JP2004305300A - 電気湯沸かし器 - Google Patents
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Abstract
【課題】全ての状態において高温で雑菌が存在していないお湯のみを出湯できる安全性が高いものにすること。
【解決手段】湯を沸かして保温する湯沸かし容器2と、湯沸かし容器2を加熱する加熱手段3と、水を収容する給水容器14と、給水容器14の水を湯沸かし容器2に給水する給水手段15と、湯沸かし容器2への給水を監視するための給水監視手段7を有する制御手段とを備え、制御手段5は、給水監視手段7が給水動作状態の場合は湯沸かし容器2からの出湯を抑制する構成とした。この構成により、全ての状態において雑菌が繁殖した水や温度が低下したお湯を出湯することがなくなり、安全なお湯を出湯することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】湯を沸かして保温する湯沸かし容器2と、湯沸かし容器2を加熱する加熱手段3と、水を収容する給水容器14と、給水容器14の水を湯沸かし容器2に給水する給水手段15と、湯沸かし容器2への給水を監視するための給水監視手段7を有する制御手段とを備え、制御手段5は、給水監視手段7が給水動作状態の場合は湯沸かし容器2からの出湯を抑制する構成とした。この構成により、全ての状態において雑菌が繁殖した水や温度が低下したお湯を出湯することがなくなり、安全なお湯を出湯することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は湯沸かし容器と給水容器とを備えた2槽式の電気湯沸かし器に関し、特に、出湯動作に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の電気湯沸かし器としては、水を収納する容器を1個備えた、いわゆる1槽式の電気湯沸かし器が主に用いられていた。そして、この電気湯沸かし器が商用電源に接続されている場合は、沸騰中に出湯したとき沸騰状態の湯が飛散したり、あるいは誤動作して冷たい水の状態のまま導出したりする恐れがあった。そのため常に高温の一定温度で保たれているお湯しか出湯できない電気湯沸かし器が提案されている。この電気湯沸かし器によれば、出湯用モータとこれに直列の出湯スイッチとを、ヒータの開閉を制御する温度調整器に対して並列に接続する回路構成により、湯沸かし途中では出湯を禁止するというものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
近年、消費湯量が多い場合でも途中で湯切れを起こしにくいようにするため、湯沸かし容器とこの湯沸かし容器に自動給水するための水を収納する給水容器とを備えたいわゆる2槽式の電気湯沸かし器が提案されるようになった。この電気湯沸かし器は、湯沸かし容器内の湯が減った場合に給水容器より水を供給し、湯切れを起こさないように満水まで給水し、湯沸かしをするというものである。
【0004】
さらに、出湯動作に関しては、2槽式で湯沸かし途中では出湯を禁止するという電気湯沸かし器が提案されている。この電気湯沸かし器によれば、例えば、給水容器内に数日間放置され雑菌が繁殖した水が、自動的に湯沸かし容器へ給水されても、給水後に湯沸かしをする。従って、湯沸かし途中には出湯スイッチを押しても出湯が不可能なため、雑菌が存在する状態で出湯する恐れがなく、安全なお湯を提供することができるというものであった。
【0005】
【特許文献1】
特公平5−64049号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の2槽式の電気湯沸かし器では、従来の1槽式の電気湯沸かし器と同様に湯沸かし途中に出湯スイッチを押しても出湯できないが、自動給水された水量にもよるが開始直後では出湯スイッチを押すと出湯することがあった。これは、湯沸かし容器内のお湯の温度を検知する温度検知手段が給水による温度低下を検知するのが遅れ、湯沸かしへ移行するまでのわずかな時間は出湯動作を禁止していないためであった。そのため、自動給水を開始直後に使用者が出湯スイッチを押すとわずかながら出湯する恐れがあり、全ての状態において安全なお湯を提供することができないという問題を有していた。
【0007】
また、給水された水量が多いと低温のお湯が出湯してしまい、熱湯を必要とする調理に低温のお湯を用いてしまい調理を台無しにしてしまうという問題があった。
【0008】
本発明は前記従来の課題を解決するもので、高温で雑菌が存在していないお湯のみを出湯できる安全性が高い電気湯沸かし器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気湯沸かし器は、給水容器の水を湯沸かし容器に給水する場合に、前記湯沸かし容器への給水を監視するための給水監視手段を設け、前記給水監視手段が給水動作状態の場合は前記湯沸かし容器からの出湯を抑制するようにした。
【0010】
この構成により、使用者が自動給水を開始直後に出湯スイッチを押しても出湯を禁止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、水を沸かして保温する湯沸かし容器と、前記湯沸かし容器を加熱する加熱手段と、水を収容する給水容器と、前記給水容器の水を前記湯沸かし容器に給水する給水手段と、前記湯沸かし容器への給水を監視するための給水監視手段を有する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記給水監視手段が給水動作状態を検知した場合は湯沸かし容器からの出湯を禁止する構成とした。
【0012】
この構成により、使用者が自動給水を開始直後に出湯スイッチを押しても出湯を禁止することができる。したがって、全ての状態で雑菌が繁殖した水や温度が低下したお湯を出湯することがなくなり、安全なお湯を出湯することができる。また、低温のお湯を注いでしまい調理を台無しにしてしまうことをなくすことができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、特に、請求項1に記載の発明において、表示手段を有し、給水監視手段が給水動作状態を検知すると、前記表示手段に出湯禁止状態であることを表示する構成としたことにより、使用者が出湯可能かどうかを直ぐに確認でき、利便性を向上することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、特に、請求項1または2に記載の発明において、報知手段を有し、給水監視手段が給水動作状態を検知すると、使用者が出湯動作を行うため出湯スイッチを操作すると前記報知手段で無効報知する構成としたことにより、使用者が出湯禁止状態にあることを確認でき、利便性を向上することができる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。
【0016】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における電気湯沸かし器の模式図である。以下、図にしたがって、本実施例の構成とその機能について説明する。
【0017】
1は外郭を構成する本体、2は本体1の内部に設けた収容した水を沸かして保温する湯沸かし容器、3は湯沸かし容器2に当接し、湯沸かし容器2内の水を加熱する加熱手段、4は湯沸かし容器2に当接し、湯沸かし容器2内の水の温度を検知する温度検知手段、5はマイクロコンピュータ(以下、マイコンと記す)からなる制御手段であり、温度検知手段4からの信号が沸騰境界温度未満、例えば、約90℃未満を検知すると加熱手段3を駆動し、加熱し再沸騰させる。
【0018】
また制御手段は沸騰検知手段6および給水監視手段7を有している。沸騰検知手段6は温度検知手段4から得られる温度上昇勾配が所定の温度上昇勾配、例えば、30秒/0.5℃よりも勾配が緩やかになったことで湯沸かし容器2内の水の沸騰を検知し、加熱手段3を停止させる構成としている。また、本実施例の特徴である給水監視手段7は給水管16に設置された流量センサーや給水手段15の動作状況等で、湯沸かし容器2への給水を監視し、給水動作状態の場合は湯沸かし容器2からの出湯動作を禁止する。
【0019】
8は保温中の水を強制的に再加熱させる再加熱手段であり、器体の上部に設けたスイッチを操作することにより作動する。再加熱手段8の信号により、制御手段5は加熱手段3を駆動して水を加熱する。その後、沸騰検知手段6によって沸騰を検知すると加熱手段3を停止する。これにより、沸騰状態に近い高温のお湯が必要なとき容易に高温のお湯が得られ利便性がよくなる。
【0020】
9は使用者が操作して出湯を指示するための出湯スイッチ、10はポンプなどからなる出湯手段で、湯沸かし容器2のお湯は水位管11を介して出湯口12より出湯する。13は水量検知手段であり、水位管11と水位管11に対向して取り付けた赤外線発光素子と受光素子で構成している。そして、湯沸かし容器2と液面が同じになる水位管11の液面レベルを検知することにより、湯沸かし容器の水位を検知する。13aは満水位置に設置した満水検知、13bは湯沸かし容器2の空焚き防止するために加熱手段を停止する位置に設置した給水検知である。
【0021】
14は湯沸かし容器2に給水するための水を収容する給水容器、15は給水容器14の水を給水管16を介して湯沸かし容器2に給水する給水手段で、給水モータなどより構成している。なお、給水容器への給水は給水容器だけを取外して水道の蛇口のところで給水できるようにしている。
【0022】
17は報知手段であり、湯沸かし中や保温中等の動作を表示、報知する。18はLCD、LED等の出湯動作の状態を表示する表示手段で、制御手段5の給水監視手段7が給水動作状態の場合に出湯禁止状態であることを表示する。19は出湯禁止状態の解除スイッチで、解除スイッチ19を押すと給水監視手段7が給水動作状態の場合でも出湯できるようにしている。これにより、湯沸かし容器2の中の水を捨てたいときは解除スイッチを押すだけで容易に捨てることができる。
【0023】
次に、本実施例の回路構成について説明する。
【0024】
図2は本発明の実施例1における電気湯沸かし器の回路図である。図において、20は商用電源、21は直流電源である。また、加熱手段3は湯沸かし容器内の水を加熱する第1の発熱体3aと、第1の発熱体3aよりも加熱電力が小さく主に保温時の加熱手段として用いる第2の発熱体3bと、これに商用電源20と直列に接続したリレー接点3cおよび3dと、このリレー接点3cおよび3dの制御を行うリレーコイル3eおよび3fで構成され、このリレーコイルに電流を流し、前記リレー接点を閉じるようにしている。
【0025】
温度検知手段4は、温度を抵抗値に変換する感温素子4aと、この感温素子4aと抵抗4bとで分圧電圧値をつくり、これを2進符号に変換するAD変換器4cに入力する。AD変換器4cは約30〜120℃の範囲を単位温度幅、たとえば約0.5℃の温度刻みにし、この単位温度上昇するごとの信号を制御手段5に出力している。
【0026】
再加熱手段8は、保温中の水を強制的に再加熱するための入力でスイッチ8aと抵抗8bおよび8cとで構成している。
【0027】
また、報知手段17は、ブザー17aによって沸騰終了などを報知し、LED17bは湯沸かし中に表示し、17cは保温中に表示する。
【0028】
出湯手段10は、湯沸かし容器2内の水を外部に送り出す電動ポンプを駆動するモータ10aと、トランジスタ10bおよびこのトランジスタ10bをオン状態にする信号を出力するロック解除スイッチ10cから構成している。そして、出湯はロック解除スイッチ10cをオンでトランジスタ10bをオンとなるロック解除状態で、出湯スイッチ9がオンの時に出湯できるようになっている。したがって、ロック解除スイッチ10cをオフでトランジスタ10bがオフしたロック状態では出湯スイッチ9をオンにしても出湯できないようになっている。さらに、出湯終了から一定時間、例えば、10秒の間に次の出湯が行われなければトランジスタ10bは再びオフ状態となり出湯スイッチ9をオンするだけでは出湯できないようにしている。
【0029】
水量検知手段13は、赤外線発光素子と受光素子で構成され、満水検知をすると水位検知13aがオンとなり給水が停止し、給水検知をすると水位検知13bがオンとなり給水が開始する。
【0030】
給水手段15は、給水モータ15aとトランジスタ15bより構成している。給水容器14の水を湯沸かし容器2に給水する場合は、トランジスタ15bをオン状態にすることで給水モータ15aを駆動して行う。
【0031】
解除スイッチ19は出湯禁止状態を強制的に解除するための入力でスイッチ19aと抵抗19bおよび19cとで構成している。
【0032】
なお、5はマイコンからなる制御手段である。
【0033】
図3は、本発明の実施例1における電気湯沸かし器の給水湯沸かし動作を示すフローチャートであり、マイコン5に記憶されたプログラムの給水湯沸かし動作を示したものである。以下、自動給水してからの湯沸かし動作について説明する。
【0034】
まず、保温状態から湯沸かし容器2内のお湯が少なくなると、S100で制御手段5は水量検知手段13の検知水量が給水検知13a未満なら、S101で給水モータ15aをオンさせて給水する。給水するとS102で給水監視手段7が給水動作状態を検知すると、制御手段5が湯沸かし容器2からの出湯動作を禁止する。そして、S103で表示手段18に出湯禁止状態であることを表示する。しばらくすると、S104で制御手段5は水量検知手段13の検知水量が給水検知13aに到達すると、S105で給水モータ15aをオフして給水を停止する。そして、S106で加熱手段3をオンし加熱を開始する。S107で沸騰検知をすると、S108で加熱手段3をオフする。そして、S109で湯沸かし動作が終了すると制御手段5が出湯可能状態とする。以降は保温動作を行う。
【0035】
次に、図4は本発明の実施例1における電気湯沸かし器の出湯動作を示すフローチャートである。以下、この動作を説明する。
【0036】
まず、S200でロック解除スイッチ10cをオンすると、S201で出湯禁止状態ならば、S202でブザー14aに無効報知をする。つまり、給水動作状態または加熱手段2による加熱中の場合は、ロック解除スイッチ10cをオンしても受付けないし、出湯することもできない。
【0037】
次に、S201で出湯禁止状態でなく出湯可能状態ならば、S203でブザー14aに受付け報知し、S204で出湯スイッチ9をオンすると出湯する。
【0038】
以上述べたように、本実施例によれば、常に雑菌に汚染されている恐れのあるお湯を使わずにすみ、安全性の高いものにすることができる。
【0039】
なお、出湯禁止状態にある場合でも、解除スイッチ19をオンすると出湯動作を可能にするようにしても良い。これにより、湯沸かし容器2内の低温のお湯または水を捨てたいとき容易に出湯して捨てることができるので利便性をよくすることができる。
【0040】
以上のように本実施例において、給水動作状態の場合は出湯動作を禁止することで、安全で使い勝手の良いものにすることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、請求項1〜3に記載の発明によれば、全ての状態において高温で雑菌が存在していないお湯のみを出湯できる安全性が高いものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電気湯沸かし器のブロック図
【図2】同電気湯沸かし器の回路図
【図3】同電気湯沸かし器の給水湯沸かし動作を示すフローチャート
【図4】同電気湯沸かし器の出湯動作を示すフローチャート
【符号の説明】
2 湯沸かし容器
3 加熱手段
5 マイコン(制御手段)
7 給水監視手段
9 出湯スイッチ
14 給水容器
15 給水手段
17 報知手段
18 表示手段
【発明の属する技術分野】
本発明は湯沸かし容器と給水容器とを備えた2槽式の電気湯沸かし器に関し、特に、出湯動作に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の電気湯沸かし器としては、水を収納する容器を1個備えた、いわゆる1槽式の電気湯沸かし器が主に用いられていた。そして、この電気湯沸かし器が商用電源に接続されている場合は、沸騰中に出湯したとき沸騰状態の湯が飛散したり、あるいは誤動作して冷たい水の状態のまま導出したりする恐れがあった。そのため常に高温の一定温度で保たれているお湯しか出湯できない電気湯沸かし器が提案されている。この電気湯沸かし器によれば、出湯用モータとこれに直列の出湯スイッチとを、ヒータの開閉を制御する温度調整器に対して並列に接続する回路構成により、湯沸かし途中では出湯を禁止するというものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
近年、消費湯量が多い場合でも途中で湯切れを起こしにくいようにするため、湯沸かし容器とこの湯沸かし容器に自動給水するための水を収納する給水容器とを備えたいわゆる2槽式の電気湯沸かし器が提案されるようになった。この電気湯沸かし器は、湯沸かし容器内の湯が減った場合に給水容器より水を供給し、湯切れを起こさないように満水まで給水し、湯沸かしをするというものである。
【0004】
さらに、出湯動作に関しては、2槽式で湯沸かし途中では出湯を禁止するという電気湯沸かし器が提案されている。この電気湯沸かし器によれば、例えば、給水容器内に数日間放置され雑菌が繁殖した水が、自動的に湯沸かし容器へ給水されても、給水後に湯沸かしをする。従って、湯沸かし途中には出湯スイッチを押しても出湯が不可能なため、雑菌が存在する状態で出湯する恐れがなく、安全なお湯を提供することができるというものであった。
【0005】
【特許文献1】
特公平5−64049号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の2槽式の電気湯沸かし器では、従来の1槽式の電気湯沸かし器と同様に湯沸かし途中に出湯スイッチを押しても出湯できないが、自動給水された水量にもよるが開始直後では出湯スイッチを押すと出湯することがあった。これは、湯沸かし容器内のお湯の温度を検知する温度検知手段が給水による温度低下を検知するのが遅れ、湯沸かしへ移行するまでのわずかな時間は出湯動作を禁止していないためであった。そのため、自動給水を開始直後に使用者が出湯スイッチを押すとわずかながら出湯する恐れがあり、全ての状態において安全なお湯を提供することができないという問題を有していた。
【0007】
また、給水された水量が多いと低温のお湯が出湯してしまい、熱湯を必要とする調理に低温のお湯を用いてしまい調理を台無しにしてしまうという問題があった。
【0008】
本発明は前記従来の課題を解決するもので、高温で雑菌が存在していないお湯のみを出湯できる安全性が高い電気湯沸かし器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気湯沸かし器は、給水容器の水を湯沸かし容器に給水する場合に、前記湯沸かし容器への給水を監視するための給水監視手段を設け、前記給水監視手段が給水動作状態の場合は前記湯沸かし容器からの出湯を抑制するようにした。
【0010】
この構成により、使用者が自動給水を開始直後に出湯スイッチを押しても出湯を禁止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、水を沸かして保温する湯沸かし容器と、前記湯沸かし容器を加熱する加熱手段と、水を収容する給水容器と、前記給水容器の水を前記湯沸かし容器に給水する給水手段と、前記湯沸かし容器への給水を監視するための給水監視手段を有する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記給水監視手段が給水動作状態を検知した場合は湯沸かし容器からの出湯を禁止する構成とした。
【0012】
この構成により、使用者が自動給水を開始直後に出湯スイッチを押しても出湯を禁止することができる。したがって、全ての状態で雑菌が繁殖した水や温度が低下したお湯を出湯することがなくなり、安全なお湯を出湯することができる。また、低温のお湯を注いでしまい調理を台無しにしてしまうことをなくすことができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、特に、請求項1に記載の発明において、表示手段を有し、給水監視手段が給水動作状態を検知すると、前記表示手段に出湯禁止状態であることを表示する構成としたことにより、使用者が出湯可能かどうかを直ぐに確認でき、利便性を向上することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、特に、請求項1または2に記載の発明において、報知手段を有し、給水監視手段が給水動作状態を検知すると、使用者が出湯動作を行うため出湯スイッチを操作すると前記報知手段で無効報知する構成としたことにより、使用者が出湯禁止状態にあることを確認でき、利便性を向上することができる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。
【0016】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における電気湯沸かし器の模式図である。以下、図にしたがって、本実施例の構成とその機能について説明する。
【0017】
1は外郭を構成する本体、2は本体1の内部に設けた収容した水を沸かして保温する湯沸かし容器、3は湯沸かし容器2に当接し、湯沸かし容器2内の水を加熱する加熱手段、4は湯沸かし容器2に当接し、湯沸かし容器2内の水の温度を検知する温度検知手段、5はマイクロコンピュータ(以下、マイコンと記す)からなる制御手段であり、温度検知手段4からの信号が沸騰境界温度未満、例えば、約90℃未満を検知すると加熱手段3を駆動し、加熱し再沸騰させる。
【0018】
また制御手段は沸騰検知手段6および給水監視手段7を有している。沸騰検知手段6は温度検知手段4から得られる温度上昇勾配が所定の温度上昇勾配、例えば、30秒/0.5℃よりも勾配が緩やかになったことで湯沸かし容器2内の水の沸騰を検知し、加熱手段3を停止させる構成としている。また、本実施例の特徴である給水監視手段7は給水管16に設置された流量センサーや給水手段15の動作状況等で、湯沸かし容器2への給水を監視し、給水動作状態の場合は湯沸かし容器2からの出湯動作を禁止する。
【0019】
8は保温中の水を強制的に再加熱させる再加熱手段であり、器体の上部に設けたスイッチを操作することにより作動する。再加熱手段8の信号により、制御手段5は加熱手段3を駆動して水を加熱する。その後、沸騰検知手段6によって沸騰を検知すると加熱手段3を停止する。これにより、沸騰状態に近い高温のお湯が必要なとき容易に高温のお湯が得られ利便性がよくなる。
【0020】
9は使用者が操作して出湯を指示するための出湯スイッチ、10はポンプなどからなる出湯手段で、湯沸かし容器2のお湯は水位管11を介して出湯口12より出湯する。13は水量検知手段であり、水位管11と水位管11に対向して取り付けた赤外線発光素子と受光素子で構成している。そして、湯沸かし容器2と液面が同じになる水位管11の液面レベルを検知することにより、湯沸かし容器の水位を検知する。13aは満水位置に設置した満水検知、13bは湯沸かし容器2の空焚き防止するために加熱手段を停止する位置に設置した給水検知である。
【0021】
14は湯沸かし容器2に給水するための水を収容する給水容器、15は給水容器14の水を給水管16を介して湯沸かし容器2に給水する給水手段で、給水モータなどより構成している。なお、給水容器への給水は給水容器だけを取外して水道の蛇口のところで給水できるようにしている。
【0022】
17は報知手段であり、湯沸かし中や保温中等の動作を表示、報知する。18はLCD、LED等の出湯動作の状態を表示する表示手段で、制御手段5の給水監視手段7が給水動作状態の場合に出湯禁止状態であることを表示する。19は出湯禁止状態の解除スイッチで、解除スイッチ19を押すと給水監視手段7が給水動作状態の場合でも出湯できるようにしている。これにより、湯沸かし容器2の中の水を捨てたいときは解除スイッチを押すだけで容易に捨てることができる。
【0023】
次に、本実施例の回路構成について説明する。
【0024】
図2は本発明の実施例1における電気湯沸かし器の回路図である。図において、20は商用電源、21は直流電源である。また、加熱手段3は湯沸かし容器内の水を加熱する第1の発熱体3aと、第1の発熱体3aよりも加熱電力が小さく主に保温時の加熱手段として用いる第2の発熱体3bと、これに商用電源20と直列に接続したリレー接点3cおよび3dと、このリレー接点3cおよび3dの制御を行うリレーコイル3eおよび3fで構成され、このリレーコイルに電流を流し、前記リレー接点を閉じるようにしている。
【0025】
温度検知手段4は、温度を抵抗値に変換する感温素子4aと、この感温素子4aと抵抗4bとで分圧電圧値をつくり、これを2進符号に変換するAD変換器4cに入力する。AD変換器4cは約30〜120℃の範囲を単位温度幅、たとえば約0.5℃の温度刻みにし、この単位温度上昇するごとの信号を制御手段5に出力している。
【0026】
再加熱手段8は、保温中の水を強制的に再加熱するための入力でスイッチ8aと抵抗8bおよび8cとで構成している。
【0027】
また、報知手段17は、ブザー17aによって沸騰終了などを報知し、LED17bは湯沸かし中に表示し、17cは保温中に表示する。
【0028】
出湯手段10は、湯沸かし容器2内の水を外部に送り出す電動ポンプを駆動するモータ10aと、トランジスタ10bおよびこのトランジスタ10bをオン状態にする信号を出力するロック解除スイッチ10cから構成している。そして、出湯はロック解除スイッチ10cをオンでトランジスタ10bをオンとなるロック解除状態で、出湯スイッチ9がオンの時に出湯できるようになっている。したがって、ロック解除スイッチ10cをオフでトランジスタ10bがオフしたロック状態では出湯スイッチ9をオンにしても出湯できないようになっている。さらに、出湯終了から一定時間、例えば、10秒の間に次の出湯が行われなければトランジスタ10bは再びオフ状態となり出湯スイッチ9をオンするだけでは出湯できないようにしている。
【0029】
水量検知手段13は、赤外線発光素子と受光素子で構成され、満水検知をすると水位検知13aがオンとなり給水が停止し、給水検知をすると水位検知13bがオンとなり給水が開始する。
【0030】
給水手段15は、給水モータ15aとトランジスタ15bより構成している。給水容器14の水を湯沸かし容器2に給水する場合は、トランジスタ15bをオン状態にすることで給水モータ15aを駆動して行う。
【0031】
解除スイッチ19は出湯禁止状態を強制的に解除するための入力でスイッチ19aと抵抗19bおよび19cとで構成している。
【0032】
なお、5はマイコンからなる制御手段である。
【0033】
図3は、本発明の実施例1における電気湯沸かし器の給水湯沸かし動作を示すフローチャートであり、マイコン5に記憶されたプログラムの給水湯沸かし動作を示したものである。以下、自動給水してからの湯沸かし動作について説明する。
【0034】
まず、保温状態から湯沸かし容器2内のお湯が少なくなると、S100で制御手段5は水量検知手段13の検知水量が給水検知13a未満なら、S101で給水モータ15aをオンさせて給水する。給水するとS102で給水監視手段7が給水動作状態を検知すると、制御手段5が湯沸かし容器2からの出湯動作を禁止する。そして、S103で表示手段18に出湯禁止状態であることを表示する。しばらくすると、S104で制御手段5は水量検知手段13の検知水量が給水検知13aに到達すると、S105で給水モータ15aをオフして給水を停止する。そして、S106で加熱手段3をオンし加熱を開始する。S107で沸騰検知をすると、S108で加熱手段3をオフする。そして、S109で湯沸かし動作が終了すると制御手段5が出湯可能状態とする。以降は保温動作を行う。
【0035】
次に、図4は本発明の実施例1における電気湯沸かし器の出湯動作を示すフローチャートである。以下、この動作を説明する。
【0036】
まず、S200でロック解除スイッチ10cをオンすると、S201で出湯禁止状態ならば、S202でブザー14aに無効報知をする。つまり、給水動作状態または加熱手段2による加熱中の場合は、ロック解除スイッチ10cをオンしても受付けないし、出湯することもできない。
【0037】
次に、S201で出湯禁止状態でなく出湯可能状態ならば、S203でブザー14aに受付け報知し、S204で出湯スイッチ9をオンすると出湯する。
【0038】
以上述べたように、本実施例によれば、常に雑菌に汚染されている恐れのあるお湯を使わずにすみ、安全性の高いものにすることができる。
【0039】
なお、出湯禁止状態にある場合でも、解除スイッチ19をオンすると出湯動作を可能にするようにしても良い。これにより、湯沸かし容器2内の低温のお湯または水を捨てたいとき容易に出湯して捨てることができるので利便性をよくすることができる。
【0040】
以上のように本実施例において、給水動作状態の場合は出湯動作を禁止することで、安全で使い勝手の良いものにすることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、請求項1〜3に記載の発明によれば、全ての状態において高温で雑菌が存在していないお湯のみを出湯できる安全性が高いものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電気湯沸かし器のブロック図
【図2】同電気湯沸かし器の回路図
【図3】同電気湯沸かし器の給水湯沸かし動作を示すフローチャート
【図4】同電気湯沸かし器の出湯動作を示すフローチャート
【符号の説明】
2 湯沸かし容器
3 加熱手段
5 マイコン(制御手段)
7 給水監視手段
9 出湯スイッチ
14 給水容器
15 給水手段
17 報知手段
18 表示手段
Claims (3)
- 水を沸かして保温する湯沸かし容器と、前記湯沸かし容器を加熱する加熱手段と、水を収容する給水容器と、前記給水容器の水を前記湯沸かし容器に給水する給水手段と、前記湯沸かし容器への給水を監視するための給水監視手段を有する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記給水監視手段が給水動作状態を検知した場合は湯沸かし容器からの出湯を禁止する電気湯沸かし器。
- 表示手段を有し、給水監視手段が給水動作状態を検知すると、前記表示手段に出湯禁止状態であることを表示することを特徴とした請求項1に記載の電気湯沸かし器。
- 報知手段を有し、給水監視手段が給水動作状態を検知すると、使用者が出湯動作を行うため出湯スイッチを操作すると前記報知手段で無効報知することを特徴とした請求項1または2に記載の電気湯沸かし器。
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2003
- 2003-04-03 JP JP2003099999A patent/JP2004305300A/ja active Pending
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