JP2004306783A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インストルメントパネル10内にエアバッグ装置20のエアバッグ26,インフレータ28,ケース30を格納する。インストルメントパネル10の天壁36の内側に溝58をコの字形に設け、エアバッグドア66を設けるとともに火薬線62を配設する。衝突予知時に着火装置が火薬線62に着火し、溝58の底部の薄肉化部60を破断し、エアバッグドア66の開放を容易にする。そのため、衝突検知時に2個のインフレータ28からエアバッグ26に時間差を設けてガスが供給され、エアバッグ26の展開力が2段階に増大させられ、エアバッグ26が展開する。予知のない衝突検知時には2個のインフレータ28に同時にガスを供給させ、初期展開力を大きくし、エアバッグ26自身にエアバッグドア66を開放させつつ展開させる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエアバッグ装置に関するものであり、特に、エアバッグの展開の容易化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エアバッグ装置は、一般に、エアバッグとインフレータとを備え、車両の衝突検知に基づいてインフレータからエアバッグに展開用ガスが供給され、それによりエアバッグが展開し、車両衝突時に乗員に作用する衝撃を緩和する(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−164986号公報
【特許文献2】
特開2002−104131号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
エアバッグ装置は、運転席,助手席,後部座席,座席サイド等、車両の種々の箇所に設けられるが、いずれもエアバッグは衝突検知に基づいて展開するまでは折り畳まれ、ステアリングホイール,インストルメントパネル,ドアトリム等のエアバッグ格納部に格納されている。このエアバッグは、車両衝突時に正常に展開し、乗員の車室内各部への衝突の衝撃を緩和するのに適した状態で格納されており、この状態を保つために格納部は通常は閉鎖部材により閉鎖され、この閉鎖部材を人が開くことができないようにされている。しかしながら、そのために衝突検知に基づく展開時にエアバッグが閉鎖部材を開くことが必要であり、展開に大きい力を要する。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景とし、非作動状態ではエアバッグが外部から確実に遮断されており、衝突時にはエアバッグが容易に展開し得るエアバッグ装置を提供することを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様のエアバッグ装置が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
【0006】
なお、以下の各項において、 (1)項が請求項1に相当し、 (4)項が請求項2に、 (5)項, (6)項および (7)項を併せた項が請求項3に、 (8)項が請求項4に、 (9)項,(10)項および(11)項を併せた項が請求項5に、(12)項が請求項6に、(13)項が請求項7に、(14)項が請求項8にそれぞれ相当する。
【0007】
(1)車両が対象物に衝突することを予知する衝突予知装置と、
前記車両が対象物に衝突したことを検知する衝突検知装置と、
閉鎖部材によって閉鎖されたエアバッグ収納部内に設けられ、前記衝突検知装置による衝突検知に応じて前記エアバッグ収納部外へ展開可能なエアバッグと、
前記衝突予知装置による衝突予知の後に前記閉鎖部材を開放あるいは開放容易状態とする開放制御装置と、
前記衝突検知装置による衝突検知に応じて前記エアバッグを展開させるエアバッグ展開装置と
を含むエアバッグ装置。
エアバッグ装置は、車両に設けられたエアバッグ装置であればよく、例えば、運転席エアバッグ装置,助手席エアバッグ装置,後部座席エアバッグ装置,サイドエアバッグ装置,膝用エアバッグ装置のいずれでもよい。
開放制御装置による閉鎖部材の開放あるいは開放容易状態の実現は、衝突予知の後、衝突検知までの間のいずれかにおいて行われればよく、衝突予知がなされるやいなや行われてもよく、あるいは、例えば、衝突予知後における予め設定された条件の成立時、例えば、衝突予知時点から設定時間の経過時に行われるようにしてもよい。衝突予知から開放制御装置の作動までに時間があれば、例えば、一旦衝突予知が為されたものの、衝突前に状況が変化して、衝突が回避されたことが明らかになった場合に、開放制御装置が作動しないようにすることによって、無駄な開放制御装置の作動を防止することが可能になる。
本発明に従って、衝突の予知に基づいて閉鎖部材を開放あるいは開放容易状態とすれば、衝突検知に応じてエアバッグを展開させるとき、エアバッグが閉鎖部材を開くのに要する力を減少させ、あるいは不要にすることができ、エアバッグをより適切な時期により適切な速度で展開させることができる。
【0008】
(2)前記開放制御装置が、前記閉鎖部材を開放する開放装置である (1)項に記載のエアバッグ装置。
閉鎖部材が開放されれば、エアバッグが閉鎖部材を開く力が不要となり、エアバッグがより適切に(適切な時期に適切な速度で)展開することができる。
(3)前記開放装置が、
前記閉鎖部材を開放位置に向かって付勢する付勢手段と、
前記閉鎖部材の閉鎖状態を解除する閉鎖解除装置と
を含む (2)項に記載のエアバッグ装置。
閉鎖部材は付勢手段の付勢力によって開放位置に向かって付勢されており、閉鎖状態が解除されれば付勢力によって開放される。付勢手段を利用すれば、開放装置の構成を単純化することができる。
【0009】
(4)前記開放制御装置が、前記閉鎖部材の閉鎖状態を解除する閉鎖解除装置である (1)項に記載のエアバッグ装置。
閉鎖部材の閉鎖状態が閉鎖解除装置によって解除されれば、エアバッグが閉鎖部材の閉鎖状態を解除しなくてよく、良好に展開することができる。
(5)前記閉鎖解除装置が、前記閉鎖部材を閉鎖状態に保つ閉鎖維持手段を破壊する閉鎖維持手段破壊装置を含む (3)項または (4)項に記載のエアバッグ装置。
(6)前記閉鎖維持手段が、前記閉鎖部材と閉鎖部材保持部材との境界部に形成された破断予定部を含む (5)項に記載のエアバッグ装置。
閉鎖部材と閉鎖部材保持部材とが一体に形成されるとともに、破断予定部が、他の部分より容易に破断するようにされた破断容易化部,他の部分より薄肉化された薄肉化部等とされることが望ましい。
閉鎖維持手段破壊装置により破断予定部が破断されれば、閉鎖部材が境界部において閉鎖部材保持部材から切り離され、閉鎖状態が解除される。
(7)前記閉鎖維持手段破壊装置が、前記破断予定部に沿ってその破断予定部内側に配設された火薬線と、その火薬線に着火する着火装置とを含む (6)項に記載のエアバッグ装置。
本項のエアバッグ装置によれば、閉鎖維持手段破壊装置の構成を簡易にすることができる。また、火薬の燃焼によって破断予定部を迅速に破壊することができる。
【0010】
(8)前記開放制御装置が、前記閉鎖部材の閉鎖力を低下させることにより前記エアバッグによるその閉鎖部材の開放を容易とする閉鎖力低下装置である (1)項に記載のエアバッグ装置。
本項のエアバッグ装置においてエアバッグは、閉鎖部材を開放状態としてエアバッグ収納部外へ展開するのであるが、開放が容易にされていない場合に比較して、閉鎖部材を開放するのに要する力が小さくて済み、エアバッグのより適切な展開が可能となる。
(9)前記閉鎖力低下装置が、前記閉鎖部材を閉鎖状態に保つ閉鎖維持手段を部分的に損傷させる閉鎖維持手段損傷装置を含む (8)項に記載のエアバッグ装置。
閉鎖力低下装置は閉鎖維持手段を閉鎖維持機能が部分的に残るように損傷させればよく、例えば、閉鎖維持手段の一部について閉鎖維持機能を完全になくし、別の一部において閉鎖維持機能を完全に残してもよく、閉鎖維持手段の全部について閉鎖維持機能が部分的に損なわれる状態に損傷させてもよい。
(10)前記閉鎖維持手段が、前記閉鎖部材と閉鎖部材保持部材との境界部に形成された破断予定部を含む (9)項に記載のエアバッグ装置。
【0011】
(11)前記閉鎖維持手段損傷装置が、前記破断予定部に沿ってその破断予定部内側に配設された火薬線と、その火薬線に着火する着火装置とを含む(10)項に記載のエアバッグ装置。
例えば、火薬線の火薬の量に応じて、閉鎖部材保持部材を部分的に損傷させて閉鎖部材の閉鎖力を低下させることができる。
【0012】
(12)前記開放制御装置が、前記衝突予知装置が衝突を予知するやいなや前記閉鎖部材を開放あるいは開放容易状態とするものである (1)項ないし(11)項のいずれかに記載のエアバッグ装置。
本項に係るエアバッグ装置においては、衝突予知装置により衝突予知が行われるやいなや閉鎖部材が開放あるいは開放容易状態とされる。そのため、衝突検知手段によって衝突が検知されたときには既に、閉鎖部材が開放あるいは開放容易状態とされており、車両衝突時にエアバッグは確実に予定された状態まで展開し、衝撃を緩和することができる。
【0013】
(13)車両が対象物に衝突することを予知する衝突予知装置と、
前記車両が対象物に衝突したことを検知する衝突検知装置と、
エアバッグ収納部内に設けられ、前記衝突検知装置による衝突検知に応じて前記エアバッグ収納部外へ展開可能なエアバッグと、
通常は前記エアバッグ収納部を閉鎖しており、前記エアバッグの展開時には開放される閉鎖部材と、
前記衝突予知装置が衝突予知をしていない状態で前記衝突検知装置が衝突を検知した場合と、衝突予知装置が衝突予知をした後に衝突検知装置が衝突を検知した場合とで前記エアバッグの展開の仕方を変えるエアバッグ展開装置と
を含むエアバッグ装置。
衝突が予知されれば、衝突予知から車両が実際に対象物と衝突するまでの間に時間があるのが普通である。しかし、衝突予知がされないまま車両が対象物と衝突してしまうこともある。
閉鎖部材は、エアバッグにより開放状態とされるものでも、エアバッグ以外のもの、例えば、衝突予知の後に開放制御装置によって開放され、あるいは開放容易状態とされるものでもよい。本発明が、後者の場合に有効であることは多言を要しないところであるが、それに限定されるわけではない。
例えば、衝突を予知した場合、衝突検知装置の判定を待たずに、すなわち衝突前からエアバッグを展開させることも可能となる。
【0014】
(14)前記エアバッグ展開装置が、前記衝突予知装置が衝突予知をしていない状態で前記衝突検知装置が衝突を検知した場合には、衝突予知装置が衝突予知をした後に衝突検知装置が衝突を検知した場合に比較して、少なくとも展開初期における前記エアバッグに対する展開用ガスの供給量を多くするガス供給量増大部を備えた (1)項ないし(13)項のいずれかに記載のエアバッグ装置。
本項が(1)項ないし(12)項のいずれかに従属する態様においては、衝突予知装置により衝突が予知された場合には、衝突検知装置による衝突の検知に先立って、開放制御装置により閉鎖部材が開放され、あるいは開放容易状態とされる。したがって、衝突検知に応じてエアバッグが展開させられるとき、エアバッグが自身で閉鎖部材を開放しなくてよいため、初期の展開力が小さくて済む。展開初期においてエアバッグへの展開用ガスの供給量を少なくし、その後、供給量を多くすることができるのであり、エアバッグを良好に展開させることができる。それに対し、衝突予知装置を備えていても、その装置により衝突が予知されることなく、車両の対象物への衝突が検知された場合、開放制御装置により閉鎖部材が開放あるいは開放容易状態とされていないため、エアバッグが自身で閉鎖部材の閉鎖を解除することが必要である。本項のエアバッグ装置においては、その場合に、展開初期における展開用ガスの供給量が多くされることにより、エアバッグが閉鎖部材を開放しつつ展開するのに十分な展開力が得られる。
また、本項が(13)項に従属する態様においては、例えば、衝突予知後、衝突検知を待つことなく、エアバッグを展開させる場合に展開用ガスの供給速度を小さくし、エアバッグが閉鎖部材の閉鎖を解除してエアバッグ収納部外へ展開する際の展開速度を抑制することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1において符号10は、車両のインストルメントパネルであり、その車両左右方向の中央部には、コンソールボックス12が車両前後方向に平行に設けられている。車両左右方向においてコンソールボックス12の一方の側、本実施形態では車両前方に向かって左側に助手席14が設けられており、インストルメントパネル10の助手席14に対応する部分に、図2に示すように、本発明の実施形態である助手席エアバッグ装置(以後、エアバッグ装置と略称する)20の一部が収納されている。本実施形態においては、インストルメントパネル10がエアバッグ格納部ないしエアバッグ保持部を構成している。
【0016】
インストルメントパネル10内にエアバッグ装置20のエアバッグ26,インフレータ28,ケース30等、エアバッグ装置20の主要な構成部材が格納されている。ケース30は、本実施形態においては金属、例えば、スチールによって作られており、容器状を成し、その開口が上を向いた状態で、インストルメントパネル10の補強部材34に固定されている。ケース30はまた、インストルメントパネル10の天壁36に設けられた支持部材38により支持されている。ケース30はアルミニウム製としてもよい。
【0017】
ケース30内にエアバッグ26およびインフレータ28が収納されており、本実施形態においては、ケース30がエアバッグ収納部を構成している。エアバッグ装置20は、複数組、本実施形態においては2組のインフレータ28を備えている。これらインフレータ28はそれぞれ、図3に概略的に示すように、点火装置42およびガス発生剤44が金属製の容器46に包まれている。また、エアバッグ26は、インストルメントパネル10外への展開可能に折り畳まれてケース30内に収納されている。エアバッグ装置20においては、車両の対象物への衝突の電気的な検出に基づいて点火装置42に電流が供給され、それによりガス発生剤44に点火され、ガスが発生してエアバッグ26内へ流入し、エアバッグ26が展開する。エアバッグ装置20は電気式エアバッグ装置なのである。
【0018】
前記インストルメントパネル10の天壁36には、図2に示すように、その内面であって、エアバッグ26側の面に開口する溝58が形成されている。溝58は、図1に示すように、コの字形に形成されている。コの字の一対の腕部が車両の前後方向に延び、コの字の底部が助手席14に近い側に位置するように、溝58が設けられているのである。天壁36の溝58が形成された部分は、溝58が形成されていない部分より厚さが薄く、薄肉化部60が形成されている。溝58内には、溝58に沿って、すなわち薄肉化部60に沿って火薬線62が配設され、着火装置64(図1参照)により着火されるようにされている。
【0019】
後述するように、車両の衝突予知に基づく火薬線62への着火により、天壁36は、その溝58が設けられた部分に沿って破断され、破断により天壁36から切り離された部分がエアバッグ26により開かれてエアバッグ26が展開することを許容する。天壁36の薄肉化部60により画定された部分の内側であって、エアバッグ26等に対応する部分が閉鎖部材としてのエアバッグドア66を構成し、通常はケース30を閉鎖している。
【0020】
また、天壁36のエアバッグドア66の周囲の部分(溝58が設けられた部分より外側の部分)が閉鎖部材保持部材を構成し、閉鎖部材と閉鎖部材保持部材との境界部に形成された薄肉化部60が閉鎖維持手段を構成している。さらに、火薬線62および着火装置64が閉鎖維持手段破壊装置としての破断予定部破壊装置を構成している。エアバッグドア66は、エアバッグ装置20が作動し、天壁36が破断されるまで薄肉化部60において天壁36の他の部分につながって閉じられ、ケース30を閉鎖しており、車室側からは識別されず、美観を損ねない。
【0021】
上記構成のエアバッグ26の展開は、図4に示す制御装置80によって制御される。制御装置80は、CPU82,ROM84,RAM86およびそれらを接続するバス88を備えるコンピュータ90を主体として構成されている。バス88にはさらに、入出力インタフェース92が接続されている。入出力インタフェース92には、前記2つのインフレータ28の各点火装置42および着火装置64が駆動回路94を介して接続されている。
【0022】
入出力インタフェース92には、さらに、衝突検知装置96および衝突予知装置98が接続されている。これら衝突検知装置96および衝突予知装置98は、例えば、特開2002−104131号公報等に記載されているように、既によく知られており、詳細な図示および説明は省略するが、衝突検知装置96は、例えば、車両の減速度を検出する減速度センサを備え、衝突時の減速度に基づいて車両が対象物に衝突したことを検知するように構成されている。例えば、減速度が設定値より大きくなった場合に衝突したとされる。また、衝突予知装置98は、車両が対象物に衝突するのに先立って、衝突を予知するように構成されており、例えば、レーザレーダあるいはミリ波レーダや画像取得装置等の周辺監視装置および車輪速センサ等の車両運動状態取得装置等を備え、各装置により得られる情報に基づいて、車両が対象物に衝突することを予知するように構成されている。衝突検知装置96および衝突予知装置98は、車両の走行中一定微小時間ごとに車両が衝突する可能性があるか否かを繰り返し判定する。
【0023】
さらに、ROM84には、図5にフローチャートで示すエアバッグ展開制御ルーチン等のプログラムが記憶されている。以下、このルーチンに基づいてエアバッグ装置20の作動を説明する。
【0024】
エアバッグ展開制御ルーチンは、車両の電源投入により実行され、ステップ1(以後、S1と略記する。他のステップについても同じ。)において車両の対象物、例えば、他の車両,樹木,建物等の建造物等への衝突が不可避であるか否かが判定される。この判定は、衝突予知装置98による衝突予知に基づいて行われ、衝突予知装置98において衝突が不可避であると判定されておらず、衝突が予知されていなければ、S1の判定結果はNOになってS2が実行され、車両が対象物に衝突したか否かが判定される。この判定は衝突検知装置96による衝突検知に基づいて行われ、車両の対象物への衝突が検知されていなければ、S2の判定結果はNOになってルーチンの実行は終了する。
【0025】
衝突予知装置98により、車両の衝突が不可避であると判定され、衝突が予知された場合には、衝突予知装置98からその旨を示す信号が制御装置80に伝達され、S1の判定結果がYESになってS3が実行され、着火装置64に電流が供給され、火薬線62に着火される。それにより火薬線62の火薬が燃焼し、薄肉化部60が迅速に破断され、エアバッグドア66が一部を除いて天壁36から切り離される。火薬線62への着火は、衝突予知装置98により衝突予知が行われるやいなや行われ、衝突が予知された時点でエアバッグドア66の閉鎖状態が解除される。前述のように、溝58はコの字形に設けられているため、薄肉化部60が破断されても、天壁36のコの字の一対の腕部の先端部の間の部分に対応する部分は破断されず、エアバッグドア66は天壁36に保持されており、インストルメントパネル10内に落下したりすることがない。このエアバッグドア66の天壁36、すなわち閉鎖部材保持部材に保持されて残された部分が閉鎖部材脱落防止部ないし閉鎖部材保持部を構成しており、この部分を軸としてエアバッグドア66は開くことができる。薄肉化部60の破断により、エアバッグドア66を閉鎖状態に保つ閉鎖維持力が0に減少させられるのであり、エアバッグ26によるエアバッグドア66の開放が容易になる。
【0026】
次いでS4が実行され、車両の衝突が検知されたか否かが判定される。衝突検知装置96によって衝突が検知され、その旨を表す信号が制御装置80に伝達されれば、S4の判定結果がYESになってS5が実行され、エアバッグ26が展開させられる。この衝突検知は衝突予知後の検知であり、S5の実行時には、衝突の予知に基づいて天壁36が既に破断され、エアバッグドア66が天壁36から、薄肉部60に沿って切り離されており、エアバッグ26はエアバッグドア66を車室側へ押し開くのみでよく、エアバッグドア66を開くのに要する力が小さくて済み、容易に開くことができる。エアバッグを展開させる展開力のロスが少なくて済むのであり、エアバッグ26を展開させる展開力の初期の大きさは、エアバッグ26自身に天壁36を破断させ、エアバッグドア66を天壁36から切り離して開放させる場合に比較して小さくて済み、2つのインフレータ28のうち、予め設定された一方の点火装置42に電流が供給され、ガス発生剤44に点火されて展開用ガスが発生させられるとともにエアバッグ26内に流入して展開させる。それにより、エアバッグ26は、図2に二点鎖線で示すように、展開させられるとともに、エアバッグドア66を二点鎖線で示すように車室側へ押し開いて、助手席14側へ展開する。
【0027】
他方のインフレータ28の点火装置42には、一方のインフレータ28の点火後、予め設定された時間の経過後に電流が供給されてガス発生剤44に点火され、図6のグラフに示すように、エアバッグ26の展開力が2段階に増大させられ、エアバッグ26が展開する。
【0028】
衝突予知装置98により衝突が予知されていない状態で、衝突検知装置96によって衝突が検知された場合には、S1の判定結果がNO、S2の判定結果がYESになってS6が実行され、エアバッグ26が展開させられる。ここでは、2つのインフレータ28の各点火装置42に同時に電流が供給され、2つのインフレータ28から同時にエアバッグ26に展開用ガスが送り込まれ、エアバッグ26が展開させられる。
【0029】
この場合、衝突が予知されなかったため、薄肉部60が衝突に先立って破断されておらず、エアバッグドア66が天壁36から切り離されていない。したがって、エアバッグ26はガスの流入により展開しつつ、自身で薄肉部60を破断してエアバッグドア66を天壁36から切り離すとともに、開いてケース30から出て、車室内へ展開することが必要である。そのため、2つのインフレータ28からエアバッグ26に同時に展開用ガスが供給され、エアバッグ26の展開初期における展開用ガスの供給量(累積供給量あるいは単位時間あたりの供給量)が、一方のインフレータ28からのみ展開用ガスが供給される場合に比較して多く、エアバッグ26はエアバッグドア66を開放しつつ展開することができる。
【0030】
なお、衝突予知および天壁36の破断後、衝突が検知されるまでの間はS4の判定結果がNOになってS5は実行されない。
【0031】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、制御装置80のS6を実行する部分がガス供給速度増大部を構成し、S5を実行する部分およびインフレータ28と共にエアバッグ展開装置を構成している。また、制御装置80のS3を実行する部分が破断予定部破壊装置と共に閉鎖解除型開放容易化装置を構成している。
【0032】
上記実施形態においては、衝突予知に基づいて火薬線62に着火され、薄肉化部60が破断され、エアバッグドア66が天壁36から切り離されるようにされていたが、エアバッグドア66を天壁36から切り離すことは不可欠ではなく、部分的に損傷させるのみでもよい。閉鎖維持手段を部分的に損傷させ、閉鎖力を低下させて閉鎖部材の開放を容易としてもよいのである。例えば、インストルメントパネルの天壁の内側に溝を形成して火薬線を配設し、火薬線に着火して天壁の溝の底部を形成する部分であって、破断予定部を構成する薄肉部全体に、天壁36の上面には至らない亀裂を生じさせ、部分的に損傷させる。この場合、火薬線および着火装置が閉鎖維持手段損傷装置を構成し、閉鎖力低下装置を構成することとなる。薄肉化部を環状に設け、その薄肉化部全体に破断には至らない亀裂を生じさせるようにしてもよい。
【0033】
上記実施形態においてエアバッグドア66により構成される閉鎖部材は、外部、すなわち車室内からは認識されないように設けられていたが、閉鎖部材保持部材に開口を設けるとともに閉鎖部材により閉鎖し、その閉鎖部材が開放あるいは開放容易状態とされてエアバッグが展開するようにしてもよい。その実施形態であるエアバッグ装置108を図7および図8に基づいて説明する。なお、上記実施形態のエアバッグ装置の構成要素と同じ作用を為す構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0034】
図7において符号110はインストルメントパネルであり、その天壁112の助手席14に対応する部分であって、インストルメントパネル110内に格納されたエアバッグ等に対応する部分には開口114が設けられるとともに、閉鎖部材としてのエアバッグドア116によって閉鎖されている。
【0035】
エアバッグドア116には、図8に示すように、エアバッグ装置108側へ突出する係合部ないし連結部120が設けられている。連結部120は、例えば、車両の左右方向に平行に一対設けられ、エアバッグドア116は2つの連結部120において、エアバッグ装置108のケース122にリベット,ボルト等の複数の結合具ないし締結具124により固定されている。ケース122は、前記ケース30と同様に補強部材34に固定されており、エアバッグドア116はケース122により天壁36から離脱不能な状態で保持されるとともに開口114を塞ぎ、ケース122を閉鎖している。本実施形態においては、ケース122が閉鎖部材保持部材としての破断予定部を構成している。
【0036】
2つの連結部120のうち、助手席14側の連結部120には、連結部120の長手方向に沿って溝128が設けられ、その底部が薄肉化部130を構成している。溝128内には火薬線132が溝128に沿って配設され、その長手方向のほぼ中央部に設けられた着火装置134(図7参照)により着火される。本実施形態においては、薄肉化部130が閉鎖維持手段を構成している。
【0037】
本実施形態のエアバッグ装置108においては、衝突予知装置によって衝突が予知されるやいなや火薬線132に着火されて薄肉化部130が破断され、ケース122から切り離される。そのため、衝突予知後、衝突が検知され、エアバッグがガスの流入により展開するとき、二点鎖線で示すように、エアバッグドア116を、そのケース122に連結されて残っている部分を軸として車室内側へ開きつつ、ケース122から出て車室内へ展開し、衝撃を緩和する。衝突が予知された場合、エアバッグドア116は、薄肉化部130によるケース122に対する連結が解除され、閉鎖が解除されてエアバッグドア116の開放が容易とされており、エアバッグの初期展開力が小さくて済む。
【0038】
インストルメントパネルに設けた開口をエアバッグドアによって閉鎖する場合、エアバッグドアをエアバッグ装置のケースに固定して保持させるのに限らず、係合させて保持させてもよい。例えば、図9に示すエアバッグ装置150の場合、エアバッグドア152のエアバッグ装置150に向かって突設された一対の連結部154にそれぞれ、厚さ方向に貫通する被係合部としての複数の開口156が設けられるとともに、ケース158の外面から外方へ突出する状態で設けた係合部としての複数の係合突起160をそれぞれ係合させ、ケース158にエアバッグドア152を連結し、支持させる。その他の構成は、図7および図8に示す実施形態と同じである。
【0039】
図7ないし図9に示す各実施形態においてエアバッグドアは、衝突予知に基づいて、その一部がケースから切り離されればよく、ケースに連結あるいは係合させられた突部に限らず、例えば、エアバッグドアの、インストルメントパネルの天壁と同一面内に位置して開口を閉鎖する部分の一部を、例えばコの字形の破断予定部に沿って破壊してケースから切り離すようにしてもよい。
【0040】
エアバッグドアを締結具によってエアバッグ収納ケースに締結し、連結する場合、図10に示すように、エアバッグドア170の複数の連結部172の各先端部においてそれぞれ締結具174によってケース176に固定するとともに、連結部172の長手方向(突出方向)の中間部の幅を狭くして幅狭部178を設け、破断予定部とし、幅狭部178に例えば、火薬線180を配設し、衝突予知時に着火装置により着火し、連結部172を破断してエアバッグドア170の一部をケース176から切り離すようにしてもよい。
【0041】
また、閉鎖維持手段は磁石により構成してもよい。例えば、図11に示すように、エアバッグドア190に複数の永久磁石192(図11には一つのみ代表的に図示されている)を設け、ケース194に、複数の永久磁石192に対応して複数の電磁石196を設ける。電磁石196に電流が供給されていない状態では、電磁石196の鉄心が永久磁石192により吸着され、エアバッグドア190がケース194に連結されて閉鎖状態に維持されている。なお、エアバッグドア190は、その一部において、例えば、前記エアバッグドア152と同様にケース194に保持されている。
【0042】
車両の衝突が予知されれば、電磁石196に電流が供給されて永久磁石192の磁界を打ち消す磁界が生じさせられ、エアバッグドア190の閉鎖状態が解除される。そのため、衝突検知時には、エアバッグはエアバッグドア190を容易に開いて展開することができる。本実施形態においては、永久磁石192,電磁石196が閉鎖維持手段を構成し、制御装置の電磁石196への電流の供給を制御する部分が閉鎖解除装置を構成している。
【0043】
電磁石に永久磁石の磁界を打ち消す磁界を生じさせるのに代えて、コイルへの電流供給により、鉄心に永久磁石の磁極と反発する磁極を生じさせてもよい。それにより、エアバッグドアの閉鎖状態が解除される。さらに、エアバッグドアを、インストルメントパネルの天壁に設けられた開口を外部に開放する開放位置へ動かすようにすることも可能である。
【0044】
さらに、上記各実施形態においては、衝突予知により閉鎖部材の閉鎖が解除されてもエアバッグ収納部は閉鎖部材によって閉鎖されたままとされていたが、衝突予知による閉鎖部材の閉鎖の解除と共に閉鎖部材が開放位置へ移動させられてエアバッグ収納部を外部に開放し、エアバッグが閉鎖部材を開くことなく、展開するようにしてもよい。その実施形態を図12に示す。
【0045】
本実施形態のエアバッグ装置210においては、インストルメントパネル212の天壁214のエアバッグ等に対応する部分に開口216が設けられるとともに、エアバッグドア218によって閉鎖されている。エアバッグドア218は、エアバッグを収納するケース224にリベット等の締結具226により固定された複数のブラケット219にそれぞれ、ヒンジ220により車両左右方向に延びる軸線のまわりに回動可能に取り付けられている。これら複数のヒンジ226は、車両の左右方向に隔たって設けられている。エアバッグドア218は、付勢装置の一種である弾性部材としてのばね部材である複数の板ばね222(図12には一つのみ図示されている)により、ケース224を外部に開放する開放位置に向かって付勢されている。板ばね222は、エアバッグドア218の車両左右方向に隔たった複数箇所にそれぞれ設けられ、一端部は上記ブラケット219に固定され、他端部はエアバッグドア218に、板ばね222の長手方向に沿った方向に相対移動可能に接触させられるとともに、それらの間の部分はエアバッグドア218から離れる向きに凸に湾曲させられている。板ばね222は、エアバッグドア218を開放位置に向かって押す向きに付勢している。
【0046】
エアバッグドア218のヒンジ220によってブラケット219に連結された側とは反対側の自由端部には、車両の左右方向に沿って連結部230が設けられるとともに、締結具の一種である複数のボルト232によってケース224に固定されており、それによりエアバッグドア218が閉鎖状態に維持されている。また、連結部230には、その長手方向に沿って溝234が設けられて薄肉化部236が形成されるとともに、溝234内に火薬線238が配設され、図示を省略する着火装置により着火されるようにされている。
【0047】
本実施形態のエアバッグ装置210においては、車両の衝突が予知されるやいなや火薬線238に着火され、薄肉化部236が破断され、エアバッグドア218の閉鎖状態が解除される。それにより、エアバッグドア218は板ばね222の付勢により開放位置へ回動させられ、開放されて開口216を開く。そのため、衝突が検知され、エアバッグが展開するとき、エアバッグはエアバッグドア218を開かなくてもよく、展開力にロスがなく、容易にかつ確実に展開することができる。
本実施形態においては、火薬線238および着火装置が閉鎖解除装置としての閉鎖維持手段破壊装置を構成し、板ばね222と共に開放装置を構成している。なお、ばね部材は閉鎖部材を開放位置に向かって引っ張る向きに付勢するように設けてもよい。
【0048】
なお、閉鎖部材は、衝突予知装置による衝突予知に基づいて種々の手段で開放状態とすることができる。例えば、破断予定部を環状に設け、衝突予知の後に破断し、閉鎖部材の閉鎖状態を解除してもよく、あるいはエアバッグ格納部に設けた開口を閉鎖部材により閉鎖するとともに、複数の締結具によって閉鎖部材保持部材に締結して閉鎖状態に保ち、衝突予知の後に全部の締結具による締結を解除して閉鎖状態を解除するようにしてもよい。この場合、閉鎖部材をヒンジ部材によって閉鎖部材保持部材に回動可能に取り付けるとともに、閉鎖部材と閉鎖部材保持部材との間に開放状態規制部材としての複数のストラップを設け、閉鎖部材が予定通りに開いた状態となるようにすることが望ましい。この場合、エアバッグは閉鎖部材を開いて展開することとなるが、開きに要する力は極く僅かで済み、開放が極めて容易にされていると考えることもでき、破断予定部の破断あるいは締結具による締結の解除によって閉鎖部材が実質的に開放されていると考えることもできる。
【0049】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である助手席エアバッグ装置を備えた車両の助手席周辺を示す斜視図である。
【図2】上記助手席エアバッグ装置のエアバッグ等がインストルメントパネル内に格納された状態を示す側面断面図である。
【図3】上記助手席エアバッグ装置のインフレータを概略的に示す正面図(一部断面)である。
【図4】上記助手席エアバッグ装置を制御する制御装置を概略的に示すブロック図である。
【図5】上記制御装置により制御されるエアバッグ装置制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】上記助手席エアバッグ装置の作動時における時間とエアバッグの展開力との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の別の実施形態である助手席エアバッグ装置を備えた車両の助手席周辺を示す斜視図である。
【図8】図7に示す助手席エアバッグ装置のエアバッグ等がインストルメントパネル内に格納された状態を示す側面図(一部断面)である。
【図9】本発明のさらに別の実施形態である助手席エアバッグ装置のエアバッグ等がインストルメントパネル内に収納された状態を示す側面図(一部断面)である。
【図10】本発明のさらに別の実施形態である助手席エアバッグ装置の閉鎖維持手段破壊装置を示す正面図である。
【図11】本発明のさらに別の実施形態である助手席エアバッグ装置の閉鎖維持手段を示す正面図である。
【図12】本発明のさらに別の実施形態である助手席エアバッグ装置のエアバッグ等がインストルメントパネル内に格納された状態を示す側面図(一部断面)である。
【符号の説明】
20:助手席エアバッグ装置 26:エアバッグ 28:インフレータ
30:ケース 60:薄肉化部 62:火薬線 64:着火装置 66:エアバッグドア 80:制御装置 96:衝突検知装置 98:衝突予知装置 108:助手席エアバッグ装置 116:エアバッグドア 122:ケース 130:薄肉化部 132:火薬線 134:着火装置
150:助手席エアバッグ装置 152:エアバッグドア 158:ケース 170:エアバッグドア 176:ケース 178:狭幅部 180:火薬線 190:エアバッグドア 192:永久磁石 194:ケース 196:電磁石 210:助手席エアバッグ装置 218:エアバッグドア 222:板ばね 224:ケース 236:薄肉化部 238:火薬線
Claims (8)
- 車両が対象物に衝突することを予知する衝突予知装置と、
前記車両が対象物に衝突したことを検知する衝突検知装置と、
閉鎖部材によって閉鎖されたエアバッグ収納部内に設けられ、前記衝突検知装置による衝突検知に応じて前記エアバッグ収納部外へ展開可能なエアバッグと、
前記衝突予知装置による衝突予知の後に前記閉鎖部材を開放あるいは開放容易状態とする開放制御装置と、
前記衝突検知装置による衝突検知に応じて前記エアバッグを展開させるエアバッグ展開装置と
を含むことを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記開放制御装置が、前記閉鎖部材の閉鎖状態を解除する閉鎖解除装置であることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 前記閉鎖解除装置が、前記閉鎖部材を閉鎖状態に保つ閉鎖維持手段を破壊する閉鎖維持手段破壊装置を含み、その閉鎖維持手段破壊装置が、
前記閉鎖部材と閉鎖部材保持部材との境界部に形成された破断予定部に沿ってその破断予定部内側に配設された火薬線と、
その火薬線に着火する着火装置と
を含むことを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。 - 前記開放制御装置が、前記閉鎖部材の閉鎖力を低下させることにより前記エアバッグによるその閉鎖部材の開放を容易とする閉鎖力低下装置であることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 前記閉鎖力低下装置が、前記閉鎖部材を閉鎖状態に保つ閉鎖維持手段を部分的に損傷させる閉鎖維持手段損傷装置を含み、その閉鎖維持手段損傷装置が、
前記閉鎖維持手段として前記閉鎖部材と閉鎖部材保持部材との境界部に形成された破断予定部に沿って、その破断予定部内側に配設された火薬線と、
その火薬線に着火する着火装置と
を含むことを特徴とする請求項4に記載のエアバッグ装置。 - 前記開放制御装置が、前記衝突予知装置が衝突を予知するやいなや前記閉鎖部材を開放あるいは開放容易状態とするものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のエアバッグ装置。
- 車両が対象物に衝突することを予知する衝突予知装置と、
前記車両が対象物に衝突したことを検知する衝突検知装置と、
エアバッグ収納部内に設けられ、前記衝突検知装置による衝突検知に応じて前記エアバッグ収納部外へ展開可能なエアバッグと、
通常は前記エアバッグ収納部を閉鎖しており、前記エアバッグの展開時には開放される閉鎖部材と、
前記衝突予知装置が衝突予知をしていない状態で前記衝突検知装置が衝突を検知した場合と、衝突予知装置が衝突予知をした後に衝突検知装置が衝突を検知した場合とで前記エアバッグの展開の仕方を変えるエアバッグ展開装置と
を含むことを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記エアバッグ展開装置が、前記衝突予知装置が衝突予知をしていない状態で前記衝突検知装置が衝突を検知した場合には、衝突予知装置が衝突予知をした後に衝突検知装置が衝突を検知した場合に比較して、少なくとも展開初期における前記エアバッグに対する展開用ガスの供給量を多くするガス供給量増大部を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のエアバッグ装置。
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