JP2004307283A - 耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネル - Google Patents
耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネル Download PDFInfo
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Abstract
【課題】養生後ないしは使用過程において、乾燥や炭酸化により発生するひび割れの発生を未然に防止しうるALCパネルを提供する。
【解決手段】ALCパネルの養生後に、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04以上、0.5%未満、好ましくは0.18以上、0.4%以下となるようにする。鉄筋の熱膨張率が1.20×10−5以上、2.50×10−5以下であることが望ましい。また、オートクレーブの養生中に、機械的手段により鉄筋部に引張ストレスをかけることにより製造されることが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】ALCパネルの養生後に、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04以上、0.5%未満、好ましくは0.18以上、0.4%以下となるようにする。鉄筋の熱膨張率が1.20×10−5以上、2.50×10−5以下であることが望ましい。また、オートクレーブの養生中に、機械的手段により鉄筋部に引張ストレスをかけることにより製造されることが好ましい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の壁、屋根、床などに使用される軽量気泡コンクリート(ALC)パネルに関し、特に、過度な乾燥や炭酸化によって発生するひび割れを未然に防止することが可能な軽量気泡コンクリートパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
ALCパネルの基材は、珪石等の珪酸質原料と、セメントや生石灰等の石灰質原料を主原料とする。これらの微粉末に水とアルミニウム粉末等の添加物を加えてグリーンスラリーとする。ALCパネルは、該グリーンスラリーを、予め防錆処理を施した補強用鉄筋を設置した型枠に流し込む。その後、アルミニウム粉末の反応により発泡し、石灰質原料の反応により半硬化させ、所定寸法に成形した後、オートクレーブによる約180℃の高温高圧水蒸気養生を行って製造される。
【0003】
このとき、基材と補強用鉄筋の一体化は、オートクレーブ養生前にはほとんどなされず、約180℃のオートクレーブ養生中になされる。従って、約180℃で一体化したALCパネルが室温まで冷却したときには、基材と鉄筋の熱膨張率が異なるためにストレスのかかった状態となる。
【0004】
ストレスが発生する概念図を図1に示す。一般的に、鉄筋の方が、基材よりも熱膨張率が大きいため、基材に圧縮ストレスがかかり、鉄筋に引張ストレスがかかっている(非特許文献1:A. Koponen and J. Nieminen, Initial Steel Stresse in Reinforced AAC Units, edited by F. H. Wittmann, Advances in Autoclaved Aerated Concrete, pp187−194, 1992, A. A. Balkema, Netherlands参照)。
【0005】
その後のオートクレーブ養生後にほぼ飽水状態であるALCパネルは、数ヶ月から数年の長期間にわたって、気乾状態になる過程で乾燥収縮が起こり、基材および鉄筋のストレスは若干緩和される。気乾状態における基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、通常、0.02〜0.03%程度である。この合計値が、基材の圧縮ストレスと鉄筋の引張ストレスとにどのように配分されるかは、ALCパネルのサイズ、鉄筋の本数、鉄筋および基材のヤング率などに影響されて変動する。
【0006】
ALCパネルの使用過程において、基材が収縮を起こす原因として、炭酸化と乾燥が挙げられる。炭酸化は、水分の存在下において、炭酸ガスとALC基材の主要構成鉱物であるトバモライトが徐々に反応して、分解する化学反応で、最大で0.2〜0.4%程度の収縮を引き起こす。乾燥については、通常の雰囲気中では収縮が起こらないが、何らかの原因によって過度の収縮が起きた場合には、最大0.1%程度の収縮を引き起こす。炭酸化による収縮と、乾燥による収縮は、それぞれ単独で起こる場合もあれば、複合して起こって収縮量が大きくなることもある。
【0007】
これらの炭酸化による収縮および乾燥による収縮は、基材および鉄筋のストレスを変化させ、初期には基材の圧縮ストレスと鉄筋の引張ストレスを緩和する。収縮量が、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値と一致したとき、それぞれは完全に解放され、ALCパネルは全くストレスの無い状態となる。この状態からさらに収縮が進んだ場合には、当初とは逆に、基材に引張ストレスが発生し、鉄筋には圧縮ストレスが発生する。さらに、収縮量が甚大となり、基材の引張ストレスが、基材の限界引張ストレスを超えると、ひび割れが発生する。一般に、基材の限界引張ストレスは、0.03〜0.04%である。また、収縮が炭酸化のみによって発生する場合には、特開2000−180437号公報に記載されているように、炭酸化度が50%前後において、ひび割れが発生し始めることが分かっている。
【0008】
ひび割れが発生したALCパネルは、曲げ強度や取付け部強度が低下して、必要強度を下回ったり、ALCパネルからの基材の一部や仕上げ材が落下したり、漏水が発生するなどの危険があり、非常に問題となる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−180437号公報
【0010】
【非特許文献1】
A. Koponen and J. Nieminen, Initial Steel Stresse in Reinforced AAC Units, edited by F. H. Wittmann, Advances in Autoclaved Aerated Concrete, pp187−194, 1992, A. A. Balkema, Netherlands
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の問題に鑑み、本発明は、ひび割れの発生を抑止するALCパネルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネルは、オートクレーブ養生後の基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04%以上、0.5%未満である。
【0013】
さらに、鉄筋の熱膨張率が1.20×10−5以上、2.50×10−5以下であることが望ましい。
【0014】
また、本発明の耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネルは、オートクレーブの養生中に、機械的手段により鉄筋に引張ストレスをかけることにより製造されることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネルは、オートクレーブ養生後の基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04%以上、0.5%未満である。かかる合計値は、0.18%以上、0.40%以下であることが好ましい。
【0016】
基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04%未満であると、ALCの使用過程において低い炭酸化度でもひび割れが発生するので好ましくなく、0.5%以上では、オートクレーブ養生後にひび割れが発生してしまうので好ましくない。なお、かかる合計値が0.18%以上、0.40%以下であれば、ALCの使用過程においてひび割れを発生することがない。。
【0017】
さらに、鉄筋の熱膨張率が1.20×10−5以上、2.50×10−5以下であることが望ましい。鉄筋の熱膨張率が、1.20×10−5未満であると基材の圧縮ストレスと鉄筋の引張ストレスの合計値が0.04%に満たず、2.50×10−5を超えると、上記ストレスの合計値が0.5%を超えてしまうからである。
【0018】
また、本発明の耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネルは、オートクレーブの養生中に、機械的手段により鉄筋に引張ストレスをかけることにより製造されることが好ましい。
【0019】
これにより、鉄筋の熱膨張率が低い場合でも、上記ストレスの合計値を適正にすることができるという効果が得られる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)
熱膨張率が若干大きい炭素鋼C(熱膨張率1.21×10−5)の鉄筋を用いて、予め防錆処理をして、補強用鉄筋を製造した。
【0021】
その後、珪酸質原料として珪石40質量部、石灰質原料として生石灰5質量部、セメント30質量部、さらに石膏5質量部、繰返し原料20質量部を混合し、これらの固体原料に水60質量部と、少量のアルミニウム粉末および界面活性剤を加えて混練し、基材となるグリーンスラリーを作製した。該グリーンスラリーを、補強用鉄筋が設置された型枠内に流し込み、アルミニウム粉末とアルカリ成分の反応によって発泡し、石灰質原料の水和により硬化した後、ピアノ線によって、厚さ100mm、幅600mm、長さ2000mmに成形し、180℃、10気圧のオートクレーブにおいて6時間、高温高圧水蒸気養生を施した。なお、この実施例における基材の熱膨張率は7.5×10−6であった。
【0022】
オートクレーブ養生後の基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、以下のように測定した。
【0023】
基材については、基材の表面をサンドペーパーで磨いて平滑にし、表面の粉やゴミを取り除いたところで、貼付け型歪みゲージを貼り付け、この時点での「ストレス初期値」を読み、その後に、貼付け型歪みゲージの周囲の基材を切り取ってALCパネルから独立させ、ストレスを開放させた時点での「切取り後ストレス値」を読む。基材の圧縮ストレスは、「切取り後ストレス値」−「ストレス初期値」で求める。
【0024】
鉄筋については、基材を掘って鉄筋を露出させ、表面の防錆材等をサンドペーパーで磨いて平滑にし、表面の粉やゴミを取り除いたところで、貼付け型歪みゲージを貼り付け、この時点での「ストレス初期値」を読み、その後に貼付け型歪みゲージの横の鉄筋を切断して、ストレスを開放させた時点での「切断後ストレス値」を読む。鉄筋の引張ストレスは、「切断後ストレス値−ストレス初期値」で求める。
【0025】
本実施例の基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.04%であった。
【0026】
炭酸化テストとして、得られたALCパネルに対して、室内において十分に乾燥した後、20℃、75%RH、3%CO2 の雰囲気で炭酸化を100日間施した。炭酸化の過程において、表面に発生するひび割れと、表面部厚さ10mmまでの炭酸化度とを、逐次、モニタリングした。
【0027】
炭酸化度は、3つのサンプルの平均値から算出した。それぞれのサンプルの炭酸化度は、
炭酸化度(%)=(C−Co )/(Cmax −Co )×100
の式によって、算出した。
【0028】
ここで、Cは、各試料の炭酸ガス結合量を熱分析によって600〜800℃の炭酸ガス分解による質量減少量であり、Co は、未炭酸化試料の炭酸ガス結合量を熱分析によって600〜800℃の炭酸ガス分解による質量減少量であり、Cmax は、各試料中のカルシウム含有量を分析し、このカルシウムがすべて炭酸カルシウムとなった場合の炭酸ガス結合量である。
【0029】
一般に、炭酸化度が50%に達すると、ひび割れが発生し始めることが多い。ひび割れが発生しないものが最も好ましいのは言うまでもないが、ひび割れが発生しても、ひび割れ発生時点の炭酸化度が50%よりも高くなっていれば、ひび割れ発生が遅延しており、言い換えると耐ひび割れ性が増していると判断できる。従って、評価基準としては、ひび割れが発生しなかったか、もしくはひび割れが発生した時点での炭酸化度が55%以上であるものを合格と評価した。一方、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が55%未満であるものを不合格とした。
【0030】
本実施例では、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が56.5%であったので、合格と評価した。
【0031】
(実施例2)
鉄筋に、熱膨張率が比較的大きい炭素鋼D(熱膨張率1.60×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.10%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が58.3%であったので、合格と評価した。
【0032】
(実施例3)
鉄筋に、熱膨張率が大きい炭素鋼E(熱膨張率2.10×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.18%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生しなかったので、合格と評価した。
【0033】
(実施例4)
鉄筋に、熱膨張率が大きい炭素鋼F(熱膨張率2.50×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.25%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生しなかったので、合格と評価した。
【0034】
(比較例1)
鉄筋に、標準的な炭素鋼A(熱膨張率1.14×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.030%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が48.3%であったので、不合格と評価した。
【0035】
(比較例2)
鉄筋に、標準的な炭素鋼B(熱膨張率1.17×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋部引張ストレスの合計値は、0.035%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が52.1%であったので、不合格と評価した。
【0036】
(実施例5)
鉄筋に、標準的な炭素鋼B(熱膨張率1.17×10−5)を用いたことと、図2に模式図を示したように、オートクレーブ養生中において、鉄筋に仮止めしたピンを引っ張ることにより、鉄筋に機械的な引張ストレスをかけた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.25%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生しなかったので、合格と評価した。
【0037】
(実施例6)
鉄筋に、熱膨張率が比較的大きい炭素鋼D(熱膨張率1.60×10−5)を用いて、図2に模式図を示したように、オートクレーブ養生中において、鉄筋に仮止めしたピンを引っ張ることにより、鉄筋に機械的な引張ストレスをかけた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.40%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生しなかったので、合格と評価した。
【0038】
(比較例3)
鉄筋に、熱膨張率が大きい炭素鋼F(熱膨張率2.50×10−5)を用いて、図2に模式図を示したように、オートクレーブ養生中において、鉄筋に仮止めしたピンを引っ張ることにより、鉄筋に機械的な引張ストレスをかけた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.50%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、オートクレーブ養生後にひび割れが発生したので、不合格と評価した。
【0039】
(実施例7)
原料スラリー中に、全固体原料100質量部に対して収縮低減剤を0.5質量部、添加し、熱膨張率1.00×10−6の基材を用いたことと、鉄筋に、標準的な炭素鋼B(熱膨張率1.17×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.15%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が59.2%であったので、合格と評価した。
【0040】
【表1】
以上の実施例および比較例を表1にまとめて示す。比較例1、2では、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.03〜0.035%であり、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が、従来の知見とよく一致する約50%であった。これに対して、実施例1、2、7では、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04〜0.15%であって、ひび割れが発生した時点での炭酸化度は55%以上であったように、ひび割れに対する抵抗が高まっていることが分かる。
【0041】
さらに、実施例3〜6では、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.18〜0.4%と大きく、炭酸化によるひび割れは発生しなかった。しかしながら、比較例3において、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.50%となった場合には、ストレスが大き過ぎたためか、オートクレーブ養生後の段階においてすでにALCパネルの一部にひび割れが発生していた。
【0042】
実施例1〜6の結果から、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値を大きくする方法として、熱膨張率の異なる鉄筋や基材を用いる方法、機械的にストレスを加える方法があるが、いずれの方法においても、同様の耐ひび割れの効果が得られることが分かった。従って、本発明は、実施例の方法に限定されることはない。
【0043】
【発明の効果】
本発明により、炭酸化による収縮や乾燥による収縮によっても、ひび割れが発生しないか、もしくはひび割れが発生しにくいALCパネルを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ALCパネルの基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスを示す説明図である。
【図2】機械的な引張ストレスをかける方法を示す模式図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の壁、屋根、床などに使用される軽量気泡コンクリート(ALC)パネルに関し、特に、過度な乾燥や炭酸化によって発生するひび割れを未然に防止することが可能な軽量気泡コンクリートパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
ALCパネルの基材は、珪石等の珪酸質原料と、セメントや生石灰等の石灰質原料を主原料とする。これらの微粉末に水とアルミニウム粉末等の添加物を加えてグリーンスラリーとする。ALCパネルは、該グリーンスラリーを、予め防錆処理を施した補強用鉄筋を設置した型枠に流し込む。その後、アルミニウム粉末の反応により発泡し、石灰質原料の反応により半硬化させ、所定寸法に成形した後、オートクレーブによる約180℃の高温高圧水蒸気養生を行って製造される。
【0003】
このとき、基材と補強用鉄筋の一体化は、オートクレーブ養生前にはほとんどなされず、約180℃のオートクレーブ養生中になされる。従って、約180℃で一体化したALCパネルが室温まで冷却したときには、基材と鉄筋の熱膨張率が異なるためにストレスのかかった状態となる。
【0004】
ストレスが発生する概念図を図1に示す。一般的に、鉄筋の方が、基材よりも熱膨張率が大きいため、基材に圧縮ストレスがかかり、鉄筋に引張ストレスがかかっている(非特許文献1:A. Koponen and J. Nieminen, Initial Steel Stresse in Reinforced AAC Units, edited by F. H. Wittmann, Advances in Autoclaved Aerated Concrete, pp187−194, 1992, A. A. Balkema, Netherlands参照)。
【0005】
その後のオートクレーブ養生後にほぼ飽水状態であるALCパネルは、数ヶ月から数年の長期間にわたって、気乾状態になる過程で乾燥収縮が起こり、基材および鉄筋のストレスは若干緩和される。気乾状態における基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、通常、0.02〜0.03%程度である。この合計値が、基材の圧縮ストレスと鉄筋の引張ストレスとにどのように配分されるかは、ALCパネルのサイズ、鉄筋の本数、鉄筋および基材のヤング率などに影響されて変動する。
【0006】
ALCパネルの使用過程において、基材が収縮を起こす原因として、炭酸化と乾燥が挙げられる。炭酸化は、水分の存在下において、炭酸ガスとALC基材の主要構成鉱物であるトバモライトが徐々に反応して、分解する化学反応で、最大で0.2〜0.4%程度の収縮を引き起こす。乾燥については、通常の雰囲気中では収縮が起こらないが、何らかの原因によって過度の収縮が起きた場合には、最大0.1%程度の収縮を引き起こす。炭酸化による収縮と、乾燥による収縮は、それぞれ単独で起こる場合もあれば、複合して起こって収縮量が大きくなることもある。
【0007】
これらの炭酸化による収縮および乾燥による収縮は、基材および鉄筋のストレスを変化させ、初期には基材の圧縮ストレスと鉄筋の引張ストレスを緩和する。収縮量が、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値と一致したとき、それぞれは完全に解放され、ALCパネルは全くストレスの無い状態となる。この状態からさらに収縮が進んだ場合には、当初とは逆に、基材に引張ストレスが発生し、鉄筋には圧縮ストレスが発生する。さらに、収縮量が甚大となり、基材の引張ストレスが、基材の限界引張ストレスを超えると、ひび割れが発生する。一般に、基材の限界引張ストレスは、0.03〜0.04%である。また、収縮が炭酸化のみによって発生する場合には、特開2000−180437号公報に記載されているように、炭酸化度が50%前後において、ひび割れが発生し始めることが分かっている。
【0008】
ひび割れが発生したALCパネルは、曲げ強度や取付け部強度が低下して、必要強度を下回ったり、ALCパネルからの基材の一部や仕上げ材が落下したり、漏水が発生するなどの危険があり、非常に問題となる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−180437号公報
【0010】
【非特許文献1】
A. Koponen and J. Nieminen, Initial Steel Stresse in Reinforced AAC Units, edited by F. H. Wittmann, Advances in Autoclaved Aerated Concrete, pp187−194, 1992, A. A. Balkema, Netherlands
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の問題に鑑み、本発明は、ひび割れの発生を抑止するALCパネルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネルは、オートクレーブ養生後の基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04%以上、0.5%未満である。
【0013】
さらに、鉄筋の熱膨張率が1.20×10−5以上、2.50×10−5以下であることが望ましい。
【0014】
また、本発明の耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネルは、オートクレーブの養生中に、機械的手段により鉄筋に引張ストレスをかけることにより製造されることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネルは、オートクレーブ養生後の基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04%以上、0.5%未満である。かかる合計値は、0.18%以上、0.40%以下であることが好ましい。
【0016】
基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04%未満であると、ALCの使用過程において低い炭酸化度でもひび割れが発生するので好ましくなく、0.5%以上では、オートクレーブ養生後にひび割れが発生してしまうので好ましくない。なお、かかる合計値が0.18%以上、0.40%以下であれば、ALCの使用過程においてひび割れを発生することがない。。
【0017】
さらに、鉄筋の熱膨張率が1.20×10−5以上、2.50×10−5以下であることが望ましい。鉄筋の熱膨張率が、1.20×10−5未満であると基材の圧縮ストレスと鉄筋の引張ストレスの合計値が0.04%に満たず、2.50×10−5を超えると、上記ストレスの合計値が0.5%を超えてしまうからである。
【0018】
また、本発明の耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネルは、オートクレーブの養生中に、機械的手段により鉄筋に引張ストレスをかけることにより製造されることが好ましい。
【0019】
これにより、鉄筋の熱膨張率が低い場合でも、上記ストレスの合計値を適正にすることができるという効果が得られる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)
熱膨張率が若干大きい炭素鋼C(熱膨張率1.21×10−5)の鉄筋を用いて、予め防錆処理をして、補強用鉄筋を製造した。
【0021】
その後、珪酸質原料として珪石40質量部、石灰質原料として生石灰5質量部、セメント30質量部、さらに石膏5質量部、繰返し原料20質量部を混合し、これらの固体原料に水60質量部と、少量のアルミニウム粉末および界面活性剤を加えて混練し、基材となるグリーンスラリーを作製した。該グリーンスラリーを、補強用鉄筋が設置された型枠内に流し込み、アルミニウム粉末とアルカリ成分の反応によって発泡し、石灰質原料の水和により硬化した後、ピアノ線によって、厚さ100mm、幅600mm、長さ2000mmに成形し、180℃、10気圧のオートクレーブにおいて6時間、高温高圧水蒸気養生を施した。なお、この実施例における基材の熱膨張率は7.5×10−6であった。
【0022】
オートクレーブ養生後の基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、以下のように測定した。
【0023】
基材については、基材の表面をサンドペーパーで磨いて平滑にし、表面の粉やゴミを取り除いたところで、貼付け型歪みゲージを貼り付け、この時点での「ストレス初期値」を読み、その後に、貼付け型歪みゲージの周囲の基材を切り取ってALCパネルから独立させ、ストレスを開放させた時点での「切取り後ストレス値」を読む。基材の圧縮ストレスは、「切取り後ストレス値」−「ストレス初期値」で求める。
【0024】
鉄筋については、基材を掘って鉄筋を露出させ、表面の防錆材等をサンドペーパーで磨いて平滑にし、表面の粉やゴミを取り除いたところで、貼付け型歪みゲージを貼り付け、この時点での「ストレス初期値」を読み、その後に貼付け型歪みゲージの横の鉄筋を切断して、ストレスを開放させた時点での「切断後ストレス値」を読む。鉄筋の引張ストレスは、「切断後ストレス値−ストレス初期値」で求める。
【0025】
本実施例の基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.04%であった。
【0026】
炭酸化テストとして、得られたALCパネルに対して、室内において十分に乾燥した後、20℃、75%RH、3%CO2 の雰囲気で炭酸化を100日間施した。炭酸化の過程において、表面に発生するひび割れと、表面部厚さ10mmまでの炭酸化度とを、逐次、モニタリングした。
【0027】
炭酸化度は、3つのサンプルの平均値から算出した。それぞれのサンプルの炭酸化度は、
炭酸化度(%)=(C−Co )/(Cmax −Co )×100
の式によって、算出した。
【0028】
ここで、Cは、各試料の炭酸ガス結合量を熱分析によって600〜800℃の炭酸ガス分解による質量減少量であり、Co は、未炭酸化試料の炭酸ガス結合量を熱分析によって600〜800℃の炭酸ガス分解による質量減少量であり、Cmax は、各試料中のカルシウム含有量を分析し、このカルシウムがすべて炭酸カルシウムとなった場合の炭酸ガス結合量である。
【0029】
一般に、炭酸化度が50%に達すると、ひび割れが発生し始めることが多い。ひび割れが発生しないものが最も好ましいのは言うまでもないが、ひび割れが発生しても、ひび割れ発生時点の炭酸化度が50%よりも高くなっていれば、ひび割れ発生が遅延しており、言い換えると耐ひび割れ性が増していると判断できる。従って、評価基準としては、ひび割れが発生しなかったか、もしくはひび割れが発生した時点での炭酸化度が55%以上であるものを合格と評価した。一方、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が55%未満であるものを不合格とした。
【0030】
本実施例では、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が56.5%であったので、合格と評価した。
【0031】
(実施例2)
鉄筋に、熱膨張率が比較的大きい炭素鋼D(熱膨張率1.60×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.10%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が58.3%であったので、合格と評価した。
【0032】
(実施例3)
鉄筋に、熱膨張率が大きい炭素鋼E(熱膨張率2.10×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.18%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生しなかったので、合格と評価した。
【0033】
(実施例4)
鉄筋に、熱膨張率が大きい炭素鋼F(熱膨張率2.50×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.25%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生しなかったので、合格と評価した。
【0034】
(比較例1)
鉄筋に、標準的な炭素鋼A(熱膨張率1.14×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.030%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が48.3%であったので、不合格と評価した。
【0035】
(比較例2)
鉄筋に、標準的な炭素鋼B(熱膨張率1.17×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋部引張ストレスの合計値は、0.035%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が52.1%であったので、不合格と評価した。
【0036】
(実施例5)
鉄筋に、標準的な炭素鋼B(熱膨張率1.17×10−5)を用いたことと、図2に模式図を示したように、オートクレーブ養生中において、鉄筋に仮止めしたピンを引っ張ることにより、鉄筋に機械的な引張ストレスをかけた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.25%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生しなかったので、合格と評価した。
【0037】
(実施例6)
鉄筋に、熱膨張率が比較的大きい炭素鋼D(熱膨張率1.60×10−5)を用いて、図2に模式図を示したように、オートクレーブ養生中において、鉄筋に仮止めしたピンを引っ張ることにより、鉄筋に機械的な引張ストレスをかけた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.40%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生しなかったので、合格と評価した。
【0038】
(比較例3)
鉄筋に、熱膨張率が大きい炭素鋼F(熱膨張率2.50×10−5)を用いて、図2に模式図を示したように、オートクレーブ養生中において、鉄筋に仮止めしたピンを引っ張ることにより、鉄筋に機械的な引張ストレスをかけた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.50%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、オートクレーブ養生後にひび割れが発生したので、不合格と評価した。
【0039】
(実施例7)
原料スラリー中に、全固体原料100質量部に対して収縮低減剤を0.5質量部、添加し、熱膨張率1.00×10−6の基材を用いたことと、鉄筋に、標準的な炭素鋼B(熱膨張率1.17×10−5)を用いた以外は、実施例1と同様にしてALCパネルを作製し、養生後のストレスを測定したところ、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値は、0.15%であった。当該ALCパネルの炭酸化テストを行ったところ、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が59.2%であったので、合格と評価した。
【0040】
【表1】
以上の実施例および比較例を表1にまとめて示す。比較例1、2では、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.03〜0.035%であり、ひび割れが発生した時点での炭酸化度が、従来の知見とよく一致する約50%であった。これに対して、実施例1、2、7では、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04〜0.15%であって、ひび割れが発生した時点での炭酸化度は55%以上であったように、ひび割れに対する抵抗が高まっていることが分かる。
【0041】
さらに、実施例3〜6では、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.18〜0.4%と大きく、炭酸化によるひび割れは発生しなかった。しかしながら、比較例3において、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.50%となった場合には、ストレスが大き過ぎたためか、オートクレーブ養生後の段階においてすでにALCパネルの一部にひび割れが発生していた。
【0042】
実施例1〜6の結果から、基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値を大きくする方法として、熱膨張率の異なる鉄筋や基材を用いる方法、機械的にストレスを加える方法があるが、いずれの方法においても、同様の耐ひび割れの効果が得られることが分かった。従って、本発明は、実施例の方法に限定されることはない。
【0043】
【発明の効果】
本発明により、炭酸化による収縮や乾燥による収縮によっても、ひび割れが発生しないか、もしくはひび割れが発生しにくいALCパネルを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ALCパネルの基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスを示す説明図である。
【図2】機械的な引張ストレスをかける方法を示す模式図である。
Claims (3)
- オートクレーブ養生後の基材の圧縮ストレスおよび鉄筋の引張ストレスの合計値が、0.04以上、0.5%未満であることを特徴とする軽量気泡コンクリートパネル。
- 鉄筋の熱膨張率が1.20×10−5以上、2.50×10−5以下であることを特徴とする請求項1に記載の軽量気泡コンクリートパネル。
- オートクレーブの養生中に、機械的手段により鉄筋に引張ストレスをかけることにより製造されることを特徴とする請求項1または2に記載の軽量気泡コンクリートパネル。
Priority Applications (1)
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JP2003104166A JP2004307283A (ja) | 2003-04-08 | 2003-04-08 | 耐ひび割れ性に優れた軽量気泡コンクリートパネル |
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CN112942622A (zh) * | 2021-02-03 | 2021-06-11 | 中建科工集团有限公司 | 装配式钢柱与alc墙板横向抗裂结构及处理方法 |
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- 2003-04-08 JP JP2003104166A patent/JP2004307283A/ja active Pending
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