JP2004305060A - コーヒー飲料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】風味劣化がより少ないコーヒー飲料の製造方法を提供することにある。
【解決手段】コーヒー飲料の製造において、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水に溶解あるいは分散した添加剤溶液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れる方法か、あるいはpH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水で溶解あるいは分散させた添加剤溶液と、糖を水で溶解した糖溶液と、乳化剤を含有した乳液と、を加えた混合液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れる方法で、前記pH調整剤として炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウムのいずれか1種類を使用しており、前記抗酸化剤としてL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、トコフェノールのいずれか1種類を使用している。
【選択図】図1
【解決手段】コーヒー飲料の製造において、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水に溶解あるいは分散した添加剤溶液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れる方法か、あるいはpH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水で溶解あるいは分散させた添加剤溶液と、糖を水で溶解した糖溶液と、乳化剤を含有した乳液と、を加えた混合液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れる方法で、前記pH調整剤として炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウムのいずれか1種類を使用しており、前記抗酸化剤としてL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、トコフェノールのいずれか1種類を使用している。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コーヒー飲料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コーヒー飲料の基本的な製造方法としては、図2(a)及び(b)に示す如く、コーヒー豆(1′)を加熱した水(2′)で抽出したコーヒー抽出液(3′)、あるいは、前記コーヒー抽出液(3′)と、水(6′)で糖(8′)を溶解した糖溶液(9′)と、乳化剤を添加した乳液(10′)とを混合した混合液(12)を炭酸水素ナトリウム(重曹)等のpH(水素イオン濃度)調整剤(4′)を用いてpHを上昇させ、仕上げ前に、例えば糖分などを検査し、水(13′)で最終調整して、調合液(16、17)を製造する方法が一般的に実施されている。また、コーヒー豆の抽出時の酸化劣化を防止する為に、L−アスコルビン酸ナトリウムをコーヒー豆(1′)に混ぜた後に加熱した水(2′)で抽出してコーヒー抽出液を作成した以外は、前記と同様にして製造する方法、あるいは、殺菌時及び保存時の劣化を防止する為に、前記pH調整剤(4′)でpHを上昇させる前後にL−アスコルビン酸ナトリウムを添加した以外は、前記と同様にして製造する方法、あるいは、殺菌時の熱劣化を防止する為に、コーヒー抽出液中(3′)にトコフェロールを添加した以外は、前記と同様にして製造する方法等が提案されている(特許文献1及び特許文献2。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−354455号公報
【特許文献2】
特開平3−108446号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記提案されている製造方法は、いずれの方法も、pH調整剤でpHを上昇させる工程中にコーヒー本来の風味が劣化し、味を損ねてしまう欠点を有していた。
【0005】
本発明の課題は、風味劣化がより少ないコーヒー飲料の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、コーヒー飲料の製造において、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水に溶解あるいは分散した添加剤溶液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法である。
【0007】
本発明の請求項2に係る発明は、コーヒー飲料の製造において、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水で溶解あるいは分散させた添加剤溶液と、糖を水で溶解した糖溶液と、乳化剤を含有した乳液と、を加えた混合液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法である。
【0008】
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明において、前記pH調整剤が炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウムのいずれか1種類であることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法である。
【0009】
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明において、前記抗酸化剤がL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、トコフェノールのいずれか1種類であることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のコーヒー飲料の製造方法を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。
【0011】
図1(a)は本発明のコーヒー飲料の製造方法の一実施例を示すフロー図であり、pH調整剤(4)と抗酸化剤(5)の少なくとも一方を水(6)に溶解あるいは分散させた添加剤溶液(7)中に、コーヒー豆(1)を95℃前後に加熱した水(2)で抽出したコーヒー抽出液(3)をゆっくり注ぎ入れた後に、仕上げ前に糖分などをチェックし、その後水(13)で最終調整して調合液(14)を製造する方法であり、(b)は他の実施例を示すフロー図であり、pH調整剤(4)と抗酸化剤(5)の少なくとも一方を水(6)で溶解あるいは分散させた添加剤溶液(7)と、水(6)で糖(8)を溶解した糖溶液(9)と、乳化剤を含有した乳液(10)と、を加えた混合液(11)中に、コーヒー豆(1)を95℃前後に加熱した水(2)で抽出したコーヒー抽出液(3)をゆっくり注ぎ入れた後に、仕上げ前に糖分などをチェックし、その後水(13)で最終調整して調合液(15)を製造する方法である。
【0012】
前記水(2、2′、6、6′、13、13′)は、風味、味などに悪影響を与えないように、純水を用いるのが好ましい。
【0013】
前記pH調整剤(4)は、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウムのいずれか1種類を使用する。調整するpHの範囲は6.5〜7.0が好ましい。
【0014】
前記抗酸化剤(5)は、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、トコフェノールのいずれか1種類を使用する。
【0015】
【実施例】
本発明のコーヒー飲料の製造方法を、具体的な実施例に従って説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0016】
〈実施例1〉
糖(1)として砂糖を使用し、水(2、6、13)として純水を使用し、pH調整剤(4)として重曹を使用し、抗酸化剤(5)としてL−アスコルビン酸ナトリウムを使用して、重曹70gとL−アスコルビン酸ナトリウム50gを純水4kgで溶解した添加剤溶液(7)と、砂糖7kgを純水15kgで溶解した糖溶液(9)と、ミルク18kgに乳化剤70gを加えた乳化剤含有乳液(10)と、を加えた混合液(11)を作成し、その混合液(11)中にコーヒー豆4kgをシャワー温度95℃、シャワー流量150l/hの純水50kgで抽出して得たコーヒー抽出液(3)をゆっくり注ぎ入れ、その後純水(13)で調整する本発明の製造方法で、最終的に100kgの調合液(15)を得た。
【0017】
〈比較例1〉
コーヒー豆4kgをシャワー温度95℃、シャワー流量150l/hの純水50kgで抽出したコーヒー抽出液と、砂糖7kgを純水15kgで溶解した糖溶液と、ミルク18kgに乳化剤70gを加えた乳液と、を混合した混合液を重曹でpH6.9に調整し、その後さらに純水で調整する方法で、最終的に100kgの比較用の調合液を得た。
【0018】
〈比較例2〉
コーヒー豆4kgにL−アスコルビン酸ナトリウム50gを添加後、シャワー温度95℃、シャワー流量150l/hの純水50kgで抽出したコーヒー抽出液と、砂糖7kgを純水15kgで溶解した糖溶液と、ミルク18kgに乳化剤70gを加えた乳液と、を混合した混合液を重曹でpH6.9に調整し、その後さらに純水で調整する方法で、最終的に100kgの比較用の調合液を得た。
【0019】
〈比較例3〉
コーヒー豆4kgをシャワー温度95℃、シャワー流量150l/hの純水50kgで抽出したコーヒー抽出液と、砂糖7kgを純水15kgで溶解した糖溶液と、ミルク18kgに乳化剤70gを加えた乳液と、を混合した混合液を重曹でpH6.9に調整したものにL−アスコルビン酸ナトリウム50gを添加後、さらに純水で調整する方法で、最終的に100kgの比較用の調合液を得た。
【0020】
〈評価〉
実施例1及び比較例1〜3で作成した調合液を、下記条件で殺菌し、無菌充填方式にて容量250mlの紙容器に充填した製品を、官能検査にて評価した。その結果を表1に示す。
(1)殺菌条件:プレート式殺菌機を使用、温度140℃、時間60秒
(2)充填温度:20℃
(3)官能検査
10名のパネラーで、官能検査で美味しいと感じる順に1位から4位まで順位付けを行い評価した。
【0021】
【表1】
【0022】
表1から、実施例1のコーヒー飲料は最も美味しい(1位)としたパネラーは10名中8名であり、比較例1〜3のコーヒー飲料に比べ、品質は最も高い。また、最も美味しいを選んだパネラーの選択理由は、コーヒ感が強く残っている、香りが強い、嫌みが無いであった。
【0023】
【発明の効果】
本発明のコーヒー飲料の製造方法は、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水に溶解あるいは分散した添加剤溶液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れる方法か、あるいはpH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水で溶解あるいは分散させた添加剤溶液と、糖を水で溶解した糖溶液と、乳化剤を含有した乳液と、を加えた混合液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れる方法で、前記pH調整剤として炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウムのいずれか1種類を使用しており、前記抗酸化剤としてL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、トコフェノールのいずれか1種類を使用しているので、得られたコーヒー飲料はコーヒー本来の風味の劣化が抑えられ、非常に美味しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のコーヒー飲料の製造方法の一実施例のフロー図であり、(b)は他の実施例のフロー図である。
【図2】(a)は従来のコーヒー飲料の製造方法の一実施例のフロー図であり、(b)は他の実施例のフロー図である。
【符号の説明】
1,1′…コーヒー豆
2,2′…水
3,3′…コーヒー抽出液
4,4′…pH調整剤
5…抗酸化剤
6,6′…水
7…添加剤溶液
8,8′…糖
9,9′…糖溶液
10,10′…乳化剤含有乳液
11,12…混合液
13,13′…水
14,15,16,17…調合液
【発明の属する技術分野】
本発明は、コーヒー飲料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コーヒー飲料の基本的な製造方法としては、図2(a)及び(b)に示す如く、コーヒー豆(1′)を加熱した水(2′)で抽出したコーヒー抽出液(3′)、あるいは、前記コーヒー抽出液(3′)と、水(6′)で糖(8′)を溶解した糖溶液(9′)と、乳化剤を添加した乳液(10′)とを混合した混合液(12)を炭酸水素ナトリウム(重曹)等のpH(水素イオン濃度)調整剤(4′)を用いてpHを上昇させ、仕上げ前に、例えば糖分などを検査し、水(13′)で最終調整して、調合液(16、17)を製造する方法が一般的に実施されている。また、コーヒー豆の抽出時の酸化劣化を防止する為に、L−アスコルビン酸ナトリウムをコーヒー豆(1′)に混ぜた後に加熱した水(2′)で抽出してコーヒー抽出液を作成した以外は、前記と同様にして製造する方法、あるいは、殺菌時及び保存時の劣化を防止する為に、前記pH調整剤(4′)でpHを上昇させる前後にL−アスコルビン酸ナトリウムを添加した以外は、前記と同様にして製造する方法、あるいは、殺菌時の熱劣化を防止する為に、コーヒー抽出液中(3′)にトコフェロールを添加した以外は、前記と同様にして製造する方法等が提案されている(特許文献1及び特許文献2。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−354455号公報
【特許文献2】
特開平3−108446号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記提案されている製造方法は、いずれの方法も、pH調整剤でpHを上昇させる工程中にコーヒー本来の風味が劣化し、味を損ねてしまう欠点を有していた。
【0005】
本発明の課題は、風味劣化がより少ないコーヒー飲料の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、コーヒー飲料の製造において、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水に溶解あるいは分散した添加剤溶液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法である。
【0007】
本発明の請求項2に係る発明は、コーヒー飲料の製造において、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水で溶解あるいは分散させた添加剤溶液と、糖を水で溶解した糖溶液と、乳化剤を含有した乳液と、を加えた混合液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法である。
【0008】
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明において、前記pH調整剤が炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウムのいずれか1種類であることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法である。
【0009】
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明において、前記抗酸化剤がL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、トコフェノールのいずれか1種類であることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のコーヒー飲料の製造方法を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。
【0011】
図1(a)は本発明のコーヒー飲料の製造方法の一実施例を示すフロー図であり、pH調整剤(4)と抗酸化剤(5)の少なくとも一方を水(6)に溶解あるいは分散させた添加剤溶液(7)中に、コーヒー豆(1)を95℃前後に加熱した水(2)で抽出したコーヒー抽出液(3)をゆっくり注ぎ入れた後に、仕上げ前に糖分などをチェックし、その後水(13)で最終調整して調合液(14)を製造する方法であり、(b)は他の実施例を示すフロー図であり、pH調整剤(4)と抗酸化剤(5)の少なくとも一方を水(6)で溶解あるいは分散させた添加剤溶液(7)と、水(6)で糖(8)を溶解した糖溶液(9)と、乳化剤を含有した乳液(10)と、を加えた混合液(11)中に、コーヒー豆(1)を95℃前後に加熱した水(2)で抽出したコーヒー抽出液(3)をゆっくり注ぎ入れた後に、仕上げ前に糖分などをチェックし、その後水(13)で最終調整して調合液(15)を製造する方法である。
【0012】
前記水(2、2′、6、6′、13、13′)は、風味、味などに悪影響を与えないように、純水を用いるのが好ましい。
【0013】
前記pH調整剤(4)は、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウムのいずれか1種類を使用する。調整するpHの範囲は6.5〜7.0が好ましい。
【0014】
前記抗酸化剤(5)は、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、トコフェノールのいずれか1種類を使用する。
【0015】
【実施例】
本発明のコーヒー飲料の製造方法を、具体的な実施例に従って説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0016】
〈実施例1〉
糖(1)として砂糖を使用し、水(2、6、13)として純水を使用し、pH調整剤(4)として重曹を使用し、抗酸化剤(5)としてL−アスコルビン酸ナトリウムを使用して、重曹70gとL−アスコルビン酸ナトリウム50gを純水4kgで溶解した添加剤溶液(7)と、砂糖7kgを純水15kgで溶解した糖溶液(9)と、ミルク18kgに乳化剤70gを加えた乳化剤含有乳液(10)と、を加えた混合液(11)を作成し、その混合液(11)中にコーヒー豆4kgをシャワー温度95℃、シャワー流量150l/hの純水50kgで抽出して得たコーヒー抽出液(3)をゆっくり注ぎ入れ、その後純水(13)で調整する本発明の製造方法で、最終的に100kgの調合液(15)を得た。
【0017】
〈比較例1〉
コーヒー豆4kgをシャワー温度95℃、シャワー流量150l/hの純水50kgで抽出したコーヒー抽出液と、砂糖7kgを純水15kgで溶解した糖溶液と、ミルク18kgに乳化剤70gを加えた乳液と、を混合した混合液を重曹でpH6.9に調整し、その後さらに純水で調整する方法で、最終的に100kgの比較用の調合液を得た。
【0018】
〈比較例2〉
コーヒー豆4kgにL−アスコルビン酸ナトリウム50gを添加後、シャワー温度95℃、シャワー流量150l/hの純水50kgで抽出したコーヒー抽出液と、砂糖7kgを純水15kgで溶解した糖溶液と、ミルク18kgに乳化剤70gを加えた乳液と、を混合した混合液を重曹でpH6.9に調整し、その後さらに純水で調整する方法で、最終的に100kgの比較用の調合液を得た。
【0019】
〈比較例3〉
コーヒー豆4kgをシャワー温度95℃、シャワー流量150l/hの純水50kgで抽出したコーヒー抽出液と、砂糖7kgを純水15kgで溶解した糖溶液と、ミルク18kgに乳化剤70gを加えた乳液と、を混合した混合液を重曹でpH6.9に調整したものにL−アスコルビン酸ナトリウム50gを添加後、さらに純水で調整する方法で、最終的に100kgの比較用の調合液を得た。
【0020】
〈評価〉
実施例1及び比較例1〜3で作成した調合液を、下記条件で殺菌し、無菌充填方式にて容量250mlの紙容器に充填した製品を、官能検査にて評価した。その結果を表1に示す。
(1)殺菌条件:プレート式殺菌機を使用、温度140℃、時間60秒
(2)充填温度:20℃
(3)官能検査
10名のパネラーで、官能検査で美味しいと感じる順に1位から4位まで順位付けを行い評価した。
【0021】
【表1】
【0022】
表1から、実施例1のコーヒー飲料は最も美味しい(1位)としたパネラーは10名中8名であり、比較例1〜3のコーヒー飲料に比べ、品質は最も高い。また、最も美味しいを選んだパネラーの選択理由は、コーヒ感が強く残っている、香りが強い、嫌みが無いであった。
【0023】
【発明の効果】
本発明のコーヒー飲料の製造方法は、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水に溶解あるいは分散した添加剤溶液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れる方法か、あるいはpH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水で溶解あるいは分散させた添加剤溶液と、糖を水で溶解した糖溶液と、乳化剤を含有した乳液と、を加えた混合液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れる方法で、前記pH調整剤として炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウムのいずれか1種類を使用しており、前記抗酸化剤としてL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、トコフェノールのいずれか1種類を使用しているので、得られたコーヒー飲料はコーヒー本来の風味の劣化が抑えられ、非常に美味しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のコーヒー飲料の製造方法の一実施例のフロー図であり、(b)は他の実施例のフロー図である。
【図2】(a)は従来のコーヒー飲料の製造方法の一実施例のフロー図であり、(b)は他の実施例のフロー図である。
【符号の説明】
1,1′…コーヒー豆
2,2′…水
3,3′…コーヒー抽出液
4,4′…pH調整剤
5…抗酸化剤
6,6′…水
7…添加剤溶液
8,8′…糖
9,9′…糖溶液
10,10′…乳化剤含有乳液
11,12…混合液
13,13′…水
14,15,16,17…調合液
Claims (4)
- コーヒー飲料の製造において、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水に溶解あるいは分散した添加剤溶液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法。
- コーヒー飲料の製造において、pH調整剤と抗酸化剤の少なくとも一方を水で溶解あるいは分散させた添加剤溶液と、糖を水で溶解した糖溶液と、乳化剤を含有した乳液と、を加えた混合液中に、コーヒー豆を加熱した水で抽出したコーヒー抽出液を注ぎ入れることを特徴とするコーヒー飲料の製造方法。
- 前記pH調整剤が炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウムのいずれか1種類であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコーヒー飲料の製造方法。
- 前記抗酸化剤がL−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、トコフェノールのいずれか1種類であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコーヒー飲料の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101179199B1 (ko) | 2009-11-05 | 2012-09-03 | 주식회사 빙그레 | 에스프레소 커피음료의 제조방법 |
JP2013034469A (ja) * | 2011-07-14 | 2013-02-21 | Shigeharu Narushima | 茶の加工方法およびその製造方法により作られた機能性のある茶及びその茶を使用した機能性食品 |
JP2013051894A (ja) * | 2011-09-01 | 2013-03-21 | Shigeharu Narushima | 茶のクリームダウン防止法およびその茶 |
-
2003
- 2003-04-04 JP JP2003101176A patent/JP2004305060A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101179199B1 (ko) | 2009-11-05 | 2012-09-03 | 주식회사 빙그레 | 에스프레소 커피음료의 제조방법 |
JP2013034469A (ja) * | 2011-07-14 | 2013-02-21 | Shigeharu Narushima | 茶の加工方法およびその製造方法により作られた機能性のある茶及びその茶を使用した機能性食品 |
JP2013051894A (ja) * | 2011-09-01 | 2013-03-21 | Shigeharu Narushima | 茶のクリームダウン防止法およびその茶 |
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