JP2004311228A - リチウムイオン電池用外装材 - Google Patents

リチウムイオン電池用外装材 Download PDF

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Abstract

【課題】積層体のシーラント層が金属と優れた接着性を有し、強浸透性物質を含む内容物を包装した場合でも、アルミニウム箔とシーラント層間のデラミネーションが発生しないリチウムイオン電池用外装材を提供することにある。
【解決手段】少なくとも、基材フィルムの一方の面にアルミニウム箔、アンカーコート層、シーラント層が積層された積層体であって、アルミニウム箔の少なくともアンカーコート側がベーマイト処理されており、アンカーコート層がイソシアネート化合物からなり、シーラント層が酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂のいずれか1つの樹脂若しくはそのいずれか1つの樹脂とメルトフローレート3.0〜8.0gの低密度ポリレチレン樹脂との混合樹脂あるいはそれらの樹脂を使用したフィルムからなる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工業製品等の包装分野でガスバリアー材としてアルミニウム箔を積層した多層構成からなる積層体に関し、さらに詳しくは、強浸透性物質を含む内容物を包装した場合であっても、内容物の影響を受けてデラミネーションなどを生じない積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医薬品や工業製品などの包装材料においては、主にガスバリアー材としてアルミニウム箔が使用され、このアルミニウム箔を基材フィルムとシーラント層の中間に積層した積層材料が用いられている。これらの積層材料のアルミニウム箔とシーラント層の積層方法は、アルミニウム箔にポリエチレンイミン系や有機チタン系等のアンカーコート剤層を介して、シーラント層の樹脂を溶融押出して積層する溶融押出ラミネーション法やアルミニウム箔にポリウレタン系接着剤層を介して、あらかじめ成膜された樹脂フィルムを積層するドライラミネーション法、あるいはアルミニウム箔に積層されたアンカーコート剤層上に高温で押し出された接着樹脂層を介して、あらかじめ成膜された樹脂フィルムを積層するサンドイッチラミネーション法等が一般的である。
【0003】
前記アンカーコート剤やポリウレタン系接着剤を使用して、前記方法で積層した積層材料からなる包装体にリチウムイオン電池を包装した場合、LiPFを含んだ強浸透性の電解液がシーラント層を通過し、バリアー性のあるアルミニウム箔の表面で行き止まり、そこの接着剤やアンカーコート剤を膨潤させ、アルミニウム箔とシーラント層間のラミネート強度が低下し、最後にはデラミネーションが生じてしまい、電解液が漏れ出す等の問題があった。前記問題を改善する為に、事前に接着性向上の為の表面処理を施したアルミニウム箔を使用し、無延伸ポリプロピレンフィルムからなるシーラント層が高温で押し出されたポリエチレン樹脂からなる接着樹脂層を介して、前記アルミニウム箔に積層されたイソシアネート化合物からなるアンカーコート層上に積層された積層材料が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−343314号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記提案された積層材料のシーラント層に使用されている無延伸ポリプロピレンフィルムは異種材料、特に金属との接着性が非常に悪いので、この積層材料を用いて電池を包装する際、アルミニウム、ニッケル又は銅などからなる金属電極部にシーラント層をヒートシールしてもほとんど接着しない。その為に前記金属電極部に積層材料のシーラント層を接着させる為に金属に接着性を有するものからなる樹脂テープなどを介在させて接着させており、工程が増えて製造効率が悪いばかりでなく、コストアップになる等の弊害があった。
【0006】
本発明の課題は、積層体のシーラント層が金属と優れた接着性を有しており、強浸透性物質を含む内容物を長期間包装した場合でも、アルミニウム箔とシーラント層間の接着強度の低下がなく、デラミネーションが発生しないリチウムイオン電池用外装材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、基材フィルムの一方の面にアルミニウム箔、アンカーコート層、シーラント層が順次積層された積層体において、シーラント層が金属との接着性に優れた高機能性樹脂からなり、該高機能性樹脂が樹脂温度240〜340℃で押し出され、成膜された樹脂膜のアンカーコート層側がオゾン処理された後に積層されていることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材である。
【0008】
本発明の請求項2に係る発明は、基材フィルムの一方の面にアルミニウム箔、アンカーコート層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層された積層体において、接着樹脂層が樹脂温度240〜340℃で押し出され、成膜された樹脂膜の両表面がオゾン処理されたポリオレフィン系樹脂からなり、シーラント層が金属との接着性に優れた高機能性樹脂のフィルムからなることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材である。
【0009】
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明において、前記高機能性樹脂が酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂のいずれか1つの樹脂であることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材である。
【0010】
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明において、前記高機能性樹脂が酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂のいずれか1つの樹脂とメルトフローレート3.0〜8.0gの低密度ポリレチレン樹脂との混合樹脂であることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材である。
【0011】
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記アルミニウム箔の少なくともアンカーコート層側がベーマイト処理されていることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材である。
【0012】
本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に係る発明において、前記アンカーコート層がイソシアネート化合物からなることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材である。
【0013】
【作用】
本発明によれば、アルミニウム箔の少なくともアンカーコート層側がベーマイト処理されているので、接着が強固であり、アンカーコート層がイソシアネート化合物からなっていると共に厚みが薄いので密着が強固で、強浸透性物質等への耐性も優れており、シーラント層が酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂のいずれか1つの樹脂若しくはそのいずれか1つの樹脂とメルトフローレート3.0〜8.0gの低密度ポリレチレン樹脂との混合樹脂からなると共に樹脂温度240〜340℃で押し出されて成膜され、得られた樹脂膜のアンカーコート層側がオゾン処理された後に積層されているか、あるいは、シーラント層が酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂のいずれか1つの樹脂若しくはそのいずれか1つの樹脂とメルトフローレート3.0〜8.0gの低密度ポリレチレン樹脂との混合樹脂のフィルムからなると共に、該フィルムが樹脂温度240〜340℃で押し出され、成膜された樹脂膜の両表面がオゾン処理されたポリオレフィン系樹脂を介して積層されているので、シーラント層の接着が強固であり、かつ、金属との接着性も優れている。従って、この外装材を用いて電池を包装する時に、シーラント層を金属電極部にヒートシールすることにより容易に接着でき、包装工程が効率化できる。また、この外装材を用いて強浸透性物質を含む内容物を包装し、長期間保存した場合でも、アルミニウム箔とシーラント層の接着強度の低下がなく、デラミネーションが発生しない。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のリチウムイオン電池用外装材を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。
【0015】
図1(a)は本発明のリチウムイオン電池用外装材の一実施例の側断面図であり、厚み方向の順に、基材フィルム(1)、接着剤層(2)、アルミニウム箔(3)、アンカーコート層(4)、シーラント層(6)が積層されており、(b)は他の実施例の側断面図であり、厚み方向の順に、基材フィルム(1)、接着剤層(2)、アルミニウム箔(3)、アンカーコート層(4)、接着樹脂層(5)、シーラント層(7)が積層されている。
【0016】
前記基材フィルム(1)には、二軸延伸ポリエステルフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ナイロンフィルム(ONyフィルム)等の単層フィルム又はこれらが積層された多層フィルムを使用する。各々のフィルムの厚みは、PETフィルムが6〜25μm、ONyフィルムが15〜25μmの範囲のものが利用できる。
【0017】
前記接着剤層(2)には、一般的に水酸基を持った主剤とイソシアネート基を持った硬化剤とを混合した二液混合型接着剤を主に使用し、塗布方法としてはグラビアコート法、ロールコート法などで塗布する。接着剤の塗布量は1〜5g/m( 乾燥状態)である。
【0018】
前記アルミニウム箔(3)は、少なくともアンカーコート層側の面がベーマイト処理されている軟質のアルミニウム箔を使用する。厚みとしては20〜50μmの範囲のものが利用可能できる。
【0019】
前記アルミニウム箔(3)に施されるベーマイト処理は、アンモニアあるいはトリエタノールアミンなどの添加剤を蒸留水中に0.01〜1.0重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲で添加した処理液を作成し、その処理液を75〜100℃の範囲、好ましくは85〜100℃の範囲、更に好ましくは90〜100℃の範囲で加熱し、アルミニウム箔の片面又は両面を1分以上、好ましくは2分以上、更に好ましくは3分以上処理することで、ベーマイト処理を行ったアルミニウム箔を得ることが出来る。この処理は、コーター機などを使用してウエブ方式で処理しても良く、又はバッチ方式で処理しても良い。
【0020】
このベーマイト処理を行うことにより、アルミニウム箔の表面は針状構造になり、またその表面に−OH基を多く存在させることができ、その上に積層する層の樹脂表面の−O−基と水素結合を形成することなどにより、より密着強度を向上させることができる。
【0021】
前記アンカーコート層(4)は、イソシアネート化合物からなっており、使用されるイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソネート等の各種ジイソシアネート系モノマー類と、これらの重合体、誘導体が用いられる。
【0022】
なお、これらのイソシアネート化合物の塗布量は、従来の二液硬化型ウレタン系接着剤等と同等の塗布量を塗工すると、イソシアネート基(−NCO基)同士の反応が起き、溶剤類に弱い結合を形成する恐れがある。そのため、アルミニウム箔のベーマイト処理面に塗布する厚みは、好ましくは3μm以下、さらに好ましくは1μm以下が好ましい。
【0023】
なお、前記アンカーコート層(4)のイソシアネート化合物中の−NCO基とシーラント層の樹脂の高温溶融時に生成した−OH基がウレタン結合し、網状構造を形成すること等により、強固な密着性が得られ、各種の有機電解液などに対する優れた耐性を有することになる。
【0024】
前記接着樹脂層(5)はポリオレフィン系樹脂からなり、使用されるポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)樹脂等が使用可能である。
【0025】
前記接着樹脂層(5)の積層方法は、前記ポリオレフィン系樹脂を樹脂温度240〜340℃で押し出して成膜し、得られた樹脂膜の両表面をオゾン処理した後に積層する。厚みは15〜30μm程度が良い。前記オゾン処理することにより、樹脂膜の表面に極性基が生成し、アンカーコート層(4)及びシーラント層(7)との接着が良くなる。
【0026】
前記シーラント層(6)は、金属との接着性に優れた高機能性樹脂からなっており、前記高機能性樹脂は、酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)樹脂のいずれか1つの樹脂若しくはそのいずれか1つの樹脂とメルトフローレート3.0〜8.0gの低密度ポリエチレン樹脂との混合樹脂である。前記混合樹脂の混合割合は、酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)樹脂のいずれか1つの樹脂90〜80重量%に対しメルトフローレート3.0〜8.0gの低密度ポリエチレン樹脂10〜20重量%を混合したものが好ましい。前記割合の混合樹脂を使用することにより、押出加工性がさらに向上する。積層方法は溶融押出ラミネーション法により実施し、前記高機能性樹脂を樹脂温度240〜340℃で押し出して成膜し、得られた樹脂膜のアンカーコート層(4)側の表面をオゾン処理した後に積層する。厚みは30〜80μmである。前記オゾン処理することにより、樹脂膜のアンカーコート層(4)側の表面に極性基が生成し、アンカーコート層(4)との接着が良くなる。
【0027】
前記シーラント層(7)は、金属との接着性に優れた高機能性樹脂のフィルムからなっており、該高機能性樹脂は、前記シーラント層(6)に使用した樹脂と同一の樹脂である。積層方法はサンドイッチラミネーション法により実施し、前記高機能性樹脂からなるフィルムを接着樹脂層(5)を介して、アルミニウム箔(3)のベーマイト処理面に積層されたアンカーコート層(4)上に積層する。
【0028】
【実施例】
本発明のリチウムイオン電池用外装材を、以下に具体的な実施例に従って説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
〈実施例1〉
基材フィルム(1)として使用した、厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルム(興人(株)、商品名:ボニールRX)の片面にドライラミネート機を使用してグラビア法で接着剤層(2)としてポリウレタン系接着剤(東洋モートン(株)、商品名:AD502)を4g/m( 乾燥状態)塗布し、乾燥した後、前もって別のコーター機でエタノールアミン0.5重量%含有の95℃温水で箔を3分間表面処理し、両面ベーマイト処理した厚さ40μmのアルミニウム箔(3)を公知の方法で貼り合わせる。続いて、そのアルミニウム箔のベーマイト処理面に、アンカーコート層(4)として固形分5重量%のトリレンジイソシアネート化合物(東洋モートン(株)、商品名:CAT−10)溶液を、厚み0.3μm(乾燥状態)になるようにグラビア法で塗布、乾燥し、さらに、その塗布面にシーラント層(6)として、酸変性ポリエチレン樹脂(三井化学(株)、商品名:アドマーQF551)80重量%に対しメルトフローレート5.1gの低密度ポリエチレン20重量%を混合した混合樹脂を樹脂温度300℃で厚さ50μmになるように押し出して成膜し、得られた樹脂膜のアンカーコート層(4)側の表面をオゾン処理した後に積層し、本発明のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0030】
〈実施例2〉
実施例1において、シーラント層(6)の樹脂としてアイオノマー樹脂(三井デュポン(株)、商品名:ハイミランH1652)80重量%に対しメルトフローレート5.1gの低密度ポリエチレン20重量%を混合した混合樹脂を使用した以外は、同様にして本発明のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0031】
〈実施例3〉
実施例1において、シーラント層(6)の樹脂としてエチレン・メタクリル酸共重合体樹脂(三井デュポン(株)、商品名:ニュークレルN1108C)80重量%に対しメルトフローレート5.1gの低密度ポリエチレン20重量%を混合した混合樹脂を使用した以外は、同様にして本発明のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0032】
〈実施例4〉
実施例1において、シーラント層(6)の樹脂としてエチレン・アクリル酸共重合体樹脂(ダウケミカル(株)、商品名:プリマコール3340)80重量%に対しメルトフローレート5.1gの低密度ポリエチレン20重量%を混合した混合樹脂を使用した以外は、同様にして本発明のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0033】
〈実施例5〉
基材フィルム(1)として使用した、厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルム(興人(株)、商品名:ボニールRX)の片面にドライラミネート機を使用してグラビア法で接着剤層(2)としてポリウレタン系接着剤(東洋モートン(株)、商品名:AD502)を4g/m( 乾燥状態)塗布し、乾燥した後、前もって別のコーター機でエタノールアミン0.5重量%含有の95℃温水で箔を3分間表面処理し、両面ベーマイト処理した厚さ40μmのアルミニウム箔(3)を公知の方法で貼り合わせる。続いて、そのアルミニウム箔のベーマイト処理面に、アンカーコート層(4)として固形分5重量%のトリレンジイソシアネート化合物(東洋モートン(株)、商品名:CAT−10)溶液を、厚み0.3μm(乾燥状態)になるようにグラビア法で塗布、乾燥し、さらに、その塗布面に接着樹脂層(5)として、酸変性ポリエチレン樹脂(三井化学(株)、商品名:アドマーNE060)を樹脂温度300℃で厚さ20μmになるように押し出して成膜し、得られた樹脂膜の両表面をオゾン処理した後に積層し、その上にシーラント層(7)として、酸変性ポリエチレン樹脂(三井化学(株)、商品名:アドマーNE060)からなる厚さ50μmのフィルムを積層し、本発明のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0034】
〈比較例1〉
厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルム(興人(株)、商品名:ボニールRX)の片面にドライラミネート機を使用してグラビア法でポリウレタン系接着剤(東洋モートン(株)、商品名:AD502)を4g/m( 乾燥状態)塗布し、乾燥した後、前もって別のコーター機でエタノールアミン0.5重量%含有の95℃温水で箔を3分間表面処理し、両面ベーマイト処理した厚さ40μmのアルミニウム箔を公知の方法で貼り合わせる。続いて、そのアルミニウム箔のベーマイト処理面に固形分5重量%のトリレンジイソシアネート化合物(東洋モートン(株)、商品名:CAT−10)溶液を、厚み0.3μm(乾燥状態)になるようにグラビア法で塗布、乾燥し、さらに、その塗布面に厚さ40μmの高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリケム(株)、商品名:LY20)を溶融押出ラミネート法で積層し、比較用のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0035】
〈評価〉
実施例1〜5及び比較例1で作成したリチウムイオン電池用外装材を用いて、以下の試験方法により、電解液耐性及びアルミニウム金属への接着性を評価した。その結果を表1に示す。
(1)電解液耐性試験
エチレンカーボネート/エチレンメチルカーボネート=1/1+LiPF( 1.5N)の電解液中に作成した外装材を15mm×30mmのサイズにカットし、85℃で2週間侵漬し、外装材のアルミニウム箔とシーラント層間のデラミネーションの有無を調査した。
(2)アルミニウム金属への接着性試験
作成した外装材のシーラント層がアルミニウム金属板に接するようにして重ね、外装材の上側から温度200℃、圧力0.2MPaで3秒間ヒートシールした試験片を15mm幅にスリットし、テンシロン型引張試験機を用いて引張スピード300mm/minでそのシール強度を測定し、接着性を評価した。
【0036】
【表1】
Figure 2004311228
【0037】
表1の結果から、実施例1〜5のリチウムイオン電池用外装材は、シーラント層のアルミニウム金属への接着性が良好であり、85℃の電解液中に2週間侵漬後もアルミニウム箔とシーラント層間のデラミネーションは無い。一方、比較例1のリチウムイオン電池用外装材は、シーラント層のアルミニウム金属への接着性は不良であった。
【0038】
【発明の効果】
本発明のリチウムイオン電池用外装材は、基材フィルムの一方の面にアルミニウム箔、アンカーコート層、シーラント層が順次積層された積層体において、シーラント層が金属との接着性に優れた高機能性樹脂からなると共に、該高機能性樹脂が樹脂温度240〜340℃で押し出されて成膜され、得られた樹脂膜のアンカーコート層側がオゾン処理された後に積層されており、あるいは、基材フィルムの一方の面にアルミニウム箔、アンカーコート層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層された積層体において、接着樹脂層が樹脂温度240〜340℃で押し出されて成膜され、得られた樹脂膜の両表面がオゾン処理されたポリオレフィン系樹脂からなり、シーラント層が金属との接着性に優れた高機能性樹脂のフィルムからなると共に、該フィルムが前記接着樹脂層を介して積層されており、さらに、アルミニウム箔の少なくともアンカーコート層側がベーマイト処理されており、アンカーコート層がイソシアネート化合物からなっており、前記シーラント層の高機能性樹脂が酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂のいずれか1つの樹脂若しくはそのいずれか1つの樹脂とメルトフローレート3.0〜8.0gの低密度ポリレチレン樹脂との混合樹脂であるので、シーラント層が金属との良好な接着性を有すると共に、アルミニウム箔との接着も非常に強固である。従って、この外装材を用いて電池を包装する時に、シーラント層を金属電極部にヒートシールすることにより容易に接着でき、包装工程が効率化でき、さらに、この外装材を用いて強浸透性物質を含む内容物を包装し、長期間保存した場合でも、アルミニウム箔とシーラント層の接着強度の低下がなく、デラミネーションが発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のリチウムイオン電池用外装材の一実施例の側断面図であり、(b)は他の実施例の側断面図である。
【符号の説明】
1…基材フィルム
2…接着剤層
3…アルミニウム箔
4…アンカーコート層
5…接着樹脂層
6,7…シーラント層

Claims (6)

  1. 基材フィルムの一方の面にアルミニウム箔、アンカーコート層、シーラント層が順次積層された積層体において、シーラント層が金属との接着性に優れた高機能性樹脂からなり、該高機能性樹脂が樹脂温度240〜340℃で押し出され、成膜された樹脂膜のアンカーコート層側がオゾン処理された後に積層されていることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材。
  2. 基材フィルムの一方の面にアルミニウム箔、アンカーコート層、接着樹脂層、シーラント層が順次積層された積層体において、接着樹脂層が樹脂温度240〜340℃で押し出され、成膜された樹脂膜の両表面がオゾン処理されたポリオレフィン系樹脂からなり、シーラント層が金属との接着性に優れた高機能性樹脂のフィルムからなることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材。
  3. 前記高機能性樹脂が酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂のいずれか1つの樹脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のリチウムイオン電池用外装材。
  4. 前記高機能性樹脂が酸変性ポリオレフィン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂のいずれか1つの樹脂とメルトフローレート3.0〜8.0gの低密度ポリレチレン樹脂との混合樹脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載ののリチウムイオン電池用外装材。
  5. 前記アルミニウム箔の少なくともアンカーコート層側がベーマイト処理されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のリチウムイオン電池用外装材。
  6. 前記アンカーコート層がイソシアネート化合物からなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のリチウムイオン電池用外装材。
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