JP2004307888A - レジンダスト付着防止処理を施した銅箔又は銅合金箔及びレジンダスト付着防止方法 - Google Patents

レジンダスト付着防止処理を施した銅箔又は銅合金箔及びレジンダスト付着防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エポキシ樹脂等を主成分とする絶縁性プリプレグとの積層工程において、レジンダストを効果的に防止し、それによって積層銅箔のエッチングに際して良好なパターン特性(パターン精度が良い)を得る。
【解決手段】銅箔の光沢面をテトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランを含有する溶液で処理し、テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランのレジンダスト付着防止膜を形成することを特徴とする銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にプリント配線板用銅箔に適用できる銅箔に関し、エポキシ樹脂等を主成分とするプリント基板との接着時に発生するレジンダストの付着を効果的に防止できるレジンダスト付着防止処理を施した銅箔又は銅合金箔及びレジンダスト付着防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
銅箔積層板は、電子工業において用いられるプリントサーキットボード(印刷回路板)の基本材料である。通常、この印刷回路板は、銅箔をファイバーグラスに充填されたエポキシレジンのようなレジンプリプレグに加熱・圧着させて製造する。
プリプレグに加圧結合させる銅箔の面は、接着強度を上げるために、凹凸のある面を形成する付加的な処理が施される。
反対側の面(プリプレグに結合しない面)は平滑な面であり、銅箔の酸化防止処理、はんだ付け性を向上させる処理又はフォトレジスト膜の接着性を向上させるための処理などが施されている。
【0003】
この反対側の面(平滑面)はフォトレジスト膜を形成する前にごみ等の付着物を除去する作業が行われる。特に、積層工程におけるプリプレグの操作中に、好ましくないレジンダストが銅箔の光沢面に付着する傾向がある。
実際、ラミネート工程中のいかなる有機物も金属箔に付着するのは好ましくない。もし、これらのレジンダストスポットをエッチングする前に取り除いておかなければ、エッチングによって銅のラインやスペースを形成する場合に、レジンスポットは銅のエッチングを妨害する。このように、レジンダストで汚染された積層板はファインパターンの形成を困難にする。
レジンスポットが大きくかつ好ましくない位置にある場合には、銅の回路間のブリッジとなって回路間をショートさせ、ボード自体を使用不能にする。
このようにレジンダスト、特にエポキシレジンダストスポットを有する銅クラッドラミネ−ト材はエッチングの際に、多くの問題を発生する。
【0004】
このようなことから、エポキシ樹脂を主成分とするプリント配線基材との接着時のダスト付着を防止するために、銅箔の基材との非接着面に亜鉛又は亜鉛合金層を形成し、この亜鉛又は亜鉛合金層の上に、アミノトリアゾール若しくはその異性体による有機防錆処理を施すか又は亜鉛若しくは亜鉛合金層上にクロメート処理層、クロメート処理層上にアミノトリアゾール若しくはその異性体による有機防錆処理を施したプリント配線板用銅箔が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
また、プリント配線基板用銅箔の光沢面に耐レジンダスト性を持たせるために、銅箔の光沢面側表面層上に、亜鉛又は亜鉛合金の第1層、その上にクロム化合物及びリン化合物の第2層、次いでその上にベンズイミダゾール若しくはその誘導体又はアルキルイミダゾール化合物及びリン化合物からなる第3層を形成したプリント配線基板用銅箔。さらに第1層を電気めっきにより形成し、次いで第2層及び第3層を所定の化合物水溶液で表面処理する技術が提案されている(特許文献2参照)
しかし、これらの開示技術は必ずしも耐レジンダスト性に優れているとは言えず、問題は解決されているとは言えなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−125330号公報
【特許文献2】
特開平9−78289号公報
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プリント配線板用銅箔に適用できる銅箔に関し、エポキシ樹脂を主成分とするプリント基板との接着時に発生するレジンダストの付着を効果的に防止できるレジンダスト付着防止処理を施した又は銅合金箔及びレジンダスト付着防止方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上から、本発明は
1. 銅箔の少なくとも片面にテトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランからなるレジンダスト付着防止処理を施した銅箔又は銅合金箔
2.銅箔の光沢面をテトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランを含有する溶液で処理し、テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランのレジンダスト付着防止膜を形成することを特徴とする銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法
3.銅箔のマット面をプリプレグの積層面とすることを特徴とする上記2記載の銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法
4.テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシラン含有量が0.01〜10vol%である溶液を用いることを特徴とする上記2又は3記載の銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法
5.溶媒として水またはアルコールを用いることを特徴とする上記2〜4のいずれかに記載の銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法
6.10〜50°Cの温度において、1秒〜10分間テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランの溶液で処理し、50〜200°Cのオーブンで0.1〜60秒乾燥させ、レジンダスト付着防止膜を形成することを特徴とする上記2〜6のいずれかに記載の銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法
を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、少なくとも銅箔の片面、特に光沢面にテトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランを含有する溶液を接触させて処理し、レジンダストの付着を減少させることのできる銅箔又は銅合金箔を得る。
レジンダストは、絶縁性(誘電性)材料であるプリプレグ又はレジン部品の利用、貯蔵、移送、切断、剥離等において発生するの種々のごみ、破片、パーティクル、その他の小さな粒子を含む。レジンは、絶縁性(誘電性)材料であるエポキシレジン、ポリイミドレジン、ポリエステルレジンが代表的な材料であり、特にエポキシレジン材料から発生するレジンダストが問題である。
絶縁性の材料であるプリプレグは切断等の際に粉塵あるいは破片となって浮遊し、それが帯電(静電気等により)した銅箔に付着する可能性が極めて高い。したがって、銅箔のエッチング面にこのような粉塵が付着しないようになること、すなわち帯電量が少ないこと又は帯電してもそれがすぐに解消できることあるいは減少することは耐レジンダスト性を向上させる上で重要なことである。
【0010】
銅箔はエポキシプリプレグのようなレジン材料と積層される。銅箔は圧延銅箔又は電解銅箔が用いられる。銅箔は、通常0.0002〜0.2インチの厚さを有する。電解銅箔は滑らかな又は光沢のある(ドラム側の)面と、粗化面又はマット面(金属析出成長面)を有し、標準的なトリート銅箔はマット側のトリート箔、光沢面の逆トリート箔又はマット面と光沢面の両側をトリートしたダブルトリート箔がある。
これらの銅箔の両側は、標準プロフィル面、ロープロフィル面又は極ロープロフィル面を有する。銅箔の両面を粗化処理することもできる。
【0011】
本発明の銅箔はテトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランを含有する溶液を、エポキシレジンのようなレジン材料に積層する前に接触させて処理する。
テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランは水溶液として又はアルコール類、エーテル、ケトン等の有機溶媒に混合して使用することができる。水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、メチルエチルケトン等の溶媒は良好な濡れ性と乾燥性を与えることができる。
テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランの銅箔への処理は、ローラーコーティング法、ドクターブレード法、ディッピング法、浸漬法、塗装、スプレー法等によって行うことができるが、通常スプレー法によって行う。
【0012】
銅箔を、テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシラン0.01〜10vol%程度の溶液、又は0.05〜5vol%程度、さらには0.1〜2vol%程度の溶液に接触させて行う。
処理温度は10〜50°C程度、又は15〜40°C程度、さらには20〜30°C程度の条件とする。処理時間は1秒〜10分程度又は5秒〜100秒程度とする。これらは、いずれも銅箔に耐レジンダスト皮膜を形成するに十分な条件とし、この範囲で適宜選択することができる。
このように処理した銅箔を、さらに皮膜の形成を効果的にしかつ溶媒を除去するために50〜200°C程度に、0.1秒〜60秒程度、さらには1秒〜10秒程度に加熱することができる。
【0013】
上記耐レジンダスト皮膜は、銅箔の接着、セットリング、積層の工程中のレジンダストを防止するために、連続的に若しくは半連続的に又は非連続的に形成できる。その厚さは、約0.001〜1μm、若しくは約0.0025〜0.1μm、又は約0.005〜0.05μmである。
このように耐レジンダスト処理された銅箔は、絶縁性物質にボンディングされる。この場合、ボンディング面は銅箔の耐レジンダスト処理されていない面である。絶縁性物質は、エポキシレジン、ポリイミドレジン、ポリエステルレジンからなるプリプレグである。
【0014】
通常、周知の多層回路板を形成する製造工程の一部として、これらの積層板はエッチングにより電気伝導性のラインやパターンが形成される。上記の耐レジンダスト処理によりレジンダストが悪影響を及ぼさないので、エッチングパターンは良好な寸法精度を示す。
以上のように、本発明によって処理された銅箔は、プリプレグとの積層工程においてレジンダストを効果的に防止するバリヤーとしての役割をする。これによって、銅箔のエッチングに際して良好なパターン特性(パターン精度が良い)が得られるという優れた効果を有する。
【0015】
耐レジンダスト評価法として、水濡れ性、接触角(°)、帯電量(kV)を調べた。
絶縁性のエポキシレジン、ポリイミドレジン、ポリエステルレジンのようなプリプレグは切断等の際に粉塵あるいは破片となって浮遊し、それが帯電(静電気等により)した銅箔に付着する可能性が極めて高い。したがって、帯電量を少なくすることは耐レジンダスト性を向上させる上で重要な要件である。
【0016】
また、この帯電量を直接測定することもできるが、銅箔の処理面の水濡れ性を評価することも重要である。すなわち水濡れ性が大きい場合には、帯電してもそれが大気中の水分や湿気等(この場合、湿度が比較的高いことがその条件となるが)により、すぐに解消あるいは減少する可能性があるからである。
したがって、銅箔の表面が帯電し難いこと及び帯電しても容易に解消できることの、双方の特性を有していることが望ましいと言える。この意味で帯電量と水の接触角(°)の同時測定が必要である。
【0017】
【実施例】
次に、実施例に基づいて説明する。なお、本実施例は好適な一例を示すもので、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。したがって、本発明の技術思想に含まれる変形、他の実施例又は態様は、全て本発明に含まれる。なお、本発明との対比のために、比較例を掲載した。
【0018】
(実施例1)
テトラエトキシシラン0.1vol%、残部水からなるテトラエトキシシラン含有溶液を準備した。このシラン含有溶液を電解銅箔のドラム側の光沢面にスプレーし、その後170°Cで3秒間乾燥した。
表1に示す通り、実施例1の接触角は小さく水濡れ性は良好であり、天然ゴムローラで50回摩擦した後でも帯電量が0kVであるという優れた結果が得られた。
次に、このように処理した銅箔のマット(粗化)面側をエポキシプリプレグに対して、圧力250psiで加熱温度177°Cに1時間保持し、その後室温に冷却してラミネート(積層)した。このようにして得た積層体(ラミネート)は、実際においてもレジンダストの付着が少なく、銅箔のエッチングに際しては、良好なパターン特性(パターン精度が良い)が得られた。
【0019】
【表1】
Figure 2004307888
【0020】
(実施例2)
テトラエトキシシラン0.4vol%、残部水からなるテトラエトキシシラン含有溶液を準備した。このシラン含有溶液を電解銅箔のドラム側の光沢面にスプレーし、その後170°Cで3秒間乾燥した。
表1に示す通り、実施例2の接触角は小さく水濡れ性は良好であり、天然ゴムローラで50回摩擦した後でも帯電量が0kVであるという優れた結果が得られた。
次に、このように処理した銅箔のマット(粗化)面側をエポキシプリプレグに対して、圧力250psiで加熱温度177°Cに1時間保持し、その後室温に冷却してラミネート(積層)した。このようにして得た積層体(ラミネート)は、実際においてもレジンダストの付着が少なく、銅箔のエッチングに際しては、良好なパターン特性(パターン精度が良い)が得られた。
【0021】
(実施例3)
テトラメトキシシラン0.1vol%、残部水からなるテトラメトキシシラン含有溶液を準備した。このシラン含有溶液を電解銅箔のドラム側の光沢面にスプレーし、その後170°Cで3秒間乾燥した。
表1に示す通り、実施例2の接触角は小さく水濡れ性は良好であり、天然ゴムローラで50回摩擦した後でも帯電量が0kVであるという優れた結果が得られた。
次に、このように処理した銅箔のマット(粗化)面側をエポキシプリプレグに対して、圧力250psiで加熱温度177°Cに1時間保持し、その後室温に冷却してラミネート(積層)した。このようにして得た積層体(ラミネート)は、実際においてもレジンダストの付着が少なく、銅箔のエッチングに際しては、良好なパターン特性(パターン精度が良い)が得られた。
【0022】
(実施例4)
テトラメトキシシラン0.4vol%、残部水からなるテトラメトキシシラン含有溶液を準備した。このシラン含有溶液を電解銅箔のドラム側の光沢面にスプレーし、その後170°Cで3秒間乾燥した。
表1に示す通り、実施例4の接触角は小さく水濡れ性は良好であり、天然ゴムローラで50回摩擦した後でも帯電量が0kVであるという優れた結果が得られた。
次に、このように処理した銅箔のマット(粗化)面側をエポキシプリプレグに対して、圧力250psiで加熱温度177°Cに1時間保持し、その後室温に冷却してラミネート(積層)した。このようにして得た積層体(ラミネート)は、実際においてもレジンダストの付着が少なく、銅箔のエッチングに際しては、良好なパターン特性(パターン精度が良い)が得られた。
【0023】
(比較例1)
上記実施例1と同様の電解銅箔を使用し、本発明のシラン処理をせずに銅箔を作製した。
表1に示す通り、比較例1の接触角は小さく、水濡れ性は良好であるが、天然ゴムローラで50回摩擦した後、帯電量が大きくなり静電気が発生し易いという結果が得られた。
次に、このように処理した銅箔のマット(粗化)面側をエポキシプリプレグに対して、圧力250psiで加熱温度177°Cに1時間保持し、その後室温に冷却してラミネート(積層)した。このようにして得た積層体(ラミネート)は、レジンダストの付着が多くなり、銅箔のエッチングに際しては、良好なパターン特性(パターン精度が良い)が得られないという結果となった。
【0024】
(比較例2)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.1vol%、残部水からなるエポキシシラン含有溶液を準備した。このシラン含有溶液を電解銅箔のドラム側の光沢面にスプレーし、その後170°Cで3秒間乾燥した。
表1に示す通り、比較例2の接触角は若干大きくなり、水濡れ性は少し悪化し、天然ゴムローラで50回摩擦した後、帯電量が大きくなり静電気が発生し易いという結果が得られた。
次に、このように処理した銅箔のマット(粗化)面側をエポキシプリプレグに対して、圧力250psiで加熱温度177°Cに1時間保持し、その後室温に冷却してラミネート(積層)した。このようにして得た積層体(ラミネート)は、レジンダストの付着が多くなり、銅箔のエッチングに際しては、良好なパターン特性(パターン精度が良い)が得られないという結果となった。
【0025】
(比較例3)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.4vol%、残部水からなるエポキシシラン含有溶液を準備した。このシラン含有溶液を電解銅箔のドラム側の光沢面にスプレーし、その後170°Cで3秒間乾燥した。
表1に示す通り、比較例2の接触角は大きくなり、水濡れ性は悪化し、天然ゴムローラで50回摩擦した後、帯電量が大きくなり静電気が発生し易いという結果が得られた。
次に、このように処理した銅箔のマット(粗化)面側をエポキシプリプレグに対して、圧力250psiで加熱温度177°Cに1時間保持し、その後室温に冷却してラミネート(積層)した。このようにして得た積層体(ラミネート)は、レジンダストの付着が多くなり、銅箔のエッチングに際しては、良好なパターン特性(パターン精度が良い)が得られないという結果となった。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、プリント配線板に適用できる銅箔に関し、銅箔の少なくとも片面、特にプリプレグ側の反対の面に、テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランからなるレジンダスト付着防止処理を施すものであり、エポキシ樹脂等を主成分とする絶縁性プリプレグとの積層工程において、レジンダストを効果的に防止するバリヤーとしての役割を持たせたものである。
これによって、銅箔のエッチングに際して良好なパターン特性(パターン精度が良い)が得られるという優れた効果を有する。したがって、レジンスポットが銅の回路間のブリッジとなって回路間をショートさせ、ボード自体を使用不能にするような問題が減少し、製品歩留まりが向上するという優れた効果を有する。

Claims (6)

  1. 銅箔の少なくとも片面にテトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランからなるレジンダスト付着防止処理を施した銅箔又は銅合金箔。
  2. 銅箔の光沢面をテトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランを含有する溶液で処理し、テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランのレジンダスト付着防止膜を形成することを特徴とする銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法。
  3. 銅箔のマット面をプリプレグの積層面とすることを特徴とする請求項2記載の銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法。
  4. テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシラン含有量が0.01〜10vol%である溶液を用いることを特徴とする請求項2又は3記載の銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法。
  5. 溶媒として水またはアルコールを用いることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法。
  6. 10〜50°Cの温度において、1秒〜10分間テトラエトキシシラン又はテトラメトキシシランの溶液で処理し、50〜200°Cのオーブンで0.1〜60秒乾燥させ、レジンダスト付着防止膜を形成することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の銅箔又は銅合金箔のレジンダスト付着防止方法。
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