JP2004307591A - 樹脂製造装置 - Google Patents

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Takashi Kosaka
隆 小坂
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Abstract

【課題】一定の品質の樹脂を効率よく製造することができる樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂原料をジャケット22により加熱しながら反応させるための反応釜1。反応釜1内の樹脂原料の温度を測定するための温度計2。温度計2で測定された温度に基づいてシーケンサPID制御とシーケンサロジック制御と温調器PID制御のうちから一つの制御方式を選択するための処理部4。処理部4により選択された制御方式に基づいて開度がコントロールされてジャケット22への蒸気の供給量を調節するための蒸気調節弁5を備える。異なる3つの制御方式のうち最適なものを処理部4で判断して使い分けることによって蒸気調整弁5の開度を精度良くコントロールすることができる。製造される樹脂の品質のバラツキを抑えるために反応釜1の掃除の頻度を多くする必要がなくなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形材料などとして使用される樹脂を製造するための樹脂製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、モノマーなどの樹脂原料を反応釜で加熱しながら反応させることにより樹脂を製造することが行われているが(例えば、特許文献1〜3参照)、反応釜内の樹脂原料の温度は製造開始から終了までの間に所定の経時変化をするように温度制御されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−43525号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献2】
特開平6−322054号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献3】
特開平7−97420号公報(特許請求の範囲等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来では反応釜内の樹脂原料の温度を制御するにあたって、その制御方式が一つであったために、樹脂の反応温度が鈍くなる、すなわち、生産するたびに反応釜内に樹脂の固まりがだんだんと付着してジャケットによる加熱が反応中の樹脂原料に伝わりにくくなってくると、製造時間が一定にならず、従って、製造される樹脂の品質にバラツキが発生する恐れがあった。また、製造される樹脂の品質のバラツキを抑えるために反応釜の掃除の頻度を多くしなければならず、樹脂の製造効率が低いという問題があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、一定の品質の樹脂を効率よく製造することができる樹脂製造装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る樹脂製造装置は、樹脂原料をジャケット22により加熱しながら反応させるための反応釜1と、反応釜1内の樹脂原料の温度を測定するための温度計2と、温度計2で測定された温度に基づいてシーケンサPID制御とシーケンサロジック制御と温調器PID制御のうちから一つの制御方式を選択するための処理部4と、処理部4により選択された制御方式に基づいて開度がコントロールされてジャケット22への蒸気の供給量を調節するための蒸気調節弁5とを備えて成ることを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の請求項2に係る樹脂製造装置は、請求項1に加えて、現ステップの蒸気調節弁5の開度から次ステップの蒸気調整弁5の開度を設定可能とすることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の請求項3に係る樹脂製造装置は、請求項1又は2に加えて、樹脂原料の反応を開始させる前に制御方式が選択可能なセレクトスイッチ9を備えて成ることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項4に係る樹脂製造装置は、請求項1乃至3のいずれかに加えて、樹脂原料の反応を開始させた後に制御方式が選択可能なセレクトスイッチ9を備えて成ることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項5に係る樹脂製造装置は、請求項1乃至4のいずれかに加えて、作動中の制御方式にトラブルが生じた時に他の制御方式に切替可能なセレクトスイッチ9を備えて成ることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
図1に本発明の樹脂製造装置の一例を示す。この樹脂製造装置は反応釜1と反応制御部20とを備えて形成されている。反応釜1は樹脂原料が投入可能な容器に形成されており、その外側には投入された樹脂原料を加熱するためのジャケット22が設けられている。また、反応釜1には投入された樹脂原料を攪拌するめの攪拌機23、反応釜1内の樹脂原料(反応後の樹脂も含む)の温度を測定するための測温抵抗体や熱電対等の温度計2、及び蒸気調節弁5が設けられている。蒸気調節弁5はその開度(開閉度合い)を調節することにより、ジャケット22への蒸気の供給量を調節することができるものであり、これにより、ジャケット22による反応釜1内の樹脂原料の加熱量を調節することができて反応釜1内の樹脂原料の温度が調節されるものである。
【0013】
反応制御部20はコンピュータ等で形成されて反応釜1内の温度制御をシーケンス制御によりおこなうもの(シーケンサ)であって、計算プログラムであるシーケンサの数値演算部3と、処理プログラムを備えたCPU等であるシーケンサの処理部4と、制御プログラムであるシーケンサPID制御部6と、制御プログラムであるシーケンサロジック制御部7とを備えて形成されている。さらに、樹脂製造装置にはPID制御を行う制御プログラムを備えた温度調整器で構成される温調器PID制御部8と、セレクトスイッチ9が具備されている。
【0014】
上記のように形成される樹脂製造装置は、各種の樹脂の製造に用いることができるが、例えば、フェノール樹脂の製造は次のようにして行う。
【0015】
(準備)反応釜1に石炭酸とホルマリンとを縮合させた縮合品を樹脂原料として投入する。投入量は反応釜1の大きさ等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、500kgとする。
【0016】
(1)反応開始から蒸気調節弁5の開度をコントロールしながら約20分かけて70℃まで反応釜1内の樹脂温度(樹脂原料の温度)を上昇させる。この時、蒸気調節弁5以外の弁である真空調節弁は全閉、大気開放弁は開とする。尚、蒸気調節弁5の開度とは蒸気調節弁5の開閉度合いを示す指標であり、100%が全開、0%が全閉をそれぞれ示す。そして、反応釜1内の樹脂原料の温度を上昇させる場合は蒸気調節弁5の開度を大きくしてジャケット22に多量の蒸気を供給し、ジャケット22による樹脂原料の加熱量を多くするものであり、逆に、反応釜1内の樹脂原料の温度を降下させる場合は蒸気調節弁5の開度を小さくしてジャケット22に供給される蒸気量を少なくし、ジャケット22による樹脂原料の加熱量を少なくするものである。
【0017】
(2)樹脂原料の温度が70℃に到達したら、蒸気調節弁5の開度を絞って約20分かけて樹脂原料の温度を70℃から60℃まで下げる。このときに、真空ポンプを回して反応釜1内の真空引きを行う。また、約20分で設定温度を下げるように蒸気調節弁5の開度を制御する。
【0018】
(3)樹脂原料の温度が60℃まで下がったら、約40分〜1時間ほど樹脂原料の温度を60℃の一定に保つ。また、反応釜1内の真空度は調節しない。
【0019】
(4)約40分〜1時間が経過したら、蒸気調節弁5の開度をコントロールしながら約20〜30分かけて樹脂原料の温度を60℃から110℃まで上昇させる。このときも反応釜1内の真空度は調節しない。
【0020】
(5)樹脂原料の温度が110℃に到達したら、約1時間ほど樹脂原料の温度を110℃の一定に保つ。このときに、蒸気調節弁5の開度をコントロールして樹脂原料の温度が上がりすぎないように注意しながら制御する必要がある。また、反応釜1内の真空度は調節しないが、ほぼ一定の6.66kPa(50Torr)に保たれる。
【0021】
(6)110℃で1時間が経過したら、蒸気調節弁5を全閉にして真空ポンプも停止し、反応釜1内を大気状態に戻す。また、1分間ほど冷却弁(入出とも)を開にして冷却工程に入る。
【0022】
(7)冷却が終わったら、底弁を開にしてスチールコンベアにて反応させた樹脂を取り出す。この際に反応釜1の上部に設置されている加圧エアー弁を開閉することによって、上から直接、反応釜1の内部に圧力をかけて下へ押し出すようにして、約40分程度で樹脂が取り出せるようにする(反応終了)。
【0023】
上記(1)〜(7)における反応釜1内の樹脂原料の温度の経時変化を図2に示すが、この温度変化を示す曲線が理想温度曲線であって、上記(1)〜(7)の工程における樹脂原料の温度の変化を理想温度曲線に従わせるようにすると、一定の品質の樹脂を効率よく製造することができるものであり、このために、本発明の樹脂製造装置は樹脂原料の温度の変化を理想温度曲線に従わせるようにして温度制御されるものである。特に、上記(3)(5)の工程においては、反応釜1内の樹脂原料の温度を長時間一定に保たなければならないが、この時に蒸気調節弁5の開度をコントロールして反応釜1内の樹脂原料の温度を理想温度曲線に近づけてコントロールしないと、製造される樹脂の品質にバラツキが発生したり、樹脂がゲル化したりする可能性がある。
【0024】
本発明において反応釜1内の樹脂原料の温度をコントロールするにあたっては、図3に示すフローチャートに従って次のようにして行われる。
【0025】
まず、温度計2で測定された反応釜1内の樹脂原料の温度や蒸気調節弁5の開度が数値演算部3に入力される。数値演算部3に入力された反応釜1内の樹脂原料の温度や蒸気調節弁5の開度は、例えば、アナログ−デジタル変換(AD変換)等の数値演算部3の演算により処理部4で扱いやすいデータに変換された後、処理部4に入力される。
【0026】
次に、入力されたデータに基づいて次ステップで用いる蒸気調節弁5の開度の制御方式を処理部4により判断して決定する。すなわち、処理部4では上記(1)〜(5)の樹脂製造工程が30秒間を1ステップとする多数の連続するステップ群として認識されており、現在進行中のステップに連続する次のステップで採用する制御方式を処理部4により判断して決定するのである。具体的には、処理部4において、温度計2で測定された時点(現ステップ)での実際の反応釜1内の樹脂原料の温度と、次ステップで最も好ましいとされる理想温度曲線における樹脂原料の温度との差を求め、この温度差が2.5℃未満で且つ次ステップが上記(3)又は(5)の工程である場合は温調器PID制御が選択される。また、上記温度差が2.5℃未満で且つ次ステップが上記(1)(2)(4)の工程である場合はシーケンサPID制御が選択される。また、上記の温度差が2.5℃以上である場合はシーケンサロジック制御が選択される。
【0027】
ここで、本発明においてシーケンサPID制御とは、温度計2で測定された反応釜1内の温度とその時点での蒸気調節弁5の開度とをパラメータとし、P(比例)、I(積分)、D(微分)を用いて制御量をフィードバックさせながらシーケンサにより制御する制御方式である。
【0028】
また、本発明においてシーケンサロジック制御とは、温度計2で測定された反応釜1内の温度のみをパラメータとしたシーケンサによる蒸気調節弁5の単純開閉の制御であり、複数の温度に対応した蒸気調節弁5の段階的な開度が予め設定されている。
【0029】
さらに、本発明において温調器PID制御とは、温度計2で測定された反応釜1内の温度とその時点での蒸気調節弁5の開度とをパラメータとし、P(比例)、I(積分)、D(微分)を用いて制御量をフィードバックさせながら温調器により制御する制御方式である。温調器は反応制御部20とは別の温度コントロール専用のコントロールユニットであって、P、I、Dのそれぞれの値を制御中に可変にできるオートチューニング機能を備えるものである。このオートチューニング機能は上記シーケンサPID制御には具備されておらず、従って、温調器PID制御はシーケンサPID制御よりもより確実な制御を行うことができる。
【0030】
そして、本発明では、温度計2で測定された時点での実際の反応釜1内の樹脂原料の温度と、次ステップで最も好ましいとされる理想温度曲線における樹脂原料の温度との差が2.5℃未満で小さい場合、つまり、実際の反応釜1内の樹脂原料の温度が理想温度曲線にほぼ沿って変動している場合は、現在進行中の現ステップにおける蒸気調節弁5の開度から次ステップにおける蒸気調節弁5の開度を大きく変更する必要がないので、蒸気調節弁5の開度に対する制御量が少ないものであり、従って、シーケンサPID制御あるいは温調器PID制御のいずれか一方のPID制御が選択される。
【0031】
一方、温度計2で測定された時点での実際の反応釜1内の樹脂原料の温度と、次ステップで最も好ましいとされる理想温度曲線における樹脂原料の温度との差が2.5℃以上で大きい場合、つまり、実際の反応釜1内の樹脂原料の温度が理想温度曲線から大きく外れて変動した場合は、現在進行中の現ステップにおける蒸気調節弁5の開度から次ステップにおける蒸気調節弁5の開度を0%(全閉)にするように大きく変更する必要があり、蒸気調節弁5の開度に対する制御量が多い。そして、PID制御では蒸気調節弁5の開度が直ぐに0%にならないために、シーケンサロジック制御により蒸気調節弁5の開度を制御するのである。
【0032】
上記のようにして処理部4が次ステップにおける制御方式としてシーケンサPID制御を選択した場合は、温度計2で測定された反応釜1内の温度とその時点での蒸気調節弁5の開度とがシーケンサPID制御部6に処理部4から入力され、これらに基づいて次ステップにおける蒸気調節弁5の開度の制御量が決定される。また、処理部4が次ステップにおける制御方式としてシーケンサロジック制御を選択した場合は、温度計2で測定された反応釜1内の温度がシーケンサロジック制御部7に処理部4から入力され、これに基づいて次ステップにおける蒸気調節弁5の開度の制御量が決定される。さらに、処理部4が次ステップにおける制御方式として温調器PID制御を選択した場合は、温度計2で測定された反応釜1内の温度とその時点での蒸気調節弁5の開度とが温調器PID制御部8に処理部4から入力され、これらに基づいて次ステップにおける蒸気調節弁5の開度の制御量が決定される。
【0033】
そして、次ステップにおいて処理部4により選択された制御方式を行う制御部6、7、8のいずれかから動作指令が出力されて蒸気調節弁5の開度がコントロールされるものであり、これにより、ジャケット22への蒸気の供給量を調節して反応釜1内の樹脂原料の温度を調節するものである。
【0034】
このように本発明では、異なる3つの制御方式のうち最適なもの、すなわち、反応釜1内の樹脂原料の温度が理想温度曲線に最も近づいて変動するように制御することができる制御方式を処理部4で判断して使い分けることができ、一定の品質の樹脂を製造することができるものである。また、製造される樹脂の品質のバラツキを抑えるために反応釜の掃除の頻度を多くする必要もなく、樹脂の製造効率が低くなるようなこともなくなるものである。
【0035】
また、シーケンサPID制御及び温調器PID制御においては現ステップの蒸気調節弁5の開度を考慮して次ステップの蒸気調整弁5の開度を設定するので、現ステップから次ステップになる際の蒸気調整弁5の開度の制御量を少なくすることができ、PID制御であっても迅速に蒸気調整弁5の開度を調節することができるものである。そして、このようにシーケンサPID制御及び温調器PID制御においては温度計2からの温度データに加えて蒸気調節弁5の開度のデータも考慮して、蒸気調整弁5の開度を決定するので、より正確に反応釜1内の樹脂原料の温度が理想曲線に最も近づくように制御することができるものである。
【0036】
また、本発明では処理部4で制御方式の選択を行わず、作業者が蒸気調整弁5の開度の制御方式を手動のセレクトスイッチ9で切り替えて選択することができる。すなわち、樹脂原料の反応を開始させる前にセレクトスイッチ9でシーケンサPID制御部6、シーケンサロジック制御7、温調器PID制御部8のいずれかの制御方式を選択しておくと、図3の「セレクト初期選択」から「セレクト番号」に進み、ここでセレクトスイッチ9で選択された制御方式で蒸気調整弁5の開度がコントロールされるものである。樹脂原料の反応を開始させる前にセレクトスイッチ9でシーケンサPID制御部6、シーケンサロジック制御7、温調器PID制御部8のいずれかの制御方式を選択していない場合は、上記のように処理部4でシーケンサPID制御部6、シーケンサロジック制御7、温調器PID制御部8のいずれかが選択されるものである。
【0037】
また、樹脂原料の反応を開始させた後に制御方式をセレクトスイッチ9により選択することができる。すなわち、樹脂原料の反応を開始させた後の樹脂の製造途中においてセレクトスイッチ9でシーケンサPID制御部6、シーケンサロジック制御7、温調器PID制御部8のいずれかの制御方式を選択すると、図3の「セレクト変更」から「セレクト番号」に進み、ここでセレクトスイッチ9で選択された制御方式で蒸気調整弁5の開度がコントロールされるものである。樹脂の製造途中においてセレクトスイッチ9でシーケンサPID制御部6、シーケンサロジック制御7、温調器PID制御部8のいずれかの制御方式を選択しない場合は、上記のように処理部4でシーケンサPID制御部6、シーケンサロジック制御7、温調器PID制御部8のいずれかが選択されるものである。このように樹脂の製造途中においてセレクトスイッチ9により制御方式を選択する場合は、作動中の制御方式にトラブル等が生じてシステム的にダウン(使用不能)になった時に有効である。つまり、反応が始まった樹脂原料は途中で反応を終了させることができないので、セレクトスイッチ9により他のパターンの制御方式に切り替えることで、作動中の制御方式にトラブルが発生しても、規格にあった樹脂の製造を続けて行うことができるものである。
【0038】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1の発明は、樹脂原料をジャケットにより加熱しながら反応させるための反応釜と、反応釜内の樹脂原料の温度を測定するための温度計と、温度計で測定された温度に基づいてシーケンサPID制御とシーケンサロジック制御と温調器PID制御のうちから一つの制御方式を選択するための処理部と、処理部により選択された制御方式に基づいて開度がコントロールされてジャケットへの蒸気の供給量を調節するための蒸気調節弁とを備えるので、異なる3つの制御方式のうち最適なものを処理部で判断して使い分けることによって蒸気調整弁の開度を精度良くコントロールすることができ、また一定の品質の樹脂を製造することができるものであり、しかも、製造される樹脂の品質のバラツキを抑えるために反応釜の掃除の頻度を多くする必要がなくなって、一定の品質の樹脂を効率よく製造することができるものである。
【0039】
また、本発明の請求項2の発明は、現ステップの蒸気調節弁の開度から次ステップの蒸気調整弁の開度を設定可能とするので、反応釜内の樹脂原料の温度に加えて蒸気調節弁の開度も考慮して蒸気調整弁の開度の制御方式を設定することによって、蒸気調整弁の開度をさらに精度良くコントロールすることができ、より一定の品質の樹脂をより効率よく製造することができるものである。
【0040】
また、本発明の請求項3の発明は、樹脂原料の反応を開始させる前に制御方式が選択可能なセレクトスイッチを備えるので、樹脂原料の反応を開始させる前にセレクトスイッチより所望の制御方式を選択することによって、少し長めに反応させたい場合等の温度制御における変更に対応させることができ、目標の規格にあった樹脂を容易に製造することができるものである。
【0041】
また、本発明の請求項4の発明は、樹脂原料の反応を開始させた後に制御方式が選択可能なセレクトスイッチを備えるので、樹脂原料の反応を開始させた後にセレクトスイッチより所望の制御方式を選択することによって、少し長めに反応させたい場合等の温度制御における変更に対応させることができ、目標の規格にあった樹脂を容易に製造することができるものである。
【0042】
また、本発明の請求項5の発明は、作動中の制御方式にトラブルが生じた時に他の制御方式に切替可能なセレクトスイッチを備えるので、作動中の制御方式で反応を終了させることができなくても、セレクトスイッチにより他の制御方式に切り替えることができ、トラブルで停止することなく目標の規格にあった樹脂の製造を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。
【図2】同上の理想温度曲線を示すグラフである。
【図3】同上の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 反応釜
2 温度計
4 処理部
5 蒸気調節弁
9 セレクトスイッチ

Claims (5)

  1. 樹脂原料をジャケットにより加熱しながら反応させるための反応釜と、反応釜内の樹脂原料の温度を測定するための温度計と、温度計で測定された温度に基づいてシーケンサPID制御とシーケンサロジック制御と温調器PID制御のうちから一つの制御方式を選択するための処理部と、処理部により選択された制御方式に基づいて開度がコントロールされてジャケットへの蒸気の供給量を調節するための蒸気調節弁とを備えて成ることを特徴とする樹脂製造装置。
  2. 現ステップの蒸気調節弁の開度から次ステップの蒸気調整弁の開度を設定可能とすることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製造装置。
  3. 樹脂原料の反応を開始させる前に制御方式が選択可能なセレクトスイッチを備えて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂製造装置。
  4. 樹脂原料の反応を開始させた後に制御方式が選択可能なセレクトスイッチを備えて成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂製造装置。
  5. 作動中の制御方式にトラブルが生じた時に他の制御方式に切替可能なセレクトスイッチを備えて成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103387623A (zh) * 2012-05-07 2013-11-13 中国石油化工股份有限公司 一种聚合反应装置及其应用
CN104629031A (zh) * 2015-01-30 2015-05-20 宜兴市兴合树脂有限公司 不饱和聚酯树脂dcs生产系统

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