JP2004306715A - ホイール用消音構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤの空気室内における気柱共鳴を防止し、しかも消音媒体をホイールに強固に取り付けることができるホイール用消音構造体を提供する。
【解決手段】ホイール12の周方向に並ぶように配置される複数の消音材ブロック16と、張力をもって前記ホイール12を巻回して前記各消音材ブロック16の一部分(フランジ16b)を、それぞれ当該ホイール12との間で挟み込む弾性ベルト15とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】ホイール12の周方向に並ぶように配置される複数の消音材ブロック16と、張力をもって前記ホイール12を巻回して前記各消音材ブロック16の一部分(フランジ16b)を、それぞれ当該ホイール12との間で挟み込む弾性ベルト15とを備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤを装着するホイールに関し、さらに詳しくは、タイヤの空気室内における気柱共鳴(空洞共鳴)を防止するホイール用消音構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のロードノイズの要因となるタイヤの空気室内における気柱共鳴を防止するために、ホイールの外周面に消音材ブロックを接着剤で固着した消音構造体が知られている。ところで、このような消音構造体では、ホイールに施された防錆処理によって消音材ブロックの接着性が不十分であるとの観点から、環状ベルト部材で消音材ブロックをホイールに固定したホイール用消音構造体が提案されている(例えば、特許文献1)。図6(a)に示すように、このホイール用消音構造体40は、ゴム製の環状ベルト部材41と、この環状ベルト部材41の一側面に固着された発泡体からなる消音材ブロック42とを備えている。そして、このホイール用消音構造体40は、図6(b)に示すように、ホイール43の周溝45に嵌め込んで使用される。
【0003】
このホイール用消音構造体40によれば、環状ベルト部材41の緊縮力によって消音材ブロック42がホイール43に固定されるので、消音材ブロック42の固着力がホイールの表面性状の影響を受けない。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−106903号公報(段落番号(0011)、段落番号(0012)及び段落番号(0029)並びに図21等参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このホイール用消音構造体40では、消音材ブロック42が、環状ベルト部材41上に接着した発泡性材料を発泡させることによって形成されたものであるから、環状ベルト部材41に対する消音材ブロック42の固着力が十分でない場合がある。
【0006】
また、このホイール用消音構造体40では、図6(b)に示すように、このホイール用消音構造体40をホイール43の周溝45に装嵌するために、ホイール用消音構造体40の周長をリムフランジ44の周長より広げなければならない。しかしながら、ホイール用消音構造体40の周長を広げると、互いに別素材からなる環状ベルト部材41と消音材ブロック42とは伸縮率がそれぞれ異なるために、消音材ブロック42が環状ベルト部材41から部分的に剥がれる懸念があった。
【0007】
その一方で、ホイール43に組み付けられたホイール用消音構造体40は、自動車の走行中にリムやタイヤの空気室内の温度が高まって高温に晒されるとともに、ホイール用消音構造体40には、ホイール43が高速回転することによって遠心力が加わる。その結果、このホイール用消音構造体40では、環状ベルト部材41に対する消音材ブロック42の固着力が十分でないこととも相俟って、環状ベルト部材41から剥がれた消音材ブロック42が、環状ベルト部材41から脱落しやすいという問題があった。したがって、このような消音材ブロック42といった消音媒体をホイール43から容易に脱落しないホイール用消音構造体40が望まれていた。
【0008】
そこで、本発明は、タイヤの空気室内における気柱共鳴を防止し、しかも消音媒体をホイールに強固に取り付けることができるホイール用消音構造体を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載のホイール用消音構造体は、ホイールの周方向に並ぶように配置される複数の消音材ブロックと、張力をもって前記ホイールを巻回して前記各消音材ブロックの一部分を、それぞれ当該ホイールとの間で挟み込む弾性ベルトとを備えることを特徴とする。
【0010】
このホイール用消音構造体では、弾性ベルトが、張力をもってホイールを巻回しているとともに、ホイールとの間で各消音材ブロックの一部分を挟み込んでいる。その結果、各消音材ブロックは、この弾性ベルトの緊縮力でホイールに向けて付勢されることによって、接着剤等を使用しなくてもホイールに強固に、しかも簡単に取り付けられる。
【0011】
また、このようなホイール用消音構造体は、ホイールの周方向に並ぶように配置される複数の消音材ブロックと、この消音材ブロックの平面形状を象った切り抜きが、その長手方向に沿って複数形成された弾性ベルトとを備えるホイール用消音構造体であって、前記消音材ブロックには、前記ホイールに沿うように張り出したフランジが当該消音材ブロックと同一素材で一体成形されており、前記弾性ベルトは、前記切り抜きに前記消音材ブロックを嵌め込むとともに、張力をもってホイールの外周面を巻回していてもよい。
【0012】
このホイール用消音構造体によれば、ホイールと弾性ベルトとの間に消音材ブロックのフランジが挟み込まれる。その一方で、このフランジは、消音材ブロックと一体成形されているため、消音材ブロックとフランジとを引き離すような負荷がかかったとしても、フランジが消音材ブロックから容易に脱落しない。したがって、各消音材ブロックのフランジが、この弾性ベルトの緊縮力でホイールに向けて付勢されることによって、各消音材ブロックは、接着剤等を使用しなくてもホイールに強固に、しかも簡単に取り付けられる。
【0013】
請求項2に記載のホイール用消音構造体は、請求項1に記載のホイール用消音構造体において、前記消音材ブロックのそれぞれは、隣り合う当該消音材ブロック同士が連結部材で連結されていることを特徴とする。
【0014】
このホイール用消音構造体では、隣り合う消音材ブロック同士が連結部材で連結されているので、各消音材ブロックをホイールの周方向に並ぶように配置する際に、各消音材ブロックが所定の間隔をもって、しかも各消音材ブロックがばらけることなくホイール上に配置される。
【0015】
請求項3に記載のホイール用消音構造体は、ホイールの周方向に沿って配置される弾性ベルトと、この弾性ベルトの長手方向に沿って当該弾性ベルトに複数配設された消音材ブロックとを備えるホイール用消音構造体であって、前記消音材ブロックは前記弾性ベルトと同一素材で一体成形されていることを特徴とする。
【0016】
このホイール用消音構造体では、当該ホイール用消音構造体がホイールの外周面を巻回するように適度な張力をもってホイールに装着されると、弾性ベルトは、それ自体の緊縮力によって、ホイールの外周面に取り付けられる。そして、このホイール用消音構造体では、消音材ブロックが当該弾性ベルトの長手方向に沿って複数配設されているので、複数の消音材ブロックが、接着剤等を使用しなくてもホイール上に強固に、しかも簡単に取り付けられる。
【0017】
また、このホイール用消音構造体では、消音材ブロックが弾性ベルトと同一素材で一体成形されているので、消音材ブロックが弾性ベルトから剥離することはない。そして、消音材ブロックと弾性ベルトとが一体成形されているので、弾性ベルトと消音材ブロックとをそれぞれ別個に作製しなくともよい。
【0018】
また、このようなホイール用消音構造体によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のホイール用消音構造体が、ホイールの外周面に巻回されていることを特徴とする車両用ホイールが提供される。
【0019】
このような車両用ホイールでは、前記消音材ブロックがタイヤの空気室内における気柱共鳴を防止するので、車両が走行する際のロードノイズが低減される。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態に係るホイール用消音構造体について適宜図面を参照しながら説明する。
【0021】
参照する図面において、図1は、本実施の形態に係るホイール用消音構造体が組み付けられたホイールの斜視図、図2は、図1のホイール用消音構造体を部分的に示す分解斜視図、図3は、タイヤの空気室に配置された図1のホイール用消音構造体の模式図である。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11は、ホイール12のリム13の外周面を巻回するように配置される環状体である。
【0023】
このホイール用消音構造体11は、図2を併せて参照すると明らかなように、リム13のウエル14の底面に配置される複数の消音材ブロック16と、この消音材ブロック16の平面形状を象った切り抜き18をその長手方向に複数有する環状の弾性ベルト15とを備えている。
【0024】
消音材ブロック16は、図3に示すように、タイヤ23の空気室24内における気柱共鳴を防止するものであり、消音材ブロック本体16aとフランジ16bとで構成されている。このフランジ16bは、ウエル14の底面に沿って延びるように、消音材ブロック本体16aからその周囲に向けて張り出している。なお、本実施の形態で例示する消音材ブロック本体16aとフランジ16bとは、一体成形されたものであり、ともに同一素材からなる発泡体で構成されている。このフランジ16bは、特許請求の範囲にいう「消音材ブロックの一部分」に相当する。
【0025】
弾性ベルト15は、その周長が伸縮のない状態でウエル14の底面の周長未満に設定されており、ウエル14の底面上で張力をもって配置されている。この弾性ベルト15の切り抜き18は、消音材ブロック本体16aを嵌入するものであり、嵌入された消音材ブロック本体16aを上方に向けて突出させるようになっている。また、弾性ベルト15は、切り抜き18に消音材ブロック本体16aを嵌入した際に、消音材ブロック16のフランジ16bを受け止めることによって、この消音材ブロック16の嵌入方向への動きを規制するとともに、フランジ16bをウエル14の底面との間で挟み込むようになっている。
【0026】
この弾性ベルト15の切り抜き18の数は、この弾性ベルト15に配設する消音材ブロック16の数に応じて適宜に設定することができる。また、切り抜き18の間隔は、弾性ベルト15に配設する消音材ブロック16の間隔に応じて適宜に設定すればよいが、このホイール用消音構造体11を組み付けたホイール12のバランスを考慮すると、等間隔が好ましい。この弾性ベルト15の材料としては、弾性を有する素材であれば特に制限はないが、弾性ゴムといった弾性樹脂が好ましい。
【0027】
次に、ホイールへの本実施の形態に係るホイール用消音構造体11の組み付け方法について適宜図面を参照しながら説明する。
【0028】
なお、参照する図面において、図4は、ホイール用消音構造体の組み付け方法を説明する図である。
【0029】
まず、弾性ベルト15の切り抜き18に消音材ブロック16の消音材ブロック本体16aを嵌入することによって、環状のホイール用消音構造体11を組み立てる(図2参照)。
【0030】
次に、図3に示すように、環状のホイール用消音構造体11が、リムフランジ22を越えることができる程度にその周長を広げ、そして、リムフランジ22を越えさせてホイール用消音構造体11をウエル14の底面に配置すれば、ホイール用消音構造体11の組み付け工程は終了する。
【0031】
また、組み付けの別法としては、予め、弾性ベルト15をウエル14の底面に配置した後、弾性ベルト15を部分的にウエル14から引き離して切り抜き18に消音材ブロック16を嵌め込む方法が挙げられる。
【0032】
このようにしてホイール用消音構造体11がウエル14の底面に配置されると、弾性ベルト15の周長がウエル14の底面の周長未満に設定されているので、弾性ベルト15は、それ自体の緊縮力によってウエル14の方向に向かう付勢力でウエル14の底面に組み付けられる。
【0033】
そして、この弾性ベルト15の切り抜き18に嵌入されている消音材ブロック16は、そのフランジ16bが、ウエル14の底面と弾性ベルト15との間に挟み込まれる。その結果、消音材ブロック16は、弾性ベルト15の切り抜き18に嵌入された間隔でウエル14の底面に配置されて固定される。
【0034】
このような本実施の形態に係るホイール用消音構造体11では、ホイールに対する消音材ブロック16の固着力は、弾性ベルトの前記した付勢力に依存し、従来のホイール用消音構造体のように、弾性ベルトやホイールに対する消音材ブロック16の接着力に依存しない。すなわち、このホイール用消音構造体11によれば、弾性ベルト15が消音材ブロック16をウエル14の底面に向けて押さえ込むように付勢しているので、従来のホイール用消音構造体のように、接着剤の接着能力やその劣化に影響されることなく、弾性ベルト15の緊縮力を高めれば高めるほど、ウエル14の底面に対する消音材ブロック16の固着力を高めることができ、消音材ブロック16をホイール12に強固に取り付けることができる。
【0035】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11によれば、弾性ベルト15の緊縮力でホイール用消音構造体11が組み付けられているので、既成のホイールをそのまま使用することができるとともに、ホイール12の構造に変更を加える必要がない。したがって、ホイール用消音構造体11を取り外すだけで、もとのホイール12に容易に復元することができる。
【0036】
また、このような本実施の形態に係るホイール用消音構造体11では、タイヤ23(図4参照)の取り付けや取り外しに際して、タイヤ23のビード部や工具が消音材ブロック16に干渉しても、弾性ベルト15が伸縮することによって、消音材ブロック16の配置位置が可逆的に変位する。また、弾性材料からなる消音材ブロック16は、タイヤ23のビード部や工具が干渉すると弾性変形する。その結果、消音材ブロック16は、タイヤ23の取り付けや取り外しの障害にならない。
【0037】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11によれば、このホイール用消音構造体11をウエル14に嵌め込むだけで容易にタイヤ23の気柱共鳴を防止するホイールを製造することができる。
【0038】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11では、弾性ベルト15が弾性材料で構成されており、ホイール用消音構造体11の周長を容易に広げることができる。したがって、このホイール用消音構造体11によれば、ウエル14の底面にホイール用消音構造体11を配置する際に、ホイール用消音構造体11を容易にリムフランジ22を越えさせてウエル14の底面に配置することができる。
【0039】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11によれば、ホイール用消音構造体11がウエル14の底面に配置されると、弾性ベルト15の緊縮力でホイール用消音構造体11がウエル14の底面に組み付けられるので、ホイール用消音構造体11の組み付けに、接着剤といった固着材料を要しない。その結果、従来のホイールのように、固着材料がウエル14上で不均一に分布して、ホイールのアンバランス量が増大することは避けられる。したがって、このホイール用消音構造体11によれば、ホイールバランスの調整を簡単に行うことができる。
【0040】
以上、本発明のホイール用消音構造体を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は、この実施の形態に何ら制限されるものではない。
【0041】
例えば、本実施の形態では、個々が独立した消音材ブロック16(図1及び図2参照)を使用するホイール用消音構造体11を例示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、図5に示すように、隣り合う当該消音材ブロック16同士が連結部材25で連結されたものを使用してもよい。中でも隣り合う当該消音材ブロック16,16同士のフランジ16b,16bが、消音材ブロック16,16間で延びあって相互に接続したように連結されたものが好ましい。
【0042】
このようなホイール用消音構造体によれば、隣り合う消音材ブロック16,16同士が連結部材25で連結されているので、各消音材ブロック16をホイール12の周方向に並ぶように配置する際に、各消音材ブロック16を所定の間隔で、しかも各消音材ブロック16がばらけることなくホイール12上に配置することができる。
【0043】
また、このホイール用消音構造体によれば、弾性ベルト15(図4参照)がフランジ16bをウエル14の底面に向けて付勢するとともに、連結部材25をもウエル14の底面に向けて付勢するので、ホイール12に対する各消音材ブロック16の固着力をより一層高めることができる。
【0044】
また、このホイール用消音構造体によれば、消音材ブロック16と連結部材25とが一体となってホイールに対する接触面積が増大するので、ホイール上での消音材ブロック16の安定性をより高めることができる。
【0045】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11は、弾性ベルト15と消音材ブロック16とで構成されているが、本発明は、これに限定されるものではなく、ホイールの周方向に沿って配置される弾性ベルトと、この弾性ベルトの長手方向に沿って当該弾性ベルトに複数配設された消音材ブロックとを備えるものであってもよい。
【0046】
このホイール用消音構造体は、図5に示したような、隣り合う当該消音材ブロック16,16同士のフランジ16b,16bが、消音材ブロック16,16間で延びあって相互に接続したように連結されたものと同様に構成することができる。なお、このホイール用消音構造体において、連結部材25、フランジ16b、連結部材25及びフランジ16bと同一面で広がる消音材ブロック本体16aの底部分は、特許請求の範囲の請求項3にいう「弾性ベルト」に相当し、消音材ブロック本体16aのうち、この「弾性ベルト」に該当する底部分を除いたものは、特許請求の範囲の請求項3にいう「消音材ブロック」に相当する。
【0047】
このようなホイール用消音構造体は、適度な張力をもってホイール12の外周面を巻回すると、弾性ベルト(図5中、連結部材25、フランジ16b及び消音材ブロック本体16aの前記底部分に相当する部分、以下に同じ)自体の緊縮力によって、ウエル14の底面に取り付けられる。そして、このホイール用消音構造体には、消音材ブロック(消音材ブロック本体16aから前記底部分を除いたもの、以下に同じ)が当該弾性ベルトの長手方向に沿って複数配設されているので、複数の消音材ブロックが、接着剤等を使用しなくてもホイール上に強固にしかも簡単に取り付けられる。
【0048】
このようなホイール用消音構造体によれば、消音材ブロックが弾性ベルトと同一素材で一体成形されているので、消音材ブロックが弾性ベルトから剥離することはない。そして、一体成形されているので、弾性ベルトと消音材ブロックとをそれぞれ別個に作製しなくてもよく、生産コストを低減することができる。
【0049】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11は、図3に示すように、消音材ブロック16にフランジ16bを備えているとともに、このフランジ16bを弾性ベルト15がウエル14の底面との間で挟み込んでいるが、本発明は、これに限定されるものではなく、フランジ16bを備えていない消音材ブロックを使用するとともに、ホイール12の周方向に沿う方向の消音材ブロックの両端縁部のそれぞれを、例えば2本の環状の弾性ベルトがウエル14の底面との間で挟み込むように構成されたホイール用消音構造体であってもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明のホイール用消音構造体によれば、タイヤの空気室内における気柱共鳴を防止し、しかも消音材ブロックといった消音媒体をホイールに強固に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るホイール用消音構造体が組み付けられたホイールの斜視図である。
【図2】図1のホイール用消音構造体の部分斜視図である。
【図3】タイヤの空気室に配置された図1のホイール用消音構造体の模式図である。
【図4】図1のホイール用消音構造体の組付方法を説明する図である。
【図5】他の実施の形態に係るホイール用消音構造体に使用される消音材ブロックの斜視図である。
【図6】図6(a)は、従来のホイール用消音構造体を側面からみた断面図、図6(b)は、従来のホイール用消音構造体をホイールに取り付ける様子を示した概念図である。
【符号の説明】
11 ホイール用消音構造体
12 ホイール
15 弾性ベルト
16 消音材ブロック
16b フランジ(消音材ブロックの一部分)
25 連結部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤを装着するホイールに関し、さらに詳しくは、タイヤの空気室内における気柱共鳴(空洞共鳴)を防止するホイール用消音構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のロードノイズの要因となるタイヤの空気室内における気柱共鳴を防止するために、ホイールの外周面に消音材ブロックを接着剤で固着した消音構造体が知られている。ところで、このような消音構造体では、ホイールに施された防錆処理によって消音材ブロックの接着性が不十分であるとの観点から、環状ベルト部材で消音材ブロックをホイールに固定したホイール用消音構造体が提案されている(例えば、特許文献1)。図6(a)に示すように、このホイール用消音構造体40は、ゴム製の環状ベルト部材41と、この環状ベルト部材41の一側面に固着された発泡体からなる消音材ブロック42とを備えている。そして、このホイール用消音構造体40は、図6(b)に示すように、ホイール43の周溝45に嵌め込んで使用される。
【0003】
このホイール用消音構造体40によれば、環状ベルト部材41の緊縮力によって消音材ブロック42がホイール43に固定されるので、消音材ブロック42の固着力がホイールの表面性状の影響を受けない。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−106903号公報(段落番号(0011)、段落番号(0012)及び段落番号(0029)並びに図21等参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このホイール用消音構造体40では、消音材ブロック42が、環状ベルト部材41上に接着した発泡性材料を発泡させることによって形成されたものであるから、環状ベルト部材41に対する消音材ブロック42の固着力が十分でない場合がある。
【0006】
また、このホイール用消音構造体40では、図6(b)に示すように、このホイール用消音構造体40をホイール43の周溝45に装嵌するために、ホイール用消音構造体40の周長をリムフランジ44の周長より広げなければならない。しかしながら、ホイール用消音構造体40の周長を広げると、互いに別素材からなる環状ベルト部材41と消音材ブロック42とは伸縮率がそれぞれ異なるために、消音材ブロック42が環状ベルト部材41から部分的に剥がれる懸念があった。
【0007】
その一方で、ホイール43に組み付けられたホイール用消音構造体40は、自動車の走行中にリムやタイヤの空気室内の温度が高まって高温に晒されるとともに、ホイール用消音構造体40には、ホイール43が高速回転することによって遠心力が加わる。その結果、このホイール用消音構造体40では、環状ベルト部材41に対する消音材ブロック42の固着力が十分でないこととも相俟って、環状ベルト部材41から剥がれた消音材ブロック42が、環状ベルト部材41から脱落しやすいという問題があった。したがって、このような消音材ブロック42といった消音媒体をホイール43から容易に脱落しないホイール用消音構造体40が望まれていた。
【0008】
そこで、本発明は、タイヤの空気室内における気柱共鳴を防止し、しかも消音媒体をホイールに強固に取り付けることができるホイール用消音構造体を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載のホイール用消音構造体は、ホイールの周方向に並ぶように配置される複数の消音材ブロックと、張力をもって前記ホイールを巻回して前記各消音材ブロックの一部分を、それぞれ当該ホイールとの間で挟み込む弾性ベルトとを備えることを特徴とする。
【0010】
このホイール用消音構造体では、弾性ベルトが、張力をもってホイールを巻回しているとともに、ホイールとの間で各消音材ブロックの一部分を挟み込んでいる。その結果、各消音材ブロックは、この弾性ベルトの緊縮力でホイールに向けて付勢されることによって、接着剤等を使用しなくてもホイールに強固に、しかも簡単に取り付けられる。
【0011】
また、このようなホイール用消音構造体は、ホイールの周方向に並ぶように配置される複数の消音材ブロックと、この消音材ブロックの平面形状を象った切り抜きが、その長手方向に沿って複数形成された弾性ベルトとを備えるホイール用消音構造体であって、前記消音材ブロックには、前記ホイールに沿うように張り出したフランジが当該消音材ブロックと同一素材で一体成形されており、前記弾性ベルトは、前記切り抜きに前記消音材ブロックを嵌め込むとともに、張力をもってホイールの外周面を巻回していてもよい。
【0012】
このホイール用消音構造体によれば、ホイールと弾性ベルトとの間に消音材ブロックのフランジが挟み込まれる。その一方で、このフランジは、消音材ブロックと一体成形されているため、消音材ブロックとフランジとを引き離すような負荷がかかったとしても、フランジが消音材ブロックから容易に脱落しない。したがって、各消音材ブロックのフランジが、この弾性ベルトの緊縮力でホイールに向けて付勢されることによって、各消音材ブロックは、接着剤等を使用しなくてもホイールに強固に、しかも簡単に取り付けられる。
【0013】
請求項2に記載のホイール用消音構造体は、請求項1に記載のホイール用消音構造体において、前記消音材ブロックのそれぞれは、隣り合う当該消音材ブロック同士が連結部材で連結されていることを特徴とする。
【0014】
このホイール用消音構造体では、隣り合う消音材ブロック同士が連結部材で連結されているので、各消音材ブロックをホイールの周方向に並ぶように配置する際に、各消音材ブロックが所定の間隔をもって、しかも各消音材ブロックがばらけることなくホイール上に配置される。
【0015】
請求項3に記載のホイール用消音構造体は、ホイールの周方向に沿って配置される弾性ベルトと、この弾性ベルトの長手方向に沿って当該弾性ベルトに複数配設された消音材ブロックとを備えるホイール用消音構造体であって、前記消音材ブロックは前記弾性ベルトと同一素材で一体成形されていることを特徴とする。
【0016】
このホイール用消音構造体では、当該ホイール用消音構造体がホイールの外周面を巻回するように適度な張力をもってホイールに装着されると、弾性ベルトは、それ自体の緊縮力によって、ホイールの外周面に取り付けられる。そして、このホイール用消音構造体では、消音材ブロックが当該弾性ベルトの長手方向に沿って複数配設されているので、複数の消音材ブロックが、接着剤等を使用しなくてもホイール上に強固に、しかも簡単に取り付けられる。
【0017】
また、このホイール用消音構造体では、消音材ブロックが弾性ベルトと同一素材で一体成形されているので、消音材ブロックが弾性ベルトから剥離することはない。そして、消音材ブロックと弾性ベルトとが一体成形されているので、弾性ベルトと消音材ブロックとをそれぞれ別個に作製しなくともよい。
【0018】
また、このようなホイール用消音構造体によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のホイール用消音構造体が、ホイールの外周面に巻回されていることを特徴とする車両用ホイールが提供される。
【0019】
このような車両用ホイールでは、前記消音材ブロックがタイヤの空気室内における気柱共鳴を防止するので、車両が走行する際のロードノイズが低減される。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態に係るホイール用消音構造体について適宜図面を参照しながら説明する。
【0021】
参照する図面において、図1は、本実施の形態に係るホイール用消音構造体が組み付けられたホイールの斜視図、図2は、図1のホイール用消音構造体を部分的に示す分解斜視図、図3は、タイヤの空気室に配置された図1のホイール用消音構造体の模式図である。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11は、ホイール12のリム13の外周面を巻回するように配置される環状体である。
【0023】
このホイール用消音構造体11は、図2を併せて参照すると明らかなように、リム13のウエル14の底面に配置される複数の消音材ブロック16と、この消音材ブロック16の平面形状を象った切り抜き18をその長手方向に複数有する環状の弾性ベルト15とを備えている。
【0024】
消音材ブロック16は、図3に示すように、タイヤ23の空気室24内における気柱共鳴を防止するものであり、消音材ブロック本体16aとフランジ16bとで構成されている。このフランジ16bは、ウエル14の底面に沿って延びるように、消音材ブロック本体16aからその周囲に向けて張り出している。なお、本実施の形態で例示する消音材ブロック本体16aとフランジ16bとは、一体成形されたものであり、ともに同一素材からなる発泡体で構成されている。このフランジ16bは、特許請求の範囲にいう「消音材ブロックの一部分」に相当する。
【0025】
弾性ベルト15は、その周長が伸縮のない状態でウエル14の底面の周長未満に設定されており、ウエル14の底面上で張力をもって配置されている。この弾性ベルト15の切り抜き18は、消音材ブロック本体16aを嵌入するものであり、嵌入された消音材ブロック本体16aを上方に向けて突出させるようになっている。また、弾性ベルト15は、切り抜き18に消音材ブロック本体16aを嵌入した際に、消音材ブロック16のフランジ16bを受け止めることによって、この消音材ブロック16の嵌入方向への動きを規制するとともに、フランジ16bをウエル14の底面との間で挟み込むようになっている。
【0026】
この弾性ベルト15の切り抜き18の数は、この弾性ベルト15に配設する消音材ブロック16の数に応じて適宜に設定することができる。また、切り抜き18の間隔は、弾性ベルト15に配設する消音材ブロック16の間隔に応じて適宜に設定すればよいが、このホイール用消音構造体11を組み付けたホイール12のバランスを考慮すると、等間隔が好ましい。この弾性ベルト15の材料としては、弾性を有する素材であれば特に制限はないが、弾性ゴムといった弾性樹脂が好ましい。
【0027】
次に、ホイールへの本実施の形態に係るホイール用消音構造体11の組み付け方法について適宜図面を参照しながら説明する。
【0028】
なお、参照する図面において、図4は、ホイール用消音構造体の組み付け方法を説明する図である。
【0029】
まず、弾性ベルト15の切り抜き18に消音材ブロック16の消音材ブロック本体16aを嵌入することによって、環状のホイール用消音構造体11を組み立てる(図2参照)。
【0030】
次に、図3に示すように、環状のホイール用消音構造体11が、リムフランジ22を越えることができる程度にその周長を広げ、そして、リムフランジ22を越えさせてホイール用消音構造体11をウエル14の底面に配置すれば、ホイール用消音構造体11の組み付け工程は終了する。
【0031】
また、組み付けの別法としては、予め、弾性ベルト15をウエル14の底面に配置した後、弾性ベルト15を部分的にウエル14から引き離して切り抜き18に消音材ブロック16を嵌め込む方法が挙げられる。
【0032】
このようにしてホイール用消音構造体11がウエル14の底面に配置されると、弾性ベルト15の周長がウエル14の底面の周長未満に設定されているので、弾性ベルト15は、それ自体の緊縮力によってウエル14の方向に向かう付勢力でウエル14の底面に組み付けられる。
【0033】
そして、この弾性ベルト15の切り抜き18に嵌入されている消音材ブロック16は、そのフランジ16bが、ウエル14の底面と弾性ベルト15との間に挟み込まれる。その結果、消音材ブロック16は、弾性ベルト15の切り抜き18に嵌入された間隔でウエル14の底面に配置されて固定される。
【0034】
このような本実施の形態に係るホイール用消音構造体11では、ホイールに対する消音材ブロック16の固着力は、弾性ベルトの前記した付勢力に依存し、従来のホイール用消音構造体のように、弾性ベルトやホイールに対する消音材ブロック16の接着力に依存しない。すなわち、このホイール用消音構造体11によれば、弾性ベルト15が消音材ブロック16をウエル14の底面に向けて押さえ込むように付勢しているので、従来のホイール用消音構造体のように、接着剤の接着能力やその劣化に影響されることなく、弾性ベルト15の緊縮力を高めれば高めるほど、ウエル14の底面に対する消音材ブロック16の固着力を高めることができ、消音材ブロック16をホイール12に強固に取り付けることができる。
【0035】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11によれば、弾性ベルト15の緊縮力でホイール用消音構造体11が組み付けられているので、既成のホイールをそのまま使用することができるとともに、ホイール12の構造に変更を加える必要がない。したがって、ホイール用消音構造体11を取り外すだけで、もとのホイール12に容易に復元することができる。
【0036】
また、このような本実施の形態に係るホイール用消音構造体11では、タイヤ23(図4参照)の取り付けや取り外しに際して、タイヤ23のビード部や工具が消音材ブロック16に干渉しても、弾性ベルト15が伸縮することによって、消音材ブロック16の配置位置が可逆的に変位する。また、弾性材料からなる消音材ブロック16は、タイヤ23のビード部や工具が干渉すると弾性変形する。その結果、消音材ブロック16は、タイヤ23の取り付けや取り外しの障害にならない。
【0037】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11によれば、このホイール用消音構造体11をウエル14に嵌め込むだけで容易にタイヤ23の気柱共鳴を防止するホイールを製造することができる。
【0038】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11では、弾性ベルト15が弾性材料で構成されており、ホイール用消音構造体11の周長を容易に広げることができる。したがって、このホイール用消音構造体11によれば、ウエル14の底面にホイール用消音構造体11を配置する際に、ホイール用消音構造体11を容易にリムフランジ22を越えさせてウエル14の底面に配置することができる。
【0039】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11によれば、ホイール用消音構造体11がウエル14の底面に配置されると、弾性ベルト15の緊縮力でホイール用消音構造体11がウエル14の底面に組み付けられるので、ホイール用消音構造体11の組み付けに、接着剤といった固着材料を要しない。その結果、従来のホイールのように、固着材料がウエル14上で不均一に分布して、ホイールのアンバランス量が増大することは避けられる。したがって、このホイール用消音構造体11によれば、ホイールバランスの調整を簡単に行うことができる。
【0040】
以上、本発明のホイール用消音構造体を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は、この実施の形態に何ら制限されるものではない。
【0041】
例えば、本実施の形態では、個々が独立した消音材ブロック16(図1及び図2参照)を使用するホイール用消音構造体11を例示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、図5に示すように、隣り合う当該消音材ブロック16同士が連結部材25で連結されたものを使用してもよい。中でも隣り合う当該消音材ブロック16,16同士のフランジ16b,16bが、消音材ブロック16,16間で延びあって相互に接続したように連結されたものが好ましい。
【0042】
このようなホイール用消音構造体によれば、隣り合う消音材ブロック16,16同士が連結部材25で連結されているので、各消音材ブロック16をホイール12の周方向に並ぶように配置する際に、各消音材ブロック16を所定の間隔で、しかも各消音材ブロック16がばらけることなくホイール12上に配置することができる。
【0043】
また、このホイール用消音構造体によれば、弾性ベルト15(図4参照)がフランジ16bをウエル14の底面に向けて付勢するとともに、連結部材25をもウエル14の底面に向けて付勢するので、ホイール12に対する各消音材ブロック16の固着力をより一層高めることができる。
【0044】
また、このホイール用消音構造体によれば、消音材ブロック16と連結部材25とが一体となってホイールに対する接触面積が増大するので、ホイール上での消音材ブロック16の安定性をより高めることができる。
【0045】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11は、弾性ベルト15と消音材ブロック16とで構成されているが、本発明は、これに限定されるものではなく、ホイールの周方向に沿って配置される弾性ベルトと、この弾性ベルトの長手方向に沿って当該弾性ベルトに複数配設された消音材ブロックとを備えるものであってもよい。
【0046】
このホイール用消音構造体は、図5に示したような、隣り合う当該消音材ブロック16,16同士のフランジ16b,16bが、消音材ブロック16,16間で延びあって相互に接続したように連結されたものと同様に構成することができる。なお、このホイール用消音構造体において、連結部材25、フランジ16b、連結部材25及びフランジ16bと同一面で広がる消音材ブロック本体16aの底部分は、特許請求の範囲の請求項3にいう「弾性ベルト」に相当し、消音材ブロック本体16aのうち、この「弾性ベルト」に該当する底部分を除いたものは、特許請求の範囲の請求項3にいう「消音材ブロック」に相当する。
【0047】
このようなホイール用消音構造体は、適度な張力をもってホイール12の外周面を巻回すると、弾性ベルト(図5中、連結部材25、フランジ16b及び消音材ブロック本体16aの前記底部分に相当する部分、以下に同じ)自体の緊縮力によって、ウエル14の底面に取り付けられる。そして、このホイール用消音構造体には、消音材ブロック(消音材ブロック本体16aから前記底部分を除いたもの、以下に同じ)が当該弾性ベルトの長手方向に沿って複数配設されているので、複数の消音材ブロックが、接着剤等を使用しなくてもホイール上に強固にしかも簡単に取り付けられる。
【0048】
このようなホイール用消音構造体によれば、消音材ブロックが弾性ベルトと同一素材で一体成形されているので、消音材ブロックが弾性ベルトから剥離することはない。そして、一体成形されているので、弾性ベルトと消音材ブロックとをそれぞれ別個に作製しなくてもよく、生産コストを低減することができる。
【0049】
また、本実施の形態に係るホイール用消音構造体11は、図3に示すように、消音材ブロック16にフランジ16bを備えているとともに、このフランジ16bを弾性ベルト15がウエル14の底面との間で挟み込んでいるが、本発明は、これに限定されるものではなく、フランジ16bを備えていない消音材ブロックを使用するとともに、ホイール12の周方向に沿う方向の消音材ブロックの両端縁部のそれぞれを、例えば2本の環状の弾性ベルトがウエル14の底面との間で挟み込むように構成されたホイール用消音構造体であってもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明のホイール用消音構造体によれば、タイヤの空気室内における気柱共鳴を防止し、しかも消音材ブロックといった消音媒体をホイールに強固に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るホイール用消音構造体が組み付けられたホイールの斜視図である。
【図2】図1のホイール用消音構造体の部分斜視図である。
【図3】タイヤの空気室に配置された図1のホイール用消音構造体の模式図である。
【図4】図1のホイール用消音構造体の組付方法を説明する図である。
【図5】他の実施の形態に係るホイール用消音構造体に使用される消音材ブロックの斜視図である。
【図6】図6(a)は、従来のホイール用消音構造体を側面からみた断面図、図6(b)は、従来のホイール用消音構造体をホイールに取り付ける様子を示した概念図である。
【符号の説明】
11 ホイール用消音構造体
12 ホイール
15 弾性ベルト
16 消音材ブロック
16b フランジ(消音材ブロックの一部分)
25 連結部材
Claims (3)
- ホイールの周方向に並ぶように配置される複数の消音材ブロックと、張力をもって前記ホイールを巻回して前記各消音材ブロックの一部分を、それぞれ当該ホイールとの間で挟み込む弾性ベルトとを備えることを特徴とするホイール用消音構造体。
- 前記消音材ブロックのそれぞれは、隣り合う当該消音材ブロック同士が連結部材で連結されていることを特徴とする請求項1に記載のホイール用消音構造体。
- ホイールの周方向に沿って配置される弾性ベルトと、この弾性ベルトの長手方向に沿って当該弾性ベルトに複数配設された消音材ブロックとを備えるホイール用消音構造体であって、前記消音材ブロックは前記弾性ベルトと同一素材で一体成形されていることを特徴とするホイール用消音構造体。
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KR101897623B1 (ko) * | 2018-06-27 | 2018-09-12 | 엔디케이테크(주) | 자동차용 타이어 휠에 공명기를 설치하기 위한 체결밴드 |
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