JP2004306378A - インクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタ - Google Patents
インクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】キャリッジの移動に伴う加速度の変化を常に検出する必要がなく、容易かつ適切にインクジェットヘッドを駆動制御して、適切な印字結果を得ることが可能なインクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタを提供することを課題とする。
【解決手段】インクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、印刷対象物に対し、キャリッジを介してインクジェットヘッドを主走査方向に移動させながら吐出駆動し、印刷対象物に印刷を行うインクジェットプリンタの制御方法において、インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を、インクジェットヘッドの刻々の移動位置と対応させて定めた制御テーブルに基づいて、インクジェットヘッドを吐出駆動させることを特徴とする。この場合、制御テーブルの駆動エネルギー量は、インク滴の吐出量が一定となるように定められていることを特徴とする。
【選択図】 図7
【解決手段】インクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、印刷対象物に対し、キャリッジを介してインクジェットヘッドを主走査方向に移動させながら吐出駆動し、印刷対象物に印刷を行うインクジェットプリンタの制御方法において、インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を、インクジェットヘッドの刻々の移動位置と対応させて定めた制御テーブルに基づいて、インクジェットヘッドを吐出駆動させることを特徴とする。この場合、制御テーブルの駆動エネルギー量は、インク滴の吐出量が一定となるように定められていることを特徴とする。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に移動させながら、インクジェットヘッドを選択的に吐出駆動するインクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、印字ヘッド(インクジェットヘッド)を保持したキャリッジを移動させながら、印字ヘッドに吐出エネルギーを付与することにより印字媒体(印刷対象物)に対して印字を行うインクジェットプリンタが知られている。このようなインクジェットプリンタでは、所定の停止位置からキャリッジを所定の速度に達するまで加速移動させ、続いてキャリッジを等速移動させた後、キャリッジを減速して再び停止させるようになっている。このキャリッジの加速度の変化は、印字ヘッド内におけるインクの運動エネルギーに影響を及ぼし、インクの吐出速度や吐出量等を不安定にさせて印字不良の原因となるため、従来のインクジェットプリンタでは、キャリッジの加速度を検出し、検出した加速度に応じた吐出エネルギー(駆動エネルギー)を印字ヘッドに付与することにより、印字ヘッドの駆動制御を行い、キャリッジの加速度の変化を補償するようになっていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−112898号公報(第2頁−第6頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、適切な印字結果を得るためには、従来のインクジェットプリンタでは、加速度検出部を用いてキャリッジの加速度を常に検出しなければならないことに加え、検出した加速度に基づいて、制御部により印字ヘッドに付与する吐出エネルギーを算出しなければならないため、高い処理能力を有する制御部が必要となっていた。さらに、キャリッジの加速度検出時と印字ヘッドに対する吐出エネルギーの付与時が一致しないため、吐出エネルギーを算出したときのキャリッジの加速度と、実際に吐出エネルギーを付与するときのキャリッジの加速度とに誤差を生じ、印刷品質(印刷結果)に悪影響を与える惧れが生じる。キャリッジが定速移動しているときだけではなく、キャリッジの加減速時にも印刷を行うような場合には特に問題になる。
【0005】
以上の問題に鑑み、本発明は、キャリッジの移動に伴う加速度の変化を常に検出する必要がなく、容易かつ適切にインクジェットヘッドを駆動制御して、適切な印字結果を得ることが可能なインクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インクタンクに接続されたインクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、印刷対象物に対し、キャリッジを介してインクジェットヘッドを主走査方向に移動させながら、これを吐出駆動し、印刷対象物に印刷を行うインクジェットプリンタの制御方法において、インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を、インクジェットヘッドの刻々の移動位置と対応させて定めた制御テーブルに基づいて、インクジェットヘッドを吐出駆動させることを特徴とする。この場合、制御テーブルの駆動エネルギー量は、インク滴の吐出量が一定となるように定められていることが好ましい。
【0007】
また、本発明は、インクタンクに接続されたインクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、印刷対象物に対し、キャリッジを介してインクジェットヘッドを主走査方向に移動させながら、これを吐出駆動し、印刷対象物に印刷を行うインクジェットプリンタにおいて、インクジェットヘッドの移動位置を検出するための位置検出手段と、予め記憶手段に記憶され、インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を、インクジェットヘッドの刻々の移動位置に対応させて定めた制御テーブルと、位置検出手段および制御テーブルに基づいて、インクジェットヘッドの吐出駆動を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。この場合、制御テーブルの前記駆動エネルギー量は、インク滴の吐出量が一定となるように定められていることが好ましい。
【0008】
これらの構成によれば、インクジェットヘッドの吐出駆動は、インクジェットヘッドの刻々の移動位置に対応させて、インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を定めた制御テーブルに基づいて制御されるので、キャリッジの位置さえ認識すればインクジェットヘッドの吐出駆動を制御することが可能となる。したがって、実験等に基づいて、インクジェットヘッドの刻々の位置と駆動エネルギー量を適切に関連付けておくことにより、簡単な構成で、かつインクの吐出量が不安定になる全ての要因を加味した状態で、インクジェットヘッドの吐出駆動を適切に制御することが可能である。
【0009】
この場合、制御テーブルの駆動エネルギー量は、刻々の移動位置におけるインクジェットヘッドの加速度に基づいていることがこのましい。また、この場合、前記制御テーブルの駆動エネルギー量は、刻々の移動位置におけるインクジェットヘッドに供給されるインクのインク供給圧力に基づいていることが好ましい。
【0010】
これらの構成によれば、インクジェットヘッドは、認識したインクジェットヘッドの刻々の移動位置に対応して、インクジェットヘッドの加速度またはインクの供給圧力に基づいてインク滴の吐出量が一定となるように定められた駆動エネルギー量で吐出駆動される。したがって、インクジェットヘッドの移動位置に関わらず、インクジェットヘッドからのインク滴の吐出量を一定にすることが可能となり、印刷品質を向上させることができる。また、インク滴の吐出量を一定とすることにより、インク滴の吐出速度を安定させることができ、印刷結果を安定させることができる。
【0011】
これらの場合、制御テーブルは、キャリッジの往動時における駆動エネルギー量を定めた第1制御テーブルと、キャリッジの復動時における駆動エネルギー量を定めた第2制御テーブルと、で構成されており、制御手段は、キャリッジの往動時には第1制御テーブルを参照し、キャリッジの復動時には第2制御テーブルを参照することが好ましい。
【0012】
この構成によれば、インクジェットヘッドの往動時と復動時とにおいて、インクジェットヘッドのインクの吐出特性が異なる場合においても、キャリッジの往動時と復動時のそれぞれに対応した制御テーブルを参照してインクジェットヘッドの吐出駆動を制御することにより、キャリッジの往動時および復動時のインクの吐出特性に合わせた制御が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態にかかるプリンタ(インクジェットプリンタ)について説明する。このプリンタ1は、パソコン等のホストコンピュータに接続され、ホストコンピュータから転送された印刷データに基づいて、印刷対象物となるロール紙P1または単票紙P2に印刷を行うものである。
【0014】
図1は、本実施形態におけるプリンタ全体の外観斜視図、図2は、開閉蓋を開放すると共に、上ケースを外したプリンタの外観斜視図である。両図に示すように、このプリンタ1は、上ケース2および下ケース3から成るカバーケース4と、プリンタ1の上面部後方に設けられた開閉蓋5により外郭を構成されている。開閉蓋5の内部には、ロール紙P1を収容するための収容ポケット6が設けられており、プリンタ1の上面中央部には、印刷済みのロール紙P1を排出するロール紙排紙口7が形成されている。また、プリンタ1の前部には、単票紙P2を挿入するための単票紙挿入口8が形成されており、ロール紙排紙口7の前側には、印刷した単票紙P2を排出するための単票紙排出口9が形成されている。
【0015】
また、図1ないし図3、および図5に示すように、このプリンタ1は、基本的な構成として、インクジェットヘッド22(後述する)を備えた、印刷対象物に印刷を行うための印刷手段11と、印刷対象物(ロール紙および単票紙)を所定の送り経路10に沿って送る送出手段12と、インクカートリッジを有し、インクジェットヘッド22にインクを供給するインク供給手段13と、印刷済みのロール紙P1の切断を行う切断手段14と、これら各手段を相互に関連させながら制御することにより、プリンタ1全体を制御する制御手段15と、を備えている。
【0016】
プリンタ1(の制御手段15)は、印刷手段11を駆動して、インクジェットヘッド22から印刷対象物にインク滴を吐出させると共に、送出手段12により所定の送り経路10に沿って印刷対象物を適宜送り出すことにより、印刷対象物に印刷を行う。そして、印刷対象物がロール紙P1である場合には、ロール紙P1の印刷済み部分を送り出した後、切断手段14を駆動して、所定の位置でロール紙P1を切断するようになっている。
【0017】
先ず、本発明の主要部となる印刷手段11について説明する。印刷手段11は、インクジェットヘッド22を搭載したヘッドユニット21と、ヘッドユニット21を主走査方向、すなわちX軸方向、に往復移動させるヘッド移動機構31と、を備えている。ヘッドユニット21は、インクジェットヘッド22と、インクジェットヘッド22を搭載するキャリッジ23と、で構成されている。
【0018】
図3および図4に示すように、インクジェットヘッド22は、印刷対象物の送り経路10に臨み、送り経路10を送られていく印刷対象物にインク滴を吐出させるもので、給液チューブを介してインクカートリッジからインクの供給を受けるインク導入部24と、供給されたインクを吐出させるためのヘッド本体25と、で構成されている。ヘッド本体25は、多数の吐出ノズル28を形成したノズルプレート26と、ノズルプレート26に対向する振動板27と、吐出ノズル28の位置に合わせて複数のインク室29を形成すると共に、各インク室29と連通するインク溜り(図示省略)を形成するための仕切り部材(図示省略)と、を有している。なお、振動板27には、インク供給孔(図示省略)が形成されており、インク導入部24に供給されたインクは、インク供給孔を介してインク溜りに供給されるようになっている。
【0019】
また、図4に示すように、インク室29を構成する振動板27の裏面には、インク室29の位置に対応させて加圧体30が取り付けられている。加圧体30は、圧電素子(ピエゾ圧電素子)37と、これを挟持する一対の電極38と、を有している。加圧体30の電極38に通電を行うと、圧電素子37が撓んでインク室29の容積が増加し、インク溜りから増加した容積量のインクがインク室29へ流入するようになっている。そして、電極38への通電を解除すると、圧電素子37は元の状態に戻り、インク室29の容積も元に戻るため、インク室29内の圧力が上昇して吐出ノズル28からインク滴が吐出される。このように、インクジェットヘッド22は、インク室29の容積変化によるポンプ作用により、吐出ノズル28からインクを吐出するようになっている。なお、加圧体30の電極38に対する通電量(駆動エネルギー量)が大きくなると、圧電素子37の撓み量も増大するため、吐出ノズル28から吐出されるインク量も増大する。
【0020】
キャリッジ23は、インクジェットヘッド22を位置決め固定するための装着開口部(図示省略)を有し、ヘッド本体を突出させるようにインクジェットヘッド22を保持している。また、キャリッジ23の基部は、無端のタイミングベルト32(後述する)の一部に固定されている。また、図示省略したが、キャリッジ23には、インクカートリッジが着脱自在に搭載されており、インクジェットヘッド22と共にインクカートリッジも移動する構成となっている。なお、本実施形態のプリンタ1はカラープリンタであり、インクカートリッジには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、および黒の計4色のインクが充填されている。また、インクカートリッジは、必ずしもキャリッジ23に搭載しなければならないわけではなく、固定した構成としてもよい。
【0021】
ヘッド移動機構31は、右側の駆動プーリ(図示省略)と左側の従動プーリ(図示省略)との間に掛け渡したタイミングベルト32と、キャリッジ23の移動をガイドするガイドロッド33と、キャリッジ23を移動させるためのキャリッジモータ34と、を有している。駆動プーリは、キャリッジモータ34に接続されており、キャリッジモータ34が正逆回転することにより、タイミングベルト32を介してキャリッジ23に搭載されたインクジェットヘッド22が左右に往復動するようになっている。また、タイミングベルト32と平行に位置して、X軸リニアエンコーダー35(位置検出手段)が配設されており、主走査方向へ移動していくキャリッジの移動位置およびインクジェットヘッド22の移動位置を正確に把握できるようになっている。なお、図示省略したが、X軸リニアエンコーダー35は、タイミングベルト32に平行に延びるリニアスケールおよびキャリッジ23に搭載されたフォトセンサから構成されている。
【0022】
ここで、印刷手段11の一連の動作について説明する。印刷手段11は、キャリッジモータ34を駆動して、キャリッジ23を往動させながら、X軸リニアエンコーダー35により印刷領域を検出してインクジェットヘッド22を吐出駆動することにより、印刷対象物に1ラインの印刷を行う。そして、1ラインの印刷が終了後、キャリッジモータ34の駆動を停止させる。キャリッジモータ34を所定時間停止させた後、キャリッジモータ34を再駆動してキャリッジ23を復動させ、キャリッジ23の往動時と同様に、X軸リニアエンコーダー35で印刷領域を検出してインクジェットヘッド22を吐出駆動することにより、更に1ラインの印刷を行う。そして、1ラインの印刷が終了すると、再度キャリッジモータ34を所定時間停止させる。印刷手段は、これらの動作を繰り返し行うことにより、1ラインずつ印刷を行っている。
【0023】
なお、図3に示すように、ガイドロッド33は、インクジェットヘッド22のノズルプレートとインクジェットヘッド22が臨む送り経路10とが平行になるようにキャリッジ23を支持している。また、送り経路10の、インクジェットヘッド22のノズルプレートと近接対向した位置には、プラテン36(ガイドプレート)が主走査方向と平行に配設されており、プラテン36によりインクジェットヘッド22に臨む印刷対象物の裏面を押さえて、印刷対象物に適切な印刷が為されるようになっている。
【0024】
次に、プリンタ1の主制御系について説明する。図5に示すように、プリンタ1は、プリンタインタフェース71を有し、ホストコンピュータから送信された印刷データ(画像データや印刷制御データ)および各種指令を入力すると共に、プリンタ1内部における各種データをホストコンピュータに出力するためのデータ入出力部72と、上記したX軸リニアエンコーダー35やロータリエンコーダー65等を有し、各種検出を行う検出部73と、インクジェットヘッド22を有し、印刷を行う印刷部74と、キャリッジモータ34および駆動モータ43を有し、キャリッジ23の移動および印刷対象物の送りを行う搬送部75と、各部を駆動する各種ドライバを有する駆動部76と、これら各部に接続され、プリンタ1全体の制御を行う制御部77と、を備えている。
【0025】
制御部77は、CPU78、ROM79、RAM80、周辺制御回路(P−CON)81を備えており、これらは互いに内部バス82により接続されている。ROM79は、CPU78で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラム領域の他、色変換テーブルや文字修飾テーブルなどを含む制御データを記憶する制御データ領域を有している。RAM80は、外部から入力した画像データを記憶する画像データ領域、印刷のための画像データを記憶する印刷画像データ領域の他、各色に対応する色変換バッファ領域や各種レジスタ群を有し、制御処理のための作業領域として使用される。
【0026】
P−CON81には、CPU78の機能を補うと共に、周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。すなわち、P−CON81は、ホストコンピュータやプリンタ1各部からの印刷データや各種検出信号などをそのまま、あるいは加工して内部バス82に取り込むと共に、CPU78と連動して、CPU78等から内部バス82に出力されたデータや制御信号をプリンタ1各部に出力している。また、P−CON81には、時間制御を行うためのタイマー83が組み込まれている。
【0027】
CPU78は、ROM79内の制御プログラムに従って、P−CON81を介して各種検出信号、各種指令、各種データ等を入力し、RAM80内の各種データ等を処理した後、P−CON81を介して駆動部76に制御信号を出力する。このように、制御部77によりプリンタ1の各手段が制御され、プリンタ1全体が制御されるようになっている。
【0028】
ところで、印刷処理時において、キャリッジ23は、加減速しながら往復移動するようになっている。ここで、図6を参照しながら、印刷処理時におけるキャリッジ23の動作について説明する。図6(a)は、キャリッジ23が移動領域点AB間を往復移動したときのキャリッジ速度とキャリッジの位置関係を示した図であり、図6(b)は、キャリッジ23が移動領域点AB間を往復移動したときの、キャリッジ速度と時間の関係を示した図である。なお、図6(a)の点CDは、印刷領域を示している。
【0029】
同図に示すように、キャリッジ23が点Aから点Bまで往動する場合、キャリッジ23は、速度vに達するまで加速していき、速度vで等速移動した後、減速して点Bで停止するようになっている。そして、点Bで所定時間停止した後、点Bから点Aまで復動する。復動する場合も往動する場合と同様に、速度vに達するまで加速移動し、速度vで等速移動した後、減速して点Aで停止する。すなわち、キャリッジ23(インクジェットヘッド22)は、加速度を変化させながら、移動領域点AB間を往復移動している。
【0030】
インクジェットヘッド22の加速度は、キャリッジ23に搭載したインクジェットヘッド22内のインクに作用するため、キャリッジ23の加速度の変化と連動してインクジェットヘッド22内のインク圧力に変動が生じる。また、インクジェットヘッド22とインクカートリッジとを接続する給液チューブは、キャリッジ23の移動に追従移動するため、給液チューブ内を満たしているインクもキャリッジ23の加速度の影響を受ける。このため、移動するインクジェットヘッド22の加速度変化に伴って、給液チューブ内のインクにも圧力変動が生じ、インクジェットヘッド22に供給するインクのインク供給圧力も変化する(図7参照)。
【0031】
インクジェットヘッド22内のインク圧力やインクジェットヘッド22へのインク供給圧力の変動は、インクジェットヘッド22から吐出されるインクの吐出量や吐出速度にばらつきを生じさせるため、印刷品質が低下するという問題が生じる。そこで、プリンタ1では、制御部77のRAM80に予め記憶されている制御テーブルに基づいて、インクジェットヘッド22の吐出駆動をコントロールすることにより、インクジェットヘッド22内のインク圧力やインク供給圧力の変動による影響を補償するようになっている。
【0032】
制御テーブルは、往復移動するインクジェットヘッド22の加減速のタイミングが一定であると共に、インクジェットヘッド22から吐出されるインクの吐出量が、上記の加圧体30に通電する通電量と略比例関係にあることを利用したものであり、刻々と変化するインクジェットヘッド22の移動位置と、当該移動位置におけるインクの吐出量に変動を生じさせるインクの供給圧力等の変動要因の値と、を予め対応させておき、対応させた変動要因の値に基づいて、インクの吐出量が一定となるように、刻々と変化するインクジェットヘッド22の移動位置と、インクジェットヘッド22への通電量と、を関連付けたものである。なお、ここにいう通電量とは、インクジェットヘッド22の駆動電圧、駆動電流、駆動時間、その他のインクジェットヘッド22を駆動するためのパラメータ等により決定されるものであり、制御テーブルでは、インクジェットヘッド22の移動位置とこれらのパラメータの少なくとも一とが関連付けられている。
【0033】
例えば、インクジェットヘッド22へのインク供給圧力に基づいて定めた制御テーブルでは、同一通電量においては、インク供給圧力が高くなるとインクの吐出量も増加するので、インクの吐出量を一定にするために、インクの供給圧力が高くなるインクジェットヘッド22の移動位置では通電量を小さく、インクの供給圧力が低くなるインクジェットヘッド22の移動位置では通電量を高く定められている(図7(c)参照)。なお、実際には、様々な変動要因が複合してインクの吐出量に影響を与えているため、インクジェットヘッド22の移動位置とインクの吐出量を関連付けた上で、インクジェットヘッド22への通電量を定めても良い。また、変動要因としてはインク供給圧力の他に、インクジェットヘッド22の加速度、インクジェットヘッド22内のインク圧力等がある。また、キャリッジ23の移動位置と変動要因との関係は、理論的に求めても良いが、制御テーブルを実際の状況に近づけ、誤差をより小さくするためには実験的に求める方が好ましい。
【0034】
また、本実施形態で用いる制御テーブルは、キャリッジ23の往動時に参照する第1制御テーブルおよび復動時に参照する第2制御テーブルで構成されている。これは、キャリッジ23の加減速のタイミングが一定であっても、キャリッジ23の移動方向によって、インクジェットヘッド22内や給液チューブ内のインクに作用する加速度の向きが異なるため、キャリッジ23の往動時と復動時とで変動要因の値が異なるからである。
【0035】
また、プリンタ1が印刷品質に応じた複数の印刷モードを有する場合には、インクジェットヘッド22(キャリッジ23)の加減速のタイミングや定速時の速度が印刷モード毎に異なるため、印刷モード毎に制御テーブルを設けることが好ましい。これにより、各印刷モードに対応したインクジェットヘッド22の吐出制御が可能となり、各印刷モードにおいて、それぞれの印刷モードに合わせた適切なインクの吐出量を保つことができる。
【0036】
このように、本実施形態のプリンタ1は、制御テーブルに基づいて、キャリッジ23の移動位置と対応させながら、インクジェットヘッド22への通電量を制御することにより、キャリッジ23の移動に伴う加速度変化によって生じる影響を相殺して、インクの吐出量を一定に保つことができるようになっている。また、制御テーブルには、予めインクの吐出量に影響を与える変動要因の値とキャリッジの移動位置が対応させてあるので、印刷処理中に変動要因の値を検出する必要がなく、検出手段等を必要としないため、単純な構成とすることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、インクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタによれば、インクの吐出量を一定になるように予めインクの吐出量に影響を与える変動要因の値とインクジェットヘッドの移動位置とを対応させた制御テーブルを用いてインクジェットヘッドの吐出駆動を制御しているので、キャリッジが移動位置に関わらず、インクの吐出量を一定にすることが可能であり、印刷の品質を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるプリンタの外観斜視図である。
【図2】開閉蓋を開放すると共に、上ケースを外したプリンタの外観斜視図である。右側面図である。
【図3】プリンタの断面図である。
【図4】インクジェットヘッドの説明図であり、(a)はインクジェットヘッドの外観斜視図、(b)はインクジェットヘッドの断面を模式的に示した図である。
【図5】プリンタの制御系を説明したブロック図である。
【図6】(a)は、キャリッジが移動領域点AB間を往復移動したときのキャリッジ速度とキャリッジの位置関係を示した図であり、図5(b)は、キャリッジの移動速度と時間の関係とを示した図である。
【図7】インクジェットヘッドの移動時における変動要因の変化を示した図にキャリッジの位置を合わせて示した図であり、(a)は、インクジェットヘッドの加速度の変化を、(b)はインク供給圧力変化を示した図である。また、(c)は、本実施形態における制御テーブルを示したものである。
【符号の説明】
1 プリンタ 15 制御手段
22 インクジェットヘッド 23 キャリッジ
34 キャリッジモータ 35 X軸リニアエンコーダー
80 RAM
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に移動させながら、インクジェットヘッドを選択的に吐出駆動するインクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、印字ヘッド(インクジェットヘッド)を保持したキャリッジを移動させながら、印字ヘッドに吐出エネルギーを付与することにより印字媒体(印刷対象物)に対して印字を行うインクジェットプリンタが知られている。このようなインクジェットプリンタでは、所定の停止位置からキャリッジを所定の速度に達するまで加速移動させ、続いてキャリッジを等速移動させた後、キャリッジを減速して再び停止させるようになっている。このキャリッジの加速度の変化は、印字ヘッド内におけるインクの運動エネルギーに影響を及ぼし、インクの吐出速度や吐出量等を不安定にさせて印字不良の原因となるため、従来のインクジェットプリンタでは、キャリッジの加速度を検出し、検出した加速度に応じた吐出エネルギー(駆動エネルギー)を印字ヘッドに付与することにより、印字ヘッドの駆動制御を行い、キャリッジの加速度の変化を補償するようになっていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−112898号公報(第2頁−第6頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、適切な印字結果を得るためには、従来のインクジェットプリンタでは、加速度検出部を用いてキャリッジの加速度を常に検出しなければならないことに加え、検出した加速度に基づいて、制御部により印字ヘッドに付与する吐出エネルギーを算出しなければならないため、高い処理能力を有する制御部が必要となっていた。さらに、キャリッジの加速度検出時と印字ヘッドに対する吐出エネルギーの付与時が一致しないため、吐出エネルギーを算出したときのキャリッジの加速度と、実際に吐出エネルギーを付与するときのキャリッジの加速度とに誤差を生じ、印刷品質(印刷結果)に悪影響を与える惧れが生じる。キャリッジが定速移動しているときだけではなく、キャリッジの加減速時にも印刷を行うような場合には特に問題になる。
【0005】
以上の問題に鑑み、本発明は、キャリッジの移動に伴う加速度の変化を常に検出する必要がなく、容易かつ適切にインクジェットヘッドを駆動制御して、適切な印字結果を得ることが可能なインクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インクタンクに接続されたインクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、印刷対象物に対し、キャリッジを介してインクジェットヘッドを主走査方向に移動させながら、これを吐出駆動し、印刷対象物に印刷を行うインクジェットプリンタの制御方法において、インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を、インクジェットヘッドの刻々の移動位置と対応させて定めた制御テーブルに基づいて、インクジェットヘッドを吐出駆動させることを特徴とする。この場合、制御テーブルの駆動エネルギー量は、インク滴の吐出量が一定となるように定められていることが好ましい。
【0007】
また、本発明は、インクタンクに接続されたインクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、印刷対象物に対し、キャリッジを介してインクジェットヘッドを主走査方向に移動させながら、これを吐出駆動し、印刷対象物に印刷を行うインクジェットプリンタにおいて、インクジェットヘッドの移動位置を検出するための位置検出手段と、予め記憶手段に記憶され、インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を、インクジェットヘッドの刻々の移動位置に対応させて定めた制御テーブルと、位置検出手段および制御テーブルに基づいて、インクジェットヘッドの吐出駆動を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。この場合、制御テーブルの前記駆動エネルギー量は、インク滴の吐出量が一定となるように定められていることが好ましい。
【0008】
これらの構成によれば、インクジェットヘッドの吐出駆動は、インクジェットヘッドの刻々の移動位置に対応させて、インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を定めた制御テーブルに基づいて制御されるので、キャリッジの位置さえ認識すればインクジェットヘッドの吐出駆動を制御することが可能となる。したがって、実験等に基づいて、インクジェットヘッドの刻々の位置と駆動エネルギー量を適切に関連付けておくことにより、簡単な構成で、かつインクの吐出量が不安定になる全ての要因を加味した状態で、インクジェットヘッドの吐出駆動を適切に制御することが可能である。
【0009】
この場合、制御テーブルの駆動エネルギー量は、刻々の移動位置におけるインクジェットヘッドの加速度に基づいていることがこのましい。また、この場合、前記制御テーブルの駆動エネルギー量は、刻々の移動位置におけるインクジェットヘッドに供給されるインクのインク供給圧力に基づいていることが好ましい。
【0010】
これらの構成によれば、インクジェットヘッドは、認識したインクジェットヘッドの刻々の移動位置に対応して、インクジェットヘッドの加速度またはインクの供給圧力に基づいてインク滴の吐出量が一定となるように定められた駆動エネルギー量で吐出駆動される。したがって、インクジェットヘッドの移動位置に関わらず、インクジェットヘッドからのインク滴の吐出量を一定にすることが可能となり、印刷品質を向上させることができる。また、インク滴の吐出量を一定とすることにより、インク滴の吐出速度を安定させることができ、印刷結果を安定させることができる。
【0011】
これらの場合、制御テーブルは、キャリッジの往動時における駆動エネルギー量を定めた第1制御テーブルと、キャリッジの復動時における駆動エネルギー量を定めた第2制御テーブルと、で構成されており、制御手段は、キャリッジの往動時には第1制御テーブルを参照し、キャリッジの復動時には第2制御テーブルを参照することが好ましい。
【0012】
この構成によれば、インクジェットヘッドの往動時と復動時とにおいて、インクジェットヘッドのインクの吐出特性が異なる場合においても、キャリッジの往動時と復動時のそれぞれに対応した制御テーブルを参照してインクジェットヘッドの吐出駆動を制御することにより、キャリッジの往動時および復動時のインクの吐出特性に合わせた制御が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態にかかるプリンタ(インクジェットプリンタ)について説明する。このプリンタ1は、パソコン等のホストコンピュータに接続され、ホストコンピュータから転送された印刷データに基づいて、印刷対象物となるロール紙P1または単票紙P2に印刷を行うものである。
【0014】
図1は、本実施形態におけるプリンタ全体の外観斜視図、図2は、開閉蓋を開放すると共に、上ケースを外したプリンタの外観斜視図である。両図に示すように、このプリンタ1は、上ケース2および下ケース3から成るカバーケース4と、プリンタ1の上面部後方に設けられた開閉蓋5により外郭を構成されている。開閉蓋5の内部には、ロール紙P1を収容するための収容ポケット6が設けられており、プリンタ1の上面中央部には、印刷済みのロール紙P1を排出するロール紙排紙口7が形成されている。また、プリンタ1の前部には、単票紙P2を挿入するための単票紙挿入口8が形成されており、ロール紙排紙口7の前側には、印刷した単票紙P2を排出するための単票紙排出口9が形成されている。
【0015】
また、図1ないし図3、および図5に示すように、このプリンタ1は、基本的な構成として、インクジェットヘッド22(後述する)を備えた、印刷対象物に印刷を行うための印刷手段11と、印刷対象物(ロール紙および単票紙)を所定の送り経路10に沿って送る送出手段12と、インクカートリッジを有し、インクジェットヘッド22にインクを供給するインク供給手段13と、印刷済みのロール紙P1の切断を行う切断手段14と、これら各手段を相互に関連させながら制御することにより、プリンタ1全体を制御する制御手段15と、を備えている。
【0016】
プリンタ1(の制御手段15)は、印刷手段11を駆動して、インクジェットヘッド22から印刷対象物にインク滴を吐出させると共に、送出手段12により所定の送り経路10に沿って印刷対象物を適宜送り出すことにより、印刷対象物に印刷を行う。そして、印刷対象物がロール紙P1である場合には、ロール紙P1の印刷済み部分を送り出した後、切断手段14を駆動して、所定の位置でロール紙P1を切断するようになっている。
【0017】
先ず、本発明の主要部となる印刷手段11について説明する。印刷手段11は、インクジェットヘッド22を搭載したヘッドユニット21と、ヘッドユニット21を主走査方向、すなわちX軸方向、に往復移動させるヘッド移動機構31と、を備えている。ヘッドユニット21は、インクジェットヘッド22と、インクジェットヘッド22を搭載するキャリッジ23と、で構成されている。
【0018】
図3および図4に示すように、インクジェットヘッド22は、印刷対象物の送り経路10に臨み、送り経路10を送られていく印刷対象物にインク滴を吐出させるもので、給液チューブを介してインクカートリッジからインクの供給を受けるインク導入部24と、供給されたインクを吐出させるためのヘッド本体25と、で構成されている。ヘッド本体25は、多数の吐出ノズル28を形成したノズルプレート26と、ノズルプレート26に対向する振動板27と、吐出ノズル28の位置に合わせて複数のインク室29を形成すると共に、各インク室29と連通するインク溜り(図示省略)を形成するための仕切り部材(図示省略)と、を有している。なお、振動板27には、インク供給孔(図示省略)が形成されており、インク導入部24に供給されたインクは、インク供給孔を介してインク溜りに供給されるようになっている。
【0019】
また、図4に示すように、インク室29を構成する振動板27の裏面には、インク室29の位置に対応させて加圧体30が取り付けられている。加圧体30は、圧電素子(ピエゾ圧電素子)37と、これを挟持する一対の電極38と、を有している。加圧体30の電極38に通電を行うと、圧電素子37が撓んでインク室29の容積が増加し、インク溜りから増加した容積量のインクがインク室29へ流入するようになっている。そして、電極38への通電を解除すると、圧電素子37は元の状態に戻り、インク室29の容積も元に戻るため、インク室29内の圧力が上昇して吐出ノズル28からインク滴が吐出される。このように、インクジェットヘッド22は、インク室29の容積変化によるポンプ作用により、吐出ノズル28からインクを吐出するようになっている。なお、加圧体30の電極38に対する通電量(駆動エネルギー量)が大きくなると、圧電素子37の撓み量も増大するため、吐出ノズル28から吐出されるインク量も増大する。
【0020】
キャリッジ23は、インクジェットヘッド22を位置決め固定するための装着開口部(図示省略)を有し、ヘッド本体を突出させるようにインクジェットヘッド22を保持している。また、キャリッジ23の基部は、無端のタイミングベルト32(後述する)の一部に固定されている。また、図示省略したが、キャリッジ23には、インクカートリッジが着脱自在に搭載されており、インクジェットヘッド22と共にインクカートリッジも移動する構成となっている。なお、本実施形態のプリンタ1はカラープリンタであり、インクカートリッジには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、および黒の計4色のインクが充填されている。また、インクカートリッジは、必ずしもキャリッジ23に搭載しなければならないわけではなく、固定した構成としてもよい。
【0021】
ヘッド移動機構31は、右側の駆動プーリ(図示省略)と左側の従動プーリ(図示省略)との間に掛け渡したタイミングベルト32と、キャリッジ23の移動をガイドするガイドロッド33と、キャリッジ23を移動させるためのキャリッジモータ34と、を有している。駆動プーリは、キャリッジモータ34に接続されており、キャリッジモータ34が正逆回転することにより、タイミングベルト32を介してキャリッジ23に搭載されたインクジェットヘッド22が左右に往復動するようになっている。また、タイミングベルト32と平行に位置して、X軸リニアエンコーダー35(位置検出手段)が配設されており、主走査方向へ移動していくキャリッジの移動位置およびインクジェットヘッド22の移動位置を正確に把握できるようになっている。なお、図示省略したが、X軸リニアエンコーダー35は、タイミングベルト32に平行に延びるリニアスケールおよびキャリッジ23に搭載されたフォトセンサから構成されている。
【0022】
ここで、印刷手段11の一連の動作について説明する。印刷手段11は、キャリッジモータ34を駆動して、キャリッジ23を往動させながら、X軸リニアエンコーダー35により印刷領域を検出してインクジェットヘッド22を吐出駆動することにより、印刷対象物に1ラインの印刷を行う。そして、1ラインの印刷が終了後、キャリッジモータ34の駆動を停止させる。キャリッジモータ34を所定時間停止させた後、キャリッジモータ34を再駆動してキャリッジ23を復動させ、キャリッジ23の往動時と同様に、X軸リニアエンコーダー35で印刷領域を検出してインクジェットヘッド22を吐出駆動することにより、更に1ラインの印刷を行う。そして、1ラインの印刷が終了すると、再度キャリッジモータ34を所定時間停止させる。印刷手段は、これらの動作を繰り返し行うことにより、1ラインずつ印刷を行っている。
【0023】
なお、図3に示すように、ガイドロッド33は、インクジェットヘッド22のノズルプレートとインクジェットヘッド22が臨む送り経路10とが平行になるようにキャリッジ23を支持している。また、送り経路10の、インクジェットヘッド22のノズルプレートと近接対向した位置には、プラテン36(ガイドプレート)が主走査方向と平行に配設されており、プラテン36によりインクジェットヘッド22に臨む印刷対象物の裏面を押さえて、印刷対象物に適切な印刷が為されるようになっている。
【0024】
次に、プリンタ1の主制御系について説明する。図5に示すように、プリンタ1は、プリンタインタフェース71を有し、ホストコンピュータから送信された印刷データ(画像データや印刷制御データ)および各種指令を入力すると共に、プリンタ1内部における各種データをホストコンピュータに出力するためのデータ入出力部72と、上記したX軸リニアエンコーダー35やロータリエンコーダー65等を有し、各種検出を行う検出部73と、インクジェットヘッド22を有し、印刷を行う印刷部74と、キャリッジモータ34および駆動モータ43を有し、キャリッジ23の移動および印刷対象物の送りを行う搬送部75と、各部を駆動する各種ドライバを有する駆動部76と、これら各部に接続され、プリンタ1全体の制御を行う制御部77と、を備えている。
【0025】
制御部77は、CPU78、ROM79、RAM80、周辺制御回路(P−CON)81を備えており、これらは互いに内部バス82により接続されている。ROM79は、CPU78で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラム領域の他、色変換テーブルや文字修飾テーブルなどを含む制御データを記憶する制御データ領域を有している。RAM80は、外部から入力した画像データを記憶する画像データ領域、印刷のための画像データを記憶する印刷画像データ領域の他、各色に対応する色変換バッファ領域や各種レジスタ群を有し、制御処理のための作業領域として使用される。
【0026】
P−CON81には、CPU78の機能を補うと共に、周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。すなわち、P−CON81は、ホストコンピュータやプリンタ1各部からの印刷データや各種検出信号などをそのまま、あるいは加工して内部バス82に取り込むと共に、CPU78と連動して、CPU78等から内部バス82に出力されたデータや制御信号をプリンタ1各部に出力している。また、P−CON81には、時間制御を行うためのタイマー83が組み込まれている。
【0027】
CPU78は、ROM79内の制御プログラムに従って、P−CON81を介して各種検出信号、各種指令、各種データ等を入力し、RAM80内の各種データ等を処理した後、P−CON81を介して駆動部76に制御信号を出力する。このように、制御部77によりプリンタ1の各手段が制御され、プリンタ1全体が制御されるようになっている。
【0028】
ところで、印刷処理時において、キャリッジ23は、加減速しながら往復移動するようになっている。ここで、図6を参照しながら、印刷処理時におけるキャリッジ23の動作について説明する。図6(a)は、キャリッジ23が移動領域点AB間を往復移動したときのキャリッジ速度とキャリッジの位置関係を示した図であり、図6(b)は、キャリッジ23が移動領域点AB間を往復移動したときの、キャリッジ速度と時間の関係を示した図である。なお、図6(a)の点CDは、印刷領域を示している。
【0029】
同図に示すように、キャリッジ23が点Aから点Bまで往動する場合、キャリッジ23は、速度vに達するまで加速していき、速度vで等速移動した後、減速して点Bで停止するようになっている。そして、点Bで所定時間停止した後、点Bから点Aまで復動する。復動する場合も往動する場合と同様に、速度vに達するまで加速移動し、速度vで等速移動した後、減速して点Aで停止する。すなわち、キャリッジ23(インクジェットヘッド22)は、加速度を変化させながら、移動領域点AB間を往復移動している。
【0030】
インクジェットヘッド22の加速度は、キャリッジ23に搭載したインクジェットヘッド22内のインクに作用するため、キャリッジ23の加速度の変化と連動してインクジェットヘッド22内のインク圧力に変動が生じる。また、インクジェットヘッド22とインクカートリッジとを接続する給液チューブは、キャリッジ23の移動に追従移動するため、給液チューブ内を満たしているインクもキャリッジ23の加速度の影響を受ける。このため、移動するインクジェットヘッド22の加速度変化に伴って、給液チューブ内のインクにも圧力変動が生じ、インクジェットヘッド22に供給するインクのインク供給圧力も変化する(図7参照)。
【0031】
インクジェットヘッド22内のインク圧力やインクジェットヘッド22へのインク供給圧力の変動は、インクジェットヘッド22から吐出されるインクの吐出量や吐出速度にばらつきを生じさせるため、印刷品質が低下するという問題が生じる。そこで、プリンタ1では、制御部77のRAM80に予め記憶されている制御テーブルに基づいて、インクジェットヘッド22の吐出駆動をコントロールすることにより、インクジェットヘッド22内のインク圧力やインク供給圧力の変動による影響を補償するようになっている。
【0032】
制御テーブルは、往復移動するインクジェットヘッド22の加減速のタイミングが一定であると共に、インクジェットヘッド22から吐出されるインクの吐出量が、上記の加圧体30に通電する通電量と略比例関係にあることを利用したものであり、刻々と変化するインクジェットヘッド22の移動位置と、当該移動位置におけるインクの吐出量に変動を生じさせるインクの供給圧力等の変動要因の値と、を予め対応させておき、対応させた変動要因の値に基づいて、インクの吐出量が一定となるように、刻々と変化するインクジェットヘッド22の移動位置と、インクジェットヘッド22への通電量と、を関連付けたものである。なお、ここにいう通電量とは、インクジェットヘッド22の駆動電圧、駆動電流、駆動時間、その他のインクジェットヘッド22を駆動するためのパラメータ等により決定されるものであり、制御テーブルでは、インクジェットヘッド22の移動位置とこれらのパラメータの少なくとも一とが関連付けられている。
【0033】
例えば、インクジェットヘッド22へのインク供給圧力に基づいて定めた制御テーブルでは、同一通電量においては、インク供給圧力が高くなるとインクの吐出量も増加するので、インクの吐出量を一定にするために、インクの供給圧力が高くなるインクジェットヘッド22の移動位置では通電量を小さく、インクの供給圧力が低くなるインクジェットヘッド22の移動位置では通電量を高く定められている(図7(c)参照)。なお、実際には、様々な変動要因が複合してインクの吐出量に影響を与えているため、インクジェットヘッド22の移動位置とインクの吐出量を関連付けた上で、インクジェットヘッド22への通電量を定めても良い。また、変動要因としてはインク供給圧力の他に、インクジェットヘッド22の加速度、インクジェットヘッド22内のインク圧力等がある。また、キャリッジ23の移動位置と変動要因との関係は、理論的に求めても良いが、制御テーブルを実際の状況に近づけ、誤差をより小さくするためには実験的に求める方が好ましい。
【0034】
また、本実施形態で用いる制御テーブルは、キャリッジ23の往動時に参照する第1制御テーブルおよび復動時に参照する第2制御テーブルで構成されている。これは、キャリッジ23の加減速のタイミングが一定であっても、キャリッジ23の移動方向によって、インクジェットヘッド22内や給液チューブ内のインクに作用する加速度の向きが異なるため、キャリッジ23の往動時と復動時とで変動要因の値が異なるからである。
【0035】
また、プリンタ1が印刷品質に応じた複数の印刷モードを有する場合には、インクジェットヘッド22(キャリッジ23)の加減速のタイミングや定速時の速度が印刷モード毎に異なるため、印刷モード毎に制御テーブルを設けることが好ましい。これにより、各印刷モードに対応したインクジェットヘッド22の吐出制御が可能となり、各印刷モードにおいて、それぞれの印刷モードに合わせた適切なインクの吐出量を保つことができる。
【0036】
このように、本実施形態のプリンタ1は、制御テーブルに基づいて、キャリッジ23の移動位置と対応させながら、インクジェットヘッド22への通電量を制御することにより、キャリッジ23の移動に伴う加速度変化によって生じる影響を相殺して、インクの吐出量を一定に保つことができるようになっている。また、制御テーブルには、予めインクの吐出量に影響を与える変動要因の値とキャリッジの移動位置が対応させてあるので、印刷処理中に変動要因の値を検出する必要がなく、検出手段等を必要としないため、単純な構成とすることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、インクジェットプリンタの制御方法およびインクジェットプリンタによれば、インクの吐出量を一定になるように予めインクの吐出量に影響を与える変動要因の値とインクジェットヘッドの移動位置とを対応させた制御テーブルを用いてインクジェットヘッドの吐出駆動を制御しているので、キャリッジが移動位置に関わらず、インクの吐出量を一定にすることが可能であり、印刷の品質を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるプリンタの外観斜視図である。
【図2】開閉蓋を開放すると共に、上ケースを外したプリンタの外観斜視図である。右側面図である。
【図3】プリンタの断面図である。
【図4】インクジェットヘッドの説明図であり、(a)はインクジェットヘッドの外観斜視図、(b)はインクジェットヘッドの断面を模式的に示した図である。
【図5】プリンタの制御系を説明したブロック図である。
【図6】(a)は、キャリッジが移動領域点AB間を往復移動したときのキャリッジ速度とキャリッジの位置関係を示した図であり、図5(b)は、キャリッジの移動速度と時間の関係とを示した図である。
【図7】インクジェットヘッドの移動時における変動要因の変化を示した図にキャリッジの位置を合わせて示した図であり、(a)は、インクジェットヘッドの加速度の変化を、(b)はインク供給圧力変化を示した図である。また、(c)は、本実施形態における制御テーブルを示したものである。
【符号の説明】
1 プリンタ 15 制御手段
22 インクジェットヘッド 23 キャリッジ
34 キャリッジモータ 35 X軸リニアエンコーダー
80 RAM
Claims (9)
- インクタンクに接続されたインクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、印刷対象物に対し、前記キャリッジを介して前記インクジェットヘッドを主走査方向に移動させながら、これを吐出駆動し、前記印刷対象物に印刷を行うインクジェットプリンタの制御方法において、
前記インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を、前記インクジェットヘッドの刻々の移動位置と対応させて定めた制御テーブルに基づいて、前記インクジェットヘッドを吐出駆動させることを特徴とするインクジェットプリンタの制御方法。 - 前記制御テーブルの前記駆動エネルギー量は、前記インク滴の吐出量が一定となるように定められていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
- 前記制御テーブルの前記駆動エネルギー量は、刻々の移動位置における前記インクジェットヘッドの加速度に基づいていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
- 前記制御テーブルの前記駆動エネルギー量は、刻々の移動位置における前記インクジェットヘッドに供給されるインクのインク供給圧力に基づいていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリンタの制御方法。
- インクタンクに接続されたインクジェットヘッドをキャリッジに搭載し、印刷対象物に対し、前記キャリッジを介して前記インクジェットヘッドを主走査方向に移動させながら、これを吐出駆動し、前記印刷対象物に印刷を行うインクジェットプリンタにおいて、
前記インクジェットヘッドの移動位置を検出するための位置検出手段と、
予め記憶手段に記憶され、前記インクジェットヘッドを吐出駆動するための駆動エネルギー量を、前記インクジェットヘッドの刻々の移動位置に対応させて定めた制御テーブルと、
前記位置検出手段および前記制御テーブルに基づいて、前記インクジェットヘッドの吐出駆動を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記制御テーブルの前記駆動エネルギー量は、前記インク滴の吐出量が一定となるように定められていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記制御テーブルの前記駆動エネルギー量は、刻々の移動位置における前記インクジェットヘッドの加速度に基づいていることを特徴とする請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記制御テーブルの前記駆動エネルギー量は、刻々の移動位置における前記インクジェットヘッドに供給されるインクのインク供給圧力に基づいていることを特徴とする請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記制御テーブルは、前記キャリッジの往動時における前記駆動エネルギー量を定めた第1制御テーブルと、
前記キャリッジの復動時における前記駆動エネルギー量を定めた第2制御テーブルと、で構成されており、
前記制御手段は、前記キャリッジの往動時には前記第1制御テーブルを参照し、前記キャリッジの復動時には前記第2制御テーブルを参照することを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
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