JP2004309266A - 異物検査装置および異物検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速化可能な簡単な計数や判別によって、異物を塊異物と糸状異物に大まかに種分けすると共に、そのサイズを的確に判断することで極小の異物から巨大異物までの的確な異物検査を行なうことができる異物検査装置および異物検査方法。
【解決手段】各検出対象点pの座標位置X,Yを用いて1つの異物であると解釈できる検出対象点群9aを1つの異物7aに属するものとしてグループ分けすると共に、各グループ9aを構成する検出対象点pの数Naおよび縦横の幅Wx,Wyから異物7aの形状が糸状異物であるか塊異物であるかを判別し、各グループの属する異物が塊異物のときに検出対象点の大きさと位置情報を求めて出力し、この異物が糸状異物7aのときに検出対象点8aの数を糸状異物の幅に相当する係数αで除算したものを異物の長さLとして出力。
【選択図】 図3
【解決手段】各検出対象点pの座標位置X,Yを用いて1つの異物であると解釈できる検出対象点群9aを1つの異物7aに属するものとしてグループ分けすると共に、各グループ9aを構成する検出対象点pの数Naおよび縦横の幅Wx,Wyから異物7aの形状が糸状異物であるか塊異物であるかを判別し、各グループの属する異物が塊異物のときに検出対象点の大きさと位置情報を求めて出力し、この異物が糸状異物7aのときに検出対象点8aの数を糸状異物の幅に相当する係数αで除算したものを異物の長さLとして出力。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異物検査装置および異物検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平8−94536号公報
近年、ブラウン管に代わる小型かつ軽量の表示装置として、液晶表示パネルやプラズマディスプレイなどの平面表示パネルを用いた平面表示装置(FPD)が注目されるに至っている。図8は一例として液晶表示パネル2の一部を拡大して示す図である。図8において、2Aは液晶表示パネル2の液晶部分、2B,2Cはこの液晶部分2Aを上下から挟んで保持するガラス板、2D,2Eはガラス板2B,2Cの上下に貼着される偏光板、7は偏光板2D,2Eとガラス板2B,2Cの間に挟まれた異物である。
【0003】
前記異物7によって生じた散乱光Lsは表示欠陥として現れるので、この異物7の大きさや形によっては表示欠陥が大きく現れて液晶表示パネルが使用不能となることもあった。そこで、平面表示パネルの品質を検査する装置として、CCDアレイセンサなどよりなる光学センサを用いた検査装置が開発され、この種の検査装置に関する出願も多数行われるに至っている。
【0004】
そして、前記平面表示パネルの検査装置は、一般的に複数の受光素子を配列してなるセンサと、この受光素子に平面表示パネルの像を結像させる光学系と、センサによって検出された映像信号を信号処理することにより表示欠陥(すなわち異物7など)の位置や大きさなどを検出する演算処理部とを有している。
【0005】
また、前記平面表示パネルの検査装置では、前記センサとして受光素子を二次元方向に並べてなるエリアセンサを用いることがある。この場合には、このエリアセンサを固定的に設けて平面表示パネルの全面の画像を一度に取り込むことができ、これによって大きな異物の位置を捕らえて、平面表示パネルが使用可能であるかどうかを判断することができる。
【0006】
しかしながら、近年では平面表示パネルの検査レベルが向上しており、受光素子を二次元方向に並べたエリアセンサでは精度に限界があるので十分に詳細な検査が不能であった。そこで、本出願人は前記センサを例えばその受光素子の並ぶ方向に直角な方向にスキャンするラインセンサ(TDIセンサを含む)とすることにより平面表示パネルの各部における異物の有無を光学的により詳細に検出する平面表示パネルの検査装置を提案し、実用化に至っている。
【0007】
つまり、前記ラインセンサは1列に並べられた複数の受光素子を有しており、このラインセンサの走査によって平面表示パネルの全面の画像を取り込み、これによって欠陥検査を行うことで、前記エリアセンサに比べてはるかに微細な微小領域を検査対象点として検査することで、肉眼では見分けることが困難であるような異物の有無を見分けられるように構成している。
【0008】
一方では、レーザ発光部とカルバノミラーなどの光走査用ミラーと光倍増管などの光検出器を用いて、レーザ光を走査しながら平面表示パネルに照射することで異物による散乱光から異物の位置および大きさなどを検査可能とすることも考えられている。また、このような異物検査装置では、異物の光散乱強度から推定した径と、1つの異物から得られたと考えられるものを1つのグループとした(グルーピング)信号数を投影面積と等価と考えた径のいずれか、または両方から異物の大きさを推定していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ラインセンサやエリアセンサを用いて検査を行なう異物検査装置では、検査対象点が詳細になればなるほど、取り込んだ情報量が膨大になり、その画像処理に多大の時間がかかるという問題があった。
【0010】
特許文献1には半導体ウェハや液晶ガラス基板などの製造プロセスにおいて、ラインセンサやエリアセンサから得られた欠陥の像を画像処理することにより、各欠陥の面積、周囲長、フェレ径、円形度、重心位置などをそれぞれ算出し、欠陥の種類としてレジスト塗布不良、露光不良、現像不良、キズ、ゴミなどを判別することが示されている。
【0011】
ところが、通常の平面表示パネルの検査においては、異物の形状に対する詳細な判別は不要であるだけでなく、時間のかかる画像処理は生産性の低下を招くものとなるので、好ましくなかった。また、検査対象物の最小表示画素(サブピクセル)よりもさらに小さい検査対象点に分けて画像処理する高精度のラインセンサによって検出された全画像信号について、その全てを画像処理して欠陥の面積、周囲長、フェレ径、円形度、重心位置を求めるには極めて長時間の演算処理と膨大な記憶容量が必要であった。
【0012】
また、平面表示パネルの検査においては、特に大きな異物の場合に、その全ての部分が検出対象点(すなわち、異物)として抽出されているとは限られないので、仮に多大の時間をかけて画像処理を行って、その面積、周囲長、フェレ径、円形度、重心位置などを求めたところで、これらの演算結果は全く意味のない値となることも少なくなかった。
【0013】
一方、レーザ光の照射に伴って生じる散乱光強度を検出する場合は、異物の大きさが光の波長より小さい領域などでは有効ながら、異物の大きさが光の波長を大きく越える大きさの場合は、散乱光強度が激しく振動し、その粒径の特定ができなかった。
【0014】
このため、現状では異物検査装置が検出した異物の座標位置に相当する部分の映像を例えばモニタ画面に表示させ、この状態で、作業者がモニタ画面の表示内容を確認することで肉眼で異物の大まかな形状(塊異物または糸状異物)を確認していた。そして、作業者は表示された異物が塊異物である場合にその大まかな外径を定規などを用いてモニタ画面表示から確認したり、目分量で大中小を分けるようにしていた。また、異物が糸状異物である場合にはモニタ画面に表示された異物に測定用の紐を重ねるように沿わせることで、その大まかな長さを確認していた。
【0015】
つまり、実際的な異物検査においては、異物が塊異物であるか糸状異物であるかの判断が行われており、この判断を高速かつ高精度に行なう異物検査装置がないので、この判断が作業者の肉眼で行なっていたが、この作業者の手作業による確認には時間と手間がかかることは避けられなかった。また、作業者によっては塊異物の大きさの判断や糸状異物の長さの測定が異なる場合もあり、良否の判断が作業者によって異なるなどして再現性が悪いという問題もあった。
【0016】
本発明は、上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、高速化可能な簡単な計数や判別によって、異物を塊異物と糸状異物に大まかに種分けすると共に、そのサイズを的確に判断することで極小の異物から巨大異物までの的確な異物検査を行なうことができる異物検査装置および異物検査方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の異物検査装置は、検査対象物を微細領域の検査対象点に分けて検査することにより、この検査対象点の中から異物に重なる点を検出対象点として抽出し、この検出対象点の座標位置を出力する検出部と、検出された各検出対象点を適宜処理して異物検査を行なう処理部を有する装置であって、この処理部が、各検出対象点の座標位置を用いて1つの異物であると解釈できる検出対象点群を1つの異物に属するものとしてグループ分けすると共に、各グループを構成する検出対象点の数および縦横の幅から異物の形状が糸状異物であるか塊異物であるかを判別し、各グループの属する異物が塊異物のときに検出対象点の大きさと位置情報を求めて出力し、この異物が糸状異物のときに検出対象点の数を糸状異物の幅に相当する係数で除算したものを異物の長さとして出力する機能を有することを特徴としている。(請求項1)
【0018】
すなわち、前記異物検査装置を用いることにより、異物が糸状異物であるか塊異物であるかの判別を、検出対象点のグループ分けと、各グループ内における検出対象点の計数と、単純な計算だけで行うことができる。また、異物の形状が糸状異物である場合はその長さを出力し、塊異物である場合にはその大きさを出力できる。つまり、極めて高速な自動判別であるにもかかわらず各異物を糸状異物と塊異物に分類できるだけでなく、作業者の手を煩わすことなく、糸状異物の長さまたは塊異物の大きさが出力される。
【0019】
したがって、作業者は異物検査装置の出力を用いて容易に検査対象物の合否判断が可能であると共に、糸状異物の長さや塊異物の大きさの統計をとるなどして、異物混入の原因を追求することも可能となる。
【0020】
なお、前記糸状異物のほとんどが前記偏光板2D,2Eが剥離したものであると考えられるので、その線幅は同じであると考えられ、図6には前記検出対象点の数(信号数)と、糸状異物の検出結果をモニタに表示させてその長さを計った結果を示す図である。図6に示されるように、信号数と糸状異物の長さにはおよそ直線14に示すような比例関係があり、この直線14を検量線とすることで、検出対象点の数を糸状異物の幅に相当する係数で除算して糸状異物の長さを求められることが分かる。
【0021】
前記検出部が、直線上に配列された複数の検出素子を備えたラインセンサと、このラインセンサをその検出素子の配列方向に直角な方向に走査させる走査駆動部とを有し、前記処理部が、前記走査駆動部の動作に伴ったラインセンサの検出値から各検査対象点の抽出、各検査対象点のグループ分け、グループ内の検出対象点の数の計数、縦横の幅の測定、糸状異物または塊異物の判別、および、異物の長さまたは塊異物の大きさの出力を同時に行なうものである場合(請求項2)には、走査駆動部によるラインセンサの走査に合わせて異物の大まかな形状(塊または糸状)とその形状に合わせた大きさや長さを出力することができる。つまり、処理部からの出力をさらに画像処理する必要は全くなく、異物の形状の特徴に合わせた異物の大きさを推定できる。
【0022】
なお、走査駆動部による走査と前記一連の演算を同時に行うことができるのは、前述の各処理の内容が、測定値を検出する処理ルーティンの中に入れ込める程度の単純な数値演算であることによるものである。
【0023】
前記糸状異物の判別を、前記縦横の幅から求められる矩形領域内の検査対象点の数に対する前記検出対象点の数の比が、所定の閾値以下であることによって行なう場合(請求項3)には、異物の大まかな形状の判断を簡単な割り算と比較によって行なうことが可能となり、それだけ実行速度を速くすることができる。
【0024】
また、前記検出部が異物上の検査対象点をすべて検出対象点として検出できなくても、糸状異物と塊異物の違いは矩形領域内の検査対象点の数に対する前記検出対象点の数の比(つまり検出対象点の占有率)から明瞭に区別できるものであり、単純ながらも確実な判断を行なうことができる。
【0025】
なお、検出部の特性によっては異物上の検査対象点を検出対象点として検出する確率が小さいこともあるが、このような場合でも、糸状異物と塊異物とでは明らかに前記占有率が異なるものである。したがって、予め検出部を用いて、糸状異物と塊異物の両方を検出し、このときの占有率をおのおの求めて糸状異物と塊異物を分ける前記閾値を設定することで、異物の形状判断の閾値を検出系の特性に合わせて設定することが可能となる。
【0026】
図7はある検出器を用いて種々の異物を検出したときの占有率を示す図である。図7において、半円糸、小への字糸、1/4弧状糸、直長糸、短糸、撚り糸、くの字糸、への字糸は何れも糸状異物であり、全て占有率が0〜25%までに納まっている。一方、ガラス小散乱光強、TFT傷、巨大塊異物は何れも塊異物と考えることができるが、これらは40%以上の占有率を有している。また、透明度の高いガラス片(ガラス片大透明度高)や極小さい粒状の異物が集合した塊(大塊集合)や粒状の小塊は塊状の異物ではあるものの肉眼では確認することが困難であり、欠陥の対象とはならないので無視することができる。したがって、図7に示す検出結果が得られた検出部を有する異物検査装置は前記閾値を30〜40%の間の何れかの値に設定することができる。
【0027】
本発明の異物検査方法は、検査対象物を微細領域の検査対象点に分けて検査することにより、この検査対象点の中から異物に重なる点を検出対象点として抽出し、この検出対象点の座標位置を出力すると共に、検出された各検出対象点を適宜処理して異物検査を行なう方法であって、処理部を用いて、各検出対象点の座標位置を用いて1つの異物であると解釈できる検出対象点群を1つの異物に属するものとしてグループ分けすると共に、各グループを構成する検出対象点の数および縦横の幅から異物の形状が糸状異物であるか塊異物であるかを判別させ、各グループの属する異物が塊異物のときに検出対象点の大きさと位置情報を出力させ、異物が糸状異物のときに検出対象点の数を糸状異物の幅に相当する係数で除算したものを異物の長さとしてこの長さと位置情報を出力させることを特徴としている(請求項4)。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1,2は、本発明の異物検査装置1の一例を示す図である。図1において、2は検査対象物である平面表示パネルの一例としての液晶パネル、3は液晶パネル2の表示面2aと平行する一つの方向(以下、縦方向という)Ydに摺動自在に形成された走査駆動部、4はこの走査駆動部3に設置されたセンサ(本例の場合は、ラインセンサまたはTDIセンサ)、5は各部を制御する演算処理装置である。
【0029】
液晶パネル2はその裏面から図外の光源によって均一な光が照射されており、かつ、演算処理部5からの制御によって任意の表示を行うために電気的に適宜の方法で接続されている。一方、走査駆動部3は例えば複数のラインセンサユニット4A,4B,…を並べて固定することで、1直線上(1列)に並べられたラインセンサ4を保持するブラケット3aと、このブラケット3aを液晶パネル2から所定の距離だけ離して固定するための保持部材3bと、この保持部材3bを縦方向Ydに走査移動させることでラインセンサ4を液晶表示面2aに対して一定速度で走査するためのモータ3cとを有している。
【0030】
図2に示すように、前記各ラインセンサユニット4A,4B,…はラインセンサ4を構成する複数の受光素子4aを有するセンサ本体4bと、液晶表示面2aを各受光素子4aに結像させるための光学系としての集光レンズ4cとを有しており、全てのラインセンサユニット4A,4B,…がまとめて1列のラインセンサ4を形成している。そして、ラインセンサ4は全体として液晶パネル2上の検査対象点(微細領域)を横方向Xd(センサの配列方向)に一列に直線状に結ぶように配置されて検査対象ライン2bを形成し、この検査対象ライン2bにおける像を検出する。
【0031】
すなわち、前記走査駆動部3を用いてラインセンサ4を縦方向Yd(横方向Xdに直角な方向)に走査させることにより、前記検査対象ライン2bを移動させて、各部における像の検出信号をラインセンサ4側で一定の蓄積時間の間蓄積した後にこの信号を吐き出すことで、液晶パネル2の全面における透過光(散乱光Lsも含む)を検出する。
【0032】
そして、検出した透過光を液晶パネル2の表示内容(正常表示した場合に得られる像)と比較することにより、検査対象点の中から所定の閾値を越えたものを検出対象点として抽出する。例えば、対象が背景より明るいゴミのとき正側へ越え、背景より暗いゴミのときは負側へ越える。また、この検出対象点を検出したラインセンサユニット4A,4B,…とセンサ素子番号から決まる検出対象点の横方向Xdの位置Xと、このときのモータ3cに設けたエンコーダの出力などから求められる縦方向Ydの位置Yを出力することによって、図8に示した液晶パネル2の偏光板2D,2E間の異物7の位置情報X,Yをメモリに格納することで異物像を形成する。
【0033】
前記演算処理装置5は例えばパソコンであり、前記各ラインセンサユニット4A,4B,…からの検出信号をそれぞれ適宜処理してパソコン5に入力する例えば入力ボード(以下、処理部6という)を有している。また、パソコン5は前記各部3,4からなる検出部1Aを適宜制御することにより異物検査装置1の全体を制御する。
【0034】
前記ラインセンサ4によって得られる異物像は異物7(図8)から生じ、各ラインセンサユニット4A,4B,…の方向へ投影された散乱光Lsの像である。ところが、この異物像は異物7によっては、部分的に断裂したり、光学レンズ4cの焦点ぼけなどにより実際の大きさより広がったり、縮まった像として得られることがある。
【0035】
図3,4は前記ラインセンサ4が検出した異なる形状の異物7の例を示しており、pはラインセンサ4が検出可能である例えば一辺が40μm未満の矩形の微小領域からなる検査対象点を示している。この検査対象点pの大きさは液晶パネル2の最小表示単位であるサブピクセルの大きさよりも十分に小さいものであり、液晶パネル2の詳細部分における欠陥や異物の有無を判断可能に構成されている。
【0036】
図3において、7aは例えば幅50μm程度の糸状異物、8a(8a1 〜8a60)はラインセンサ4の出力を用いて前記処理部6が検出対象点とした各微小領域、9aは前記異物7aに属するものとしてグループ分けされた隣接する検出対象点8aからなるグループ(検出対象点群または異物像ともいう)である。
【0037】
同様に、図4において、7bは塊異物、8b(8b1 〜8b131 )はラインセンサ4の出力を用いて前記処理部6が検出対象点とした各微小領域、9bは前記異物7bに属するものとしてグループ分けされた隣接する検出対象点8bからなるグループ(検出対象点群または異物像ともいう)である。
【0038】
また、Wx,Wyはそれぞれ、各グループ9a,9bを構成する検出対象点8a,8bの縦横の幅を示しており、図3,4に示す例では比較しやすいように、何れも横の幅Wxが24、縦の幅Wyが12である。なお、一つの異物7a(7b)に属するグループ9a(9b)として選択される検出対象点8a(8b)は隣接するものであり、本例の場合は、縦横の方向Xd,Ydに例えば3つ(少ない数)の微小領域分以内で隣り合うものを隣接するものとして判断することができる。
【0039】
そして、前記縦横の幅Wx,Wyを求めるための処理と、グループ9a,9b分けは前記ラインセンサ4による検出対象点8a,8bの検出(抽出)と同時に処理部6によって行なうことができる程度の極めて簡単な比較計算によって行なうことができる。
【0040】
本例の場合は、グループ9aに属する検出対象点8aの数は60であり、グループ9bに属する検出対象点の数は131である。これらの数の計数も前記処理部6によって前記検出対象点8a,8bの抽出と同時に行うことが可能な簡単な処理である。
【0041】
次いで、前記処理部6は各グループ9a,9bのそれぞれについて、その縦横の幅Wx,Wy内に位置する矩形領域における全検査対象点pの数(24×12=288)に対する検出対象点8a,8bの数Na,Nbの比を占有率Ra,Rbとして求める。本例の場合、グループ9aに属する検出対象点8aの数Naが60であるから、グループ9aに属する検出対象点8aの占有率Raは式(1)に示すように、20.8%である。
Ra=Na/(Wx×Wy)≒20.8% … 式(1)
【0042】
一方、グループ9bに属する検出対象点8bの数Nbが131であるから、グループ9bに属する検出対象点8bの占有率Rbは式(2)に示すように、45.5%である。
Rb=Nb/(Wx×Wy)≒45.5% … 式(2)
【0043】
そして、本例の異物検査装置1における処理部6では占有率が例えば30%を閾値としている。つまり、各異物7の占有率が30%以下である場合に糸状異物であると判別し、それ以外を塊異物と判別するように構成している。このとき、処理部6が行なう処理は既に求められている各値Na,Nb,Wx,Wyを用いた積算と除算であるから、処理部6は複雑な画像処理を一切行うことなくラインセンサ4の走査駆動に伴ってリアルタイムに高速処理することができる。
【0044】
しかも、ラインセンサ4によって検出される異物像9bは集光レンズ4cの特性によって焦点ぼけなどが生じて、図4に示すように、実際の大きさより広がる部分9b1 が生じるものである。また、散乱光Lsの生じ方などによって異物上であっても異物として検出されない断列部分9b2 が生じることがある。しかしながら、占有率Ra,Rbを判断基準として判断することで、異物の縦横の幅Wx,Wyから求められる異物7の径(Feret径)と異物7の信号数Na,Nbから求められる面積等価径とを比較して、異物7の形状(糸状または塊)を明確に判別することができる。
【0045】
図5はグループ9a,9b…の縦横の幅Wx,Wyから求められるFeret径の平均と異物7の信号数Na,Nbから換算される面積等価径の関係を示す図である。図5において、10は異物7の形状が真四角であるときのFeret径の平均と信号数Na,Nbから換算された面積等価径の関係を示す閾値となる直線であり、11は占有率30%の異物におけるFeret径の平均と信号数Na,Nbから換算された面積等価径の関係を示す仮想線、7A〜7Lは任意の塊異物または糸状異物の例を示す図である。
【0046】
すなわち、閾値となる仮想線11よりも上側に位置する異物7A,7B,7Lは塊異物であり、この仮想線11よりも下側に位置する異物7C〜7Kは糸状異物であると判別することができる。
【0047】
なお、閾値として定められる占有率の大きさは、本例では30%としているが、ラインセンサ4が図5に示される異物の分布が得られる場合には、二点鎖線12,13の範囲内(占有率がおよそ25〜40%)であれば、どの値を閾値として設定してもよい。また、この占有率の測定値はラインセンサ4の特性によって大きく影響されるものであるから、実際の液晶パネル2の検査を行なう前に、塊異物と糸状異物が幾らか入った校正用の液晶パネルを用いて測定した占有率の分布から最適な閾値を設定することが望ましい。(図7には既に詳述したが、各異物の形状における占有率の測定値の一例を示している)
【0048】
また、上述の実施例では、前記縦横の幅Wx,Wyに極端な差がない場合であっても、異物7の形状(糸状または塊)を明確に判断できる方法を示しているが、異物像9a,9b…の縦横の幅Wx,Wyに極端な差がある場合には、上述の占有率による判断を行うまでもなく、異物像9a,9b…の縦横の幅Wx,Wyの比を用いて異物7が糸状異物であることを容易に見分けることも可能である。この場合も、行なう処理は除算と比較のみであるから、何ら複雑な処理は必要ではなく、処理部6においてリアルタイムで高速に処理することができる。
【0049】
次いで、前記処理部6が塊異物と判断する異物7A,7B,7Lに注目すると、縦横の幅Wx,Wyから求められる単純な画像の幅と、面積等価径との間によい一致をみることができる。したがって、ラインセンサ4が塊異物7A,7B,7Lを検出した場合は、処理部6はその位置と、前記縦横の幅Wx,Wyから求められる面積等価径(投影面積の平方根)をおよその異物径として出力し、その縦横の位置情報X,Yをロケーションとして出力する。
【0050】
つまり、本発明の異物検査装置1は、塊異物の全部分が検出対象点として抽出されなくても、そのおよその大きさを出力することができ、従来のように、時間のかかる画像処理による輪郭抽出などを行わなくても、実際に必要なおよその大きさを検出できる。
【0051】
一方、前記処理部6が糸状異物と判断する異物7C〜7Kについては、図6に示すように、信号数と糸状異物の長さにはおよそ直線14に示すような比例関係がある。したがって、この直線14を検量線とすることで、式(3)に示すように、検出対象点の数Na(異物像9aの面積)を糸状異物の幅(本例の場合50μm)に相当する係数α(微小領域の幅40μmとする本例では1.25)で除算して糸状異物7C〜7Kの長さLを即座に求めることができる。
L=Na/α … 式(3)
【0052】
つまり、ラインセンサ4が糸状異物7C〜7Kを検出した場合は、処理部6は複雑な画像処理を用いた輪郭抽出、細線化処理、周囲長の計算などを一切行う必要はなく、前記式(3)に示す極めて簡単な除算によって高速に求められた糸状異物7C〜7Kの長さLと、その縦横の位置情報X,Yをロケーションとして出力する。
【0053】
したがって、本発明の異物検査装置1を用いることにより、使用者は自らの肉眼でモニタに映し出された異物7の形状を確認したり、糸などを用いた長さの測定を行なうまでもなく、自動的に必要な情報を求めることができる。加えて、処理部6が複雑な画像処理を行わないので、検査対象物の微細領域の大きさが微細であり、一枚の液晶パネルの検査に膨大な情報を処理する場合においても、必要な異物の位置情報(ロケーションX,Y)、およその形状(糸状または塊)、長さまたは大きさを、極めて高速かつリアルタイムに得ることができる。なお、位置情報X,Yは異物7を検出した矩形領域の中心などが考えられる。
【0054】
また、本発明の異物検査装置1は微細領域を検査対象点pにしているので、極微細な異物であっても逃すことなく検出し、液晶パネル2の高度な品質管理を行なうことができる。
【0055】
なお、上述の各例では、検査対象物の例として液晶パネル2を例示しているが、本発明は検査対象物を液晶パネル2に限定するものではなく、プラズマディスプレイその他の平面表示パネルや、シリコンウェハのようなものであってもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明では、検出された異物のおよその形状を簡便かつ高速に判別できると共に、各異物の位置と、その大きさ又は長さを必要な程度正確に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異物検査装置の全体的な構成を示す図である。
【図2】検査対象物とラインセンサの構成を説明する図である。
【図3】糸状異物を検出した検出対象点群の例を示す図である。
【図4】塊異物を検出した検出対象点群の例を示す図である。
【図5】検出対象点群の縦横の幅と信号数面積等価径の関係を示す図である。
【図6】糸状異物の長さと信号数の関係を示す図である。
【図7】異物のおよその形状と占有率の関係を示す図である。
【図8】検査対象物の構成を説明する図である。
【符号の説明】
1…異物検査装置、1A…検出部、2…検査対象物、3…走査駆動部、4…ラインセンサ、4a…検出素子、6…処理部、7…異物、7a…糸状異物、7b…塊異物、8a(8a1 ,8a2 …),8b(8b1 ,8b2 …)…検出対象点、9a,9b…グループ(検出対象点群)、p…検査対象点、L…長さ、Na,Nb…検出対象点の数、Wx,Wy…縦横の幅、X,Y…位置情報。
【発明の属する技術分野】
本発明は、異物検査装置および異物検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平8−94536号公報
近年、ブラウン管に代わる小型かつ軽量の表示装置として、液晶表示パネルやプラズマディスプレイなどの平面表示パネルを用いた平面表示装置(FPD)が注目されるに至っている。図8は一例として液晶表示パネル2の一部を拡大して示す図である。図8において、2Aは液晶表示パネル2の液晶部分、2B,2Cはこの液晶部分2Aを上下から挟んで保持するガラス板、2D,2Eはガラス板2B,2Cの上下に貼着される偏光板、7は偏光板2D,2Eとガラス板2B,2Cの間に挟まれた異物である。
【0003】
前記異物7によって生じた散乱光Lsは表示欠陥として現れるので、この異物7の大きさや形によっては表示欠陥が大きく現れて液晶表示パネルが使用不能となることもあった。そこで、平面表示パネルの品質を検査する装置として、CCDアレイセンサなどよりなる光学センサを用いた検査装置が開発され、この種の検査装置に関する出願も多数行われるに至っている。
【0004】
そして、前記平面表示パネルの検査装置は、一般的に複数の受光素子を配列してなるセンサと、この受光素子に平面表示パネルの像を結像させる光学系と、センサによって検出された映像信号を信号処理することにより表示欠陥(すなわち異物7など)の位置や大きさなどを検出する演算処理部とを有している。
【0005】
また、前記平面表示パネルの検査装置では、前記センサとして受光素子を二次元方向に並べてなるエリアセンサを用いることがある。この場合には、このエリアセンサを固定的に設けて平面表示パネルの全面の画像を一度に取り込むことができ、これによって大きな異物の位置を捕らえて、平面表示パネルが使用可能であるかどうかを判断することができる。
【0006】
しかしながら、近年では平面表示パネルの検査レベルが向上しており、受光素子を二次元方向に並べたエリアセンサでは精度に限界があるので十分に詳細な検査が不能であった。そこで、本出願人は前記センサを例えばその受光素子の並ぶ方向に直角な方向にスキャンするラインセンサ(TDIセンサを含む)とすることにより平面表示パネルの各部における異物の有無を光学的により詳細に検出する平面表示パネルの検査装置を提案し、実用化に至っている。
【0007】
つまり、前記ラインセンサは1列に並べられた複数の受光素子を有しており、このラインセンサの走査によって平面表示パネルの全面の画像を取り込み、これによって欠陥検査を行うことで、前記エリアセンサに比べてはるかに微細な微小領域を検査対象点として検査することで、肉眼では見分けることが困難であるような異物の有無を見分けられるように構成している。
【0008】
一方では、レーザ発光部とカルバノミラーなどの光走査用ミラーと光倍増管などの光検出器を用いて、レーザ光を走査しながら平面表示パネルに照射することで異物による散乱光から異物の位置および大きさなどを検査可能とすることも考えられている。また、このような異物検査装置では、異物の光散乱強度から推定した径と、1つの異物から得られたと考えられるものを1つのグループとした(グルーピング)信号数を投影面積と等価と考えた径のいずれか、または両方から異物の大きさを推定していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ラインセンサやエリアセンサを用いて検査を行なう異物検査装置では、検査対象点が詳細になればなるほど、取り込んだ情報量が膨大になり、その画像処理に多大の時間がかかるという問題があった。
【0010】
特許文献1には半導体ウェハや液晶ガラス基板などの製造プロセスにおいて、ラインセンサやエリアセンサから得られた欠陥の像を画像処理することにより、各欠陥の面積、周囲長、フェレ径、円形度、重心位置などをそれぞれ算出し、欠陥の種類としてレジスト塗布不良、露光不良、現像不良、キズ、ゴミなどを判別することが示されている。
【0011】
ところが、通常の平面表示パネルの検査においては、異物の形状に対する詳細な判別は不要であるだけでなく、時間のかかる画像処理は生産性の低下を招くものとなるので、好ましくなかった。また、検査対象物の最小表示画素(サブピクセル)よりもさらに小さい検査対象点に分けて画像処理する高精度のラインセンサによって検出された全画像信号について、その全てを画像処理して欠陥の面積、周囲長、フェレ径、円形度、重心位置を求めるには極めて長時間の演算処理と膨大な記憶容量が必要であった。
【0012】
また、平面表示パネルの検査においては、特に大きな異物の場合に、その全ての部分が検出対象点(すなわち、異物)として抽出されているとは限られないので、仮に多大の時間をかけて画像処理を行って、その面積、周囲長、フェレ径、円形度、重心位置などを求めたところで、これらの演算結果は全く意味のない値となることも少なくなかった。
【0013】
一方、レーザ光の照射に伴って生じる散乱光強度を検出する場合は、異物の大きさが光の波長より小さい領域などでは有効ながら、異物の大きさが光の波長を大きく越える大きさの場合は、散乱光強度が激しく振動し、その粒径の特定ができなかった。
【0014】
このため、現状では異物検査装置が検出した異物の座標位置に相当する部分の映像を例えばモニタ画面に表示させ、この状態で、作業者がモニタ画面の表示内容を確認することで肉眼で異物の大まかな形状(塊異物または糸状異物)を確認していた。そして、作業者は表示された異物が塊異物である場合にその大まかな外径を定規などを用いてモニタ画面表示から確認したり、目分量で大中小を分けるようにしていた。また、異物が糸状異物である場合にはモニタ画面に表示された異物に測定用の紐を重ねるように沿わせることで、その大まかな長さを確認していた。
【0015】
つまり、実際的な異物検査においては、異物が塊異物であるか糸状異物であるかの判断が行われており、この判断を高速かつ高精度に行なう異物検査装置がないので、この判断が作業者の肉眼で行なっていたが、この作業者の手作業による確認には時間と手間がかかることは避けられなかった。また、作業者によっては塊異物の大きさの判断や糸状異物の長さの測定が異なる場合もあり、良否の判断が作業者によって異なるなどして再現性が悪いという問題もあった。
【0016】
本発明は、上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、高速化可能な簡単な計数や判別によって、異物を塊異物と糸状異物に大まかに種分けすると共に、そのサイズを的確に判断することで極小の異物から巨大異物までの的確な異物検査を行なうことができる異物検査装置および異物検査方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の異物検査装置は、検査対象物を微細領域の検査対象点に分けて検査することにより、この検査対象点の中から異物に重なる点を検出対象点として抽出し、この検出対象点の座標位置を出力する検出部と、検出された各検出対象点を適宜処理して異物検査を行なう処理部を有する装置であって、この処理部が、各検出対象点の座標位置を用いて1つの異物であると解釈できる検出対象点群を1つの異物に属するものとしてグループ分けすると共に、各グループを構成する検出対象点の数および縦横の幅から異物の形状が糸状異物であるか塊異物であるかを判別し、各グループの属する異物が塊異物のときに検出対象点の大きさと位置情報を求めて出力し、この異物が糸状異物のときに検出対象点の数を糸状異物の幅に相当する係数で除算したものを異物の長さとして出力する機能を有することを特徴としている。(請求項1)
【0018】
すなわち、前記異物検査装置を用いることにより、異物が糸状異物であるか塊異物であるかの判別を、検出対象点のグループ分けと、各グループ内における検出対象点の計数と、単純な計算だけで行うことができる。また、異物の形状が糸状異物である場合はその長さを出力し、塊異物である場合にはその大きさを出力できる。つまり、極めて高速な自動判別であるにもかかわらず各異物を糸状異物と塊異物に分類できるだけでなく、作業者の手を煩わすことなく、糸状異物の長さまたは塊異物の大きさが出力される。
【0019】
したがって、作業者は異物検査装置の出力を用いて容易に検査対象物の合否判断が可能であると共に、糸状異物の長さや塊異物の大きさの統計をとるなどして、異物混入の原因を追求することも可能となる。
【0020】
なお、前記糸状異物のほとんどが前記偏光板2D,2Eが剥離したものであると考えられるので、その線幅は同じであると考えられ、図6には前記検出対象点の数(信号数)と、糸状異物の検出結果をモニタに表示させてその長さを計った結果を示す図である。図6に示されるように、信号数と糸状異物の長さにはおよそ直線14に示すような比例関係があり、この直線14を検量線とすることで、検出対象点の数を糸状異物の幅に相当する係数で除算して糸状異物の長さを求められることが分かる。
【0021】
前記検出部が、直線上に配列された複数の検出素子を備えたラインセンサと、このラインセンサをその検出素子の配列方向に直角な方向に走査させる走査駆動部とを有し、前記処理部が、前記走査駆動部の動作に伴ったラインセンサの検出値から各検査対象点の抽出、各検査対象点のグループ分け、グループ内の検出対象点の数の計数、縦横の幅の測定、糸状異物または塊異物の判別、および、異物の長さまたは塊異物の大きさの出力を同時に行なうものである場合(請求項2)には、走査駆動部によるラインセンサの走査に合わせて異物の大まかな形状(塊または糸状)とその形状に合わせた大きさや長さを出力することができる。つまり、処理部からの出力をさらに画像処理する必要は全くなく、異物の形状の特徴に合わせた異物の大きさを推定できる。
【0022】
なお、走査駆動部による走査と前記一連の演算を同時に行うことができるのは、前述の各処理の内容が、測定値を検出する処理ルーティンの中に入れ込める程度の単純な数値演算であることによるものである。
【0023】
前記糸状異物の判別を、前記縦横の幅から求められる矩形領域内の検査対象点の数に対する前記検出対象点の数の比が、所定の閾値以下であることによって行なう場合(請求項3)には、異物の大まかな形状の判断を簡単な割り算と比較によって行なうことが可能となり、それだけ実行速度を速くすることができる。
【0024】
また、前記検出部が異物上の検査対象点をすべて検出対象点として検出できなくても、糸状異物と塊異物の違いは矩形領域内の検査対象点の数に対する前記検出対象点の数の比(つまり検出対象点の占有率)から明瞭に区別できるものであり、単純ながらも確実な判断を行なうことができる。
【0025】
なお、検出部の特性によっては異物上の検査対象点を検出対象点として検出する確率が小さいこともあるが、このような場合でも、糸状異物と塊異物とでは明らかに前記占有率が異なるものである。したがって、予め検出部を用いて、糸状異物と塊異物の両方を検出し、このときの占有率をおのおの求めて糸状異物と塊異物を分ける前記閾値を設定することで、異物の形状判断の閾値を検出系の特性に合わせて設定することが可能となる。
【0026】
図7はある検出器を用いて種々の異物を検出したときの占有率を示す図である。図7において、半円糸、小への字糸、1/4弧状糸、直長糸、短糸、撚り糸、くの字糸、への字糸は何れも糸状異物であり、全て占有率が0〜25%までに納まっている。一方、ガラス小散乱光強、TFT傷、巨大塊異物は何れも塊異物と考えることができるが、これらは40%以上の占有率を有している。また、透明度の高いガラス片(ガラス片大透明度高)や極小さい粒状の異物が集合した塊(大塊集合)や粒状の小塊は塊状の異物ではあるものの肉眼では確認することが困難であり、欠陥の対象とはならないので無視することができる。したがって、図7に示す検出結果が得られた検出部を有する異物検査装置は前記閾値を30〜40%の間の何れかの値に設定することができる。
【0027】
本発明の異物検査方法は、検査対象物を微細領域の検査対象点に分けて検査することにより、この検査対象点の中から異物に重なる点を検出対象点として抽出し、この検出対象点の座標位置を出力すると共に、検出された各検出対象点を適宜処理して異物検査を行なう方法であって、処理部を用いて、各検出対象点の座標位置を用いて1つの異物であると解釈できる検出対象点群を1つの異物に属するものとしてグループ分けすると共に、各グループを構成する検出対象点の数および縦横の幅から異物の形状が糸状異物であるか塊異物であるかを判別させ、各グループの属する異物が塊異物のときに検出対象点の大きさと位置情報を出力させ、異物が糸状異物のときに検出対象点の数を糸状異物の幅に相当する係数で除算したものを異物の長さとしてこの長さと位置情報を出力させることを特徴としている(請求項4)。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1,2は、本発明の異物検査装置1の一例を示す図である。図1において、2は検査対象物である平面表示パネルの一例としての液晶パネル、3は液晶パネル2の表示面2aと平行する一つの方向(以下、縦方向という)Ydに摺動自在に形成された走査駆動部、4はこの走査駆動部3に設置されたセンサ(本例の場合は、ラインセンサまたはTDIセンサ)、5は各部を制御する演算処理装置である。
【0029】
液晶パネル2はその裏面から図外の光源によって均一な光が照射されており、かつ、演算処理部5からの制御によって任意の表示を行うために電気的に適宜の方法で接続されている。一方、走査駆動部3は例えば複数のラインセンサユニット4A,4B,…を並べて固定することで、1直線上(1列)に並べられたラインセンサ4を保持するブラケット3aと、このブラケット3aを液晶パネル2から所定の距離だけ離して固定するための保持部材3bと、この保持部材3bを縦方向Ydに走査移動させることでラインセンサ4を液晶表示面2aに対して一定速度で走査するためのモータ3cとを有している。
【0030】
図2に示すように、前記各ラインセンサユニット4A,4B,…はラインセンサ4を構成する複数の受光素子4aを有するセンサ本体4bと、液晶表示面2aを各受光素子4aに結像させるための光学系としての集光レンズ4cとを有しており、全てのラインセンサユニット4A,4B,…がまとめて1列のラインセンサ4を形成している。そして、ラインセンサ4は全体として液晶パネル2上の検査対象点(微細領域)を横方向Xd(センサの配列方向)に一列に直線状に結ぶように配置されて検査対象ライン2bを形成し、この検査対象ライン2bにおける像を検出する。
【0031】
すなわち、前記走査駆動部3を用いてラインセンサ4を縦方向Yd(横方向Xdに直角な方向)に走査させることにより、前記検査対象ライン2bを移動させて、各部における像の検出信号をラインセンサ4側で一定の蓄積時間の間蓄積した後にこの信号を吐き出すことで、液晶パネル2の全面における透過光(散乱光Lsも含む)を検出する。
【0032】
そして、検出した透過光を液晶パネル2の表示内容(正常表示した場合に得られる像)と比較することにより、検査対象点の中から所定の閾値を越えたものを検出対象点として抽出する。例えば、対象が背景より明るいゴミのとき正側へ越え、背景より暗いゴミのときは負側へ越える。また、この検出対象点を検出したラインセンサユニット4A,4B,…とセンサ素子番号から決まる検出対象点の横方向Xdの位置Xと、このときのモータ3cに設けたエンコーダの出力などから求められる縦方向Ydの位置Yを出力することによって、図8に示した液晶パネル2の偏光板2D,2E間の異物7の位置情報X,Yをメモリに格納することで異物像を形成する。
【0033】
前記演算処理装置5は例えばパソコンであり、前記各ラインセンサユニット4A,4B,…からの検出信号をそれぞれ適宜処理してパソコン5に入力する例えば入力ボード(以下、処理部6という)を有している。また、パソコン5は前記各部3,4からなる検出部1Aを適宜制御することにより異物検査装置1の全体を制御する。
【0034】
前記ラインセンサ4によって得られる異物像は異物7(図8)から生じ、各ラインセンサユニット4A,4B,…の方向へ投影された散乱光Lsの像である。ところが、この異物像は異物7によっては、部分的に断裂したり、光学レンズ4cの焦点ぼけなどにより実際の大きさより広がったり、縮まった像として得られることがある。
【0035】
図3,4は前記ラインセンサ4が検出した異なる形状の異物7の例を示しており、pはラインセンサ4が検出可能である例えば一辺が40μm未満の矩形の微小領域からなる検査対象点を示している。この検査対象点pの大きさは液晶パネル2の最小表示単位であるサブピクセルの大きさよりも十分に小さいものであり、液晶パネル2の詳細部分における欠陥や異物の有無を判断可能に構成されている。
【0036】
図3において、7aは例えば幅50μm程度の糸状異物、8a(8a1 〜8a60)はラインセンサ4の出力を用いて前記処理部6が検出対象点とした各微小領域、9aは前記異物7aに属するものとしてグループ分けされた隣接する検出対象点8aからなるグループ(検出対象点群または異物像ともいう)である。
【0037】
同様に、図4において、7bは塊異物、8b(8b1 〜8b131 )はラインセンサ4の出力を用いて前記処理部6が検出対象点とした各微小領域、9bは前記異物7bに属するものとしてグループ分けされた隣接する検出対象点8bからなるグループ(検出対象点群または異物像ともいう)である。
【0038】
また、Wx,Wyはそれぞれ、各グループ9a,9bを構成する検出対象点8a,8bの縦横の幅を示しており、図3,4に示す例では比較しやすいように、何れも横の幅Wxが24、縦の幅Wyが12である。なお、一つの異物7a(7b)に属するグループ9a(9b)として選択される検出対象点8a(8b)は隣接するものであり、本例の場合は、縦横の方向Xd,Ydに例えば3つ(少ない数)の微小領域分以内で隣り合うものを隣接するものとして判断することができる。
【0039】
そして、前記縦横の幅Wx,Wyを求めるための処理と、グループ9a,9b分けは前記ラインセンサ4による検出対象点8a,8bの検出(抽出)と同時に処理部6によって行なうことができる程度の極めて簡単な比較計算によって行なうことができる。
【0040】
本例の場合は、グループ9aに属する検出対象点8aの数は60であり、グループ9bに属する検出対象点の数は131である。これらの数の計数も前記処理部6によって前記検出対象点8a,8bの抽出と同時に行うことが可能な簡単な処理である。
【0041】
次いで、前記処理部6は各グループ9a,9bのそれぞれについて、その縦横の幅Wx,Wy内に位置する矩形領域における全検査対象点pの数(24×12=288)に対する検出対象点8a,8bの数Na,Nbの比を占有率Ra,Rbとして求める。本例の場合、グループ9aに属する検出対象点8aの数Naが60であるから、グループ9aに属する検出対象点8aの占有率Raは式(1)に示すように、20.8%である。
Ra=Na/(Wx×Wy)≒20.8% … 式(1)
【0042】
一方、グループ9bに属する検出対象点8bの数Nbが131であるから、グループ9bに属する検出対象点8bの占有率Rbは式(2)に示すように、45.5%である。
Rb=Nb/(Wx×Wy)≒45.5% … 式(2)
【0043】
そして、本例の異物検査装置1における処理部6では占有率が例えば30%を閾値としている。つまり、各異物7の占有率が30%以下である場合に糸状異物であると判別し、それ以外を塊異物と判別するように構成している。このとき、処理部6が行なう処理は既に求められている各値Na,Nb,Wx,Wyを用いた積算と除算であるから、処理部6は複雑な画像処理を一切行うことなくラインセンサ4の走査駆動に伴ってリアルタイムに高速処理することができる。
【0044】
しかも、ラインセンサ4によって検出される異物像9bは集光レンズ4cの特性によって焦点ぼけなどが生じて、図4に示すように、実際の大きさより広がる部分9b1 が生じるものである。また、散乱光Lsの生じ方などによって異物上であっても異物として検出されない断列部分9b2 が生じることがある。しかしながら、占有率Ra,Rbを判断基準として判断することで、異物の縦横の幅Wx,Wyから求められる異物7の径(Feret径)と異物7の信号数Na,Nbから求められる面積等価径とを比較して、異物7の形状(糸状または塊)を明確に判別することができる。
【0045】
図5はグループ9a,9b…の縦横の幅Wx,Wyから求められるFeret径の平均と異物7の信号数Na,Nbから換算される面積等価径の関係を示す図である。図5において、10は異物7の形状が真四角であるときのFeret径の平均と信号数Na,Nbから換算された面積等価径の関係を示す閾値となる直線であり、11は占有率30%の異物におけるFeret径の平均と信号数Na,Nbから換算された面積等価径の関係を示す仮想線、7A〜7Lは任意の塊異物または糸状異物の例を示す図である。
【0046】
すなわち、閾値となる仮想線11よりも上側に位置する異物7A,7B,7Lは塊異物であり、この仮想線11よりも下側に位置する異物7C〜7Kは糸状異物であると判別することができる。
【0047】
なお、閾値として定められる占有率の大きさは、本例では30%としているが、ラインセンサ4が図5に示される異物の分布が得られる場合には、二点鎖線12,13の範囲内(占有率がおよそ25〜40%)であれば、どの値を閾値として設定してもよい。また、この占有率の測定値はラインセンサ4の特性によって大きく影響されるものであるから、実際の液晶パネル2の検査を行なう前に、塊異物と糸状異物が幾らか入った校正用の液晶パネルを用いて測定した占有率の分布から最適な閾値を設定することが望ましい。(図7には既に詳述したが、各異物の形状における占有率の測定値の一例を示している)
【0048】
また、上述の実施例では、前記縦横の幅Wx,Wyに極端な差がない場合であっても、異物7の形状(糸状または塊)を明確に判断できる方法を示しているが、異物像9a,9b…の縦横の幅Wx,Wyに極端な差がある場合には、上述の占有率による判断を行うまでもなく、異物像9a,9b…の縦横の幅Wx,Wyの比を用いて異物7が糸状異物であることを容易に見分けることも可能である。この場合も、行なう処理は除算と比較のみであるから、何ら複雑な処理は必要ではなく、処理部6においてリアルタイムで高速に処理することができる。
【0049】
次いで、前記処理部6が塊異物と判断する異物7A,7B,7Lに注目すると、縦横の幅Wx,Wyから求められる単純な画像の幅と、面積等価径との間によい一致をみることができる。したがって、ラインセンサ4が塊異物7A,7B,7Lを検出した場合は、処理部6はその位置と、前記縦横の幅Wx,Wyから求められる面積等価径(投影面積の平方根)をおよその異物径として出力し、その縦横の位置情報X,Yをロケーションとして出力する。
【0050】
つまり、本発明の異物検査装置1は、塊異物の全部分が検出対象点として抽出されなくても、そのおよその大きさを出力することができ、従来のように、時間のかかる画像処理による輪郭抽出などを行わなくても、実際に必要なおよその大きさを検出できる。
【0051】
一方、前記処理部6が糸状異物と判断する異物7C〜7Kについては、図6に示すように、信号数と糸状異物の長さにはおよそ直線14に示すような比例関係がある。したがって、この直線14を検量線とすることで、式(3)に示すように、検出対象点の数Na(異物像9aの面積)を糸状異物の幅(本例の場合50μm)に相当する係数α(微小領域の幅40μmとする本例では1.25)で除算して糸状異物7C〜7Kの長さLを即座に求めることができる。
L=Na/α … 式(3)
【0052】
つまり、ラインセンサ4が糸状異物7C〜7Kを検出した場合は、処理部6は複雑な画像処理を用いた輪郭抽出、細線化処理、周囲長の計算などを一切行う必要はなく、前記式(3)に示す極めて簡単な除算によって高速に求められた糸状異物7C〜7Kの長さLと、その縦横の位置情報X,Yをロケーションとして出力する。
【0053】
したがって、本発明の異物検査装置1を用いることにより、使用者は自らの肉眼でモニタに映し出された異物7の形状を確認したり、糸などを用いた長さの測定を行なうまでもなく、自動的に必要な情報を求めることができる。加えて、処理部6が複雑な画像処理を行わないので、検査対象物の微細領域の大きさが微細であり、一枚の液晶パネルの検査に膨大な情報を処理する場合においても、必要な異物の位置情報(ロケーションX,Y)、およその形状(糸状または塊)、長さまたは大きさを、極めて高速かつリアルタイムに得ることができる。なお、位置情報X,Yは異物7を検出した矩形領域の中心などが考えられる。
【0054】
また、本発明の異物検査装置1は微細領域を検査対象点pにしているので、極微細な異物であっても逃すことなく検出し、液晶パネル2の高度な品質管理を行なうことができる。
【0055】
なお、上述の各例では、検査対象物の例として液晶パネル2を例示しているが、本発明は検査対象物を液晶パネル2に限定するものではなく、プラズマディスプレイその他の平面表示パネルや、シリコンウェハのようなものであってもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明では、検出された異物のおよその形状を簡便かつ高速に判別できると共に、各異物の位置と、その大きさ又は長さを必要な程度正確に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異物検査装置の全体的な構成を示す図である。
【図2】検査対象物とラインセンサの構成を説明する図である。
【図3】糸状異物を検出した検出対象点群の例を示す図である。
【図4】塊異物を検出した検出対象点群の例を示す図である。
【図5】検出対象点群の縦横の幅と信号数面積等価径の関係を示す図である。
【図6】糸状異物の長さと信号数の関係を示す図である。
【図7】異物のおよその形状と占有率の関係を示す図である。
【図8】検査対象物の構成を説明する図である。
【符号の説明】
1…異物検査装置、1A…検出部、2…検査対象物、3…走査駆動部、4…ラインセンサ、4a…検出素子、6…処理部、7…異物、7a…糸状異物、7b…塊異物、8a(8a1 ,8a2 …),8b(8b1 ,8b2 …)…検出対象点、9a,9b…グループ(検出対象点群)、p…検査対象点、L…長さ、Na,Nb…検出対象点の数、Wx,Wy…縦横の幅、X,Y…位置情報。
Claims (6)
- 検査対象物を微細領域の検査対象点に分けて検査することにより、この検査対象点の中から異物に重なる点を検出対象点として抽出し、この検出対象点の座標位置を出力する検出部と、検出された各検出対象点を適宜処理して異物検査を行なう処理部を有する装置であって、
この処理部が、
各検出対象点の座標位置を用いて1つの異物であると解釈できる検出対象点群を1つの異物に属するものとしてグループ分けすると共に、
各グループを構成する検出対象点の数および縦横の幅から異物の形状が糸状異物であるか塊異物であるかを判別し、
各グループの属する異物が塊異物のときに検出対象点の大きさと位置情報を求めて出力し、この異物が糸状異物のときに検出対象点の数を糸状異物の幅に相当する係数で除算したものを異物の長さとして出力する機能を有することを特徴とする異物検査装置。 - 前記検出部が、直線上に配列された複数の検出素子を備えたラインセンサと、このラインセンサをその検出素子の配列方向に直角な方向に走査させる走査駆動部とを有し、
前記処理部が、前記走査駆動部の動作に伴ったラインセンサの検出値から各検査対象点の抽出、各検査対象点のグループ分け、グループ内の検出対象点の数の計数、縦横の幅の測定、糸状異物または塊異物の判別、および、異物の長さまたは塊異物の大きさの出力を同時に行なうものである請求項1に記載の異物検査装置。 - 前記糸状異物の判別を、前記縦横の幅から求められる矩形領域内の検査対象点の数に対する前記検出対象点の数の比が、所定の閾値以下であることによって行なう請求項1または2に記載の異物検査装置。
- 検査対象物を微細領域の検査対象点に分けて検査することにより、この検査対象点の中から異物に重なる点を検出対象点として抽出し、この検出対象点の座標位置を出力すると共に、検出された各検出対象点を適宜処理して異物検査を行なう方法であって、
処理部を用いて、
各検出対象点の座標位置を用いて1つの異物であると解釈できる検出対象点群を1つの異物に属するものとしてグループ分けすると共に、
各グループを構成する検出対象点の数および縦横の幅から異物の形状が糸状異物であるか塊異物であるかを判別させ、
各グループの属する異物が塊異物のときに検出対象点の大きさと位置情報を出力させ、異物が糸状異物のときに検出対象点の数を糸状異物の幅に相当する係数で除算したものを異物の長さとしてこの長さと位置情報を出力させることを特徴とする異物検査方法。 - 前記微細領域の検出が、直線上に配列させた検出素子をその配列方向に直角な方向に走査させることで各検出対象点を抽出することによって行われ、
前記グループ分けと、糸状異物または塊異物の判別と、糸状異物の長さまたは塊異物の大きさの出力を前記走査と同時に行なう請求項4に記載の異物検査方法。 - 前記糸状異物の判別を、前記縦横の幅から求められる矩形領域内の検査対象点の数に対する前記検出対象点の数の比が、所定の閾値以下であることによって行なう請求項4または5に記載の異物検査方法。
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JP2010223911A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Lasertec Corp | 検査分析装置 |
JP2015172774A (ja) * | 2009-11-25 | 2015-10-01 | 株式会社Vnシステムズ | プリアライメント装置及びプリアライメント方法 |
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2003
- 2003-04-04 JP JP2003101927A patent/JP2004309266A/ja active Pending
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