JP2004303743A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 異物による接続不良を防止し以って接触信頼性を向上することができるコネクタを提供する。
【解決手段】 ヘッダ2がソケット1の差込溝31に挿入されて接触凸部44が接触部61に摺接することにより電気的接続が達成されるコネクタにおいて、接触部61の接触凸部44が摺接する面に凹部63を設けた。接触凸部44や接触部61に付着した異物は、接触凸部44が接触部61を摺動する間に凹部63に落としこまれるから、接触凸部44と接触部61との間に挟まれにくい。
【選択図】図1

Description

本発明は、互いに結合して電気的に接続されるソケットとヘッダとを備えるコネクタに関するものである。
従来から、図17に示すように互いに結合して電気的に接続されるソケット1とヘッダ2とを備えたコネクタが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
ソケット1は、絶縁部材である合成樹脂成形品からなりヘッダ2が挿抜される差込溝31が設けられたソケット本体3と、差込溝31の両側にそれぞれ配設された複数のソケットコンタクト4とを備える(図18参照)。
ソケットコンタクト4は帯状の金属材からなり、U字状に曲成され差込溝31の縁部を挟む形でソケット本体3に保持された保持部41と、保持部41における差込溝31の内側に位置する一端から保持部41とともにS字状を形成する形で延設され保持部41との間の距離を変化させる方向(すなわち、差込溝31へのヘッダ2の挿抜方向に交差する方向)に撓み可能な撓み部42と、保持部41における差込溝31の外側に位置する一端からソケット本体3におけるヘッダ2が差込溝31に挿入される方向の端よりも突出する位置まで延設された端子部43とが連続一体に設けられている。端子部43は例えば回路基板の導電パターンに半田固定される。また、撓み部42には、保持部41から離れる方向に突出した接触凸部44が曲げにより形成されている。言い換えると、接触凸部44は差込溝31へのヘッダ2の挿抜方向に交差する方向に弾性的に突出している。
ヘッダ2は、絶縁部材である合成樹脂成形品からなる略直方体形状のヘッダ本体5と、それぞれ帯状の金属部材からなりヘッダ本体5の両側にそれぞれソケット1におけるソケットコンタクト4と同じピッチで配設された複数のヘッダコンタクト6とを備える(図19参照)。
ヘッダコンタクト6は帯状の金属材からなり、表裏の一面をヘッダ本体5から離れる方向へ向けて差込溝31へのヘッダ2の挿抜方向に沿って延びる形でヘッダ本体5に保持された接触部61と、接触部61の一端からヘッダ本体5よりもヘッダ2を差込溝31から抜く方向に突出した位置まで延設された端子部62とを有する。端子部62は例えば回路基板の導電パターンに半田固定される。
ヘッダ本体5の長手方向に沿った両側面において、短手方向の一端にはそれぞれ長手方向に沿って延びた鍔部51が突設されていて、ヘッダコンタクト6の端子部62は鍔部51を貫通している。また、接触部61においてソケットコンタクト4の接触凸部44が摺接する面には、突起64が突設されている。
ヘッダ2をソケット1の差込溝31に挿入するとき、突起64が接触凸部44を差込溝31の底部に近い側へ越える際にクリック感が得られる。また、ヘッダ2が差込溝31に挿入された状態において、ヘッダコンタクト6の突起64はソケットコンタクト4の接触凸部44よりも差込溝31の底部に近い位置に位置し、ヘッダ2を差込溝31から抜く力が加わったときには接触凸部44が突起64に当接することによって抵抗力が生じる。
特開2002−008753号公報(第8−9頁、第1図、第20図)
ところで、ヘッダ2とソケット1とが結合されたときに、ヘッダコンタクト6の接触部61とソケットコンタクト4の接触凸部44との間に異物が挟まっていると接続不良の原因となる。接続不良を引き起こす異物は、主にヘッダ2とソケット1とを結合する前に、ヘッダコンタクト6の接触部61又はソケットコンタクト4の接触凸部44に付着するものである。以前は、ヘッダ2とソケット1とを結合する前にヘッダコンタクト6の接触部61やソケットコンタクト4の接触凸部44に異物が付着していても、ヘッダ2とソケット1とを接続する際にソケットコンタクト4の接触凸部44がヘッダコンタクト6の接触部61の上を摺動することにより異物が接触凸部44と接触部61との間から除去されていた。
しかし、近年はコネクタの小型化が進んでおり、狭ピッチ化に伴ってソケットコンタクト4の幅が狭く設計されて接触凸部44と接触部61との間の接触圧が低くなったり、コネクタの薄型化に伴って接触部61が短く設計されるなどの理由で、ヘッダコンタクト6の接触部61やソケットコンタクト4の接触凸部44に付着した異物が十分に除去されないおそれがある。
また、上述した従来のコネクタのように接触部61に突起64が設けられていると、接触凸部44が突起64の上を摺動する際に突起64や接触凸部44に異物が付着していた場合にこの異物が接触凸部44に押され、接触凸部44が突起64から離れるときに接触凸部44と接触部61との間に空いた隙間に上記の異物が入り込むことにより、接触凸部44と接触部61との間に異物が挟まりやすくなる。
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、異物による接続不良を防止し以って接触信頼性を向上することができるコネクタを提供することにある。
請求項1の発明は、絶縁部材からなるヘッダ本体、前記ヘッダ本体に保持された1乃至複数のヘッダコンタクトを有するヘッダと、絶縁部材からなり前記ヘッダが挿抜される差込溝が設けられたソケット本体、前記差込溝に前記ヘッダが挿入された際に前記差込溝の内側において前記ヘッダコンタクトに接触導通するように前記ソケット本体に保持された1乃至複数のソケットコンタクトを有するソケットとを備え、前記ソケットコンタクトに、前記差込溝への前記ヘッダの挿抜方向に交差する方向に弾性的に突出した接触凸部が設けられ、前記ヘッダコンタクトに、前記差込溝に前記ヘッダを挿抜する際に前記接触凸部が摺接する接触部が設けられ、前記接触部に凹部が設けられ、前記差込溝に前記ヘッダを挿抜する際に前記接触凸部が越える突起が前記接触部に設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、ヘッダとソケットとが結合されていない状態において接触凸部や接触部に異物が付着していた場合でも、ヘッダとソケットとを結合する際に接触凸部が接触部との接触面に摺接して異物を凹部内に落としこむことが可能であり、接触凸部と接触部との間に異物が挟まることが少なくなり、接触信頼性を向上することができる。また、ヘッダとソケットとが結合した状態からヘッダを抜く方向に力が加わったときに接触凸部が突起に当接して抵抗力を生じるから、コネクタが振動などを受けてもヘッダが差込溝から抜けにくい。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記差込溝に前記ヘッダが挿入された状態において、前記接触凸部は前記凹部の開口面上に位置することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記凹部は前記接触凸部の摺動方向に沿って延びた溝状に形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記接触凸部は前記接触凸部の摺動方向に交差する方向において前記凹部の開口を挟む位置に弾接することを特徴とする。
本発明によれば、差込溝へのヘッダの挿抜方向に交差する方向に弾性的に突出した接触凸部がソケットコンタクトに設けられ、差込溝にヘッダを挿抜する際に接触凸部が摺接する接触部がヘッダコンタクトに設けられ、接触部に凹部が設けられているので、ヘッダとソケットとが結合されていない状態において接触凸部や接触部に異物が付着していた場合でも、ヘッダとソケットとを結合する際に接触凸部が接触部との接触面に摺接して異物を凹部内に落としこむことが可能であり、接触凸部と接触部との間に異物が挟まることが少なくなり、接触信頼性を向上することができる。また、差込溝にヘッダを挿抜する際に接触凸部が越える突起が接触部に設けられているので、ヘッダとソケットとが結合した状態からヘッダを抜く方向に力が加わったときに接触凸部が突起に当接して抵抗力を生じるから、コネクタが振動などを受けてもヘッダが差込溝から抜けにくい。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本実施形態の基本構成は従来例と同様であるので、共通の部分については共通の符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
本実施形態においては、図2に示すように、ヘッダコンタクト6の接触部61においてソケットコンタクト4の接触凸部44と接触する面に、突起64とともに凹部63が設けられている。図1に示すように、ヘッダ2がソケット1の差込溝31の奥まで挿入された状態において、接触凸部44は凹部63の開口面上に位置する。
ヘッダコンタクト6の形状を具体的に説明する。図3乃至図5に示すように、ヘッダコンタクト6は、差込溝31へのヘッダ2の挿抜方向に沿って延び一端部が表裏の一方側へ曲げられた接触部61と、接触部61の他端から表裏の他方側へ曲成されて接触部61とともにL字状を形成する端子部62とを連続一体に備えている。
端子部62において接触部61の付近には、厚さ寸法を他の部位よりも薄くする保持凹所65が設けられている。ここで、ヘッダコンタクト6はヘッダ本体5の成形時にインサートされており、鍔部51を形成する合成樹脂が保持凹所65に流入して固化することにより、ヘッダコンタクト6のヘッダ本体5からの抜けが防止されている。
突起64は、接触部61の端子部62が突出する側の面において長さ方向の中間よりも端子部62から離れた位置に突設されている。突起64には、突出寸法を端子部62に近い位置ほど大きくする傾斜面64aが設けられている。
また、凹部63は接触凸部44の摺動方向に沿って延びた溝状であって、図6及び図7に示すように、凹部63の内側にはそれぞれ接触凸部44の摺動方向に交差する方向の端に近づくほど凹部63の深さ寸法を小さくする2つの平面である傾斜面63aが形成されており、接触凸部44の摺動方向に交差する断面における凹部63の形状はV字状になっている。
ここで、接触凸部44の摺動方向に交差する方向における凹部63の開口の幅寸法は、接触凸部44の幅寸法よりも小さく形成されていて、ヘッダ2をソケット1の差込溝31に挿入する過程においては、接触凸部44は図8に示すように凹部63の開口を挟む位置に弾接する。また、図9(a)(b)に示すように凹部63は接触部61においてソケットコンタクト4の接触凸部44が摺接する範囲内に設けられている。
また、接触凸部44において、突起64に接触する範囲と凹部63の両側部に接触する範囲(すなわち、ヘッダ2が差込溝31の奥まで挿入された状態において接触凸部44と接触部61とが接触する範囲)とが重ならないように、ヘッダコンタクト6の幅方向における突起64の幅寸法は、凹部63の開口の幅寸法よりもさらに小さく設定されている。
上記構成によれば、ソケット1とヘッダ2とが結合される前にソケットコンタクト4の接触凸部44やヘッダコンタクト6の接触部61に異物が付着していても、接触凸部44が接触部61の表面上を摺動する過程において異物を凹部63内に落としこめるから、凹部63が設けられていない場合に比べて接触凸部44と接触部61との間に異物が挟まる可能性が低くなる。つまり、異物による接触不良が防止され、接触信頼性を向上することができる。また、接触部61の接触凸部44が摺動する範囲内に凹部63が設けられているので、接触部61の接触凸部44が摺動する範囲から外れた位置に凹部63が設けられる場合に比べ、接触凸部44に付着した異物をより凹部63に落としこみやすい。もちろん、図10乃至図13に示すように突起64を設けていないヘッダコンタクト6を用いた場合でも、凹部63を設けた事による上述した効果は得られる。
ところで、本実施形態において、ヘッダ2を差込溝31から抜く力が加わると、図9(a)に示すようにソケットコンタクト4の接触凸部44がヘッダコンタクト6の突起64に当接して抵抗力が付与されるから、コネクタが振動などを受けてもヘッダ2が差込溝31から抜けにくい。なお、ヘッダ2を差込溝31に挿入する際にもソケットコンタクト4の接触凸部44はヘッダコンタクト6の突起64に当接するが、突起64の突出寸法を端子部62から離れた位置ほど小さくする傾斜面64aが突起64に設けられているので、ヘッダ2を差込溝31に挿入する際の抵抗はヘッダ2を差込溝31から抜く際の抵抗よりも小さくなる。
また、接触凸部44において、突起64に接触する範囲と凹部63の両側部に接触する範囲(すなわち、ヘッダ2が差込溝31の奥まで挿入された状態において接触凸部44と接触部61とが接触する範囲)とが重ならないように凹部63の位置と形状とが設定されているから、接触凸部44が突起64の表面を摺動する際に接触凸部44に押された異物は凹部63に落としこめられ、接触凸部44と接触部61との間に挟まることがない。
なお、本実施形態においてソケットコンタクト4の機能とヘッダコンタクト6の機能とを入れ替えてもよい。つまり、撓み部42、接触凸部44と同様の構成をヘッダコンタクト6に設けるとともに、接触部61、凹部63、突起64と同様の構成をソケットコンタクト4に設けてもよい。
(実施形態2)
本実施形態においては、図13に示すように、接触凸部44の幅方向における中間部は凹部63の内側に進入して各傾斜面63aにそれぞれ摺接する寸法形状に形成されている。具体的に説明すると、接触凸部44の接触部61に接触する面を幅方向の中間部に近い位置ほど大きく突出した曲面形状としている。その他の構成は実施形態1と同様である。
上記構成によれば、接触凸部44の接触部61に接触する面が曲面になっていて、且つ接触部61の接触凸部44に接触する傾斜面63aが平面であることにより、接触凸部44と接触部61とが互いに平面で接触する場合に比べて接触凸部44と各傾斜面63aとの接触面積が小さくなって接触凸部44と接触部61との間の接触圧が増大する。従って、異物が接触凸部44と接触部61との間から排出されやすくなり、接触信頼性が向上する。
(実施形態3)
本実施形態においては、図14に示すように、接触凸部44の幅方向の中間部は両端部よりも突出しており、接触凸部44は、幅方向の中間部が凹部63の内側へ進入するとともに幅方向の両端部が凹部63の開口縁に摺接する寸法形状に形成されている。また、図15に示すように、接触凸部44の摺動方向に交差する方向における凹部63の開口の幅寸法は、接触凸部44の摺動方向における端であって突起64から離れた側の端から突起64に近い側の端にかけて徐々に狭くしてある。その他の構成は実施形態1と同様である。
上記構成によれば、接触凸部44が凹部63の開口縁に摺接することにより、接触凸部44が凹部63の周囲において接触部61に摺接する場合に比べて接触凸部44と凹部63との間の接触面積が小さくなって接触圧が増大する。従って、異物が接触凸部44と接触部61との間から排出されやすくなり、接触信頼性が向上する。
また、接触凸部44が接触部61を摺動するに従って接触凸部44の接触部61との接触位置が変化することにより、接触凸部44の摺動方向に交差する方向における凹部63の幅が均一である場合に比べ、接触凸部44の表面がより広い範囲で凹部63の開口縁に接触するから、接触凸部44に付着した異物がより除去されやすくなる。
なお、図15に示した例とは逆に、図16に示すように、凹部63の開口の幅寸法を、接触凸部44の摺動方向における端であって突起64に近い側の端から突起64から離れた側の端にかけて徐々に狭くしても同様の効果が得られる。
本発明の実施形態1を示す一部省略した断面図である。 同上におけるヘッダを示す一部省略した正面図である。 同上におけるヘッダコンタクトを示す斜視図である。 同上におけるヘッダコンタクトを示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は下面図である。 同上におけるヘッダコンタクトを示す図4(b)のB−B断面における断面図である。 同上におけるヘッダコンタクトを示す一部破断した斜視図である。 同上におけるヘッダコンタクトを示す図4(a)におけるA−A断面を含む平面図である。 同上の要部を示す断面図である。 同上の動作説明図である。 同上の別の形態におけるヘッダコンタクトを示す斜視図である。 同上の別の形態におけるヘッダコンタクトを示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図、(e)は下面図である。 同上の別の形態におけるヘッダコンタクトを示す図11(b)のC−C断面における断面図である。 本発明の実施形態2の要部を示す断面図である。 本発明の実施形態3の要部を示す断面図である。 同上の要部を示す正面図である。 同上の別の形態の要部を示す正面図である。 従来例を示す断面図である。 同上におけるソケットを示す平面図である。 同上におけるヘッダを示す平面図である。
符号の説明
1 ソケット
2 ヘッダ
3 ソケット本体
4 ソケットコンタクト
5 ヘッダ本体
6 ヘッダコンタクト
31 差込溝
44 接触凸部
61 接触部
63 凹部
64 突起

Claims (4)

  1. 絶縁部材からなるヘッダ本体、前記ヘッダ本体に保持された1乃至複数のヘッダコンタクトを有するヘッダと、絶縁部材からなり前記ヘッダが挿抜される差込溝が設けられたソケット本体、前記差込溝に前記ヘッダが挿入された際に前記差込溝の内側において前記ヘッダコンタクトに接触導通するように前記ソケット本体に保持された1乃至複数のソケットコンタクトを有するソケットとを備え、前記ソケットコンタクトに、前記差込溝への前記ヘッダの挿抜方向に交差する方向に弾性的に突出した接触凸部が設けられ、前記ヘッダコンタクトに、前記差込溝に前記ヘッダを挿抜する際に前記接触凸部が摺接する接触部が設けられ、前記接触部に凹部が設けられ、前記差込溝に前記ヘッダを挿抜する際に前記接触凸部が越える突起が前記接触部に設けられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記差込溝に前記ヘッダが挿入された状態において、前記接触凸部は前記凹部の開口面上に位置することを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記凹部は前記接触凸部の摺動方向に沿って延びた溝状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  4. 前記接触凸部は前記接触凸部の摺動方向に交差する方向において前記凹部の開口を挟む位置に弾接することを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
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