JP2004306949A - 作動ノイズが小さい空気式ブレーキブースター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 前記ブースターは、制動制御装置(33)と空気式ピストン(8)との間の相対的移動、特に振動を減衰する手段を含む。本発明は、原理的に、乗用車用ブレーキ産業に適用される。
【選択図】 図2
Description
ブースターは、長さ方向軸線を持つ密封された空気式包囲体、この包囲体内に密封をなして取り付けられた摺動自在のスカート、このスカートの中央オリフィスにしっかりと取り付けられており且つスカートに一緒に移動するようにしっかりと固定された空気式ピストン、スカート及び包囲体によって境界が定められた低圧チャンバ即ち前チャンバ及び可変圧チャンバ即ち後チャンバ、及びピストンのシャンクに取り付けられており、制御ロッドによって制御され、低圧チャンバを可変圧チャンバと連通させるのに適しており、又は密封態様で前チャンバを後チャンバから遮断し、後チャンバに高圧の空気圧流体、例えば大気圧の空気を供給するのに適した三方弁を含む。
ノイズが知覚される場合がある。これを「ワイパーノイズ」と呼ぶ。これは、乾燥状態でワイパーをフロントガラスに擦り付けたときのノイズと似ているためである。このノイズは、マスターシリンダが液圧反作用を反作用ディスクにスラストロッドを介して加える前に、制御ロッドが軽い力で急速に移動する場合に発生する。このノイズは、三方弁の不安定相による。
プランジャーがスラストロッドに向かって移動することにより、均圧弁を閉鎖し、前チャンバを後チャンバから遮断し、入口弁により大気圧の空気を後チャンバに入れることができる。次いで、前チャンバと後チャンバとの間に圧力差が発生し、スラストロッドに向かって空気圧で移動する。次いでスラストロッドが移動し、これによりマスターシリンダの少なくとも一つのピストンが移動される。次いで液圧制動回路内の圧力が上昇し、これがスラストロッドによって反作用ディスクに伝えられる。反作用ディスクは、次いで、スラストロッドによって加えられた力、空気式ピストンによって加えられた力、及びプランジャーによって加えられた力を組み合わせる。次いで反作用が制動ロッドを介して運転者に戻され、そのため、運転者は制動の程度を管理できる。しかしながら、場合によっては、制御ロッドを所定速度で移動し、制御ロッドに所定の力を加えるため、均圧弁を閉鎖し且つ入口弁を開放した後、空気式ピストンを、スラストロッドに向かって、均圧弁を再開放し且つ入口弁を閉鎖するのに十分な速度で軸線方向に移動する。次いで空気式ピストンをペダルに向かって軸線方向に移動することにより均圧弁を閉鎖し且つ入口弁を開放する。弁のこの開閉手順は、マスターシリンダで反作用が生じ、反作用ディスクが変形するまで何回も行われる。
更に、本発明の目的は、簡単な設計のブースターを提供することである。
本発明の主な要旨は、長さ方向軸線を持つ包囲体、第1低圧チャンバ、第2可変圧チャンバ、第1及び第2のチャンバを形成する、包囲体内に密封をなして取り付けられ且つ摺動自在のスカート、このスカートの中央部にしっかりと取り付けられた空気式ピストン、この空気式ピストンのシャンクに取り付けられており、長さ方向第1端にあるペダルによって作動される長さ方向軸線の制御ロッドを含む制動制御装置によって作動される三方弁、前記制御ロッドの長さ方向第2端にボール継手態様で取り付けられたプランジャーを含み、前記三方弁は、休止時に第1及び第2のチャンバを相互連結するのに適した均圧弁、及び第2チャンバに高圧の空気圧流体を供給するのに適した入口弁を含み、均圧弁は、ピストンの本体によって支持された第1弁座及びブランキングエレメントを含み、入口弁はプランジャーの長さ方向第1端及び前記ブランキングエレメントによって支持された第2弁座を含み、プランジャーは第1端とは反対側の長さ方向第2端に反作用ディスクの第1面に面する表面を有し、反作用ディスクは、第2面を介して、制動制御装置に加えられた制動力及びブレーキブースト効果をマスターシリンダに伝達するのに適したスラストロッドの長さ方向第1端に当接し、空気式ピストンは、更に、反作用ディスクの第1面に当接する表面をその中央部に有する、空気式ブレーキブースターにおいて、前記ブースターは、制動制御装置と空気式ピストンとの間の相対的移動及び詳細には振動移動を減衰する手段を含む、ことを特徴とする空気式ブレーキブースターである。
本発明の要旨は、更に、減衰手段は、プランジャーとピストンとの間に介在されている、ことを特徴とする空気式ブレーキブースターである。
本発明の要旨は、更に、前記エレメントはO−リングである、ことを特徴とする空気式ブレーキブースターである。
本発明の要旨は、更に、ピストンと制動制御装置との間の摩擦力は、有利には、5N乃至20Nの間である、ことを特徴とする空気式ブレーキブースターである。
本発明の要旨は、更に、前記減衰手段は、第1端を介して、制御ロッドの戻しばねの一端の第1面を介して及び弁ばねの一端の第2面を介して支承面を形成するピストンの定置エレメントに、及び第2端を介してブランキングエレメントの後面に連結される、ことを特徴とする空気式ブレーキブースターである。
本発明の要旨は、更に、第1磁石及び第2磁石は、夫々、これらの磁石の逆の極性の磁極が互いに向き合うように、又は互いに少なくとも部分的に向き合うように、制動制御装置及び空気式ピストンに取り付けられている、ことを特徴とする空気式ブレーキブースターである。
本発明の要旨は、更に、ピストン及び制動制御装置は、逆の電荷で少なくとも局所的に帯電される、ことを特徴とする空気式ブレーキブースターである。
以下に説明する全てのエレメントは、長さ方向軸線Xを中心とした回転体形状を備えており、そうでない場合にはこれを特記する。
プランジャー32及び制御ロッド22のアッセンブリがブレーキ制御装置33を形成する。
ブースターは、更に、制御ロッド22と同軸のスラストロッド48を含む。このスラストロッドは、プランジャーとマスターシリンダ(図示せず)との間に取り付けられている。スラストロッド48の長さ方向第1後端50には、センサと呼ばれるプランジャー32の長さ方向第2前端54及び空気式ピストンの前端56に面する反作用ディスク55を受け入れるカップ状ハウジング52が設けられている。
反作用ディスク55は、実質的に非圧縮性の材料で形成されており、制御ロッドによって加えられた力、空気式ピストンによって加えられた力、及びスラストロッドによって加えられた力を組み合わせ、マスターシリンダの反作用を伝達する。
環状エレメントは、有利には低価格で設置が容易であり且つ丈夫なO−リングである。
プランジャーとピストンとの間にこれらの摩擦力が存在するため、矢印F1で示す第1軸線方向及び矢印F2で示す第2方向でピストン及びプランジャーの相対移動が制限され、かくして「ワイパーノイズ」が発生する危険を減少する。かくして、運転者が所定の速度条件及び所定の力を加えてブレーキペダルを踏み込むと、均圧弁が閉じ、入口弁が開き、空気式ピストンがスラストロッドに向かって軸線方向に移動する。制動相がまさに開始する時にマスターシリンダからの反作用がないと、ピストンが急速に移動する傾向がある。しかしながら、プランジャー32とピストン8との間の摩擦のため、方向F1でのピストン8の移動の振幅が、方向F2で移動する場合と同様に減少する。従って、プランジャーとピストンとの間の振動が大幅に減少する。
任意の種類のクローバー葉シール即ちリップシールを設けることができるということはよくわかる。また、振動により必要とされる場合には、幾つかのシールを設けること、例えば、第1シールを円筒形第1部分に設け、第2シールをプランジャーの円筒形第2部分に設けることも可能である。
図5は、本発明によるブースターの第2実施例を示す。このブースターは、制動制御装置33と空気式ピストン8との間の相対移動を減衰する手段168を含む。
本発明によるブースターの作動は以下の通りである。制動制御装置33がスラストロッド48に向かって移動した後、空気式ピストン8が前チャンバ10と後チャンバ12との間の圧力差によって移動され、ブランキングプレート38が第1弁座26と接触し、均圧弁23を閉鎖し、第2弁座24から遠ざかる方向に移動し、入口弁28を開放する。特定の場合には、空気式ピストン8が第1方向F1に速過ぎる速度で移動し、ブランキングプレート38が第1弁座26と接触したままであり、第1弁座26が軸線方向で第2弁座28の背後にある場合に均圧弁23を閉鎖状態に保持する。第1弁座26が軸線方向で第2弁座28の前方にある場合には、ブランキングプレート38が第2弁座28に当接し、第1弁座26から遠ざかる方向に移動する。次いで、ブランキングプレート38の移動は、プランジャー32又は制動制御装置33の位置で決まる。しかしながら、ブランキングプレート38とピストン8との間に手段168が存在するため、制動制御装置33に対するピストン8の移動は、第1方向F1でブランキングプレート38によって減衰される。次いで、ピストン8は方向F2に移動し、ピストン8によって支持された第1弁座26がブランキングプレート38と再度接触し、これを方向F2で押し戻そうとし、入口弁24を開放し、ブランキングプレート38の移動は、更に、第2方向F2で手段168によって減衰され、制動制御装置33に対するピストン8の振動が減衰される。
第1例では、プランジャー32は、第1磁石302を円筒形第1部分44の外壁に有し、空気式ピストン8は、第2磁石304をピストンの通路18の円筒形第1区分42の内壁に第1磁石302と実質的に向き合って有する。第1及び第2の磁石302、304は、これらの磁石の向き合った磁極が逆であり、そのためプランジャーがピストンから離れようとするのに抗する作用の磁界を発生するように配向されている。
この例では、磁石は、永久磁石、電気磁石、又は電磁石である。後者の場合、有利には、「ワイパーノイズ」を発生し易い場合にのみ、プランジャーに関するピストンの相対移動に対して減衰効果を発生するためのアクティブシステムを製造できる。
永久磁石及び電磁石を使用するようにできるということは良くわかる。
第5実施例では、ピストン及び制動制御装置の少なくとも一つのエレメントに少なくとも局所的に逆の電荷の静電気を帯電させ、ピストンと制動制御装置との間に引力を発生する。静電気を帯電させた領域は互いに向き合い、又は少なくとも互いに部分的に重なる。
本発明によるブースターは、「ワイパーノイズ」をなくすため、例えば、反作用ディスクの後面と永久的に接触するようになった軸線方向突出部を備えたセンサを持つプランジャー、及びジャンプを確認するために反作用ディスクの前面とハウジングベースとの間に隙間を形成する反作用ディスクハウジング等の他の手段を含んでもよいということは良くわかる。
本発明は、原理的に、乗用車用ブレーキ産業に適用される。
6 中央オリフィス 8 空気式ピストン
10 第1前低圧チャンバ 12 第2後可変圧チャンバ
14 ピストン本体 18 軸線方向貫通通路
20 三方弁 22 制御ロッド
24 第2弁 25 長さ方向第1端
26 第1弁座 28 第2弁座
32 プランジャー 30 長さ方向第1後端
33 ブレーキ制御装置 34 軸線方向第2端
35 円筒形ばね 36 ブランキングエレメント
37 定置エレメント 38 環状プレート
40 後面 48 スラストロッド
50 長さ方向第1後端 52 カップ状ハウジング
54 長さ方向第2前端 55 反作用ディスク
56 ピストン前端
Claims (18)
- 長さ方向軸線(X)を持つ包囲体(2)、第1低圧チャンバ(10)、第2可変圧チャンバ(12)、第1及び第2のチャンバ(10、12)を形成する、前記包囲体(2)内に密封をなして取り付けられ且つ摺動自在のスカート(4)、このスカート(2)の中央部にしっかりと取り付けられた空気式ピストン(8)、この空気式ピストン(8)のシャンク(14)に取り付けられており、長さ方向第1端(25)にあるペダルによって作動される長さ方向軸線(X)の制御ロッド(22)を含む制動制御装置(33)によって作動される三方弁(20)、前記制御ロッド(22)の長さ方向第2端(34)にボール継手態様で取り付けられたプランジャー(32)を含み、前記三方弁(20)は、休止時に第1及び第2のチャンバ(10、12)を相互連結するのに適した均圧弁(23)、及び第2チャンバ(12)に高圧の空気圧流体を供給するのに適した入口弁(24)を含み、前記均圧弁(23)は、前記ピストンの前記本体(14)によって支持された第1弁座(26)及びブランキングエレメント(36)を含み、前記入口弁(24)は前記プランジャーの長さ方向第1端及び前記ブランキングエレメント(36)によって支持された第2弁座(28)を含み、前記プランジャー(32)は前記第1端(54)とは反対側の長さ方向第2端に反作用ディスク(55)の第1面に面する表面を有し、前記反作用ディスクは、前記第2面を介して、制動制御装置に加えられた制動力及びブレーキブースト効果をマスターシリンダに伝達するのに適したスラストロッド(48)の長さ方向第1端(50)に当接し、前記空気式ピストン(8)は、更に、前記反作用ディスク(55)の第1面に当接する表面(56)をその中央部に有する、空気式ブレーキブースターにおいて、
前記ブースターは、液圧反作用が存在しない場合に前記制動制御装置(33)と前記空気式ピストン(8)との間の相対的移動及び詳細には振動移動を減衰できる手段(68、168、268、368、468)を含む、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。 - 請求項1に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記減衰手段(68)は、前記制動制御装置(33)と前記空気式ピストン(8)との間に摩擦継手を形成する、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項2に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記減衰手段(68)は、前記プランジャー(32)と前記ピストン(8)との間に介在されている、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項3に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記減衰手段は、前記制御ロッド(22)と近接したプランジャー(32)の円筒形第1部分(44)の外壁に形成された環状溝(170)、及び前記溝(70)に取り付けられ、前記ピストン(8)の前記通路(18)の円筒形第1区分(42)と接触するようになった高摩擦係数の材料(72)製のエレメントを有する、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項3に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記減衰手段(68)は、前記ピストン(8)の前記通路(18)の円筒形第2区分(60)の内壁に形成された環状溝(74)、及びこの溝(74)に取り付けられ、前記制御ロッドと近接した前記プランジャーの円筒形第2部分(58)と接触するようになった高摩擦係数の材料製のエレメント(72)を有する、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項3に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記減衰手段は、前記反作用ディスク(55)と近接した前記プランジャーの円筒形第2部分(58)の外壁に形成された環状溝(70)、及びこの溝(70)に取り付けられ、前記ピストン(8)の前記通路(18)の円筒形第2区分(60)と接触するようになった高摩擦係数の材料製のエレメント(72)を有する、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項4乃至6のうちのいずれか一項に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記エレメント(72)はエラストマー製である、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項7に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記エレメントはO−リングである、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項2乃至8のうちのいずれか一項に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記ピストン(8)と前記制動制御装置との間の摩擦力は、有利には、5N乃至40Nの間である、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項9に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記ピストン(8)と前記制動制御装置との間の摩擦力は、有利には、5N乃至20Nの間である、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項10に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記ピストン(8)と前記制動制御装置との間の摩擦力は、有利には、10N乃至20Nの間である、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項1に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記減衰手段(168)は、第1端を介して前記ピストンの固定エレメント(37)に、及び第2端を介して前記ブランキングエレメント(32)の後面に連結される、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項1に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記減衰手段(268)は、第1端を介して前記ピストン(8)の固定エレメント(37)に、及び第2端を介して前記制御ロッド(22)に連結される、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項1に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記減衰手段(368、468)は、磁石型である、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項14に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、第1磁石(302)及び第2磁石(304)は、夫々、これらの磁石の逆の極性の磁極が互いに向き合うように、又は互いに少なくとも部分的に向き合うように、前記制動制御装置(33)及び前記空気式ピストン(8)に取り付けられている、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項15に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記磁石(302、304)のうちの少なくとも一方は電磁石であり、前記ピストンと前記プランジャーとの間の破壊的相対振動の危険が消えた場合に前記電磁石への電力の供給が停止される、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項1に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記減衰手段は静電気型である、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
- 請求項17に記載の空気式ブレーキブースターにおいて、前記ピストン及び前記制動制御装置は、逆の電荷で少なくとも局所的に帯電される、ことを特徴とする空気式ブレーキブースター。
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