JP2004301753A - 電波修正時計およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電波修正時計は、時刻情報を含む外部無線情報を受信するアンテナ21や受信回路22と、発振回路51、分周回路52で生成された基準信号で内部時刻を計時する時刻カウンタ53等とを備える。さらに、時計の制御回路24は、受信した外部時刻データおよび内部時刻データを比較してその差異量を出力する比較回路54と、差異量に基づいて内部時刻データを修正する内部時刻修正制御部61と、前記内部時刻データに基づいて時刻を表示する時刻表示部28と、外部無線情報の受信時期、差異量の各データが複数回分記憶される受信情報記憶部71と、前記複数の受信時期データ、差異量データに基づいて傾向緩急量を算出する傾向緩急量算出部56と、傾向緩急量に基づいて分周回路52の分周比を調整する論理緩急制御部55とを備える。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部からの受信電波情報による外部時刻データを受信し、修正する電波修正時計およびその制御方法に関する。
【0002】
【背景技術】
外部からの無線情報を受信して時刻修正を行う電波修正時計が知られている。このような電波修正時計は、定期的な電波受信によって時刻を修正できるため、通常のクオーツ時計に比べてもより精度の高い時刻指示を行えるため、近年、その需要が増加している。
【0003】
このような電波修正時計において、電波受信によって得られた外部時刻データと、時計内部で計数した内部時刻データとを比較し、その時刻差によって内部時刻データを修正するとともに、その時刻差に従って発振手段によって発生された発振信号の分周比(分周値)を変更する論理緩急手段を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、放送電波の同期信号を抽出し、この同期信号間に発振器から入力される基準クロック数を、予め記憶してある正規のクロック数と比較し、その誤差に基づいて歩度調整回路を制御し、発振器の基準クロックの発振周波数を調整する時計も知られている(例えば、特許文献2)。
これらの各時計では、論理緩急や発振周波数の調整を行うことで、水晶発振器等の発振信号を利用した通常の時刻計時時の精度を高めることができるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−214372号公報
【特許文献2】
特開平5−87956号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記先行技術のものは、ある1つの時点での受信によるデータによって論理緩急や基準周波数の調整を行っており、次に受信した際にはその受信時のデータによって新たに論理緩急や基準周波数の調整を行っているため、必ずしも正確な論理緩急や基準信号を出力することはできないおそれがあるという問題があった。
すなわち、水晶発振器の出力は、温度等の環境の変化によってその変化する。また、無線情報等の受信処理は電力消費が大きいため、腕時計等では通常1日1回程度の受信に抑えられている。従って、この受信間隔の間、例えば、前後の日に比べて天気が悪くて気温が低い場合や、出張・旅行等で寒冷地に移動していた場合に、その時点での無線情報との差に基づいて論理緩急や周波数制御を行った後、暖かい地域に移動したり、気温が上昇した場合には、前記調整時とは温度条件等が相違するため、必ずしも正確な緩急や周波数調整が行えないという問題があった。
【0006】
さらに、1回の受信で判断した場合、その1回の受信における受信データが、外部ノイズ等により不正確である可能性もあるが、この場合には、不正確な緩急調整や基準周波数調整を行ってしまうので、次に電波を受信するまでの期間は不正確な時刻を表示することになってしまうという問題もある。
【0007】
本発明の目的は、精度の高い時刻表示を行うことができる電波修正時計およびその制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電波修正時計は、時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部と、前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較部と、その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する修正部と、前記内部時刻データに基づいて時刻を表示する時刻表示部と、前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データが少なくとも複数回分記憶される受信情報記憶部と、前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向緩急量を算出する傾向緩急量算出部と、前記傾向緩急量算出部で算出された傾向緩急量によって前記分周部の分周比を調整する論理緩急制御部と、を備えたことを特徴とするものである。
ここで、前記外部無線情報受信部は、アンテナと、アンテナにより受信した電波を処理する受信手段とで構成されたものが利用できる。
【0009】
このような本発明においては、外部無線情報受信部で外部無線情報を受信すると、受信した時刻情報は時刻データ比較部で、電子機器内部で作られる基準クロックに基づいて計時された内部時刻データと比較されて差異量が出力され、この差異量および受信時期の各データは受信情報記憶部に記憶される。
さらに、本発明では、過去の受信データに基づいて、つまり過去複数回の受信時期および差異量によって傾向緩急量を算出し、その値で分周部の分周比(分周値)を修正する論理緩急制御部を備えているので、分周部によって生成される基準信号自体の誤差を非常に小さくすることができ、外部無線情報に基づく時刻情報を取得するまでの間、前記基準信号で時刻を計時している場合の時間精度を大幅に向上することができる。
その上、複数回のデータに基づいて傾向緩急量を算出しているので、1回のみのデータに基づいて算出する場合に比べ、一時的な温度変化の影響を受けたり、ノイズが乗った誤ったデータを受信したために、外部時刻データおよび内部時刻データの正しい差異量を検出できなかった場合でも、その1回の差異量で傾向緩急量を算出するのではなく、複数回のデータで算出しているので、1回の受信データのみで算出する場合に比べてより精度の高い緩急処理が行える。
【0010】
本発明の電波修正時計は、時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部と、前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較部と、その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する修正部と、前記内部時刻データに基づいて時刻を表示する時刻表示部と、前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データが少なくとも複数回分記憶される受信情報記憶部と、前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向周波数調整量を算出する傾向周波数算出部と、前記傾向周波数算出部で算出された傾向周波数調整量によって前記発振部の発振周波数を調整する発振周波数制御部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
本発明においても、過去の受信データに基づいて、つまり過去複数回の受信時期および差異量によって傾向周波数調整量を算出し、その値で発振部の発振周波数を調整する発振周波数制御部を備えているので、発振部によって生成される基準信号自体の誤差を非常に小さくすることができ、外部無線情報に基づく時刻情報を取得するまでの間、前記基準信号で時刻を計時している場合の時間精度を大幅に向上することができる。
その上、前記発明と同様に、複数回のデータに基づいて傾向周波数調整量を算出しているので、1回のみのデータに基づいて算出する場合に比べ、より精度の高い発振周波数調整が行える。
【0012】
本発明の電波修正時計は、時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部と、前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較部と、その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する修正部と、前記内部時刻データに基づいて時刻を表示する時刻表示部と、前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データが少なくとも複数回分記憶される受信情報記憶部と、前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向緩急量を算出する傾向緩急量算出部と、前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向周波数調整量を算出する傾向周波数算出部と、前記傾向緩急量算出部で算出された傾向緩急量によって前記分周部の分周比を調整する論理緩急制御部と、前記傾向周波数算出部で算出された傾向周波数調整量によって前記発振部の発振周波数を調整する発振周波数制御部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
本発明においても、過去複数回の受信時期および差異量によって傾向緩急量および傾向周波数調整量を算出し、その値で分周部の分周比および発振部の発振周波数を調整しているので、発振部および分周部によって生成される基準信号自体の誤差を非常に小さくすることができ、前記基準信号で時刻を計時している場合の時間精度を大幅に向上することができる。その上、前記各発明と同様に、複数回のデータに基づいて傾向緩急量および傾向周波数調整量を算出しているので、1回のみのデータに基づいて算出する場合に比べ、より精度の高い緩急処理および発振周波数調整処理が行える。
さらに、発振部および分周部の両方を調整しているので、前記基準信号を非常に高精度に出力することができる。
【0014】
ここで、前記傾向緩急量算出部および/または傾向周波数算出部は、論理緩急制御部および/または発振周波数制御部によって、分周部の分周比および/または発振部の発振周波数が前回調整された以降に記憶されたデータのみを採用して、前記傾向緩急量および/または傾向周波数調整量を算出することが好ましい。受信した外部時刻データと、基準信号に基づいて計時される内部時刻データの差異量は、基準信号の精度に影響される。従って、分周部の分周比や発振部の発振周波数を調整した前後では、通常、基準信号の精度も異なるため、差異量データの値も相違する可能性が高い。このため、通常は、前回調整した後に外部無線情報を受信して記録されたデータのみに基づいて傾向緩急量や傾向周波数調整量を算出すればよく、これにより現状の基準信号の精度を反映でき、高精度の調整を行うことができる。
但し、傾向緩急量や傾向周波数調整量を算出するにあたっては、調整前の差異量データや調整量データも考慮して行うこともできる。従って、調整後のデータだけでなく、調整前の差異量データも利用して傾向緩急量や傾向周波数調整量を算出してもよい。
なお、前回調整した後に記録されたデータのみに基づいて、傾向緩急量や傾向周波数調整量を算出する場合、受信情報記憶部に記憶されていた差異量データなどを消去し、受信情報記憶部には常に前回調整した後のデータのみを記憶し、この記憶部に記憶されている全データを利用して算出してもよい。この場合には、傾向緩急量算出部や傾向周波数算出部に、受信情報記憶部に記憶されている前回調整以前のデータを消去する前回調整以前データ消去手段を設けるなどして対応すればよい。
また、差異量データなどの各データを受信日時データとともに記憶しておき、記録データを消去せずに、記録されたデータから前回調整日時以降のデータを抽出して算出してもよい。この場合には、傾向緩急量算出部や傾向周波数算出部に、受信情報記憶部に記憶されているデータから前回調整後のデータのみを抽出して採用し、これらのデータのみで傾向緩急量や傾向周波数調整量を算出する前回調整後データ採用手段を設けるなどして対応すればよい。
【0015】
ここで、本発明は、前記外部無線情報の受信回数を検出する受信回数検出部を備え、論理緩急制御部および/または発振周波数制御部は、受信回数検出部で検出された受信回数が、予め設定された設定回数または設定回数可変手段で可変された設定回数を越えた場合に、分周部の分周比および/または発振部の発振周波数を調整することが好ましい。
傾向緩急量および/または傾向周波数調整量は、複数のデータすなわち2以上のデータに基づいて算出すればよいが、受信回数の数が設定回数を越えたか否かを判断し、その時点で調整するようにすれば、前記設定回数分のデータ数に基づいて算出することができる。そして、この設定回数は、時計に組み込まれた発振源(発振部)の特性等に応じて予め設定しておけば、各種時計の特性などに応じて適切な数のデータに基づいて調整量を算出し、論理緩急や周波数調整を行うことができる。
さらに、時計に設定回数可変手段を設け、この可変手段によって設定回数を変更できるように構成しておけば、その時計の使用環境等に応じて設定回数を自動的あるいは手動で調整することができる。これにより、使用者の使用環境などに応じた最適な回数で、調整量の算出や論理緩急、周波数調整を行うことができる。
【0016】
また、本発明は、前記傾向緩急量および/または傾向周波数調整量が、予め設定された第1設定値を超えたか否かを検出する差異量検出部を備え、論理緩急制御部および/または発振周波数制御部は、差異量検出部で傾向緩急量および/または傾向周波数調整量が第1設定値を超えたことが検出された場合に、分周部の分周比および/または発振部の発振周波数を調整することが好ましい。
ここで、第1設定値は、算出された傾向緩急量や発振周波数調整量が論理緩急処理や発振周波数調整処理が必要なほど大きいか否かを判断するために設定される値とすればよい。このような発明では、傾向緩急量や発振周波数調整量が第1設定値以下であれば、分周部の分周比や発振部の発振周波数の調整処理が行われなく、必要な場合のみ処理が行われるので、消費エネルギーを軽減できる。なお、前記調整処理が行われなくても、前記第1設定値以下の場合には、差異量が非常に小さいと判断されるので、計時誤差も非常に小さく抑えられる。
【0017】
また、本発明は、前記時刻データ比較部で求められた差異量データが、予め設定された第2設定値を超えたか否かを検出する差異量検出部と、差異量検出部で差異量データが第2設定値を超えたことが検出された場合に、前記修正部における内部時刻の修正を禁止する内部時刻修正禁止部とを備えるとともに、前記傾向緩急量算出部および/または傾向周波数算出部は、前記第2設定値を超えた差異量データを除いた他の差異量データに基づいて、傾向緩急量および/または傾向周波数調整量を算出することが好ましい。
ここで、第2設定値は、受信した外部時刻データにノイズが含まれている可能性があるほど、差異量データが非常に大きいか否かを判断するために設定される値とすればよい。このような発明では、傾向緩急量や発振周波数調整量が第2設定値を越えた場合には、内部時刻修正を禁止するため、ノイズが含まれている可能性がある受信データによる時刻修正を未然に防止することができ、時刻指示精度の低下を防止できる。
さらに、この差異量データは、傾向緩急量や傾向周波数調整量の算出には用いられないので、傾向緩急量や傾向周波数調整量の精度も高くすることができる。
【0018】
また、本発明は、前記時刻データ比較部で求められた差異量データが、予め設定された第2設定値を超えたか否かを検出する差異量検出部と、差異量検出部で差異量データが第2設定値を超えたことが検出された場合に、前記修正部における内部時刻の修正を禁止する内部時刻修正禁止部とを備えるとともに、前記受信回数検出部は、前記第2設定値を超えた差異量データは受信回数にカウントさせない受信回数計数禁止部を備え、前記傾向緩急量算出部および/または傾向周波数算出部は、前記第2設定値を超えた差異量データを除いた他の差異量データに基づいて、傾向緩急量および/または傾向周波数調整量を算出することが好ましい。
本発明においても、傾向緩急量や発振周波数調整量が第2設定値を越えた場合には、内部時刻修正を禁止するため、ノイズが含まれている可能性がある受信データによる時刻修正を未然に防止することができ、時刻指示精度の低下を防止できる。
さらに、この差異量データを受信回数にカウントさせない受信回数計数禁止部を備えているので、更に新たな受信データを加えて前記差異量データが傾向緩急量や傾向周波数調整量が算出されるため、傾向緩急量や傾向周波数調整量の精度も高くすることができる。
【0019】
また、本発明は、前記外部無線情報受信部における受信スケジュールを制御する受信スケジュール制御部を備えるとともに、前記傾向緩急量および/または傾向周波数調整量が第3設定値以下であるか否かを検出する差異量検出部を備え、前記受信スケジュール制御部は、差異量検出部で傾向緩急量および/または傾向周波数調整量が第3設定値以下であることが検出された場合に、受信間隔が初期設定の受信スケジュールよりも長くなる受信スケジュールに変更することが好ましい。
ここで、第3設定値は、算出された傾向緩急量や発振周波数調整量が、受信間隔を広げても、計時誤差が大きくならないほど、小さいか否かを判断するために設定される値とすればよい。
発明では、傾向緩急量や発振周波数調整量が第3設定値以下である場合には、受信間隔を初期設定よりも長くしているので、電波修正時計において、最も消費エネルギーが大きい電波受信処理の回数を減少できるので、消費エネルギーを大幅に軽減でき、時計の持続時間を延長することができる。
【0020】
この際、前記差異量検出部は、前記時刻データ比較部で求められた差異量データが、予め設定された第4設定値を超えたか否かを検出するとともに、前記受信スケジュール制御部は、差異量検出部で差異量データが第4設定値を超えたことが検出された場合には、初期設定の受信スケジュールまたは受信間隔が初期設定の受信スケジュールよりも短くなる受信スケジュールに変更することが好ましい。
ここで、第4設定値は、算出された傾向緩急量や発振周波数調整量が大きな値であり、受信データにノイズが含まれている可能性がある際に、受信間隔を元に戻したり、短くすることで、正確な受信データの取得を行うべきか否かを判断するために設定される値とすればよい。
本発明では、受信間隔が広がっていても、再度、受信間隔を元に戻したり、より短くすることができるので、正確な受信データを取得でき、時刻指示精度の低下を防止できる。
【0021】
また、本発明は、時計内部または時計外部の磁界を検出する磁界検出部を備え、前記磁界検出部で磁界を検出した際に、外部無線情報受信部での受信動作禁止または受信データの無効化を行う受信処理制御部を備えることが好ましい。
電波修正時計では、電波受信時に外部からの高周波ノイズや交流波ノイズなどの電磁ノイズや、電波修正時計に電磁発電機を内蔵させた場合にその発電機が発電することで発生する電磁ノイズ等が、外部無線情報受信部に影響して外部無線情報を受信できなかったり、その無線情報にノイズが乗ってしまい誤ったデータを受信してしまう可能性がある。
本発明では、磁界検出部で磁界(電磁ノイズ)を検出した場合、受信動作を禁止したり、受信したデータを無効化する受信処理制御部を備えているので、電磁ノイズが発生している場合に、無駄な受信処理を行わないことで省エネルギー化を図ることができたり、ノイズの影響を受けた外部無線情報に基づいて時刻修正等が行われることを防止することができる。
【0022】
また、本発明は、発振部の温度を測定する温度測定手段を備え、前記受信情報記憶部は、外部無線情報を受信した際に前記温度測定手段で測定された温度データを少なくとも複数回分記憶可能に構成されるとともに、前記受信情報記憶部に記憶された前記複数の差異量データ、温度データおよび現在の温度データに基づいて傾向緩急量および/または傾向周波数調整量の予測修正量を算出する修正量算出部を備え、前記論理緩急制御部および/または発振周波数制御部は、修正量算出部で算出された予測修正量に基づいて、分周部の分周比および/または発振部の発振周波数を調整可能に構成されていることが好ましい。
水晶振動子等を用いた発振部は温度によって特性が変化することが知られている。従って、各受信データと、その受信時の発振部の温度との測定データから、それらの相関データを満足する関係式を求めておくことで、受信時以外でも温度を検出し、その温度および関係式より傾向緩急量や傾向周波数調整量の予測値を求めることができる。この予測値に基づいて論理緩急処理や発振周波数調整処理を行うようにできれば、外部無線情報を受信できない場合でも、緩急処理などを実現でき、より精度の高い計時が実現できる。
【0023】
なお、本発明において、複数の受信時期データおよび差異量データは、連続して受信したデータでなくてもよく、間に電磁ノイズ等の影響で電波受信をできなかった場合があってもよく、その回数の前後を含んで所定回数受信し、データを記憶すればよい。
また、本発明では、前記各設定値のうちの少なくともいずれか1つの設定値を設定変更する設定変更部を有することが好ましい。
このような設定変更部を備えていれば、利用者が自己の使用状況、外部の環境などに応じて各判断時に利用される各設定値を自由に変更、設定できるので、より適切な制御を行うことができる。
【0024】
本発明の制御方法は、時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部とを有する電波修正時計の制御方法であって、前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較工程と、その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する時刻データ修正工程と、前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データを少なくとも複数回分記憶する受信情報記憶工程と、前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向緩急量を算出する緩急量算出工程と、前記傾向緩急量を用いて前記分周部の分周比を調整する論理緩急制御工程と、を備えることを特徴とするものである。
【0025】
また、本発明の制御方法は、時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部とを有する電波修正時計の制御方法であって、前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較工程と、その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する時刻データ修正工程と、前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データを少なくとも複数回分記憶する受信情報記憶工程と、前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向周波数調整量を算出する傾向周波数算出工程と、前記傾向周波数調整量を用いて前記発振部の発振周波数を調整する発振周波数制御工程と、を備えることを特徴とするものである。
【0026】
さらに、本発明の制御方法は、時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部とを有する電波修正時計の制御方法であって、前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較工程と、その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する時刻データ修正工程と、前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データを少なくとも複数回分記憶する受信情報記憶工程と、前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向緩急量を算出する緩急量算出工程と、前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向周波数調整量を算出する傾向周波数算出工程と、前記傾向緩急量を用いて前記分周部の分周比を調整する論理緩急制御工程と、前記傾向周波数調整量を用いて前記発振部の発振周波数を調整する発振周波数制御工程と、を備えることを特徴とするものである。
【0027】
これらの各制御方法においても、前述した作用効果等、前記電波修正時計の各発明と同じ作用効果を奏することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1には、第1実施形態の電波修正時計1の回路構成が示されている。
電波修正時計1は、時刻情報が重畳された長波標準電波(外部無線情報)を受けるアンテナ21と、アンテナ21で受けた長波標準電波を処理して時刻情報(タイムコード)として出力する受信手段としての受信回路22と、受信回路22から出力された時刻情報を記憶するデータ記憶回路23と、制御回路24と、時刻を表示する時刻表示部28の駆動を制御する表示駆動回路25と、時刻表示部28の指針の針位置を検出する針位置検出回路26と、各回路を駆動する電源としての電池27と、時針、分針、秒針等の指針およびその指針を駆動するモータ等で構成された時刻表示部28とを備えて構成されている。
【0029】
アンテナ21は、フェライト棒にコイルを巻いたフェライトアンテナ等で構成されている。
受信回路22は、図示しない増幅回路、バンドパスフィルタ、復調回路、デコード回路等を備え、受信した電波からデジタルデータからなる時刻情報(タイムコード)を取り出してデータ記憶回路23に記憶させる。
従って、アンテナ21、受信回路22およびデータ記憶回路23によって外部無線情報受信部が構成されている。
【0030】
データ記憶回路23に記憶された時刻情報は、制御回路24で処理される。この制御回路24の構成を、図2に示す。
制御回路24は、発振部である発振回路51、分周部である分周回路52、時刻カウンタ53、比較回路54、論理緩急制御部55、傾向緩急量算出部56、差異量検出部57、受信制御部60、記憶部70を備えて構成されている。
受信制御部60は、修正部である内部時刻修正制御部61、内部時刻修正禁止部62、受信スケジュール制御部63を備えて構成されている。
記憶部70は、受信情報記憶部71、受信スケジュール記憶部72、設定値記憶部73を備えて構成されている。
【0031】
発振回路51は、水晶振動子等の基準発振源50を高周波発振させ、分周回路52はその発振信号を分周して所定の基準信号(例えば1Hzの信号)として出力する。時刻カウンタ53は、この基準信号をカウントして現時刻を計時する。したがって、これらの各回路51,52、カウンタ53により内部時刻を計時する内部時刻計時部が構成されている。そして、時刻カウンタ53が1つカウントアップする度に表示駆動回路25に駆動信号が出力され、指針およびステッピングモータからなる表示部28を駆動している。
この指針の位置は、針位置検出回路26で検出されて比較回路54に出力される。
【0032】
比較回路54は、データ記憶回路23に記憶された時刻情報(外部時刻データ)が正しい時刻データであるかを判断するとともに、正しい時刻データであれば、針位置検出回路26の針位置、つまり内部時刻データ(現時刻データ)との差異量を出力するように構成されている。従って、比較回路54により、時刻データ比較部が構成されている。
なお、受信した時刻情報が正確であるかの判断方法は、従来の電波修正時計で利用されている各種方法が採用できる。例えば、68分等のように非存在の時間や日になっていないかという点と、各時刻データ同士がそれぞれ予想される時刻を表しているか、つまり連続して受信した時刻データであればそれぞれが1分毎の時刻データとなっていると予測されるため、各データがそのような時刻になっているかという点とから、正確な時刻データとなっているかを確認する方法などが採用できる。
また、本実施形態では、内部時刻データとして、針位置検出回路26の針位置データを利用していたが、時刻カウンタ53の出力データを利用してもよい。この場合、時刻カウンタ53の出力を表示駆動回路25だけでなく、比較回路54にも入力すればよい。このような構成を採用した場合、針位置検出回路26は必ずしも設けなくてもよい。
【0033】
内部時刻修正制御部61は、比較回路54から出力される差異量に基づいて時刻カウンタ53の値を修正し、表示駆動回路25を介して表示部28の時刻表示を修正する。内部時刻修正制御部61は、さらに、前記差異量および時刻修正時期つまり外部無線情報を受信した時期の各データを差異量検出部57に出力する。
差異量検出部57は、差異量データを設定値記憶部73に記憶された各設定値と比較し、その結果、所定の処理を行う。
すなわち、差異量検出部57は、まず、差異量データが第2設定値を超えた場合には、内部時刻修正禁止部62に所定の信号を出力する。この第2設定値は、例えば、30秒/日など、月差20秒程度が一般的であるクオーツ時計において生じる可能性が非常に低いほど大きな差異量が設定されている。従って、受信した外部時刻データと内部時刻データとの差異量が第2設定値を超えた場合には、受信データにノイズが入っているなど誤ったデータを受信した可能性があるため、その受信データに基づく時刻修正を禁止するように設定している。
従って、内部時刻修正禁止部62は、差異量データが第2設定値を超えた場合には、内部時刻修正制御部61による時刻修正処理を禁止する。
但し、利用者がりゅうずやボタン等の外部操作部29を操作して強制受信を指示した場合は、内部時刻データの時刻指示が実際の時刻からずれているために強制受信を指示した可能性が高いため、仮に受信データの差異量が第2設定値を超えていても内部時刻修正禁止部62は内部時刻修正制御部61による時刻修正を禁止しないように設定されている。
【0034】
また、差異量検出部57は、前記差異量が第2設定値を超えた場合以外は、前記差異量および時刻修正時期つまり外部無線情報を受信した時期の各データを受信情報記憶部71に記憶する。
受信情報記憶部71には、図3に示すように、受信時期、差異量の各データが最新受信時点から過去7回分まで遡って記憶されている。また、差異量(秒)/受信間隔(日)で求められる時刻修正値(秒/日)も演算されて記憶されている。なお、図3において、日付「2002/4/3」のデータが記載されていないが、これは、その日における電波受信に失敗し、データが存在しないためである。
なお、差異量が第2設定値を超えた場合には、各データは受信情報記憶部71に記憶されない。従って、受信情報記憶部71に記憶された受信データに基づいて受信回数を検出する場合、受信データを記憶させないことで受信回数にカウントされないため、前記差異量検出部57は、差異量が第2設定値を超えた場合に受信回数をカウントさせない受信回数計数禁止部としても機能している。
【0035】
さらに、前記差異量検出部57は、受信情報記憶部71に記憶した受信データの数、つまり受信回数を検出し、その回数が設定値、例えば6回を越えた場合、つまり7個の受信データが記憶されている場合に、傾向緩急量算出部56を作動させ、論理緩急制御部55、傾向緩急量算出部56による論理緩急処理つまり分周回路52の分周比(分周値)を調整する。
但し、本実施形態では、前記差異量検出部57は、前記受信データにおける時刻修正量の平均値つまり傾向緩急量が第1設定値を超えた場合のみ、傾向緩急量算出部56を作動させて論理緩急処理を行うように構成されている。
ここで、第1設定値は、例えば、論理緩急制御部55で調整可能な最小緩急量に設定される。本実施形態では、後述するように、0.264(秒/日)単位で補正できるため、第1設定値は0.264(秒/日)に設定されている。これは、傾向緩急量が第1設定値以下の場合には、計時誤差が非常に小さく調整する必要性が低いと共に、誤差が実際に調整できる単位以下であるため、調整によって却って誤差が大きくなる可能性もあるためである。
【0036】
また、前記差異量検出部57は、受信情報記憶部71に記憶した時刻修正量の平均値つまり傾向緩急量が第3設定値以下であるかを検出し、第3設定値以下の場合には、受信間隔を長くするように受信スケジュール制御部63に指示する。ここで、第3設定値は、受信しなくても計時誤差を抑えることができる値に設定され、例えば、第1設定値と同じ0.264(秒/日)に設定される。このように、傾向緩急量が第1設定値以下と小さい場合には、例えば1日1回の受信を行う初期スケジュールに対し、2日で1回などと受信間隔を長くしても、その間の計時誤差を小さく抑えることができるため、受信間隔を長くすることができるためである。
【0037】
さらに、前記差異量検出部57は、受信データの差異量が第4設定値を越えたか否かを検出し、第4設定値を越えた場合には、初期設定の受信スケジュールまたは受信間隔が初期設定の受信スケジュールよりも短くなる受信スケジュールに変更するように受信スケジュール制御部63に指示する。
ここで、第4設定値は、受信データの差異量が大きく、論理緩急処理が必要か否かを判断するために、複数回の受信を行う必要があるような差異量データに設定すればよく、例えば、第2設定値と同じ、30秒/日などに設定される。なお、第4設定値として、2種類の設定値(第4−1設定値、第4−2設定値)を設け、差異量が第4−1設定値を越えた場合には初期スケジュールに戻し、第4−1設定値よりも大きな第4−2設定値を超えた場合には初期スケジュールよりも受信間隔の短いスケジュールに変更するように設定してもよい。第4−1設定値は、例えば30秒/日であり、第4−2設定値は例えば60秒/日である。
【0038】
受信スケジュール制御部63は、受信回路22での受信処理スケジュールを、受信スケジュール記憶部72に記憶された各スケジュール情報から選択して変更するように構成されている。
すなわち、本実施形態では、受信スケジュール記憶部72には、図4に示すように、スケジュール情報A〜Eまでの5種類の受信スケジュール情報が予め登録されている。そして、受信スケジュール制御部63は、前記差異量検出部57からの指示に基づいて適切な受信スケジュール情報A〜Eを選択し、その情報A〜Eに基づいて受信回路22の作動を制御する。
また、利用者がりゅうずやボタン等の外部操作部29を操作して強制受信を指示した場合は、受信スケジュール制御部63は、受信スケジュールに関係なく、直ちに受信回路22を作動させて外部無線情報の受信処理を行う。
【0039】
設定値記憶部73には、受信スケジュール制御部63での判断に用いられる各設定値(第1〜4設定値)がそれぞれ記憶されている。
【0040】
傾向緩急量算出部56は、前記差異量検出部57からの指示によって作動され、受信情報記憶部71に記憶された受信時期データ、差異量データ、時刻修正値に基づいて、傾向緩急量を算出するものである。本実施形態では、前述したように、受信情報記憶部71に記憶された時刻修正値の平均値(秒/日)を傾向緩急量として計算している。
【0041】
論理緩急制御部55は、図5,6に示すように、発振回路51からの源振信号を順次分周する複数の分周器131を備えた分周回路52からの出力をカウントするタイマー140と、タイマー140からの信号に基づいて論理緩急タイミングパルス(FVCW)を形成する論理緩急タイミングパルス形成回路150と、源振信号に対して遅延の無いあるいは遅延の小さい信号QQQを出力する信号遅延吸収回路160と、信号遅延吸収回路160からの出力信号QQQに基づき起動制御信号である論理緩急パルスVCWを形成する論理緩急パルス形成回路170と、論理緩急パルスVCWに基づき分周回路52の所定の分周器131をセット状態またはリセット状態とする分周回路制御回路である分周回路SET/RESET回路180とを備えた緩急量付与手段を有して構成されている。
そして、分周回路SET/RESET回路180は、前記傾向緩急量算出部56から入力される傾向緩急量によって各分周器131を制御し、分周回路52の分周比(分周値)を調整している。
【0042】
分周回路52の各分周器131は、クロック入力信号を分周(1/2)にして出力端子Qから出力するように構成されている。従って、各分周器131の出力Qを次の各分周器131のクロック入力CLとして直列に接続することで、32KHz(32768Hz)→16KHz(16384Hz)→8KHz(8192Hz)→4KHz(4096Hz)→2KHz(2048Hz)→1KHz(1024Hz)→512Hz→……1Hzと、源振信号を順次分周し、最終的に1Hzの信号を出力するように構成されている。
【0043】
また、各分周器131は、セット端子Sと、リセット端子Rとを備え、セット端子SにHレベル信号が入力された際には、出力Qを強制的にHレベル信号とし、リセット端子RにHレベル信号が入力された際には、出力Qを強制的にLレベル信号とするように構成されている。さらに、2KHzの分周信号F2Kを出力する分周器131には、2KHzの分周信号を1/4周期進ませた信号F2KMを出力する端子Mが設けられている。また、1KHzの分周信号F1Kを出力する分周器131には、1KHzの分周信号を1/4周期進ませてかつ反転した信号XF1KMを出力する端子XMが設けられている。
【0044】
タイマー140は、分周回路52からの出力信号(本実施形態では1Hz)を利用して設定された時間をカウントできるように構成されている。具体的には、本実施形態では、タイマー140は10秒タイマーとして設定されており、タイマー140を用いて10秒がカウントされたら、信号を論理緩急タイミングパルス形成回路150に出力するように構成されている。
論理緩急タイミングパルス形成回路150は、タイマー140からの出力信号に基づいて10秒毎のタイミングでアクティブ(Hレベル)になる論理緩急タイミングパルス(FVCW)を出力するように構成されている。
【0045】
論理緩急タイミングパルス(FVCW)は、信号遅延吸収回路160に入力されている。信号遅延吸収回路160は、事前変化信号発生回路165と、変化タイミング同期回路161とにより構成されている。
事前変化信号発生回路165は、ORゲート166、NANDゲート167,168を備えて構成されている。ORゲート166は、前記信号F2KMと、信号XF1KMとの論理和信号Bを出力する。NANDゲート167には、論理和信号BとNANDゲート168の出力Cとが入力されている。また、NANDゲート167の出力は、論理緩急タイミングパルス(FVCW)とともに、NANDゲート168に入力され、NANDゲート168は事前変化信号Cを出力するように構成されている。
【0046】
変化タイミング同期回路161は、前記事前変化信号Cがデータ入力とされ、源振信号から2段目の分周器131の出力である8KHzの信号TTTがクロック入力とされたフリップフロップによって構成されている。このため、変化タイミング同期回路161は、前記事前変化信号Cの変化を、8KHzの信号に同期して変化させた信号QQQを出力している。
論理緩急パルス形成回路170は、信号遅延吸収回路160の変化タイミング同期回路161からの出力信号QQQと、源振信号32KHzの信号とが入力され、32KHzの半周期分の幅のワンショットパルスを形成し、起動制御信号である論理緩急パルスVCWとして出力するように構成されている。具体的には、出力信号QQQと源振信号Aとを利用して信号Eを形成し、この信号Eおよび信号QQQをNORゲートに入力することで論理緩急パルス(VCW)を形成している。
【0047】
なお、変化タイミング同期回路161に入力される信号TTTと、論理緩急パルス形成回路170に入力される信号Aとは、論理緩急タイミングパルス(FVCW)がHレベル信号の場合のみ各回路161,170に入力されるように設定されており、これにより各信号が常時入力されている場合に比べて消費電力を低減している。具体的には、32KHzの源振信号と論理緩急タイミングパルス(FVCW)とが入力されるANDゲート171と、8KHzの信号と論理緩急タイミングパルス(FVCW)とが入力されるANDゲート172とを設け、これらの各ANDゲート171,172の出力を信号Aや信号TTTとすればよい。分周回路SET/RESET回路180は、前記傾向緩急量算出部56からの傾向緩急量に応じて各分周器131のセット端子Sまたはリセット端子Rにパルス信号を入力し、各分周器131をセットまたはリセットできるように構成されている。
【0048】
このような構成の論理緩急制御部55では、5個の分周器131をセット、リセット状態に制御できるため、5ビットの論理緩急装置となり、32段階で緩急量を調整できるように構成されている。ここで、本実施形態では、信号F16Kの半周期を1ステップとしており、かつ10秒周期で緩急処理を行っているので、各ステップ毎に0.264(秒/日)補正できるようにされている。このため、緩急量をステップ−16からステップ+15までの32段階で調整できるように設定した場合、ステップ−16の場合には、ステップ0に比べて16ステップ分(つまり4.224秒/日)遅れるように設定され、ステップ+15の場合には、15ステップ分(つまり3.96秒/日)進むように設定される。
【0049】
運用時においては、論理緩急パルス(VCW)は通常Lレベル信号であるため、分周回路SET/RESET回路180は、各分周器131のセット端子やリセット端子にLレベル信号を入力する。このため、各分周器131は、強制的にセット、リセットされることなく、源振信号を順次分周して出力する。
運用が開始されて分周回路52から1Hzの信号が出力されると、10秒タイマー140がスタートし、この1Hzの出力はタイマー140でカウントされる。そして、タイマー140で10秒経過がカウントされると、タイマー140からの信号により、論理緩急タイミングパルス形成回路150は10秒間隔でアクティブ(Hレベル)にされる論理緩急タイミングパルス(FVCW)を出力する。
【0050】
論理緩急タイミングパルス(FVCW)がHレベルになると、事前変化信号発生回路165により、前記事前変化信号Cが変化タイミング同期回路161に入力される。ここで、前記事前変化信号Cは、信号F2KM、信号XF1KM等を利用して形成されるが、これらの信号は、源振信号から4,5段目の分周器131で形成されるため、分周回路52の駆動電圧が低い状態では、各分周器131での遅延が累積され、信号Cは源振信号に比べて大きな遅延(例えば、約15.3μsec 以上)を含むようになる。
この信号Cは、変化タイミング同期回路161に入力され、その変化タイミングは、遅延の少ない低遅延信号である信号F8Kに同期して信号QQQとして出力される。
【0051】
すなわち、信号Cは、論理緩急タイミングパルス(FVCW)によって10秒毎に、HレベルからLレベルに変化する。但し、この変化タイミングは、各信号F2KMと信号XF1KMが遅延を含んでいるため、源振信号に対してその半周期分以上遅れている。
一方で、事前変化信号発生回路165は、論理緩急タイミングパルス(FVCW)がアクティブ(Hレベル信号)に変化した時点から、信号F8Kの3周期分経過後に、信号CがHレベルからLレベルに変化するように設定され、その1周期分後、つまり論理緩急タイミングパルス(FVCW)が「H」から「L」に変化した時点から、信号F8Kの4周期分経過後に信号QQQが「H」から「L」に変化するように設定されている。この際、変化タイミング同期回路161からの出力QQQは、同期をとる低遅延信号(8KHz)は源振信号に対して遅れが殆ど無いため、出力QQQの信号変化タイミングも源振信号に対する遅れが殆ど無くなり、信号遅延が吸収される。なお、変化タイミング同期回路161では、信号Cが低遅延信号の1周期分以上遅延した場合には、前記タイミングで信号QQQを変化させることができないが、通常、分周回路52による遅延がこのように大きくなることはないため、上記タイミングで確実に信号QQQを変化させることができる。
【0052】
そして、前記論理緩急パルス形成回路170では、この源振信号に対する遅れが殆ど無い信号QQQを利用するため、論理緩急パルス(VCW)を確実に出力できる。
10秒間隔で、論理緩急パルス(VCW)が出力されると、前記傾向緩急量算出部56で算出された設定データ(傾向緩急量)が読み込まれ、この設定に応じて、各分周器131のセット端子Sやリセット端子Rに適宜Hレベル信号が入力され、このHレベル信号が入力された各分周器131は、強制的にセット(Hレベル)あるいはリセット(Lレベル)とされ、所定の緩急処理つまり分周比の調整が行われる。
【0053】
このような構成からなる電波修正時計1の動作を図7〜10のフローチャートを参照して説明する。
制御回路24は、通常時は、発振回路51、分周回路52を介して出力される1Hz等の基準クロックを時刻カウンタ53でカウントすることで現時刻を計時する。そして、時刻カウンタ53のカウンタ値の変化に伴い表示駆動回路25から表示部28のステッピングモータに駆動パルスが出力され、各指針が作動される。
【0054】
一方、受信制御部60は、作動を開始すると、まず、受信回数を示す変数N1を初期値0にし、選択された受信スケジュールを示す変数N2を初期値0にする(ステップ1、以下ステップを「S」と略す)。さらに、受信スケジュール制御部63は、受信スケジュール記憶部72に記憶された受信スケジュール情報A〜Eの中から、初期設定値の受信スケジュール情報Aを選択し、1日1回電波を受信するスケジュールで制御する(S2)。
【0055】
続いて、受信スケジュール制御部63は、外部操作部29による強制受信の指示があるか否かを判定する(S3A)。強制受信の指示が無ければ、受信時期に達したか否かを判定する(S3B)。そして、強制受信の指示があった場合(S3A)や、受信時期に達した場合(S3B)には、受信スケジュール制御部63は、受信回路22を駆動して電波受信処理を行う(S4)。
例えば、スタート直後の時点では、初期設定値であるスケジュール情報A(1回/1日)が設定されているので、針位置検出回路26によって検出される現時刻が設定された時刻、例えば毎日午前2時になると、受信スケジュール制御部63は、受信回路22を駆動して電波受信処理を行う(S4)。
【0056】
受信回路22が作動されると、標準電波がアンテナ21で受信され、受信回路22を介して時刻データ(時刻情報)がデータ記憶回路23に記憶される。受信スケジュール制御部63は、3分ほど受信回路22を作動させて3フレーム分の時刻情報を受信すると、受信回路22を停止する。
そして、比較回路54は、データ記憶回路23に記憶された時刻情報が正確な時刻データとなっているかを確認して受信成功か否かを判定する(S5)。
【0057】
S5で受信成功と判定されると、比較回路54は受信した時刻情報と針位置検出回路26で検出された現時刻との差異量を算出し、内部時刻修正制御部61に出力する。
内部時刻修正制御部61は、前記差異量、受信時刻つまり修正時期データを前記差異量検出部57に出力する。そして、前記差異量検出部57は、差異量データ等を設定値記憶部73に記憶された設定値と比較し、データ記憶、時刻修正処理(S6)およびスケジュール変更、論理緩急処理(S7)を順次実行する。
【0058】
データ記憶、時刻修正処理(S6)では、前記差異量検出部57は、図8に示すように、まず、差異量が第2設定値よりも大きいかを判断する(S61)。
第2設定値は、前述したように、例えば30秒/日と非常に誤差の大きいものである。ここで、差異量がこの第2設定値よりも大きい場合、その情報は内部時刻修正禁止部62に出力される。
内部時刻修正禁止部62は、強制受信であるか否かを判断する(S62)。強制受信でない場合、受信データにノイズが入っている可能性が高いので、内部時刻修正禁止部62は、内部時刻修正制御部61による内部時刻修正を禁止する(S63)。
【0059】
一方、S61において、差異量が第2設定値以下と判断された場合には、前記差異量検出部57は、前記差異量、時刻修正値の各データと、受信時刻つまり修正時期データとを受信情報記憶部71に記憶する(S64)。また、内部時刻修正制御部61は内部時刻修正禁止部62で修正を禁止されていないので、差異量データを用いて時刻カウンタ53のデータを修正し、表示駆動回路25を介して表示部28の現時刻表示を修正する(S65)。
そして、受信制御部60は、1回目の受信が行われたために受信回数N1に1をプラスする(S66)。なお、当然ながら、内部時刻修正が禁止されている状態では、正しい時刻データを受信できなかったものであるから、受信回数のカウントアップは行われない。
以上でデータ記憶および時刻修正処理(S6)が終了する。
【0060】
次に、スケジュール変更および論理緩急処理が行われる(S7)。
まず、前記差異量検出部57は、図9に示すように、差異量が第4設定値よりも大きいかを判断する(S71)。第4設定値は、前述したように、例えば第2設定値と同じ30秒/日である。なお、本実施形態では、第4設定値を2段階に分けており、S71で比較される第4設定値(第4−1設定値)と、第4−2設定値(60秒/日)とが設定されている。
S71で、差異量が第4設定値(=第4−1設定値)以下と判断された場合には、前記差異量検出部57は受信回数N1が7以上であるかを判断する(S72)。7以上と判断された場合には、論理緩急処理が実行される(S73)。
【0061】
一方、S71で差異量が第4設定値より大きいと判断された場合には、前記差異量検出部57は更に差異量が第4−2設定値よりも大きいかを判断する(S74)。第4−2設定値は例えば60秒/日であるため、差異量がこれよりも大きい場合には、早急に論理緩急処理をしなければならない可能性がある。そのため、受信間隔を短くして早期に差異量データを集め、論理緩急処理を実行できるように、前記差異量検出部57は、受信スケジュール制御部63に対し受信スケジュール情報Eの選択を指示する(S75)。
また、第4−2設定値を超えていない場合には、初期スケジュール間隔で受信すればよいと判断し、前記差異量検出部57は、受信スケジュール制御部63に対し受信スケジュール情報Aの選択を指示する(S76)。
そして、受信回数を再度初期値「0」として新たに7回の受信を行うようにするとともに、受信間隔が初期スケジュールよりも延長されている場合に「1」以上の数値となるN2を初期値「0」に戻す(S77)。
【0062】
論理緩急処理(S73)は、図10に示すように処理される。
差異量検出部57は受信情報記憶部71に記憶された受信データから傾向緩急量を算出する(S81)。そして、この傾向緩急量が第1設定値よりも大きいか否かを判断する(S82)。
ここで、傾向緩急量が第1設定値よりも大きい場合には、差異量検出部57は前記傾向緩急量算出部56に対し論理緩急処理の実行を指示する(S83)。前記傾向緩急量算出部56は、算出された傾向緩急量を論理緩急制御部55に出力し、論理緩急制御部55は前述したように、傾向緩急量に対応して各分周器131のセット、リセットを制御し、論理緩急処理を実行する(S83)。
一方、傾向緩急量が第1設定値以下の場合には、差異量が非常に小さく、論理緩急処理を行う必要がないと判断され、論理緩急処理は行われない。
【0063】
次に、差異量検出部57は、傾向緩急量が第3設定値以下か否かを判断する(S84)。なお、本実施形態では、第3設定値は第1設定値と同じ、あるいは更に小さい値に設定される。
このように傾向緩急量が非常に小さいため、受信間隔を伸ばしても計時誤差を抑えることができる。このため、差異量検出部57は、傾向緩急量が第3設定値以下の場合、受信スケジュール制御部63に対し受信間隔延長処理を指示する(S85)。そして、受信スケジュール制御部63は、図11に示すような受信間隔延長処理を実行する。
【0064】
受信間隔延長処理では、受信スケジュール制御部63は、まず、N2が「0」であるかを判断する(S31)。最初に受信間隔延長処理(S30)が実行された場合、N2=0であるため、受信スケジュール情報Bが選択され(S32)、N2が「1」に更新される(S33)。従って、その後の受信時期は2日に1回となる。
【0065】
また、現在受信スケジュール情報Bが選択されている状態で、受信間隔延長処理(S30)が実行されると、N2=1であるため、受信スケジュール制御部63は、S31でNoと判断し、さらに、N2=1であるかを判断する(S34)。ここで、Yesとなるため、受信スケジュール情報Cが選択され(S35)、N2が「2」に更新される。従って、次の受信時期は3日に1回となる。
【0066】
さらに、現在受信スケジュール情報Cが選択されている状態で、受信間隔延長処理(S30)が実行されると、N2=2であるため、受信スケジュール制御部63は、S31、S34でそれぞれNoと判断し、受信スケジュール情報Dが選択される(S37)。N2は「2」のままで変更されない。従って、次の受信時期は4日に1回となる。
なお、本実施形態では、最大でも4日に1回のスケジュール情報Dまでしか設定されていないため、現在受信スケジュール情報Dが選択されている状態で、受信間隔延長処理(S30)が実行されても、S37の処理が行われて、受信スケジュール情報Dのままで処理される。受信間隔延長処理では、スケジュール情報Dよりも長い受信間隔の延長処理を繰り返すこともできる。但し、本実施形態のように、ある程度の間隔までに留めておくほうが好ましい。例えば、1〜6ヶ月もの長期間、電波受信を行わないとすると、論理緩急処理をしていても季節による温度変化などの影響で時刻誤差が生じるおそれがあり、電波受信を行って論理緩急制御を行わないと、正しい時刻を表示できなくなる可能性があるためである。
【0067】
次に、差異量検出部57は、受信回数を再度初期値「0」として新たに7回の受信を行うようにする(S86)。
以上により、論理緩急処理(S73)が終了すると、図9に示すように、スケジュール変更および論理緩急処理(S7)も終了する。
【0068】
図7に示すように、各処理(S6,S7)が終了するか、または、S5で比較回路54により受信に失敗と判断された場合は、強制受信があるか(S3A)、設定された受信スケジュールに基づく受信時期に達するまで待ち(S3B)、強制受信が指示されたり、受信時期になれば上記処理S4〜S7を繰り返す。
【0069】
なお、本実施形態では、S72でN1が7回以上つまり7回分の受信が行われた場合から、論理緩急処理S73を実行するように設定していたが、この判別回数は7回に限らず、3回、5回、10回等、実施にあたって適宜設定してもよい。
【0070】
さらに、受信情報記憶部71に記憶されるデータの数は、スタート時点から受信に成功したすべてのデータを記憶し、その中で最新の7個のデータを利用して時刻修正値の平均値等を求めても良いが、記憶容量の点からは常に7個のデータのみを記憶し、新たなデータが記憶された場合には、最も古いデータが消去されるようにしてもよい。
【0071】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1) 分周回路52の論理緩急処理を行う際に、過去複数回の受信時期および差異量によって算出した傾向緩急量に基づいて行っているので、一時的な温度変化の影響を受けたり、ノイズが乗ったデータを受信したために正しい差異量を検出できなかった場合でも、その1回の差異量で傾向緩急量を算出するのではなく、複数回のデータで算出しているので、1回の受信データのみで算出する場合に比べてより精度の高い緩急処理を行うことができる。
そして、このような緩急処理を実行できるため、分周部によって生成される基準信号自体の誤差を非常に小さくすることができ、前記基準信号で時刻を計時している場合の時間精度を大幅に向上することができる。従って、例えば、電波受信ができない場合でも、時刻の指示誤差を小さく抑えることができ、時刻指示精度の高い時計とすることができる。
【0072】
(2) 差異量検出部57は、傾向緩急量が第1設定値を超えた場合のみ論理緩急処理を行っているので、傾向緩急量が非常に小さい場合には、論理緩急処理が行われないため、必ず論理緩急処理を行う場合に比べて、消費エネルギーを減少することができる。
その上、論理緩急処理を行わなくても、傾向緩急量が小さいために、計時誤差も非常に小さくすることができる。
【0073】
(3) 差異量検出部57は、差異量データが第2設定値を超えた場合には、内部時刻修正禁止部62を介して受信データによる内部時刻修正を禁止しているので、ノイズが含まれている可能性がある受信データによる時刻修正を未然に防止することができ、時刻指示精度の低下を防止できる。さらに、この差異量データは、傾向緩急量の算出には用いられないので、傾向緩急量の精度も高くすることができる。
【0074】
(4) 差異量検出部57は、傾向緩急量が第3設定値以下である場合には、受信間隔を広げるように受信スケジュール制御部63に指示しているので、電波修正時計において、最も消費エネルギーが大きい電波受信処理の回数を減少できるので、消費エネルギーを大幅に軽減でき、時計の持続時間を延長できる。
すなわち、腕時計のような携帯型の時計であって電池により駆動される場合、電池寿命を長くすることができる。従って、受信動作という電力を大きく消費するプロセスを有する電波修正時計としては、従来に比べて持続時間の長いものにすることができる。
【0075】
(5) 差異量検出部57は、差異量データが第4設定値よりも大きい場合には、受信スケジュールを初期設定あるいは初期設定よりも短いスケジュールに変更するように受信スケジュール制御部63に指示しているので、受信データにノイズが含まれている可能性がある際に、新たな受信データを早期に取得でき、正確なデータで処理を行うことができるようになるので、時刻指示精度の低下を防止できる。
【0076】
(6) さらに、本実施形態では、受信スケジュール制御部63は、受信スケジュール情報を初期の1回/1日の情報Aから、1回/2日の受信スケジュール情報B、1回/3日の受信スケジュール情報C、1回/4日の受信スケジュール情報Dを順次選択して、徐々に受信間隔を長くするようにしているので、電力消費をより一層抑えることができる。その上、これらの受信間隔の延長は、傾向緩急量が第3設定値以下と小さい場合に行っているので、電波受信間隔が延長されても時刻指示に殆ど誤差が生じることはない。
【0077】
(7) 外部操作部29を設けて強制受信を行えるようにしたので、受信スケジュール制御部63によって受信スケジュール間隔が長くされている場合でも、利用者は自由なタイミングで電波受信を行うことができる。従って、受信間隔が長くなったことで時刻指示に誤差が生じていても、利用者が必要に応じて強制受信することでその誤差を即座に修正することができ、実際の利用に関しては何ら問題となることがない。
その上、差異量が第2設定値を超えている場合でも強制受信をした場合には、時刻修正を禁止することなく、受信データの記憶(S64)、時刻修正処理(S65)を行えるので、利用者が強制的に受信した場合には、受信データに基づいて確実に時刻修正を行うことができ、利便性を高くすることができる。
【0078】
(8) 受信スケジュール記憶部72や設定値記憶部73を設けたので、各受信スケジュール情報や設定値、判定値の変更や追加も容易に行うことができる。このため、これらの情報を各機種や利用状況に応じて、利用者や工場出荷時に容易に設定することができ、利用状況や各機種毎に最適な制御を行うことができる。
【0079】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図12を参照して説明する。なお、本実施形態において、前記第1実施形態と同一または同様の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
【0080】
第2実施形態の電波修正時計1は、図12に示すように、第1実施形態の構成とは、論理緩急処理の代わりに発振周波数調整処理を行う点のみが相違し、そのため、論理緩急制御部55、傾向緩急量算出部56の代わりに、発振周波数制御部255および傾向周波数算出部256が設けられている。
発振周波数制御部255は、水晶発振回路51のコンデンサの容量を切り替えて周波数を制御するもの等が利用できる。具体的には、発振周波数制御部255にて、複数のコンデンサを用意しておき、スイッチングトランジスタで水晶発振回路51のコンデンサを切り替えることで制御する。
【0081】
なお、差異量検出部57の動作等は、傾向緩急量の代わりに傾向周波数調整量を算出し、論理緩急処理の代わりに発振周波数調整処理を行う点のみが相違し、同様の処理が行われるので、説明を省略する。なお、傾向周波数調整量も、図3の時刻修正値の平均値によって求められるため、傾向緩急量と同じデータとなる。
【0082】
本実施形態においては、発振周波数調整処理を行うことで、水晶発振回路51の源振信号を精度よく出力できるので、前記第1実施形態と同様に、分周回路52から出力される基準信号の精度も高めることができる。従って、前記第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる。
【0083】
なお、本発明は、上述の各実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、前記第1実施形態に第2実施形態を加え、論理緩急制御部55、傾向緩急量算出部56、発振周波数制御部255、傾向周波数算出部256を備える電波修正時計1としてもよい。但し、通常は、前記各実施形態のように、一方を備えていれば、基準信号を実用上、十分な精度にすることができる。
【0084】
また、前記各実施形態の構成に加えて、時計外部や内部の磁界を検出する磁界検出部を追加してもよい。
磁界検出部としては、アンテナ21および受信回路22等を用いて電磁ノイズを検出するものなどが利用できる。電磁ノイズとしては、交流磁界や高周波磁界等の外部の機器などから加わる外部磁界や、機器内部に配置された発電機の作動による内部磁界によって発生するものがある。
なお、磁界検出部としては、アンテナ21、受信回路22を用いたものに限らず、電磁ノイズを検出できるものであればよい。例えば、表示部28におけるステッピングモータの駆動コイルをアンテナとして用い、その駆動回路を磁界検出回路として利用することで電磁ノイズを検出するものでもよい。また、交流発電機を内蔵している場合には、その発電コイルをアンテナとして用いて磁界検出回路によって磁界を検出してもよく、あるいは発電コイルに誘起された発電電力等から発電状態を検出する発電検出回路を磁界検出回路として利用することで電磁ノイズを検出するものでもよい。
【0085】
そして、受信制御部60は、磁界検出部で所定強度の磁界(電磁ノイズ)を検出した際に、受信スケジュール制御部63において、スケジュール上、電波受信を行う時期に達していた場合でも、受信処理を行わないように制御するようにすればよい。
このような磁界検出部を設ければ、電波受信時に電磁ノイズが影響している場合には、電波受信処理の実行を中止することができる。このため、電磁ノイズの影響で標準電波を誤受信してしまい、間違った時刻に修正してしまうことがなく、正確な電波を受信した場合のみ、その電波の情報で時刻修正を行うことができるため、時刻精度をより向上できる。さらに、電磁ノイズが影響した受信データに基づいて差異量が求められたり、傾向緩急量などが算出されることもないため、論理緩急処理や発振周波数調整処理も高精度に行うことができる。
【0086】
また、電波修正時計としては、発振部の温度を測定する温度測定手段を備え、前記受信情報記憶部は、外部無線情報を受信した際に前記温度測定手段で測定された温度データを少なくとも複数回分記憶可能に構成されるとともに、前記受信情報記憶部に記憶された前記複数の差異量データ、温度データおよび現在の温度データに基づいて傾向緩急量および/または傾向周波数調整量の予測修正量を算出する修正量算出部を備え、前記論理緩急制御部および/または発振周波数制御部は、修正量算出部で算出された予測修正量に基づいて、分周部の分周比および/または発振部の発振周波数を調整可能に構成されているものでもよい。
このような構成によれば、発振部の源振信号の変動要因となる温度を測定し、各受信時の差異量と温度との相関関係を求めることで、実際に電波を受信しない場合でも測定した温度に基づいて論理緩急処理や発振周波数調整処理を行うことができる。このため、海外等に旅行した場合など、長期間、電波を受信できない場合でも、基準信号の精度を高めることができ、指示誤差の少ない時計にすることができる。
なお、発振部や分周部の特性に影響する因子として、温度以外のものがあれば、その影響因子と差異量との相関を求め、影響因子を測定して予測修正量を求めてもよい。この際、複数の影響因子が影響する場合には、各因子に関して同様の処理を行えばよい。
【0087】
さらに、前記実施形態では、傾向緩急量が第3設定値以下の場合には、受信間隔を長くする受信スケジュールに変更していたが、このような受信スケジュールの変更を行わないようにしてもよい。
同様に、前記実施形態では、差異量データが第4設定値を超えた場合には、受信スケジュールを初期値や初期スケジュールよりも受信間隔が短いスケジュールに変更していたが、このような処理を行わないようにしてもよい。
要するに、受信スケジュールの変更は本発明において必須の要件ではなく、必要に応じて設定すればよい。但し、本発明では、基準信号の精度を高めることができるので、受信間隔を長くしても時刻精度を維持でき、省エネルギー化を図ることができる利点がある。
【0088】
また、前記実施形態では、傾向緩急量が第1設定値を超えた場合に、論理緩急処理を実行し、第1設定値以下の場合には論理緩急処理を行わないようにしていたが、第1設定値以下でも論理緩急処理を行うように設定してもよい。
さらに、前記実施形態では、差異量データが第2設定値を超えた場合、内部時刻修正を禁止するように設定していたが、このような処理を行わなくてもよい。すなわち、受信データにノイズが含まれていて誤ったデータを受信した際には、内部時刻修正を禁止することが好ましいが、実際には、受信回路22における受信データの検証でこのようなノイズが含まれたデータは排除されるため、上記内部時刻修正禁止部62が設けられていなくても、時刻指示にずれが生じる可能性は殆ど無いためである。
【0089】
さらに、前記実施形態では、7回電波を受信してから、論理緩急処理等を実行するようにしていたが、例えば、3回電波を受信しただけで、論理緩急処理などを実行するようにしてもよい。要するに、少なくとも複数回、電波を受信して得られた受信時期データ、差異量データを利用できればよい。
なお、この受信回数は、予め時計に設定された設定回数によって設定してもよいし、時計に設定回数可変手段を設け、この可変手段によって変更された設定回数によって設定してもよい。例えば、設定回数は、時計に組み込まれた発振源(発振部)の特性等に応じて予め設定でき、これにより、各種時計の特性などに応じて適切な数のデータに基づいて調整量を算出し、論理緩急や周波数調整を行うことができる。
また、設定回数可変手段を設け、この可変手段によって設定回数を自動的あるいは手動で変更できるように構成しておけば、その時計の使用環境等に応じた最適な設定回数に変更でき、調整量の算出や論理緩急、周波数調整を精度よく行うことができる。例えば、受信スケジュールが変更されて受信間隔が長くなった場合には、受信回数が少なくても前回の調整時からの経過日数が長くなる。このような場合、例えば、前回調整時からの経過日数を計数し、ある程度の日数が経過したら受信回数を減らして論理緩急処理などを行うように設定してもよい。同様に、時計内部に温度計を設け、その温度変化に応じて設定回数を可変してもよい。
【0090】
また、複数個のデータを利用する場合、例えば、傾向緩急量算出部56や傾向周波数算出部256に、前回調整以前のデータを消去する前回調整以前データ消去手段を設け、論理緩急処理(S73)が実行された場合に、前回調整以前データ消去手段によって受信情報記憶部71のデータを消去し、その後に受信記録されたデータのみ、つまり情報受信記憶部71の全データを用いて傾向緩急量等を算出してもよい。
さらに、傾向緩急量算出部56や傾向周波数算出部256に、前回調整後データ採用手段を設け、論理緩急処理等を行った前回調整後のデータのみを用いて傾向論理緩急量や傾向周波数調整量を算出してもよい。
ここで、前回調整後データ採用手段としては、例えば、論理緩急処理が実行されると受信回数のカウンタが0とされ、最新の7回のデータは必ず論理緩急処理後のデータになるため、受信情報記憶部71に記憶された最新の7回のデータを用いて算出するように構成すればよい。また、前回調整後データ採用手段としては、受信情報記憶部71に、差異量データなどの各データを受信日時データとともに記憶しておき、記録されたデータから前回調整日時以降のデータを抽出して算出するように構成してもよい。
【0091】
また、傾向緩急量や傾向周波数調整量を算出する具体的な方法は、平均値を求める方法に限らない。例えば、複数の差異量データが増加傾向にある場合には、平均値ではなく、最新値に前記傾向増加分を考慮して傾向緩急量等を求めたほうが適切な場合もある。このような各データの傾向を分析し、その傾向に基づく予測量によって傾向緩急量を算出することも、本発明における複数のデータに基づいて傾向緩急量等を算出することに含まれる。なお、データ傾向は、複数のデータから最小二乗法等を利用して関係式を求めて算出することができる。
【0092】
また、各設定値の具体的値は前記実施形態に例示したものに限らず、これらは適宜設定すればよい。例えば、前記実施形態では、第1設定値と第3設定値、第2設定値と第4設定値の値を同一としていたが、これらをそれぞれ異なる値としてもよい。さらに、各設定値は、経過時間が経過するに対応して拡大、または縮小させてもよい。
また、各設定値は、季節変動などを加味して変更してもよい。特に、水晶振動子等は温度特性があるため、夏と冬のように外部気温が異なると、計時精度も多少異なる。従って、時刻修正値も季節によって傾向が異なる場合もあるため、これらを考慮して各設定値を設定すれば、より一層高精度の制御を行うことができる。
【0093】
また、前記各設定値は、りゅうずやボタンなどの設定変更部を操作することで、工場出荷時や利用者(ユーザー)が自在に設定したり、予め用意されている選択肢から変更できるようにしてもよい。
さらに、アンテナ21を介した無線通信や、ケーブルを介したネットワーク通信によって、前記各設定値や判定値、さらには各種制御プログラムを組み込んだり、変更できるようにしてもよい。
【0094】
さらに、受信スケジュール情報としては、前記情報A〜Eに限らず、より受信間隔が長いもの(1回/5日や1回/10日等)や、より受信間隔が短いもの(4回/日等)でもよい。
また、前記実施形態では、スケジュール情報A〜Dは、情報A,B,C,Dの順序で徐々に選択されるようにしていたが、例えば、時刻修正値の平均値の値によって、各スケジュール情報A〜Eを直接選択してもよい。例えば、スケジュール情報Aが選択されている状態で、傾向緩急量等が非常に小さければ、次にスケジュール情報Dを直接選択してもよい。
【0095】
さらに、前記各実施形態では、受信スケジュール記憶部72を設けていたが、受信スケジュール記憶部72を設けずに、受信スケジュール制御部63において直接受信スケジュールを算出して設定するようにしてもよい。例えば、時刻修正値の平均値をパラメータとして受信間隔を算出できるルーチンを設け、前記平均値によって受信スケジュールを設定できるようにしてもよい。
【0096】
過去の受信・時刻修正量のデータからの傾向緩急量や傾向周波数調整量の算出方法については、前記実施形態以外の場合も本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態では、複数回分の電波受信が行われた後や、受信スケジュールが変更された後は、その後、新たに複数回の電波受信を行った後に傾向緩急量等を算出していたが、例えば、1ヶ月後等、ある程度の期間をおいた後に、新たに複数回受信して傾向緩急量などを算出してもよい。
すなわち、発振部の温度特性等を考慮し、温度変化が生じる期間毎、例えば、日本のように、四季に応じた温度変化がある場合には、その温度変化に応じて修正量も増減するため、例えば、1ヶ月おきに論理緩急量を算出することで、より精度の高い時刻修正を行うことができる。一方、熱帯地方等の温度変化が少ない地域で使用する場合には、1年に1〜2回、論理緩急量等を算出して調整してもよい。
【0097】
また、前記電波修正時計1には、現在の受信スケジュール情報を表示したり、前回電波を受信した時からの経過日数等を表示する表示手段を設け、利用者が現在の状態を容易に把握できるようにしてもよい。この表示手段としては、例えば、りゅうずやボタンを用いてスケジュール表示モードに切り替え、秒針によって文字板の目盛を10秒単位で、情報A〜Eと見なして指示することで表示したり、文字板に液晶画面を設けて表示したりすればよい。
【0098】
また、制御回路24内の各手段等は、各種論理素子等のハードウェアで構成されたものや、CPU(中央処理装置)、メモリ(記憶装置)等を備えたコンピュータを時計1内に設け、このコンピュータに所定のプログラムやデータ(各記憶部に記憶されたデータ)を組み込んで各手段を実現させるように構成したものでもよい。
ここで、前記プログラムやデータは、時計1内に組み込まれたRAMやROM等のメモリに予め記憶しておけばよい。また、例えば、電波修正時計1内のメモリに所定の制御プログラムやデータをインターネット等の通信手段や、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体を介してインストールしてもよい。そして、メモリに記憶されたプログラムでCPU等を動作させて、各手段を実現させればよい。なお、電波修正時計1に所定のプログラム等をインストールするには、その電波修正時計1にメモリカードやCD−ROM等を直接差し込んで行ってもよいし、これらの記憶媒体を読み取る機器を外付けで電波修正時計1に接続してもよい。さらには、LANケーブル、電話線等を電波修正時計1に接続して通信によってプログラム等を供給しインストールしてもよいし、アンテナ21を備えていることから無線によってプログラムを供給してインストールしてもよい。
【0099】
このような記録媒体やインターネット等の通信手段で提供される制御プログラム等を電波修正時計1に組み込めば、プログラムの変更のみで前記各発明の機能を実現できるため、工場出荷時あるいは利用者が希望する制御プログラムを選択して組み込むこともできる。この場合、プログラムの変更のみで制御形式の異なる各種の電波修正時計1を製造できるため、部品の共通化等が図れ、バリエーション展開時の製造コストを大幅に低減できる。
【0100】
電波修正時計としての機能、つまり計時手段、受信手段、時刻修正手段等の各構成は、前記実施形態のものに限らず、従来から知られている電波修正時計の各手段が利用できる。
さらに、論理緩急制御部55、発振周波数制御部255の具体的な構成は前記実施形態に限らず、従来から利用されている各種の論理緩急装置や発振周波数制御装置が利用できる。
【0101】
また、本発明の電波修正時計1は、アナログ式の時計に限らず、デジタル式の時計や、アナログ表示用の指針とデジタル表示用の液晶表示部との両方を有する時計でもよい。さらに、電波修正時計1としては、腕時計や懐中時計等の携帯時計、掛時計や置時計等の設置型時計等、様々な時計に適用できる。
さらに、外部無線情報は長波標準電波による時刻情報に限られない。例えば、FMやGPSあるいはブルーツースや非接触ICカードでの無線情報でもよく、少なくとも時刻情報を含むものであればよい。ちなみに、電波の種類によって、アンテナ21や受信回路22の構成等は適宜変更されるのは言うまでもない。
【0102】
さらに、本発明の電波修正時計としては、前記実施形態のものに限らず、例えば、親子時計やリピータ等でもよい。
さらに、本発明の電波修正時計は、パソコン、電子おもちゃ、タイマーなど、正確な時刻情報を利用して、何らかの処理や動作を行う電子機器に組み込まれるものでもよい。
【0103】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、受信した外部時刻データと内部時刻データの差異量を利用して論理緩急処理や発振周波数調整処理を行っているので、精度の高い時刻表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である電波修正時計の構成を示す図である。
【図2】前記第1実施形態の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】前記第1実施形態における受信情報記憶部のデータ構成を示す図である。
【図4】前記第1実施形態における受信スケジュール記憶部のデータ構成を示す図である。
【図5】前記第1実施形態における論理緩急制御部の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す論理緩急制御部の回路構成を示す回路ブロック図である。
【図7】前記第1実施形態における制御回路の動作を示すフローチャートである。
【図8】前記第1実施形態におけるデータ記憶および時刻修正処理を示すフローチャートである。
【図9】前記第1実施形態におけるスケジュール変更および論理緩急処理を示すフローチャートである。
【図10】前記第1実施形態における論理緩急処理を示すフローチャートである。
【図11】前記第1実施形態における受信間隔延長処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2実施形態の制御回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…電波修正時計、21…アンテナ、22…受信回路、23…データ記憶回路、24…制御回路、25…表示駆動回路、26…針位置検出回路、27…電池、28…時刻表示部、29…外部操作部、50…基準発振源、51…水晶発振回路、52…分周回路、53…時刻カウンタ、54…比較回路、55…論理緩急制御部、56…傾向緩急量算出部、57…差異量検出部、60…受信制御部、61…内部時刻修正制御部、62…内部時刻修正禁止部、63…受信スケジュール制御部、70…記憶部、71…受信情報記憶部、72…受信スケジュール記憶部、73…設定値記憶部、131…分周器、255…発振周波数制御部、256…傾向周波数算出部。
Claims (15)
- 時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、
少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部と、
前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較部と、
その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する修正部と、
前記内部時刻データに基づいて時刻を表示する時刻表示部と、
前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データが少なくとも複数回分記憶される受信情報記憶部と、
前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向緩急量を算出する傾向緩急量算出部と、
前記傾向緩急量算出部で算出された傾向緩急量によって前記分周部の分周比を調整する論理緩急制御部と、を備えたことを特徴とする電波修正時計。 - 時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、
少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部と、
前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較部と、
その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する修正部と、
前記内部時刻データに基づいて時刻を表示する時刻表示部と、
前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データが少なくとも複数回分記憶される受信情報記憶部と、
前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向周波数調整量を算出する傾向周波数算出部と、
前記傾向周波数算出部で算出された傾向周波数調整量によって前記発振部の発振周波数を調整する発振周波数制御部と、を備えたことを特徴とする電波修正時計。 - 時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、
少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部と、
前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較部と、
その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する修正部と、
前記内部時刻データに基づいて時刻を表示する時刻表示部と、
前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データが少なくとも複数回分記憶される受信情報記憶部と、
前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向緩急量を算出する傾向緩急量算出部と、
前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向周波数調整量を算出する傾向周波数算出部と、
前記傾向緩急量算出部で算出された傾向緩急量によって前記分周部の分周比を調整する論理緩急制御部と、
前記傾向周波数算出部で算出された傾向周波数調整量によって前記発振部の発振周波数を調整する発振周波数制御部と、を備えたことを特徴とする電波修正時計。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の電波修正時計において、
前記傾向緩急量算出部および/または傾向周波数算出部は、論理緩急制御部および/または発振周波数制御部によって、分周部の分周比および/または発振部の発振周波数が前回調整された以降に記憶されたデータのみで、前記傾向緩急量および/または傾向周波数調整量を算出することを特徴とする電波修正時計。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の電波修正時計において、
前記外部無線情報の受信回数を検出する受信回数検出部を備え、
論理緩急制御部および/または発振周波数制御部は、受信回数検出部で検出された受信回数が、予め設定された設定回数または設定回数可変手段で可変された設定回数を越えた場合に、分周部の分周比および/または発振部の発振周波数を調整することを特徴とする電波修正時計。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の電波修正時計において、
前記傾向緩急量および/または傾向周波数調整量が、予め設定された第1設定値を超えたか否かを検出する差異量検出部を備え、
論理緩急制御部および/または発振周波数制御部は、差異量検出部で傾向緩急量および/または傾向周波数調整量が第1設定値を超えたことが検出された場合に、分周部の分周比および/または発振部の発振周波数を調整することを特徴とする電波修正時計。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の電波修正時計において、
前記時刻データ比較部で求められた差異量データが、予め設定された第2設定値を超えたか否かを検出する差異量検出部と、
差異量検出部で差異量データが第2設定値を超えたことが検出された場合に、前記修正部における内部時刻の修正を禁止する内部時刻修正禁止部とを備えるとともに、
前記傾向緩急量算出部および/または傾向周波数算出部は、前記第2設定値を超えた差異量データを除いた他の差異量データに基づいて、傾向緩急量および/または傾向周波数調整量を算出することを特徴とする電波修正時計。 - 請求項5に記載の電波修正時計において、
前記時刻データ比較部で求められた差異量データが、予め設定された第2設定値を超えたか否かを検出する差異量検出部と、
差異量検出部で差異量データが第2設定値を超えたことが検出された場合に、前記修正部における内部時刻の修正を禁止する内部時刻修正禁止部とを備えるとともに、
前記受信回数検出部は、前記第2設定値を超えた差異量データは受信回数にカウントさせない受信回数計数禁止部を備え、
前記傾向緩急量算出部および/または傾向周波数算出部は、前記第2設定値を超えた差異量データを除いた他の差異量データに基づいて、傾向緩急量および/または傾向周波数調整量を算出することを特徴とする電波修正時計。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の電波修正時計において、
前記外部無線情報受信部における受信スケジュールを制御する受信スケジュール制御部を備えるとともに、前記傾向緩急量および/または傾向周波数調整量が第3設定値以下であるか否かを検出する差異量検出部を備え、
前記受信スケジュール制御部は、差異量検出部で傾向緩急量および/または傾向周波数調整量が第3設定値以下であることが検出された場合に、受信間隔が初期設定の受信スケジュールよりも長くなる受信スケジュールに変更することを特徴とする電波修正時計。 - 請求項9に記載の電波修正時計において、
前記差異量検出部は、前記時刻データ比較部で求められた差異量データが、予め設定された第4設定値を超えたか否かを検出するとともに、
前記受信スケジュール制御部は、差異量検出部で差異量データが第4設定値を超えたことが検出された場合には、初期設定の受信スケジュールまたは受信間隔が初期設定の受信スケジュールよりも短くなる受信スケジュールに変更することを特徴とする電波修正時計 - 請求項1〜10のいずれかに記載の電波修正時計において、
時計内部または時計外部の磁界を検出する磁界検出部を備え、
前記磁界検出部で磁界を検出した際に、外部無線情報受信部での受信動作禁止または受信データの無効化を行う受信処理制御部を備えることを特徴とする電波修正時計。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の電波修正時計において、
発振部の温度を測定する温度測定手段を備え、
前記受信情報記憶部は、外部無線情報を受信した際に前記温度測定手段で測定された温度データを少なくとも複数回分記憶可能に構成されるとともに、
前記受信情報記憶部に記憶された前記複数の差異量データ、温度データおよび現在の温度データに基づいて傾向緩急量および/または傾向周波数調整量の予測修正量を算出する修正量算出部を備え、
前記論理緩急制御部および/または発振周波数制御部は、修正量算出部で算出された予測修正量に基づいて、分周部の分周比および/または発振部の発振周波数を調整可能に構成されていることを特徴とする電波修正時計。 - 時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部とを有する電波修正時計の制御方法であって、
前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較工程と、
その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する時刻データ修正工程と、前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データを少なくとも複数回分記憶する受信情報記憶工程と、
前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向緩急量を算出する緩急量算出工程と、
前記傾向緩急量を用いて前記分周部の分周比を調整する論理緩急制御工程と、を備えることを特徴とする電波修正時計の制御方法。 - 時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部とを有する電波修正時計の制御方法であって、
前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較工程と、
その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する時刻データ修正工程と、
前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データを少なくとも複数回分記憶する受信情報記憶工程と、
前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向周波数調整量を算出する傾向周波数算出工程と、
前記傾向周波数調整量を用いて前記発振部の発振周波数を調整する発振周波数制御工程と、を備えることを特徴とする電波修正時計の制御方法。 - 時刻情報を含んだ外部無線情報を受信する外部無線情報受信部と、少なくとも発振部および分周部を備え、この発振部及び分周部で生成された基準信号に基づいて内部時刻を計時する内部時刻計時部とを有する電波修正時計の制御方法であって、
前記外部無線情報受信部で受信した時刻情報である外部時刻データおよび前記内部時刻計時部で計時された内部時刻データを比較してその差異量を出力する時刻データ比較工程と、
その差異量に基づいて前記内部時刻データを修正する時刻データ修正工程と、
前記外部無線情報受信部によって外部無線情報を受信した時期およびその際の前記差異量の各データを少なくとも複数回分記憶する受信情報記憶工程と、
前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向緩急量を算出する緩急量算出工程と、
前記複数の受信時期データおよび差異量データに基づいて傾向周波数調整量を算出する傾向周波数算出工程と、
前記傾向緩急量を用いて前記分周部の分周比を調整する論理緩急制御工程と、
前記傾向周波数調整量を用いて前記発振部の発振周波数を調整する発振周波数制御工程と、を備えることを特徴とする電波修正時計の制御方法。
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