JP2004303847A - 半導体膜製造方法と半導体膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化物層中においては光吸収性の分解生成物の発生が抑えられ、金属電極層の反射特性を効果的に向上させる半導体膜製造方法と半導体膜を提供すること。
【解決手段】支持体1上に透明電極層2と、半導体層3と、酸化物層4とを順次積層する第一の積層工程と、前記酸化物層4の表面を酸化する酸化工程と、表面を酸化された前記酸化物層4上に金属電極層5を積層する第二の積層工程とを有することを特徴とする。また、前記酸化工程は、酸素を含む雰囲気中で、自然酸化、加熱、放電により行なうことを特徴とする。さらに、前記酸化工程において、温度を20℃以上220℃以下にて行なうことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】支持体1上に透明電極層2と、半導体層3と、酸化物層4とを順次積層する第一の積層工程と、前記酸化物層4の表面を酸化する酸化工程と、表面を酸化された前記酸化物層4上に金属電極層5を積層する第二の積層工程とを有することを特徴とする。また、前記酸化工程は、酸素を含む雰囲気中で、自然酸化、加熱、放電により行なうことを特徴とする。さらに、前記酸化工程において、温度を20℃以上220℃以下にて行なうことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、簡易なプロセスで、かつ、低コストで、所望の電極パタ−ンを形成することのできる半導体膜製造方法、半導体膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
Si系薄膜を用いた半導体膜の代表格として、光起電力素子、太陽電池、光センサー、薄膜トランジスタ(TFT)がある。この中で半導体層として非晶質Si膜を用いた非晶質Si系の太陽電池がある。ここで、非晶質Si膜とは、膜中に、いわゆるラマン分光測定による結晶Siの520cm−1のピーク成分を含まないものをいう。これに対して、結晶質Si膜とは、膜中に、いわゆるラマン分光測定による結晶Siの520cm−1のピーク成分を含む全てのSi膜をいう。
【0003】
図13は、従来の薄膜型Si太陽電池の構成図である。薄膜型Si太陽電池210は、ガラス等からなる支持体201、SnO2等からなる透明電極層202、半導体層である薄膜Si発電層203、ITO等の酸化物層204、Ag等の金属電極層205より構成されている。
【0004】
太陽光は、ガラス基板201側から入射し、透明電極層202を通過して薄膜Si電極層203に入射する。薄膜Si発電層203bは光電変換層であり、i型の導電性を示し、薄膜Si発電層203aはp型またはn型の導電性を示し、薄膜Si発電層203cは薄膜Si発電層203aとは逆の導電性を示す。太陽光は、薄膜Si発電層203aに吸収されて、透明電極層202と金属電極層205との間に起電力が発生し、電力を外部に取り出すことができる。
【0005】
ここで、薄膜Si太陽電池210は、プラズマCVD法等一般的な方法により薄膜Si発電層203を、スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法等の一般的な方法により、酸化物層204を形成する。スパッタ時等のプラズマにより酸化物層204の表面に酸素欠陥が生じる、または酸化物層204表面が活性となり金属電極層205との界面で還元反応を生じ、酸化物層204の表面に酸素欠陥が生じるため、光の透過率が減少し、反射される光の量が減少し、光の有効利用が十分に図れなくなる。
【0006】
酸化物層204を形成する際に、酸素ガス流量を酸化物層204と金属電極層205との界面近傍に向かって増加させるようにし、金属電極層205との界面近傍における酸化物層204の膜中酸素原子量を他の領域の膜中酸素原子量より多くして、酸素欠損を減少させているものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−274528号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載のスパッタ法による製膜では、スパッタガス中には高エネルギのO2ラジカルまたは負イオン(O2 −)と酸化物層204のITOの主成分であるIn2O3から光吸収性のInOが生成される、あるいは、スパッタガス中のO2ラジカル又は負イオン(O2 −)が酸化物層204のZnOと衝突することによるZnOの分解も同時に起こる。このため、スパッタガス中のO2流量が増加すると、酸素欠損を補償する反応は促進されるが、同時に光吸収性のInOが生成される反応やZnOの分解も促進され、太陽電池の性能が低下することを本発明者は見出した。
【0009】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、酸化物層中においては光吸収性の分解生成物の発生が抑えられ、金属電極層の反射特性を効果的に向上させる半導体膜製造方法と半導体膜を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明に係る半導体膜製造方法は、支持体上に透明電極層と、半導体層と、半導体層の拡散を防止する酸化物からなる酸化物層とを順次積層する第一の積層工程と、前記酸化物層の表面を酸化する酸化工程と、表面を酸化された前記酸化物層上に金属電極層を積層する第二の積層工程とを有することを特徴とする。このように酸化物層を積層後、前記酸化物層の表面を酸化するので、酸化物層中における光吸収性の分解生成物の発生が抑えられ、金属電極層の反射特性を効果的に向上させることができる。
【0011】
また、前記酸化工程は、酸素を含む雰囲気中での自然酸化、加熱、放電等により行なってもよい。ここで、酸素を含む雰囲気とは、前記酸化物膜を大気中にさらした状態または真空容器等内において真空状態から酸素を供給した状態などのことをいう。さらに、前記酸化工程においては、温度を室温以上220℃以下にて行なうことが望ましい。室温以下にし、大気中にさらした場合、あるいは真空状態からの取り出し時にしばしば半導体膜表面に結露を生じて、金属電極層の腐食等悪影響を及ぼす。また、220℃以上となると、酸化物層の下の半導体層に変質を起こさせ、発電電流密度を低下させる。前記酸化工程において、より好ましくは、温度を20℃以上220℃以下にて行なうことが望ましい。
【0012】
また、この発明に係る半導体膜は、支持体上に透明電極層と、半導体層と、半導体層の拡散を防止する酸化物からなる酸化物層と、金属電極層とからなる半導体膜において、前記酸化物層は、酸化物層を積層後、表面を酸化された酸化物層であることを特徴とする。
【0013】
また、この発明に係る半導体膜は、前記半導体層が、非晶質Siおよび/または結晶質Siからなるを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明では、半導体膜製造方法と半導体膜の一例として、太陽電池を製作する方法、製品が記載されているが、本願の発明の対象が、下記実施の形態の方法、製品に限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、従来例で述べたものと同一の構成については、説明を省略すると共に、符号を統一して説明する。
【0015】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に係る半導体膜の構成図、図2は、この発明の実施の形態1に係る半導体膜製造方法のフローを示す図である。
【0016】
図1において、半導体膜10は、支持体1、透明電極層2、半導体層3、酸化物層4、金属電極層5より構成されている。前記支持体1は、特に限定されず、例えば、ガラス、ステンレス、樹脂、セラミックス等である。前記支持体1の膜厚は、通常1mm〜10mm程度とされる。前記透明電極層2は、ITO、SnO2、およびZnOなどの一種類または、複数からなる。前記透明電極層2の膜厚は、通常0.6μm〜1μm程度とされる。
【0017】
前記半導体層3は、非晶質Siまたは結晶質Siからなり、pinまたはnip構造のセルからなる。つまり、前記半導体層3は、p型またはn型の導電性を示す第一の半導体層3a、i型の導電性を示す第二の半導体層3b、半導体層3aと逆の導電性を示す第三の半導体層3cからなる。ここで、非結晶Siを用いた場合は、第一〜第三の半導体層3a、3b、3cの膜厚は、それぞれ0.005〜0.5μm程度であり、結晶質Siを用いた場合は、半導体層3a、3b、3cの膜厚は、それぞれ0.005〜5μm程度である。
【0018】
前記酸化物層4は、ITO、ZnOなどの酸化物からなり、膜厚は、0.01〜1μm程度である。前記酸化物層4は、前記半導体層3と前記金属電極層5との間に設けられ、前記半導体層3と前記金属電極層5とが反応して界面で合金が形成され良好な反射特性が得られなくなるのを防いでいる。前記酸化物層4は、前記第三の半導体層3c上に積層後、前記酸化物層4の表面に酸化処理が施されている。スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法等の一般的な方法により積層された前記酸化物層4は、光を吸収する酸素欠損を含んでおり、表面に酸化処理を施すことにより、前記酸化物層4の膜中に酸素が拡散し、光吸収の原因である酸素欠損が低減することができる。
【0019】
前記酸化物層4の表面への酸化処理は、膜中に拡散したO原子による自然酸化を利用した反応であるために、前記酸化物層4の材質がITOである場合、O原子数/In原子数の比が3/2に近い値もしくはそれ以上であることが望ましい。また、前記酸化物層4の材質がZnOである場合、O原子数/Zn原子数の比が1/1に近い値もしくはそれ以上であることが望ましい。
【0020】
前記金属電極層5は、Agなどからなり、膜厚は、0.01〜1μm程度である。この発明に係る半導体膜10は、酸化物層4中においては、InOなどの光吸収性の分解生成物の発生が抑えられ、金属電極層5の反射特性をより効果的に向上させることができる。また、酸化物層4と金属電極層5との間に絶縁層を挟む構造となっていないので、発電ロスがなく、太陽電池の発電特性向上により効果的である。
【0021】
次に、図2を用いて、この発明に係る半導体膜10の製造方法を説明する。まず、支持体1を図示しない半導体膜製造装置にセットする(S101)。前記半導体膜製造装置は、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法等一般的な方法等の一般的な方法により電極層等の膜が積層できる構成となっているものとする。前記半導体膜製造装置にセットされた支持体1上に、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法等一般的な方法により、ITO、SnO2、およびZnOなどからなる透明電極層2を積層する(S102)。
【0022】
さらに、透明電極層2を積層された支持体1に第一〜第三の半導体層3a〜3cを順次プラズマCVD法等一般的な方法にて積層する(S103)。
【0023】
その後、スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法等の一般的な方法により、酸化物層4を第三の半導体層3c上に積層させ(S104)、前記酸化物層4を酸化処理を行なう(S105)。
【0024】
前記酸化物層4を大気中に晒し酸化処理する方法としては、前記酸化物層4を大気中に放置する方法、大気中に晒し、加熱する方法、大気中でのコロナ放電による方法がある。大気中に放置する方法では、特段の装置が必要ではない。また、後述するが、大気中でのコロナ放電による方法のほうが、大気中に放置する方法よりも発電電流密度が向上する。
【0025】
加熱して酸化させる方法において、温度は20℃以上220℃以下にて行なうことが望ましい。220℃以上になると、酸化物層4の下の半導体層3に変質を起こさせ、発電電流密度を低下させるためである。
【0026】
また、プラズマCVD法などのように半導体膜製造装置の真空チャンバー内で真空状態にて前記酸化物層4を積層した場合には、大気中に晒さずに、真空チャンバー内を酸素雰囲気下とし、前記酸化物層4を加熱する方法、高周波放電し、酸素プラズマにより前記酸化物層4の表面酸化を行なう方法がある。このように真空チャンバー内で酸化処理を行なうことにより、半導体膜10を真空チャンバー内から取り出す必要がなく、既存の設備を使用できるので、生産効率を下げることなく効率の良い半導体膜10を生産することができる。
【0027】
酸化処理後、金属電極層5をスパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法等の一般的な方法により、酸化された前記酸化物層4上に積層し、半導体膜10が製造できる(S106)。積層されたそれぞれの膜を必要に応じて凹凸を設ける等の加工をすることは可能である。
【0028】
(実施の形態2)
実施の形態2における半導体膜は、上記実施の形態1に係る半導体膜と略同一の構成であるが、半導体層を非結晶質半導体層と結晶質半導体層とからなる点が異なる。このように、非晶質Siと結晶質Siとを用いた太陽電池をタンデム太陽電池と呼ばれる。その他の構成は実施の形態1と同様なのでその説明を省略すると共に、同一の構成要素には同一の符号を付する。
【0029】
図3は、この発明の実施の形態2に係る半導体膜の構成図である。図3において、半導体膜10は、支持体1、透明電極層2、半導体層3、酸化物層4、金属電極層5より構成されている。
【0030】
前記半導体層3は、非晶質Siおよび結晶質Siからなり、pinまたはnip構造のセルからなる。前記半導体層3は、例えば、p型非晶質Si層3ap、i型非晶質Si層3ai、n型非晶質Si層3an、p型結晶質Si層3bp、i型結晶質Si層3bi、n型結晶質Si層3bnとする。ここで、p型、i型およびn型非晶質Si層3ap、3ai、3anの膜厚は、0.005〜0.5μm程度、p型、i型およびn型結晶質Si層3bp、3bi、3bnの膜厚は、0.005〜5μm程度である。
【0031】
非晶質Siと結晶質Siとでは光吸収帯域が異なるので、これらを同時に使うことで、入射光を有効に利用することができ、本発明の酸化された酸化物層4を有するため、高効率の太陽電池を提供することができる。
【0032】
(実施例)
以下に、本発明の実施例を示す。図4は、実施例a1〜a8と比較例b1、b2との関係を示す図である。図4の実施例a1〜a8は、支持体1としてガラスを用い、透明電極層2、非晶質Si層3ap、3ai、3an、結晶質Si層3bp、3bi、3bnを積層し、酸化物層4を積層後、図4に記載の酸化処理を施し、Agの金属電極層5を積層してタンデム型太陽電池を製造した。また、図4の比較例b1、b2は、実施例a1〜a8の製造過程において酸化物層4を酸化処理していない太陽電池を用いた。
【0033】
つまり、実施例a1、a3、a5、a7と比較例b1は酸化物層4としてITOを、実施例a2、a4、a6、a8と比較例b2は酸化物層4としてZnOを用いている。実施例a1、a2は、60分間、大気中に放置し、前記酸化物層4を酸化させ、実施例a3、a4は、大気中でコロナ放電により前記酸化物層4を酸化させ、実施例a5、a6は、大気中に出さずに真空チャンバー内で圧力0.7Paの酸素雰囲気下で前記酸化物層4を酸化させ、実施例a7、a8は、大気中に出さずに真空チャンバー内で圧力0.7Paの酸素雰囲気下で高周波放電し、酸素プラズマにより前記酸化物層4を酸化させている。
【0034】
図5〜12に、実施例a1〜a8の酸化物層4を酸化させるときの室温(20℃)からの加熱温度を0〜250℃まで変化させたときの実験例を示す。図5は、実施例a1と比較例b1との発電電流密度比較を示す図、図6は、実施例a2と比較例b2との発電電流密度比較を示す図、図7は、実施例a3と比較例b1との発電電流密度比較を示す図、図8は、実施例a4と比較例b2との発電電流密度比較をを示す図である。
【0035】
図9は、実施例a5と比較例b1との発電電流密度比較を示す図、図10は、実施例a6と比較例b2との発電電流密度比較を示す図、図11は、実施例a7と比較例b1との発電電流密度比較を示す図、図12は、実施例a8と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【0036】
図5〜12より、実施例a1〜a8すべてにおいて、加熱温度が0℃〜200℃の範囲で比較例b1、b2より発電電流密度が増加しており、太陽電池の性能が向上していることが分かる。特に、実施例a3、a4、a7、a8のときが良好な値(加熱温度が0℃〜200℃の範囲で比較例との発電電流密度が2%〜5%)を示している。よって、大気中に晒すよりも積極的にコロナ放電や酸素プラズマにより酸化させることが好ましい。
【0037】
実施例a1〜a8のいずれの場合も、加熱温度が200℃、温度で220℃を超えると、半導体層からの水素離脱、半導体層の変質等により、発電電流密度は低下した。このため、温度は220℃までが好ましい。
【0038】
また、実施例a5〜a8のように、半導体膜を大気中に出さずに真空チャンバー内で酸化処理を行なうことにより、実施例a1〜a4に比べ、半導体層3の積層後、大気中に半導体膜を晒す必要がなく、生産効率の向上が見込める。また、追加の設備が必要とならないので、生産コストを極力抑えた半導体を提供できる。
【0039】
以上のように、実施の形態のおいて太陽電池に関して述べたが、本発明が、半導体膜の光起電力素子、光センサー、薄膜トランジスタ(TFT)等に適用できることは当然である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る半導体膜製造方法および半導体膜では、酸化物層中においては光吸収性の分解生成物の発生が抑えられ、金属電極層の反射特性を効果的に向上させることができる。
【0041】
また、この発明に係る半導体膜製造法および半導体膜では、酸化物層中の酸素欠損を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る半導体膜の構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る半導体膜製造方法のフローを示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2に係る半導体膜の構成図である。
【図4】実施例a1〜a8と比較例b1、b2との関係を示す図である。
【図5】実施例a1と比較例b1との発電電流密度比較を示す図である。
【図6】実施例a2と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【図7】実施例a3と比較例b1との発電電流密度比較を示す図である。
【図8】実施例a4と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【図9】実施例a5と比較例b1との発電電流密度比較を示す図である。
【図10】実施例a6と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【図11】実施例a7と比較例b1との発電電流密度比較を示す図である。
【図12】実施例a8と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【図13】従来の薄膜型Si太陽電池の構成図である。
【符号の説明】
1…支持体
2…透明電極層
3…半導体層
4…酸化物層
5…金属電極層
10…半導体膜
【発明の属する技術分野】
この発明は、簡易なプロセスで、かつ、低コストで、所望の電極パタ−ンを形成することのできる半導体膜製造方法、半導体膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
Si系薄膜を用いた半導体膜の代表格として、光起電力素子、太陽電池、光センサー、薄膜トランジスタ(TFT)がある。この中で半導体層として非晶質Si膜を用いた非晶質Si系の太陽電池がある。ここで、非晶質Si膜とは、膜中に、いわゆるラマン分光測定による結晶Siの520cm−1のピーク成分を含まないものをいう。これに対して、結晶質Si膜とは、膜中に、いわゆるラマン分光測定による結晶Siの520cm−1のピーク成分を含む全てのSi膜をいう。
【0003】
図13は、従来の薄膜型Si太陽電池の構成図である。薄膜型Si太陽電池210は、ガラス等からなる支持体201、SnO2等からなる透明電極層202、半導体層である薄膜Si発電層203、ITO等の酸化物層204、Ag等の金属電極層205より構成されている。
【0004】
太陽光は、ガラス基板201側から入射し、透明電極層202を通過して薄膜Si電極層203に入射する。薄膜Si発電層203bは光電変換層であり、i型の導電性を示し、薄膜Si発電層203aはp型またはn型の導電性を示し、薄膜Si発電層203cは薄膜Si発電層203aとは逆の導電性を示す。太陽光は、薄膜Si発電層203aに吸収されて、透明電極層202と金属電極層205との間に起電力が発生し、電力を外部に取り出すことができる。
【0005】
ここで、薄膜Si太陽電池210は、プラズマCVD法等一般的な方法により薄膜Si発電層203を、スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法等の一般的な方法により、酸化物層204を形成する。スパッタ時等のプラズマにより酸化物層204の表面に酸素欠陥が生じる、または酸化物層204表面が活性となり金属電極層205との界面で還元反応を生じ、酸化物層204の表面に酸素欠陥が生じるため、光の透過率が減少し、反射される光の量が減少し、光の有効利用が十分に図れなくなる。
【0006】
酸化物層204を形成する際に、酸素ガス流量を酸化物層204と金属電極層205との界面近傍に向かって増加させるようにし、金属電極層205との界面近傍における酸化物層204の膜中酸素原子量を他の領域の膜中酸素原子量より多くして、酸素欠損を減少させているものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−274528号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載のスパッタ法による製膜では、スパッタガス中には高エネルギのO2ラジカルまたは負イオン(O2 −)と酸化物層204のITOの主成分であるIn2O3から光吸収性のInOが生成される、あるいは、スパッタガス中のO2ラジカル又は負イオン(O2 −)が酸化物層204のZnOと衝突することによるZnOの分解も同時に起こる。このため、スパッタガス中のO2流量が増加すると、酸素欠損を補償する反応は促進されるが、同時に光吸収性のInOが生成される反応やZnOの分解も促進され、太陽電池の性能が低下することを本発明者は見出した。
【0009】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、酸化物層中においては光吸収性の分解生成物の発生が抑えられ、金属電極層の反射特性を効果的に向上させる半導体膜製造方法と半導体膜を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明に係る半導体膜製造方法は、支持体上に透明電極層と、半導体層と、半導体層の拡散を防止する酸化物からなる酸化物層とを順次積層する第一の積層工程と、前記酸化物層の表面を酸化する酸化工程と、表面を酸化された前記酸化物層上に金属電極層を積層する第二の積層工程とを有することを特徴とする。このように酸化物層を積層後、前記酸化物層の表面を酸化するので、酸化物層中における光吸収性の分解生成物の発生が抑えられ、金属電極層の反射特性を効果的に向上させることができる。
【0011】
また、前記酸化工程は、酸素を含む雰囲気中での自然酸化、加熱、放電等により行なってもよい。ここで、酸素を含む雰囲気とは、前記酸化物膜を大気中にさらした状態または真空容器等内において真空状態から酸素を供給した状態などのことをいう。さらに、前記酸化工程においては、温度を室温以上220℃以下にて行なうことが望ましい。室温以下にし、大気中にさらした場合、あるいは真空状態からの取り出し時にしばしば半導体膜表面に結露を生じて、金属電極層の腐食等悪影響を及ぼす。また、220℃以上となると、酸化物層の下の半導体層に変質を起こさせ、発電電流密度を低下させる。前記酸化工程において、より好ましくは、温度を20℃以上220℃以下にて行なうことが望ましい。
【0012】
また、この発明に係る半導体膜は、支持体上に透明電極層と、半導体層と、半導体層の拡散を防止する酸化物からなる酸化物層と、金属電極層とからなる半導体膜において、前記酸化物層は、酸化物層を積層後、表面を酸化された酸化物層であることを特徴とする。
【0013】
また、この発明に係る半導体膜は、前記半導体層が、非晶質Siおよび/または結晶質Siからなるを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明では、半導体膜製造方法と半導体膜の一例として、太陽電池を製作する方法、製品が記載されているが、本願の発明の対象が、下記実施の形態の方法、製品に限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、従来例で述べたものと同一の構成については、説明を省略すると共に、符号を統一して説明する。
【0015】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に係る半導体膜の構成図、図2は、この発明の実施の形態1に係る半導体膜製造方法のフローを示す図である。
【0016】
図1において、半導体膜10は、支持体1、透明電極層2、半導体層3、酸化物層4、金属電極層5より構成されている。前記支持体1は、特に限定されず、例えば、ガラス、ステンレス、樹脂、セラミックス等である。前記支持体1の膜厚は、通常1mm〜10mm程度とされる。前記透明電極層2は、ITO、SnO2、およびZnOなどの一種類または、複数からなる。前記透明電極層2の膜厚は、通常0.6μm〜1μm程度とされる。
【0017】
前記半導体層3は、非晶質Siまたは結晶質Siからなり、pinまたはnip構造のセルからなる。つまり、前記半導体層3は、p型またはn型の導電性を示す第一の半導体層3a、i型の導電性を示す第二の半導体層3b、半導体層3aと逆の導電性を示す第三の半導体層3cからなる。ここで、非結晶Siを用いた場合は、第一〜第三の半導体層3a、3b、3cの膜厚は、それぞれ0.005〜0.5μm程度であり、結晶質Siを用いた場合は、半導体層3a、3b、3cの膜厚は、それぞれ0.005〜5μm程度である。
【0018】
前記酸化物層4は、ITO、ZnOなどの酸化物からなり、膜厚は、0.01〜1μm程度である。前記酸化物層4は、前記半導体層3と前記金属電極層5との間に設けられ、前記半導体層3と前記金属電極層5とが反応して界面で合金が形成され良好な反射特性が得られなくなるのを防いでいる。前記酸化物層4は、前記第三の半導体層3c上に積層後、前記酸化物層4の表面に酸化処理が施されている。スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法等の一般的な方法により積層された前記酸化物層4は、光を吸収する酸素欠損を含んでおり、表面に酸化処理を施すことにより、前記酸化物層4の膜中に酸素が拡散し、光吸収の原因である酸素欠損が低減することができる。
【0019】
前記酸化物層4の表面への酸化処理は、膜中に拡散したO原子による自然酸化を利用した反応であるために、前記酸化物層4の材質がITOである場合、O原子数/In原子数の比が3/2に近い値もしくはそれ以上であることが望ましい。また、前記酸化物層4の材質がZnOである場合、O原子数/Zn原子数の比が1/1に近い値もしくはそれ以上であることが望ましい。
【0020】
前記金属電極層5は、Agなどからなり、膜厚は、0.01〜1μm程度である。この発明に係る半導体膜10は、酸化物層4中においては、InOなどの光吸収性の分解生成物の発生が抑えられ、金属電極層5の反射特性をより効果的に向上させることができる。また、酸化物層4と金属電極層5との間に絶縁層を挟む構造となっていないので、発電ロスがなく、太陽電池の発電特性向上により効果的である。
【0021】
次に、図2を用いて、この発明に係る半導体膜10の製造方法を説明する。まず、支持体1を図示しない半導体膜製造装置にセットする(S101)。前記半導体膜製造装置は、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法等一般的な方法等の一般的な方法により電極層等の膜が積層できる構成となっているものとする。前記半導体膜製造装置にセットされた支持体1上に、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法等一般的な方法により、ITO、SnO2、およびZnOなどからなる透明電極層2を積層する(S102)。
【0022】
さらに、透明電極層2を積層された支持体1に第一〜第三の半導体層3a〜3cを順次プラズマCVD法等一般的な方法にて積層する(S103)。
【0023】
その後、スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法等の一般的な方法により、酸化物層4を第三の半導体層3c上に積層させ(S104)、前記酸化物層4を酸化処理を行なう(S105)。
【0024】
前記酸化物層4を大気中に晒し酸化処理する方法としては、前記酸化物層4を大気中に放置する方法、大気中に晒し、加熱する方法、大気中でのコロナ放電による方法がある。大気中に放置する方法では、特段の装置が必要ではない。また、後述するが、大気中でのコロナ放電による方法のほうが、大気中に放置する方法よりも発電電流密度が向上する。
【0025】
加熱して酸化させる方法において、温度は20℃以上220℃以下にて行なうことが望ましい。220℃以上になると、酸化物層4の下の半導体層3に変質を起こさせ、発電電流密度を低下させるためである。
【0026】
また、プラズマCVD法などのように半導体膜製造装置の真空チャンバー内で真空状態にて前記酸化物層4を積層した場合には、大気中に晒さずに、真空チャンバー内を酸素雰囲気下とし、前記酸化物層4を加熱する方法、高周波放電し、酸素プラズマにより前記酸化物層4の表面酸化を行なう方法がある。このように真空チャンバー内で酸化処理を行なうことにより、半導体膜10を真空チャンバー内から取り出す必要がなく、既存の設備を使用できるので、生産効率を下げることなく効率の良い半導体膜10を生産することができる。
【0027】
酸化処理後、金属電極層5をスパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法等の一般的な方法により、酸化された前記酸化物層4上に積層し、半導体膜10が製造できる(S106)。積層されたそれぞれの膜を必要に応じて凹凸を設ける等の加工をすることは可能である。
【0028】
(実施の形態2)
実施の形態2における半導体膜は、上記実施の形態1に係る半導体膜と略同一の構成であるが、半導体層を非結晶質半導体層と結晶質半導体層とからなる点が異なる。このように、非晶質Siと結晶質Siとを用いた太陽電池をタンデム太陽電池と呼ばれる。その他の構成は実施の形態1と同様なのでその説明を省略すると共に、同一の構成要素には同一の符号を付する。
【0029】
図3は、この発明の実施の形態2に係る半導体膜の構成図である。図3において、半導体膜10は、支持体1、透明電極層2、半導体層3、酸化物層4、金属電極層5より構成されている。
【0030】
前記半導体層3は、非晶質Siおよび結晶質Siからなり、pinまたはnip構造のセルからなる。前記半導体層3は、例えば、p型非晶質Si層3ap、i型非晶質Si層3ai、n型非晶質Si層3an、p型結晶質Si層3bp、i型結晶質Si層3bi、n型結晶質Si層3bnとする。ここで、p型、i型およびn型非晶質Si層3ap、3ai、3anの膜厚は、0.005〜0.5μm程度、p型、i型およびn型結晶質Si層3bp、3bi、3bnの膜厚は、0.005〜5μm程度である。
【0031】
非晶質Siと結晶質Siとでは光吸収帯域が異なるので、これらを同時に使うことで、入射光を有効に利用することができ、本発明の酸化された酸化物層4を有するため、高効率の太陽電池を提供することができる。
【0032】
(実施例)
以下に、本発明の実施例を示す。図4は、実施例a1〜a8と比較例b1、b2との関係を示す図である。図4の実施例a1〜a8は、支持体1としてガラスを用い、透明電極層2、非晶質Si層3ap、3ai、3an、結晶質Si層3bp、3bi、3bnを積層し、酸化物層4を積層後、図4に記載の酸化処理を施し、Agの金属電極層5を積層してタンデム型太陽電池を製造した。また、図4の比較例b1、b2は、実施例a1〜a8の製造過程において酸化物層4を酸化処理していない太陽電池を用いた。
【0033】
つまり、実施例a1、a3、a5、a7と比較例b1は酸化物層4としてITOを、実施例a2、a4、a6、a8と比較例b2は酸化物層4としてZnOを用いている。実施例a1、a2は、60分間、大気中に放置し、前記酸化物層4を酸化させ、実施例a3、a4は、大気中でコロナ放電により前記酸化物層4を酸化させ、実施例a5、a6は、大気中に出さずに真空チャンバー内で圧力0.7Paの酸素雰囲気下で前記酸化物層4を酸化させ、実施例a7、a8は、大気中に出さずに真空チャンバー内で圧力0.7Paの酸素雰囲気下で高周波放電し、酸素プラズマにより前記酸化物層4を酸化させている。
【0034】
図5〜12に、実施例a1〜a8の酸化物層4を酸化させるときの室温(20℃)からの加熱温度を0〜250℃まで変化させたときの実験例を示す。図5は、実施例a1と比較例b1との発電電流密度比較を示す図、図6は、実施例a2と比較例b2との発電電流密度比較を示す図、図7は、実施例a3と比較例b1との発電電流密度比較を示す図、図8は、実施例a4と比較例b2との発電電流密度比較をを示す図である。
【0035】
図9は、実施例a5と比較例b1との発電電流密度比較を示す図、図10は、実施例a6と比較例b2との発電電流密度比較を示す図、図11は、実施例a7と比較例b1との発電電流密度比較を示す図、図12は、実施例a8と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【0036】
図5〜12より、実施例a1〜a8すべてにおいて、加熱温度が0℃〜200℃の範囲で比較例b1、b2より発電電流密度が増加しており、太陽電池の性能が向上していることが分かる。特に、実施例a3、a4、a7、a8のときが良好な値(加熱温度が0℃〜200℃の範囲で比較例との発電電流密度が2%〜5%)を示している。よって、大気中に晒すよりも積極的にコロナ放電や酸素プラズマにより酸化させることが好ましい。
【0037】
実施例a1〜a8のいずれの場合も、加熱温度が200℃、温度で220℃を超えると、半導体層からの水素離脱、半導体層の変質等により、発電電流密度は低下した。このため、温度は220℃までが好ましい。
【0038】
また、実施例a5〜a8のように、半導体膜を大気中に出さずに真空チャンバー内で酸化処理を行なうことにより、実施例a1〜a4に比べ、半導体層3の積層後、大気中に半導体膜を晒す必要がなく、生産効率の向上が見込める。また、追加の設備が必要とならないので、生産コストを極力抑えた半導体を提供できる。
【0039】
以上のように、実施の形態のおいて太陽電池に関して述べたが、本発明が、半導体膜の光起電力素子、光センサー、薄膜トランジスタ(TFT)等に適用できることは当然である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る半導体膜製造方法および半導体膜では、酸化物層中においては光吸収性の分解生成物の発生が抑えられ、金属電極層の反射特性を効果的に向上させることができる。
【0041】
また、この発明に係る半導体膜製造法および半導体膜では、酸化物層中の酸素欠損を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る半導体膜の構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る半導体膜製造方法のフローを示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2に係る半導体膜の構成図である。
【図4】実施例a1〜a8と比較例b1、b2との関係を示す図である。
【図5】実施例a1と比較例b1との発電電流密度比較を示す図である。
【図6】実施例a2と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【図7】実施例a3と比較例b1との発電電流密度比較を示す図である。
【図8】実施例a4と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【図9】実施例a5と比較例b1との発電電流密度比較を示す図である。
【図10】実施例a6と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【図11】実施例a7と比較例b1との発電電流密度比較を示す図である。
【図12】実施例a8と比較例b2との発電電流密度比較を示す図である。
【図13】従来の薄膜型Si太陽電池の構成図である。
【符号の説明】
1…支持体
2…透明電極層
3…半導体層
4…酸化物層
5…金属電極層
10…半導体膜
Claims (7)
- 支持体上に透明電極層と、半導体層と、半導体層の拡散を防止する酸化物からなる酸化物層とを順次積層する第一の積層工程と、
前記酸化物層の表面を酸化する酸化工程と、
表面を酸化された前記酸化物層上に金属電極層を積層する第二の積層工程とを有することを特徴とする半導体膜製造方法。 - 前記酸化工程は、酸素を含む雰囲気中で、自然酸化により行なうことを特徴とする請求項1に記載の半導体膜製造方法。
- 前記酸化工程は、酸素を含む雰囲気中で、加熱により行なうことを特徴とする請求項1に記載の半導体膜製造方法。
- 前記酸化工程は、酸素を含む雰囲気中で、放電により行なうことを特徴とする請求項1に記載の半導体膜製造方法。
- 前記酸化工程において、温度を20℃以上220℃以下にて行なうことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の半導体膜製造方法。
- 支持体上に透明電極層と、半導体層と、半導体層の拡散を防止する酸化物からなる酸化物層と、金属電極層とからなる半導体膜において、
前記酸化物層は、酸化物層を積層後、表面を酸化された酸化物層であることを特徴とする半導体膜。 - 前記半導体層は、非晶質Siおよび/または結晶質Siからなるを特徴とする請求項6に記載の半導体膜。
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JP2003093159A JP2004303847A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 半導体膜製造方法と半導体膜 |
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JP2011187904A (ja) * | 2010-03-11 | 2011-09-22 | Mitsubishi Electric Corp | 太陽電池の製造方法 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003093159A patent/JP2004303847A/ja not_active Withdrawn
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