JP2004308191A - 法枠用アンカー - Google Patents

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Abstract

【課題】法面にアンカーを打ち付ける工程と、法枠用の型枠を施工する工程とを一体化することができると共に、ガイド部により容易に法枠を半円弧状に形成することができ、作業を簡易化及び短時間化することができて、法面での作業者の安全性を確保することができる法枠用アンカーを提供すること。
【解決手段】地中に打設するアンカーに法枠形成用の枠体を一体的に連結すると共に、同枠体に法枠形成時のガイドとなるガイド部を形成した。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、法枠用アンカーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、法面等の安定を図り、法面等の崩壊を防止するため、法面等にモルタル又はコンクリートなどを吹き付けて、モルタル法枠又はコンクリート法枠を形成することがある。
【0003】
このような法枠の形成には法枠用の型枠等が用いられ、この法枠形成用型枠の構造としては、クリンプ金網等で形成された平板状の側枠を長手状に向かい合わせ、その間に略「井」字状や略「キ」字状に組んだ連結フレームを介設して構成するもの(例えば、特許文献1参照)、また、型枠を略逆「U」字状に構成するものなどが一般的である。
【0004】
そして、このような法枠形成用型枠を法面に格子状に配設した後、法枠形成用型枠を埋めるようにモルタル類を吹き付けることによって法枠を形成するものであった。
【0005】
また、このような法枠形成用型枠を、あらかじめ組み立てておいた後、法面にこの組み立て済の法枠形成用型枠を搬送し、モルタル類を吹き付けて法枠を形成する方法もあった。
【0006】
そして、モルタル類で吹き付けた上部は半円弧状に形成して、法枠形成用型枠の上部に草木が生えやすいようにして法枠形成用型枠の上部を草木が覆って美観が良好となるようにしていた。
【0007】
さらに、このような法枠は、法面に法枠用型枠を設置後、複数本のアンカーを法面に打ち込んで、法枠形成用型枠とアンカーとを埋めるようにモルタル類を吹き付けて法枠を形成し、同法枠をアンカーによってより確実に定置するいわゆるアンカー工を併用することで、より一層法面を安定させることができるものであった(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−146799号公報
【0009】
【特許文献2】
特開2001−172981号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アンカー工を併用する上記従来の一般的な法枠の形成においては、法面等に法枠形成用の型枠を設置する工程と、法面等にアンカーを設置する工程とが別工程であることから、これらの作業が煩雑になると共に、時間がかかってしまうため、急斜面の法面等においては作業者が安全に作業できないという問題点があった。
【0011】
また、法面にモルタル類を半円弧状等の所定の形状に吹き付ける際、吹き付けの目安となるものがないため、勘に頼って吹き付け作業を行わなければならず、作業が煩雑になると共に、吹き付けの形状を一定にすることが困難であるという問題点もあった。
【0012】
また、法枠形成用の型枠をあらかじめ組み立てておいた後、法面に搬送する際、型枠がかさばってしまうため搬送作業が煩雑になってしまうという問題点もあった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明では、地中に打設するアンカーに法枠形成用の枠体を一体的に連結すると共に、同枠体に法枠形成時のガイドとなるガイド部を形成したことを特徴とする法枠用アンカーを提供せんとするものである。
【0014】
また、地中に打設するアンカーに法枠形成用の複数の枠体を主鉄筋を配設可能な間隔を開けて一体的に連結すると共に、各枠体に法枠形成時のガイドとなるガイド部をそれぞれ形成したことにも特徴を有する。
【0015】
また、前記アンカーは、頂部を枠体よりも上方に突出させたことにも特徴を有する。
【0016】
また、前記アンカーの頂部は、ガイド部の仮想延長線上に位置させたことにも特徴を有する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、法面等の安定を図り、法面等の崩壊を防止するため、法面等にモルタル又はコンクリートなどのモルタル類を吹き付けて、モルタル法枠又はコンクリート法枠を形成するための法枠用アンカーであり、地中に打設するアンカーと法枠形成用の枠体とを具備している。
【0018】
特に、アンカー本体と枠体とは一体的に連結して、法枠形成時にアンカーを打設する工程と、法枠用の型枠を施工する工程とを一体にして作業の簡易化及び短時間化を図って、法面で法枠を施工する作業を行う作業員の安全を確保できるようにしている。
【0019】
さらに、枠体には、法枠用アンカーを打ち込みすぎないように規制する規制部と、補強のための主鉄筋を載置し鉄線等で結束する載置部と、法枠形成時にモルタル類吹き付けのガイドとなるガイド部とを具備して、法枠用アンカーの打設を規制しながら、ガイド部を目安としてモルタル類を容易に吹き付けることができるようにしている。
【0020】
このように構成する法枠用アンカーは、法面の縦方向(傾斜に沿った方向)及び法面の横方向へ、規制部により打ち込みすぎないように規制しながら、法面上にそれぞれ間隔を開けて複数打設し、各法枠用アンカーの載置部に主鉄筋を設置して法枠の補強とする一方、ガイド部を目安として法面にモルタル類を吹き付けて法枠を形成するものである。
【0021】
また、アンカー本体の頂部を枠体よりも上方に突出させて、モルタル類を法面に吹き付けて法枠を所定の形状に形成する際、法枠を形成する高さの目安とできると共に、アンカーを法枠の補強としている。さらに、突出させたアンカーの頂部は、所定の形状の頂部の目安としている。このようにしてモルタル類を所定の形状に吹き付ける作業を容易にすることができる。
【0022】
また、同頂部は、ガイド部の仮想延長線上に位置させて、モルタル類を所定の形状、例えば半円弧状に吹き付ける際に、同ガイド部を半円弧の目安とすると共に、アンカー本体の頂部を半円弧の頂部の目安としてモルタル類を半円弧状等の所定の形状に吹き付けることを容易にしている。
【0023】
【実施例】
以下において、図面に基づいて本発明の実施例について詳説する。
【0024】
(実施例1)
図1、2に示すAは、法面等に配置して用いる法枠用のアンカーであり、同法枠用アンカーAは、法面に対して上下に伸延するアンカー本体1の中途部に枠体2を取付けて、正面視で略「中」字状に形成している。図中、Cは、法枠に吹き付けるモルタルまたはコンクリートなどのモルタル類であり、3は補強のために法枠用アンカーA,A間に配設する主鉄筋である。
【0025】
アンカー本体1は、下端を鋭角に形成している。このようにして法枠用アンカーAを法面に打設して定置することができるようにしている。
【0026】
枠体2は、上下に伸延するアンカー本体1の略中央部と略直交して交差する下方横線材2bと、アンカー本体1の中途部上方と略直交して交差する上方横線材2aと、各横線材2a,2bのそれぞれの左端同士とそれぞれの右端同士を連結するガイド部としてのガイド体4とで略台形の枠状に構成している。このように枠体2を枠状に構成することで、法枠を形成する際にモルタル類Cを法面に吹き付ける圧力によって枠体2が変形してしまうことを防止できるようにしている。
【0027】
上方横線材2aは、左右幅を下方横線材2bよりやや短く形成すると共に、ガイド体4は、モルタル類Cの半円弧状の吹き付けに対応するように湾曲させて形成している。このように構成することで、同ガイド体4を目安とすることにより、法枠を形成する際のモルタル類Cの半円弧状の吹き付けを容易にガイドできるようにしている。
【0028】
ここで、上方横線材2aとアンカー本体1とが交差する位置の近傍を、主鉄筋3を載置し鉄線等で結束する(図示しない)ための載置部6としている。
【0029】
ここで、載置部6は、本実施例に示すような位置、および直線棒状の線材に限られるものではなく、例えば、線材の中途部を下方に向けて折曲させ、折曲させた位置に主鉄筋3を落とし込んで載置をより容易にするなど、主鉄筋3が載置できる位置、および構成でありさえすればよい。
【0030】
また、下方横線材2bを、法枠用アンカーAを法面に打ち込む際、打ち込みの深さを規制する規制部7としている。すなわち、アンカー本体1を下方横線材2bと交差する位置(上下に伸延するアンカー本体1の略中央部)まで法面に打ち込むと、下方横線材2bが法面と当接して、法枠用アンカーAのそれ以上の打ち込みを規制することができるようにしている。
【0031】
また、アンカー本体1は、枠体2よりも上方に突出させて形成している。このようにしてアンカー本体1を突出させることで、アンカー本体1の突出させた部分を、法枠を形成する高さの目安にできると共に、法枠の補強とすることができる。さらには、突出させた同アンカー本体1の頂部5は、モルタル類Cを法面に半円弧状に吹き付けて法枠を形成する際の頂部の目安とすることができる。
【0032】
ここで、アンカー本体1の頂部5は、ガイド体4の仮想延長線V上に位置するように形成している。このように構成することで、モルタル類Cを法面に半円弧状に吹き付けて法枠を形成する際、アンカー本体1の頂部5とガイド体4とを目安にしてモルタル類Cを吹き付けることで、より容易かつ確実に半円弧状にモルタル類Cを吹き付けることができるようにしている。
【0033】
以上のように、本発明に係る法枠用アンカーAは構成されており、以下、図2、図9を参照しながら、法枠用アンカーAを用いて法枠を形成し法面を安定させるための工程について説明する。
【0034】
(1)図9に示すように、複数の法枠用アンカーAを、法面の縦方向(傾斜に沿った方向)及び法面の横方向へ、規制部7により打ち込みすぎないように規制しながら、法面上にそれぞれ間隔を開けて打設する。
【0035】
(2)次いで、図2に示すように、補強のための主鉄筋3を、同法枠用アンカーA,Aのそれぞれの載置部6,6間に架設すると共に、鉄線等(図示しない)により結束する。
【0036】
(3)このように構成する法枠用アンカーAを目安としながらモルタル類Cを法面に向かって半円弧状に吹き付ける。ここで、枠体2より上方に突出させたアンカー本体1を法枠を形成する高さの目安とする一方、アンカー本体1の頂部5を半円弧の頂部の目安にすると共に、ガイド体4を半円弧の目安にして、法枠用アンカーAにモルタル類Cを吹き付けて法枠を形成する。
【0037】
すなわち、法面に向けて徐々にモルタル等を吹き付けていき、法枠用アンカーAのガイド体4が法枠から露出しない程度にまでモルタル等を吹き付けることで、法枠の側面形状をガイド体4の形状に沿った一定の形状とし、さらに、法枠用アンカーAのアンカー本体1の頂部5が法枠から露出しない程度にまでモルタル類Cを吹き付けることで、法枠高さを一定の高さとする。
【0038】
このように、法枠用アンカーAのガイド体4は法枠の形状に沿った形状となっており、法面にモルタル類Cを吹き付けて法枠を所定形状に形成する際に、モルタル類Cの吹き付け量の目安となるようにしている。
【0039】
また、縦方向の法枠と横方向の法枠との交差部は十字路状に形成して法枠を法面に格子状に形成する。
【0040】
このようにアンカー本体1に枠体2を一体的に連結しているために、アンカー本体1を地中に打設するだけで枠体2を法面に設置することができ、これにより、アンカーを打設する工程と、法枠用の枠体を施工する工程を一体化させることができて、法枠形成作業の簡易化及び短時間化を図ることができる。したがって、法面等で施工作業を行う作業員の安全性を確保することができる。
【0041】
また、このようにアンカー本体1の頂部5とガイド体4をモルタル類Cの吹き付けの目安にすることで、法面にモルタル類Cを半円弧状に吹き付ける作業を容易にすることができると共に、吹き付けの形状を容易に一定の半円弧状に保つことができる。しかも、法枠用アンカーAは、側面視での幅員を小さく形成できるため、法面への搬送等を容易にすることができる。
【0042】
(実施例2)
図3、図4に示すAは、主鉄筋3を2本配設する場合の法枠用アンカーであり、他の実施例と構成をほぼ同じくしているが、枠体2を複数(本実施例では2つ)設ける点で異なっており、その構成について説明する。
【0043】
すなわち、実施例2に係る法枠用アンカーAは、アンカー本体1の中途部下方に同アンカー本体1と一体にして連結する第1の枠体2と、アンカー本体1の中途部上方に同アンカー本体1と一体にして連結する第2の枠体2とで、正面視略「串」字状に構成している。
【0044】
また、各枠体2,2の上方横線材2aとアンカー本体1とが交差する位置の近傍は、載置部6,6として、それぞれに主鉄筋3を載置すると共に、鉄線等で結束して(図示しない)、法枠の補強としている。
【0045】
このように構成することで、特に、第1の枠体2と第2の枠体2との間に介設する主鉄筋3は、枠体2内に載置することなく法枠用アンカーAの側方より各枠体2,2間に載置することができるため、法枠への主鉄筋3の載置を容易にしている。
【0046】
なお、第1の枠体2と第2の枠体2との間に介設する主鉄筋3を、各枠体2,2で挟持するように第1の枠体2と第2の枠体2とを構成して、補強のための主鉄筋3をより確実に載置できると共に、鉄線等による結束(図示しない)を容易にできるようにすることもできる。
【0047】
また、実施例2に係る法枠用アンカーAでは、第1の枠体2の下方横線材2bを規制部7として、法枠用アンカーAの打ち込みを規制するようにしている。
【0048】
なお、主鉄筋3は、法枠用アンカーA内に2本配設することに限られるものではなく、3本、4本、5本・・・・と配設することもでき、その際には、枠体2を上記第1の枠体2と第2の枠体2に加えて、さらに第3の枠体2、第4の枠体2、第5の枠体2・・・・と設けていき、それぞれの枠体2の載置部6に主鉄筋3を載置すると共に、各枠体2,2間に介設した主鉄筋3を挟持する。
【0049】
なお、載置部6は、必ずしも各枠体2,2の上方横線材2aとアンカー本体1とが交差する位置の近傍である必要はなく、例えば、上方横線材2aの両端部近傍にそれぞれ主鉄筋3を1本ずつ載置するなど、位置および数を適宜設定することができる。
【0050】
また、図中、他の実施例に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
【0051】
(実施例3)
図5に示すAは、実施例3に係る法枠用アンカーであり、他の実施例と構成をほぼ同じくしているが、法枠用アンカーA同士を連結する線材9を設けている点で異なっており、その構成について説明する。
【0052】
実施例3に係る法枠用アンカーAは、図中手前に設置する第1の法枠用アンカーAの上方横線材2aとガイド体4とが連結する位置J1と、図中奥側に設置する第2の法枠用アンカーAの上方横線材2aとガイド体4とが連結する位置J2とを線材9により連結している。
【0053】
また、第1の法枠用アンカーAの下方横線材2bとガイド体4とが連結する位置J3と、第2の法枠用アンカーAの下方横線材2bとガイド体4とが連結する位置J4とを線材9により連結している。
【0054】
このようにして法枠用アンカーA,A間を連結する線材9を設けることで、モルタル類Cを法面に半円弧状に吹き付けて法枠を形成する際、線材9をモルタル類C吹き付けの側部の目安とすることができる。したがって、法面でモルタル類Cを吹き付ける作業をより容易にすることができる。
【0055】
なお、法枠用アンカーA,A間に設ける線材9は必ずしも位置J1,J1、位置J2,J2間に配設しなければならないものではなく、例えば、第1の法枠用アンカーAのガイド体4の中途部と、第2の法枠用アンカーAのガイド体4の中途部とを線材9で連結してもよく、また、線材9の本数も4本に限られるものではなく、モルタル類C吹き付けの側部の目安となりさえすればよい。
【0056】
なお、図中、他の実施例に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
【0057】
(実施例4)
図6に示すAは、実施例4に係る法枠用アンカーであり、他の実施例と構成をほぼ同じくしているが、枠体2の構成において異なっており、その構成について説明する。
【0058】
すなわち、実施例4に係る法枠用アンカーAは、枠体2に下方横線材2bを設けず構成すると共に、ガイド体4の下端を規制部7としている。このように構成することでも、アンカー本体1を法面に打設する際、ガイド体4の下端が地面に当接し、法枠用アンカーAのそれ以上の打ち込みを規制しながら、ガイド体4とアンカー本体1の頂部5を目安として、モルタル類Cの吹き付けを容易にすることができる。しかも、枠体2に用いる線材が少なくすることができて、コストの低減化を図ることができる。
【0059】
なお、図中、他の実施例に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
【0060】
(実施例5)
図7に示すAは、実施例5に係る法枠用アンカーであり、他の実施例と構成をほぼ同じくしているが、枠体2を一本の横線材2cとガイド体4とで構成している点において異なっており、その構成について説明する。
【0061】
実施例5に係る法枠用アンカーAは、アンカー本体1の中途部に略直交して交差する横線材2cを同アンカー本体1と一体にして連結すると共に、同横線材2cの両端部にはガイド体4を一体に連結している。
【0062】
また、アンカー本体1と横線材2cが交差する位置の近傍を主鉄筋3の載置部6とすると共に、ガイド体4の下端を規制部7としている。
【0063】
このように構成することでも、規制部7により法枠用アンカーAの打ち込みを規制しながら、ガイド体4とアンカー本体1の頂部5を目安として、モルタル類Cの吹き付けを容易にすることができると共に、枠体2に用いる線材を少なくすることができてコストの低減化を図ることができる。
【0064】
なお、図中、他の実施例に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
【0065】
(実施例6)
図8に示すAは、実施例6に係る法枠用アンカーであり、上下に伸延するアンカー本体1と、同アンカー本体1の中央部と略直交して交差する下方横線材2bと、モルタル類Cの吹き付けをガイドするガイド体4’とで構成している。
【0066】
ガイド体4’は、アンカー本体1の上端に一体に連結すると共に、半円弧状に湾曲させて、アンカー本体1とガイド体4’とで正面視略「傘」状に形成している。
【0067】
このように構成することでも、モルタル類Cを法面に半円弧状に吹き付けて法枠を形成する際、アンカー本体1の頂部5を半円弧の頂部の目安とすると共に、湾曲させたガイド体4’を半円弧状の目安として、より確実かつ容易に半円弧状の吹き付けを行うことができる。
【0068】
また、実施例6に係る法枠用アンカーAは、下方横線材2bとアンカー本体1とが交差する位置を載置部6としている。
【0069】
なお、図中、他の実施例に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
【0070】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の本発明では、地中に打設するアンカーに法枠形成用の枠体を一体的に連結すると共に、同枠体に法枠形成時のガイドとなるガイド部を形成したので、法面にアンカーを打ち付ける工程と、法枠用の型枠を施工する工程とを一体化した工程とすることができると共に、ガイド部をモルタル類を吹き付ける際の目安とすることによって、容易に法枠を所定の形状に形成することができる。したがって、作業を簡易化及び短時間化することができて、法面での作業者の安全性を確保することができる。また、モルタル類吹き付け以外の法枠形成工程を予め法面以外の場所にておこなった上で法面に搬送する場合においても、法枠用アンカーの側面視による幅員を小さくコンパクトにできるため、容易に搬送作業を行うことができる、
(2)請求項2記載の本発明では、地中に打設するアンカーに法枠形成用の複数の枠体を主鉄筋を配設可能な間隔を開けて一体的に連結すると共に、各枠体に法枠形成時のガイドとなるガイド部をそれぞれ形成したので、法枠用アンカーに複数の主鉄筋を設置して法枠のより確実な補強とすることができると共に、各ガイド部によりモルタル類の吹き付けをガイドすることで容易に法枠を所定の形状に形成することができる。したがって、作業を簡易化及び短時間化することができて、法面での作業者の安全性を確保することができる。また、モルタル類吹き付け以外の法枠形成工程を予め法面以外の場所にておこなった上で法面に搬送する場合においても、法枠用アンカーの側面視による幅員を小さくコンパクトにできるため、容易に搬送作業を行うことができる、
(3)請求項3記載の本発明では、前記アンカーは、頂部を枠体よりも上方に突出させたので、モルタル類を法面に所定の形状に吹き付けて法枠を形成する際、法枠を形成する高さの目安とできると共に、アンカーを法枠の補強とすることができる。しかも、アンカーの頂部を、所定の形状の頂部の目安とすることができる。したがって、モルタル類を所定の形状に吹き付ける作業を容易にすることができる。
【0071】
(4)請求項4記載の本発明では、前記アンカーの頂部は、ガイド部の仮想延長線上に位置させたので、モルタル類を法面に半円弧状に吹き付けて法枠を形成する際、アンカーの頂部を半円弧の頂部の目安とすると共に、ガイド部を半円弧状の目安として、より確実かつ容易に半円弧状の吹き付けを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る法枠用アンカーAの正面図である。
【図2】実施例1に係る法枠用アンカーAの斜視図である。
【図3】実施例2に係る法枠用アンカーAの正面図である。
【図4】実施例2に係る法枠用アンカーAの斜視図である。
【図5】実施例3に係る法枠用アンカーAの斜視図である。
【図6】実施例4に係る法枠用アンカーAの正面図である。
【図7】実施例5に係る法枠用アンカーAの正面図である。
【図8】実施例6に係る法枠用アンカーAの正面図である。
【図9】本発明に係る法枠用アンカーAを法面に格子状に配設した平面図である。
【符号の説明】
1 アンカー本体
2 枠体
4 ガイド部
A 法枠用アンカー
3 主鉄筋
5 頂部
V 仮想延長線

Claims (4)

  1. 地中に打設するアンカーに法枠形成用の枠体を一体的に連結すると共に、同枠体に法枠形成時のガイドとなるガイド部を形成したことを特徴とする法枠用アンカー。
  2. 地中に打設するアンカーに法枠形成用の複数の枠体を主鉄筋を配設可能な間隔を開けて一体的に連結すると共に、各枠体に法枠形成時のガイドとなるガイド部をそれぞれ形成したことを特徴とする法枠用アンカー。
  3. 前記アンカーは、頂部を枠体よりも上方に突出させたことを特徴とする請求項1または2に記載の法枠用アンカー。
  4. 前記アンカーの頂部は、ガイド部の仮想延長線上に位置させたことを特徴とする請求項3に記載の法枠用アンカー。
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