JP2004306339A - ポリブチレンテレフタレートチップ、その製造方法及びその配管輸送方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】成形ダイから排出させたポリブチレンテレフタレートのストランドを切断して得られたポリブチレンテレフタレーチップであって、
(1)1.5≦(M)≦3.0(但し、Mは粒状チップ100粒当りの重量(g))、
(2)融着形チップの割合がチップ個数として700ppm以下、
(3)切断面角度が60度以下の斜め切れチップの割合がチップ個数として2%以下、
(4)太さ及びまたは長さが5mm以上であるチップの割合がチップ個数として500ppm以下、
であるポリブチレンテレフタレートチップ。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポリブチレンテレフタレートチップ及びその配管輸送方法に関し、更に詳しくはコンパウンド、射出成型時のチップのスクリュウへの食い込みが安定し、射出成型品の物性が安定する。輸送配管での閉塞防止できるポリブチレンテレフタレートの粒状チップ及びその配管輸送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリブチレンテレフタレートは、その優れた物理的、化学的特性が故に電気電子部品、自動車用コネクターなどのエンプラとして広範囲に利用されている。
これら成形に供されるポリブチレンテレフタレートは、一般に、溶融成形したストランドをカットすることにより製造され、その大きさは、取扱作業性、成形機スクリューへの食い込み性及び、成形機内での溶融性等の面から、横断面が長径1〜5mm程度、短径1〜5mm程度、長さ2〜5mm程度の円柱状又は楕円柱状とされている。
【0003】
粒状チップは、ポリブチレンテレフタレートを溶融状態で小孔から柱状体として押出し、固化あるいは表面が未だ完全に固化しない間に押出し方向に対して横方向から切断して製造する。しかしながら、ストランドの切断回数が増え、チップの数が増えるにつれて、チップ中に、切断時に発生する樹脂粉が混入する場合やチップの斜め切れが発生する場合がある。この樹脂粉が大量に混入されたチップや斜め切れされたチップが混入したチップを用いて成形品を成形すると、成形品中にヤケや未溶融物が混入したり、食い込み不良が発生し結果として成形品に成形不良を生じる場合があった。
【0004】
また、ストランドが十分に冷却されていない場合には、所定の速度で流れているライン上のストランドが所定の長さで切断できず、長尺型チップが製造されたり、成形ダイから排出された隣接する複数のストランド同士が繋がり、そのままの形で切断された双子型チップが製造される場合がある。長尺型チップや双子型チップ等の癒着形チップが大量に含まれるチップを用いて成形すると、チップの計量不良を生じるとともに、成形装置に投入する際にホッパーに引っかかったり、また押出機内での樹脂の流れが悪くなったりし、また成形品中にヤケなどの成形不良を生じる場合があった。また、これらは溶融されにくく、成形品の機械物性が悪くなる場合があった。
【0005】
この様な問題点を解決するためにポリエステルチップにおいて、特定のチップ形状や、微粉あるいは融着形チップの少ないポリエステルチップが提案されている(例えば、特許文献1参照)が、必ずしも十分に解決されているとは言えない。例えば、チップは、カッター〜サイロ、サイロ〜包装設備及び成形時の乾燥設備〜成形機の間は、配管内を気力輸送させる場合があるが、この場合、配管径が細い場合には、長尺型チップが混入していると配管内(特に屈曲部)でチップが閉塞し、輸送が出来なくなることがあるという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−289022
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ポリブチレンテレフタレートのコンパウンド、射出成型時のチップのスクリュウへの食い込みが安定し、射出成型品の物性が安定するポリブチレンテレフタレートチップを提供することにある。
また本発明の別の目的は、輸送配管での閉塞防止できるポリブチレンテレフタレートチップ及びその配管輸送方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目標を達成すべく鋭意検討した結果、成形に使用される所定量のポリブチレンテレフタレートチップのチップ重量、融着チップの数、長尺チップの数、太物チップの数、斜め切れチップの数がスクリュウへの食い込み、射出成型品の物性、輸送配管での閉塞に影響を与えるという知見を得て本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち本発明の要旨は、成形ダイから排出させたポリブチレンテレフタレートのストランドを切断して得られたポリブチレンテレフタレーチップであって、
(1)1.5≦(M)≦3.0(但し、Mは粒状チップ100粒当りの重量(g))、
(2)融着形チップの割合がチップ個数として700ppm以下、
(3)切断面角度が60度以下の斜め切れチップの割合がチップ個数として2%以下、
(4)太さ及びまたは長さが5mm以上であるチップの割合がチップ個数として500ppm以下、
であるポリブチレンテレフタレーチップに存する。
【0010】
本発明の別の要旨は、上記のポリブチレンテレフタレートチップを、配管直径が10〜30mmのチップ輸送配管を用いて気力輸送することを特徴とするチップの配管輸送方法に存する。
また、本発明の別の要旨は、成形ダイから排出させたポリブチレンテレフタレートのストランドを切断し、切断して得られたチップを篩い機により選別する工程を有するポリブチレンテレフタレートチップの製造方法において、
ストランドを冷却水と0.3秒以上接触させた後に切断し、これを、篩穴径が5〜10mmである振動篩器により、振動数1800〜3600rpm、振幅0.75mm〜3mmにて篩い選別することを特徴とするポリブチレンテレフタレートチップの製造方法に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明のポリブチレンテレフタレートチップは、常法に従い、エステル化反応又はエステル交換反応後、重縮合反応を経て得られるポリブチレンテレフタレートからなるチップ(粒状体)である。重縮合反応により得られたポリブチレンテレフタレートは、通常、重縮合反応槽の底部からポリマー抜き出しダイに移送されてストランド状に抜き出され、水冷されながら若しくは水冷後、カッターで切断されてチップとされる。
【0012】
本発明に用いられるポリブチレンテレフタレートとは、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位がエステル結合した構造を有する高分子であり、ジカルボン酸単位の50モル%以上がテレフタル酸単位からなり、ジオール成分の50モル%以上が1,4−ブタンジオール単位から成るものを言う。中でも全ジカルボン酸単位の内、70モル%以上、さらには80モル%以上、特には95モル%以上をテレフタル酸単位が占めることが好ましく、ジオール単位の内、70モル%以上、さらには80モル%以上、特には95モル%以上を1,4−ブタンジオール単位が占めることが好ましい。テレフタル酸単位または1,4−ブタンジオール単位が50モル%より少ないとポリブチレンテレフタレートの結晶化速度が低下し、成形性の悪化を招く。
【0013】
テレフタル酸以外に用いられるカルボン酸成分としては、オキシカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸のような脂環族ジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸のような脂肪族ジカルボン酸などの1種以上で置換えることができる。
【0014】
1,4−ブタンジオール以外に用いられるグリコール成分としては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコールまたはヘキサメチレングリコール、その一部をこれら相互あるいは他のグリコール例えばネオペンチレングリコール、ジエチレングリコール、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどで置換えることができる。
【0015】
また、ポリブチレンテレフタレートとしての性能を損なわない範囲で、トリメチロールプロパン、トリメリット酸のような3官能以上の多官能化合物あるいは安息香酸、ジフェニルスルホン−4−カルボン酸、メトキシポリエチレングリコールのような単官能化合物を反応せしめたものであってもよく、またその他の添加剤例えば各種安定剤、顔料、フィラーなどが添加されたものであってもよい。
【0016】
ポリブチレンテレフタレートは、これらの酸成分とグリコール成分とをエステル化またはエステル交換などの反応により低重合体を合成した後、さらにその低重合体を高温、減圧下で重縮合反応することにより製造することができる。
【0017】
本発明のポリブチレンテレフタレートチップは、以下の各特性を有している。なお、各特性は多数のチップの集合としての特性を表しており、例えば製品のロット毎に測定されるべきものであるが、実際的には任意の100gのチップについて測定すれば良い。
チップの形状は、円柱状、楕円柱状、角柱状等のストランドを抜き出し方向に対して略直角に切断したものである。図1に典型的な形状のチップを示すが、チップの二つの切断面は、ほぼ同じ大きさで同じ形状をしている。従って、チップの大きさは、切断面の径である太さと、2つの切断面の距離である長さとで規定される。切断面が円で無い場合には太さとは短径と長径の平均値とする。
【0018】
(1)1.5≦(M)≦3.0(但し、Mは粒状チップ100粒当りの重量(g))。
Mは1.7以上が好ましく1.8以上が更に好ましい。また、2.7以下が好ましく、2.5以下が更に好ましい。Mの値が上記範囲から外れた場合には、食い込み不良が発生しチップの計量時間が長くなり、計量時間の振れ幅が大きくなる。また押出機内での樹脂の流れが悪くなったりし、成形品中にヤケなどの成形不良を生じる場合がある。
【0019】
(2)融着形チップの割合がチップ個数として700ppm以下。
融着形チップとは、カッターで切断されて得られた2個またはそれ以上のチップが融着したものであって、双子融着形はチップにくびれがあることから通常のチップと区別される。
これら融着形チップの割合は個数として500ppm以下が好ましく、400ppm以下が更に好ましい。これらの融着形チップが多い場合には、成形装置に投入する際にホッパーに引っかかったり、食い込み不良が発生しチップの計量時間が長くなり、計量時間の振れ幅が大きくなる。また押出機内での樹脂の流れが悪くなったりし、成形品中にヤケなどの成形不良を生じる場合がある。また、このようなチップは溶融されにくく、成形品の機械物性が悪くなる。
【0020】
(3)切断面角度が60度以下の斜め切れチップの割合がチップ個数として2%以下。
切断面角度は、ストランドの抜き出し方向と、切断面との角度を意味しており、理想的には90度である。この角度が60度以下のチップ(斜め切れチップ)の割合が個数として2%以下であることが必須であるが、1.5%以下であることが好ましく、また1%以下であることが更に好ましい。なお、切断面は2つあるので、いずれか一方切断面角度が60度以下であれば、斜め切れチップとして数える。斜め切れチップの個数が多過ぎると、食い込み不良が発生しチップの計量時間が長くなり、計量時間の振れ幅が大きくなる。またチップ気力輸送等の衝撃により、微粉が発生し易くなり好ましくない。
【0021】
(4)太さ5mm以上のチップの割合がチップ個数として500ppm以下。
太さ5mm以上のチップ割合が多すぎると、成形装置に投入する際にホッパーに引っかかったり、食い込み不良が発生しチップの計量時間が長くなり、計量時間の振れ幅が大きくなる。また押出機内での樹脂の流れが悪くなったりし、成形品中にヤケなどの成形不良を生じる場合がある。これらは溶融されにくく、成形品の機械物性が悪くなる。
5mm以上の太さのチップは300ppm以下が好ましく、100ppm以下が更に好ましい。
【0022】
(5)長さ5mm以上のチップの割合がチップ個数として500ppm以下。
上述の(4)と同様であり、長さが5mm以上のチップの量が多いと、成形品の機械物性が悪くなる。
5mm以上の長さのチップは300ppm以下が好ましく、100ppm以下が更に好ましい。
(6)24メッシュを通過するチップの量がチップ重量に対してが30ppm以下。
これは、24メッシュを通過する微粉の量が比較的少ないことを意味している。
このような微粉チップは20ppm以下であることが好ましく、10ppm以下であることが更に好ましい。微粉が多い場合には、食い込み不良が発生し結果として成形品中にヤケや未溶融物が混入したり成形不良を生じる。
【0023】
上述の形状のチップを製造する方法としては、ストランドを切断した後に篩い器にかける方法が採用可能であるが、好ましくは、ストランドを冷却水と0.3秒以上接触させた後に切断し、これを、篩穴径が5〜10mmである振動篩器により、振動数1800〜3600rpm、振幅0.75mm〜3mmにて篩い選別することにより、生産性よく製造することができる。
ストランドの冷却に用いられる冷却水の温度は、5〜35℃が好ましく、15〜25℃が更に好ましい。また、ストランドを冷却水と接触させる時間は0.3〜2秒が好ましく、0.5〜1.5秒が更に好ましい。接触時間が短すぎるとストランドが完全に冷却していない状況でのカッテイングとなり、融着形チップ、長尺チップ、斜め切れチップなどのミスカットチップが多く生じるという不都合を生じ、長すぎると上述のミスカットチップの発生はおさえられるが微粉が多く生じたり、冷却水槽設備が長大化し、設備コストが増大するという不都合を生じる。
次に、振動篩機の篩穴径は5〜10mmが好ましく、6〜8mmが更に好ましい。また、振動数は1800〜3600rpmが好ましく、1500〜2000rpmが更に好ましい。また、振動数にもよるが振幅は0.75〜3.0mmが好ましく、1.0〜2.5mmが更に好ましい。
篩穴径、振動数、振幅を上記範囲にすることにより、カッテイングにより発生する融着形チップ、長尺チップ、斜め切れチップなどのミスカットチップ、微粉を最小の篩設備で適正な篩処理をチップに効率よく施すことが出来る。
【0024】
本発明のチップを気力によって配管輸送する場合、配管の直径は通常10〜30mmであり、好ましくは15〜25mmである。配管の直径が大きすぎる場合には気力輸送に必要な気体の量が大きなり、また、ポンプ等の付帯設備も大きくする必要があるので運転上不都合を生じる。また、配管の直径が小さい場合には、チップが配管に閉塞しやすくなる。
【0025】
また、本発明のチップを気力によって配管輸送する場合、輸送配管の半径よりも、長さ又は太さの大きいチップであると、配管内(特に屈曲部)でチップが閉塞し、輸送が出来なくなるトラブルが発生する原因となる。従って、長さ又は太さが輸送配管径以上であるチップの割合がチップ個数として1ppm以下であるものが好ましい。
【0026】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。以下の説明において、部または%は、特に断りがない限り重量基準である。
「固有粘度」:実施例及び比較例により得られたプレポリマー、ポリマーをフェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合液を溶媒として、ウベローデ型粘度計を用いて30℃で測定することにより求めた。
「配管閉塞」:図1に示されるような、内径10mmφの110度のベント部を2カ所有する配管を用いてチップ1Kgを流下させて閉塞の有無を確認した。
「チップの食い込み性」:射出成形機(日精樹脂工業社製「FS−75」)にて、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数120rpm、1次圧時間1.0秒、金型温度80℃で、重量約80gの所定の成形片を射出成形した。その際、射出成形を100回実施し、その各々における材料樹脂の計量時間を計測して、その平均値及び標準偏差を算出し、結果を表1に示した。
「破断伸度」:ASTM D−638により測定した。
「Izod衝撃強度」:JIS−K−6719により測定した。
【0027】
[実施例1]
以下の実施例について説明する。
テレフタル酸1モルに対して1,4−ブタンジオールを1.8モルの割合で両原料を原料供給口1a、1bからスラリー調製槽1に供給し、攪拌装置で混合して調製したスラリー2236重量部/Hr(TPA6.81モル部/Hr、BG12.26モル部/Hr)を温度230℃、圧力78.7kPa(590mmHg)に調整したエステル化反応槽2に連続的に供給すると共に、触媒供給口2iからテトラ−n−ブチルチタネート1.06重量部/Hrを連続的に供給し、攪拌装置による攪拌下に滞留時間3時間としてエステル化反応させて、エステル化反応率97.5%のオリゴマーを得た。
【0028】
エステル化反応により得られたオリゴマーを温度250℃、圧力2.66kPa(20mmHg)に調整した第1重縮合反応槽3に連続的に供給し、攪拌装置の攪拌下に滞留時間2時間で重縮合反応させ、固有粘度0.250dl/gのプレポリマーを得た。そのプレポリマーを温度250℃、圧力0.133kPa(1mmHg)に調整した第2重縮合反応槽4に連続的に供給し、攪拌装置の攪拌下に滞留時間3時間で重縮合反応を更に進めて、固有粘度0.872dl/gのポリマーを得た。そのポリマーを温度250℃、圧力0.133kPa(1mmHg)に調整した第3重縮合反応槽5に連続的に供給し、攪拌装置の攪拌下に滞留時間2時間で重縮合反応を更に進めて、固有粘度1.20dl/gのポリマーを得た。
【0029】
ポリマー抜き出しダイに移送し、ダイスから円柱状にポリマーを押出し、20℃の冷却水で0.9秒間冷却した後、カッターを用いてカットし、100個重量が2.2g、極限粘度[η]1.20のポリブチレンテレフタレート粒状チップを得た。
その後、得られたポリブチレンテレフタレート粒状チップを振動数1800rpm、振幅2.1mm、篩穴径6.5mmの振動篩設備を用いて、選別処理を行った。
【0030】
該粒状チップについて、成形時のチップの食い込み性およびIzod衝撃強度、引っ張り伸度を測定した。
[実施例2]
カッテイングに際しての冷却を10℃の冷却水で0.4秒間冷却した後、カッターを用いてカットした外は、実施例1と同様にして各物性を測定、評価し、結果を表1に示した。
[実施例3]
篩処理に際して、振動数3600rpm、振幅0.75mm、篩穴径5mmの振動篩設備を用いて、選別処理を行ったとした外は、実施例1と同様にして各物性を測定、評価し、結果を表1に示した。
[比較例1〜5]
実施例1で得られた粒状チップに斜め切れチップ、双子、三つ子融着形チップ、長さ10mmL以上のチップ、太さ5mmφ以上のチップ、24メッシュパス微粉を別途表1のように添加した以外は実施例1と同様にして各物性を測定、評価し、結果を表1に示した。
[比較例6]
カッテイングに際しての冷却を40℃の冷却水で0.28秒間冷却した後、カッターを用いてカットした外は、実施例1と同様にして各物性を測定、評価し、結果を表1に示した。
[比較例7]
篩処理に際して、振動数3600rpm、振幅0.75mm、篩穴径10.5mmの振動篩設備を用いて、選別処理を行ったとした外は、実施例1と同様にして各物性を測定、評価し、結果を表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
表1から明らかなように請求範囲内で実施した実施例1〜3は、移送配管でのチップの閉塞がなく、計量時間が短く安定しており、伸度、Izodが高く安定している。
一方請求範囲外で実施した比較例1〜7は、移送配管での閉塞が発生する;計量時間が長くばらつきがある;伸度、Izodがばらつきがある、などのいずれかの欠点を有していた。
【0034】
【発明の効果】
本発明のポリブチレンテレフタレート粒状チップを用いた場合は、コンパウンド、射出成型時の移送配管でのチップ閉塞がない。スクリューへの食い込みが安定し、計量時間が短く安定している。射出成形品の物性が安定している。等の成形作業の安定性向上、成形品物性が安定する効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的な形状のチップの模式図である。
【図2】配管閉塞試験に用いた内径10mmφの110度のベント部を2カ所有する配管の模式図である。
Claims (8)
- 成形ダイから排出させたポリブチレンテレフタレートのストランドを切断して得られたポリブチレンテレフタレーチップであって、
(1)1.5≦(M)≦3.0(但し、Mは粒状チップ100粒当りの重量(g))、
(2)融着形チップの割合がチップ個数として700ppm以下、
(3)切断面角度が60度以下の斜め切れチップの割合がチップ個数として2%以下、
(4)太さ及びまたは長さが5mm以上であるチップの割合がチップ個数として500ppm以下、
であるポリブチレンテレフタレーチップ。 - (5)24メッシュを通過するチップ割合がチップ重量として30ppm以下である請求項1に記載のポリブチレンテレフタレートチップ。
- (6)平均の太さが3mm以下である請求項1又は2に記載のポリブチレンテレフタレートチップ。
- (7)平均の長さが3mm以下である請求項1乃至3のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレートチップ。
- 請求項1乃至4に記載のポリブチレンテレフタレートチップを、配管直径が10〜30mmのチップ輸送配管を用いて気力輸送することを特徴とするチップの配管輸送方法。
- 太さ及びまたは長さが輸送配管径以上であるチップの割合が、チップ個数として1ppm以下である請求項5に記載のチップの配管輸送方法。
- 成形ダイから排出させたポリブチレンテレフタレートのストランドを切断し、切断して得られたチップを篩い機により選別する工程を有するポリブチレンテレフタレートチップの製造方法において、
ストランドを冷却水と0.3秒以上接触させた後に切断し、これを、篩穴径が5〜10mmである振動篩器により、振動数1800〜3600rpm、振幅0.75mm〜3mmにて篩い選別することを特徴とするポリブチレンテレフタレートチップの製造方法。 - ポリブチレンテレフタレートチップが、
(1)1.5≦(M)≦3.0(但し、Mは粒状チップ100粒当りの重量(g))、
(2)融着形チップの割合がチップ個数として700ppm以下、
(3)切断面角度が60度以下の斜め切れチップの割合がチップ個数として2%以下、
(4)太さ及びまたは長さが5mm以上であるチップの割合がチップ個数として500ppm以下、
である請求項7に記載のポリブチレンテレフタレートチップの製造方法。
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