JP2004301222A - 棒状部材用干渉防止プロテクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】棒状部材の周囲部品との干渉を減少させ、かつ棒状部材のレイアウトの制約を少なくする。
【解決手段】筒状に折曲可能な本体部3と、前記本体部3の内周面に形成された支持基部4と、前記支持基部4の先端に形成された被保護材支持片5と、前記本体部3の両端を結合させる連結部6とを備え、前記本体部3、前記支持基部4、前記被保護材支持片5および前記連結部6が一体に形成されたことを特徴とする棒状部材用干渉防止プロテクタ。
【選択図】 図2
【解決手段】筒状に折曲可能な本体部3と、前記本体部3の内周面に形成された支持基部4と、前記支持基部4の先端に形成された被保護材支持片5と、前記本体部3の両端を結合させる連結部6とを備え、前記本体部3、前記支持基部4、前記被保護材支持片5および前記連結部6が一体に形成されたことを特徴とする棒状部材用干渉防止プロテクタ。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばケーブル、配管、ハーネス等の棒状部材が、隣接する他の部品との直接干渉を防止するための干渉防止プロテクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車には、例えばケーブル、配管、ハーネス等の棒状部材が数多く配置されており、これらの棒状部材は、限定された空間での配索自由度を確保するために適度な柔軟性を有していることが多い。そのため、エンジンで生じる振動や車両走行時の振動によって、棒状部材が周囲部品に干渉して破損の原因となる場合もある。
【0003】
このような棒状部材の干渉を防止するため、例えば、特許文献1および特許文献2のように、棒状部材をクリップで周囲の部品に固定することが従来から行われている。
【特許文献1】
実開平6−56586号公報
【特許文献2】
特開2002−286010号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの従来技術では、棒状部材の相対動きが大きい場合には、棒状部材を適当な位置で固定できないことがある。また相手部材にクリップを固定できない場合にも干渉対策を別途行う必要が生じる。そのため、棒状部材のレイアウトに制約が生じる点で改善の余地があった。特にクリップの固定用に相手部品を別途設けなければならない場合にはコスト的に不利になる。
【0005】
またクリップによらずに棒状部材の干渉を防止する場合、棒状部材の表面をビニールやスポンジ等で被覆するか、スルークランプを相手部品から出してケーブルの振れを減少させることが行われるが、いずれの手法もコスト面から不利である。
【0006】
本発明は上記従来技術の課題を解決するためにされたものであって、その目的は、棒状部材を周囲部品に固定することなく干渉を減少させる棒状部材用干渉防止プロテクタを提供することである。
本発明の他の目的は、構成が簡易で、かつ棒状部材への取り付けが容易な棒状部材用干渉防止プロテクタを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、筒状に折曲可能な本体部と、前記本体部の内周面に形成された支持基部と、前記支持基部の先端に形成された被保護材支持片と、前記本体部の両端を結合させる連結部とを備え、前記本体部、前記支持基部、前記被保護材支持片および前記連結部が一体に形成されたことを特徴とする棒状部材用干渉防止プロテクタである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記被保護材支持片が前記本体部の内周側に間隔をおいて対向配置され、前記被保護材支持片で被保護材を挟持可能としたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記被保護材支持片が断面略C字状に形成され、被保護材を前記被保護材支持片に嵌入して挟持可能としたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記支持基部に弾性変形部を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記連結部が本体部の内周側に形成されたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、被保護材の嵌入溝を外周に有する筒状本体部と、前記嵌入溝端部から前記筒状本体部の内周側に立ち上がる2つの内壁部と、前記2つの内壁部にそれぞれ端部が接続された断面略C字状の被保護材支持部とを備え、前記筒状本体部、前記内壁部および前記被保護材支持部が一体に形成され、被保護材を前記被保護材支持部に嵌入して挟持可能としたことを特徴とする棒状部材用干渉防止プロテクタである。
【0010】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記本体部の外周側に突起を形成したことを特徴とする。
【0011】
(作用)
請求項1の発明では、本体部が筒状に折り曲げられてその両端が連結され、ケーブル、配管、ハーネス等の棒状部材(以下、被保護材と称する)にプロテクタが取り付けられる。被保護材は、本体部内周側に形成された被保護材支持片によって支持され、周囲部品には被保護材より先に外周に位置する本体部が接触する。
【0012】
請求項2の発明では、被保護材は対向配置された被保護材支持片により挟持される。請求項3の発明では、被保護材は断面C字状に形成された被保護材支持片に嵌入されて挟持される。
請求項4の発明では支持基部に弾性変形部を有するので、周囲部品との接触時における被保護材への衝撃が弾性変形部で緩和される。請求項5の発明では連結部が本体部の内周側に位置し、本体部の外周には凸部が存在しない。
【0013】
請求項6の発明では、嵌入溝から被保護材を被保護材支持部へ嵌入してプロテクタが取り付けられる。被保護材は、断面略C字状の被保護材支持部によって挟持され、周囲部品には被保護材より先に外周に位置する本体部が接触する。
請求項7の発明では本体部の外周側に突起が形成され、突起によりプロテクタの周囲部品との相対動きが低減する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を説明する。
図1から図3は、本発明の第1実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1を示す(請求項1、2項に対応する)。棒状部材用干渉防止プロテクタ1は、周囲部品と干渉するおそれのある箇所で棒状部材(被保護材)2の外周に適宜取り付けられる。なお、プロテクタ1は、被保護材2以外の他の部材に固定する必要はない。
【0015】
このプロテクタ1は、被保護材2の取付時には折り曲げられて筒状をなす本体部3と、本体部3の内周面に形成された支持基部4と、支持基部4の先端に形成された被保護材支持片5と、本体部3の両端を結合させる連結部6とから構成される。本体部3、支持基部4、被保護材支持片5および連結部6は一体に形成されている。
【0016】
本体部3は、切り欠きのヒンジ7を介して2つの半割筒体をつなげて構成され、折り曲げて本体部3の両端を閉じることで筒体となる。本体部3の端部はそれぞれ外周側に曲がって連結部6を形成する。この連結部6は、被保護材への取付時には相互に当接し、一方の連結部5の当接面には開口8が設けられ、他方の連結部5の当接面には開口8と係合する鉤爪状の係止爪9が設けられている。
【0017】
本体部3の内周側には、支持基部4が間隔をおいて対向配置されており、各支持基部4の先端には被保護材支持片5が形成されている。この被保護材支持片5は被保護材2の外周面に沿うような円弧形状に形成されている。そして、本体部3を折り曲げて筒状に閉じた状態では、対向する被保護材支持片5によって被保護材2が挟持されるようになっている。
【0018】
第1実施形態のプロテクタ1は、本体部3を折り曲げて閉じるだけで簡単に取り付けることができる。このプロテクタ1を取り付けた被保護材2が振動した場合、外周側の本体部3が周囲部品より先に接触するので、被保護材と周囲部品との干渉が防止される。特にプロテクタ1は相手部品への固定を必要としないので、被保護材2の相対動きが大きい場所や、クリップでは相手部材に固定できない箇所にも適用できる。
【0019】
図4は、本発明の第2実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1aを示す(請求項1、2、5項に対応する)。なお、以下の実施形態で第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態は、本体部3の端部がそれぞれ内周側に曲がって連結部6を形成する。この連結部6は、被保護材2への取付時には相互に当接し、一方の連結部6の当接面には開口8が設けられ、他方の連結部6の当接面には開口8と係合する鉤爪状の係止爪9が設けられた構成である。この第2実施形態では連結部6が本体部3の内周側に位置する点で第1実施形態と異なり、プロテクタ1aの外周に連結部による凸部がなく、プロテクタを設置する自由度が増加する。
【0020】
図5は、本発明の第3実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1bを示す(請求項1、2、4項に対応する)。第3実施形態では、支持基部4にU字状に湾曲した弾性変形部4aがそれぞれ形成されている。第3実施形態のプロテクタ1bでは、周囲部品との接触時における被保護材への衝撃を緩和できる。
図6は、本発明の第4実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1cを示す(請求項1、3項に対応する)。第4実施形態は1つの被保護材支持片5で被保護材2を支持する例であって、被保護材支持片5は、被保護材を嵌入できる溝を有する断面略C字状に形成されている。第4実施形態のプロテクタ1cでは、断面略C字状の被保護材支持片5に被保護材を嵌入させて挟持するものであり、かかる構成によってもプロテクタを被保護材に固定することができる。
【0021】
図7は、本発明の第5実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1dを示す(請求項1、2、5、7項に対応する)。第5実施形態は、第2実施形態のプロテクタの本体部外周側に突起10を形成したものである。突起9の形状および配置間隔は適宜変更することができ、例えば、図7(a)に示すように本体部3を外周側へ部分的に湾曲させて突起10を形成してもよく、図7(b)に示すように本体部外周に矩形の突起10を一体に形成してもよい。第5実施形態では、本体部外周の突起10によって周囲部品との相対動きが低減する。これにより、本体部の摩耗を低減させ、被保護材と周囲部材との相対位置を安定的に保つことができる。
【0022】
図8は、本発明の第6実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1eを示す(請求項6に対応する)。第6実施形態のプロテクタ1eは、被保護材の嵌入溝を外周に有する筒状本体部3aと、嵌入溝端部から筒状本体部3aの内周側に立ち上がる2つの内壁部11と、断面略C字状の被保護材支持部5aとから構成される。被保護材支持部5aの端部は、2つの内壁部11の内周側端部にそれぞれ接続されている。すなわち、筒状本体部3a、内壁部11および被保護材支持部5aは一体に形成され、筒状本体部3aの嵌入溝から被保護材支持部5aへ被保護材2を嵌入して挟持できるように構成されている。
【0023】
第6実施形態のプロテクタ1eは、本体部に連結部を設けることなく、プロテクタ1eの弾性変形によって被保護材への取り付けを行うものである。
【0024】
【発明の効果】
本発明の棒状部材用干渉防止プロテクタは、被保護材より先に本体部が周囲部品と接触し、被保護材と周囲部品との干渉が防止される。特に本発明のプロテクタは相手部品への固定を必要としないので、干渉対策が容易となることから棒状部材のレイアウトの自由度が大幅に高まる点で優れた効果を奏する。
【0025】
さらに本発明のプロテクタは、本体部両端に設けた連結部あるいは本体部の弾性変形等によってケーブル、配管、ハーネス等の棒状部材に簡単に取り付けることができる。また本発明のプロテクタは部材が一体に形成され、構成が簡易であることから製造コストが安価である点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のプロテクタの使用状態の斜視図である。
【図2】第1実施形態のプロテクタの斜視図である。
【図3】第1実施形態のプロテクタの正面図である。
【図4】第2実施形態のプロテクタの正面図である。
【図5】第3実施形態のプロテクタの正面図である。
【図6】第4実施形態のプロテクタの正面図である。
【図7】第5実施形態のプロテクタの正面図である。
【図8】第6実施形態のプロテクタの正面図である。
【符号の説明】
1,1a〜1e 棒状部材用干渉防止プロテクタ
2 棒状部材(被保護材)
3 本体部
3a 筒状本体部
4 支持基部
4a 弾性変形部
5 被保護材支持片
5a 被保護材支持部
6 連結部
7 ヒンジ
8 開口
9 係止爪
10 突起
11 内壁部
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばケーブル、配管、ハーネス等の棒状部材が、隣接する他の部品との直接干渉を防止するための干渉防止プロテクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車には、例えばケーブル、配管、ハーネス等の棒状部材が数多く配置されており、これらの棒状部材は、限定された空間での配索自由度を確保するために適度な柔軟性を有していることが多い。そのため、エンジンで生じる振動や車両走行時の振動によって、棒状部材が周囲部品に干渉して破損の原因となる場合もある。
【0003】
このような棒状部材の干渉を防止するため、例えば、特許文献1および特許文献2のように、棒状部材をクリップで周囲の部品に固定することが従来から行われている。
【特許文献1】
実開平6−56586号公報
【特許文献2】
特開2002−286010号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの従来技術では、棒状部材の相対動きが大きい場合には、棒状部材を適当な位置で固定できないことがある。また相手部材にクリップを固定できない場合にも干渉対策を別途行う必要が生じる。そのため、棒状部材のレイアウトに制約が生じる点で改善の余地があった。特にクリップの固定用に相手部品を別途設けなければならない場合にはコスト的に不利になる。
【0005】
またクリップによらずに棒状部材の干渉を防止する場合、棒状部材の表面をビニールやスポンジ等で被覆するか、スルークランプを相手部品から出してケーブルの振れを減少させることが行われるが、いずれの手法もコスト面から不利である。
【0006】
本発明は上記従来技術の課題を解決するためにされたものであって、その目的は、棒状部材を周囲部品に固定することなく干渉を減少させる棒状部材用干渉防止プロテクタを提供することである。
本発明の他の目的は、構成が簡易で、かつ棒状部材への取り付けが容易な棒状部材用干渉防止プロテクタを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、筒状に折曲可能な本体部と、前記本体部の内周面に形成された支持基部と、前記支持基部の先端に形成された被保護材支持片と、前記本体部の両端を結合させる連結部とを備え、前記本体部、前記支持基部、前記被保護材支持片および前記連結部が一体に形成されたことを特徴とする棒状部材用干渉防止プロテクタである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記被保護材支持片が前記本体部の内周側に間隔をおいて対向配置され、前記被保護材支持片で被保護材を挟持可能としたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記被保護材支持片が断面略C字状に形成され、被保護材を前記被保護材支持片に嵌入して挟持可能としたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記支持基部に弾性変形部を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記連結部が本体部の内周側に形成されたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、被保護材の嵌入溝を外周に有する筒状本体部と、前記嵌入溝端部から前記筒状本体部の内周側に立ち上がる2つの内壁部と、前記2つの内壁部にそれぞれ端部が接続された断面略C字状の被保護材支持部とを備え、前記筒状本体部、前記内壁部および前記被保護材支持部が一体に形成され、被保護材を前記被保護材支持部に嵌入して挟持可能としたことを特徴とする棒状部材用干渉防止プロテクタである。
【0010】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記本体部の外周側に突起を形成したことを特徴とする。
【0011】
(作用)
請求項1の発明では、本体部が筒状に折り曲げられてその両端が連結され、ケーブル、配管、ハーネス等の棒状部材(以下、被保護材と称する)にプロテクタが取り付けられる。被保護材は、本体部内周側に形成された被保護材支持片によって支持され、周囲部品には被保護材より先に外周に位置する本体部が接触する。
【0012】
請求項2の発明では、被保護材は対向配置された被保護材支持片により挟持される。請求項3の発明では、被保護材は断面C字状に形成された被保護材支持片に嵌入されて挟持される。
請求項4の発明では支持基部に弾性変形部を有するので、周囲部品との接触時における被保護材への衝撃が弾性変形部で緩和される。請求項5の発明では連結部が本体部の内周側に位置し、本体部の外周には凸部が存在しない。
【0013】
請求項6の発明では、嵌入溝から被保護材を被保護材支持部へ嵌入してプロテクタが取り付けられる。被保護材は、断面略C字状の被保護材支持部によって挟持され、周囲部品には被保護材より先に外周に位置する本体部が接触する。
請求項7の発明では本体部の外周側に突起が形成され、突起によりプロテクタの周囲部品との相対動きが低減する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を説明する。
図1から図3は、本発明の第1実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1を示す(請求項1、2項に対応する)。棒状部材用干渉防止プロテクタ1は、周囲部品と干渉するおそれのある箇所で棒状部材(被保護材)2の外周に適宜取り付けられる。なお、プロテクタ1は、被保護材2以外の他の部材に固定する必要はない。
【0015】
このプロテクタ1は、被保護材2の取付時には折り曲げられて筒状をなす本体部3と、本体部3の内周面に形成された支持基部4と、支持基部4の先端に形成された被保護材支持片5と、本体部3の両端を結合させる連結部6とから構成される。本体部3、支持基部4、被保護材支持片5および連結部6は一体に形成されている。
【0016】
本体部3は、切り欠きのヒンジ7を介して2つの半割筒体をつなげて構成され、折り曲げて本体部3の両端を閉じることで筒体となる。本体部3の端部はそれぞれ外周側に曲がって連結部6を形成する。この連結部6は、被保護材への取付時には相互に当接し、一方の連結部5の当接面には開口8が設けられ、他方の連結部5の当接面には開口8と係合する鉤爪状の係止爪9が設けられている。
【0017】
本体部3の内周側には、支持基部4が間隔をおいて対向配置されており、各支持基部4の先端には被保護材支持片5が形成されている。この被保護材支持片5は被保護材2の外周面に沿うような円弧形状に形成されている。そして、本体部3を折り曲げて筒状に閉じた状態では、対向する被保護材支持片5によって被保護材2が挟持されるようになっている。
【0018】
第1実施形態のプロテクタ1は、本体部3を折り曲げて閉じるだけで簡単に取り付けることができる。このプロテクタ1を取り付けた被保護材2が振動した場合、外周側の本体部3が周囲部品より先に接触するので、被保護材と周囲部品との干渉が防止される。特にプロテクタ1は相手部品への固定を必要としないので、被保護材2の相対動きが大きい場所や、クリップでは相手部材に固定できない箇所にも適用できる。
【0019】
図4は、本発明の第2実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1aを示す(請求項1、2、5項に対応する)。なお、以下の実施形態で第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態は、本体部3の端部がそれぞれ内周側に曲がって連結部6を形成する。この連結部6は、被保護材2への取付時には相互に当接し、一方の連結部6の当接面には開口8が設けられ、他方の連結部6の当接面には開口8と係合する鉤爪状の係止爪9が設けられた構成である。この第2実施形態では連結部6が本体部3の内周側に位置する点で第1実施形態と異なり、プロテクタ1aの外周に連結部による凸部がなく、プロテクタを設置する自由度が増加する。
【0020】
図5は、本発明の第3実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1bを示す(請求項1、2、4項に対応する)。第3実施形態では、支持基部4にU字状に湾曲した弾性変形部4aがそれぞれ形成されている。第3実施形態のプロテクタ1bでは、周囲部品との接触時における被保護材への衝撃を緩和できる。
図6は、本発明の第4実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1cを示す(請求項1、3項に対応する)。第4実施形態は1つの被保護材支持片5で被保護材2を支持する例であって、被保護材支持片5は、被保護材を嵌入できる溝を有する断面略C字状に形成されている。第4実施形態のプロテクタ1cでは、断面略C字状の被保護材支持片5に被保護材を嵌入させて挟持するものであり、かかる構成によってもプロテクタを被保護材に固定することができる。
【0021】
図7は、本発明の第5実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1dを示す(請求項1、2、5、7項に対応する)。第5実施形態は、第2実施形態のプロテクタの本体部外周側に突起10を形成したものである。突起9の形状および配置間隔は適宜変更することができ、例えば、図7(a)に示すように本体部3を外周側へ部分的に湾曲させて突起10を形成してもよく、図7(b)に示すように本体部外周に矩形の突起10を一体に形成してもよい。第5実施形態では、本体部外周の突起10によって周囲部品との相対動きが低減する。これにより、本体部の摩耗を低減させ、被保護材と周囲部材との相対位置を安定的に保つことができる。
【0022】
図8は、本発明の第6実施形態に該当する棒状部材用干渉防止プロテクタ1eを示す(請求項6に対応する)。第6実施形態のプロテクタ1eは、被保護材の嵌入溝を外周に有する筒状本体部3aと、嵌入溝端部から筒状本体部3aの内周側に立ち上がる2つの内壁部11と、断面略C字状の被保護材支持部5aとから構成される。被保護材支持部5aの端部は、2つの内壁部11の内周側端部にそれぞれ接続されている。すなわち、筒状本体部3a、内壁部11および被保護材支持部5aは一体に形成され、筒状本体部3aの嵌入溝から被保護材支持部5aへ被保護材2を嵌入して挟持できるように構成されている。
【0023】
第6実施形態のプロテクタ1eは、本体部に連結部を設けることなく、プロテクタ1eの弾性変形によって被保護材への取り付けを行うものである。
【0024】
【発明の効果】
本発明の棒状部材用干渉防止プロテクタは、被保護材より先に本体部が周囲部品と接触し、被保護材と周囲部品との干渉が防止される。特に本発明のプロテクタは相手部品への固定を必要としないので、干渉対策が容易となることから棒状部材のレイアウトの自由度が大幅に高まる点で優れた効果を奏する。
【0025】
さらに本発明のプロテクタは、本体部両端に設けた連結部あるいは本体部の弾性変形等によってケーブル、配管、ハーネス等の棒状部材に簡単に取り付けることができる。また本発明のプロテクタは部材が一体に形成され、構成が簡易であることから製造コストが安価である点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のプロテクタの使用状態の斜視図である。
【図2】第1実施形態のプロテクタの斜視図である。
【図3】第1実施形態のプロテクタの正面図である。
【図4】第2実施形態のプロテクタの正面図である。
【図5】第3実施形態のプロテクタの正面図である。
【図6】第4実施形態のプロテクタの正面図である。
【図7】第5実施形態のプロテクタの正面図である。
【図8】第6実施形態のプロテクタの正面図である。
【符号の説明】
1,1a〜1e 棒状部材用干渉防止プロテクタ
2 棒状部材(被保護材)
3 本体部
3a 筒状本体部
4 支持基部
4a 弾性変形部
5 被保護材支持片
5a 被保護材支持部
6 連結部
7 ヒンジ
8 開口
9 係止爪
10 突起
11 内壁部
Claims (7)
- 筒状に折曲可能な本体部と、前記本体部の内周面に形成された支持基部と、前記支持基部の先端に形成された被保護材支持片と、前記本体部の両端を結合させる連結部とを備え、前記本体部、前記支持基部、前記被保護材支持片および前記連結部が一体に形成されたことを特徴とする棒状部材用干渉防止プロテクタ。
- 前記被保護材支持片が前記本体部の内周側に間隔をおいて対向配置され、前記被保護材支持片で被保護材を挟持可能としたことを特徴とする請求項1に記載の棒状部材用干渉防止プロテクタ。
- 前記被保護材支持片が断面略C字状に形成され、被保護材を前記被保護材支持片に嵌入して挟持可能としたことを特徴とする請求項1に記載の棒状部材用干渉防止プロテクタ。
- 前記支持基部に弾性変形部を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の棒状部材用干渉防止プロテクタ。
- 前記連結部が本体部の内周側に形成されたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の棒状部材用干渉防止プロテクタ。
- 被保護材の嵌入溝を外周に有する筒状本体部と、前記嵌入溝端部から前記筒状本体部の内周側に立ち上がる2つの内壁部と、前記2つの内壁部にそれぞれ端部が接続された断面略C字状の被保護材支持部とを備え、前記筒状本体部、前記内壁部および前記被保護材支持部が一体に形成され、被保護材を前記被保護材支持部に嵌入して挟持可能としたことを特徴とする棒状部材用干渉防止プロテクタ。
- 前記本体部の外周側に突起を形成したことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の棒状部材用干渉防止プロテクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003094420A JP2004301222A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 棒状部材用干渉防止プロテクタ |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100731290B1 (ko) | 2005-11-16 | 2007-06-27 | 경신공업 주식회사 | 와이어링 고정용 클램핑 장치 |
WO2008102464A1 (ja) * | 2007-02-22 | 2008-08-28 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | ワイヤハーネス部品および該ワイヤハーネス部品が取り付けられたワイヤハーネスの配索構造 |
KR102017849B1 (ko) * | 2018-10-10 | 2019-10-21 | 주식회사 해강하이테크 | 선박연료이송용 이중배관의 서포트 |
JP7340082B2 (ja) | 2018-10-30 | 2023-09-06 | ホーチキ株式会社 | 配管緩衝部材 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003094420A patent/JP2004301222A/ja active Pending
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WO2008102464A1 (ja) * | 2007-02-22 | 2008-08-28 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | ワイヤハーネス部品および該ワイヤハーネス部品が取り付けられたワイヤハーネスの配索構造 |
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