JP2004309078A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】食品載置台の下部に備えた複数の重量検出手段の数や配置に関わらず、簡単な構成で食品載置台の食品重量を検出する加熱調理器を提供する。
【解決手段】加熱室2底部の食品載置台3の下部に複数の重量検出手段7を備え、食品載置台3が無負荷時の各重量検出手段7の検出信号Zと食品載置台3に既知重量Wkの物質を置いた時の各重量検出手段7の検出信号Kまたは、この検出信号Kと前記検出信号Zとの差である重量判定情報Sのいずれかを各重量検出手段7毎に不揮発性メモリ10に記憶し、食品1を食品載置台3に載置し、加熱スタートしたとき検出される各重量検出手段7の検出信号と、各重量検出手段7に対応した検出信号Z及び重量判定情報Sから前記既知重量Wkを重量検出手段7の数や配置に応じて応力配分し、各重量検出手段7毎の検出重量を判定し、複数の重量検出手段7から判定された各検出重量の和によって食品1重量を判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】加熱室2底部の食品載置台3の下部に複数の重量検出手段7を備え、食品載置台3が無負荷時の各重量検出手段7の検出信号Zと食品載置台3に既知重量Wkの物質を置いた時の各重量検出手段7の検出信号Kまたは、この検出信号Kと前記検出信号Zとの差である重量判定情報Sのいずれかを各重量検出手段7毎に不揮発性メモリ10に記憶し、食品1を食品載置台3に載置し、加熱スタートしたとき検出される各重量検出手段7の検出信号と、各重量検出手段7に対応した検出信号Z及び重量判定情報Sから前記既知重量Wkを重量検出手段7の数や配置に応じて応力配分し、各重量検出手段7毎の検出重量を判定し、複数の重量検出手段7から判定された各検出重量の和によって食品1重量を判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターンテーブルレスの電子レンジや電子オーブンレンジ等の加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の加熱調理器においては、加熱室内の調理有効スペース確保や清掃性を考慮して、加熱室底部にほぼ全面が有効に使えるよう四角い平板状の食品載置台を固定した方式(従来の円板型載置台が回転するターンテーブル方式に対して、ターンテーブルレス方式と呼ぶ)の加熱調理器がある。これらの加熱調理器による食品適温加熱調理には食品情報を基にした加熱制御が用いられている。
【0003】
該従来の加熱調理器の例として、特開2001−250672号公報に開示されているように、加熱室の上部に設置した赤外線温度センサによりターンテーブルレス方式の食品載置台上に載置した食品の温度と概略の位置を検出し、食品載置台の下部に設けたマイクロ波を撹拌する回転アンテナを回転、停止させて加熱制御を行っているものがあった。
【0004】
また、加熱調理器用の重量検出装置としては、ターンテーブル方式において特開平3−282125号公報に開示されているように、複数の既知重量および食品載置台に対応する検出信号を負荷重量判定データとして記憶する不揮発性メモリを備え、検出信号と負荷重量判定データより食品の重量を判定するものがあった。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−250672号公報
【特許文献2】
特開平3−282125号公報
【0006】
【発明が解決しよとする課題】
しかしながら、上記のような従来の加熱調理器において特開2001−250672号公報に示すものでは、食品の温度と位置情報検出手段に赤外線温度センサを用いているため、検出される温度情報は食品の表面の赤外線(温度)情報である。例えば、流動性の小さなカレーやシチューなどでは表面温度に対して内部が冷えた状態であったり、ラップや蓋等で覆った食品、および蒸気を発生する食品等では、精度の高い温度情報検出が困難であった。
【0007】
さらに、食品を投入した庫内温度が食品の温度と同じか、または近い場合は、赤外線温度センサによる食品の初期の位置情報が正確に得られないことも懸念される。その結果、検出される温度や位置情報による加熱制御では適切な加熱調理ができないという問題があった。
【0008】
また、特開平3−282125号公報に示すものでは、1台の機器に1つの重量検出手段が用いられることが前提とされており、1台の機器に複数の重量検出手段が用いられた場合の情報処理手段については、何ら考慮されていないという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロンおよび回転アンテナ等で構成した加熱手段と、加熱室の底部に載置された食品載置台を備えた加熱調理器において、食品載置台の下部に複数の重量検出手段を備えると共に、この重量検出手段で検出した情報を処理するマイコンと、前記情報を記憶する不揮発性メモリを備え、食品載置台に何も置かない無負荷時の各重量検出手段の検出信号と食品載置台に既知重量の負荷を置いた時の各重量検出手段の検出信号または、この検出信号と各重量検出手段に対応した前記検出信号との差である重量判定情報のいずれかを各重量検出手段毎に前記不揮発性メモリに記憶し、加熱する食品を食品載置台に載置し、加熱スタートしたとき検出される各重量検出手段の検出信号と、各重量検出手段に対応した前記検出信号および前記重量判定情報から前記既知重量を重量検出手段の数や配置に応じて応力配分して各重量検出手段の検出重量を判定し、複数の重量検出手段から判定された各検出重量の和によって食品載置台に載置した食品の重量情報を検出し、この食品の重量に応じて加熱時間を制御するようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施例である加熱室2の食品1の重量情報を検出する重量検出手段7と、その重量検出手段7より得られた情報を基に、加熱調理を制御するマイコン8を備えた加熱調理器の電気系統ブロック図を表したもので、調理する食品1を収納する加熱室2と、加熱室2の側部に機械室12が設けられている。これらの加熱室2や機械室12はキャビネット13で覆われている。
【0012】
加熱室2は左右の側面、奥面、天井面および底面が薄板状の鋼材で一体に組み立てられた加熱室筐体2aと、前面部は外部から加熱室2内の食品1が確認できると共にマイクロ波を外部へ漏洩させないようにガラスとパンチング状の小さな多数の孔を設けた薄板で構成した食品1の出し入れ用ドア(図示せず)で構成している。
【0013】
また、加熱室2の底部には食品1を載置するターンテーブルレスの食品載置台3が搭載されている。本発明の食品載置台3は、図2に示すように加熱室筐体2aの底部から容易に脱着可能な構造(3a)である。このため、食品1の加熱時に付着した汚れ等を、食品載置台3を容易に脱着して洗浄、清掃することが可能となる。
【0014】
機械室12は、加熱室筐体2aの薄板により加熱室2と熱的、あるいはマイクロ波を遮断するように分離されている。また、機械室12内には食品1の加熱に必要なマイクロ波を発生させるマグネトロン4やマイクロ波の伝播経路となる導波管5や冷却用のファン(図示せず)等が収納されている。このマグネトロン4のマイクロ波出力はマグネトロン駆動回路4aで制御される。
【0015】
この機械室12に備えたマグネトロン4から発生するマイクロ波は、導波管5を介して食品載置台3の下方より加熱室2の食品1に照射される。食品載置台3の下部にはマイクロ波を撹拌して食品1に照射するための回転アンテナ6が備えられている。
【0016】
この回転アンテナ6は回転アンテナモータ6aにより回転アンテナ軸6bを介して駆動される。前記マグネトロン4と前記回転アンテナ6とからなる構成を加熱手段14と称す。
【0017】
また、本発明では、食品1の重量を検出する複数の重量検出手段7を食品載置台3の下部に設けている。この重量検出手段7で食品載置台3の食品1の重量情報を検出し、これらの重量情報を予め設定された情報を整理するマルチプレクサ9へ送信し、ここで必要な情報を選択し、この情報を処理するマイコン8へ送信する。これらの情報は必要に応じて記憶装置である不揮発性メモリ10に記憶させておく。このマイコン8はマグネトロン4や回転アンテナ6の回転アンテナモータ6aなどの動作も制御する。
【0018】
また、使用者がマイコン8などに指示したりするキーボードスイッチ11がマトリックス状にマイコン8に接続されている。
【0019】
図3は、本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示したものである。食品載置台3の下部に備えた重量検出手段7の配置を示しており、図中、食品載置台3やマグネトロン4、導波管5は点線で示している。
【0020】
本発明は、四角い平板形状の食品載置台3を図示するように3つの重量検出手段7a、7b、7cで支持した構造である。重量検出手段7は、図中、食品載置台3の下部左右(加熱室2前部左右)と上部中央(加熱室2後部中央)に対向する位置に加熱室筐体底部2aに設置した例である。
【0021】
次に、上記のように構成された本発明の一実施例の作用について説明する。
【0022】
まず、メーカにて加熱調理器を製造する過程において、食品載置台3に何も置かれていない状態、いわゆる無負荷での各重量検出手段7からの検出信号Zを不揮発性メモリ10記憶させる。本実施例においては、重量検出手段7として静電容量式の重量センサを用いているので、検出信号Zとしては重量に応じて周波数が変化する矩形波信号が出力される。
【0023】
マイコン8は信号選択用ICのマルチプレクサ9を用いて、各重量検出手段7の検出信号Zを切り替えながら矩形波信号を入力し、各重量検出手段7の1秒あたりのパルス数を順番にカウントして不揮発性メモリ10にそれぞれ書き込む。この値を零点値と呼ぶ。
【0024】
続けて、食品載置台3の上に既知重量Wkとして1Kgの負荷を置いて、同様の方法で各重量検出手段7からの検出信号Kの1秒あたりのパルス数をカウントし、これと各重量検出手段7の零点値との差を不揮発性メモリ10に書き込む。この値を差分値と呼ぶ。
【0025】
使用者が加熱調理器の電源を入れると、マイコン8は不揮発性メモリ10から各重量検出手段7に対する零点値と差分値を読み出す。次に使用者が、食品載置台3の上に食品1を置き、例えばキーボードスイッチ11の「あたため」ボタンを押して調理を開始すると、マイコン8はマグネトロン駆動制御回路4aを介してマグネトロン4をONさせて加熱を開始するとともに、零点値、差分値を入力した時と同様の方法で、各重量検出手段7からの検出信号の1秒あたりのパルス数をカウントする。
【0026】
ここで、この加熱調理器においては、食品1を食品載置台3中央に置いた時の各重量検出手段7a、7b、7cに対する応力配分が1:1:2となっていると仮定した場合、以下の式により各重量検出手段7の検出重量を計算する。
Z7a、Z7b、Z7c:各重量検出手段7a、7b、7cの零点値
S7a、S7b、S7c:各重量検出手段7a、7b、7cの差分値
P7a、P7b、P7c:各重量検出手段7a、7b、7cの入力パルス数
W7a、W7b、W7c:各重量検出手段7の検出重量
W7a={(P7a−Z7a)/P7a}×{1000×(1/4)}
W7b={(P7b−Z7b)/P7b}×{1000×(1/4)}
W7c={(P7c−Z7c)/P7c}×{1000×(2/4)}
次に各検出重量の和を計算し、食品1の重量を求める。
【0027】
W7:食品1の重量
W7=W7a+W7b+W7c
このようにして食品1の重量が決定され、マイコン8がその食品1の重量に応じて最適な加熱時間を決定し、加熱時間が経過したところでマグネトロン駆動制御回路4aを介してマグネトロン4をOFFさせて加熱を終了する。
【0028】
ここで、もし、使用者が食品載置台3を設置しないで調理を行おうとした場合は、食品1の重量がマイナスの値となるので、マイコン8は、即座にマグネトロン駆動制御回路4aを介してマグネトロン4をOFFさせて加熱を停止し、使用者に注意を促す。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロンおよび回転アンテナ等で構成した加熱手段と、加熱室の底部に載置された食品載置台を備えた加熱調理器において、食品載置台の下部に複数の重量検出手段を備えると共に、この重量検出手段で検出した情報を処理するマイコンと、前記情報を記憶する不揮発性メモリを備え、食品載置台に何も置かない無負荷時の各重量検出手段の検出信号と食品載置台に既知重量の負荷を置いた時の各重量検出手段の検出信号または、この検出信号と各重量検出手段に対応した前記検出信号との差である重量判定情報のいずれかを各重量検出手段毎に前記不揮発性メモリに記憶し、加熱する食品を食品載置台に載置し、加熱スタートしたとき検出される各重量検出手段の検出信号と、各重量検出手段に対応した前記検出信号および前記重量判定情報から前記既知重量を重量検出手段の数や配置に応じて応力配分して各重量検出手段の検出重量を判定し、複数の重量検出手段から判定された各検出重量の和によって食品載置台に載置した食品の重量情報を検出し、この食品の重量に応じて加熱時間を制御するようにしたことにより、簡単な構成で正確な食品重量判定手段を提供することができる。また、重量検出手段の数、各重量検出手段の配置に応じて応力配分を決定することにより、重量検出手段の数、各重量検出手段の配置に関わらず容易に正確な重量判定を可能にできるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である加熱調理器の電気系統ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例である加熱調理器の食品載置台の脱着概念を示した図である。
【図3】本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示した図である。
【符号の説明】
1・・・・食品
2・・・・加熱室
3・・・・食品載置台
4・・・・マグネトロン
6・・・・回転アンテナ
7・・・・重量検出手段
8・・・・マイコン
10・・・・不揮発メモリ
14・・・・加熱手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターンテーブルレスの電子レンジや電子オーブンレンジ等の加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の加熱調理器においては、加熱室内の調理有効スペース確保や清掃性を考慮して、加熱室底部にほぼ全面が有効に使えるよう四角い平板状の食品載置台を固定した方式(従来の円板型載置台が回転するターンテーブル方式に対して、ターンテーブルレス方式と呼ぶ)の加熱調理器がある。これらの加熱調理器による食品適温加熱調理には食品情報を基にした加熱制御が用いられている。
【0003】
該従来の加熱調理器の例として、特開2001−250672号公報に開示されているように、加熱室の上部に設置した赤外線温度センサによりターンテーブルレス方式の食品載置台上に載置した食品の温度と概略の位置を検出し、食品載置台の下部に設けたマイクロ波を撹拌する回転アンテナを回転、停止させて加熱制御を行っているものがあった。
【0004】
また、加熱調理器用の重量検出装置としては、ターンテーブル方式において特開平3−282125号公報に開示されているように、複数の既知重量および食品載置台に対応する検出信号を負荷重量判定データとして記憶する不揮発性メモリを備え、検出信号と負荷重量判定データより食品の重量を判定するものがあった。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−250672号公報
【特許文献2】
特開平3−282125号公報
【0006】
【発明が解決しよとする課題】
しかしながら、上記のような従来の加熱調理器において特開2001−250672号公報に示すものでは、食品の温度と位置情報検出手段に赤外線温度センサを用いているため、検出される温度情報は食品の表面の赤外線(温度)情報である。例えば、流動性の小さなカレーやシチューなどでは表面温度に対して内部が冷えた状態であったり、ラップや蓋等で覆った食品、および蒸気を発生する食品等では、精度の高い温度情報検出が困難であった。
【0007】
さらに、食品を投入した庫内温度が食品の温度と同じか、または近い場合は、赤外線温度センサによる食品の初期の位置情報が正確に得られないことも懸念される。その結果、検出される温度や位置情報による加熱制御では適切な加熱調理ができないという問題があった。
【0008】
また、特開平3−282125号公報に示すものでは、1台の機器に1つの重量検出手段が用いられることが前提とされており、1台の機器に複数の重量検出手段が用いられた場合の情報処理手段については、何ら考慮されていないという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロンおよび回転アンテナ等で構成した加熱手段と、加熱室の底部に載置された食品載置台を備えた加熱調理器において、食品載置台の下部に複数の重量検出手段を備えると共に、この重量検出手段で検出した情報を処理するマイコンと、前記情報を記憶する不揮発性メモリを備え、食品載置台に何も置かない無負荷時の各重量検出手段の検出信号と食品載置台に既知重量の負荷を置いた時の各重量検出手段の検出信号または、この検出信号と各重量検出手段に対応した前記検出信号との差である重量判定情報のいずれかを各重量検出手段毎に前記不揮発性メモリに記憶し、加熱する食品を食品載置台に載置し、加熱スタートしたとき検出される各重量検出手段の検出信号と、各重量検出手段に対応した前記検出信号および前記重量判定情報から前記既知重量を重量検出手段の数や配置に応じて応力配分して各重量検出手段の検出重量を判定し、複数の重量検出手段から判定された各検出重量の和によって食品載置台に載置した食品の重量情報を検出し、この食品の重量に応じて加熱時間を制御するようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施例である加熱室2の食品1の重量情報を検出する重量検出手段7と、その重量検出手段7より得られた情報を基に、加熱調理を制御するマイコン8を備えた加熱調理器の電気系統ブロック図を表したもので、調理する食品1を収納する加熱室2と、加熱室2の側部に機械室12が設けられている。これらの加熱室2や機械室12はキャビネット13で覆われている。
【0012】
加熱室2は左右の側面、奥面、天井面および底面が薄板状の鋼材で一体に組み立てられた加熱室筐体2aと、前面部は外部から加熱室2内の食品1が確認できると共にマイクロ波を外部へ漏洩させないようにガラスとパンチング状の小さな多数の孔を設けた薄板で構成した食品1の出し入れ用ドア(図示せず)で構成している。
【0013】
また、加熱室2の底部には食品1を載置するターンテーブルレスの食品載置台3が搭載されている。本発明の食品載置台3は、図2に示すように加熱室筐体2aの底部から容易に脱着可能な構造(3a)である。このため、食品1の加熱時に付着した汚れ等を、食品載置台3を容易に脱着して洗浄、清掃することが可能となる。
【0014】
機械室12は、加熱室筐体2aの薄板により加熱室2と熱的、あるいはマイクロ波を遮断するように分離されている。また、機械室12内には食品1の加熱に必要なマイクロ波を発生させるマグネトロン4やマイクロ波の伝播経路となる導波管5や冷却用のファン(図示せず)等が収納されている。このマグネトロン4のマイクロ波出力はマグネトロン駆動回路4aで制御される。
【0015】
この機械室12に備えたマグネトロン4から発生するマイクロ波は、導波管5を介して食品載置台3の下方より加熱室2の食品1に照射される。食品載置台3の下部にはマイクロ波を撹拌して食品1に照射するための回転アンテナ6が備えられている。
【0016】
この回転アンテナ6は回転アンテナモータ6aにより回転アンテナ軸6bを介して駆動される。前記マグネトロン4と前記回転アンテナ6とからなる構成を加熱手段14と称す。
【0017】
また、本発明では、食品1の重量を検出する複数の重量検出手段7を食品載置台3の下部に設けている。この重量検出手段7で食品載置台3の食品1の重量情報を検出し、これらの重量情報を予め設定された情報を整理するマルチプレクサ9へ送信し、ここで必要な情報を選択し、この情報を処理するマイコン8へ送信する。これらの情報は必要に応じて記憶装置である不揮発性メモリ10に記憶させておく。このマイコン8はマグネトロン4や回転アンテナ6の回転アンテナモータ6aなどの動作も制御する。
【0018】
また、使用者がマイコン8などに指示したりするキーボードスイッチ11がマトリックス状にマイコン8に接続されている。
【0019】
図3は、本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示したものである。食品載置台3の下部に備えた重量検出手段7の配置を示しており、図中、食品載置台3やマグネトロン4、導波管5は点線で示している。
【0020】
本発明は、四角い平板形状の食品載置台3を図示するように3つの重量検出手段7a、7b、7cで支持した構造である。重量検出手段7は、図中、食品載置台3の下部左右(加熱室2前部左右)と上部中央(加熱室2後部中央)に対向する位置に加熱室筐体底部2aに設置した例である。
【0021】
次に、上記のように構成された本発明の一実施例の作用について説明する。
【0022】
まず、メーカにて加熱調理器を製造する過程において、食品載置台3に何も置かれていない状態、いわゆる無負荷での各重量検出手段7からの検出信号Zを不揮発性メモリ10記憶させる。本実施例においては、重量検出手段7として静電容量式の重量センサを用いているので、検出信号Zとしては重量に応じて周波数が変化する矩形波信号が出力される。
【0023】
マイコン8は信号選択用ICのマルチプレクサ9を用いて、各重量検出手段7の検出信号Zを切り替えながら矩形波信号を入力し、各重量検出手段7の1秒あたりのパルス数を順番にカウントして不揮発性メモリ10にそれぞれ書き込む。この値を零点値と呼ぶ。
【0024】
続けて、食品載置台3の上に既知重量Wkとして1Kgの負荷を置いて、同様の方法で各重量検出手段7からの検出信号Kの1秒あたりのパルス数をカウントし、これと各重量検出手段7の零点値との差を不揮発性メモリ10に書き込む。この値を差分値と呼ぶ。
【0025】
使用者が加熱調理器の電源を入れると、マイコン8は不揮発性メモリ10から各重量検出手段7に対する零点値と差分値を読み出す。次に使用者が、食品載置台3の上に食品1を置き、例えばキーボードスイッチ11の「あたため」ボタンを押して調理を開始すると、マイコン8はマグネトロン駆動制御回路4aを介してマグネトロン4をONさせて加熱を開始するとともに、零点値、差分値を入力した時と同様の方法で、各重量検出手段7からの検出信号の1秒あたりのパルス数をカウントする。
【0026】
ここで、この加熱調理器においては、食品1を食品載置台3中央に置いた時の各重量検出手段7a、7b、7cに対する応力配分が1:1:2となっていると仮定した場合、以下の式により各重量検出手段7の検出重量を計算する。
Z7a、Z7b、Z7c:各重量検出手段7a、7b、7cの零点値
S7a、S7b、S7c:各重量検出手段7a、7b、7cの差分値
P7a、P7b、P7c:各重量検出手段7a、7b、7cの入力パルス数
W7a、W7b、W7c:各重量検出手段7の検出重量
W7a={(P7a−Z7a)/P7a}×{1000×(1/4)}
W7b={(P7b−Z7b)/P7b}×{1000×(1/4)}
W7c={(P7c−Z7c)/P7c}×{1000×(2/4)}
次に各検出重量の和を計算し、食品1の重量を求める。
【0027】
W7:食品1の重量
W7=W7a+W7b+W7c
このようにして食品1の重量が決定され、マイコン8がその食品1の重量に応じて最適な加熱時間を決定し、加熱時間が経過したところでマグネトロン駆動制御回路4aを介してマグネトロン4をOFFさせて加熱を終了する。
【0028】
ここで、もし、使用者が食品載置台3を設置しないで調理を行おうとした場合は、食品1の重量がマイナスの値となるので、マイコン8は、即座にマグネトロン駆動制御回路4aを介してマグネトロン4をOFFさせて加熱を停止し、使用者に注意を促す。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロンおよび回転アンテナ等で構成した加熱手段と、加熱室の底部に載置された食品載置台を備えた加熱調理器において、食品載置台の下部に複数の重量検出手段を備えると共に、この重量検出手段で検出した情報を処理するマイコンと、前記情報を記憶する不揮発性メモリを備え、食品載置台に何も置かない無負荷時の各重量検出手段の検出信号と食品載置台に既知重量の負荷を置いた時の各重量検出手段の検出信号または、この検出信号と各重量検出手段に対応した前記検出信号との差である重量判定情報のいずれかを各重量検出手段毎に前記不揮発性メモリに記憶し、加熱する食品を食品載置台に載置し、加熱スタートしたとき検出される各重量検出手段の検出信号と、各重量検出手段に対応した前記検出信号および前記重量判定情報から前記既知重量を重量検出手段の数や配置に応じて応力配分して各重量検出手段の検出重量を判定し、複数の重量検出手段から判定された各検出重量の和によって食品載置台に載置した食品の重量情報を検出し、この食品の重量に応じて加熱時間を制御するようにしたことにより、簡単な構成で正確な食品重量判定手段を提供することができる。また、重量検出手段の数、各重量検出手段の配置に応じて応力配分を決定することにより、重量検出手段の数、各重量検出手段の配置に関わらず容易に正確な重量判定を可能にできるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である加熱調理器の電気系統ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例である加熱調理器の食品載置台の脱着概念を示した図である。
【図3】本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示した図である。
【符号の説明】
1・・・・食品
2・・・・加熱室
3・・・・食品載置台
4・・・・マグネトロン
6・・・・回転アンテナ
7・・・・重量検出手段
8・・・・マイコン
10・・・・不揮発メモリ
14・・・・加熱手段
Claims (1)
- 食品(1)を収納する加熱室(2)と、食品(1)を加熱するマグネトロン(4)および回転アンテナ(6)等で構成した加熱手段(14)と、加熱室(2)の底部に載置された食品載置台(3)を備えた加熱調理器において、食品載置台(3)の下部に複数の重量検出手段(7)を備えると共に、この重量検出手段(7)で検出した情報を処理するマイコン(8)と、前記情報を記憶する不揮発性メモリ(10)を備え、食品載置台(3)に何も置かない無負荷時の各重量検出手段(7)の検出信号(Z)と食品載置台(3)に既知重量(Wk)の負荷を置いた時の各重量検出手段(7)の検出信号(K)または、この検出信号(K)と各重量検出手段(7)に対応した前記検出信号(Z)との差である重量判定情報(S)のいずれかを各重量検出手段(7)毎に前記不揮発性メモリ(10)に記憶し、加熱する食品(1)を食品載置台(3)に載置し、加熱スタートしたとき検出される各重量検出手段(7)の検出信号と、各重量検出手段(7)に対応した前記検出信号(Z)および前記重量判定情報(S)から前記既知重量(Wk)を重量検出手段(7)の数や配置に応じて応力配分して各重量検出手段(7)の検出重量を判定し、複数の重量検出手段(7)から判定された各検出重量の和によって食品載置台(3)に載置した食品(1)の重量情報を検出し、この食品(1)の重量に応じて加熱時間を制御することを特徴とする加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003106128A JP2004309078A (ja) | 2003-04-10 | 2003-04-10 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003106128A JP2004309078A (ja) | 2003-04-10 | 2003-04-10 | 加熱調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004309078A true JP2004309078A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=33468407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003106128A Pending JP2004309078A (ja) | 2003-04-10 | 2003-04-10 | 加熱調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004309078A (ja) |
-
2003
- 2003-04-10 JP JP2003106128A patent/JP2004309078A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20050525 |