剤としてのジエタノールアミン:20.0gに、バインダとしてのマグネシウムジエトキシド:20.0gを溶解させて、バインダ液を調整した。
これらの粉末分散液とバインダ液とを混合してコーティング液とし、実施例1と同様に成膜し、この吸湿膜を実施例4とした。
【0052】
<実施例5>
純度99.9%のSrO:10.0gを溶媒α−テレピネオール:55.0g、分散剤としてのジエタノールアミン:1.0gに混練し、粉末分散液を調整した。一方、メタノールとエチルセロソルブを20:80の質量比で混合した混合溶媒:50.0g、添加剤としてのジエタノールアミン:25.0gに、バインダとしてのマグネシウムジエトキシド:25.0gを溶解させて、バインダ液を調整した。
これらの粉末分散液とバインダ液とを混合してコーティング液とし、実施例1と同様に成膜し、この吸湿膜を実施例5とした。
【0053】
<実施例6>
純度99.9%で質量比50:50で混合して得たMgOとCaOの複合酸化物粉末:10.0gを溶媒α−テレピネオール:55.0g、分散剤としてのジエタノールアミン:1.0gに混練し、粉末分散液を調整した。一方、メタノールとエチルセロソルブを20:80の質量比で混合した混合溶媒:50.0g、添加剤としてのジエタノールアミン:25.0gに、バインダとしてのマグネシウムジエトキシド:25.0gを溶解させて、バインダ液を調整した。
これらの粉末分散液とバインダ液とを混合してコーティング液とし、実施例1と同様に成膜し、この吸湿膜を実施例6とした。
【0054】
<比較例1>
純度99.9%のMgO粉末:10.0gを溶媒α−テレピネオール:55.0g、分散剤としてのジエタノールアミン:1.0gに混練し、粉末分散液を調整した。一方、メタノールとエチルセロソルブを20:80の質量比で混合した混合溶媒:2.0g、添加剤としてのジエタノールアミン:1.0gに、バインダとしてのマグネシウムジエトキシド:1.0gを溶解させて、バインダ液を調整した。
これらの粉末分散液とバインダ液とを混合してコーティング液とし、実施例1と同様に成膜し、この吸湿膜を比較例1とした。
【0055】
<比較例2>
純度99.9%のMgO粉末:1.0gを溶媒α−テレピネオール:5.5g、分散剤としてのジエタノールアミン:0.1gに混練し、粉末分散液を調整した。一方、メタノールとエチルセロソルブを20:80の質量比で混合した混合溶媒:20.0g、添加剤としてのジエタノールアミン:40.0gに、バインダとしてのマグネシウムジエトキシド:20.0gを溶解させて、バインダ液を調整した。
これらの粉末分散液とバインダ液とを混合してコーティング液とし、実施例1と同様に成膜し、この吸湿膜を比較例2とした。
【0056】
上記のように作成した各サンプルに対して、次のように評価をおこなった。
【0057】
各サンプル作成時に、酸化物換算した粉末とバインダとの重量比を測定した。その結果を表には「粉末/(粉末+バインダ)」と記載する。
ここで、水酸化物に関しては、酸化物重量に換算してその数値を記載した。
【0058】
<評価方法>
吸湿量・・・薄膜を作製した基板を1cm□に切断し、TDS(Temperature Desorption Spectroscopy)装置内にて高真空中で加熱することで、一旦脱ガス/活性化処理を施した。その後、乾燥窒素(露点−80℃)中に10分間暴露した後、再びTDS装置にて脱ガス測定を行い、その脱ガス量[mol]を重量[g]に換算して評価した。
【0059】
固着力測定・・・薄膜を作成した基板に対して、JIS K5400 に準じて鉛筆硬度測定をおこなった。 すなわち、所定の硬度(B〜6B)の鉛筆を用意し、柔らかい鉛筆(6B)から硬い鉛筆(B)の順番で所定の力で膜を引っ掻き、初めて引っ掻き疵が生じた鉛筆の硬度を膜の鉛筆硬度として求めた。
【0060】
これらの結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
Figure 2004311345
【0062】
【表2】
Figure 2004311345
【0063】
これらの結果より、酸化物換算後の粉末/(粉末+バインダ)質量比を調整することで、鉛筆硬度5B以上という充分な固着力で、かつ、35mg以上という高い吸湿能を有する吸湿膜を得ることができる。
これにより、有機ELディスプレイ内で使用した際に、ディスプレイの寿命向上が期待できる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液は、純度が90〜99.99%とされ、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも1種類の水酸化物および/または酸化物粉末、あるいは、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも2種類以上の複合水酸化物および/または複合酸化物粉末と、有機溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる分散剤とを調合して粉末分散液を調整するとともに、金属アルコキシドを主成分とするバインダと、アルコールを主成分とする溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる添加剤とを調合してバインダ溶液を調整、前記粉末分散液と前記バインダ溶液とを混合してなることにより、吸湿膜用塗料として有機ELディスプレイ内に塗布して吸湿膜を成膜することで、充分な固着力を有する吸湿膜を得ることができ、PVDなど真空装置を使用する成膜方法に比べて比較的低コストで吸湿膜の作成が可能であり、得られた有機ELディスプレイの寿命を改善することができるコーティング液を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機ELディスプレイの実施形態を示す正面図である。
【符号の説明】
1…ガラス基板(透明基板)
2…有機EL素子
3…背面ガラス基板(封止部材)
4…封入空間
5…接着剤
6…吸湿膜

Claims (11)

  1. 純度が90〜99.99%とされ、
    Mg,Ca,Srから選択された少なくとも1種類の水酸化物および/または酸化物粉末、あるいは、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも2種類以上の複合水酸化物および/または複合酸化物粉末が、溶媒中に分散されてなることを特徴とする有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液。
  2. エチレングリコール誘導体からなる分散剤により前記溶媒中に分散されてなることを特徴とする請求項1記載の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液。
  3. 前記水酸化物および/または酸化物粉末と、前記分散剤とを混合して調整された粉末分散液と、バインダ溶液とを混合して調整されたことを特徴とする請求項1または2記載の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液。
  4. 前記バインダ溶液が、金属アルコキシドを主成分とするバインダを含むことを特徴とする請求項3記載の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液。
  5. 前記バインダ溶液が、アルコールを主成分とする溶媒を含むことを特徴とする請求項3記載の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液。
  6. 前記バインダ溶液が、エチレングリコール誘導体からなる添加剤を含むことを特徴とする請求項3記載の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液。
  7. 前記水酸化物および/または酸化物粉末の全コーティング液に対する質量比が、15〜90%の範囲に設定されることを特徴とする請求項1から6記載の有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液。
  8. 純度が90〜99.99%とされ、
    Mg,Ca,Srから選択された少なくとも1種類の水酸化物および/または酸化物粉末、あるいは、Mg,Ca,Srから選択された少なくとも2種類以上の複合水酸化物および/または複合酸化物粉末と、溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる分散剤とを調合して粉末分散液を調整し、
    金属アルコキシドを主成分とするバインダと、アルコールを主成分とする溶媒と、エチレングリコール誘導体からなる添加剤とを調合してバインダ溶液を調整するとともに、
    前記粉末分散液と前記バインダ溶液とを混合してなることを特徴とする有機ELディスプレイ吸湿膜用コーティング液の製造方法。
  9. 請求項1から7のいずれか記載のコーティング液、または、請求項7に記載された製造方法によって製造されたコーティング液を用いることを特徴とする有機ELディスプレイ吸湿膜の製造方法。
  10. 請求項9記載の製造方法により製造されたことを特徴とする有機ELディスプレイ吸湿膜。
  11. 請求項10記載の吸湿膜を有することを特徴とする有機ELディスプレイ。
JP2003106683A 2003-04-10 2003-04-10 有機elディスプレイ吸湿膜用コーティング液および製造方法と吸湿膜 Pending JP2004311345A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003106683A JP2004311345A (ja) 2003-04-10 2003-04-10 有機elディスプレイ吸湿膜用コーティング液および製造方法と吸湿膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003106683A JP2004311345A (ja) 2003-04-10 2003-04-10 有機elディスプレイ吸湿膜用コーティング液および製造方法と吸湿膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004311345A true JP2004311345A (ja) 2004-11-04

Family

ID=33468803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003106683A Pending JP2004311345A (ja) 2003-04-10 2003-04-10 有機elディスプレイ吸湿膜用コーティング液および製造方法と吸湿膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004311345A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1655792A1 (en) * 2004-11-08 2006-05-10 Samsung SDI Co., Ltd. Organic electroluminescent device and method for manufacturing the same
JP2006179491A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Samsung Sdi Co Ltd 有機電界発光素子及びその製造方法
JP2006286627A (ja) * 2005-03-30 2006-10-19 Samsung Sdi Co Ltd 有機発光表示素子及びその製造方法
KR100683803B1 (ko) * 2005-12-13 2007-02-20 삼성에스디아이 주식회사 유기 발광 소자용 투명 흡습막 형성용 조성물의 제조 방법및 이로부터 제조된 조성물로부터 얻은 흡습막을 구비한유기 발광 소자
KR100751373B1 (ko) * 2006-03-14 2007-08-22 삼성에스디아이 주식회사 유기 발광 소자 및 이의 제조 방법
US7625638B2 (en) 2002-07-08 2009-12-01 Dynic Corporation Hygroscopic molding
JP2010270972A (ja) * 2009-05-21 2010-12-02 Daikin Ind Ltd 熱交換器及びその製造方法
CN108176806A (zh) * 2017-12-25 2018-06-19 湖北工业大学 醇基铸造涂料用粉状助剂及其制备和使用方法
CN108310932A (zh) * 2016-12-27 2018-07-24 双叶电子工业株式会社 干燥剂组合物、密封结构以及有机el元件

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7625638B2 (en) 2002-07-08 2009-12-01 Dynic Corporation Hygroscopic molding
US8044584B2 (en) 2004-11-08 2011-10-25 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Organic electroluminescent device and method for manufacturing the same
JP2006134888A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Samsung Sdi Co Ltd 有機電界発光素子及びその製造方法
EP1655792A1 (en) * 2004-11-08 2006-05-10 Samsung SDI Co., Ltd. Organic electroluminescent device and method for manufacturing the same
JP2006179491A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Samsung Sdi Co Ltd 有機電界発光素子及びその製造方法
JP2006286627A (ja) * 2005-03-30 2006-10-19 Samsung Sdi Co Ltd 有機発光表示素子及びその製造方法
US7868546B2 (en) 2005-03-30 2011-01-11 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Organic light emitting display device and method of manufacturing the same
KR100683803B1 (ko) * 2005-12-13 2007-02-20 삼성에스디아이 주식회사 유기 발광 소자용 투명 흡습막 형성용 조성물의 제조 방법및 이로부터 제조된 조성물로부터 얻은 흡습막을 구비한유기 발광 소자
KR100751373B1 (ko) * 2006-03-14 2007-08-22 삼성에스디아이 주식회사 유기 발광 소자 및 이의 제조 방법
JP2010270972A (ja) * 2009-05-21 2010-12-02 Daikin Ind Ltd 熱交換器及びその製造方法
US9297587B2 (en) 2009-05-21 2016-03-29 Daikin Industries, Ltd. Method for manufacturing a heat exchanger
CN108310932A (zh) * 2016-12-27 2018-07-24 双叶电子工业株式会社 干燥剂组合物、密封结构以及有机el元件
CN108176806A (zh) * 2017-12-25 2018-06-19 湖北工业大学 醇基铸造涂料用粉状助剂及其制备和使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4185006B2 (ja) 有機電界発光表示装置及びその製造方法
JP4179540B2 (ja) 電界放出表示装置の製造方法
KR20100063536A (ko) 발광 장치 및 이 발광 장치를 광원으로 사용하는 표시 장치
JP4927046B2 (ja) 電子放出促進物質を有するMgO保護膜、その製造方法及び該保護膜を備えたプラズマディスプレイパネル
JP2004311345A (ja) 有機elディスプレイ吸湿膜用コーティング液および製造方法と吸湿膜
KR100415615B1 (ko) 게터 조성물 및 이를 이용한 전계방출표시소자
CN1941263A (zh) 场发射显示器
CN101681772B (zh) 等离子体显示面板
JP2004197140A (ja) 有機elディスプレイ吸湿膜用ターゲットおよびその製造方法
TWI303075B (en) Field emission double planes light source and method for making the same
CN1921062A (zh) 阳极装置及其场发射显示器
US8274222B2 (en) Plasma display panel having a protective layer which includes aggregated particles
JP2004066225A (ja) ゲッタの組成物及び該ゲッタの組成物を利用した電界放出表示装置
JP4079021B2 (ja) 有機elディスプレイ吸湿膜用吸湿材およびその製造方法
KR101372412B1 (ko) 저융점 프릿을 이용한 유기발광소자용 대면적 인캡글라스 제조방법
CN101027745A (zh) 图像显示装置及其制造方法
Song et al. CNT‐Based FEL for BLU in LCD
JP2013157116A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP2006092903A (ja) 微小電子源装置の製造方法
JP2010049805A (ja) 画像表示装置
KR20100116881A (ko) 무기 전계발광소자
JPS5887740A (ja) けい光表示管
Lee et al. Influences of ambient gases upon emission characteristics of Mo‐FEAs during frit sealing cycle
WO2012117666A1 (ja) プラズマディスプレイパネル
WO2012117665A1 (ja) プラズマディスプレイパネル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090707