JP2004309412A - 微小力測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小な粒子と所定のベース物質との間に働く力学的な力を測定するためのものあって、微小な粒子のプローブに固定された数を確認することを可能とし、微小な粒子一つ当たりの力の測定値を得ることができるようにした優れた微小力測定装置を提供する。
【解決手段】微小な粒子を固定しているプローブ1と、前記微小な粒子の移動に伴って位置変化する前記プローブ1を光圧用レーザの放射圧を利用して所定目的位置に静止固定するようフィードバック制御するプローブ位置制御機構Aと、前記光圧用レーザの放射出力を経時的に測定記録する測定手段Bとを有してなる微小測定装置において、前記微小な粒子のプローブ1に固定された数を測定する粒子数測定機構たる全反射蛍光観察機構Cを備えたことを特徴とする微小力測定装置。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛋白質分子などの微小の粒子と所定のベース物質との間に働く力学的な力を経時的に測定する微小力測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、微小な粒子たるモータ蛋白質分子とベース物質たる蛋白質フィラメントなどが相互作用する際に発生する微小な力の大きさをpN(ピコニュートン)の精度で測定するための微小なガラスプローブや光ピンセットを用いる方法等が知られていた。これらは、微小なガラスプローブの先端や光ピンセットを微小なバネ秤のように利用して、前記微小なガラスプローブの先端や光ピンセットで捕捉した粒子にモータ蛋白質一分子を固定し、観察対象物面に蛋白質フィラメントを固定して両者を接近させると、これらの間に相互作用が働いたときにモータ蛋白質の移動に基づく微小なガラスプローブの先端や光ピンセットで捕捉した粒子の変位が観察され、この変位を測定することにより、モータ蛋白質分子と蛋白質フィラメントとの間に働いた力の強さの経時変化を測定することができるようになっている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
【0003】
また、レーザの放射圧を利用して、観察対象物面に垂直な方向のプローブの位置をフィードバック制御することにより、観察対象物面との距離を一定に保ちながら観察対象物面に垂直な方向の引力および斥力の非接触計測を行う分子間力顕微鏡が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
しかしながら、これらの方法では、プローブや粒子の熱揺らぎ及び外力に伴う変位を消失させて、水平な方向の力を測定する手段を考慮していなかったため、微小な粒子間の相対的な位置を数ナノメートルのオーダーで制御しながら水平方向の力を検出することができないという課題を残していた。そこで、その課題を解決するべく本出願人は、モータ蛋白質及び蛋白質フィラメント等、微小な粒子とベース物質との水平な方向の相対位置を数ナノメートルのオーダーで制御することを可能にした装置として、微小な粒子を固定しているプローブと、前記微小な粒子の移動に伴って位置変化する前記プローブを光圧用レーザの放射圧を利用して所定目的位置に静止固定するようフィードバック制御するプローブ位置制御機構と、前記光圧用レーザのレーザの放射出力を経時的に測定記録する測定手段とを備えて構成したものを開発している。(例えば、特許文献3参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平9−43434号公報
【特許文献2】
特開平7−12825号公報
【特許文献3】
特願2001−308744号公報
【非特許文献1】
TREND in Biotechnology vol.19 no.6 June 2001 P211−P216
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記装置で微小な力を測定する際には、測定に係る操作の前段階において微小な粒子をプローブの探針に固定せねばならないが、その場合には探針を複数の微小な粒子に接触させ所定の化学的手法によって固定するという方法を採っていた。その結果、図15にその一例を示したように、プローブ(1000で示す)の探針(1000aで示す)に複数の微小な粒子(1029で示す)が付着した状態のままベース物質(1030で示す)との間に作用する力を測定する可能性があるが、従来の装置においては、固定された微小な粒子の数を確認することができないため、微小な粒子一つ当たりの測定値を即時的に得ることは難しい。
【0008】
そこで、このような短所を解決すべく、微小な粒子のプローブに固定された数を確認することを可能とし、微小な粒子一つ当たりの力の測定値を得ることができるようにした優れた微小力測定装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、微小な粒子と所定のベース物質との間に働く力学的な力を測定するためのものであり、前記微小な粒子を固定しているプローブと、前記微小な粒子の移動に伴って位置変化する前記プローブを、光圧用レーザの放射圧を利用して所定目的位置に静止固定するようフィードバック制御するプローブ位置制御機構と、前記光圧用レーザの放射出力を経時的に測定記録する測定手段とを有してなる微小測定装置において、前記微小な粒子の前記プローブに固定された数を測定する粒子数測定機構を備えたことを特徴とする微小力測定装置である。
【0010】
なお、「プローブに固定された数を測定する」とは、プローブに固定された微小な粒子数を直接的或いは間接的に測り得るものであればよく、例えば粒子を視覚的に観察するようなものや、粒子数に相関関係を有する所定要素を観測或いは計測することによって判断するようなもの等を含むものとする。
【0011】
このようなものであれば、プローブに固定された微小な粒子の数を確認できるようになるため、微小な粒子をプローブに対して一つだけ固定することが可能となる。すなわち、一の微小な粒子とベース物質との間に作用する力の測定値を、得られた値が本当に一の微小な粒子の力かどうかを分析・確認等することなく即時的に得られるようになる。
【0012】
前記粒子数測定機構としては、全反射蛍光観察機構を備えたものが好適である。全反射蛍光観察機構によれば、微小な物質のプローブに対する固定の課程をリアルタイムで視覚によって直接的に観察できるからである。さらに、他の物質例えばベース物質の観察が可能な構成とすることも容易に実施でき、このようにすれば微小な物質とベース物質との位置関係の調整をも行うことができるようになり、これらの相互作用を適正な状態で測定することができるようになる。
【0013】
また、その全反射蛍光観察機構の好適な具体的態様としては、励起光レーザを対物レンズから観察対象物面に対して照射し全反射するようにしたものが挙げられる。このようなものであれば、観察対象物面より上方に、プローブの設置空間を確保することが容易となる。
【0014】
前記プローブの少なくとも前記光圧用レーザに照射される領域を、非金属の誘電体によって構成するようにすれば好ましい。照射領域が光圧用レーザから光照射を受けた場合にも自由電子の振動に基づく発熱を生じないために、プローブが変形・劣化することなく高い精度で適正な測定値を得られるようになるからである。このように可及的に正確な測定値を得られるようにすれば、一の微小な粒子の力の測定を可能としている本発明の装置の有用性を、極めて向上することができる。加えて、プローブの使用可能回数及び時間を増やし、部品の交換によるコスト増大を防止することも可能となる。なお、非金属の誘電体としては、ガラス、石英ガラス、水晶、シリコン、ダイヤモンドなどが挙げられる。
【0015】
このようなプローブの好ましい具体的態様としては、微小な粒子を固定する探針とこの探針に接続し前記光圧用レーザが照射される領域たる光照射部とこの光照射部を支持する支持部とを備えて構成しているものが挙げられる。
【0016】
光照射部としては、板状ガラスによって構成したものや、プリズムによって構成したものが挙げられる。
【0017】
支持部の具体的な態様としては、ベース物質を観察対象物面に固定するようしておき、その観察対象物面に対して水平方向へ移動できるように構成したものが挙げられる。このようなものの場合、光照射部と支持部とを一体の板状体となるように形成し、これら一体の光照射部及び支持部を観察対象物面に対して垂直方向に設置するようにすれば、製造を簡単にすることが可能である。また、探針に固定した微小な粒子の観察対象物面に対して垂直方向な動きに対応させるためには、前記支持部を観察対象物面に対してさらに垂直方向への移動可能に構成するようにすればよい。
【0018】
装置の簡素化・簡略化のためには、光圧用レーザを対物レンズから照射することによりレーザ放射圧を与えるようにすればよい。
【0019】
プローブ位置制御機構の具体的構成としては、プローブに対して光照射を行う位置検出用光照射手段と、分割光ダイオードに前記光照射による干渉像を映し出す投影手段と、前記干渉像によりプローブの位置を検出測定する検出手段とをプローブの位置検出手段として備え、さらに前記検出手段による検出結果よりプローブに照射する光圧用レーザの強度を調節する調節手段を有しているものが挙げられる。
【0020】
熱によるプローブの揺らぎの抑制に関しては、前記プローブ位置制御機構において、プローブの揺らぎを二乗平均で変位換算して0.6ナノメートル以下で保持していることを監視制御することで、熱揺らぎによるプローブの揺らぎを防止するようにすることが挙げられる。
【0021】
さらに、光圧用レーザの照射方向に対して微小な粒子が順方向或いは逆方向の移動する場合に関わらず、測定を可能にするためには、一定のバネ定数を有するプローブを固定器に接続し、該プローブに任意の強度の放射圧を負荷させ、動的な平衡が保持できるようオフセット機能を付加させるようすることが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0023】
この微小力測定装置は、タンパク質等の微小な粒子をプローブ1に固定し、その微小な粒子と観察対象物面2aに固定したベース物質との間において作用する力学的な力を測定するように構成したものであり、図1に機器構成図、図2に機能構成図を示しているように、前記プローブ1と、前記微小な粒子の移動に伴って位置変化するプローブ1を、光圧用レーザの放射圧を利用して所定目的位置に静止固定するようフィードバック制御するプローブ位置制御機構Aと、光圧用レーザの放射出力を経時的に測定記録する測定手段Bとしての機能を有するものである。
【0024】
より具体的に説明すると、まずプローブ1は、図3〜6に示すように、微小な粒子を固定する探針1aと、この探針に接続し前記光圧用レーザが照射される領域たる光照射部1b及びこの光照射部1bを支持する支持部1cとして機能する薄板状のカンチレバー1dとを備えて構成している。
【0025】
探針1aは、本実施形態においては、ZnOウイスカーによるものを採用し、この探針1aの先端部に蛋白質等の微小な粒子を固定するようにしている。なお、固定方法としては、金をこの探針1aに付け微小な粒子である蛋白質の一部をSH基で修飾して結合させる方法や、探針1aにニッケルを付けHisタグを蛋白質に融合して結合する方法や、アビジンとビオチンの相互作用により結合させる方法が挙げられる。
【0026】
また、カンチレバー1dは、例えば長さ200μm、幅20μm、厚さ100nmに成形し、探針1aを取り付けた自由端側を前記光照射部1bとして、また図示しない任意の固定器具に取り付けた基端側を前記支持部1cとしての機能を兼ねるようにしてある。また、バネ定数を約0.1pN/nmとなるように設定して観察対象物面2aに対して水平方向に移動できるように、かつ図5及び6に示しているように観察対象物面2aに対して垂直となるように前記固定器具に片持ち状に取り付けてある。なお、観察対象物面2aとは、探針1aに固定した微小な粒子が移動する場所であり、通常はスライドガラス2を用いる。そして、本実施形態においては、光照射部1b及び支持部1cとして機能するこのカンチレバー1dを、非金属の誘電体である板状ガラスによって構成している。
【0027】
プローブ位置制御機構Aは、光圧用レーザをプローブ1に照射する照射手段A1と、前記プローブ1に対して位置検出用の光照射を行う位置検出用照射手段A2と、分割光ダイオードに前記位置検出用照射手段A2の光照射による干渉像を映し出す投影手段A3と、前記干渉像によりプローブ1の位置を検出測定する検出手段A4と、前記検出手段A4による検出結果よりプローブ1に照射する光圧用レーザの強度を調整する調整手段A5とを備えて構成している。
【0028】
照射手段A1は、光圧用のレーザを照射する第1のレーザ光源3の光線を、EOM(電気光学変調器)4によってその照射強度の調整を行い、光圧用レーザレンズ5を通過させて、第1の反射鏡6で反射させ、請求項11記載の対物レンズに相当する第1対物レンズ7に入射し集光してプローブ1に照射するように構成している。なお、図示例のものには示していないが、EOM4から出力するレーザ光線を複数の集光レンズや反射鏡で反射させて第1対物レンズ7に入射するように構成してあってもよい。本実施形態においては、光圧用レーザとして、ガラスに吸収がほとんど見られない赤外線領域の波長のYAG(YittriumAluminium Garnet)レーザ(1064nm、500mW)を採用している。また、板状をなす光照射部1bの表面に対して斜め方向に照射するように設定しており、本実施形態においては、その入射角を約80°としている。これは、図7に示すように、P偏光及びS偏光において、その入射角とガラス製のカンチレバー1dに懸かる力との関係から最も大きな力が得られる角度を選択したものである。なお、図8に示すように、この光圧用レーザの有無で確実にプローブ1の位置が変化し再現性ある結果を示すことは確認できている。さらに、図9に示すように、光圧用レーザの強度とプローブ1に懸かる力とに比例関係が在ることも確認できている。なお、本実施形態の微小力測定装置は、図10に示しているように、プローブ1に任意の強度の光圧を負荷させたオフセット機能を与えて、プローブを動的平衡で所定目的位置に静止するようにしており、オフセットに要する力として、光圧用レーザの放射圧を、プローブ1に固定した微小な粒子が持つ力より十分大きいものに設定している。例えば、微小な粒子として蛋白質の運動を測定する場合には、この運動の力よりも大きな力でよいので8pNを超え好ましくは25pNの範囲で設定すればよい。
【0029】
位置検出用光照射手段A2は、位置検出用の第2のレーザ光源8の光線を、ビームエクスバンダ9で広げてから、第2の反射鏡10で反射させ、図6に示しているように前記第1対物レンズ7に入射し集光してプローブ1にフォーカス(クロス)して照射するように構成している。なお、図1に示すように、第2のレーザ光源8による光線を、ビームスプリッタ20、23(後述)を通し、その透過光を利用している。また、位置検出用レーザは、プローブ1に対しては特段の作用を及ぼさないように構成する必要があるもので、本実施形態においては、YAGレーザ(532nm、100μW)を採用している。
【0030】
投影手段A3は、光照射部1bを通過した位置検出用レーザ光線を第2対物レンズ12に入射させ、第3の反射鏡11で反射させて分割光ダイオードたるニ分割フォトダイオード13内でプローブ干渉像を得るように構成している。
【0031】
検出手段A4は、前記ニ分割フォトダイオード13に接続したI−V変換器14及び差動増幅器15を有する位置検出用増幅器16によって、前記干渉像を位置信号として電気信号に変換し、さらにA−D変換器17でデジタル信号に変換して、その出力信号をデータ収録用のコンピュータ18に集積記録してモニターできるように構成している。
【0032】
調整手段A5は、前記位置信号をフィードバック回路19によってフィードバック信号に変換させ、EOM4にその信号を送信して光圧用レーザの強度を調整して、プローブ1を静止固定させるように構成している。このとき、図3に示しているようにフィードバック制御により微小な粒子が作用した力と反対向きに光圧用レーザの放射圧を作用させ、見た目の上でプローブ1が静止させるようにしてある。ここで、プローブ1に固定した微小な粒子の運動及びバックグラウンドとして熱による揺らぎがプローブ1に生じるが、位置信号をフィードバック回路19へ入力し目標値信号へ追従させることにより、プローブ1の揺らぎを二乗平均変位に換算して0.6ナノメートル以下に抑えるように設定している。なお、プローブ1の位置が変位することにより、この干渉縞が変化するが、この変化量はプローブ1の位置変化と一定の相関関係を持って変化することがわかっているので、定量的にプローブ位置の測定が可能である。
【0033】
測定手段Bは、前記第1のレーザ光源3或いはEOM4に接続した前記コンピュータ18或いは図示しない専用の制御装置等によって放射出力を経時的に測定し、間接的にプローブ1に懸かる力学的な負荷を測定できるようにしたものである。
【0034】
しかして、本実施形態の微小力測定装置は、さらに前記微小な粒子のプローブ1に固定された数を測定する粒子数測定機構たる全反射蛍光観察機構Cを備えている。
【0035】
全反射蛍光観察機構Cは、励起光を観察対象物面等の所定の面に対して全反射させることによって生じるエバネッセント場において励起される蛍光物質を観察する、いわゆる全反射蛍光観察顕微鏡の原理に基づくものである。本実施形態では、微小な粒子の探針1aに固定された数を確認可能に観察できるようにするとともに、ベース物質を観察できるようにしており、微小な粒子に標識した所定の蛍光物質及びベース物質に標識した前記蛍光物質とは異なる蛍光物質をそれぞれ励起させる波長のレーザ光線を、観察対象物面2aに対して全反射するように設定した入射角度で照射して、観察対象物面2aから約100nmの範囲にエバネッセント場が形成されるようにしている。
【0036】
詳述すると、まず微小な粒子を観察するための励起光には、前記位置検出用照射手段A2を構成する第2のレーザ光源8を利用しており、すなわちYAGレーザ(532nm、500μW)を用いている。そして、第2のレーザ光源8からの光線を、ビームスプリッタ20によって分岐し、その反射光をビームエキスパンダ21で広げ、集光レンズ22を通し、ミラーMRで反射して、再びビームスプリッタ23によって反射し、さらに全反射光学系の光へ戻してから前記第2の反射鏡10で反射させて、第1対物レンズ7へ通し下方から観察対象物面2aを照射するようにしている。ここで、前記集光レンズ22によって第1対物レンズ7の後焦点面へ集光するように調整することにより、観察対象物面2aにおいて平行光を得、ミラーMRの位置を調整することにより、観察対象物面2aに対して全反射する入射角度を得るようにしている。なお、前記第2のレーザ光源8を、位置検出用光源として機能させる場合と励起用光源として機能させる場合とで使い分けるために、例えば図示しないシャッタを設置して照射のon・offを調整できるようにしている。
【0037】
一方、ベース物質を観察するための励起光には、ブルーレーザ(473nm、500μW)を採用しており、励起用の第3のレーザ光源24の光線をビームエスクパンダ25、集光レンズ26に通し、第3の反射鏡27で反射させて第1対物レンズ7を通じて観察対象物面2aを下方側から照射している。
【0038】
そして、これらそれぞれの励起光の照射領域を、例えばCCD28によって撮像して、その蛍光の様子を図示しないモニターに画像として表示するようにしている。
【0039】
以上のように構成した微小力測定装置によって、図11に示したように微小な粒子たるモータ蛋白質(キネシン)29とベース物質たるフィラメント蛋白質(微小管)30との間に作用する力を測定する場合の動作等について説明する。
【0040】
まず、プローブ1の探針1aにモータ蛋白質29を固定してその微小力を測定するまでの過程について説明する。なお、あらかじめ、モータ蛋白質29をCy3等の所定の蛍光物質で標識するとともに、フィラメント蛋白質30をAlexa488等の所定の蛍光物質で標識しておく。観察対象物面2aに固定した蛍光標識済みのフィラメント蛋白質30の位置を確認できるように、第3のレーザ光源24による励起光が観察対象物面2aに照射されると、CCDカメラ28がその励起光による蛍光の状態を撮像し、その画像がモニターに映し出される。次に、第2のレーザ光源8が、励起光用光源として観察対象物面2aに対して全反射するように照射されると、CCDカメラ28がこの励起光による蛍光の状態も同様に撮像し、その画像がモニターに映し出される。これにより、モータ蛋白質29の位置を確認することができる。そして、プローブ1は、所定のプログラムに従ってスキャンしてモータ蛋白質29を探針1aで拾い上げる。この際、前記第2のレーザ光源8による励起光を照射し続けておき、探針1a上の蛍光スポットが一段階で消えることが観察されれば、一分子が固定されたことを確認できることになる。その後で、第3のレーザ光源24から光線が照射されるとともにこの励起光に基づく蛍光状態がモニターに表示されるので、フィラメント蛋白質30の位置を画面上で確認しながら探針1aをそのフィラメント蛋白質30上にデポジットすることができる。
【0041】
そして、このように測定準備が完了した後、測定開始信号の入力により、第2のレーザ光源8はプローブ1の位置検出用として機能するように切り替えられるとともに、光圧用の第1のレーザ光源3の照射が開始される。具体的には、第1のレーザ光源3からのレーザ光線は、カンチレバー1dの光照射部1bの表面に対して第1対物レンズ7を通じて入射角80°で直径約20μmの範囲に照射される。ここで、ガラスからなる光照射部1bに対して光圧用レーザが照射される(図中F1で示している)と、図3及び4に示したように、入射角に依存した割合で一部が反射し(図中F2で示している)、一部が屈折し(図中F3で示している)、透過して出射する(図中F4で示している)ことになる。
【0042】
一方、第2のレーザ光源8から出力されたレーザ光線は、ビームエクスバンダ9で広げられ、第2の反射鏡10に反射され、第1対物レンズ7に入射し集光され、プローブ1の位置を検出する。プローブ1を通過した位置検出用レーザは、第2対物レンズ12に入射し、第3の反射鏡11に反射される。そして、プローブ1の位置を反映して、ニ分割フォトダイオード13内でプローブ干渉像が得られる。ここで、プローブ1は、熱揺らぎによるランダムに変位するが、これは干渉像の動きとして検出される(図12、13)。この干渉像が、位置検出用増幅器16によって位置信号として電気信号に変換され、さらにA−D変換器17でデジタル化され、コンピュータ18に入力される。コンピュータ18では、熱揺らぎ等によるバックグラウンドを二乗平均変位に変換計算する。また、前記位置信号がフィードバック回路19に入り、フィードバック信号に変換される。このフィードバック信号が、EOM4に移行し、そのフィードバック信号に応じて第1のレーザ光源3の照射強度が調整される。
【0043】
そして、フィードバック信号により調整された光圧用レーザの放射圧によって探針1aに固定したモータ蛋白質29による力の発生にかかわらず、プローブ1は、見た目上、静止固定される。この際、図12に示しているフィードバックをかけなかったときの熱揺らぎによるプローブの変位が、図13に示しているように、フィードバック制御によって約0.6ナノメートルの精度で制御して固定できたのと同様に制御できる。なお、本実施形態ではオフセット機能を付加させているので、図10に示しているように、プローブ1に固定されたモータ蛋白質29が光圧用レーザ照射方向に逆らう向きに移動する場合には、放射圧に懸かる強度は、オフセットに懸かる力と前記モータ蛋白質29の移動に伴う力が加算された力に相当することになる。一方、前記モータ蛋白質29が光圧用レーザ照射方向と同じ向きに移動する場合には、光圧用レーザの放射圧は、オフセットに懸かる力からモータ蛋白質29の移動に伴う力を減じた力に相当することになる。
【0044】
そして、カンチレバー1dのバネ定数を用い、フィードバック信号とプローブ1に対する光圧用レーザの放射圧との関係を求め、フィードバック信号を解析することにより、モータ蛋白質29とフィラメント蛋白30との間に作用する力を得ることができる。
【0045】
以上のように説明した本実施形態の微小力測定装置は、粒子数測定機構たる全反射蛍光観察機構Cを組み込んだので、微小な物質たるモータ蛋白質(キネシン)29を探針1aに固定する過程を、リアルタイムで直接視覚によって観察・確認することができ、モータ蛋白質29一分子のみを探針1aに固定させることが可能である。その結果、モータ蛋白質29一分子あたりの力(滑り力)を適正に測定できる。
【0046】
また、本実施形態の全反射蛍光観察機構Cは、ベース物質たるフィラメント蛋白質30をも観察することができるものとしたため、フィラメント蛋白質30の位置を確認しながらモータ蛋白質29を固定した状態の探針1aを適正な位置にデポジットすることができる。すなわち、モータ蛋白質29とフィラメント蛋白質30との間に作用する力を正確に測定できる。
【0047】
また、モータ蛋白質29を観察するための励起用レーザ及びフィラメント蛋白質30を観察するため励起用レーザを両方とも、第1対物レンズ7から観察対象物面2aに対して下方から照射して全反射するように構成したので、観察対象物面2aに載置したフィラメント蛋白質30の上方に、カンチレバーを配置する空間が容易に確保でき、装置の設計・製造がしやすくなる。
【0048】
また、本実施形態では、プローブ位置制御機構Aの構成要素である第2のレーザ光源8を、全反射蛍光観察機構Cを構成する励起用のレーザ光源としても機能するようにしたので、部品点数を低減できて低コスト化を期待できるとともに、装置のコンパクト化も可能である。
【0049】
また、光圧用レーザに照射される光照射部1bとしての機能を有するカンチレバー1dをガラスによって構成しているため、金属でコーティングしたカンチレバーと比較して、熱の発生に基づく変形を防止して、正確なデータを得ることができる。加えて、本実施形態の装置は、上述したように微小な粒子一つ当たりの力の適正な測定が可能であるため、このようなガラスを素材としたカンチレバー1dを採用したことによる測定値の正確さの向上が相乗効果となり、従来にない極めて信頼度の高いデータを提供することができる。また、熱による変形を防止することで長期間プローブ1を使用することが可能となり、コストの低減も期待できる。さらに、非金属の誘電体としてガラスを採用しているので手に入れやすくまた加工も簡単である。
【0050】
また、本実施形態では、光圧用レーザは、上述したようにEOM4で強度調整をし、光圧用レーザレンズ5、第1の反射鏡6、第1対物レンズ7を介してプローブ1に到達するようにしている。位置検出用レーザは、位置検出用レーザ光源8からの光線を、ビームエクスバンダ9、第2の反射鏡10、第1対物レンズ7を介してプローブ1に到達させるようにしている。さらには、微小な粒子を全反射観察するための機構も、第2のレーザ光源8を分岐して、ビームスエクパンダ21、集光レンズ22、第2の反射鏡10、第1対物レンズ7を介して観察対象物面2aに到達させるようにしている。ベース物質を全反射観察するための励起用レーザも、第3の光源24の光線を、ビームエクスバンダ25、集光レンズ26、第3の反射鏡27、第1対物レンズ7を介して観察対象物面2aに到達させるようにしている。すなわち、これらのようにすべて比較的簡単で且つ柔軟に扱うことのできる光学系を採用しているので、波長など異なる複数の光源を容易に接続することができる。くわえて、光圧用レーザ、位置調整用レーザ及び励起用レーザすべてを、第1対物レンズ7を通過するように設定したので装置の構成を簡素化し、嵩張るのを防ぐことができる。
【0051】
また、プローブ1にオフセット機能を付加させているので、プローブ1に固定した微小な粒子が、観察対象物面2aに対して左右何れの方向に移動しても測定できる。
【0052】
また、本実施形態の微小力測定装置では、プローブ1に光圧用レーザを照射する照射手段A1を500mWのYAGレーザとEOM4とを備えて構成したので、最大30pNの力を利用して、フィードバック制御が0.6nm rmsで行えることも実験で明らかとなった。すなわち、非常に高い精度での制御が行えるため、微小な粒子の力をより正確に測定することが可能である。
【0053】
本発明は、上記実施形態に限られない。
例えば、全反射蛍光観察機構が、上述のブルーレーザを励起光としてモータ蛋白質を一分子観察し、YAGレーザ等グリーンレーザを励起光としてフィラメント蛋白質を観察するようにしたものなど、励起用レーザに上記実施形態と異なる波長のレーザを利用したものであってもよい。
【0054】
また、全反射蛍光観察機構が、さらにモータ蛋白質の移動時におけるATP(蛍光標識済み)を観察できるようにしたものであってもよい。このようなものであれば、モータ蛋白質の力学的な力とATPの化学反応との関係を測定することができる。
【0055】
また、全反射蛍光観察機構が、微小な粒子のみを観察し得るものであってもよい。
【0056】
粒子数測定機構としては、モータ蛋白質を微小なビーズにある一定の比率で結合させ、微小力測定時に、ビーズ:モータ蛋白質比の関数としてモータ蛋白質により駆動されるビーズの割合をプロットし、この割合で粒子数を判断するようなものであってもよい。すなわち、前記割合が十分小さいとき、すなわちほとんどのビーズにモータ蛋白質が結合されていないような条件のときに観察される動くビーズは一分子のモータ蛋白質しか固定されていないということを利用したものである。
その他、測定される微小力を量子化しておき、その最小単位の力が一分子によるものということを判断基準として用いるようにした粒子数測定機構であってもよい。
【0057】
プローブが、照射される領域のみをガラスによって構成したようなものであってもよいし、探針を含めたプローブ全体をガラスで構成したようなものであってもよい。光照射部を構成する素材としては、非金属の誘電体であれば、ガラスに限らず、例えば石英ガラス、水晶、シリコン、ダイヤモンドのようなものであってもよい。
【0058】
また、プローブが、光照射部と支持部とを別体に形成したようなものであってもよい。その他、プローブを構成する素材は、上記のような非金属の誘電体に限らず、例えばガラスに金属でコーティングした光照射部及び支持部(カンチレバー)を備えたようなプローブであってもよい。
【0059】
さらに、図14に示したように、探針100aと、プリズムによって構成した光照射部100bと、この光照射部100bとは別体の円柱状乃至角柱状の支持体100cとを備えたプローブ100を有するようなものであってもよい。この支持部100cは、光照射部100bよりもその径を小さく設定し、観察対象物面2aに対して水平方向に移動可能であり、なお且つ垂直方向への移動可能となるようにしている。なお、上記実施形態と同様の構成には同符号を付して示している。このようなプローブ100であっても、光圧用レーザの照射に基づく熱の発生を抑えて正確な測定値を与えることが可能である。また、図中入射光をF1、反射光をF2で示しているように、プリズムであれば光圧用レーザの全反射が可能であるので、測定に必要な光圧用レーザの照射強度を抑えることも可能である。加えて、このようなプローブ100であれば微小な粒子が移動する際の観察対象物面2aに対して垂直方向への力が生じた場合に、その力をこの支持部100cの動きにより吸収することができるので、探針1aに固定した微小な粒子をつぶすことなく測定を行うことができる。
【0060】
また、微小な粒子としては、蛋白質に限らず、例えばDNA、RNA、ATPなど他の微小粒子、細胞などであってもよい。
【0061】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0063】
すなわち、本発明の微小力測定装置によれば、粒子数測定機構を備えたので、プローブに固定された微小な粒子の数を確認でき、微小な粒子をプローブに対して一つだけ固定することが可能である。すなわち、一の微小な粒子とベース物質との間に作用する力の測定値を、得られた値が本当に一の微小な粒子の力かどうかを分析・確認等することなく即時的に得ることができる。
【0064】
特に、粒子数測定機構を全反射蛍光観察機構を備えたものとした場合には、微小な物質のプローブに対する固定の課程をリアルタイムで視覚によって直接的な観察ができるので、一の微小な粒子のみのプローブに対する固定を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す機器構成図。
【図2】同実施形態を示す機能構成図。
【図3】同実施形態における光圧用レーザがプローブに照射された様子を示す説明図。
【図4】同実施形態における光圧用レーザが観察対象物面を通してプローブに照射された様子を示す説明図。
【図5】同実施形態におけるプローブと観察対象物面との様子を示す部分斜視図。
【図6】同実施形態における位置検出用レーザがプローブに照射される様子を示す説明図。
【図7】同実施形態において、プローブに対する光圧用レーザの入射角と、プローブに作用する力との関係を示すグラフ。
【図8】同実施形態において、光圧用レーザの放射によるプローブの位置変化の影響を、光圧用レーザの強度を変化させた場合での結果を示すグラフ。
【図9】同実施形態において、光圧用レーザの強度とプローブに懸かる放射圧との関係を示すグラフ。
【図10】同実施形態におけるオフセット機能を示す説明図。
【図11】同実施形態において、モータ蛋白質とフィラメント蛋白質との間に作用する力を測定する場合を示す図。
【図12】同実施形態において、フィードバック制御をかけなかった場合のプローブの熱揺らぎによる変位の経時的変化を示すグラフ。
【図13】同実施形態において、フィードバック制御をかけた場合のプローブの熱揺らぎによる変位の経時的変化を示すグラフ。
【図14】本発明の別の実施形態の要部示す斜視図。
【図15】従来の装置による測定時の様子を示す図。
【符号の説明】
1・・・プローブ
1a・・・探針
1b・・・光照射部
1c・・・支持部
2a・・・観察対象物面
7・・・対物レンズ(第1対物レンズ)
13・・・分割光ダイオード(ニ分割フォトダイオード)
29・・・微小な粒子(モータ蛋白質)
30・・・ベース物質(フィラメント蛋白質)
100・・・プローブ
100a・・・探針
100b・・・光照射部
100c・・・支持部
A・・・プローブ位置制御機構
A2・・・位置検出用照射手段
A3・・・投影手段
A4・・・検出手段
A5・・・調整手段
B・・・測定手段
C・・・粒子数測定機構(全反射蛍光観察機構)

Claims (14)

  1. 微小な粒子と所定のベース物質との間に働く力学的な力を測定するためのものであり、
    前記微小な粒子を固定しているプローブと、
    前記微小な粒子の移動に伴って位置変化する前記プローブを、光圧用レーザの放射圧を利用して所定目的位置に静止固定するようフィードバック制御するプローブ位置制御機構と、
    前記光圧用レーザの放射出力を経時的に測定記録する測定手段とを有してなる微小測定装置において、
    前記微小な粒子の前記プローブに固定された数を測定する粒子数測定機構を備えたことを特徴とする微小力測定装置。
  2. 前記粒子数測定機構が、全反射蛍光観察機構を備えたものである請求項1記載の微小力測定装置。
  3. 前記全反射蛍光観察機構が、励起光レーザを対物レンズから前記観察対象物面に対して照射するものである請求項2記載の微小力測定装置。
  4. 前記プローブの少なくとも前記光圧用レーザに照射される領域を、非金属の誘電体によって構成している請求項1乃至3何れかに記載の微小力測定装置。
  5. 前記プローブが、前記微小な粒子を固定する探針と、この探針に接続し前記光圧用レーザが照射される領域たる光照射部と、この光照射部を支持する支持部とを具備したものである請求項4記載の微小力測定装置。
  6. 前記光照射部を、板状ガラスによって構成している請求項5記載の微小力測定装置。
  7. 前記光照射部を、プリズムによって構成している請求項5記載の微小力測定装置。
  8. 前記ベース物質を観察対象物面に固定し、前記支持部を前記観察対象物面に対して水平方向への移動可能に構成している請求項5乃至7何れかに記載の微小力測定装置。
  9. 前記光照射部と支持部とを一体の板状に成形し、これら一体の光照射部及び支持部を前記観察対象物面に対して垂直方向に設置している請求項8記載の微小力測定装置。
  10. 前記支持部を、さらに観察対象物面に対して垂直方向への移動可能に構成している請求項8記載の微小力測定装置。
  11. 前記光圧用レーザを対物レンズから照射することによりレーザ放射圧を与えるようにしている請求項1乃至10何れかに記載の微小力測定装置。
  12. 前記プローブ位置制御機構が、
    前記プローブに対して光照射を行う位置検出用光照射手段と、
    分割光ダイオードに前記光照射による干渉像を映し出す投影手段と、
    前記干渉像によりプローブの位置を検出測定する検出手段と、
    前記検出手段による検出結果よりプローブに照射する光圧用レーザの強度を調節する調節手段とを備えている請求項1乃至11何れかに記載の微小力測定装置。
  13. 前記プローブ位置制御機構を、プローブの揺らぎを二乗平均で変位換算して0.6ナノメートル以下で保持していることを監視制御することで、熱揺らぎによるプローブの揺らぎまたは外力によるプローブの変位を防止するように構成している請求項1乃至12何れかに記載の微小力測定装置。
  14. 一定のバネ定数を有するプローブを固定器に接続し、そのプローブに光圧用レーザによる任意の強度の放射圧を負荷させ、動的な平衡が保持できるようオフセット機能を付加している請求項1乃13何れかに記載の微小力測定装置。
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