JP4352723B2 - リチウムイオン電池用外装材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は工業製品等の包装分野でガスバリアー材としてアルミニウム箔を積層した多層構成からなる積層体に関し、さらに詳しくは、冷間プレス成型性が優れ、内容物として強浸透性物質を包装した場合であっても、強侵透性内容物の影響を受けてデラミネーションしない積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、医薬品や工業製品などの包装材料においては、主にガスバリアー材としてアルミニウム箔が使用され、このアルミニウム箔を基材フィルムとシーラント層の中間に積層した積層材料が用いられている。これらの積層材料のアルミニウム箔とシーラント層の接着方法は、ポリウレタン系、ポリエチレンイミン系や有機チタン系等の接着剤を使用したドライラミネート法や溶融押出ラミネート法が用いられている。近年、電機、電子機器は小型化、薄型化が進んできており、これらの機器に使用する電池にも同様に小型化、薄型化が要求されており、今迄の金属封止缶タイプの電池に代わって、アルミニウム箔を基材フィルムとシーラント層の中間に前記の方法で積層した積層材料からなる成型品を用いたタイプの電池が出回るようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記積層材料からなる包装体にリチウムイオン電池を包装した場合、LiPF6 を含んだ強浸透性の電解液がシーラント層を通過し、バリアー性のあるアルミニウム箔の表面で行き止まり、そこの接着剤層を膨潤させ、アルミニウム箔とシーラント層間のラミネート強度が低下し、最後にはデラミネーションが生じてしまい、電解液がモレ出す等の問題があった。そこで、これらの強浸透性物質の内容物を包装し、長期間保存した後もアルミニウム箔とシーラント層間の接着強度の低下がなく、デラミネーションが発生しない積層材料であって、さらに電池が電機、電子機器に挿入された時に極力空隙が少なくなるように、積層材料からなる成型品の角が非常にシャープに成型される優れた冷間プレス成型性を兼ね備えている積層材料が望まれていた。
【0004】
本発明の課題は、冷間プレス成型性が優れると共に強浸透性物質等への耐性が優れているリチウムイオン電池用外装材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、基材フィルムの一方の面に金属箔、アンカーコート層、接着性樹脂層、シーラント層が順次積層された積層体において、基材フィルムが縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に100%以上の二軸延伸ナイロンフィルムであり、金属箔が縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に10%以上で、含有鉄分が0.7〜1.7%で、且つアルミニウム純度が97.9%以上の軟質アルミニウム合金箔であると共に少なくともアンカーコート層側の面がベーマイト処理されており、接着性樹脂層が密度0.92g/cm3以上のメタロセン系直鎖状ポリエチレン樹脂70〜90重量%と低密度ポリエチレン樹脂30〜10重量%との混合樹脂からなり、シーラント層が密度0.92g/cm3 以上のポリエチレン樹脂からなるポリエチレン単層フィルム、又は接着性樹脂層側がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂に対しランダム共重合ポリプロピレン樹脂を10〜90重量%混合した混合樹脂で、他方の内容物に接する側がランダム共重合ポリプロピレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3 以上のポリエチレン樹脂からなるポリオレフィン系多層フィルムからなることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材である。
【0006】
本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る発明に於いて、前記アンカーコート層がイソシアネート化合物からなることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材である。
【0007】
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明に於いて、前記接着性樹脂層の混合樹脂が樹脂温度300℃以上で押し出され、積層されていることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材である。
【0008】
【作用】
本発明によれば、 基材フィルムが縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に100%以上の二軸延伸ナイロンフィルムであり、金属箔が縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に10%以上で、含有鉄分が0.7〜1.7%で、かつアルミニウム純度が97.9%以上の軟質アルミニウム合金箔であると共に少なくともアンカーコート層側の面がベーマイト処理されており、アンカーコート層がイソシアネート化合物からなり、接着性樹脂層が密度0.92g/cm3以上のメタロセン系直鎖状ポリエチレン樹脂70〜90重量%と低密度ポリエチレン樹脂30〜10重量%との混合樹脂からなると共にその混合樹脂が樹脂温度300℃以上で押し出され、積層されており、シーラント層が密度0.92g/cm3 以上のポリエチレン樹脂からなるポリエチレン単層フィルム、又は接着性樹脂層側がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂に対しランダム共重合ポリプロピレン樹脂を10〜90重量%混合した混合樹脂で、他方の内容物に接する側がランダム共重合ポリプロピレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂からなるポリオレフン系多層フィルムからなっているので、成型時の冷間プレス成型性が優れており、成型時に軟質アルミニウム合金箔のクラック、ピンホール及び皺の発生も無く、シーラント層表面の白化も無い。この積層体を用いて成型したものに内容物として強浸透性物質である電解液等を長期間包装しても、軟質アルミニウム合金箔とシーラント層間の接着強度の低下がなく、デラミネーションも発生しない。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のリチウムイオン電池用外装材を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。
【0010】
図1(a)は本発明のリチウムイオン電池用外装材の一実施例の側断面図である。厚み方向の順に、基材フィルム(1)、接着剤層(2)、金属箔(3)、アンカーコート層(4)、接着性樹脂層(5)、シーラント層(6)が積層されており、シーラント層(6)は単層構成になっており、(b)は他の実施例の側断面図であり、(a)のシーラント層(6)が多層構成になっている。
【0011】
前記基材フィルム(1)は、縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に100%以上の二軸延伸ナイロンフィルム(ONyフィルム)である。厚みは15〜25μmのものを使用する。
【0012】
前記接着剤層(2)としては、一般的に水酸基を持った主剤とイソシアネート基を持った硬化剤とを混合した二液混合型接着剤を主に使用し、塗布方法としてはグラビアコート法、ロールコート法などで塗布する。接着剤の塗布量は1〜5g/m2( 乾燥状態)である。
【0013】
前記金属箔(3)は、縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に10%以上で、含有鉄分が0.7〜1.7%で、アルミニウムの純度が97.9%以上の軟質アルミニウム合金箔であると共に少なくともアンカーコート層側の面がベーマイト処理されている。前記ベーマイト処理した軟質アルミニウム合金箔を使用することにより、冷間プレス成型性に優れ、成型時に軟質アルミニウム合金箔のクラック、ピンホール及び皺等が生成し難く、形状保持性の良いシャープな成型が可能になる。厚みは20〜60μmの範囲のものを用いる。
【0014】
前記金属箔(3)に施されるベーマイト処理は、アンモニアあるいはトリエタノールアミンなどの添加剤を蒸留水中に0.01〜1.0重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲で添加した処理液を作成し、その処理液を75〜100℃の範囲、好ましくは85〜100℃の範囲、更に好ましくは90〜100℃の範囲で加熱し、金属箔の片面又は両面を1分以上、好ましくは2分以上、更に好ましくは3分以上処理することで、ベーマイト処理を行った金属箔を得ることが出来る。この処理は、コーター機などを使用してウエブ方式で処理しても良く、又はバッチ方式で処理しても良い。
【0015】
このベーマイト処理を行うことにより、金属箔の表面は針状構造になり、またその表面に−OH基を多く存在させることができ、その上に積層する層の樹脂表面の−O−基と水素結合を形成することなどにより、より密着強度を向上させることができる。
【0016】
前記アンカーコート層(4)にはイソシアネート化合物を使用する必要があり、使用される化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソネート等の各種ジイソシアネート系モノマー類と、これらの重合体、誘導体が用いられる。
【0017】
なお、これらのイソシアネート化合物の塗布量は、従来の二液硬化型ウレタン系接着剤等と同等の塗布量を塗工すると、イソシアネート基(−NCO基)同士の反応が起き、溶剤類に弱い結合を形成する恐れがある。そのため、金属箔のベーマイト処理面に塗布する厚みは、好ましくは3μm以下、さらに好ましくは1μm以下が好ましい。
【0018】
なお、前記アンカーコート層(4)のイソシアネート化合物中の−NCO基と接着性樹脂層(5)の混合樹脂の高温溶融時に生成した−OH基がウレタン結合し、網状構造を形成すること等により、強固な密着性が得られ、各種の有機電解液などに対する耐性を付与する作用を有する。
【0019】
前記接着性樹脂層(5)は、密度0.92g/cm3以上のメタロセン系直鎖状ポリエチレン樹脂70〜90重量%と低密度ポリエチレン樹脂30〜10重量%との混合樹脂からなり、この混合樹脂を300℃以上の樹脂温度で押し出し、押し出された樹脂膜の両面をオゾン処理しながら積層しているので、高温で酸化が促進されると同時にオゾン処理をすることにより、樹脂表面に極性基が生成し、接着力が向上し、耐薬品性も向上する。
【0020】
前記シーラント層(6)は、単層構成の場合は密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂からなるポリエチレン単層フィルムを使用することにより、耐熱性があるので成型加工時に表面に白化現象が生じない。多層構成の場合は、接着性樹脂層側がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂に対しランダム共重合ポリプロピレン樹脂を10〜90重量%混合した混合樹脂で、他方の内容物に接する側がランダム共重合ポリプロピレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂からなるポリオレフィン系多層フィルムを使用することにより、接着性樹脂層(5)との接着が強くなると共に耐熱性があるので、成型時加工時に表面に白化現象が生じない。厚みは35〜100μmのものを使用する。
【0021】
【実施例】
本発明のリチウムイオン電池用外装材を、以下に具体的な実施例に従って説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0022】
〈実施例1〉
基材フィルム(1)として、縦方向の引張破壊伸びが120%で、横方向の引張破壊伸びが135%の厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ(株)、商品名:ONBC)を使用し、そのフィルムの片面にドライラミネート機を使用してグラビア法で接着剤層(2)としてポリウレタン系接着剤(東洋モートン(株)、商品名:AD502)を4g/m2( 乾燥状態)塗布、乾燥した後、金属箔(3)として、前もって別のコーター機でエタノールアミン0.5重量%含有の95℃温水で箔を3分間表面処理し、ベーマイト処理した厚さ40μmの合金番号8021の軟質アルミニウム合金箔を公知の方法で貼り合わせる。続いて、その軟質アルミニウム合金箔のベーマイト処理面に、アンカーコート層(4)として固形分5重量%のトリレンジイソシアネート化合物(東洋モートン(株)、商品名:CAT−10)溶液を、厚み0.3μm(乾燥状態)になるようにグラビア法で塗布、乾燥し、さらに、その塗布面に接着性樹脂層(5)として密度0.933g/cm3のメタロセン系直鎖状ポリエチレン樹脂90重量%と密度0.919g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂10重量%との混合樹脂を樹脂温度330℃で厚さ15μmになるように押出し、積層した後に、シーラント層(6)として、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層60重量%に対しランダム共重合ポリプロピレン樹脂40重量%を混合した混合樹脂とランダム共重合ポリプロピレン樹脂からなる厚さ35μmのポリオレフィン系二層フィルムを該混合樹脂面を接着性樹脂層(5)側にして積層し、本発明のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0023】
〈実施例2〉
実施例1において、基材フィルム(1)として、縦方向の引張破壊伸びが140%で、横方向の引張破壊伸びが160%の厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルム(興人(株)、商品名:ボニールRX)を使用し、金属箔(3)として、前もって別のコーター機でエタノールアミン0.5重量%含有の95℃温水で箔を3分間表面処理し、ベーマイト処理した厚さ40μmの合金番号8079の軟質アルミニウム合金箔を使用した以外は、同様にして本発明のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0024】
〈比較例1〉
金属箔として、前もって別のコーター機でエタノールアミン0.5重量%含有の95℃温水で箔を3分間表面処理し、ベーマイト処理した厚さ40μmの含有鉄分が0.7%未満の合金番号IN30の軟質アルミニウム合金箔を使用した以外は、実施例1と同様にして比較用のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0025】
〈比較例2〉
シーラント層として、ブロック共重合ポリプロピレン樹脂からなる厚さ35μmのポリプロピレン単層フィルム(昭和電工(株)、商品名:アロマーU)を使用した以外は、実施例1と同様にして比較用のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0026】
〈比較例3〉
シーラント層として、ホモポリプロピレン樹脂と他樹脂からなる厚さ35μmのポリオレフィン系二層フィルム(昭和電工(株)、商品名:アロマーXA)を使用した以外は、実施例1と同様にして比較用のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0027】
〈比較例4〉
金属箔として、ベーマイト処理していない厚さ40μmの合金番号8021の軟質アルミニウム合金箔を使用した以外は、実施例1と同様にして比較用のリチウムイオン電池用外装材を作成した。
【0028】
<評価>
実施例1〜2及び比較例1〜4で作成したリチウムイオン電池用外装材を用いて、以下の試験方法により成型性及び電解液耐性を評価した。その結果を表1に示す。
(1)成型性試験
実施例1〜2及び比較例1〜4の外装材を用いて、長さ50mm×幅35mm×深さ4mm、コーナーR部1.5の雄雌金型で冷間プレス成型し、その時の軟質アルミニウム合金箔のクラック及び皺の発生の有無を外観検査した。
(2)電解液性耐性試験
エチレンカーボネート/エチレンメチルカーボネート=1/1+LiPF6( 1.5N)の電解液中に実施例1〜2及び比較例1〜4の外装材を15mm×30mmのサイズにカットし、85℃で2週間侵漬し、外装材の軟質アルミニウム合金箔とシーラント層間のデラミネーションの有無を調査した。
【0029】
【表1】
Figure 0004352723
【0030】
表1の結果から、実施例1〜2の外装材は成型時の軟質アルミニウム合金箔のクラック及び皺は全く無く、シーラント層の樹脂表面の白化も無く、外装材を85℃の電解液中に2週間侵漬後も、軟質アルミニウム合金箔とシーラント層間のデラミネーションも無かった。比較例1の外装材は成型時に軟質アルミニウム合金箔にクラック及ぶ皺が発生した。比較例2及び比較例3の外装材は成型時にシーラント層の樹脂表面が白化した。比較例4の外装材は85℃の電解液中に2週間侵漬後に、軟質アルミニウム合金箔とシーラント層間にデラミネーションが発生した。
【0031】
【発明の効果】
本発明のリチウムイオン電池用外装材は、基材フィルムの一方の面に金属箔、アンカーコート層、接着性樹脂層、シーラント層が順次積層された積層体において、基材フィルムが縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に100%以上の二軸延伸ナイロンフィルムであり、金属箔が縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に10%以上で、含有鉄分が0.7〜1.7%で、且つアルミニウム純度が97.9%以上の軟質アルミニウム合金箔であると共に少なくともアンカーコート層側の面がベーマイト処理されており、アンカーコート層がイソシアネート化合物からなり、接着性樹脂層が密度0.92g/cm3以上のメタロセン系直鎖状ポリエチレン樹脂70〜90重量%と低密度ポリエチレン樹脂30〜10重量%との混合樹脂からなると共にその混合樹脂が樹脂温度300℃以上で押し出され、積層されており、シーラント層が密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂からなるポリエチレン単層フィルム、又は、接着性樹脂層側がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂に対しランダム共重合ポリプロピレン樹脂を10〜90重量%混合した混合樹脂で、他方の内容物に接する側がランダム共重合ポリプロピレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂からなるポリオレフィン系多層フィルムからなっているので、冷間プレス成型性が優れており、成型時に軟質アルミニウム合金箔のクラック、ピンホール及び皺の発生も無く、シーラント層の表面の白化も無く、この外装材を使用して内容物として強浸透性の有機電解液などを包装後、長期間保存しても金属箔とシーラント層間のデラミネーションが発生しない。
従って、本発明のリチウムイオン電池用外装材は、これらを包装する積層材料として十分な耐薬品性を有しており、強浸透性物質を内容物とするその他の工業製品(例えば殺菌剤、発布剤)等の包装材料としても使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のリチウムイオン電池用外装材の一実施例の側断面図であり、(b)は他の実施例の側断面図である。
【符号の説明】
1…基材フィルム
2…接着剤層
3…金属箔
4…アンカーコート層
5…接着性樹脂層
6…シーラント層

Claims (3)

  1. 基材フィルムの一方の面に金属箔、アンカーコート層、接着性樹脂層、シーラント層が順次積層された積層体において、基材フィルムが縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に100%以上の二軸延伸ナイロンフィルムであり、金属箔が縦方向及び横方向の引張破壊伸びが共に10%以上で、含有鉄分が0.7〜1.7%で、且つアルミニウム純度が97.9%以上の軟質アルミニウム合金箔であると共に少なくともアンカーコート層側の面がベーマイト処理されており、接着性樹脂層が密度0.92g/cm3以上のメタロセン系直鎖状ポリエチレン樹脂70〜90重量%と低密度ポリエチレン樹脂30〜10重量%との混合樹脂からなり、シーラント層が密度0.92g/cm3 以上のポリエチレン樹脂からなるポリエチレン単層フィルム、又は接着性樹脂層側がメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3以上のポリエチレン樹脂に対しランダム共重合ポリプロピレン樹脂を10〜90重量%混合した混合樹脂で、他方の内容物に接する側がランダム共重合ポリプロピレン樹脂若しくは密度0.92g/cm3 以上のポリエチレン樹脂からなるポリオレフィン系多層フィルムからなることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材。
  2. 前記アンカーコート層がイソシアネート化合物からなることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン電池用外装材。
  3. 前記接着性樹脂層の混合樹脂が樹脂温度300℃以上で押し出され、積層されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のリチウムイオン電池用外装材。
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