JP2004303591A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】異種元素添加コバルト酸リチウムのみを使用した場合の低温充電後の容量復帰性能の低下を改良した非水電解質二次電池を提供すること。
【解決手段】正極活物質としてコバルト酸リチウム、負極活物質として炭素を用いた非水電解質二次電池において、該コバルト酸リチウムとして、異種元素が添加されたコバルト酸リチウム及び異種元素が添加されていないコバルト酸リチウムの混合物からなるものを用いる。
なお、前記異種元素が添加されたコバルト酸リチウム及び異種元素が添加されていないコバルト酸リチウムの混合比は質量比で9.5:0.5〜6.5:3.5、好ましくは9:1〜7:3の範囲である。また、前記異種元素としてはZr、Ti、Fから選択された少なくとも1種であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
この発明は、異種元素添加コバルト酸リチウム(LiCoO)を正極材料として用いた非水電解質二次電池に関し、特に異種元素添加コバルト酸リチウムのみを使用した場合の低温充電後の容量復帰性能の低下を改良した非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯型の電子機器の急速な普及に伴い、それに使用される電池への要求仕様は、年々厳しくなり、特に小型・薄型化、高容量でサイクル特性が優れ、性能の安定したものが要求されている。そして、二次電池分野では他の電池に比べて高エネルギー密度であるリチウム非水電解質二次電池が注目され、このリチウム非水電解質二次電池の占める割合は二次電池市場において大きな伸びを示している。
【0003】
このリチウム非水電解質二次電池は、細長いシート状の銅箔等からなる負極芯体(集電体)の両面にリチウムイオンを吸蔵放出する負極活物質を含む負極合剤を塗布した負極と、細長いシート状のアルミニウム箔等からなる正極芯体の両面にリチウムイオンを吸蔵・放出する正極活物質を含む正極合剤を塗布した正極との間に、微多孔性ポリプロピレンフィルム等からなるセパレータを配置し、負極及び正極をセパレータにより互いに絶縁した状態で円柱状又は楕円形状に巻回した後、負極及び正極の各所定部分にそれぞれ負極タブ及び正極タブを接続し、必要に応じて押し潰して偏平巻回電極体として、その外側を外装で被覆することにより製造されている。
【0004】
そして、正極材料として、従来から主としてコバルト酸リチウム(LiCoO)が、リチウムに対し4V以上の電位を示し、高エネルギー密度を有する二次電池が実現できることから使用されているが、コバルトは高価であると共に資源としての存在量が少ないため、このコバルト酸リチウムを非水電解質二次電池の正極材料として使用し続けるには、非水電解質二次電池のさらなる高性能化及び高寿命化が望まれ、特に負荷特性、サイクル特性の向上が望まれている。
【0005】
一方、コバルト酸リチウムを正極活物質として用いたリチウム非水電解質二次電池の特性向上方法として、コバルト酸リチウムへ異種元素を添加する方法が知られている。例えば、下記特許文献1には正極活物質であるコバルト酸リチウムにジルコニウムを添加することで、高電圧を発生し、かつ優れた充放電特性と保存特性を示す非水電解質二次電池が開示されている。
【0006】
このジルコニウムを添加したコバルト酸リチウムは、LiCoO粒子の表面が酸化ジルコニウムZrOもしくはリチウムとジルコニウムとの複合酸化物LiZrOにより覆われることによって安定化され、その結果、高い電位においても電解液の分解反応や結晶破壊を起こすことなく、優れたサイクル特性、保存特性を示す正極活物質が得られることによるものであって、この効果は、単に焼成後のLiCoOにジルコニウムもしくはジルコニウムの化合物を混合するだけでは得られず、リチウム塩とコバルト化合物とを混合したものにジルコニウムを添加して焼成することにより得られるものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−319260号公報(特許請求の範囲、段落[0006]、[0008]〜[0011])
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、既に異種元素としてジルコニウム(Zr)のみでなく、チタン(Ti)及びフッ素(F)をも含めた中から少なくとも1種を正極活物質として使用することにより、リチウム非水電解質二次電池の負荷特性及びサイクル特性を向上させることができることを見出しているが、異種元素としてZr、Ti、Fから選択された少なくとも1種を添加したコバルト酸リチウムのみを正極活物質に用いたリチウム非水電解質二次電池においては、同時に低温充電後の容量復帰性能の低下を伴うという問題点が存在していた。このような問題点は異種元素を添加しないリチウム酸コバルトには生じない現象である。
【0009】
そこで発明者等は、種々実験を重ねた結果、異種元素添加コバルト酸リチウムと異種元素を添加しないコバルト酸リチウムを併用すると、異種元素添加コバルト酸リチウムのみを正極活物質として使用した際の低温充電後の容量復帰性能の低下という欠点は異種元素を添加しないコバルト酸リチウムにより補われ、逆に異種元素を添加しないコバルト酸リチウムの負荷特性及びサイクル特性が劣るという欠点は異種元素添加コバルト酸リチウムにより補われ、両者の利点が有効に相乗的に発揮されることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
【0010】
すなわち、本発明は、異種元素添加コバルト酸リチウムのみを使用した場合の低温充電後の容量復帰性能の低下を改良した非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の態様により解決することができる。本発明の一態様によれば、正極活物質としてコバルト酸リチウム、負極活物質として炭素を用いた非水電解質二次電池において、該コバルト酸リチウムとして、異種元素が添加されたコバルト酸リチウム及び異種元素が添加されていないコバルト酸リチウムの混合物からなるものを用いた非水電解質二次電池が提供される。
【0012】
係る態様によれば、異種元素添加コバルト酸リチウムのみを正極活物質として使用した際の低温充電後の容量復帰性能の低下という欠点は異種元素を添加しないコバルト酸リチウムにより補われ、逆に異種元素を添加しないコバルト酸リチウムの負荷特性及びサイクル特性に劣るという欠点は異種元素添加コバルト酸リチウムにより補われ、両者の利点が相乗的に発揮されるようになる。
【0013】
係る態様においては、前記異種元素が添加されたコバルト酸リチウム及び異種元素が添加されていないコバルト酸リチウムの混合比が質量比で9.5:0.5〜6.5:3.5であることが好ましく、より好ましくは9:1〜7:3である。異種元素添加コバルト酸リチウムの割合が95質量部を超えると、負荷特性及びサイクル特性は良好であるが、低温充電後の容量復帰率が低下するので好ましくない。また、異種元素添加コバルト酸リチウムの割合が65重量部未満であると低温充電後の容量復帰率は良好となるが、逆に負荷特性及びサイクル特性が劣化するので好ましくない。
【0014】
さらに、係る態様によれば、前記異種元素がZr、Ti、Fから選択された少なくとも1種であることが好ましい。これらの元素を含有している異種元素添加コバルト酸リチウムを用いればコバルト酸リチウムを正極活物質として用いた非水電解質二次電池の負荷特性及びサイクル特性を有効に向上させることができるようになる。
【0015】
【作用】
本発明者等の検討した結果によれば、上記の態様により異種元素添加コバルト酸リチウムのみを正極活物質として使用した際の低温充電後の容量復帰率が低下するという問題点が解決される理由は、次のとおりであると思われる。
【0016】
すなわち、リチウム非水電解質二次電池は、一般に低温において充電を行なうと、その後の電池容量の低下が、室温で充電されたときと比べ大きくなることが知られている。これは、リチウム非水電解質二次電池においては、充電に伴い電気化学的にリチウムイオンが正極のコバルト酸リチウムから脱離し、負極の炭素に挿入される反応が起こっているわけであるが、室温よりも極端に低温の状態において充電されると、正極から脱離したリチウムイオンの一部が負極上にリチウム金属として析出し、以降の充放電反応に関与できなくなる。低温時に負極にリチウム金属が析出する理由は、低温充電時には負極の分極が室温充電時に比べ大きくなり、負極の電位がリチウム金属の析出する電位まで下がってしまうこと、及び、リチウム金属の析出量は充電反応時の負極の分極の程度によって決まるためであると推定される。
【0017】
異種元素を添加したコバルト酸リチウムを正極に用いると、異種元素無添加のコバルト酸リチウムを正極に用いたときに比べ、低温充電後の容量復帰性能が低下する。したがって、負極の分極は、正極材料の影響を強く受けており、低温における負極の分極は、異種元素添加コバルト酸リチウムを正極に用いたときの方が、異種元素を添加しないコバルト酸リチウムを正極に用いたときより大きいと推定される。
【0018】
そして、異種元素添加コバルト酸リチウムに、異種元素無添加のコバルト酸リチウムを5〜35質量部、さらに好ましくは10〜30質量部混合すると、この異種元素無添加のコバルト酸リチウムの混合により、負極の低温における分極が緩和され、低温充電時のリチウム析出量が減少し、結果として低温充電後の容量復帰率が向上したものであると推定され、そして、異種元素添加のコバルト酸リチウムに対する異種元素無添加のコバルト酸リチウムの混合比が5質量部より小さい場合、低温充電後の容量復帰性能が向上しなかったのは、十分に分極が緩和されなかったためと推定される。
【0019】
一方、異種元素無添加のコバルト酸リチウムの混合比が35質量部を越えると、低温充電後の容量復帰性能の大きな向上はなかったが、負荷特性の低下が確認された。これは、異種元素無添加のコバルト酸リチウムの混合比が35質量部を超えると、異種元素添加の十分な効果が得られないためと考えられる。したがって、本発明では、負荷特性及びサイクル特性を維持し、低温充電後の容量復帰性能を向上させるためには、異種元素を添加したコバルト酸リチウムと、異種元素を添加していないコバルト酸リチウムの混合比を質量比で9.5:0.5〜6.5:3.5、好ましくは9:1〜7:3の範囲で混合することが必要であると結論付けた。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体例を実施例及び比較例により詳細に説明する。
(実施例1〜5、比較例1〜2)
[正極の作製]
出発原料として、リチウム源には炭酸リチウム(LiCO)を用いた。コバルト源には、炭酸コバルト合成時に異種元素としてジルコニウム(Zr)を正極活物質の総量に対する質量比で1900ppmとなるように添加した四酸化コバルト(Co)を用いた。これらをLi/Coのモル比が1になるように秤量後、乳鉢で混合し、これを空気雰囲気下において850℃で20時間焼成し、Zr添加コバルト酸リチウム(LiCoO)を得た。これを乳鉢で平均粒径約10μmまで粉砕し、正極活物質とした。異種元素無添加のLiCoOの合成には、Zrを添加していないCoをコバルト源として用いた以外は、Zr添加LiCoOと同様の方法で作製した。なお、正極活物質の組成は、プラズマ発光分析(Inductive Coupled Plasma:ICP)により分析した。
【0021】
このZr添加LiCoO粉末と無添加LiCoO粉末を、所定の混合比で混ぜ、その混合LiCoO粉末が85質量部、導電剤としての炭素粉末が10質量部、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末が5質量部となるよう混合し、これをN−メチルピロリドン(NMP)溶液と混合してスラリーを調整した。このスラリーを厚さ20μmのアルミニウム製の集電体の両面にドクターブレード法により塗布して活物質層を形成した後、圧縮ローラーを用いて170μmに圧縮、短辺の長さが55mmで、長辺の長さが500mmの正極を作製した。
【0022】
[負極の作製]
天然黒鉛粉末が95質量部と、ポリフッ化ビリニデン粉末が5質量部となるよう混合し、これをNMP溶液と混合してスラリーを調整し、このスラリーを厚さ18μmの銅製の集電体の片面にドクターブレード法により塗布して活物質層を形成した。その後、圧縮ローラーを用いて155μmに圧縮し、短辺の長さが57mm、長辺の長さが500mmの負極を作製した。
【0023】
[電解液の作製]
エチレンカーボネートとジエルカーボネートとの等体積混合溶媒に、LiPFを1mol/L溶解して電解液とし、これを電池作製に用いた。
【0024】
[負荷特性の測定]
25℃において、各電池を定電流充電(電流1500mA、終止電圧4.2V)−定電圧充電(電圧4.2V、終止電流30mA)−定電流放電(電流4500mA、終止電圧2.75V)した後、定電流充電(電流1500mA、終止電圧4.2V)−定電圧充電(電圧4.2V、終止電流30mA)−定電流放電(電流4500mA、終止電圧2.75V)した。負荷特性は、1500mA定電流放電容量に対する4500mA定電流放電容量の比で評価した。
【0025】
[低温充電後の容量復帰率の測定]
25℃において、各電池を定電流充電(電流1500mA、終止電圧4.2V)−定電圧充電(電圧4.2V、終止電流30mA)−定電流放電(電流1500mA、終止電圧2.75V)した。次に、0℃で定電流充電(電流1500mA、終止電圧4.2V)−定電圧充電(電圧4.2V、終止電流30mA)−定電流放電(電流1500mA、終止電圧2.75V)を3サイクル繰り返した。最後に、25℃で定電流充電(電流1500mA、終止電圧4.2V)−定電圧充電(電圧4.2V、終止電流30mA)−定電流放電(電流1500mA、終止電圧2.75V)とサイクルした。低温充電後の容量復帰率は、初期の25℃での放電容量に対する、0℃から25℃に戻した後の放電容量の比で評価した。
【0026】
[サイクル容量維持率の測定]
25℃又は45℃の所定の温度において、各電池を定電流充電(電流1500mA、終止電圧4.2V)−定電圧充電(電圧4.2V、終止電流30mA)−定電流放電(電流1500mA、終止電圧2.75V)した。これを1サイクル目とした。各電池の1サイクル目の放電容量に対する、500サイクル目の放電容量の比を容量維持率として評価した。
【0027】
実施例1〜5及び比較例1〜2として、Zr添加LiCoO及びZr無添加LiCoOの添加割合を種々変化させてリチウム非水電解質二次電池を作成し、それぞれの電池について負荷特性、低温充電後容量復帰率及び25℃でのサイクル容量維持率を測定した結果を表1及び図1にまとめて示す。なお、負荷特性及び25℃サイクル特性は比較例1に係る電池の値を100とした場合の相対値であり、また、低温充電後の容量復帰率特性は比較例2に係る電池の値を100とした場合の相対値である。
【表1】
Figure 2004303591
【0028】
表1及び図1に示すように、Zr添加LiCoOとZr無添加LiCoOの混合比が9.5:0.5〜6.5:3.5の範囲にあるときに、低温充電後容量復帰率は、無添加LiCoOを混合しないものよりも向上した。なお、混合比を9.5:0.5としたときには、低温充電後容量復帰率の低下が目立ち、混合比を6.5:3.5としたときには、負荷特性の低下が目立った。従って、Zr添加LiCoOとZr無添加LiCoO混合比は、好ましくは9.5:0.5〜6.5:3.5、さらに好ましくは9:1〜7:3の範囲である。
【0029】
(実施例6〜10、比較例3〜4)
実施例6〜10としては、異種元素としてフッ素(F)を使用し、まず、実施例1〜3における異種元素としてのジルコニウム(Zr)に換えてLiFを使用し、フッ素(F)量が350ppmとなるように使用した以外は実施例1〜3と同様に合成した異種元素添加LiCoOを用い、実施例6〜10に係る電池を作製した。比較例3〜4としては、LiFを添加しなかった以外は実施例5〜8と同様にして作成した異種元素無添加のLiCoOを作成し、比較例6〜10の電池を作製した。それぞれの電池について負荷特性、低温充電後容量復帰率及び45℃でのサイクル容量維持率を測定した。結果を表2及び図2にまとめて示す。なお、負荷特性及び45℃サイクル特性は比較例3に係る電池の値を100とした場合の相対値であり、また、低温充電後の容量復帰率特性は比較例4に係る電池の値を100とした場合の相対値である。
【表2】
Figure 2004303591
【0030】
表2及び図2に示すように、F添加LiCoOとF無添加LiCoOの混合比が9.5:0.5〜6.5:3.5の範囲にあるときに、低温充電後容量復帰率は、無添加LiCoOを混合しないものよりも向上した。なお、混合比を9.5:0.5としたときには、低温充電後容量復帰率の低下が目立ち、混合比を6.5:3.5としたときには、負荷特性の低下が目立った。従って、F添加LiCoOとF無添加LiCoO混合比は、好ましくは9.5:0.5〜6.5:3.5、さらに好ましくは9:1〜7:3の範囲である。
【0031】
(実施例11〜15、比較例5〜6)
実施例11〜15としては、異種元素としてチタン(Ti)及びフッ素(F)を同時に用い、まず、実施例1〜3における異種元素としてのジルコニウム(Zr)に換えてLiFをフッ素(F)の量が350ppmとなり、また、チタン(Ti)の量が800ppmとなるようにTiOを使用した以外は実施例1〜3と同様に合成した異種元素添加LiCoOを用い、実施例11〜15に係る電池を作製した。比較例5〜6としては、TiOやLiFを添加しなかった以外は実施例11〜15と同様にして異種元素無添加のLiCoOを作成し、比較例5〜6の電池を作製した。それぞれの電池について負荷特性、低温充電後容量復帰率及び25℃でのサイクル容量維持率を測定した。結果を表3及び図3にまとめて示す。なお、負荷特性及び25℃サイクル特性は比較例5に係る電池の値を100とした場合の相対値であり、また、低温充電後の容量復帰率特性は比較例6に係る電池の値を100とした場合の相対値である。
【0032】
【表3】
Figure 2004303591
【0033】
表3及び図3に示すように、Ti、F添加LiCoOとTi、F無添加LiCoOの混合比が9.5:0.5〜6.5:3.5の範囲にあるときに、低温充電後容量復帰率は、無添加LiCoOを混合しないものよりも向上した。なお、混合比を9.5:0.5としたときには、低温充電後容量復帰率の低下が目立ち、混合比を6.5:3.5としたときには、負荷特性の低下が目立った。従って、Ti、F添加LiCoOとTi、F無添加LiCoO混合比は、好ましくは9.5:0.5〜6.5:3.5、さらに好ましくは9:1〜7:3の範囲である。
【0034】
以上の実施例1〜15及び比較例1〜6の結果を総合して判断すると、正極活物質としてコバルト酸リチウム、負極活物質として炭素を用いた非水電解質二次電池において、該コバルト酸リチウムとして、異種元素が添加されたコバルト酸リチウム及び異種元素が添加されていないコバルト酸リチウムの混合物からなるものを用いると、異種元素添加コバルト酸リチウムのみを使用した場合の低温充電後の容量復帰性能の低下を改良し得ることは明らかであり、この場合、前記異種元素が添加されたコバルト酸リチウム及び異種元素が添加されていないコバルト酸リチウムの混合比が質量比で9.5:0.5〜6.5:3.5、より好ましくは9:1〜7:3の範囲の場合に特に優れた低温充電後の容量復帰性能性と、負荷特性及びサイクル特性に優れたリチウム非水電解質二次電池が得られることがわかる。
【0035】
なお、異種元素添加LiCoOに添加される異種元素添加量は、ZrではLiCoO1molに対して、0.01〜0.9mol%(93〜8323ppm)、Tiでは0.01〜0.5mol%(49〜2443ppm)、Fでは0.0036〜27mol%(7〜50000ppm)の範囲であることが好ましい。これは、上述の範囲より少ない添加量では、異種元素を添加することによる電池負荷特性向上等の効果が小さく、上述範囲より添加量が多いと、電池容量が低下するためである。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたとおり、本発明によれば、低温充電後の容量復帰性能性と、負荷特性及びサイクル特性に優れたリチウム非水電解質二次電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、Zr添加LiCoO混合比と電池特性の変化を表す図である。
【図2】図1は、F添加LiCoO混合比と電池特性の変化を表す図である。
【図3】図1は、Ti、F添加LiCoO混合比と電池特性の変化を表す図である。

Claims (4)

  1. 正極活物質としてコバルト酸リチウム、負極活物質として炭素を用いた非水電解質二次電池において、該コバルト酸リチウムとして、異種元素が添加されたコバルト酸リチウム及び異種元素が添加されていないコバルト酸リチウムの混合物からなるものを用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記異種元素が添加されたコバルト酸リチウム及び異種元素が添加されていないコバルト酸リチウムの混合比が質量比で9.5:0.5〜6.5:3.5であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記異種元素が添加されたコバルト酸リチウム及び異種元素が添加されていないコバルト酸リチウムの混合比が質量比で9:1〜7:3であることを特徴とする請求項2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記異種元素がZr、Ti、Fから選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
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