JP2004304491A - 網点領域抽出方法,これを用いた画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ディジタル画像データに対して異なるパラメータを持つ複数の空間周波数フィルタを用いてフィルタ処理を実行し,少なくとも所定帯域の周波数特性及び所定方位の周波数特性を有する複数の画像データを抽出し,抽出された複数の画像データに対して所定の論理演算処理を実行する。
【選択図】図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,網点構造を有するディジタル画像データの網点領域を抽出する網点領域抽出方法及びこれを用いた画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,ディジタル複写機やFAX装置等の画像処理装置において,網点構造を有する原稿画像データの網点周波数特性と上記画像処理装置が生成するスクリーンの周波数成分との干渉によりモアレ(干渉縞)が発生するという問題があった。このモアレの発生を防止すると共に良好な画像を出力するためには,所定のスクリーン処理を行う前に,原稿画像データから網点領域を抽出し,抽出された網点領域に応じた平滑化処理を行なうことにより上記網点成分を十分に除去する必要があった。この網点領域を抽出する方法として,原稿画像データから特定の網点周波数特性を算出し,算出された網点周波数特性に対応する領域を網点領域とみなして抽出する方法が一般に知られている。
しかし,上記網点抽出方法では,網点領域に含まれる文字或いは線画部分も網点領域と共に抽出されていた。文字や線画に対して網点領域と同様に平滑化処理がなされると,そのエッジ部分の強調が無くなるため,好ましくない。
【0003】
特許文献1には,入力された画像データから二次元の周波数特性分布を抽出し,上記二次元の周波数特性を極座標で表現された信号強度分布に変換し,上記信号強度分布の信号強度が最大となる範囲に基づいて画像データの網点線数及び印刷角度を算出することにより網点領域を抽出する方法が提案されている。このように抽出された網点領域に対して適切な画像処理を施すことにより,原稿画像の画質の劣化を抑制しつつ,適切にモアレの発生を防止することが可能となる。
【0004】
【特許文献1】特開平11−155067号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記特許文献1に記載される技術は,周波数特性の抽出,極座標への変換,網点線数及び印刷角度の算出といった複数の処理を直列に実行する必要があるため,処理に多大な時間を要する。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,ディジタル画像データから文字部分を含まない網点領域を抽出する処理をより高速に行なうことができる網点領域抽出方法及び該網点領域抽出方法を用いた画像処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,網点構造を有するディジタル画像データから網点領域を抽出する網点領域抽出方法において,上記ディジタル画像データに対して異なるパラメータを持つ複数の空間周波数フィルタを用いて並列にフィルタ処理を実行することにより,少なくとも所定帯域の周波数特性及び所定方位の周波数特性を有する複数の画像データを抽出するパラメータ対応画像データ抽出工程と,上記パラメータ対応画像データ抽出工程で抽出された複数の画像データに対して所定の論理演算処理を実行することにより該複数の画像データを合成する画像データ合成工程と,上記画像データ合成工程で合成された合成画像データに基づいて上記ディジタル画像データから網点領域を抽出する網点領域抽出工程と,を具備してなることを特徴とする網点領域抽出方法として構成されている。
これにより,従来行なわれていた直列処理を並列に行なうことが可能となり,その結果,網点領域抽出処理の高速化が達成される。
【0007】
また,上記パラメータ対応画像データ抽出工程が,互いに直交する方位パラメータを持つ複数の空間周波数フィルタを用いて並列にフィルタ処理を実行することにより上記互いに直交する方位の周波数特性を有する複数の画像データを抽出するものであることが考えられる。
これにより,画像データから網点領域と文字エッジ部の領域を適切に分離して,上記網点領域のみを抽出することが可能となる。この場合,上記空間周波数フィルタが,二次元ガボール関数を利用したガボールフィルタであることが望ましい。
【0008】
更に,前記課題は,上記網点領域抽出方法を用いた画像処理装置によっても解決され得る。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態にかかる網点領域抽出方法が適用される画像処理装置の概略構成を示すブロック図,図2は本発明の実施の形態に係る網点領域抽出方法の各工程を説明するフローチャート,図3は並列フィルタ処理を説明するブロック図,図4は並列フィルタ処理後の画像データの一例を示す図表,図5はガボールフィルタの一例を示すマトリクス図である。
【0010】
まず,図1のブロック図を用いて本発明の一実施形態に係る網点領域抽出方法が適用されるディジタル複写機,FAX装置,プリンタ装置等の画像処理装置の主要部の構成について説明する。
本画像処理装置Xは,液晶タッチパネル等からなる表示及び入力の手段である表示操作部110,原稿読取装置により読み取られた原稿画像データや外部端末装置等から転送された画像データを入力する画像データ入力部120,上記入力画像データや,当該入力画像データに基づき合成,抽出等がなされた画像データを記憶する画像メモリ130,上記画像メモリ130に記憶された画像データについて画像処理を行う画像処理部140,上記画像処理部140により画像処理された画像データを感光体ドラム等の像担持体上或いは所定の記録紙上に形成する画像形成部150,及び上記各部全体を統括的に制御するCPU,RAM,ASIC等からなる制御部100とを具備して構成されている。
上記画像処理部140は,少なくとも並列フィルタ処理部20,画像データ合成処理部30,網点領域抽出処理部144を備えている。
【0011】
上記制御部100により,網点構造を有する画像データの入力が確認されると,該入力画像データは一旦画像メモリ103に蓄積される。
続いて制御部100は,上記画像メモリ103を操作して,上記制御部100が処理し得る単位の画像データを順次読み込む処理を行う。この場合,例えば制御部100が16ビットCPUからなる場合,16ビットを1単位として読み込む処理が行なわれる。
【0012】
上記制御部100により読み込まれた画像データは,上記並列フィルタ処理部20において,異なるパラメータを持つ複数の空間周波数フィルタにより並列にフィルタ処理が実行される。かかる並列フィルタ処理は,上記入力画像データから上記空間周波数フィルタのフィルタ係数等に応じた所定帯域の周波数特性及び所定方位の周波数特性を有する複数の画像データを抽出するものである。当該並列処理部20において実行される処理工程がパラメータ対応画像データ抽出工程の一例である。
【0013】
上記抽出された複数の画像データは,上記画像データ合成処理部30において所定の論理演算処理が実行され,これにより上記複数の画像データが合成される。当該画像データ合成処理部30において実行される処理工程が画像データ合成工程の一例である。
【0014】
続いて,上記網点領域抽出処理部144では,上記合成された画像データに基づいて,上記入力画像データから網点領域を抽出する処理が実行される。当該網点領域抽出処理部144において実行される処理工程が網点領域抽出工程の一例である。
【0015】
上記網点領域抽出処理部144により網点領域が抽出されると,制御部100は,画像処理部140において上記抽出された網点領域に対して最も適した平滑化処理,スクリーン処理等の画像処理を実行し,その後,画像処理がなされた画像データが上記画像形成部150において画像形成がなされる。
【0016】
次に,図2のフローチャートを用いて本発明の一実施形態に係る網点領域抽出方法の各工程について説明する。
網点領域抽出方法が適用される画像処理装置において,上記画像データ入力部120(図1)に画像データが入力されると(S10),制御部100は上記画像処理装置の並列フィルタ処理部20(図3)において,該画像データに対して異なるパラメータを持つ複数の空間周波数フィルタによる並列フィルタ処理を実行する(S20)。かかる並列フィルタ処理は,入力された画像データから少なくとも所定帯域の周波数特性及び所定方位の周波数特性を有する複数の画像データを抽出するために行われるものである。ステップS20における並列フィルタ処理は,前記パラメータ対応画像データ抽出工程において実行される処理であり,該並列フィルタ処理については後段において詳述する。
【0017】
上記所定帯域の周波数特性及び所定方位の周波数特性を有する複数の画像データが抽出されると,続いて上記画像処理装置の合成処理部30(図3)において,この抽出された画像データに対して所定の論理演算処理が実行され,これにより該複数の画像データを合成する処理がなされる(S30)。このステップS30における合成処理は,前記画像データ合成工程において実行される処理である。かかる合成処理については後段において詳述する。
【0018】
ステップS40では,制御部100が,上記網点領域抽出処理部144(図1)において,上記合成画像データに基づいて,上記読み取られ或いは転送されて入力された画像データが網点領域であるかどうかを判断し,網点領域であると判断された場合は上記入力画像データから網点領域を抽出する。網点領域であるかどうかの判断は,上記合成画像データに対して所望の網点線数に応じたマトリクスサイズのガウスフィルタを用いてフィルタ処理を行なうことにより,所定の閾値に基づき所定の周波数特性を得ることができるかどうかにより判断するという周知の判断方法により行われる。このステップS40における網点領域抽出処理は,前記網点領域抽出工程において実行される処理である。
【0019】
上記入力画像データから網点領域が抽出されると,ステップS50において該網点領域及び該網点領域以外の領域に対して最も適した画像処理が実行される。かかる画像処理は上記画像処理部140(図1)において実行される。例えば網点領域以外の領域に対しては平滑化処理を行なわずに文字エッジ部等を強調するためのエッジ強調処理が実行され,網点領域に対しては網点線数に応じた平滑化処理後にスクリーン化処理,或いは誤差拡散処理が実行される。その後,画像処理がなされた画像データが上記画像形成部150において画像形成がなされる(S60)。
【0020】
このように,上記ステップS20の並列フィルタ処理がなされることにより,従来行なわれていた直列処理工程を減少させることができ,その結果,網点領域抽出処理の高速化が達成される。また,網点領域の周波数特性のみならず,所定方位の周波数特性を有する複数の画像データを抽出することにより,入力画像データから網点領域と文字エッジ部の領域を適切に分離して,上記網点領域のみを抽出することが可能となる。これにより,上記ステップS50における画像処理が適切に行われる効果を奏する。
【0021】
次に,図3を用いて,フィルタ処理部20で実行される上記並列フィルタ処理(S20),及び合成処理部30で実行される上記合成処理(S30)について説明する。
フィルタ処理部20には,異なるパラメータを有する4つのガボールフィルタ21〜24が設けられている。ガボールフィルタとは,二次元ガウス関数と二次元平面上を一方向に伝播する正弦波関数とを乗じて得られる二次元ガボール関数を利用した空間周波数フィルタである。かかるガボール関数は一般に以下の(式1)で表される。尚,(式1)で示されるf〔cycle/dot〕は中心周波数,α〔rad〕は方位,φ〔rad〕は位相を表す。
【数1】
(式1)から分かるように,ガボール関数は周波数f,方位α,位相φの異なるパラメータを有する関数であり,かかるガボール関数を利用したガボールフィルタにより画像データをフィルタ処理することによって,該画像データに含まれる周波数特性,方位特性,位相特性を得ることができる。また,上記ガボールフィルタは出力が複素数となるバンドパスフィルタであることが一般に知られている。従って,所定のフィルタ係数(マトリクス係数)或いはマトリクスサイズを設定することにより所定の周波数特性,方位特性,位相特性を得ることも可能である。
【0022】
本実施形態においては,周波数係数1/4〔cycle/dot〕及び方位係数1/4π〔rad〕のガボールフィルタ21,周波数係数1/4〔cycle/dot〕及び方位係数3/4π〔rad〕のガボールフィルタ22,周波数係数1/8〔cycle/dot〕及び方位係数1/4π〔rad〕のガボールフィルタ23,周波数係数1/8〔cycle/dot〕及び方位係数3/4π〔rad〕のガボールフィルタ24を用いて,入力画像データを並列にフィルタ処理することとする。これらのガボールフィルタは,上記周波数係数,方位係数をに対応する周波数特性,方位特性を入力画像データから抽出するものである。このような複数のパラメータ(周波数係数と方位係数)を同時に抽出することができるフィルタを用いることにより,上記並列フィルタ処理を実行することが可能となる。ここに,周波数係数1/4〔cycle/dot〕は4ドットに1の割合で配置された網点線数の周波数特性を得る係数であり,例えば600dpiで表現された画像データをガボールフィルタ21でフィルタ処理することにより,当該画像データに含まれる150線の網点領域であって,主走査方向に対して1/4πの角度を有する網点領域を抽出することが可能となる。同様に,周波数係数1/8〔cycle/dot〕は8ドットに1の割合で配置された網点線数の周波数特性を得る係数であり,例えば600dpiで表現された画像データをガボールフィルタ23でフィルタ処理することにより,当該画像データに含まれる75線の網点領域であって,主走査方向に対して1/4πの角度を有する網点領域を抽出することが可能となる。尚,上記ガウスフィルタ21〜24のフィルタ係数,マトリクスサイズを図5の(a)〜(d)に示す。
【0023】
ここで,600dpi(150線)で表され,主走査方向に対して1/4πの角度を持つ網点画像データ310(図4)がフィルタ処理部20に入力された場合の並列フィルタ処理について説明する。
上記網点画像データ310は,600dpi(150線)で表されているため,1/4〔cycle/dot〕の周波数特性を有する。また,主走査方向に対して1/4πの角度を持つ網点画像であるため,同時に3/4πの角度も有する。従って,当該画像データ310がガボールフィルタ21を通過した場合,図4の311に示されるように,1/4〔cycle/dot〕の周波数特性であって,且つ1/4πの方位の周波数特性を有する画像データが抽出される。また,当該画像データ310がガボールフィルタ21を通過した場合は,図4の312に示されるように,1/4〔cycle/dot〕の周波数特性であって,且つ3/4πの方位の周波数特性を有する画像データが抽出される。このように抽出されたフィルタ処理後の画像データ311及び312は合成処理部30において論理和演算処理31されることにより不図示の合成画像データ315に変換される。
【0024】
更に,当該画像データ310がガボールフィルタ23,24を通過した場合は,図4の313,314に示されるように,ガボールフィルタ23,24が持つ周波数係数と一致する周波数特性を有する画像データがところどころ抽出されているが,大部分の周波数特性,方位特性はフィルタを通過することができないため,上記ガボールフィルタ23,24のフィルタ係数に対応する周波数特性,方位特性を有する画像データはほとんど抽出されない。これは網点画像データ310が1/4π,3/4πの角度を有しているが,の周波数特性を有していないからである。ここでわずかながら抽出された画像データ313,314は,もとの網点画像データ310の網点画像を構成するものではない。かかる画像データ312,314は上記合成画像データ315にも含まれているため,論理和演算処理32により合成画像データ316に変換された後に,上記合成画像データ315と上記合成画像データ316とを論理差演算処理33を行なうことによって,合成画像データ315から上記画像データ316を排除する必要がある。このようにして最終的に合成画像データ317が生成される。
【0025】
このように,ガボールフィルタ21〜24により入力画像データ310から画像データ311〜314を抽出する工程が,パラメータ対応画像データ抽出工程の一例である。
また,上記フィルタ処理部20においてフィルタ処理された画像データ311〜314を上記論理演算処理することによって合成画像データ317を生成する工程が,画像データ合成工程の一例である。
【0026】
次に,図4に示される文字画像データ320がフィルタ処理部20に入力された場合のフィルタ処理について説明する。
上記文字画像データ320は,前記網点画像データ310とは異なり,一定の周波数特性を有しておらず,低周波数特性から高周波数特性までのあらゆる周波数特性を持っている。すなわち,当該画像データ320には1/4〔cycle/dot〕の周波数特性及びの周波数特性の双方を有すると考えられる。従って,当該画像データ320がガボールフィルタ21,22を通過した場合,図4の321,322に示されるように,1/4〔cycle/dot〕の周波数特性であって,且つ1/4π,3/4πの方位の周波数特性を有する画像データが抽出される。このように抽出されたフィルタ処理後の画像データ321及び322は合成処理部30において論理和演算処理31されることにより不図示の合成画像データ325に変換される。
【0027】
更に,当該画像データ320がガボールフィルタ23,24を通過した場合,図4の323,324に示されるように,1/8〔cycle/dot〕の周波数特性であって,且つ1/4π,3/4πの方位の周波数特性を有する画像データが抽出される。このように抽出されたフィルタ処理後の画像データ323及び324は合成処理部30において論理和演算処理32されることにより不図示の合成画像データ326に変換される。上記合成画像データ325と合成画像データ326との論理差演算処理33を行なうことにより,最終的に得られる合成画像データ327にはほとんど画像データは存在しないこととなる。
【0028】
このように,ガボールフィルタ21〜24により入力画像データ320から画像データ321〜324を抽出する工程が,パラメータ対応画像データ抽出工程の一例である。
また,上記フィルタ処理部20においてフィルタ処理された画像データ321〜324を上記論理演算処理することによって合成画像データ327を生成する工程が,画像データ合成工程の一例である。
【0029】
上記合成画像データ317,327が網点領域であるかどうかを判断することによって,入力された画像データが文字部分を含まない網点領域であるかどうかを判断することが可能となる。かかる判断は,前記したように上記合成画像データに対して所望の網点線数に応じたマトリクスサイズのガウスフィルタを用いてフィルタ処理を行なうことにより,所定の閾値に基づき所定の周波数特性を得ることができるかどうかにより判断するという周知の判断方法により行われる。このように判断されて抽出された文字部分を含まない網点領域が抽出されることにより,網点領域及びその他の文字部分等に対して双方に最適な画像処理が適切に実行されることになる。
【0030】
【実施例】
上述の実施の形態において,周波数係数1/4〔cycle/dot〕及び方位係数1/4π〔rad〕の特性を得ることができるガボールフィルタ21,周波数係数1/4〔cycle/dot〕及び方位係数3/4π〔rad〕の特性を得ることができるガボールフィルタ22,周波数係数1/8〔cycle/dot〕及び方位係数1/4π〔rad〕の特性を得ることができるガボールフィルタ23,周波数係数1/8〔cycle/dot〕及び方位係数3/4π〔rad〕の特性を得ることができるガボールフィルタ24の4つのガボールフィルタを用いた形態について説明したが,特にこれに限定されることは無い。上記網点画像データ310は1/4πの角度を有するもので有ったが,一般に網点画像は主走査方向からn×1/12πずれて構成されるものであるため,主走査方向からn×1/12π毎の周波数特性を抽出することができるガボールフィルタを設ける形態であっても良い。
また上述の実施形態では600dpi(150線)の網点画像データ310を網点抽出対象としたが,実際には予め画像データに含まれる網点線数は不明であるため,あらゆる網点線数に対応するため,65線,75線,100線,120線,133線,150線,175線,200線の網点画像データが有する周波数特性を抽出することができるガボールフィルタを設けることが望ましい。このような網点線数に対応することとしたのは,一般に,網点線数は使用する紙質や用途によってある程度予め定めされているためである。例えば,新聞に使用される更紙には線数65又は75,書籍・雑誌等で使用される上質紙には線数100,120又は133,カレンダー・カタログ等に使用されるコート紙には線数150,美術書や写真集に使用されるアート紙には線数175若しくは200で画像が表現される。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明は,ディジタル画像データに対して異なるパラメータを持つ複数の空間周波数フィルタを用いてフィルタ処理を実行し,少なくとも所定帯域の周波数特性及び所定方位の周波数特性を有する複数の画像データを抽出し,抽出された複数の画像データに対して所定の論理演算処理を実行することにより該複数の画像データを合成し,合成された合成画像データに基づいて上記ディジタル画像データから網点領域を抽出する方法であり,これにより,従来直列に行なわれていた処理工程を減少させることが可能となり,その結果,網点領域抽出処理の高速化が達成される。
互いに直交する方位の周波数特性を有する空間周波数フィルタを用いることにより,画像データから網点領域と文字エッジ部の領域を適切に分離して,上記網点領域のみを抽出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる網点領域抽出方法が適用される画像処理装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態に係る網点領域抽出方法の各工程を説明するフローチャート。
【図3】並列フィルタ処理を説明するブロック図。
【図4】並列フィルタ処理後の画像データの一例を示す図表。
【図5】ガボールフィルタの一例を示すマトリクス図。
【符号の説明】
20…並列フィルタ処理部
21…1/4〔cycle/dot〕,1/4π〔rad〕のガボールフィルタ
22…1/4〔cycle/dot〕,3/4π〔rad〕のガボールフィルタ
23…1/8〔cycle/dot〕,1/4π〔rad〕のガボールフィルタ
24…1/8〔cycle/dot〕,3/4π〔rad〕のガボールフィルタ
30…画像データ合成処理部
31,32…論理和演算処理部
33…論理差演算処理部
100…制御部
110…表示操作部
120…画像データ入力部
130…画像メモリ
140…画像処理部
144…網点抽出処理部
150…画像形成部
310…600dpi(150線)の網点画像
320…文字画像
Claims (4)
- 網点構造を有するディジタル画像データから網点領域を抽出する網点領域抽出方法において,
上記ディジタル画像データに対して異なるパラメータを持つ複数の空間周波数フィルタを用いて並列にフィルタ処理を実行することにより,少なくとも所定帯域の周波数特性及び所定方位の周波数特性を有する複数の画像データを抽出するパラメータ対応画像データ抽出工程と,
上記パラメータ対応画像データ抽出工程で抽出された複数の画像データに対して所定の論理演算処理を実行することにより該複数の画像データを合成する画像データ合成工程と,
上記画像データ合成工程で合成された合成画像データに基づいて上記ディジタル画像データから網点領域を抽出する網点領域抽出工程と,
を具備してなることを特徴とする網点領域抽出方法。 - 上記パラメータ対応画像データ抽出工程が,互いに直交する方位パラメータを持つ複数の空間周波数フィルタを用いて並列にフィルタ処理を実行することにより上記互いに直交する方位の周波数特性を有する複数の画像データを抽出するものである請求項1に記載の網点領域抽出方法。
- 上記空間周波数フィルタが,二次元ガボール関数を利用したガボールフィルタである請求項1又は2に記載の網点領域抽出方法。
- 請求項1〜3に記載の網点領域抽出方法を用いた画像処理装置。
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