JP2004305175A - アルカリプロテアーゼ - Google Patents

アルカリプロテアーゼ Download PDF

Info

Publication number
JP2004305175A
JP2004305175A JP2003106708A JP2003106708A JP2004305175A JP 2004305175 A JP2004305175 A JP 2004305175A JP 2003106708 A JP2003106708 A JP 2003106708A JP 2003106708 A JP2003106708 A JP 2003106708A JP 2004305175 A JP2004305175 A JP 2004305175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
protease
serine
mass
acid sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003106708A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Sato
剛 佐藤
Mitsuyoshi Okuda
光美 奥田
Shingo Koyama
伸吾 小山
Takafumi Izawa
啓文 伊澤
Toru Kobayashi
徹 小林
Masashi Nomura
昌史 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2003106708A priority Critical patent/JP2004305175A/ja
Priority to DK04008605T priority patent/DK1466970T3/da
Priority to EP04008605A priority patent/EP1466970B1/en
Priority to DE602004018701T priority patent/DE602004018701D1/de
Priority to CN200410045104A priority patent/CN100587065C/zh
Priority to US10/820,712 priority patent/US7405271B2/en
Publication of JP2004305175A publication Critical patent/JP2004305175A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
    • C11D3/16Organic compounds
    • C11D3/38Products with no well-defined composition, e.g. natural products
    • C11D3/386Preparations containing enzymes, e.g. protease or amylase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/52Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from bacteria or Archaea
    • C12N9/54Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from bacteria or Archaea bacteria being Bacillus

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

【課題】複合汚れに対しても優れた洗浄性を有すると共に、耐熱性の向上したアルカリプロテアーゼを提供する。
【解決手段】特定アミノ酸配列の(a)63位、(b)89位、(c)120位、(d)63位及び187位、(e)226位、(f)296位、(g)304位又はこれに相当する位置から選ばれる位置のアミノ酸残基が下記アミノ酸残基;(a)位置:セリン、(b)位置:ヒスチジン、(c)位置:アルギニン、(d)位置:セリン、(e)位置:チロシン、(f)位置:バリン、(g)位置:セリン、であるアルカリプロテアーゼ;これをコードする遺伝子。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は洗浄剤配合酵素として有用なアルカリプロテアーゼ及びそれをコードする遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
産業分野でのプロテアーゼ利用の歴史は古く、衣料用洗剤をはじめとする洗浄剤から繊維の改質剤、皮革処理剤、化粧料、浴剤、食品改質剤或いは医薬品としての利用まで非常に多岐にわたっている。中でも最も工業的に大量に生産されているものが洗剤用プロテアーゼであり、例えば、アルカラーゼ、サビナーゼ(登録商標;ノボザイム)、マクサカル(登録商標;ジェネンコ)、ブラップ(登録商標;ヘンケル)、及びKAP(花王)等が知られている。
【0003】
洗剤中にプロテアーゼを配合する目的は、衣料に付着したタンパク質汚れを分解することであるが、実際の汚れはタンパク質だけでなく皮脂由来の脂質や固体粒子等、有機物と無機物が入り混じった複数の成分を内包する複合汚れであり、このような複合汚れに対する洗浄性の高い洗浄剤が望まれていた。
【0004】
斯かる観点から本発明者らは、高濃度の脂肪酸存在下でも充分なカゼイン分解活性を保持し、タンパク質だけでなく皮脂等の混在する複合汚れに対しても優れた洗浄性を有する分子量約43,000のアルカリプロテアーゼを数種見出し、先に特許出願した(特許文献1参照)。斯かるアルカリプロテアーゼ群は、その分子量、一次構造、酵素学的性質、特に非常に強い酸化剤耐性を有する点で、従来から知られているバチルス属細菌由来のセリンプロテアーゼであるズブチリシンとは異なり、新しいズブチリシンサブファミリーに分類することが提唱されている(非特許文献1参照)。
【0005】
このようなプロテアーゼを洗剤へ配合するためには培養液を濃縮した後に乾燥、造粒の工程があり、また洗剤の保存中における失活も防ぐ必要がある。さらにこのようなプロテアーゼをコードする遺伝子を改変し、比活性や生産量を増加させた変異体の中には変異前に比べ耐熱性が低下するという現象も認められていた。即ち、これらの問題を解決するために酵素の耐熱性を高めることが望まれている。
【0006】
従って、本発明は複合汚れに対しても優れた洗浄性を有すると共に、耐熱性の向上したアルカリプロテアーゼを提供することを目的とする。
【0007】
【特許文献1】
国際公開第99/18218号パンフレット
【非特許文献1】
Saekiら,Biochem.Biophys.Res.Commun., 279, 313−319, 2000
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記アルカリプロテアーゼの特性を保持しつつ、耐熱性の向上した新たな酵素の探索を行ったところ、ある種のアルカリプロテアーゼにおいて、当該アミノ酸配列中の特定位置に特定のアミノ酸残基が必要であることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、配列番号1で示されるアミノ酸配列の(a)63位、(b)89位、(c)120位、(d)63位及び187位、(e)226位、(f)296位、(g)304位又はこれに相当する位置から選ばれる位置のアミノ酸残基が下記アミノ酸残基;
(a)位置:セリン、
(b)位置:ヒスチジン、
(c)位置:アルギニン、
(d)位置:セリン、
(e)位置:チロシン、
(f)位置:バリン、
(g)位置:セリン、
であるアルカリプロテアーゼ、及びそれをコードする遺伝子を提供するものである。
【0010】
また本発明は、該遺伝子を含有するベクター、該ベクターを含有する形質転換体を提供するものである。
【0011】
また本発明は、該アルカリプロテアーゼを含有する洗浄剤組成物を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のアルカリプロテアーゼは、上記のように、配列番号1で示されるアミノ酸配列の(a)63位、(b)89位、(c)120位、(d)63位及び187位、(e)226位、(f)296位、(g)304位又はこれに相当する位置から選ばれる位置のアミノ酸残基が下記アミノ酸残基;
(a)位置:セリン、(b)位置:ヒスチジン、(c)位置:アルギニン、(d)位置:セリン、(e)位置:チロシン、(f)位置:バリン、(g)位置:セリン、であるものである。
【0013】
すなわち、本発明のアルカリプロテアーゼは、配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼにおける前記(a)〜(g)から選ばれる位置のアミノ酸残基又は他種アルカリプロテアーゼのアミノ酸配列の当該位置に相当する位置のアミノ酸残基が特定のアミノ酸残基であるプロテアーゼを意味し、これらは野生型、野生型の変異体或いは人為的に変異を施した変異体であってもよい。
【0014】
ここで、「他種アルカリプロテアーゼ」としては、野生型又は野生型の変異体であってもよく、酸化剤耐性を有し、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)法による分子量が43,000±2,000であることが好ましく、配列番号1に示すアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなるものが挙げられる。特に好ましくは、配列番号1で示されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、pH8以上のアルカリ性領域で作用する、酸化剤耐性を有する、50℃、pH10で10分間処理したとき80%以上の残存活性を示す、ジイソプロピルフルオロリン酸(DFP)及びフェニルメタンスルホニルフルオライド(PMSF)で阻害され、SDS−PAGEによる分子量が43,000±2,000である酵素が挙げられる。ここで、酸化剤耐性を有するとは、当該アルカリプロテアーゼを50mM過酸化水素、5mM塩化カルシウムを含む20mMブリットンロビンソン緩衝液(pH10)中で、30℃、20分間の放置後の残存活性が少なくとも50%以上を保持していることをいう。
【0015】
ここで、「配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼ」としては、KP43〔バチルス エスピーKSM−KP43(FERM BP−6532)由来、国際公開第99/18218号パンフレット〕が挙げられ、「配列番号1で示されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼ」としては、例えばプロテアーゼKP9860(GenBank Accession No.AB046403)[バチルス エスピーKSM−9860(FERM BP−6534)由来、国際公開99/18218号パンフレット]、プロテアーゼ9865(GenBank Accession No.AB084155)[バチルス エスピー KSM−9865(FERM P−1592)由来、特願2002−002653]、プロテアーゼE−1(GenBank Accession No.AB046402)[バチルス No.D−6(FERM P−1592)由来、特開昭49−71191号公報]、プロテアーゼYa(GenBank Accession No.AB046404)[バチルス エスピーY(FERM BP−1029)由来、特開昭61−280268号公報]、プロテアーゼSD521(GenBank Accession No.AB046405)[バチルス SD521(FERM P−11162)由来、特開平3−191781号公報]、プロテアーゼA−1(GenBank Accession No.AB046406)[NCIB12289由来、国際公開第88/01293号パンフレット、]、プロテアーゼA−2[NCIB12513由来、国際公開第98/56927号パンフレット]や、特開2002−218989号報、特開2002−306176号報に記載の変異プロテアーゼ、配列番号1で示されるアミノ酸配列の251位をそれぞれアスパラギン、スレオニン、イソロイシン、バリン、ロイシン及びグルタミンに置換した変異体、256位をそれぞれセリン、グルタミン、アスパラギン、バリン及びアラニンに置換した変異体(特願2001−329472号)、配列番号1で示されるアミノ酸配列の65位をプロリンに置換した変異体、101位をアスパラギンに置換した変異体、273位をイソロイシン、グリシン及びスレオニンにそれぞれ置換した変異体、320位をフェニルアラニン、バリン、スレオニン、ロイシン、イソロイシン及びグリシンにそれぞれ置換した変異体、359位をセリン、ロイシン、バリン、イソロイシン及びグルタミンにそれぞれ置換した変異体、387位をアラニン、リジン、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン及びヒスチジンにそれぞれ置換した変異体(特願2002−304230号)、配列番号1で示されるアミノ酸配列の163位をヒスチジン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン、セリン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、スレオニン及びバリンに置換した変異体、170位をバリン及びロイシンに置換した変異体、171位をアラニン、グルタミン酸、グリシン及びスレオニンに置換した変異体(特願2002−304231号)又はこれらとアミノ酸配列において80%以上、好ましくは87%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上の相同性を有するアルカリプロテアーゼが挙げられる。
【0016】
なお、アミノ酸配列の相同性は、リップマン−パーソン(Lipman−Pearson)法(Science, 227,1435,1985)によって計算される。
【0017】
また、「相当する位置のアミノ酸残基」を特定する方法としては、例えばリップマン−パーソン法等の公知のアルゴリズムを用いてアミノ酸配列を比較し、各アルカリプロテアーゼのアミノ酸配列中に存在する保存アミノ酸残基に最大の相同性を与えることにより行うことができる。プロテアーゼのアミノ酸配列をこのような方法で整列させることにより、アミノ酸配列中にある挿入、欠失にかかわらず、相同アミノ酸残基の各プロテアーゼにおける配列中の位置を決めることが可能である。相同位置は、三次元構造中で同位置に存在すると考えられ、対象のプロテアーゼの特異的機能に関して類似した効果を有することが推定できる。
【0018】
すなわち、上記方法でアミノ酸配列を整列させた図1より、(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列における63位のアミノ酸残基はアスパラギン残基であるが、その位置に相当する位置のアミノ酸残基は、上記の方法を用いることにより、例えばプロテアーゼKP9860においては63位のアスパラギン残基というように特定することができる。当該アミノ酸残基はセリン残基であるのが好ましい。
【0019】
(b)配列番号1で示されるアミノ酸配列における89位のアミノ酸残基はグルタミン残基であるが、ここで、その位置に相当する位置のアミノ酸残基は、上記の方法を用いることにより、例えばプロテアーゼE−1においては88位のグルタミン残基というように特定することができる。当該アミノ酸残基はヒスチジン残基であるのが好ましい。
【0020】
(c)配列番号1で示されるアミノ酸配列における120位のアミノ酸残基はセリン残基であるが、ここで、その位置に相当する位置のアミノ酸残基は、上記の方法を用いることにより、例えばプロテアーゼA−2においては119位のセリン残基というように特定することができる。当該アミノ酸残基は、アルギニン残基であるのが好ましい。
【0021】
(d)配列番号1で示されるアミノ酸配列における63位及び187位のアミノ酸残基は共にアスパラギン残基であるが、ここで、その位置に相当する位置のアミノ酸残基は、上記の方法を用いることにより、例えばプロテアーゼSD−521においては63位のアスパラギン残基及び186位のアスパラギン残基というように特定することができる。当該アミノ酸残基は、共にセリン残基であるのが好ましい。
【0022】
(e)配列番号1で示されるアミノ酸配列における226位のアミノ酸残基はフェニルアラニン残基であるが、ここで、その位置に相当する位置のアミノ酸残基は、上記の方法を用いることにより、例えばプロテアーゼYaにおいては225位のフェニルアラニン残基というように特定することができる。当該アミノ酸残基は、チロシン残基であるのが好ましい。
【0023】
(f)配列番号1で示されるアミノ酸配列における296位のアミノ酸残基はイソロイシン残基であるが、ここで、その位置に相当する位置のアミノ酸残基は、上記の方法を用いることにより、例えばプロテアーゼ9865においては296位のイソロイシン残基というように特定することができる。当該アミノ酸残基は、バリン残基であるのが好ましい。
【0024】
(g)配列番号1で示されるアミノ酸配列における304位のアミノ酸残基はアスパラギン残基であるが、ここで、その位置に相当する位置のアミノ酸残基は、上記の方法を用いることにより、例えばプロテアーゼE−1においては303位のアスパラギン酸残基というように特定することができる。当該アミノ酸残基は、セリン残基であるのが好ましい。
【0025】
プロテアーゼKP43のアミノ酸配列(配列番号1)の(a)63位、(b)89位、(c)120位、(d)63位及び187位、(e)226位、(f)296位、(g)304位に相当する位置及びアミノ酸残基の具体例を、上記「他種アルカリプロテアーゼ」のうちの好適に用いられるもので示す(表1)。
【0026】
【表1】
Figure 2004305175
【0027】
また、本発明アルカリプロテアーゼにおけるアミノ酸残基の(a)〜(g)の選択は、酵素活性及び酵素特性が変化しない限り2個所以上が同時になされていていもよい。2箇所以上が同時になされた場合の好ましい具体例を以下に示す。尚、アミノ酸は3文字表記とし、「+」は1箇所の置換に対し付加された置換を表している。
【0028】
二重置換体の例としては、Asn63Ser+Asn187Ser、Asn63Ser+Ile296Val、Asn187Ser+Ile296Val、Ser120Arg+Phe226Tyr等が挙げられるが、Asn63Ser+Asn187Serが特に好ましい。さらに三重以上の各組合せでもよい。
【0029】
本発明のアルカリプロテアーゼが変異体である場合、変異を施す前のアルカリプロテアーゼ(親アルカリプロテアーゼということがある)としては、「配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるプロテアーゼ」又は上述した「他種アルカリプロテアーゼ」として示したものが該当し、これに目的部位の変異を施すことにより本発明のアルカリプロテアーゼが得られる。例えばプロテアーゼKP43の配列番号1で示されるアミノ酸配列の前記(a)〜(g)より選ばれる位置のアミノ酸残基又は他種アルカリプロテアーゼのアミノ酸配列において当該位置に相当する位置のアミノ酸残基を他のアミノ酸残基に置換することにより得られる。
【0030】
本発明アルカリプロテアーゼは、例えば以下の方法により得ることができる。すなわち、クローニングされた親アルカリプロテアーゼをコードする遺伝子(配列番号2:成熟酵素領域すなわち配列番号1をコードする遺伝子は619番目のコドン以降で示される)に対して変異を施し、得られた変異遺伝子を用いて適当な宿主菌を形質転換し、当該組換え宿主菌を培養し、培養物から採取することにより得られる。親アルカリプロテアーゼをコードする遺伝子のクローニングは、一般的な遺伝子組換え技術を用いればよく、例えば国際公開第99/18218号パンフレット、国際公開第98/56927号パンフレットに記載の方法に従って行えばよい。
【0031】
親アルカリプロテアーゼをコードする遺伝子の変異手段としては、一般的に行われているランダム変異や部位特異的変異の方法がいずれも採用できる。より具体的には、例えばSite−Directed Mutagenesis System Mutan−Super Express Kmキット(タカラ)等を用いて行うことができる。また、リコンビナントPCR(polymerase chain reaction)法(PCR protocols, Academic press, New York, 1990)を用いることによって、遺伝子の任意の配列を他の遺伝子の該任意の配列に相当する配列と置換することが可能である。
【0032】
得られた変異遺伝子を用いた本発明プロテアーゼの生産方法としては、例えば当該変異遺伝子を安定に増幅できるDNAベクターに連結させ宿主菌を形質転換する、或いは当該変異遺伝子を安定に維持できる宿主菌の染色体DNA上に導入させる、等の方法が採用できる。この条件を満たす宿主菌としては例えばバチルス属細菌、大腸菌、カビ、酵母、放線菌などが挙げられ、これらの菌株を用い、資化性の炭素源、窒素源その他必須栄養素を含む培地に接種し、常法に従い培養すればよい。
【0033】
斯くして得られた培養液中からのアルカリプロテアーゼの採取、及び精製は、一般の酵素の採取、及び精製方法に準じて行うことができる。例えば、培養液を遠心分離、又は濾過することで菌体を除き、培養上清液から常法の精製手段により目的酵素を得る。このようにして得られる酵素液は、そのまま用いることもできるが、更に公知の方法により精製、結晶化、粉末化、または顆粒化することもできる。
【0034】
得られた本発明のアルカリプロテアーゼは、酸化剤耐性を有し、高濃度の脂肪酸によるカゼイン分解活性の阻害を受けず、SDS−PAGEによる分子量が43,000±2,000であり、アルカリ性域で活性を有すると共に、親アルカリプロテアーゼに比べ耐熱性の向上が認められるという性質を新に獲得したものである。
従って、本発明のアルカリプロテアーゼは、各種洗剤組成物配合用酵素として有用である。
【0035】
洗浄剤組成物中への本発明品プロテアーゼの配合量は、アルカリプロテアーゼが活性を示す量であれば特に制限されないが、洗浄剤組成物1kg当たり0.1〜5000PUが配合できるが、経済性等を考慮し、500PU以下が好ましい。
【0036】
本発明の洗浄剤組成物は本発明品プロテアーゼ以外に様々な酵素を併用することもできる。例えば、加水分解酵素、酸化酵素、還元酵素、トランスフェラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ、リガーゼ、シンテターゼ等である。このうち、本発明以外のプロテアーゼ、セルラーゼ、ケラチナーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、プルラナーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、グルコシダーゼ、グルカナーゼ、コレステロールオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ等が好ましく、特にプロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、リパーゼが好ましい。プロテアーゼとしては市販のアルカラーゼ、エスペラーゼ、サビナーゼ、エバラーゼ、カンナーゼ(登録商標;ノボザイムズ社)、プロペラーゼ、プラフェクト(登録商標;ジェネンコア社)、またKAP(花王)、等が挙げられる。セルラーゼとしてはセルザイム、ケアザイム(登録商標;ノボザイムズ社)、またKAC、特開平10−313859号公報記載のバチルス・エスピーKSM−S237株が生産するアルカリセルラーゼ、特願2002−116553号公報記載の変異アルカリセルラーゼ(以上、花王)等が挙げられる。アミラーゼとしてはターマミル、デュラミル(登録商標;ノボザイムズ社)、プラスター(登録商標;ジェネンコア社)、またKAM(花王)、等が挙げられる。リパーゼとしてはリポラーゼ、リポラーゼウルトラ(登録商標;ノボザイムズ社)が挙げられる。
【0037】
洗浄剤組成物中で本発明品プロテアーゼ以外のプロテアーゼを併用する場合の配合量は、洗浄剤組成物1kg当たり0.1〜500PUが好ましい。セルラーゼを併用する場合は、特開平10−313859号公報の段落〔0020〕に記載の酵素活性測定方法より決定される単位(KU)に基づき、洗浄剤組成物1kg当たり300〜3000000KUが好ましい。
【0038】
またアミラーゼを併用する場合は、特開平11−43690号公報の段落〔0040〕記載のアミラーゼ活性測定方法より決定される単位(IU)に基づき、洗浄剤組成物1kg当たり50〜500000IUが好ましい。
【0039】
さらにリパーゼを併用する場合は、特表平8−500013号公報の実施例1記載のリパーゼ活性測定方法より決定される単位(LU)づき、洗浄剤組成物1kg当たり10000〜1000000LUが好ましい。
【0040】
本発明の洗浄剤組成物には公知の洗浄剤成分を配合することができ、当該公知の洗浄剤成分としては、例えば次のものが挙げられる。
【0041】
(1)界面活性剤
界面活性剤は洗浄剤組成物中0.5〜60質量%配合され、特に粉末状洗浄剤組成物については10〜45質量%、液体洗浄剤組成物については20〜50質量%配合することが好ましい。また本発明洗浄剤組成物が漂白剤、または自動食器洗浄機用洗剤である場合、界面活性剤は一般に1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%配合される。
【0042】
本発明洗浄剤組成物に用いられる界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤の1種または組み合わせを挙げることが出来るが、好ましくは陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤である。
【0043】
陰イオン性界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルコールの硫酸エステル塩、炭素数8〜20のアルコールのアルコキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩又は脂肪酸塩が好ましい。本発明では特に、アルキル鎖の炭素数が10〜14の、より好ましくは12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましく、対イオンとしては、アルカリ金属塩やアミン類が好ましく、特にナトリウム及び/又はカリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンが好ましい。
【0044】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)エーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーが好ましい。特に、非イオン性界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを4〜20モル付加した〔HLB値(グリフィン法で算出)が10.5〜15.0、好ましくは11.0〜14.5であるような〕ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
【0045】
(2)二価金属イオン捕捉剤
二価金属イオン捕捉剤は0.01〜50質量%、好ましくは5〜40質量%配合される。本発明洗浄剤組成物に用いられる二価金属イオン捕捉剤としては、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、オルソリン酸塩などの縮合リン酸塩、ゼオライトなどのアルミノケイ酸塩、合成層状結晶性ケイ酸塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、クエン酸塩、イソクエン酸塩、ポリアセタールカルボン酸塩などが挙げられる。このうち結晶性アルミノケイ酸塩(合成ゼオライト)が特に好ましく、A型、X型、P型ゼオライトのうち、A型が特に好ましい。合成ゼオライトは、平均一次粒径0.1〜10μm、特に0.1〜5μmのものが好適に使用される。
【0046】
(3)アルカリ剤
アルカリ剤は0.01〜80質量%、好ましくは1〜40質量%配合される。粉末洗剤の場合、デンス灰や軽灰と総称される炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、並びにJIS1号、2号、3号などの非晶質のアルカリ金属珪酸塩が挙げられる。これら無機性のアルカリ剤は洗剤乾燥時に、粒子の骨格形成において効果的であり、比較的硬く、流動性に優れた洗剤を得ることができる。これら以外のアルカリとしてはセスキ炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられ、またトリポリリン酸塩などのリン酸塩もアルカリ剤としての作用を有する。また、液体洗剤に使用されるアルカリ剤としては、上記アルカリ剤の他に水酸化ナトリウム、並びにモノ、ジ又はトリエタノールアミンを使用することができ、活性剤の対イオンとしても使用できる
【0047】
(4)再汚染防止剤
再汚染防止剤は0.001〜10質量%、好ましくは1〜5質量%配合される。本発明洗浄剤組成物に用いられる再汚染防止剤としてはポリエチレングリコール、カルボン酸系ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。このうちカルボン酸系ポリマーは再汚染防止能の他、金属イオンを捕捉する機能、固体粒子汚れを衣料から洗濯浴中へ分散させる作用がある。カルボン酸系ポリマーはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのホモポリマーないしコポリマーであり、コポリマーとしては上記モノマーとマレイン酸の共重合したものが好適であり、分子量が数千〜10万のものが好ましい。上記カルボン酸系ポリマー以外に、ポリグリシジル酸塩などのポリマー、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、並びにポリアスパラギン酸などのアミノカルボン酸系のポリマーも金属イオン捕捉剤、分散剤及び再汚染防止能を有するので好ましい。
【0048】
(5)漂白剤
例えば過酸化水素、過炭酸塩などの漂白剤は1〜10質量%配合するのが好ましい。漂白剤を使用するときは、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)や特開平6−316700号公報記載などの漂白活性化剤(アクチベーター)を0.01〜10質量%配合することができる。
【0049】
(6)蛍光剤
本発明洗浄剤組成物に用いられる蛍光剤としてはビフェニル型蛍光剤(例えばチノパールCBS−Xなど)やスチルベン型蛍光剤(例えばDM型蛍光染料など)が挙げられる。蛍光剤は0.001〜2質量%配合するのが好ましい。
【0050】
(7)その他の成分
本発明品洗浄剤組成物には、衣料用洗剤の分野で公知のビルダー、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩など)、抑泡剤(シリコーンなど)、香料、その他の添加剤を含有させることができる。
【0051】
本発明の洗浄剤組成物は、上記方法で得られた本発明品プロテアーゼ及び上記公知の洗浄成分を組み合わせて常法に従い製造することができる。洗剤の形態は用途に応じて選択することができ、例えば液体、粉体、顆粒、ペースト、固形などにすることができる。
【0052】
斯くして得られる本洗浄剤組成物は、衣料洗浄剤、漂白剤、硬質表面洗浄用洗浄剤、排水管洗浄剤、義歯洗浄剤、医療器具用の殺菌洗浄剤などとして使用することができる。
【0053】
【実施例】
実施例1
バチルス エスピーKSM−KP43株由来のアルカリプロテアーゼの変異体であるPhe46Leu、Tyr195Gly、またはPhe46Leu+Tyr195Glyは比活性向上に非常に有効であることが判っている(特開2002−218989号公報)。しかし、これらの変異体を70℃で15分間処理すると親アルカリプロテアーゼは処理前に比べ70−80%の残存活性を有するが比活性向上変異体の残存活性は、5−25%まで低下することが認められた。そこでこれら変異体の遺伝子にランダム変異を与え、耐熱性の向上する変異体を取得した。即ち、変異体の構造遺伝子約2kbをpKF18k(タカラ)に導入して鋳型DNAとし(30ng)、Taqポリメラーゼ(2.5U)、BcaBEST Sequencing primer RV−M 及び BcaBEST Sequencing primer M13−47(タカラ;20pmoLずつ)、各dNTP(20pmoLずつ)、Takara Taq添付反応バッファー、適当量の硫酸マンガン及びジメチルスルフォキシドを用いPCRを行った。PCRの条件は、94℃で1分間鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分間、55℃で2分間、72℃で3分間を1サイクルとし30サイクル反応させた後、72℃、10分間放置した。
【0054】
変異導入後のPCR産物をHigh Pure PCR Production Purification キット(ロッシュ)にて精製し、100μLの滅菌水で溶出した。得られた約2kbのDNA断片BamHI、XbaI(ロッシュ)により切断した後、同じ酵素で処理しておいたpKF18kと混合し、DNA Ligation キット(ver.2:タカラ)にて16℃、12時間結合反応を行った。反応液のエタノール沈殿によりDNAを回収し、大腸菌HB101株を形質転換した。形質転換体はスキムミルク及びカナマイシンを含むLB寒天培地上に生育させた。
【0055】
カナマイシン耐性でスキムミルク溶解斑を示すものを選抜し、スキムミルク及びカナマイシンを含むLB培地に接種し、30℃で72時間振盪培養を行った。培養上清の活性は、合成基質法により測定した(後述)。即ち、培養上清について70℃、15分間の処理を施した系と未処理の系の双方について測定し、熱処理後の残存活性を調べた。変異前のプロテアーゼよりも10−50%程度耐熱性の向上した変異体についてはコロニーPCRにより、遺伝子を増幅し、精製した後、Big Dye DNA Sequencing キット(アプライドバイオシステム)を用い、DNA Sequencer 377型(アプライドバイオシステム)にて塩基配列を決定した。その結果、耐熱性向上変異体として63位のアスパラギンがセリン、89位のグルタミンがヒスチジン、120位のセリンがアルギニン、187位のアスパラギンがセリン、226位のフェニルアラニンがチロシン、296位のイソロイシンがバリン、304位のアスパラギンがセリン、63位及び187位のアスパラギンがセリンにそれぞれ置換された変異体が取得された。
【0056】
実施例2
実施例1で得られた耐熱性向上に効果のあった変異点を配列番号1に示すプロテアーゼKP43へそれぞれ導入し、耐熱性の評価を行うために部位特異的変異を行った。
変異導入用鋳型プラスミドの作製は、pKF18kのマルチクローニングサイト中のBamHI、XbaI切断部位に、プロテアーゼKP43をコードする遺伝子(配列番号2)を導入することにより構築した。
【0057】
部位特異的変異導入用PCRにはTakara LA Taq(タカラ)を用いた。5’末端をリン酸化したセレクションプライマー(Mutan Super Express Kmキット添付)及びプライマー1〜7(配列番号3〜9)の各変異導入用プライマーを各々20pmoL及び鋳型プラスミド30ngを用い変異導入PCRを行った。反応条件は94℃で1分間鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で4分間を1サイクルとし、これを30サイクル行った。得られたPCR断片を精製してこれをプライマーとし、鋳型プラスミド30ngとLA Taqを用いて再度PCRを行った。反応条件は94℃で1分間、55℃で2分間、72℃で4分間を1サイクルとし、これを30サイクル行った。得られたPCR産物を精製し、ライゲーション反応を行った後、大腸菌MV1184株を形質転換することにより、変異導入プラスミドを得た。得られたプラスミドのアルカリプロテアーゼ遺伝子に関して塩基配列を決定し、変異部位を確認した。
また、各変異の組合せは、上記変異体を基にプライマー1〜7を用いてPCRを行うことで二重変異体を作製した。
【0058】
次いで変異の導入されたアルカリプロテアーゼの生産並びに評価を行うのに適した系としてバチルス属細菌内で複製可能であるpHA64(特開2000−287687号公報:プロモーター64の下流にBamHI、XbaI切断部位を有する)とバチルス エスピー KSM−9865株(FERM P−18566)を選抜した。そこで得られた各変異導入プラスミドをBamHI、XbaIにて処理し、同酵素にて処理したpHA64を混合した後、DNA Ligation キット (ver.2:タカラ)により、結合反応を行った。エタノール沈殿により、リガーゼ反応液からDNAを回収し,以後の形質転換用のDNAとした。
【0059】
KSM−9865株の形質転換体をスキムミルク含有アルカリ寒天培地[スキムミルク(ディフコ)1%(w/v)、バクトトリプトン(ディフコ)1%、酵母エキス(ディフコ)0.5%、塩化ナトリウム1%、寒天1.5%、炭酸ナトリウム0.05%、テトラサイクリン15ppm]に生育させ、ハローの形成状況により、変異プロテアーゼ遺伝子導入の有無を判定した。形質転換体は、5mLの種母培地[6.0%(w/v)ポリペプトンS、0.05%酵母エキス、1.0%マルトース、0.02%硫酸マグネシウム7水和物、0.1%リン酸2水素カリウム、0.25%炭酸ナトリウム、30ppmテトラサイクリン]に植菌し、30℃で16時間振盪培養を行った。次いで30mLの主培地[8%ポリペプトンS、0.3%酵母エキス、10%マルトース、0.04%硫酸マグネシウム7水和物、0.2%リン酸2水素カリウム、1.5%無水炭酸ナトリウム、30ppmテトラサイクリン]に種母培養液を1%(v/v)植菌し、30℃で3日間振盪培養を行った。
【0060】
実施例3
それぞれの培養上清について50mMホウ酸緩衝液(pH10.5:2mM塩化カルシウム添加または無添加)、50mMトリス塩酸緩衝液(pH7:2mM塩化カルシウム添加)あるいは2mM塩化カルシウム水溶液内で60〜80℃で10分間処理し、残存活性をカゼイン法にて測定した。熱処理前の活性に対する活性残存率を求めると、いずれの変異体においてもそれぞれの条件下で親アルカリプロテアーゼの活性残存率よりも上回り、耐熱性の向上が確認された。結果の一例を図2及び3に各プロテアーゼの一定温度下での活性半減期(残存活性が50%となるまでの時間)として表したが、いずれの場合においても半減時間は親アルカリプロテアーゼの1.2〜7倍まで上昇することが判った。
【0061】
上記変異により得られる、アルカリプロテアーゼ変異体は耐熱性向上を示す以外は親アルカリプロテアーゼの特性、すなわち、酸化剤耐性を有し、高濃度の脂肪酸によるカゼイン分解活性の阻害を受けず、SDS−PAGEにより認められる分子量が43,000±2,000であり、アルカリ性域で活性を有する性質を保持していることを確認した。
【0062】
参考例
<プロテアーゼ活性測定法(合成基質法)>
0.05mLの6mM合成基質(Glt−Ala−Ala−Pro−Leu−pNA:ペプチド研究所)を含む100mMホウ酸緩衝液(pH10.5)に0.05mLの酵素液を添加し反応を開始した。反応はマイクロプレートリーダー(iEMS reader MF:ラブシステムズ)内にて行い、30℃、15分間恒温した。活性は414nmにおける吸光度の増加を指標とし、プロテアーゼ1単位は上記条件下において1分間に吸光度が0.001増加する酵素量とした。
【0063】
<プロテアーゼ活性測定法(カゼイン法)>
カゼイン(ハンマーステイン氏法:メルク)1%(w/v)を含む50mMホウ酸緩衝液(pH10.5)1mLを30℃、5分間恒温した後、0.1mLの酵素液を添加し反応を開始した。15分間反応させた後、2mLの反応停止液(0.11Mトリクロロ酢酸/0.22M酢酸ナトリウム/0.33M酢酸)を加えた。室温で30分間放置し、沈殿物をワットマンNo1濾紙を用いて濾過した。分解産物はLowryらの方法により定量した。即ち、0.5mLの濾液に2.5mLのアルカリ性銅溶液(1%ロッシェル塩:1%硫酸銅・5水和物:2%炭酸ナトリウム/0.1N水酸化ナトリウム溶液=1:1:100)を加え、30℃で10分間恒温した後、0.25mLのフェノール試薬[市販のフェノール試薬(関東化学)を脱イオン水にて2倍に希釈した溶液]を添加、よく攪拌し、30℃で30分間放置した。その後、660nmにおける吸光度を測定した。プロテアーゼ1単位(1PU)は、上記反応条件下において1分間に1mmoLのチロシンに相当する酸可溶性タンパク質を生成するのに必要な酵素量とした。
【0064】
実施例4
(1)洗剤の調製
撹拌翼を有した1mの混合槽に水465kgを加え、水温が55℃に達した後に40%(w/v)ポリアクリル酸ナトリウム水溶液135kgを添加した。15分間撹拌した後に、炭酸ナトリウム120kg、硫酸ナトリウム60kg、亜硫酸ナトリウム9kg、蛍光染料3kgを添加した。更に15分間撹拌した後に、ゼオライト300kgを添加し、30分間撹拌して均質なスラリーを得た(スラリー中の水分は50質量%)。このスラリーを噴霧乾燥塔の塔頂付近に設置した圧力噴霧ノズルから噴霧することでベース顆粒を得た(噴霧乾燥塔に供給する高温ガスは塔下部より温度が225℃で供給し、塔頂より105℃で排出)。
【0065】
次にレディゲミキサー(松阪技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記ベース顆粒100質量部を投入し、主軸(150rpm)の攪拌下、非イオン性界面活性剤20質量部、直鎖アルキル(炭素数10〜13)ベンゼンスルホン酸ナトリウム22質量部、脂肪酸(炭素数14〜18)ナトリウム4質量部、ポリエチレングリコール2質量部、水4質量部の混合液を3分間で投入し、その後5分間攪拌を行った。更にこのミキサーに結晶性ケイ酸ナトリウム20質量部とゼオライト10質量部を投入し、表面被覆を行い洗剤ベースを得た。
洗剤ベース99質量%に本発明品プロテアーゼ粒子0.5質量%、及び香料0.5質量%を混合して最終粒状洗剤Aを得た。
【0066】
(2)使用した原料
非イオン性界面活性剤:エチレンオキサイド平均付加モル数が8.5のエマルゲン108KM(花王(株)製)
ポリアクリル酸ナトリウム水溶液:平均分子量10000(特公平2−24283号公報の実施例に記載の方法に従って製造した)
炭酸ナトリウム:デンス灰(セントラル硝子(株)製)
ゼオライト:平均粒径が3.5μmのゼオライト4A型(東ソー(株)製)
ポリエチレングリコール:K−PEG6000(平均分子量8500,花王(株)製)
結晶性ケイ酸ナトリウム:粉末SKS−6(ヘキストトクヤマ(株)製)
本発明品プロテアーゼ粒子:表2記載の本発明アルカリプロテアーゼの各精製標品から特開昭62−257990号公報の実施例1に記載の方法に基づき調製した造粒物(6PU/g)
蛍光染料:チノパールCBS−X(チバガイギー社製)
【0067】
実施例5
(1)洗剤の調製
まず固形分50質量%のスラリーを熱風温度250℃で噴霧乾燥し、ポリアクリル酸ナトリウム(質量平均分子量10000)7質量%、炭酸ナトリウム26質量%、硫酸ナトリウム20質量%、塩化ナトリウム6質量%、蛍光染料0.5質量%、ゼオライト40質量%、水0.5質量%のベース顆粒を得た。
【0068】
次にレディゲミキサー(松阪技研(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記ベース顆粒100質量部を投入し、主軸(150rpm)の攪拌下、非イオン性界面活性剤20質量部、直鎖アルキル(炭素数10〜13)ベンゼンスルホン酸ナトリウム22質量部、脂肪酸(炭素数14〜18)ナトリウム4質量部、ポリエチレングリコール2質量部、水4質量部の混合液を3分間で投入し、その後5分間攪拌を行った。更にこのミキサーに結晶性ケイ酸ナトリウム20質量部とゼオライト10質量部を投入し、表面被覆を行い洗剤ベースを得た。
【0069】
洗剤ベース95質量%に漂白剤粒子2.8質量%、漂白活性剤粒子1.2質量%、本発明品プロテアーゼ粒子0.5質量%、及び香料0.5質量%を混合して最終粒状洗剤Bを得た。
【0070】
(2)使用した原料
非イオン性界面活性剤:エチレンオキサイド平均付加モル数が8.5のエマルゲン108KM(花王(株)製)
ポリアクリル酸ナトリウム水溶液:平均分子量10000(特公平2−24283号公報の実施例に記載の方法に従って製造した)
炭酸ナトリウム:デンス灰(セントラル硝子(株)製)
ゼオライト:平均粒径が3.5μmのゼオライト4A型(東ソー(株)製)
ポリエチレングリコール:K−PEG6000(平均分子量8500,花王(株)製)
結晶性ケイ酸ナトリウム:SKS−6(ヘキストトクヤマ(株)製)
本発明品プロテアーゼ粒子:表2記載の本発明アルカリプロテアーゼの各精製標品から特開昭62−257990号公報の実施例1に記載の方法に基づき調製した造粒物(6PU/g)
蛍光染料:チノパールCBS−X(チバガイギー社製)
漂白剤粒子:炭酸ナトリウム・過酸化水素付加物(特開2000−256699号公報の段落〔0019〕記載の漂白剤粒子と同様にして得た)
漂白活性剤粒子:ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの造粒物(特開2000−256699号公報の段落〔0018〕記載の漂白活性剤粒子と同様にして得た)
【0071】
実施例6
表2に示す液体洗浄剤組成物(洗剤C、及び洗剤D)を調製した。
【0072】
【表2】
Figure 2004305175
【0073】
1)炭素数12〜14の2級アルコール由来のアルキル基を有するポリオキシエチレン(平均7モル付加)アルキルエーテル(ソフタノール70、日本触媒化学工業製)
2)炭素数12〜14の2級アルコール由来のアルキル基を有するポリオキシエチレン(平均12モル付加)アルキルエーテル(ソフタノール120、日本触媒化学工業製)
3)炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均5モル、POを平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの
4)ポリオキシエチレンラウリルエーテル、EOを平均8モル付加させたもの
5)ポリオキシエチレンラウリルエーテル、EOを平均11.5モル付加させたもの
6)ナローレンジポリオキシエチレンアルキル(sec−C12/C13)エーテル
7)炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
8)アミド/エーテル変性シリコーンポリマー(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製、BY16−906)
9)特開平10−60476号公報の11頁6行〜13行に記載の方法で合成したフェノキシポリエチレングリコール、アクリル酸、マレイン酸共重合体(質量平均分子量10000、固形分51.2%)
10)ペンテン/マレイン酸(50/50モル比)コポリマーのナトリウム塩(質量平均分子量7000)
11)表2記載の本発明アルカリプロテアーゼの各精製標品(15PU/mL)
【0074】
実施例7
下記の表3に示す組成のうち、過炭酸ナトリウムと炭酸ナトリウム(デンス灰)を攪拌混合しながら、ポリアクリル酸ナトリウム40%水溶液、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、又は非イオン性界面活性剤、又はラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを添加した。次いで特開昭62―257990号公報の実施例1に記載の方法に基づき調製した本発明のアルカリプロテアーゼ粒子を添加し、全体的に均一になる程度攪拌することにより、漂白剤を調製した。
【0075】
【表3】
Figure 2004305175
【0076】
1)粒経500〜700μm
2)炭素数12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
3)ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基の炭素数12〜14、EO平均付加モル数12)
4)平均分子量8,000
5)表2記載の本発明アルカリプロテアーゼの各精製標品から特開昭62−257990号公報の実施例1に記載の方法に基づき調製した造粒物(6PU/g)
【0077】
実施例8
下記の表4に示す全自動食器洗浄機用洗浄剤組成物(洗剤G、及びH)を調製した。
【0078】
【表4】
Figure 2004305175
【0079】
1)ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体(平均分子量2,000)
2)炭素数12〜14のsec−アルコールのエチレンオキサイド7モル、及びプロピレンオキサイド8.5モル付加物
3)JIS 2号珪酸ナトリウム
4)アクリル酸−マレイン酸共重合体
5)デュラミル60T(登録商標;ノボザイムズ社製)
6)表2記載の本発明アルカリプロテアーゼの各精製標品から特開昭62−257990号公報の実施例1に記載の方法に基づき調製した造粒物(6PU/g)
【0080】
実施例9
下記の表5に示す各成分を用い、硬質表面用洗浄剤組成物(洗剤J)を得た。
【0081】
【表5】
Figure 2004305175
【0082】
1)ポリオキシエチレン(EOP=4)アルキル(C12)エーテル硫酸エステルナトリウム
2)ポリオキシエチレン(EOP=8)アルキル(C12)エーテル
3)アルキル(C12)ポリグルコシド(縮合度1.3)
4)モノ長鎖第3級アルキル(C12)ジメチルアミンオキシド
5)アルキル(C12)ヒドロキシジメチルスルホベタイン
6)分子量10000
7)表2記載の本発明アルカリプロテアーゼの各精製標品(15PU/mL)
【0083】
実施例10
前記洗剤A(実施例2参照)を用いて下記表6記載の粒状洗剤を得た。
【0084】
【表6】
Figure 2004305175
【0085】
1)表2記載の本発明アルカリプロテアーゼの各精製標品から特開昭62−257990号公報の実施例1に記載の方法に基づき調製した造粒物(6PU/g)
2)特開平5−25492号公報に記載のプロテアーゼK−16を特開昭62−257990号公報の実施例1に記載の方法に基づき、5PU/gとしたもの
3)KAC−500(登録商標;花王(株)製)
4)リポラーゼ100T(登録商標;ノボザイムズ社製)
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、高濃度の脂肪酸存在下でも活性を有し、タンパク質だけでなく皮脂等の混在する複合汚れに対しても優れた洗浄性を有すると共に、耐熱性の高いアルカリプロテアーゼを提供できる。
【0087】
【配列表】
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175
Figure 2004305175

【図面の簡単な説明】
【図1】配列番号1で示されるアミノ酸配列と80%以上の相同性を有するプロテアーゼのアミノ酸配列を整列させた図である。
【図2】本発明アルカリプロテアーゼのホウ酸緩衝液(pH10,50mM)中、70℃、10分間処理時の耐熱性の向上を示す図である。
【図3】本発明アルカリプロテアーゼの2mM塩化カルシウム中80℃、10分間処理時の耐熱性の向上を示す図である。

Claims (7)

  1. 配列番号1で示されるアミノ酸配列の(a)63位、(b)89位、(c)120位、(d)63位及び187位、(e)226位、(f)296位、(g)304位又はこれに相当する位置から選ばれる位置のアミノ酸残基が下記アミノ酸残基;
    (a)位置:セリン、
    (b)位置:ヒスチジン、
    (c)位置:アルギニン、
    (d)位置:セリン、
    (e)位置:チロシン、
    (f)位置:バリン、
    (g)位置:セリン、
    であるアルカリプロテアーゼ。
  2. 配列番号1で示されるアミノ酸配列又はこれと80%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼにおいて、配列番号1で示されるアミノ酸配列の(a)63位、(b)89位、(c)120位、(d)63位及び187位、(e)226位、(f)296位、(g)304位又はこれに相当する位置から選ばれる位置のアミノ酸残基が下記アミノ酸残基;
    (a)位置:セリン、
    (b)位置:ヒスチジン、
    (c)位置:アルギニン、
    (d)位置:セリン、
    (e)位置:チロシン、
    (f)位置:バリン、
    (g)位置:セリン、
    であるアルカリプロテアーゼ。
  3. 請求項1又は2記載のアルカリプロテアーゼをコードする遺伝子。
  4. 請求項3記載の遺伝子を含有する組換えベクター。
  5. 請求項4記載のベクターを含有する形質転換体。
  6. 宿主が微生物である請求項5記載の形質転換体。
  7. 請求項1又は2記載のアルカリプロテアーゼを含有する洗浄剤組成物。
JP2003106708A 2003-04-10 2003-04-10 アルカリプロテアーゼ Pending JP2004305175A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003106708A JP2004305175A (ja) 2003-04-10 2003-04-10 アルカリプロテアーゼ
DK04008605T DK1466970T3 (da) 2003-04-10 2004-04-08 Alkalisk protease
EP04008605A EP1466970B1 (en) 2003-04-10 2004-04-08 Alkaline protease
DE602004018701T DE602004018701D1 (de) 2003-04-10 2004-04-08 Alkalische Protease
CN200410045104A CN100587065C (zh) 2003-04-10 2004-04-09 碱性蛋白酶
US10/820,712 US7405271B2 (en) 2003-04-10 2004-04-09 Alkaline protease

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003106708A JP2004305175A (ja) 2003-04-10 2003-04-10 アルカリプロテアーゼ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004305175A true JP2004305175A (ja) 2004-11-04

Family

ID=32866771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003106708A Pending JP2004305175A (ja) 2003-04-10 2003-04-10 アルカリプロテアーゼ

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7405271B2 (ja)
EP (1) EP1466970B1 (ja)
JP (1) JP2004305175A (ja)
CN (1) CN100587065C (ja)
DE (1) DE602004018701D1 (ja)
DK (1) DK1466970T3 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008212084A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Kao Corp アルカリプロテアーゼ
JP2009034062A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Kao Corp アルカリプロテアーゼ
WO2010134435A1 (ja) 2009-05-22 2010-11-25 独立行政法人物質・材料研究機構 強磁性トンネル接合体およびそれを用いた磁気抵抗効果素子
JP2011012219A (ja) * 2009-07-06 2011-01-20 Kao Corp 医療器具の洗浄方法
WO2013154201A2 (en) 2012-04-10 2013-10-17 Kao Corporation Method for improving solubility of alkaline protease
JP2014158428A (ja) * 2013-02-19 2014-09-04 Kao Corp アルカリプロテアーゼの生産方法
US9353334B2 (en) 2010-12-28 2016-05-31 Kao Corporation Method for cleaning medical instrument
EP3061817A1 (en) 2009-04-30 2016-08-31 Kao Corporation Alkaline protease variants
US10717949B2 (en) 2016-06-09 2020-07-21 Kao Corporation Alkaline protease variant
WO2020184410A1 (ja) 2019-03-11 2020-09-17 花王株式会社 変異プロテアーゼ

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU732369B2 (en) * 1997-10-07 2001-04-26 Kao Corporation Alkaline protease
US7368273B2 (en) * 2002-03-22 2008-05-06 Kao Corporation Alkaline protease
EP1794295B1 (en) * 2004-09-21 2011-11-16 Novozymes A/S Subtilases
EP1794296B1 (en) * 2004-09-21 2012-04-18 Novozymes A/S Subtilases
US7473544B2 (en) * 2004-10-08 2009-01-06 Kao Corporation Alkaline protease
US8060492B2 (en) * 2008-11-18 2011-11-15 Yahoo! Inc. System and method for generation of URL based context queries
JP5866015B2 (ja) * 2011-08-26 2016-02-17 アグリカルチュアル リサーチ ディベロプメント エージェンシー(パブリック オーガナイゼーション) 絹ベースの生物活性オリゴペプチド組成物及びその製造方法
DK3470517T3 (da) * 2016-06-09 2024-04-02 Kao Corp Alkalisk protease-variant

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0260299A4 (en) * 1986-02-12 1988-11-24 Genex Corp MUTAGENESIS AND SCREENING PROCESS AND PRODUCT OBTAINED.
US5891701A (en) * 1997-06-12 1999-04-06 Novo Nordisk Biotech Inc. Nucleic acids encoding a polypeptide having protease activity
ATE385254T1 (de) * 1997-08-29 2008-02-15 Novozymes As Proteasevarianten und zusammensetzungen
AU732369B2 (en) 1997-10-07 2001-04-26 Kao Corporation Alkaline protease
AU2001291649A1 (en) * 2000-10-02 2002-04-15 Novozymes A/S Nucleic acids encoding polypeptides having proteolytic activity
US6803222B2 (en) * 2000-11-22 2004-10-12 Kao Corporation Alkaline proteases
US7101698B2 (en) * 2002-06-26 2006-09-05 Kao Corporation Alkaline protease

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008212084A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Kao Corp アルカリプロテアーゼ
US8309339B2 (en) 2007-03-06 2012-11-13 Kao Corporation Alkaline protease
JP2009034062A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Kao Corp アルカリプロテアーゼ
EP3061817A1 (en) 2009-04-30 2016-08-31 Kao Corporation Alkaline protease variants
WO2010134435A1 (ja) 2009-05-22 2010-11-25 独立行政法人物質・材料研究機構 強磁性トンネル接合体およびそれを用いた磁気抵抗効果素子
JP2011012219A (ja) * 2009-07-06 2011-01-20 Kao Corp 医療器具の洗浄方法
US9353334B2 (en) 2010-12-28 2016-05-31 Kao Corporation Method for cleaning medical instrument
WO2013154201A2 (en) 2012-04-10 2013-10-17 Kao Corporation Method for improving solubility of alkaline protease
JP2014158428A (ja) * 2013-02-19 2014-09-04 Kao Corp アルカリプロテアーゼの生産方法
US10717949B2 (en) 2016-06-09 2020-07-21 Kao Corporation Alkaline protease variant
WO2020184410A1 (ja) 2019-03-11 2020-09-17 花王株式会社 変異プロテアーゼ

Also Published As

Publication number Publication date
DE602004018701D1 (de) 2009-02-12
CN1570092A (zh) 2005-01-26
US20050026804A1 (en) 2005-02-03
EP1466970B1 (en) 2008-12-31
US7405271B2 (en) 2008-07-29
DK1466970T3 (da) 2009-04-06
EP1466970A1 (en) 2004-10-13
CN100587065C (zh) 2010-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4897186B2 (ja) 変異アルカリセルラーゼ
EP1466962B1 (en) Alkaline protease
JP5202690B2 (ja) アルカリプロテアーゼ
US7776578B2 (en) Alkaline protease
US7163807B2 (en) Nucleic acid sequences encoding modified prepro peptides of an alkaline protease
JP2004000122A (ja) アルカリプロテアーゼ
JP2004305175A (ja) アルカリプロテアーゼ
JP4324363B2 (ja) 変異アルカリプロテアーゼ
JP4787571B2 (ja) アルカリプロテアーゼ
US8309339B2 (en) Alkaline protease
JP2002306176A (ja) アルカリプロテアーゼ
JP4210548B2 (ja) アルカリプロテアーゼ
JP2009034062A (ja) アルカリプロテアーゼ
JP2010273673A (ja) アルカリプロテアーゼ変異体
JP2010273672A (ja) アルカリプロテアーゼ変異体
JP2012228216A (ja) アルカリプロテアーゼ
JP5202716B2 (ja) 変異アルカリセルラーゼ
JP5666816B2 (ja) 変異アルカリセルラーゼ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081007

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081208

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090303