JP2004306796A - 車両用シートの収納構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート後方の、該シートが設置されたフロアよりも一段低く形成された面上に収納するに際して、シートを安定的かつスムーズに反転収納させることができる。
【解決手段】シートS3は、下端31がアッパレール13に対し離脱可能に結合され、シートクッション22の前部を支持するフロントレッグ3と、上端42がシートクッション22に対し左右方向に沿った軸44を中心として回動可能に結合されるとともに、下端41がアッパレール13に対し左右方向に沿った軸43を中心として回動可能に結合され、シートクッション22の後部を支持するリヤレッグ4と、シートS3がリヤレッグ4に対して後方へ回動するのに連動して、リヤレッグ4をフロアFに対して後方へ倒伏させる連動機構5とを備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】シートS3は、下端31がアッパレール13に対し離脱可能に結合され、シートクッション22の前部を支持するフロントレッグ3と、上端42がシートクッション22に対し左右方向に沿った軸44を中心として回動可能に結合されるとともに、下端41がアッパレール13に対し左右方向に沿った軸43を中心として回動可能に結合され、シートクッション22の後部を支持するリヤレッグ4と、シートS3がリヤレッグ4に対して後方へ回動するのに連動して、リヤレッグ4をフロアFに対して後方へ倒伏させる連動機構5とを備えている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用シートの収納構造に関し、シートクッション上にシートバックを折り重ねた状態で後方へ反転させて、シート後方の、該シートが設置されたフロアよりも一段低く形成された面上に収納するための収納構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の収納構造としては例えば特許文献1に示されたものがある。当該収納構造では、シートクッションの前脚下端をフロアに設けたフックに着脱可能に結合するとともに、シートクッションの後脚をリンク部材にして、その上端をシートクッションの下面後部に設けたヒンジに回動可能に連結するとともに、リンク部材の下端を、フロアのシート収納凹所の前壁上縁に形成した凹み段差部に回動自在に連結してある。そして、シートクッション上にシートバックを倒伏させた重ね合わせ状態で、前脚下端をフロアのフックから離脱させて、リンク部材の下端を中心にシート全体を後方へ反転させて収納凹所内に収納する。
【特許文献1】特開2001−328473
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の収納構造では、シート全体を後方へ反転収納する際に、リンク部材の上端を中心としてシートクッションを後方回動させようとすると、リンク部材がその下端を中心として前後方向へ回動自在となっているためにその姿勢が安定せず、反転収納の作業に手間取るという問題があった。
【0004】
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、シート後方の、該シートが設置されたフロアよりも一段低く形成された面上に収納するに際して、シートを安定的かつスムーズに反転収納させることができる車両用シートの収納構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、シートクッション(22)と該シートクッション(22)上に折り重ね可能なシートバック(21)とを備えたシート(S3)を、シートクッション(22)上にシートバック(21)を折り重ねた状態で後方へ反転させ、シート(S3)の後方の、該シート(S3)が設置されたフロア(F)よりも一段低く形成された面(E1)上に収納するための車両用シートの収納構造であって、上記シート(S3)は、下端(31)がフロア(F)に対し離脱可能に結合され、シートクッション(22)の前部を支持するフロントレッグ(3)と、上端(42)がシートクッション(22)に対し左右方向に沿った軸(44)を中心として回動可能に結合されるとともに、下端(41)がフロア(F)に対し左右方向に沿った軸(43)を中心として回動可能に結合され、シートクッション(22)の後部を支持するリヤレッグ(4)と、シート(S3)がリヤレッグ(4)に対して後方へ回動するのに連動して、リヤレッグ(4)をフロア(F)に対して後方へ倒伏させる連動機構(5)とを備えている。
【0006】
本発明において、シートクッション(22)上へシートバック(21)を折り重ねた状態で、フロントレッグ下端(31)をフロア(F)から離脱させて、リヤレッグ(4)の上端(42)の軸(44)を中心にシート(S3)全体を後方へ回動させると、連動機構(5)によってリヤレッグ(4)が次第に後方へ倒伏させられる。リヤレッグ(4)が水平姿勢へ倒伏すると、シート(S3)は反転状態でフロア(F)よりも一段低く形成された面(E1)上に収納される。この状態で、反転したシート(S3)の上面はフロア(F)とほぼ同じ高さとなる。本発明によれば、シート(S3)の後方反転収納時に、リヤレッグは連動機構により、シートの後方回動に常に連動してフロアに対し倒伏させられる。したがって、リヤレッグの姿勢が安定し、反転収納の作業を安定的かつスムーズに行うことができる。
【0007】
ここで、上記連動機構(5)は、一端(511)がリヤレッグ(4)に対しその長手方向に沿って摺動可能かつ左右方向に沿った軸(61)を中心として回動可能に結合され、他端(512)がフロア(F)に対し、リヤレッグ下端(41)の回転軸(43)に対してずれた位置で、左右方向に沿った軸(62)を中心として回動可能に結合された第1リンク(51)と、一端(521)がシートクッション(22)に対し、リヤレッグ上端(42)の回転軸(44)に対してずれた位置で、左右方向に沿った軸(63)を中心として回動可能に結合され、他端(522)が第1リンク(51)に左右方向に沿った軸(61)を中心として回動可能に結合された第2リンク(52)とを備えているものとすることができる。
【0008】
また、上記フロア(F)に、前後方向に移動可能なスライド部材(13)を設け、フロントレッグ(3)およびリヤレッグ(4)の下端(31,41)を、シート(S3)がスライド部材(13)と一体にスライド可能なように、スライド部材(13)に結合するようにすれば、本発明をスライドシートに適用することができる。
【0009】
さらに、上記シートクッション(22)が使用位置にあるとき、リヤレッグ(4)はその上端(42)がその下端(41)よりも後方に位置するように後方へ傾斜したものとすることができる。
【0010】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の収納構造を備えたバン型車のシート配列の一例を示す。図1において、車両フロアF上には車両前後方向(図1の左右方向)に沿って平行に二対のスライド用ロアレール11,12が設けてある。各ロアレール11,12上には前後三列のシートS1,S2,S3が載置されており、これらはロアレール11,12上を前後方向へ移動可能である。第3列目のシートS3の後方には収納凹所Eが設けられており、収納凹所Eの底面E1はシートS3が設置されたフロアFよりも一段低くなっている。本発明の収納構造は第3列目のシートS3に適用されており、以下にその詳細を説明する。
【0012】
図2には公知のリクライニング機構によってシートバック21をシートクッション22上に折り重ねた状態の第3列目シートS3を示す。シートS3はシートクッション22の下面の前端付近の部位と後端付近の部位に設けたフロントレッグ3とリヤレッグ4によってスライド用アッパレール13上に支持されている。アッパレール13はロアレール11内に装着されて、アッパレール13の前端部と後端部に設けたローラ131によってロアレール11に沿って移動可能である。フロントレッグ3は略垂直に下方へ突出し、その下端31は公知のロック機構によって(例えば特開平10−315830)アッパレール13に離脱可能に結合されている。フロントレッグ3の上端32はシートクッション22の前端下部に、鎖線で示すように跳ね上げ回動可能に結合されている。
【0013】
リヤレッグ4は長尺の板体で、その下端41は図3に示すようにアッパレール13に対し軸43を中心として回動可能に結合されている。軸43はアッパレール13の上面に設けたブラケット14の前端部に、車両フロアFに対し左右方向(紙面垂直方向)に沿って配設されている。リヤレッグ4の上端42はシートクッション22に対し軸44を中心として回動可能に結合されている。軸44はシートクッション22に対し左右方向(紙面垂直方向)に沿って設けられて、これに、シートクッション下端部内に固定されたブラケット23が回動可能に結合されている。シートクッション22が使用位置すなわちその下面が略水平となる位置にあるときはリヤレッグ4は全体が後方へ傾斜して(図2)、その上端42が下端41よりも後方に位置している。なお、リヤレッグ4には下端部に、その長手方向へ延びる長穴45が形成されている。
【0014】
リヤレッグ4には連動機構5が付設されており、当該連動機構5は第1リンク51と第2リンク52より構成されている。第1リンク51は一端511がリアレッグ4に対し軸61を中心として回動可能に結合されており、軸61は上記長穴45に沿って移動可能である。第1リンク51の他端512はアッパレール13に対し軸62を中心として回動可能に結合されており、軸62はアッパレール13の上面に設けた上記ブラケット14の後端部に、車両フロアFに対し左右方向(紙面垂直方向)に沿って設けられている。また、第2リンク52は一端521がシートクッション22に対し軸63を中心として回動可能に結合されており、軸63は上記軸44に対してずれた位置で上記ブラケット23に設けられて、シートクッション22に対し左右方向(紙面垂直方向)に沿って位置している。
【0015】
なお、本実施形態では軸63は軸44に対して軸61と反対側に位置している。第2リンク52の他端522はリヤレッグ4の長穴45に沿って移動可能な上記軸61に回動可能に結合されている。シートクッション22が使用位置にあるときは軸61は長穴45の上端に位置し(図3)、斜め前方へ傾斜した第1リンク51によってリヤレッグ4は後方へ傾斜した姿勢に保持されて、フロントレッグ3と共にシートクッション22を略水平姿勢に支持している。なお、ブラケット23の前端と第2リンク52との間にはバネ部材7が架設されている。
【0016】
このような収納構造を備えた車両用シートを後方の収納凹所E内へ収納する場合には、アッパレール13をシートS3と一体に図2に示すようにロアレール11の後端位置へ移動させ、シートクッション22上へシートバック21を折り重ねる。その後、ロック装置を操作してフロントレッグ3の下端31をアッパレール13から離脱させて、リヤレッグ4の上端42の軸44を中心にシートS3全体を後方へ回動させる。シートS3がW位置、X位置、Y位置へと回動するに従い、シートS3と一体に回動するブラケット23とこれに設けた軸63は上記軸44回りにバネ部材7の付勢力に抗して旋回移動する。
【0017】
この移動に伴って第2リンク52はリヤレッグ4の下端41側へ押しやられ、軸61が長穴45内をその下端に向かって移動する。これにより、第1リンク51が次第に前方へ倒れるとともに、これに伴ってリヤレッグ4が軸43を中心に次第に水平姿勢へ倒伏回動する。この間、リヤレッグ4はその長穴45内に位置する軸61に結合された第1リンク51によって支持されているとともに、第1リンク51が結合されているために自在な回動は規制されて、常に軸44を中心としたシートS3全体(すなわちシートクッション22)の後方回動に連動して安定的に倒伏作動が行われる。シートS3が軸44回りに反転した位置Zまで回動すると、第1リンク51およびリヤレッグ4はほぼ水平姿勢へ倒伏して、シートS3は反転状態で収納凹所E内へ進入し(図2)、その底面E1上に収納される。この状態で、反転したシートS3の上面(シートクッション22の底面)はフロアFとほぼ同じ高さに位置する。図4には第3列目のシートS3を収納凹所E内へ収納した状態を示す。この状態で、第2列目シートS2をそのアッパレール(図示略)がロアレール11,12上に残された上記アッパレール13に当接する位置まで大きく後方へ移動させることができるとともに、第1列目シートS1を後方へ移動した上記第2列目シートS2に当接するまで大きく後方へ移動させることができる。
【0018】
上記シート収納動作において、ブラケット23すなわちシートS3が軸回りに45度(X位置)程度回動するまでは第2リンク52はそれほど移動しないから、リヤレッグ4は殆ど倒伏作動をしない。シートS3が軸回りに45度を越えて回動すると、第2リンク52はリヤレッグ4の下端41側へ大きく移動するようになり、リヤレッグ4は水平姿勢へ向けて大きく倒伏する。シートS3を収納状態から使用状態へ戻すには、シートS3を引き上げつつ、軸44回りに収納時とは反対方向へシートS3を回動させる。第2リンク52はバネ部材7の原形復帰の付勢力に助勢されつつリヤレッグ4の上端42側へ移動し、これに伴って軸61が長穴45内をその上端まで移動して、第1リンク51およびリヤレッグ4が斜めに立ち上がる。この立ち上がりはバネ部材7の付勢力の助勢により軽やかに行われる。
【0019】
本実施形態によれば、シートS3の後方反転収納時に水平姿勢へ倒伏回動するリヤレッグ4は、連動機構5によってシートS3の後方回動に常に連動してフロアFに対し倒伏させられるから、リヤレッグ4の姿勢が安定し、反転収納の作業を安定的かつスムーズに行うことができる。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、本発明の車両用シートの収納構造によれば、シート後方の、該シートが設置されたフロアよりも一段低く形成された面上に収納するに際して、シートを安定的かつスムーズに反転収納させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の収納構造を備えたバン型車のシート配列の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の収納構造を備えたシートの側面図である。
【図3】本発明の収納構造の要部拡大側面図である。
【図4】本発明の収納構造を備えたバン型車の、シート収納状態でのシート配列の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
13…アッパレール、21…シートバック、22…シートクッション、3…フロントレッグ、31…ストライカ、4…リヤレッグ、41…下端、42…上端、43,44…軸、5…連動機構、51…第1リンク、511…一端、512…他端、52…第2リンク、521…一端、522…他端、61,62,63…軸、E1…底面、F…フロア、S3…シート。
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用シートの収納構造に関し、シートクッション上にシートバックを折り重ねた状態で後方へ反転させて、シート後方の、該シートが設置されたフロアよりも一段低く形成された面上に収納するための収納構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の収納構造としては例えば特許文献1に示されたものがある。当該収納構造では、シートクッションの前脚下端をフロアに設けたフックに着脱可能に結合するとともに、シートクッションの後脚をリンク部材にして、その上端をシートクッションの下面後部に設けたヒンジに回動可能に連結するとともに、リンク部材の下端を、フロアのシート収納凹所の前壁上縁に形成した凹み段差部に回動自在に連結してある。そして、シートクッション上にシートバックを倒伏させた重ね合わせ状態で、前脚下端をフロアのフックから離脱させて、リンク部材の下端を中心にシート全体を後方へ反転させて収納凹所内に収納する。
【特許文献1】特開2001−328473
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の収納構造では、シート全体を後方へ反転収納する際に、リンク部材の上端を中心としてシートクッションを後方回動させようとすると、リンク部材がその下端を中心として前後方向へ回動自在となっているためにその姿勢が安定せず、反転収納の作業に手間取るという問題があった。
【0004】
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、シート後方の、該シートが設置されたフロアよりも一段低く形成された面上に収納するに際して、シートを安定的かつスムーズに反転収納させることができる車両用シートの収納構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、シートクッション(22)と該シートクッション(22)上に折り重ね可能なシートバック(21)とを備えたシート(S3)を、シートクッション(22)上にシートバック(21)を折り重ねた状態で後方へ反転させ、シート(S3)の後方の、該シート(S3)が設置されたフロア(F)よりも一段低く形成された面(E1)上に収納するための車両用シートの収納構造であって、上記シート(S3)は、下端(31)がフロア(F)に対し離脱可能に結合され、シートクッション(22)の前部を支持するフロントレッグ(3)と、上端(42)がシートクッション(22)に対し左右方向に沿った軸(44)を中心として回動可能に結合されるとともに、下端(41)がフロア(F)に対し左右方向に沿った軸(43)を中心として回動可能に結合され、シートクッション(22)の後部を支持するリヤレッグ(4)と、シート(S3)がリヤレッグ(4)に対して後方へ回動するのに連動して、リヤレッグ(4)をフロア(F)に対して後方へ倒伏させる連動機構(5)とを備えている。
【0006】
本発明において、シートクッション(22)上へシートバック(21)を折り重ねた状態で、フロントレッグ下端(31)をフロア(F)から離脱させて、リヤレッグ(4)の上端(42)の軸(44)を中心にシート(S3)全体を後方へ回動させると、連動機構(5)によってリヤレッグ(4)が次第に後方へ倒伏させられる。リヤレッグ(4)が水平姿勢へ倒伏すると、シート(S3)は反転状態でフロア(F)よりも一段低く形成された面(E1)上に収納される。この状態で、反転したシート(S3)の上面はフロア(F)とほぼ同じ高さとなる。本発明によれば、シート(S3)の後方反転収納時に、リヤレッグは連動機構により、シートの後方回動に常に連動してフロアに対し倒伏させられる。したがって、リヤレッグの姿勢が安定し、反転収納の作業を安定的かつスムーズに行うことができる。
【0007】
ここで、上記連動機構(5)は、一端(511)がリヤレッグ(4)に対しその長手方向に沿って摺動可能かつ左右方向に沿った軸(61)を中心として回動可能に結合され、他端(512)がフロア(F)に対し、リヤレッグ下端(41)の回転軸(43)に対してずれた位置で、左右方向に沿った軸(62)を中心として回動可能に結合された第1リンク(51)と、一端(521)がシートクッション(22)に対し、リヤレッグ上端(42)の回転軸(44)に対してずれた位置で、左右方向に沿った軸(63)を中心として回動可能に結合され、他端(522)が第1リンク(51)に左右方向に沿った軸(61)を中心として回動可能に結合された第2リンク(52)とを備えているものとすることができる。
【0008】
また、上記フロア(F)に、前後方向に移動可能なスライド部材(13)を設け、フロントレッグ(3)およびリヤレッグ(4)の下端(31,41)を、シート(S3)がスライド部材(13)と一体にスライド可能なように、スライド部材(13)に結合するようにすれば、本発明をスライドシートに適用することができる。
【0009】
さらに、上記シートクッション(22)が使用位置にあるとき、リヤレッグ(4)はその上端(42)がその下端(41)よりも後方に位置するように後方へ傾斜したものとすることができる。
【0010】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の収納構造を備えたバン型車のシート配列の一例を示す。図1において、車両フロアF上には車両前後方向(図1の左右方向)に沿って平行に二対のスライド用ロアレール11,12が設けてある。各ロアレール11,12上には前後三列のシートS1,S2,S3が載置されており、これらはロアレール11,12上を前後方向へ移動可能である。第3列目のシートS3の後方には収納凹所Eが設けられており、収納凹所Eの底面E1はシートS3が設置されたフロアFよりも一段低くなっている。本発明の収納構造は第3列目のシートS3に適用されており、以下にその詳細を説明する。
【0012】
図2には公知のリクライニング機構によってシートバック21をシートクッション22上に折り重ねた状態の第3列目シートS3を示す。シートS3はシートクッション22の下面の前端付近の部位と後端付近の部位に設けたフロントレッグ3とリヤレッグ4によってスライド用アッパレール13上に支持されている。アッパレール13はロアレール11内に装着されて、アッパレール13の前端部と後端部に設けたローラ131によってロアレール11に沿って移動可能である。フロントレッグ3は略垂直に下方へ突出し、その下端31は公知のロック機構によって(例えば特開平10−315830)アッパレール13に離脱可能に結合されている。フロントレッグ3の上端32はシートクッション22の前端下部に、鎖線で示すように跳ね上げ回動可能に結合されている。
【0013】
リヤレッグ4は長尺の板体で、その下端41は図3に示すようにアッパレール13に対し軸43を中心として回動可能に結合されている。軸43はアッパレール13の上面に設けたブラケット14の前端部に、車両フロアFに対し左右方向(紙面垂直方向)に沿って配設されている。リヤレッグ4の上端42はシートクッション22に対し軸44を中心として回動可能に結合されている。軸44はシートクッション22に対し左右方向(紙面垂直方向)に沿って設けられて、これに、シートクッション下端部内に固定されたブラケット23が回動可能に結合されている。シートクッション22が使用位置すなわちその下面が略水平となる位置にあるときはリヤレッグ4は全体が後方へ傾斜して(図2)、その上端42が下端41よりも後方に位置している。なお、リヤレッグ4には下端部に、その長手方向へ延びる長穴45が形成されている。
【0014】
リヤレッグ4には連動機構5が付設されており、当該連動機構5は第1リンク51と第2リンク52より構成されている。第1リンク51は一端511がリアレッグ4に対し軸61を中心として回動可能に結合されており、軸61は上記長穴45に沿って移動可能である。第1リンク51の他端512はアッパレール13に対し軸62を中心として回動可能に結合されており、軸62はアッパレール13の上面に設けた上記ブラケット14の後端部に、車両フロアFに対し左右方向(紙面垂直方向)に沿って設けられている。また、第2リンク52は一端521がシートクッション22に対し軸63を中心として回動可能に結合されており、軸63は上記軸44に対してずれた位置で上記ブラケット23に設けられて、シートクッション22に対し左右方向(紙面垂直方向)に沿って位置している。
【0015】
なお、本実施形態では軸63は軸44に対して軸61と反対側に位置している。第2リンク52の他端522はリヤレッグ4の長穴45に沿って移動可能な上記軸61に回動可能に結合されている。シートクッション22が使用位置にあるときは軸61は長穴45の上端に位置し(図3)、斜め前方へ傾斜した第1リンク51によってリヤレッグ4は後方へ傾斜した姿勢に保持されて、フロントレッグ3と共にシートクッション22を略水平姿勢に支持している。なお、ブラケット23の前端と第2リンク52との間にはバネ部材7が架設されている。
【0016】
このような収納構造を備えた車両用シートを後方の収納凹所E内へ収納する場合には、アッパレール13をシートS3と一体に図2に示すようにロアレール11の後端位置へ移動させ、シートクッション22上へシートバック21を折り重ねる。その後、ロック装置を操作してフロントレッグ3の下端31をアッパレール13から離脱させて、リヤレッグ4の上端42の軸44を中心にシートS3全体を後方へ回動させる。シートS3がW位置、X位置、Y位置へと回動するに従い、シートS3と一体に回動するブラケット23とこれに設けた軸63は上記軸44回りにバネ部材7の付勢力に抗して旋回移動する。
【0017】
この移動に伴って第2リンク52はリヤレッグ4の下端41側へ押しやられ、軸61が長穴45内をその下端に向かって移動する。これにより、第1リンク51が次第に前方へ倒れるとともに、これに伴ってリヤレッグ4が軸43を中心に次第に水平姿勢へ倒伏回動する。この間、リヤレッグ4はその長穴45内に位置する軸61に結合された第1リンク51によって支持されているとともに、第1リンク51が結合されているために自在な回動は規制されて、常に軸44を中心としたシートS3全体(すなわちシートクッション22)の後方回動に連動して安定的に倒伏作動が行われる。シートS3が軸44回りに反転した位置Zまで回動すると、第1リンク51およびリヤレッグ4はほぼ水平姿勢へ倒伏して、シートS3は反転状態で収納凹所E内へ進入し(図2)、その底面E1上に収納される。この状態で、反転したシートS3の上面(シートクッション22の底面)はフロアFとほぼ同じ高さに位置する。図4には第3列目のシートS3を収納凹所E内へ収納した状態を示す。この状態で、第2列目シートS2をそのアッパレール(図示略)がロアレール11,12上に残された上記アッパレール13に当接する位置まで大きく後方へ移動させることができるとともに、第1列目シートS1を後方へ移動した上記第2列目シートS2に当接するまで大きく後方へ移動させることができる。
【0018】
上記シート収納動作において、ブラケット23すなわちシートS3が軸回りに45度(X位置)程度回動するまでは第2リンク52はそれほど移動しないから、リヤレッグ4は殆ど倒伏作動をしない。シートS3が軸回りに45度を越えて回動すると、第2リンク52はリヤレッグ4の下端41側へ大きく移動するようになり、リヤレッグ4は水平姿勢へ向けて大きく倒伏する。シートS3を収納状態から使用状態へ戻すには、シートS3を引き上げつつ、軸44回りに収納時とは反対方向へシートS3を回動させる。第2リンク52はバネ部材7の原形復帰の付勢力に助勢されつつリヤレッグ4の上端42側へ移動し、これに伴って軸61が長穴45内をその上端まで移動して、第1リンク51およびリヤレッグ4が斜めに立ち上がる。この立ち上がりはバネ部材7の付勢力の助勢により軽やかに行われる。
【0019】
本実施形態によれば、シートS3の後方反転収納時に水平姿勢へ倒伏回動するリヤレッグ4は、連動機構5によってシートS3の後方回動に常に連動してフロアFに対し倒伏させられるから、リヤレッグ4の姿勢が安定し、反転収納の作業を安定的かつスムーズに行うことができる。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、本発明の車両用シートの収納構造によれば、シート後方の、該シートが設置されたフロアよりも一段低く形成された面上に収納するに際して、シートを安定的かつスムーズに反転収納させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の収納構造を備えたバン型車のシート配列の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の収納構造を備えたシートの側面図である。
【図3】本発明の収納構造の要部拡大側面図である。
【図4】本発明の収納構造を備えたバン型車の、シート収納状態でのシート配列の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
13…アッパレール、21…シートバック、22…シートクッション、3…フロントレッグ、31…ストライカ、4…リヤレッグ、41…下端、42…上端、43,44…軸、5…連動機構、51…第1リンク、511…一端、512…他端、52…第2リンク、521…一端、522…他端、61,62,63…軸、E1…底面、F…フロア、S3…シート。
Claims (4)
- シートクッションと該シートクッション上に折り重ね可能なシートバックとを備えたシートを、前記シートクッション上にシートバックを折り重ねた状態で後方へ反転させ、前記シートの後方の、該シートが設置されたフロアよりも一段低く形成された面上に収納するための車両用シートの収納構造であって、前記シートは、下端が前記フロアに対し離脱可能に結合され、前記シートクッションの前部を支持するフロントレッグと、上端が前記シートクッションに対し左右方向に沿った軸を中心として回動可能に結合されるとともに、下端が前記フロアに対し左右方向に沿った軸を中心として回動可能に結合され、前記シートクッションの後部を支持するリヤレッグと、前記シートが前記リヤレッグに対して後方へ回動するのに連動して、リヤレッグを前記フロアに対して後方へ倒伏させる連動機構とを備えていることを特徴とする車両用シートの収納構造。
- 前記連動機構は、一端が前記リヤレッグに対しその長手方向に沿って摺動可能かつ左右方向に沿った軸を中心として回動可能に結合され、他端が前記フロアに対し、前記リヤレッグ下端の回転軸に対してずれた位置で、左右方向に沿った軸を中心として回動可能に結合された第1リンクと、一端が前記シートクッションに対し、前記リヤレッグ上端の回転軸に対してずれた位置で、左右方向に沿った軸を中心として回動可能に結合され、他端が前記第1リンクに左右方向に沿った軸を中心として回動可能に結合された第2リンクとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの収納構造。
- 前記フロアには、前後方向に移動可能なスライド部材が設けられており、前記フロントレッグおよびリヤレッグの下端は、前記シートがスライド部材と一体にスライド可能なように、前記スライド部材に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの収納構造。
- 前記シートクッションが使用位置にあるとき、前記リヤレッグはその上端がその下端よりも後方に位置するように後方へ傾斜していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用シートの収納構造。
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- 2003-04-08 JP JP2003103525A patent/JP2004306796A/ja active Pending
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